| 【発明の名称】 |
電子写真画像形成装置と画像形成方法及びそれに用いるプロセスカートリッジ |
| 【発明者】 |
【氏名】伊丹 明彦
【氏名】浅野 真生
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| 【要約】 |
【課題】現像性や細線再現性に優れ、高画質で、剥離、傷、クラック等の画像欠陥が発生しない、高耐久の感光体を得ることができ、特に液体現像を用いたシステムに好適に適用することが出来る電子写真画像形成装置と画像形成方法及びそれに用いるプロセスカートリッジを提供する。
【解決手段】樹脂層を有する有機感光体と、その周囲に少なくとも帯電、像露光、現像、転写、クリーニングの各手段を有し、有機感光体上に各手段を用いて繰り返し画像形成を行う電子写真画像形成装置において、前記有機感光体の剥離率が65%以下であり、前記現像手段に用いられるトナーの個数平均粒径が0.2〜5μm、かつ0.1μm以下の粒子の含有量が30質量%以下であることを特徴とする電子写真画像形成装置。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 樹脂層を有する有機感光体と、その周囲に少なくとも帯電、像露光、現像、転写、クリーニングの各手段を有し、有機感光体上に各手段を用いて繰り返し画像形成を行う電子写真画像形成装置において、前記有機感光体の剥離率が65%以下であり、前記現像手段に用いられるトナーの個数平均粒径が0.2〜5μm、かつ0.1μm以下の粒子の含有量が30質量%以下であることを特徴とする電子写真画像形成装置。 【請求項2】 前記トナーは、液体トナーであることを特徴とする請求項1記載の電子写真画像形成装置。 【請求項3】 前記感光体の樹脂層がシロキサン系樹脂を含有することを特徴とする請求項1又は2記載の電子写真画像形成装置。 【請求項4】 前記感光体の樹脂層が架橋構造を有するシロキサン系樹脂を含有することを特徴とする請求項3記載の電子写真画像形成装置。 【請求項5】 前記感光体の樹脂層が電荷輸送性能を有する構造単位を有し、且つ架橋構造を有するシロキサン系樹脂を含有する層を有することを特徴とする請求項4記載の電子写真画像形成装置。 【請求項6】 前記感光体の樹脂層が水酸基或いは加水分解性基を有する有機ケイ素化合物と、電荷輸送性能を有する構造単位を含む化合物とを反応させて得られる架橋構造を有するシロキサン系樹脂を含有することを特徴とする請求項5記載の電子写真画像形成装置。 【請求項7】 前記樹脂層が下記一般式(1)で表される構造を含む架橋構造を有するシロキサン系樹脂を含有することを特徴とする請求項5又は6記載の電子写真画像形成装置。 一般式(1) ≡Si−Z−X(式中、Xは電荷輸送性能を有する構造単位、Zは隣接する結合原子(Siと前記電荷輸送性能を有する構造単位の一部を構成する炭素原子C)を除いた二価以上の原子又は基を表す。) 【請求項8】 前記一般式(1)のZが、O、S、NRであり、RはH又は一価の有機基であることを特徴とする請求項7記載の電子写真画像形成装置。 【請求項9】 前記樹脂層に酸化防止剤が含有されていることを特徴とする請求項1〜8の何れか1項記載の電子写真画像形成装置。 【請求項10】 前記酸化防止剤がヒンダードフェノール系酸化防止剤又はヒンダードアミン系酸化防止剤であることを特徴とする請求項9記載の電子写真画像形成装置。 【請求項11】 前記樹脂層に有機乃至無機微粒子が含有されていることを特徴とする請求項1〜10の何れか1項記載の電子写真画像形成装置。 【請求項12】 前記樹脂層にコロイダルシリカが含有されていることを特徴とする請求項1〜11の何れか1項記載の電子写真画像形成装置。 【請求項13】 前記樹脂層が最外層であることを特徴とする請求項1〜12の何れか1項記載の電子写真画像形成装置。 【請求項14】 請求項1〜13の何れか1項記載の電子写真画像形成装置をユニットとして複数用い、各ユニット毎に少なくとも帯電、像露光、現像、転写、分離、クリーニングの工程を経て形成されたトナー像を記録材に順次転写する工程を経ることを特徴とする画像形成方法。 【請求項15】 請求項1〜13の何れか1項記載の電子写真画像形成装置に用いられ、有機感光体と、帯電手段、像露光手段、現像手段、転写または分離手段、クリーニング手段の少なくとも何れか1つとを組み合わせて作られ、装置本体に脱着可能に造られていることを特徴とするプロセスカートリッジ。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真画像形成装置と画像形成方法及びそれに用いるプロセスカートリッジに関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来より、高速で高画質を要求される画像形成装置には、殆ど電子写真画像形成方式を用いた画像形成装置が用いられてきた。 【0003】これらは、多くの場合有機感光体を用い乾式トナーを用いた現像方式のものが用いられている。しかし、現在、複写機、プリンタ等の画像出力機器には、ますます高画質が要求される様に成ってきている。乾式トナーを用いた乾式現像方法においては、トナー粒径をあまり小さくできないこともあり、上記要求を満たすのは容易でなく、その解決策を求めての検討が続けられている。 【0004】液体現像剤のトナーは通常0.5〜2μmの粒径を有するものであるから、乾式トナーに比して800dpi(幅2.54cm当りのドット数をいう)以上に及ぶ高密度プリントが可能であり、オンデマンドプリンティング等の印刷関連への適用が注目されてきている。 【0005】しかし、この液体現像剤使用系は感光体が液体現像剤(液体トナー)に直接接触するから、感光体の現像剤溶媒に対する耐性が重要である。特に有機感光体を液体トナーで現像すると、液体トナー中の低分子脂肪族炭化水素(例えば商品名アイソパー)が電荷輸送層中に侵入し、バインダーを膨潤させたり、電荷輸送物質の溶出等を引き起こし、耐久性や現像濃度の低下を引き起こす。 【0006】一方、有機感光体の特性改善のため特開平8−15886号公報に記載の如くシリコーン系化合物や、特開平7−84460号公報に記載の如く硬化性樹脂を表面保護層に用いることが提案されている。しかしながら、表面保護層にシリコーン系化合物や硬化性樹脂を用いた場合でも、繰り返し使用中に低分子溶媒による感光層のわずかながらの膨潤があり、この膨潤したバインダー表面に微小トナー粒子が付着し、クリーニング部材等によっても除去出来なくなってくる。又膨潤の為、感光層間の接着性が弱くなり剥離しやすくなる。これにより電子写真特性の悪化がおこり、高耐久性は望めなくなってしまう。この現象は5万枚程度のコピー数では問題とならなかったが、5万枚以上の高耐久性をめざす場合ネックになっていた。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点の解決策を見いだすためになされた。 【0008】本発明の目的は、有機感光体を使用した場合にも、現像性や細線再現性に優れ、高画質な画像を形成でき、剥離、傷、クラック等の画像欠陥が発生しない、高耐久の感光体を得ることができ、オンデマンドプリンティング、特に液体現像を用いたシステムに好適に適用することが出来る電子写真画像形成装置と画像形成方法及びそれに用いるプロセスカートリッジを提供することにある。 【0009】 【課題を解決するための手段】本発明の目的は、下記構成の何れかを採ることにより達成される。 【0010】〔1〕 樹脂層を有する有機感光体と、その周囲に少なくとも帯電、像露光、現像、転写、クリーニングの各手段を有し、有機感光体上に各手段を用いて繰り返し画像形成を行う電子写真画像形成装置において、前記有機感光体の剥離率が65%以下であり、前記現像手段に用いられるトナーの個数平均粒径が0.2〜5μm、かつ0.1μm以下の粒子の含有量が30質量%以下であることを特徴とする電子写真画像形成装置。 【0011】〔2〕 前記トナーは、液体トナーであることを特徴とする〔1〕記載の電子写真画像形成装置。 【0012】〔3〕 前記感光体の樹脂層がシロキサン系樹脂を含有することを特徴とする〔1〕又は〔2〕記載の電子写真画像形成装置。 【0013】〔4〕 前記感光体の樹脂層が架橋構造を有するシロキサン系樹脂を含有することを特徴とする〔3〕記載の電子写真画像形成装置。 【0014】〔5〕 前記感光体の樹脂層が電荷輸送性能を有する構造単位を有し、且つ架橋構造を有するシロキサン系樹脂を含有する層を有することを特徴とする〔4〕記載の電子写真画像形成装置。 【0015】〔6〕 前記感光体の樹脂層が水酸基或いは加水分解性基を有する有機ケイ素化合物と、電荷輸送性能を有する構造単位を含む化合物とを反応させて得られる架橋構造を有するシロキサン系樹脂を含有することを特徴とする〔5〕記載の電子写真画像形成装置。 【0016】〔7〕 前記樹脂層が前記一般式(1)で表される構造を含む架橋構造を有するシロキサン系樹脂を含有することを特徴とする〔5〕又は〔6〕記載の電子写真画像形成装置。 【0017】〔8〕 前記一般式(1)のZが、O、S、NRであり、RはH又は一価の有機基であることを特徴とする〔7〕記載の電子写真画像形成装置。 【0018】〔9〕 前記樹脂層に酸化防止剤が含有されていることを特徴とする〔1〕〜〔8〕の何れか1項記載の電子写真画像形成装置。 【0019】〔10〕 前記酸化防止剤がヒンダードフェノール系酸化防止剤又はヒンダードアミン系酸化防止剤であることを特徴とする〔9〕記載の電子写真画像形成装置。 【0020】〔11〕 前記樹脂層に有機乃至無機微粒子が含有されていることを特徴とする〔1〕〜〔10〕の何れか1項記載の電子写真画像形成装置。 【0021】〔12〕 前記樹脂層にコロイダルシリカが含有されていることを特徴とする〔1〕〜〔11〕の何れか1項記載の電子写真画像形成装置。 【0022】〔13〕 前記樹脂層が最外層であることを特徴とする請求項〔1〕〜〔12〕の何れか1項記載の電子写真画像形成装置。 【0023】〔14〕 〔1〕〜〔13〕の何れか1項記載の電子写真画像形成装置をユニットとして複数用い、各ユニット毎に少なくとも帯電、像露光、現像、転写、分離、クリーニングの工程を経て形成されたトナー像を記録材に順次転写する工程を経ることを特徴とする画像形成方法。 【0024】〔15〕 〔1〕〜〔13〕の何れか1項記載の電子写真画像形成装置に用いられ、有機感光体と、帯電手段、像露光手段、現像手段、転写または分離手段、クリーニング手段の少なくとも何れか1つとを組み合わせて作られ、装置本体に脱着可能に造られていることを特徴とするプロセスカートリッジ。 【0025】電子写真用現像剤は乾式現像剤、湿式現像剤(液体現像剤)に大別され、本発明はその何れにも適用できるが、液体現像剤はそのトナー粒径をより小さくすることが容易であり、そのため鮮明な画像が得られる有利さがあり、近年においてその利用価値が見直されてきている。 【0026】一般に、電子写真液体現像剤とは、カーボンブラック、有機顔料または染料よりなる着色剤とアクリル樹脂、フェノール変性、アルキッド樹脂、ロジン、合成ゴム等の合成又は天然樹脂よりなる結着剤を主成分とし、これにレシチン、金属セッケン、アマニ油、高級脂肪酸等の電荷制御剤を添加したトナーを石油系脂肪族炭化水素のような高絶縁性、低誘電率の溶媒を主成分とするキャリア液体中に分散したものである。 【0027】本発明に係わる有機感光体の如く、剥離率を65%以下、好ましくは60%以下に設定することにより、層間接着性を確保し、かつ、液体トナー粒子の0.1μm以下の粒子の含有量を30質量%以下にすることにより残存トナーによる感光体の汚れ、傷による画質の低下を防止できる。 【0028】本発明では0.1μm以下の粒子の含有量が30質量%以下、好ましくは25質量%以下のものを用いる。特に繰り返し回数が30万(例えばA4紙で30万コピー)以上が可能である高耐久感光体との組み合わせ適合性が良く、これによりその耐久性は50万コピー以上にもなる。 【0029】0.1μm以下の粒子の含有量を30質量%以下にする為には、遠心分離機やフィルター等で微粒子成分を除去したり、あるいは分散機や分散条件より粒径分布を揃えても良い。 【0030】感光体の剥離率を低下させる為には、中間層(下引き層)、電荷発生層、電荷輸送層、保護層等に使用のバインダー選択で、層間接着性を向上させればよい。本発明の望ましい態様の如く、電荷輸送能を有する架橋性(硬化性)シロキサン系樹脂(シリコーン樹脂)を樹脂層に設けることで飛躍的に剥離率を低下させることができる。 【0031】剥離率の測定は、後記する実施例中でやや具体的に述べるが、JIS K5400で記載の碁盤目テープテストに準じ、剥がれた面積%を算出する。剥離率値が少ないほど接着性が良いことになる。 【0032】 【発明の実施の形態】本発明の実施の態様につき更に説明する。 【0033】一般に、湿式画像形成装置は、感光体上に形成した静電潜像をトナーと分散剤等とからなる液体現像剤に接触させて、トナーの電気泳動によって静電潜像にトナーを付着させて顕像化するものであり、顕像化した後、紙に転写し加熱定着する。上記工程を各色のトナーを用いて繰り返し、カラー画像を形成するタイプなど各種の応用がある。 【0034】このような湿式画像形成装置において、液体現像剤の構成成分の一つである分散剤は、直鎖状または分岐状の脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素、芳香族炭化水素、ハロゲン化炭化水素などの炭化水素系の溶剤、即ちキシロール、トルエン、四塩化炭素などの有機溶剤からなることが知られている。例えばオクタン、イソオクタン、デカン、イソデカン、ドデカン、イソドデカン、ノナン、アイソパーG、アイソパーL、ノルパー12、ノルパー13、ノルパー15(アイソパーおよびノルパーはエクソン社の商品名)、ソルベッツ100、シェルゾル(シェル社)、I.P.ソルベント(出光石油社製)などが挙げられる。 【0035】これまで上記の分散剤を用いた液体現像剤と組み合わせて用いられる感光媒体は、アモルファスセレン、セレン−テルル、セレン−ヒ素、アモルファスシリコン、酸化亜鉛、酸化チタンなどの無機系の光導電性物質に限られていた。例えば、特開平4−1774号公報では、液体現像剤によって劣化しにくい感光体ドラム(感光媒体)として、アモルファスシリコンを使用した構成が提案されている。 【0036】有機系感光体は無機系のものに比べ、透明性、皮膜形成性、可撓性、製造性などの点で優れているという利点がありながら、液体現像剤と長期間接触すると劣化して光導電特性が変化したり、消滅したりするため、湿式現像では使用できなかった。劣化の理由のひとつは、従来の有機系感光体の最表面を構成している樹脂層において、樹脂中に溶解されている低分子量の電荷輸送物質(CTM)が、液体現像剤の分散剤により溶け出してしまうことにある。従って、感光体を多数回再使用する電子写真方式の複写装置やプリンタに使用することができなかった。 【0037】尚、従来から、電子写真印刷版、製版用オフセットマスタとして、有機系感光体が液体現像との組合わせで使用されているが、この場合は、トナー画像を一回のみ作製することに使用するので、有機系感光体と液体現像との接触は、光導電性を発揮した後になり、分散剤による有機系感光体の劣化は何等問題にならない。 【0038】次に本発明の画像形成プロセスについて図に基づいて説明する。図1は本発明に使用できる画像形成プロセスの構成説明図である。矢印方向に回転する光導電体(有機感光体)Lを回転させながらコロナ帯電器Eにて該光導電体を帯電させる。キャリヤ液をプリウェットする場合は塗布器Fのローラーで絶縁性液体を塗布する。 【0039】Gは書き込み露光部である。Kはトナーの現像ローラーでトナー容器IよりトナーローラーJにより現像ローラーKに塗布する。均一に塗布するために電着法で塗布することもできる。現像ローラー上のトナー層はコロナ放電部Hにより電圧が印加され、次に光導電体L上の潜像は現像ローラーKにより現像されて可視化される。各ローラーはゴム、金属、プラスチックス等で、表面が平滑なもの、粗いもの、スポンジ状、弾力を有するもの、表面エネルギーの低い材料等がいずれも必要に応じ使用できる。 【0040】そして記録材(転写材)Bに転写部材Aにより光導電体L上のトナー像を転写する。転写の方法は圧力、またはコロナ放電、加熱、又は加熱と圧力、コロナ放電と圧力、コロナ放電と加熱との組合せ等によりなされる。さらに光導電体上をクリーニングするためクリーニングローラーCとクリーニングブレードDが用いられ残存トナーを除去する。そして次のコピーを行うプロセスへと移行する。 【0041】図2は図1と違う点としてプリウェット液の塗布器Fをローラーからフェルトでコーティングする方式とした。プリウェット液は必要に応じてフェルトで塗布されるが、無論必ずしも塗布しなくてもよい。トナーはトナー容器IよりローラーJ1,J2を通して現像ローラーKに塗布され、塗布されたトナー層にコロナ放電部Hより直流電圧が印加される。図2の現像ローラーKは図1より光導電体Lとの接触幅を長くしてあり、潜像を十分トナーで現像できるように工夫されている。 【0042】光導電体上に現像されたトナー像は記録材Bに転写部材Aにより転写される。必要に応じて、さらに乾燥部でトナー像を記録材に定着させる。 【0043】図3はカラー画像を出力する場合の現像プロセスの一例を示したものである。光導電体上にイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナー容器I及びトナーローラーJがあり、一色ごとに感光体Lの潜像を現像し、中間転写体Mに転写後、さらに記録材Bに転写部材Aにより転写しカラー画像を作製する。 【0044】又、図4はカラー画像用の作像プロセスである。図3と同様イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックトナーを収納するトナー容器I及びトナーローラーJがあり、Jにトナー層を塗布されるベルトNにより光導電体L上の潜像を現像し記録材Bにトナー像を転写するものである。トナー層を塗布するベルトNにはクリーニングローラーOとクリーニングブレードPが当接しクリーニングしベルトを再利用するものである。ベルトNは、PET、ゴム、金属ベルト等であり、ベルトの弾力性、表面粗さ、表面エネルギー等を変化させ使用できる。 【0045】本発明における電子写真液体現像剤の構成は、溶媒(非極性で高絶縁性液体)中に着色剤、結着剤、電荷制御剤などを分散させたものである。 【0046】着色剤は顕像化の役割を担うものであり、多くの無機および/有機顔料・染料が挙げられるが、カーボンブラック、群青、紺青、フタロシアニン系顔料、アジン系顔料、トリフェニルメタン系顔料、アゾ系染顔料、縮合系染顔料等が使用される。 【0047】中でも顔料表面を分散剤すなわち担体液(非極性高絶縁性液体)に不溶な樹脂で被覆した着色剤を用いればフィルミング現象の防止に効果がある。顔料表面を溶媒に不溶な樹脂で覆うことにより分散時において顔料が溶媒に溶けにくくなるためである。 【0048】具体的には例えば、フタロシアニンブルー30質量部、スチレン/ビニルトルエン/ビニルピロリドン(40/3/5)共重合体80質量部をニーダー中で140℃で加熱混練後、150℃の熱ローラーで2時間混練し、粉砕して着色剤(顔料)をつくり、続いてスチレン−ビニルトルエン−ビニルピロリドン共重合体、アクリル樹脂、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メチルメタクリレート−フマール酸共重合体などの溶媒に不溶なポリマーで顔料表面を被覆する。このような溶媒に不溶な樹脂で表面被覆した顔料を使用すれば、粒径0.1μm以下の微粒子トナーは生成されにくい。 【0049】次に結着剤とは定着の役割を担う樹脂やポリマーである。具体的には酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等に代表されるビニルエステルの重合ポリマー、アクリル酸およびメタクリル酸エステルの重合ポリマーであり、さらにはスチレン−ブタジエン系に代表される合成樹脂ゴム、および天然ゴム、および天然ゴム変性物、ロジンおよびロジン変性樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、スチレン樹脂、クマロンインデン樹脂、シクロペンタジエン重合ポリマーに代表される石油系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メチルアクリレート−アクリル酸共重合体、ポリエチレンワックスなどが使用される。 【0050】電荷制御剤はトナーの極性を安定に保つ役割を担うもので、無機および有機顔料、有機染料、分子内に極性基を持つ樹脂および芳香族カルボン酸、アルコール、ケトン、エステル、エーテルおよびアミン等が使用され、さらにこれを含むポリマーもこの目的に使用される。又、必要に応じて各種金属石ケン例えばナフテン酸コバルト、オクテン酸マンガン等も使用される。 【0051】上記4つの成分は明確に分類されるものではなく、例えば染料・顔料は着色の役割と同時に荷電制御の役割を担う場合もあり、また極性基を持つ樹脂又はポリマーは定着の役割と同時に電荷制御の役割を担う場合もある。 【0052】本発明に係わる液体現像剤には、液体トナーを溶媒によく分散させるために、通常は液体トナー中に分散剤が添加される。分散剤としてはサンワックスE200、E250P、131−P(三洋化成工業社製)等のポリエチレン樹脂、ビスコール500P、600P(三洋化成工業社製)等のポリプロピレン樹脂、デンカビニルSS−100、SS−130、DSS−130(電気化学工業社製)等の塩化ビニル樹脂、パラフィンワックス、天然ろうや界面活性剤等が挙げられる。 【0053】又、粒径0.1μm以下のトナー粒子(微粒子トナー)を分離するには以下の二つの代表的な方法がある。 【0054】A.トナー分散後に行う方法(1)遠心分離法:液体トナーを遠心分離機にかけて微粒子トナーを分離する。具体的には1,000〜30,000回転で30〜60分間遠心分離して上部の微粒子トナーを分離する。 【0055】(2)濾過法:液体トナーをフィルターで濾過して濾液を分離する。具体的には濾布や濾紙、各種フィルターによる分離がある。 【0056】(3)電着法:液体トナーをフィルターで濾過して濾液を分離する。具体的には液体トナーを充填し極板間に直流電圧1〜10kVを印加し、(+)トナーならば陰極板に付着するトナーを集める。(−)トナーならば逆に陽極板に付着するトナーを集める。このようにして固形分15〜95質量%のトナーを得る。この電着法によりトナーの電極泳動速度が遅い0.1μm以下の微粒子トナーは除去することができる。 【0057】B.トナー分散前に行う方法(1)合成法:液体重合トナーでは分散剤の添加量を加減したり、モノマーと顔料などの処方をかえたりして粒径0.1μm以下の微粒子トナーを生成しにくい製法とする。 【0058】(2)精製法:液体トナーの樹脂や顔料を精製し、低分子量のポリマーや顔料の除去及び溶媒に溶解する顔料成分などをあらかじめ除去したもので、液体トナーを製造する。 【0059】このような方法により粒径0.1μm以下の微粒子トナーを30質量%以下、好ましくは10質量%以下とすることが出来る。 【0060】又、固形分濃度が高ければ高濃度の画像が形成することができるといった利点があるにも拘らず、フィルミング現象を防ぐために、従来においては3.0質量%、更には1.0質量%以下の液体トナーがよく用いられてきたが、本発明においてはこの点の改善もなす事が出来る。 【0061】次に、本発明の効果を奏する構成要素としての特定の有機感光体について説明する。 【0062】本発明に用いられる特定の有機感光体としては、樹脂層が、シロキサン系樹脂を含有することを特徴としている。樹脂層が架橋構造を有するシロキサン系樹脂を含有することが好ましい。 【0063】本発明に用いられる特定の有機感光体の構成は、通常ドラム状の基体表面に、下引き層(中間層)、電荷発生層、および電荷輸送層の順に積層されて構成され、更にその上に架橋構造を有するシロキサン系樹脂を含有する樹脂層が表面層となるのが普通である。 【0064】前記シロキサン系樹脂は、電荷輸送性能を有する構成単位を有することが好ましい。 【0065】電荷輸送性能を有する構造単位を有し、且つ架橋構造を有するシロキサン系樹脂は公知の方法により、即ち水酸基或いは加水分解性基を有する有機ケイ素化合物を用いて製造される。前記有機ケイ素化合物は下記一般式(A)〜(D)の化学式で示される。 【0066】 【化1】
【0067】式中、R1〜R6は式中のケイ素に炭素が直接結合した形の有機基を表し、Y1〜Y4は水酸基又は加水分解性基を表す。 【0068】上記一般式(A)〜(D)中のY1〜Y4が加水分解性基の場合は、加水分解性基としてメトキシ基、エトキシ基、メチルエチルケトオキシム基、ジエチルアミノ基、アセトキシ基、プロペノキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、メトキシエトキシ基等が挙げられる。R1〜R6に示されるケイ素に炭素が直接結合した形の有機基としては、メチル、エチル、プロピル、ブチル等のアルキル基、フェニル、トリル、ナフチル、ビフェニル等のアリール基、γ−グリシドキシプロピル、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル等の含エポキシ基、γ−アクリロキシプロピル、γ−メタアクリロキシプロピルの含(メタ)アクリロイル基、γ−ヒドロキシプロピル、2,3−ジヒドロキシプロピルオキシプロピル等の含水酸基、ビニル、プロペニル等の含ビニル基、γ−メルカプトプロピル等の含メルカプト基、γ−アミノプロピル、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピル等の含アミノ基、γ−クロロプロピル、1,1,1−トリフルオロプロピル、ノナフルオロヘキシル、パーフルオロオクチルエチル等の含ハロゲン基、その他ニトロ、シアノ置換アルキル基等を挙げることができる。又、R1〜R6はそれぞれの有機基が同一でも良く、異なっていてもよい。 【0069】前記シロキサン系樹脂の原料として用いられる前記有機ケイ素化合物は、一般にはケイ素原子に結合している加水分解性基の数が1のとき、有機ケイ素化合物の高分子化反応は抑制される。2、3又は4のときは高分子化反応が起こりやすく、特に3或いは4では高度に架橋反応を進めることが可能である。従って、これらをコントロールすることにより得られる塗布層液の保存性や塗布層の硬度等を制御することが出来る。 【0070】又、前記シロキサン系樹脂の原料としては前記有機ケイ素化合物を酸性条件下又は塩基性条件下で加水分解してオリゴマー化或いはポリマー化した加水分解縮合物を用いることもできる。 【0071】尚、シロキサン系樹脂とは前記の如く、予め化学構造単位にシロキサン結合を有するモノマー、オリゴマー、ポリマーを反応させて(加水分解反応、触媒や架橋剤を加えた反応等を含む)3次元網目構造を形成し、硬化させた樹脂を意味する。即ち、シロキサン結合を有する有機ケイ素化合物を加水分解反応とその後の脱水縮合によりシロキサン結合を促進させ3次元網目構造を形成させ、その結果生成した架橋構造を有するシロキサン系樹脂を意味する。 【0072】又、前記シロキサン系樹脂は水酸基或いは加水分解性基を有するコロイダルシリカを含ませて、架橋構造の一部にシリカ粒子を取り込んだ樹脂としてもよい。 【0073】本発明に好ましく用いられる電荷輸送性能を有する構造単位を有し、且つ架橋構造を有するシロキサン系樹脂とは、電子或いは正孔のドリフト移動度を示す特性を有する化学構造(=電荷輸送性能を有する構造単位)をシロキサン系樹脂中に部分構造として組み込んだものである。具体的には一般的に電荷輸送物質として用いられる化合物(以後電荷輸送性化合物又はCTMとも云う)を該シロキサン系樹脂中に部分構造として有している。 【0074】尚、前記の電荷輸送性能を有する構造単位とは、別の定義としてはTime−Of−Flight法などの電荷輸送性能を検知できる公知の方法により電荷輸送に起因する検出電流が得られる構造単位、或いは残基として表現することもできる。 【0075】以下にシロキサン系樹脂中に有機ケイ素化合物との反応により電荷輸送性能を有する構造単位を形成することのできる電荷輸送性化合物について説明する。 【0076】例えば正孔輸送型CTMとしては、オキサゾール、オキサジアゾール、チアゾール、トリアゾール、イミダゾール、イミダゾロン、イミダゾリン、ビスイミダゾリジン、スチリル、ヒドラゾン、ベンジジン、ピラゾリン、スチルベン化合物、アミン、オキサゾロン、ベンゾチアゾール、ベンズイミダゾール、キナゾリン、ベンゾフラン、アクリジン、フェナジン、アミノスチルベン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリ−1−ビニルピレン、ポリ−9−ビニルアントラセンなどの化学構造を前記シロキサン系樹脂の部分構造として含有する。 【0077】一方、電子輸送型CTMとしては、無水コハク酸、無水マレイン酸、無水フタル酸、無水ピロメリット酸、無水メリット酸、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、ニトロベンゼン、ジニトロベンゼン、トリニトロベンゼン、テトラニトロベンゼン、ニトロベンゾニトリル、ピクリルクロライド、キノンクロルイミド、クロラニル、ブロマニル、ベンゾキノン、ナフトキノン、ジフェノキノン、トロポキノン、アントラキノン、1−クロロアントラキノン、ジニトロアントラキノン、4−ニトロベンゾフェノン、4,4′−ジニトロベンゾフェノン、4−ニトロベンザルマロンジニトリル、α−シアノ−β−(p−シアノフェニル)−2−(p−クロロフェニル)エチレン、2,7−ジニトロフルオレン、2,4,7−トリニトロフルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロフルオレノン、9−フルオレニリデンジシアノメチレンマロノニトリル、ポリニトロ−9−フルオロニリデンジシアノメチレンマロノジニトリル、ピクリン酸、o−ニトロ安息香酸、p−ニトロ安息香酸、3,5−ジニトロ安息香酸、ペンタフルオロ安息香酸、5−ニトロサリチル酸、3,5−ジニトロサリチル酸、フタル酸、メリット酸等がある。 【0078】本発明において、好ましい電荷輸送性能を有する構造単位は、前記の如き通常用いられる電荷輸送性化合物の残基であり、該電荷輸送性化合物を構成する炭素原子又はケイ素原子を介して前記一般式(1)中のZで示される連結原子又は連結基に結合し、Yを介してシロキサン系樹脂中に含有される。 【0079】但し、Zが3価以上の原子の時は式中のSiとCに結合する以外のYの結合手は、同一分子中のいずれかの構成原子と結合しているか又は他の分子の原子、分子基と連結した構造を有する。 【0080】又、前記一般式(1)の中で、Z原子として、特に酸素原子(O)、硫黄原子(S)、窒素原子(N)が好ましい。 【0081】ここで、Zが窒素原子(N)の場合、前記連結基は−NR−で表される(Rは水素原子又は1価の有機基である)。 【0082】電荷輸送性能を有する構造単位Xは式中では1価の基として示されているが、シロキサン系樹脂と反応させる電荷輸送性化合物が2つ以上の反応性官能基を有している場合は硬化性樹脂中で2価以上のクロスリンク基として接合してもよく、単にペンダント基として接合していてもよい。 【0083】前記原子、即ちO、S、Nの原子はそれぞれ電荷輸送能を有する化合物中に導入された水酸基、メルカプト基、アミン基と水酸基或いは加水分解性基を有する有機ケイ素化合物との反応によって形成され、シロキサン系樹脂中に電荷輸送性能を有する構造単位を部分構造として取り込む連結基である。 【0084】次に本発明中の水酸基、メルカプト基、アミン基、有機ケイ素含有基を有する電荷輸送性化合物について説明する。 【0085】前記水酸基を有する電荷輸送性化合物は、通常用いられる構造の電荷輸送物質で、且つ水酸基を有している化合物である。即ち、代表的には硬化性有機ケイ素化合物と結合して、樹脂層を形成することが出来る下記一般式で示される電荷輸送性化合物を挙げることができるが、下記構造に限定されるものではなく、電荷輸送能を有し、且つ水酸基を有している化合物であればよい。 【0086】X−(R7−OH)mここにおいて、X:電荷輸送性能を有する構造単位R7:単結合、置換又は無置換のアルキレン基、アリーレン基m:1〜5の整数であるその中でも代表的なものを挙げれば下記のごときものがある。例えばトリアリールアミン系化合物は、トリフェニルアミン等のトリアリールアミン構造を電荷輸送性能を有する構造単位=Xとして有し、前記Xを構成する炭素原子を介して、又はXから延長されたアルキレン、アリーレン基を介して水酸基を有する化合物が好ましく用いられる。 【0087】1.トリアリールアミン系化合物【0088】 【化2】
【0089】2.ヒドラジン系化合物【0090】 【化3】
【0091】3.スチルベン系化合物【0092】 【化4】
【0093】4.ベンジジン系化合物【0094】 【化5】
【0095】5.ブタジエン系化合物【0096】 【化6】
【0097】次に、メルカプト基を有する電荷輸送性化合物の具体例を下記に例示する。メルカプト基を有する電荷輸送性化合物とは、通常用いられる構造の電荷輸送物質で、且つメルカプト基を有している化合物である。即ち、代表的には硬化性有機ケイ素化合物と結合して、樹脂層を形成することが出来る下記一般式で示される電荷輸送性化合物を挙げることができるが、下記構造に限定されるものではなく、電荷輸送能を有し、且つメルカプト基を有している化合物であればよい。 【0098】X−(R8−SH)mここにおいて、X:電荷輸送性能を有する構造単位R8:単結合、置換又は無置換のアルキレン、アリーレン基m:1〜5の整数であるその中でも代表的なものを挙げれば下記のごときものがある。 【0099】 【化7】
【0100】更に、アミノ基を有する電荷輸送性化合物について説明する。アミノ基を有する電荷輸送性化合物は、通常用いられる構造の電荷輸送物質で、且つアミノ基を有している化合物である。即ち、代表的には硬化性有機ケイ素化合物と結合して、樹脂層を形成することが出来る下記一般式で示される電荷輸送性化合物を挙げることができるが、下記構造に限定されるものではなく、電荷輸送能を有し、且つアミノ基を有している化合物であればよい。 【0101】X−(R9−NR10H)mここにおいて、X:電荷輸送性能を有する構造単位R9:単結合、置換、無置換のアルキレン、置換、無置換のアリーレン基R10:水素原子、置換、非置換のアルキル基、置換、非置換のアリール基m:1〜5の整数であるその中でも代表的なものを挙げれば下記のごときものがある。 【0102】 【化8】
【0103】アミノ基を有する電荷輸送性化合物の中で、第一級アミン化合物(−NH2)の場合は2個の水素原子が有機ケイ素化合物と反応し、シロキサン構造に連結しても良い。第2級アミン化合物(−NHR10)の場合は1個の水素原子が有機ケイ素化合物と反応し、R10はブランチとして残存する基でも良く、架橋反応を起こす基でも良く、電荷輸送物質を含む化合物残基でもよい。 【0104】更に、ケイ素原子含有基を有する電荷輸送性化合物について説明する。ケイ素原子含有基を有する電荷輸送性化合物は、以下のような構造の電荷輸送物質である。この化合物も硬化性有機ケイ素化合物と結合して、樹脂層を形成することが出来る。 【0105】 X−(−Y−Si(R11)3-a(R12)a)n式中、Xは電荷輸送性能を有する構造単位を含む基であり、R11は水素原子、置換若しくは未置換のアルキル基、アリール基を示し、R12は加水分解性基又は水酸基を示し、Yは置換若しくは未置換のアルキレン基、アリーレン基を示す。aは1〜3の整数を示し、nは整数を示す。 【0106】その中でも代表的なものを挙げれば下記のごときものがある。前記シロキサン系樹脂の形成原料:前記一般式(A)から(D)(以下(A)〜(D)という)組成比としては、有機ケイ素化合物:(A)+(B)成分1モルに対し、(C)+(D)成分0.05〜1モルを用いることが好ましい。 【0107】又、コロイダルシリカ(E)を添加する場合は前記(A)+(B)+(C)+(D)成分の総質量100部に対し(E)を1〜30質量部を用いることが好ましい。 【0108】又、前記有機ケイ素化合物やコロイダルシリカと反応して樹脂層を形成することができる反応性電荷輸送性化合物(F)の添加量は、前記(A)+(B)+(C)+(D)成分の総質量100部に対し(F)を1〜500質量部を用いることが好ましい。前記(A)+(B)成分が前記の範囲を超えて使用されると、(A)+(B)成分が少ない場合はシロキサン樹脂層は架橋密度が小さすぎ硬度が不足する。又、(A)+(B)成分が多すぎると架橋密度が大きすぎ硬度は十分だが、脆い樹脂層となる。(E)成分のコロイダルシリカ成分の過不足も、(A)+(B)成分と同様の傾向がみられる。一方、(F)成分が少ない場合はシロキサン樹脂層の電荷輸送能が小さく、感度の低下、残電の上昇を生じ、(F)成分が多い場合はシロキサン樹脂層の膜強度が弱くなる傾向がみられる。 【0109】本発明の電荷輸送性能を有する構造単位を有し、且つ架橋構造を有するシロキサン系樹脂は予め構造単位にシロキサン結合を有するモノマー、オリゴマー、ポリマーに触媒や架橋剤を加えて新たな化学結合を形成させ3次元網目構造を形成する事もあり、又加水分解反応とその後の脱水縮合によりシロキサン結合を促進させモノマー、オリゴマー、ポリマーから3次元網目構造を形成する事もできる。 【0110】前記の3次元網目構造を形成させる触媒としては有機カルボン酸、亜硝酸、亜硫酸、アルミン酸、炭酸及びチオシアン酸の各アルカリ金属塩、有機アミン塩(水酸化テトラメチルアンモニウム、テトラメチルアンモニウムアセテート)、スズ有機酸塩(スタンナスオクトエート、ジブチルチンジアセテート、ジブチルチンジラウレート、ジブチルチンメルカプチド、ジブチルチンチオカルボキシレート、ジブチルチンマリエート等)、アルミニウム、亜鉛のオクテン酸、ナフテン酸塩、アセチルアセトン錯化合物等が挙げられる。 【0111】本発明の有機感光体の層構成は、特に限定はないが、電荷発生層、電荷輸送層、或いは電荷発生・電荷輸送層(電荷発生と電荷輸送の両方の機能を有する単層型感光層)等の感光層とその上に本発明の樹脂層を塗設した構成をとるのが好ましい。又、前記電荷発生層、電荷輸送層、或いは電荷発生・電荷輸送層は各層が複数の層から構成されていてもよい。 【0112】本発明の電荷発生層に含有される電荷発生物質(CGM)としては、例えばフタロシアニン顔料、多環キノン顔料、アゾ顔料、ペリレン顔料、インジゴ顔料、キナクリドン顔料、アズレニウム顔料、スクワリリウム染料、シアニン染料、ピリリウム染料、チオピリリウム染料、キサンテン色素、トリフェニルメタン色素、スチリル色素等が挙げられ、これらの電荷発生物質(CGM)は単独で又は適当なバインダー樹脂と共に層形成が行われる。 【0113】前記電荷輸送層に含有される電荷輸送物質(CTM)としては、例えばオキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、チアゾール誘導体、チアジアゾール誘導体、トリアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、イミダゾロン誘導体、イミダゾリン誘導体、ビスイミダゾリジン誘導体、スチリル化合物、ヒドラゾン化合物、ベンジジン化合物、ピラゾリン誘導体、スチルベン化合物、アミン誘導体、オキサゾロン誘導体、ベンゾチアゾール誘導体、ベンズイミダゾール誘導体、キナゾリン誘導体、ベンゾフラン誘導体、アクリジン誘導体、フェナジン誘導体、アミノスチルベン誘導体、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリ−1−ビニルピレン、ポリ−9−ビニルアントラセン等が挙げられこれらの電荷輸送物質(CTM)は通常バインダーと共に層形成が行われる。 【0114】電荷発生層(CGL)、電荷輸送層(CTL)に含有されるバインダー樹脂としては、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルアセテート樹脂、スチレン−ブタジエン樹脂、塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体樹脂、塩化ビニル−無水マレイン酸共重合体樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン−アルキッド樹脂、フェノール樹脂、ポリシラン樹脂、ポリビニルカルバゾール等が挙げられる。 【0115】本発明に於いて電荷発生層中の電荷発生物質とバインダー樹脂との割合は質量比で1:10〜10:1が好ましい。また、電荷発生層の膜厚は5μm以下が好ましく、特に0.05〜2μmが好ましい。 【0116】又、電荷輸送層は前記の電荷輸送物質とバインダー樹脂を適当な溶剤に溶解し、その溶液を塗布乾燥することによって形成される。電荷輸送物質とバインダー樹脂との混合割合は質量比で10:1〜1:10が好ましい。 【0117】電荷輸送層の膜厚は通常5〜50μm、特に10〜40μmが好ましい。また、電荷輸送層が複数設けられている場合は、電荷輸送層の上層の膜厚は10μm以下が好ましく、かつ、電荷輸送層の上層の下に設けられた電荷輸送層の全膜厚より小さいことが好ましい。 【0118】本発明に用いられる有機感光体のシロキサン系樹脂を含む樹脂層は、表面層が電荷輸送層の場合は前記電荷輸送層を兼ねても良いが、好ましくは電荷輸送層もしくは電荷発生層とは別層の表面層として設けるのがよい。この場合、前記感光層と本発明の樹脂層の間に更に別層を設けても良い。又電子写真感光体の表面特性を改良する目的で該樹脂層の上に更に薄層の保護層を設けても良い。 【0119】本発明においては導電性支持体と感光層の間に、バリヤー機能を備えた中間層(下引き層)を設けるのが好ましい。 【0120】中間層用の材料としては、カゼイン、ポリビニルアルコール、ニトロセルロース、エチレン−アクリル酸共重合体、ポリビニルブチラール、フェノール樹脂ポリアミド類(ナイロン6、ナイロン66、ナイロン610、共重合ナイロン、アルコキシメチル化ナイロン等)、ポリウレタン、ゼラチン及び酸化アルミニウムを用いた中間層、或いは特開平9−68870号公報の如く金属アルコキシド、有機金属キレート、シランカップリング剤による硬化型中間層等が挙げられる。中間層の膜厚は、0.1〜10μmが好ましく、特には0.1〜5μmが好ましい。 【0121】次に本発明に用いられる感光体の導電性支持体としては、1)アルミニウム板、ステンレス板などの金属板2)紙或いはプラスチックフィルムなどの支持体上に、アルミニウム、パラジウム、金などの金属薄層をラミネート若しくは蒸着によって設けたもの3)紙或いはプラスチックフィルムなどの支持体上に、導電性ポリマー、酸化インジウム、酸化錫などの導電性化合物の層を塗布若しくは蒸着によって設けたもの等が挙げられる。 【0122】本発明で用いられる導電性支持体の材料としては、主としてアルミニウム、銅、真鍮、スチール、ステンレス等の金属材料、その他プラスチック材料をベルト状またはドラム状に成形加工したものが用いられる。中でもコスト及び加工性等に優れたアルミニウムが好ましく用いられ、通常押出成型または引抜成型された薄肉円筒状のアルミニウム素管が多く用いられる。 【0123】また、前記導電性支持体は、その表面に封孔処理されたアルマイト膜が形成されたものであっても良い。 【0124】次に本発明に用いられる感光体を製造するための塗布加工方法としては、浸漬塗布、スプレー塗布、円形量規制型塗布等の塗布加工法が用いられるが、樹脂層側の塗布加工は下層の膜を極力溶解させないため、又、均一塗布加工を達成するためスプレー塗布又は円形量規制型(円形スライドホッパ型がその代表例)塗布等の塗布加工方法を用いるのが好ましい。なお前記スプレー塗布については例えば特開平3−90250号及び特開平3−269238号公報に詳細に記載され、前記円形量規制型塗布については例えば特開昭58−189061号公報に詳細に記載されている。 【0125】本発明に用いられる感光体は前記樹脂層が塗布形成された後、50℃以上好ましくは、60〜200℃の温度で加熱乾燥する事が好ましい。この加熱乾燥により、残存塗布溶媒を少なくすると共に、硬化性樹脂層を十分に硬化させることができる。 【0126】又、本発明の樹脂層には酸化防止剤が添加されているのが好ましい。酸化防止剤とは、その代表的なものは電子写真感光体中ないしは感光体表面に存在する自動酸化性物質に対して、光、熱、放電等の条件下で酸素の作用を防止ないし、抑制する性質を有する物質である。詳しくは下記の化合物群が挙げられる。 【0127】(1)ラジカル連鎖禁止剤・フェノール系酸化防止剤ヒンダードフェノール系・アミン系酸化防止剤ヒンダードアミン系ジアリルジアミン系ジアリルアミン系・ハイドロキノン系酸化防止剤(2)過酸化物分解剤・硫黄系酸化防止剤チオエーテル類・燐酸系酸化防止剤亜燐酸エステル類尚、ヒンダードフェノール系とは、フェノール性OH基ないしはフェノール性OHのアルコキシ化基のオルト位にかさ高い有機基を有する化合物であり、ヒンダードアミン系とはN原子近傍にかさ高い有機基を有する化合物である。かさ高い有機基としては分岐状アルキル基があり、例えばt−ブチル基が好ましい。 【0128】上記酸化防止剤のうちでは、(1)のラジカル連鎖禁止剤が良く、特にヒンダードフェノール系或いはヒンダードアミン系酸化防止剤が好ましい。 【0129】又、2種以上のものを併用してもよく、例えば(1)のヒンダードフェノール系酸化防止剤と(2)のチオエーテル類の酸化防止剤との併用も良い。 【0130】本発明において、更に好ましいものとしては、分子中に上記ヒンダードアミン構造を有するものが画像ボケ防止や黒ポチ対策等の画質改善に良く、別の態様として、ヒンダードフェノール構造単位とヒンダードアミン構造単位を分子内に含んでいるものも同様に好ましい。 【0131】本発明において好ましく用いられるヒンダードフェノール系及びヒンダードアミン系酸化防止剤として、下記一般式〔A〕及び〔B〕を構造単位として有する化合物がある。 【0132】 【化9】
【0133】式中、R1、R2、R3及びR4は各水素原子又はアルキル基、アリール基を表し、Zは含窒素脂環を構成するに必要な原子団を表す。またR1、R2の組及びR3、R4の組の夫々の組においてその1つはZの中に組込まれて二重結合を与えてもよい。 【0134】更に、R5は分岐状アルキル基、R6、R7及びR8はそれぞれ水素原子、ヒドロキシ基、アルキル基又はアリール基を表し、R6、R7及びR8は相互に連結して環を形成してもよい。 【0135】R9は水素原子、アルキル基又はアルキリデン基を表す。前記R1、R2、R3及びR4は好ましくは炭素数1〜40個のアルキル基であって、該アルキル基は置換基を有してもよく、置換基としては、例えばアリール基、アルコキシ基、カルボン酸基、アミド基、ハロゲン原子等任意のものが挙げられる。 【0136】Zは含窒素脂環を構成するに必要な原子団であり、好ましくは5員環、6員環を構成する原子団である。 【0137】好ましい環構造としては、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、ピロリジン、イミダゾリジン、オキサゾリジン、チアゾリジン、セレナゾリジン、ピロリン、イミダゾリン、イソインドリン、テトラヒドロイソキノリン、テトラヒドロピリジン、ジヒドロピリジン、ジヒドロイソキノリン、オキサゾリン、チアゾリン、セレナゾリン、ピロール等の各環が挙げられ、特に好ましくはピペリジン、ピペラジン、モルホリン及びピロリジンの各環である。 【0138】前記R5、R6は炭素数3〜40のtert−もしくはsec−アルキル基が好ましい。 【0139】R7及びR8はアルキル基としては、炭素数1〜40のものが好ましく、アリール基としてはフェニル基、ナフチル基、ピリジル基等が挙げられる。またR6とR7が環となる場合にはクロマン環が好ましい。 【0140】R9の表すアルキル基、アルキリデン基を表し、炭素数1〜40のものが好ましく、特に好ましいのは、炭素数1〜18のものである。 【0141】ヒンダードフェノール系或いはヒンダードアミン系酸化防止剤の樹脂中の含有量は0.01〜25質量%が好ましい。25質量%より多い含有量では樹脂層中の電荷輸送性能の低下が起こり、残留電位が増加しやすくなり、又膜強度の低下が発生する可能性がある。更に好ましくは0.1〜10質量%がよい。 【0142】又、前記酸化防止剤は下層の電荷発生層或いは電荷輸送層、中間層等にも必要により含有させても良い。これらの層への前記酸化防止剤の添加量は各層に対して0.01〜25質量%が好ましい。 【0143】又、製品化されている酸化防止剤としては以下のような化合物、例えば「イルガノックス1076」、「イルガノックス1010」、「イルガノックス1098」、「イルガノックス245」、「イルガノックス1330」、「イルガノックス3114」、「イルガノックス1076」「3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシビフェニル」以上ヒンダードフェノール系、「サノールLS2626」、「サノールLS765」「サノールLS2626」、「サノールLS770」、「サノールLS744」、「チヌビン144」、「チヌビン622LD」、「マークLA57」、「マークLA67」、「マークLA62」、「マークLA68」、「マークLA63」以上ヒンダードアミン系が挙げられる。 【0144】本発明は、複写機、レーザープリンタ、LEDプリンタ、液晶シャッタ式プリンタ等の電子写真装置一般に適用し得るものであるが、更には電子写真技術を応用したディスプレイ、記録、軽印刷、製版、ファクシミリ等の装置にも広く適用し得るものである。 【0145】尚、感光体ドラム(有機感光体)と、帯電器、像露光器、現像器、あるいは転写体を分離する機構のいずれか1つを一体的に組み合わせてプロセスカートリッジとし、電子写真画像形成装置に着脱可能に設計されている態様は本発明の好ましい実施態様の一つといえる。 【0146】 【実施例】次に、実施例により本発明の構成と効果を更に説明するが、本発明はこれにより限定されるものではない。 【0147】下記のごとくして感光体を作製した。 感光体1の作製下記中間層組成液を調製し、洗浄済み円筒状アルミニウム基体上に浸漬塗布法で塗布し、膜厚0.3μmの中間層を形成した。 【0148】 中間層(UCL)組成液 ポリアミド樹脂(アミランCM−8000 東レ社製) 60g メタノール 1600ml下記塗布組成液を混合した後、サンドミルを用いて10時間分散し、電荷発生層塗布液を調製した。この塗布液を浸漬塗布法で塗布し、膜厚0.2μmの電荷発生層を形成した。 【0149】 電荷発生層(CGL)組成液 Y型チタニルフタロシアニン 60g シリコーン変成ブチラール樹脂(X−40−1211信越化学社製) 700g 2−ブタノン 2000ml下記塗布組成液を混合し、溶解して電荷輸送層塗布液を調製した。この塗布液を前記電荷発生層の上に浸漬塗布法で塗布し、膜厚20μmの電荷輸送層を形成した。 【0150】 電荷輸送層(CTL)組成液 電荷輸送物質(D1) 200g ビスフェノールZ型ポリカーボネート(ユーピロンZ300 三菱ガス化学社製) 300g 1,2−ジクロロエタン 2000ml下記塗布組成液を混合し、溶解して表面保護層塗布組成物を調製した。 【0151】 【化10】
【0152】表面保護層(OCL)組成液メチルシロキサン単位80モル%、メチル−フェニルシロキサン単位20モル%からなるポリシロキサン樹脂10質量部にモレキュラーシーブ4A(和光純薬社製)を添加し、15時間静置し脱水処理した。この樹脂をトルエン10質量部に溶解し、これにメチルトリメトキシシラン5質量部、ジブチル錫アセテート0.2質量部を加え均一な溶液にした。これにジヒドロキシメチルトリフェニルアミン(例示化合物T−1)6質量部、ヒンダードアミン系酸化防止剤0.3質量部を加えて混合し、この溶液を乾燥膜厚2μmの表面保護層として塗布し、120℃、1時間の加熱硬化を行い、感光体1を作製した。 【0153】感光体2の作製感光体1の作製において、下記中間層に変えた以外は同様にして感光体2を作製した。 【0154】 中間層(UCL)組成液 チタンキレート化合物 TC−750(松本製薬社製) 300g シランカップリング剤 KBM−503(信越化学社製) 170g 2−プロパノール 1500ml上記材料を浸漬塗布し、150℃で30分間乾燥し、厚さ0.5μmの中間層を形成した。 【0155】感光体3の作製引き抜き加工より得られた円筒状アルミニウム基体上に、下記分散物を作製して塗布し、乾燥膜厚15μmの導電層を形成した。 【0156】 導電層(PCL)組成液 フェノール樹脂 160g 導電性酸化チタン 200g メチルセロソルブ 100ml下記中間層塗布液を調製した。この塗布液を上記導電層上に浸漬塗布法で塗布し、膜厚1.0μmの中間層を形成した。 【0157】 中間層(UCL)組成液 ポリアミド樹脂(アミランCM−8000 東レ社製) 60g メタノール 1600ml 1−ブタノール 400ml下記塗布組成液を混合し、サンドミルを用いて10時間分散し、電荷発生層塗布液を調製した。この塗布液を前記中間層の上に浸漬塗布法で塗布し、膜厚0.2μmの電荷発生層を形成した。 【0158】 電荷発生層(CGL)組成液 Y型チタニルフタロシアニン 60g シリコーン樹脂溶液(KR5240、15%キシレン−ブタノール溶液 信越化学社製) 700g 2−ブタノン 2000ml下記塗布組成液を混合し、溶解して電荷輸送層塗布液を調製した。この塗布液を前記電荷発生層の上に浸漬塗布法で塗布し、膜厚20μmの電荷輸送層を形成した。 【0159】 電荷輸送層(CTL)組成液 電荷輸送物質(D1) 200g ビスフェノールZ型ポリカーボネート(ユーピロンZ300 三菱ガス化学社製) 300g 1,2−ジクロロエタン 2000ml表面保護層(OCL)組成液上記CTL上にメチルシロキサン単位80モル%、メチル−フェニルシロキサン単位20モル%からなるポリシロキサン樹脂10質量部にモレキュラーシーブ4Aを添加し、15時間静置し脱水処理した。この樹脂をトルエン10質量部に溶解し、これにメチルトリメトキシシラン5質量部、ジブチル錫アセテート0.2質量部を加え均一な溶液にした。 【0160】これにジヒドロキシメチルトリフェニルアミン(例示化合物T−1)6質量部、ヒンダードフェノール系酸化防止剤0.3質量部を加えて混合し、この溶液を乾燥膜厚2μmの表面保護層として塗布して、120℃、1時間の加熱硬化を行い、感光体3を作製した。 【0161】感光体4の作製感光体1の作製において、CTLまで塗布した感光体上に、メチルシロキサン単位80モル%、ジメチルシロキサン単位20モル%からなる1質量%のシラノール基を含有のメチルポリシロキサン樹脂10質量部をトルエン10質量部に溶解し、モレキュラーシーブ4Aを添加し、15時間静置し脱水処理した。これにメチルトリメトキシシラン5質量部、ジブチル錫アセテート0.2質量部を加え均一な溶液にした。この組成物100質量部にトルエン200質量部と4−〔N,N−ビス(3,4−ジメチルフェニル)アミノ〕−〔2−(トリエトキシシリル)エチル〕ベンゼン40質量部とヒンダードアミン系酸化防止剤0.3質量部を加えて混合し、この溶液を乾燥膜厚2μmの表面保護層として塗布して、140℃、4時間の加熱硬化を行い、感光体4を作製した。 【0162】感光体5の作製感光体1の作製において、アルミニウム基体を封孔処理したアルマイトに代え、OCL中のジヒドロキシメチルトリフェニルアミン(例示化合物T−1)を、ヒドラゾン型の例示化合物H−1に代えた以外は全く同様にして感光体5を作製した。 【0163】感光体6の作製感光体1の作製において、保護層にコロイダルシリカを5質量部加えた以外は全く同じにして感光体6を作製した。 【0164】感光体7の作製感光体1の作製において、電荷発生層までは同様に塗布した。 【0165】 電荷輸送層(CTL)組成液 電荷輸送物質(例示化合物T−1) 200g メチルトリメトキシシラン 300g ヒンダードフェノール化合物(1−35) 1g コロイダルシリカ(30%メタノール溶液) 8g 1−ブタノール 50g 1%酢酸 50g アルミニウムテトラアセチルアセテート 2g フッ素樹脂粒子(平均粒径1μm) 10gを混合し、溶解して電荷輸送層塗布液を調製した。この塗布液を前記電荷発生層の上に浸漬塗布法で塗布し、110℃、2時間の加熱硬化を行い膜厚12μmの電荷輸送層を形成し、感光体7を作製した。 【0166】感光体8の作製感光体1の作製において、電荷輸送層までは同様に形成した。更にこの上に下記塗布組成液を混合して溶解し、表面保護層塗布組成物を調製した。 【0167】 表面保護層(OCL)組成液 電荷輸送物質(例示化合物T−1) 400g メチルトリメトキシシラン 1820g ヒンダードフェノール系酸化防止剤 10g コロイダルシリカ(30%メタノール溶液) 80g 2−プロパノール 2250g 2%酢酸 1060g アルミニウムテトラアセチルアセテート 10g シリコーンオイル(メチルフェニルシリコーン KF−54 信越化学社製) 1gを混合して溶解し、乾燥膜厚2μmの表面保護層として塗布し、110℃、1時間の加熱硬化を行い、感光体8を作製した。 【0168】感光体9の作製感光体8の作製において、保護層中のメチルトリメトキシシランをメチルトリメトキシシランとジメチルジメトキシシラン(6/4質量比)に代え、シリコーンオイルKF−54をX−22−160AS(末端が水酸基を有するシリコーンオイル)(信越化学社製)に代えた以外は全く同様にして感光体9を作製した。 【0169】感光体10の作製感光体1の作製において、CTL上に市販のプライマーPC−7J(信越化学社製)をトルエンで2倍に希釈し、塗布後100℃30分間乾燥させて、乾燥膜厚0.3μmの接着層を形成した。 【0170】更にこの上にメチルシロキサン単位80モル%、メチル−フェニルシロキサン単位20モル%から成るポリシロキサン樹脂(1質量%のシラノール基を含む)10質量部にモレキュラーシーブ4Aを添加し、15時間静置し脱水処理した。この樹脂をトルエン10質量部に溶解し、これにメチルトリメトキシシラン5質量部、ジブチル錫アセテート0.2質量部を加え均一な溶液にした。 【0171】これにジヒドロキシメチルトリフェニルアミン(例示化合物T−1)6質量部を加えて混合し、この溶液を乾燥膜厚1μmの保護層として塗布して、120℃にて1時間の乾燥を行い感光体10を作製した。 【0172】感光体11(比較例)の作製感光体1の作製において、OCLからジヒドロキシメチルトリフェニルアミン(例示化合物T−1)6質量部を除いた以外は同様にして感光体11を作製した。 【0173】 液体トナーNo.1の製造 カーボンブラックMA−100(三菱カーボン社製) 10質量部 スチレン−酢酸ビニル共重合体 80質量部 レシチン 0.5質量部 アイソパーH 300質量部これをサンドグラインダーにより8時間分散し、液体トナーNo.1を得た。 【0174】液体トナーNo.2の製造液体トナーNo.1を、3000rpmで30分間遠心分離機にかけ上部の微粒子トナー成分を除去した。 【0175】液体トナーNo.3の製造液体トナーNo.1を、0.1μmフィルターで微粒子トナー成分を除去した。 【0176】各液体トナーの粒径は遠心沈降法による粒度分布機で測定し、下記表1に示す。 【0177】 【表1】
【0178】評価表2に示す現像剤及び感光体の組み合わせについて、コニカ社製デジタル複写機Konica7050改造機(レーザ露光、反転現像、液体現像、転写ベルトを有する)に搭載し、常温常湿(23℃、60%RH)環境にて下記表2の組み合わせにおいて、A4紙で初期、5万枚及び50万枚後の画像評価を行った。 【0179】(1)画像評価画像濃度、カブリの測定は、50万枚目について濃度計「RD−918」(マクベス社製)を使用し、画像濃度については絶対濃度で、カブリについては紙をゼロとした相対濃度で測定した。 【0180】a.画像濃度◎・・・1.4以上/良好○・・・1.2以上〜1.4未満/実用上問題ないレベル×・・・1.2未満/実用上問題ありb.カブリ◎・・・0.001未満/良好○・・・0.001以上〜0.003未満/実用上問題がないレベル×・・・0.003以上/実用上問題ありc.画像ボケ◎・・・5万枚中5枚以下の発生/良好○・・・5万枚中6枚〜20枚の発生/実用上問題がないレベル×・・・5万枚中21枚以上の発生/実用上問題あり(2)細線再現性2ドットラインの画像信号に対応するライン画像のライン幅を印字評価システム「RT2000」(ヤーマン社製)によって測定した。 【0181】 ◎・・・1枚目の形成画像のライン幅(L1)および2000枚目の形成画像のライン幅(L2000)の何れもが200μm以下であり、かつ、ライン幅の変化(L1−L2000)が10μm以下/良好○・・・ライン幅の変化が15μm以下/実用可×・・・上記以外の場合/実用上問題あり(3)画像欠陥(黒ポチ) 画像解析装置「オムニコン3000形」(島津製作所社製)を用いて黒ポチの粒径と個数を測定し、0.1mm以上の黒ポチが100cm2当たり何個あるかで判定した。その他クラック、切り傷等の大きなものは目視判定した。 【0182】黒ポチ評価の判定基準は、下記に示す通りである。 a.黒ポチ◎・・・0.1mm以上の黒ポチが1個/100cm2以下/良好○・・・2〜3個/100cm2/実用上問題がないレベル×・・・4個以上/100cm2/実用上問題あり(4)感光体の剥離率(%) JIS K5400に準じる。 【0183】感光体の剥離率評価はJISK 5400に基づき、碁盤目テープ法により行った。特に指定のない項目についてはJISの規定に従う。 【0184】測定手順を次に示す。 1)上記で作製した電子写真感光体を固定し、感光体の中央1カ所にカッターナイフにより試料の製品規格に規定するすきま間隔のカッターガイドなどを用いて碁盤目上の切り傷を付ける。 【0185】切り傷の間隔は1mmでます目の数は100を基準とする。樹脂層もしくは感光層の界面以外の界面部分で剥離された碁盤目については測定対象外とするが、半数以上の碁盤目が対象外となった場合には切り傷のます目間隔を1mm単位で順次広げていき測定可能なます目間隔で測定する。 【0186】2)切り傷を付けるときのカッターナイフは常に新しいものを用い、塗面に対して35〜45度の範囲の一定の角度に保つようにする。 【0187】3)切り傷は、塗膜を貫通して導電性支持体に届くように、切り傷1本につき約0.5秒間かけて等速で引く。 【0188】4)碁盤目の上に接着部分の長さが約50mmになるようにセロハン粘着テープを貼りつけ、消しゴムでこすって塗膜にテープを完全に付着させる。 【0189】5)テープを付着させてから1〜2分後に、テープの一方の端を持って塗面に直角に保ち、瞬間的に引き剥がす。 【0190】6)塗面とテープを観察し、感光層もしくは樹脂層の界面で剥離された碁盤目数を求め、剥がれ面積の割合(剥離率%)を算出する。 【0191】結果を表2に示す。 【0192】 【表2】
【0193】いずれも本発明の感光体はクラック、傷や剥離等が認められず、初期から50万枚後ともにカブリも発生せず、且つ黒ベタ部の濃度は反射濃度で1.4以上の濃度が得られ、画像ボケが無く、黒ポチ等の画像欠陥がない、解像度の高い、高画質な画像が得られた。 【0194】 【発明の効果】本発明により、現像性や細線再現性に優れ、高画質な画像を形成でき、剥離、傷、クラック等の画像欠陥が発生しない、高耐久の感光体を得ることができ、オンデマンドプリンティング、特に液体現像を用いたシステムに好適に適用することが出来る電子写真画像形成装置と画像形成方法及びそれに用いるプロセスカートリッジを提供することが出来る。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001270 【氏名又は名称】コニカ株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年3月23日(2000.3.23) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2001−265045(P2001−265045A) |
| 【公開日】 |
平成13年9月28日(2001.9.28) |
| 【出願番号】 |
特願2000−82009(P2000−82009) |
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