| 【発明の名称】 |
電子写真感光体部材及び感光体部材の作成装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】伊藤 彰浩
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| 【要約】 |
【課題】高い機械的強度を有し、低コスト化が図れる単一層の感光体構成が可能で、かつ高感度で残留電位の少ない感光体を形成できる電子写真感光体部材およびその作成装置の提供。
【解決手段】(1)導電性基体上に少なくともBとPとHを含んで構成され、かつBとPの含有量がそれぞれ全構成元素のうち30〜50atomic%であり、Hの含有量が全構成元素のうち0.5〜30atomic%であるBP:H層を有することを特徴とする電子写真感光体部材。(2)導電性基体上に、水素を含有する平均粒径0.3〜1000nmの炭素微粒子が、少なくとも炭素と水素を含有する非晶質粒間材中に分散されている光導電層を少なくとも有することを特徴とする電子写真感光体部材。(3)導電性基体上に設ける光導電層が1B族元素と3B族元素の多元酸化物を含み、前記各多元酸化物の構成元素が、酸素の原子数と1B族元素の原子数の比が1:0.4〜0.6で、酸素の原子数と3B族元素の原子数の比が1:0.4〜0.6であることを特徴とする電子写真感光体部材。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 導電性基体上に少なくともBとPとHを含んで構成され、かつBとPの含有量がそれぞれ全構成元素のうち30〜50atomic%であり、Hの含有量が全構成元素のうち0.5〜30atomic%であるBP:H層を有することを特徴とする電子写真感光体部材。 【請求項2】 BP:H層中に、Be,Mg,Ca,ZnとSrよりなる群から選ばれた少なくとも一種の元素及び/又はC,Si,GeとSnよりなる群から選ばれた少なくとも一種の元素を含むことを特徴とする請求項1記載の電子写真感光体部材。 【請求項3】 導電性基体上に、水素を含有する平均粒径0.3〜1000nmの炭素微粒子が、少なくとも炭素と水素を含有する非晶質粒間材中に分散されている光導電層を少なくとも有することを特徴とする電子写真感光体部材。 【請求項4】 炭素及び水素を含むガスを導入する原料ガス導入機構と少なくとも1つの微粒子作成プラズマ発生機構を有する微粒子生成室、該微粒子生成室の一部に設けられた孔を有するノズル、該ノズルの孔を介して空間的に接続され、その内部に基体が配置される膜形成室、及び前記膜形成室に設けられた膜形成用プラズマ発生機構とガス排気機構を少なくとも有して構成されたことを特徴とする請求項3記載の感光体部材の作成装置。 【請求項5】 導電性基体上に設ける光導電層が1B族元素と3B族元素の多元酸化物を含み、前記各多元酸化物の構成元素が、酸素の原子数と1B族元素の原子数の比が1:0.4〜0.6で、酸素の原子数と3B族元素の原子数の比が1:0.4〜0.6であることを特徴とする電子写真感光体部材。 【請求項6】 1B族元素がCu及び/又はAgである多元酸化物、3B族元素がGa及び/又はInである多元酸化物で、GaとInを含有する場合にはその構成原子数の比が1:0〜1であることを特徴とする請求項5記載の電子写真感光体部材。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は電子写真感光体部材に関するものである。 【0002】 【従来の技術】本発明の電子写真感光体に関する従来の技術に関連する公知文献としては、例えば以下のようなものが挙げられる。 (1)特公平7−52303号公報0.5〜5eVのバンドギャップを有する水素化無定型炭素からなる電荷発生層、電荷輸送層及びオーバーコーテイング層からなる光導電体。 (2)特開平9−6021号公報導電性基体上に光導電層を設けた電子写真感光体において、導電層がSe、As−Se,Si,Si−Ge,ZnO,無金属フタロシアニン,金属フタロシアニン,アゾ顔料等の電荷発生物質からなる微粒子を分散させた水素化非晶質炭素膜からなる。 (3)特公平7−107607号公報導電性基体上に、Si,Ge及び金属よりなる群から選ばれた少なくとも一種の元素を、これらの元素と炭素の合計に対する添加量が5〜95atomic%含有する水素含有炭素膜からなる膜厚0.01〜5μmの接着層と、水素含有炭素を主成分とする膜厚5〜50μmの電荷輸送層と、アモルファスSi,Se−As,CdSなどの無機物質やフタロシアニン系顔料からなる膜厚0.1〜5μmの電荷発生層を積層した感光体。 (4)特開平10−45404号公報1〜50atomic%の水素を含み、Al,Ga,InのようなIII族元素の原子数の総和とNの原子数の比が1:0.5〜1:2である非晶質光半導体,Ga,Al,Inの有機金属化合物と、放電エネルギー等により活性化Nを含む化合物を反応させることにより前記非晶質光半導体を作成する方法、ならびに該非晶質光半導体を用いた素子が開示され、この非晶質光半導体素子の応用例の1つとして電子写真感光体が挙げられている。 (5)特開平10−256577号公報0.5〜40atomic%の水素を含み、GaとNに加えてAl及び/又はInを含む微結晶化合物半導体,Ga,Al,Inの有機金属化合物と、放電エネルギー等により活性化Nを含む化合物を反応させることにより該微結晶化合物半導体を作成する方法、ならびに、該微結晶化合物半導体を用いた素子が開示され、この微結晶化合物半導体素子の応用例の1つとして電子写真感光体が挙げられている。 【0003】複写機、プリンターなどの電子写真応用製品は、近年、益々高速化、高耐久化及び高精細化が要求されてきている。これらの製品に用いられる感光体のうち、高速化、高耐久化に対応可能なものとして、高い機械的強度を有している無機材料からなる感光体が注目されている。また、高精細化には書き込み光の径を小さくする必要がある。そのため、光源の短波長化が進んでいて、感光体も400nm程度の短い波長に感度をもつ感光体も望まれてきている。このような、動向に対応できるものとして、水素化非晶質Si(a−Si:H)を感光層に用いた感光体がある。無機材料である水素化Siを感光層に用いたものは、無機材料の特性を生かして高い機械的強度を有しているため、高耐久で高速な電子写真応用製品への搭載に適している。しかし、水素化非晶質Si感光層は、従来、減圧プラズマCVD法で作成されているが、成膜速度が数μm/hrであり、感光層に必要な20〜80μmの膜厚を得るには長時間を要すること、さらには、これらの感光体の膜構成は、短波長に感度を持たせるためと高い暗抵抗を持たせるためa−SiC:H層とa−Si:H層の2層構成からなるものがほとんどである等の理由から、作成プロセスが複雑になり、かつ原料のシラン系ガスが高価であるため、コストの上昇をまねく要因になっている。 【0004】そこで、a−Si:H以外の無機材料でも、高い機械的強度をもつ感光体膜が検討されている。例えば、プラズマCVD法、イオンビーム法などの気相合成法による水素化非晶質炭素膜を電子写真感光体部材として用いる例が開示されているが(特公平7−52303、特公平7−107607)、しかし、未だ感光膜として実現されていない。このような気相合成法による、水素化非晶質炭素膜は、その膜構造として炭素間が1重結合のσ結合からなるダイヤモンド構造に近い相と炭素間が2重結合のπ結合が連なったグラファイト構造に近い相を混在してもつ。このダイヤモンド構造に近い相が水素化非晶質炭素膜の硬度、強度を高める効果をもち、ビッカース硬度2000Kg/mm2以上の膜を容易に作り得るし、また、このような気相合成法の原料は、メタン、エチレン、ベンゼンなどの有機物質であり安価である。しかし、この水素化非晶質炭素膜は、電子写真感光体部材として使用しようとする場合、電荷発生機能をもたせるのは、非常に困難となる。この理由は、ダイヤモンド構造はバンドギャップ5.5eVであり、機械的強度を高めることは望めるが電荷発生機能と電荷輸送機能は望めず、完全なグラファイト構造は半金属であり、電荷輸送機能は望めるが電荷発生機能は望めないことによる。この水素化非晶質炭素膜のグラファイト構造に近い相のサイズを小さくすれば、電子構造の長周期性が無くなり、半金属から半導体となり電荷発生機能をもたせることが可能となる。さらには、このサイズが小さいほど、π電子の動ける領域が狭くなりバンドギャップが大きくなることが、井戸型ポテンシャルのモデルにより予測できる(G.M.Barrow: “Introduction to Molecular Spectroscopy” , McGraw−Hill)。 【0005】また、GaInN:Hに代表される水素を含んだ窒素化IIIB族元素からなる高光感度をもつ光半導体素子を開示し、感光体部材として利用できることが示されているが(特開平10−45404、特開平10−256577)、現時点では、感光体への具体的構成が示されていないし、Inの地殻存在量は小さく、将来の十分な供給が懸念される、と言う課題がある。また、この作成法は高価なGa、Al、Inの有機金属化合物を使用し大がかりな成膜装置を用いるため製造コストの上昇をまねくと予想される。 【0006】上記a−Si:H感光層やGaInN:H感光層の製造コスト上の問題を解決するため、安価な原料を用いてゾル・ゲル法等の簡便な成膜法により作成できるZnOやTiO2などの酸化物を主体にした無機材料感光体の開発もなされてきている(高橋恭介他,Japan Hardcopy論文集,Vol.1997,41(1997)。ZnOやTiO2はバンドギャップが3.0〜3.2eVであり、キャリア輸送材料(電荷輸送材料)としては適しているが単独では光キャリア発生材料にはなりえず、別途、有機色素による波長増感が必要となる。しかし、ゾル−ゲル法での焼成工程などでの加熱工程で有機色素の昇華や劣化を引き起こしやすく、無機材料の光キャリア発生材料(電荷発生材料)が望まれている。厚い酸化物電荷輸送材料に接して薄いa−Si:HやGaInN:Hなどの光キャリア発生層(電荷発生層)を設ける構成も考えられる。しかし、a−Si:HやGaInN:Hは、前述の製造コスト上の問題のほかに、酸化物との接合部で高密度に発生する界面準位が引き起こす感光体の電気特性(感度、帯電能、暗抵抗、残留電位)の低下が問題となる。そこで、酸化物電荷輸送材料と電気的接合のとりやすい、酸化物電荷発生材料の使用が考えられる。近年、CuGaO2等のデラフォサイト構造多元酸化物が、透明導電性薄膜を狙って研究されてきており透明太陽電池などの光デバイスへの応用も期待されている(川副博司 他, 第46回応用物理学関係連合講演会 講演予稿集,644(1999)。この酸化物のバンド端は近紫外光領域にあるため、短波長光源に対応する感光体材料に使用できるポテンシャルをもっている。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】本発明の一つの目的は、高い機械的強度を有し、低コスト化が図れる単一層の感光体構成が可能で、かつ高感度で残留電位の少ない感光体を形成できる電子写真感光体部材及びその作成装置を提供することである。本発明の他の目的は、CuGaO2系酸化物を無機感光体(特に酸化物無機感光体)に適用できる電子写真感光体部材を提供し、高い機械的強度をもつ無機材料からなり、低コストで作成可能な、短波長(350〜450nm程度)書き込み光源に対応する電子写真感光体を提供することにある。 【0008】 【課題を解決するための手段】本発明の第一は、導電性基体上に少なくともBとPとHを含んで構成され、かつBとPの含有量がそれぞれ全構成元素のうち30〜50atomic%であり、Hの含有量が全構成元素のうち0.5〜30atomic%であるBP:H層を有することを特徴とする電子写真感光体部材を提供することにある。3B−5B化合物であるリン化ホウ素(BP)は、融点が3000℃以上と高く、硬くて化学的にも安定な物質で、間接遷移のバンドギャップが2eVであり光導電性を有する(Z.D.Medvedeva,J.H.Greenbergand E.G.Zukov,Kristall and Technik,Vol 4,487(1969))。このような特性をもつBPを主体にした非晶質構造又は多結晶構造の膜も、機械的強度が高く光導電性を有する。さらに、水素を含ませ層中の未結合電子をターミネートすることにより、光励起キャリアの再結合が少なくなり、輸送されるキャリアの消滅、トラップが少なくなり、熱励起キャリア濃度が小さくなることにより、十分な光キャリア発生能力と高いキャリア輸送能力と高い暗抵抗が得られる。しかし、BとPの含有量がそれぞれ30〜50atomic%の範囲以外であると、上記BPの特性が得られない。すなわち、水素の含有量が0.5atomic%以下であると、光導電性が見られない暗抵抗の小さい膜が得られ、また、水素の含有量が30atomic%以上であると、柔らかく光導電性が見られない膜が得られる。BPは間接遷移なので、直接遷移材料と比較して光の吸収係数は大きくなく層の深さ方向の全体で光キャリアが発生するので、該BP:H層は全域で、生成した電子と正孔を表面側又は基板側に同時に輸送する必要があるが、このBP:H層は、両キャリアの輸送能力を有する。したがって、このBP:H層が単一層で感光体膜をなすことが可能になり、製造プロセスが簡略になりコストの低減が可能になる。 【0009】前記BP:H層の作成は、(CH3)3B,(C2H5)3B,(C3H7)3B,(C4H9)3Bなどの有機ホウ素化合物と(CH3)3P,(C2H5)3P,(C3H7)3P,(C4H9)3Pなどの有機リン素化合物をプラズマにより分解し成膜するCVD法が成膜速度が大きくとれて望ましい。プラズマの周波数は、50K〜2.45Ghzである。放電は、連続放電に限らず、間欠放電を使用する場合もある。また、BPをターゲットとし水素ガスを雰囲気ガスとしたレーザーアブレーション法も望ましい。さらに、BPのターゲットを用い、希ガスと水素ガスによるスパッタリング法も取り得る。前記各元素の定量は、イオンマイクロアナリシス(IMA)、マイクロオージェ分析(AES)等による。 【0010】本発明の第二は、前記第一の電子写真感光体部材において、BP:H層中に、Be,Mg,Ca,ZnとSrよりなる群から選ばれた少なくとも一種の元素及び/又はC,Si,GeとSnよりなる群から選ばれた少なくとも一種の元素を含むことを特徴とする電子写真感光体部材を提供することにある。前記第一の電子写真感光体部材において、BP:H層中に、Be,Mg,Ca,ZnとSrよりなる群から選ばれた少なくとも一種の元素を添加することにより、BP:H層をn−型に制御でき、感光体の電気特性(帯電能、感度)を向上させることができる。前記第一の電子写真感光体部材の成膜法で、CH4、SiH4、(CH3)4Ge,(CH3)4Snのような、ガス上で添加する場合もあり、BP,Bターゲットにあらかじめ添加する場合もある。また、前記第一の電子写真感光体部材において、BP:H層中に、Be,Mg,Ca,ZnとSrよりなる群から選ばれた少なくとも一種の元素を添加することにより、BP:H層をp−型に制御でき、感光体の電気特性を向上させることができる。上記列記した成膜法で、(CH3C5H4)2Mg,(CH3)2Znのような、ガス上で添加する場合もあり、BP、Bターゲットにあらかじめ添加する場合もある。さらに、前記第一の電子写真感光体部材において、BP:H層中に、C,Si,GeとSnよりなる群から選ばれた少なくとも一種の元素とBe,Mg,Ca,ZnとSrよりなる群から選ばれた少なくとも一種の元素を含むことを特徴とする電子写真感光体部材がより好ましい。すなわち、前記のようにBP:H層中に、n−型及びp−型制御元素の両者を含むことにより、p,n性、抵抗値、光感度を最適化できるようになるので、BP:H層が単一層で感光体膜をなすことがより可能になり、また、製造プロセスが簡略になりコストの低減がより可能になる。 【0011】前記第1〜2のBP:H層を用いた感光体構成例を以下に示す。導電性基体上に該光導電層の単一層で電子写真感光体を形成する場合もあり、(図1)、導電性基体に接してブロッキング層、最表面に、表面保護層を設ける場合もある(図2)。また、該BP:H層は前述のように高いキャリア輸送能力をもつので、該BP:H層の上面又は下面に接して電荷発生層を設け、該BP:H層を電荷輸送層として機能させる構成を採用しても良い。 【0012】本発明の第三は、導電性基体上に、水素を含有する平均粒径0.3〜1000nmの炭素微粒子が、少なくとも炭素と水素を含有する非晶質粒間材中に分散されている光導電層を少なくとも有することを特徴とする電子写真感光体部材を提供することにある。上述のように水素を含有する炭素微粒子を含む膜構造とすることにより、水素を含有する炭素微粒子中のグラファイト構造に近い相のサイズも小さくなり、水素を含有する炭素微粒子が書き込み光による電荷発生機能及び電荷輸送機能を得ることが可能となる。したがって、この電子写真感光体部材によると、光導電層を安価な原料を使用して、高い機械的強度と書き込み光による電荷発生機能及び電荷輸送機能を有する主に炭素と水素を含む大部分又は全て非晶質構造である水素化炭素膜の作成を可能にする。また、この水素化炭素膜中の水素を含有する炭素微粒子のサイズは、良好な電荷発生機能を得るには平均粒径0.3nm〜1000nmであることが必要であり、好ましくは、平均粒径0.3nm〜50nmである。前記粒径の、層の断面透過電子線顕微鏡観察による。 【0013】前記の水素を含有する炭素非晶質粒間材は、電子写真感光体に高い帯電能を持たせながら、書き込み光により発生する電荷を輸送するためには、暗抵抗が1.0E+11〜1.0E+14Ω・cmであることが望ましい。また、水素を含有する炭素微粒子及び非晶質粒間材ともに、膜中での書き込み光による発生電荷及び輸送される電荷の再結合を防ぐために、炭素原子の未結合手の密度を低減する役割の水素原子を含有することが必要である。この水素含有率は、炭素と水素の合計に対し、0.1〜40atm%であることが望ましい。この電子写真感光体の光導電層は、水素を含有する炭素微粒子中で、結晶構造に近い構造をとることがあるが、層全体としては、非晶質構造が大部分であり、機械強度は従来例の水素化非晶質炭素膜と同等である。また、この水素を含有する炭素微粒子と炭素と水素を含有する炭素非晶質粒間材中に、B又はPをドーピングし感光体の電気特性を制御することも可能である。さらに、前記の水素を含有する炭素微粒子と炭素とHを含有する炭素非晶質粒間材中に、炭素とSiの合計に対し、1〜50atm%のSiを含有させ、感光体の電気特性を制御することも可能である。なお、前記各元素の定量は、イオンマイクロアナリシス(IMA)、マイクロオージェ分析(AES)等による。 【0014】この水素を含有する炭素微粒子と炭素と水素を含有する炭素非晶質粒間材を用いた感光体部材の構成例を以下に示す。導電性基体901上に前記光導電層101の単一層で電子写真感光体部材を形成する場合(図4)、前記図4の電子写真感光体部材の導電性基体901に接してブロッキング層104を設ける場合(図5)、光導電層101の上面又は下面に接して電荷輸送層106を設ける場合もある(図6)。さらに、これら電子写真感光体部材の最表面には表面保護層105を設けても良い。 【0015】本発明の第四は、図7にその基本構成の一例を示すように、炭素及び水素を含むガスを導入する原料ガス導入部311と少なくとも1つの微粒子作成プラズマ発生機構303を有する微粒子生成室301、該微粒子生成室301の一部に設けられた孔を有するノズル310、該ノズル310の孔を介して空間的に接続され、その内部に基体が配置される膜形成室401、及び前記膜形成室中に設けられた膜形成用プラズマ発生機構とガス排気機構を少なくとも有して構成されたことを特徴とする前記第三の感光体部材の作成装置を提供することにある。前記の感光体部材作成装置の基本動作を以下に説明する。微粒子生成室においてプラズマ法により短時間に高収率で水素を含有する炭素微粒子を作成し、次に、連続プロセスで、この水素を含有する炭素微粒子を効率良く膜形成室401の基体に輸送し、RFプラズマ法により水素を含有する炭素非晶質粒間材中に水素を含有する炭素微粒子が分散した構造の該感光体層を作成する。前記装置を使用することにより、原料ガス利用効率が高く、かつ低コストな膜作成が可能になる。 【0016】以下に前記作成装置の構成、動作をさらに詳しく述べる。微粒子生成用プラズマ発生機構は、プラズマの発生方式は限定されない。本装置で使用するプラズマの発生方式例を挙げれば次のようなものがある。 (1)微粒子生成室301の一部を石英、パイレックス(登録商標)、アルミナ、ジルコニア等の低誘電損失材からなる管の外部に設けた容量結合電極304又は誘導結合電極に50K〜400MHzの高周波を印加し低温プラズマを発生させる機構(図8)。 (2)該低誘電損失材からなる管の外側を導波管305で囲みマイクロ波を導入し低温プラズマを発生させる機構(図9)。 (3)該低誘電損失材からなる管の外側に設けた誘導結合電極に50K〜100MHzの高周波を印加し熱プラズマを発生させる機構(図10)。放電のタイミングは、連続放電に限らず、間欠放電を使用する場合もある。該微粒子生成室のプロセス圧力は、20〜100000Paが望ましい。 【0017】原料ガス導入機構より導入するガスは、1種又は複数種のガスで、いずれかのガスの構成原子として炭素及び水素を含むガスである。例をあげれば、メタン、エタン、プロパン、エチレン、ブタジエン、アセチレンのような脂肪族炭化水素、ベンゼン、トルエンのような芳香族炭化水素である。これらの炭素及び水素を含むガスは、主に水素を含有する炭素微粒子を形成する原料となり、他の1部は非晶質粒間材を形成するための原料となる。場合によりこれらの原料ガスと同時に、H2,He,Ar,Kr,Xe,CO2,N2Oなどのガスも導入する場合がある。さらに、これらのガスに該光導電層の価電子制御のためB2H6,B(CH3)3,B(C2H5)3,PH3,P(CH3)3,P(C2H5)3等のガスを添加する場合もある。さらに、電子写真特性を制御するため、SiH4,Si2H6等のシラン系ガスを導入する場合もある。 【0018】前記原料ガス導入部と該ノズル先端部の間又は膜形成室に、非晶質粒間材を形成するための原料となる、少なくとも1つの補助ガス導入機構を設ける場合がある。補助ガス導入機構から導入するガスは、原料ガスと同様であり、1種又は複数種のガスで、いずれかのガスの構成原子として炭素及び水素を含むガスである。例をあげれば、メタン、エタン、プロパン、エチレン、ブタジエン、アセチレンのような脂肪族炭化水素、ベンゼン、トルエンのような芳香族炭化水素である。場合によりこれらの原料ガスと同時に、H2,He,Ar,Kr,Xe,CO2,N2Oなどのガスも導入する場合がある。さらに、これらのガスに該光導電層の価電子制御のためB2H6,B(CH3)3,B(C2H5)3,PH3,P(CH3)3,P(C2H5)3等のガスを添加する場合もある。さらに、電子写真特性を制御するため、SiH4,Si2H6等のシラン系ガスを導入する場合もある。 【0019】前記膜形成室設ける膜形成用プラズマ発生機構は、基体に高周波を印加する場合と、該基体周辺に必要に応じ湾曲する平面電極を設け該平面電極に高周波を印加する場合がある。これらの高周波の周波数は50K〜400MHzである。このプラズマのエネルギーにより、微粒子形成室から導入される微粒子の形成を行わなかったガス種と場合により設けることがある該補助ガス導入機構から導入されるガスにより粒間材を形成すると同時に、微粒子形成室から導入される水素を含有する炭素微粒子を取り込み該光導電層形成する。放電のタイミングは、連続放電に限らず、間欠放電を使用する場合もある。基体の内側又は外側に設けたヒータ、ランプにより、該基体を、室温〜400℃まで加熱する加熱機構機構を設ける場合がある。膜形成室のプロセス圧力は、1.3〜1000Paが望ましい。 【0020】本発明の第5は、導電性基体上に設ける光導電層が1B族元素の多元酸化物と3B族元素の多元酸化物を含み、前記各多元酸化物の構成元素が、Oの原子数と1B族元素の原子数の比が1:0.4〜0.6で、Oの原子数と3B族元素の原子数の比が1:0.4〜0.6であることを特徴とする電子写真感光体部材を提供することにある。 【0021】本発明の第6は、前記第5の電子写真感光体部材において、光導電層が1B族の元素がCu及び/又はAg、3B族元素がGa及び/又はInである多元酸化物で、GaとInを含有する場合、その構成原子数の比が1:0〜1であることを特徴とする電子写真感光体部材を提供することにある。 【0022】前記第5〜6の電子写真感光体部材において、1B族元素としては、Cu及び/又はAgが挙げられる。3B族元素としては、Ga及び/又はInが挙げられる。この多元酸化物の組成は、1B:3B:Oの比が1:1:2であることがもっとも好ましが、0.8〜1.2:0.8〜1.2:1.0の範囲でも光感度を有する。また、この多元酸化物の構造は、多結晶であっても非晶質であっても光感度を有する。前記電子写真感光体部材において、Cu/Ag含有原子数比が小さくなると、分光感度波長が長波長までのびる。また、前記電子写真感光体部材において、GaとInの構成原子数の比は1:0〜1が好ましい。Ga/In含有原子数比が小さくなると、分光感度波長が長波長までのびる。また、GaとInの構成原子数の比が1:1以上になると、In2O3とCu2Oなどの相に分離し、安定して光感度を得るのは困難になる。 【0023】この電子写真感光体部材の構成例としては、前記多元酸化物が酸化物電荷輸送材と接していることを特徴とする電子写真感光体部材が挙げられる。前記多元酸化物102が単独で電荷発生層を形成し光導電層101をなし、酸化物電荷輸送層103と積層される場合(図11)、粉体状の前記多元酸化物109が酸化物電荷輸送材108中に分散して光導電層101をなす場合がある(図12)。図12の粉体形状の多元酸化物109の粒径は、高精細の画像品質を得るにはトナーサイズ以下が好ましく、5μm以下が望ましい。また、良好な電気的接合がえられるので、前記多元酸化物が接する電荷輸送材は酸化物であることが望ましい。すなわち、(1)多元酸化物が酸化物電荷輸送材と接しているので、界面の電気的接合が良好になり、高い感光体電気特性が得られる。 (2)ゾル−ゲル法や常圧CVDなどの低コストで作成できる手法が選べる酸化物電荷輸層との組み合わせて感光体を作成できるため、より低コストで機械的強度の高い感光体を作成できる。 前記酸化物電荷輸送材としては、ZnO,TiO2,V2O5,WO3,Nb2O5,CoO,NiO,Ga2O3,SnO2など及びこれらの混合物が挙げられる。なお、前記各元素の定量は、イオンマイクロアナリシス(IMA)、マイクロオージェ分析(AES)等による。 【0024】以下に、前記の多元酸化物粉体、又はその焼結体の作成例を挙げる。 A.多元酸化物粉体、又はその焼結体の作成例(1)必要量を秤量したCu2O,Ag2O,Ga2O3,In2O3酸化物をボールミル等で粉砕混合し、次に、Ar等の不活性ガス雰囲気中で、600〜950℃で加熱処理を行う。必要に応じてホットプレス工程を同時に行う。この時点で、(1B)(3B)O2の多結晶が得られる。 (2)必要量を秤量したCu,Ag,Ga,In金属を石英アンプルやアルミナボートに入れ、1〜500Paの酸素分圧の条件下、1000℃程度に加熱溶融し酸化た後、急冷すると(1B)(3B)O2の多結晶が得られる。この後、必要に応じて不活性ガス雰囲気中ホットプレス工程を行う。 B.多元酸化物電荷発生層の作成例を挙げる。 (1)上述のA(1)でホットプレスして作成した多元酸化物をターゲットとして、Ar等の不活性ガスを用いスパッタリング法により該多元酸化物電荷発生層を作成する。必要に応じ基体の温度を室温〜500℃に保つ。 (2)上記A(1)で作成したホットプレスした多元酸化物をターゲットとして、レーザーアブレーション法により多元酸化物電荷発生層を作成する。必要に応じ基体の温度を室温〜500℃に保つ。 (3)1×E−5〜1Paの酸素分圧下、電子ビーム加熱法、抵抗加熱法等、レザー加熱法等によりCu,Ag,Ga,In金属を蒸発させ基体上に該多元酸化物電荷発生層を作成する。必要に応じ高周波を印可したコイル等により蒸発金属を活性化する手段を用いる。また、必要に応じ基体の温度を室温〜500℃に保つ。 (4)電子ビーム加熱法、抵抗加熱法等、レザー加熱法等によりCu,Ag,Ga,In金属を蒸発させ基体上に多元金属膜を作成した後、制御された酸素分圧下基体の温度を100〜500℃に加熱し該多元酸化物電荷発生層を作成する。この場合、膜構造は非晶質である。 C.該多元酸化物粒子が酸化物電荷輸送材中に分散した層(多元酸化物粒子分散層)の作成例を挙げる。 前記Aにより作成した該多元酸化物粉体をボールミルで粉砕した後、この多元酸化物粉体を、酸化物電荷輸送材となる金属のアルコキシド化物を溶かしたアルコール溶液中に懸濁させる。この後は、一般に知られるゾル−ゲル法と同じ工程を行う。弱酸性の水とアルコールを加える。次にこの溶液中に基体を浸漬し、引き上げ基体上に塗布されたゲル状膜を作成する。室温放置後、基体を加熱焼結し、多元酸化物粒子が分散した層を作成する。 【0025】前記の電子写真感光体部材を用いた電子写真感光体の構成例を挙げる。導電性基体上に該光導電層101の単一層で電子写真感光体を形成する場合もあり(図13)、前記光導電層101の上面又は下面に接して電荷輸送層106を設ける場合もある。また、導電性基体に接してブロッキング層104、最表面に、表面保護層105を設ける場合もある(図14)。 【0026】前記各本発明の電子写真感光体部材で使用する導電性基体としては、Al、ステンレス,Cr,Mo,Ti,Au,Ta,Pt等の金属,又は,プラスチック,セラミック,ガラス表面をAl,Ag,Pd,Zn,Ni,Mo,Ta,Ti,In2O3,SnO2等の導電性材料で被覆したものからなるものが挙げられる。前記ブロッキング層の例として、該導電性基体表面を陽極酸化処理等を施し金属の酸化物層を形成する場合や、ゾルゲル法等により該導電性基体表面にAl2O3,ZnO,TiO2等の酸化物層を形成する場合がある。さらに、P又はB原子をドープしたa−C:H膜、a−Si:H膜の場合もある。さらには、高濃度にn−,p−型にドープした該BP:H層の場合もある。 【0027】該電荷輸送層としてスパッタリング法、プラズマCVD法で作成したa−Si:H(水素化非晶質シリコン)、a−Si:O:H、a−Si:C:H、a−Si:N:H、a−Si:C:O:H、a−Si:O:N:H、a−Si:O:C:N:H等からなる層や、ゾルゲル法、プラズマ溶射等で作成したZnO,TiO2、V2O5、WO3、Nb2O5、CoO、NiO、Ga2O3、SnO2など及びこれらの混合物が挙げられる。該表面保護層の例として、スパッタリング法、CVD法によるa−C,a−Si:C:H等の層がある。 【0028】該電荷発生層としては、スパッタリング法、プラズマCVD法で作成したa−Si:H(水素化非晶質シリコン),a−Si:O:H,a−Si:C:H,a−Si:N:H,a−Si:C:O:H,a−Si:O:N:H,a−Si:O:C:N:H,GaInN:H,GaP:H等からなる層や、ゾルゲル法、プラズマ溶射等で作成した,ZnO,Cu2O等らなる層がある。放電のタイミングは、連続放電に限らず、間欠放電を使用する場合もある。 【0029】 【実施例】以下、本発明の実施例及び比較例を示す。 【0030】実施例1図3に基づいて請求項1と2の電子写真感光体部材の作成装置の構成を述べる。膜形成室401はステンレス製円筒状外壁をもち、該円筒の中心軸を同じくして円筒状基体901を配置し、該基体円筒軸901を中心として10rpmで回転させる機構を有する。また、基体に高周波(13.56MHz)を印加し、加熱できる機構を有する。この高周波放電方式は、間欠放電型であり、5msec間ONして5msec間OFFするサイクルを繰り返す。基体901を筒状外壁と空間的に連続して第1、第2の原料供給・プラズマ発生部301P、302Pを有する。プラズマ発生部301P、302Pは、2.45GHzのマイクロ波によりガスをプラズマ状態にする機能を有する。さらに、円筒状外壁に補助ガス導入系が接続されている。膜形成室は、2つのバルブを介し2つの排気系に連結している。それぞれ拡散ポンプとメカニカルブースターポンプが接続されている。 【0031】次に、前記装置を用いた成膜プロセスについて説明する。外径40mm、長さ300mmのAl製の円筒状基体901を機械加工により超仕上げした後、上記成膜装置の膜形成室401にセットする。膜形成室401を拡散ポンプで1×10-4Pa以下まで排気する。基体901を昇温し、以下の成膜プロセス中350℃に保つ。補助ガス導入系からSiH4を20ppmと(C2H4)2Zn((株)トリケミカル研究所製)を50ppm含むH2ガスを100sccm導入する。同時に、排気ポンプをメカニカルブースターポンプに切り替える。第1の原料供給・プラズマ発生部301にHeキャリアガスのバブリングによりトリエチルボロン(C2H5)3B((株)トリケミカル研究所製)を200sccm相当導入する。同時に第2の原料供給・プラズマ発生部302にHeキャリアガスのバブリングによりトリメチルホスフィン(CH3)3P((株)トリケミカル研究所 製)を200sccm相当導入する。補助ガス導入系からH2ガスを100sccm導入する。この状態で、膜形成室の圧力は670Paである。つぎに、第1の原料供給・プラズマ発生部301Pに200W、第2の原料供給・プラズマ発生部302Pに200Wのマイクロ波電力を投入する。同時に、基体に100Wの高周波を投入する。上記プロセスで作成する厚さ20μmの微粒子分散構造光導電層の試料を取り出し、複写スピードが75ppmの高速乾式複写機に装填し,画像評価試験を行う。このとき書き込みに用いた半導体レーザーの波長は400nmであり,光量は30μW/cm2,光ビーム径を50μmとする。帯電方式はスコロトロン方式で,印加電圧を6KVとする。また、現像は2成分現像剤を用いて,磁気ブラシ現像法を用いる。良好な解像度の画像が得られる。 【0032】実施例2図7に基づいて請求項3の電子写真感光体部材の作成装置の構成を述べる。外径40mmの長さ300mmのAl製の円筒状基体901を機械加工により超仕上げした後、本発明の成膜装置の膜形成室401にセットした。使用した成膜装置は、石英管を主体にした微粒子生成室301を有し、この石英管を囲むように微粒子生成誘導結合高周波(13.56MHz)プラズマ発生機構303が配置されている。ステンレス製外壁からなる膜形成室401は、2つのバルブを介し2つの排気系に連結している。それぞれ拡散ポンプとメカニカルブースターポンプが接続されている。膜形成401中は、基体901を基体円筒軸を中心として10rpmで回転させる機構を有する。さらに、基体901裏面に配置する基体支持円筒を水冷するする機構と基体に高周波(13.56MHz)を印加できる機構をもつ。 【0033】微粒子生成室301と膜形成室401を拡散ポンプで1×10-4Pa以下まで排気する。微粒子生成プラズマ発生機構部303の上流の原料ガス導入部からCH4ガスを500sccm、H2ガスを50sccm導入する。さらに、微粒子生成プラズマ発生機構部303の下流の補助ガス導入部312よりC2H2ガスを50sccmとSiH4ガスを10sccm導入する。上記ガスの導入と同時に排気ポンプをメカニカルブースターポンプに切り替える。この状態で、微粒子生成室の圧力は、2.0×103Paで、膜形成室401の圧力は10Paである。基体901は回転させながら冷却する。つぎに、微粒子生成プラズマ発生機構部303に700W投入する。基体901に100Wの高周波を投入する。上記プロセスで作成する厚さ40μmの微粒子分散構造光導電層の試料を取り出し、複写スピードが75ppmの高速乾式複写機に装填し,画像評価試験を行う。このとき書き込みに用いた半導体レーザーの波長は650nmであり,光量は30μW/cm2,光ビーム径を50μmとする。帯電方式はスコロトロン方式で,印加電圧を6KVとする。また、現像は2成分現像剤を用いて,磁気ブラシ現像法を用いる。良好な解像度の画像が得られる。 【0034】比較例1図7の微粒子生成プラズマ発生機構部に電力を印可しない以外は、実施例2と同一条件で同一膜厚の試料を作成する。作成した試料を、実施例1と同一条件で画像評価試験を行う。全面ほとんど白色の画像が得られる。 【0035】実施例3図15に基づいて本実施例を説明する。外径40mmの長さ300mmのAl製の円筒状基体を機械加工により超仕上げした後、円筒型反応間をもつ常圧CVD装置にセットし、基体の温度400℃にし、N2キャリアガスにより輸送されるビスアセチルアセトナトジンク(Zn(C5H7O2)2)とO2ガスを導入し、厚さ20μmのZnO電荷輸送層を作成する。重量比で、Cu2O:Ga2O3:In2O3を1.00:1.31:0.58で秤量し、ボールミルで粉砕混合する。この粉体を型に入れ大気圧Ar雰囲気中800℃で50Kg/cm2の圧力で1時間ホットプレスしCuGa0.8In0.2O2組成のターゲットを作成する。前記基体と前記ターゲットを高周波スパッタリング装置にセットし、基体を回転させながらArガスを導入し圧力5.2Pa基体温度350℃で、厚さ5μmのCuGa0.8In0.2O2層をZnO電荷輸送層上に積層し電子写真感光体を作成する。この電子写真感光体を複写スピードが75ppmの高速乾式複写機に装填し,画像評価試験を行う。このとき書き込みに用いた半導体レーザーの波長は400nmであり,光量は30μW/cm2,光ビーム径を50μmとする。帯電方式はスコロトロン方式で,印加電圧を6KVとする。また、現像は2成分現像剤を用いて,磁気ブラシ現像法を用いる。良好な解像度の画像が得られる。 【0036】 【発明の効果】1.請求項1(1)BP:H膜が固いBPを主体にする構造なので、高耐久で高速な電子写真応用製品への搭載に適している高い機械的強度を持つ電子写真感光体部材を作成できる。 (2)BP:H膜が水素を含有しているので、水素が膜中の未結合電子をターミネートし、光励起キャリアの再結合が少なくなり、輸送されるキャリアの消滅、トラップが少なくなり、熱励起キャリア濃度が小さくなることにより、十分な光キャリア発生能力と高いキャリア輸送能力と高い暗抵抗が得られる。 (3)BP:H層は、両キャリアの輸送能力を有するので、該BP:H層が単一層で感光体膜をなすことが可能になり、製造プロセスが簡略になりコストの低減が可能になる。 2.請求項2(1)BP:H層中に、Be,Mg,Ca,ZnとSrよりなる群から選ばれた少なくとも一種の元素を添加することにより、BP:H層をn−型に制御でき、感光体の電気特性(帯電能、感度)を向上させることができる。 (2)BP:H層中に、元素C,Si,GeとSnよりなる群から選ばれた少なくとも一種の元素を添加することにより、該BP:H層をp−型に制御でき、感光体の電気特性(帯電能、感度)を向上させることができる。 (3)BP:H層中に、Be,Mg,Ca,ZnとSrよりなる群から選ばれた少なくとも一種の元素及びC,Si,GeとSnよりなる群から選ばれた少なくとも一種の元素のn−型及びp−型制御元素を同一層に添加することにより、生成した電子と正孔の輸送がより容易に行え、該BP:H層の単独層で感光体膜をなすことがより容易になる。 【0037】3.請求項3(1)炭素を主体に含む光導電層なので、高耐久で高速な電子写真応用製品への搭載に適している高い機械的強度を持つ電子写真感光体を作成できる。 (2)光導電層をなす炭素微粒子と炭素を含む非晶質粒間材が水素を含有しているので、水素が膜中の炭素の未結合手をターミネートし、光キャリアの再結合、トラップが少なくなり、光導電層の電荷発生機能と電荷輸送機能が高まり、高感度で残留電位の少ない電子写真感光体が得られる。 (3)光導電層中の炭素微粒子の平均粒径0.3〜1000nmなので、光導電層が高い電荷発生機能をもち、高感度な電子写真感光体が得られる。 (4)炭素非晶質粒間材が非晶質なので、適度の暗抵抗率をもつように設定でき、高い帯電能力をもつ電子写真感光体が得られる。 (5)光導電層の構造が微粒子構造なので、低コストな膜作成可能になる。 4.請求項4微粒子生成室と膜形成室を設けているので、微粒子と光導電層を別々に形成できるので、制御性よく微粒子分散構造の光導電層が作成でき、良好な特性をもつ電子写真感光体部材が得られる。 【0038】5.請求項5(1)光導電層が(1B)(3B)O2の多元酸化物を含むので、短波長光に感度をもつ光導電層が得られる。 (2)該多元酸化物が、安価な原料及び作成法で作成できるので、低コストで光導電層を作成できる。 (3)該多元酸化物が無機材料なので、電荷輸送材などの他の部材も無機材料を選べば、機械的強度の高い感光体の作成が可能となる。 6.請求項6請求項5の効果に加えて、以下の効果を奏する。 (1)該光導電層の多元酸化物の1B族元素がCuとAgの場合、350〜450nm付近で光感度の調整ができる。 (2)該光導電層の多元酸化物の3B族元素がGaとInの場合、350〜450nm付近で光感度の調整ができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000006747 【氏名又は名称】株式会社リコー
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| 【出願日】 |
平成12年3月17日(2000.3.17) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100074505 【弁理士】 【氏名又は名称】池浦 敏明
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| 【公開番号】 |
特開2001−265036(P2001−265036A) |
| 【公開日】 |
平成13年9月28日(2001.9.28) |
| 【出願番号】 |
特願2000−76280(P2000−76280) |
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