| 【発明の名称】 |
電子写真感光体、及びそれを用いた画像形成方法並びに装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】生野 弘
【氏名】小島 成人
【氏名】栗本 鋭司
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| 【要約】 |
【課題】本発明は、環境に優しく、高性能、長寿命、高信頼性を高いレベルで達成する画像形成方法及び電子写真感光体を提供することである。
【解決手段】導電性支持体上に少なくとも電荷発生層、高分子電荷輸送物質から構成される電荷輸送層を順次積層した構成を有する電子写真感光体において、該電荷輸送層用塗工液溶媒として、トルエンを用いることを特徴とする電子写真感光体とすることにより、脱ハロゲン化溶媒を用い、感光体を作製し、且つ長期的な使用における機内電位変動が少ない画像形成方法を提供できる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 導電性支持体上に少なくとも電荷発生層、高分子電荷輸送物質から構成される電荷輸送層を順次積層した構成を有する電子写真感光体において、該電荷輸送層用塗工液溶媒として、トルエンを用いることを特徴とする電子写真感光体。 【請求項2】 請求項1記載の電荷輸送層用塗工液において、塗工溶媒中のトルエンの含有率が、90wt%以上であることを特徴とする電子写真感光体。 【請求項3】 請求項1又は2記載の電荷輸送層用塗工液において、トルエンと混合する溶媒が、ハロゲンを含まず、かつトルエンよりも低沸点であることを特徴とする電子写真感光体。 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の電子写真感光体おいて、該電荷輸送層中に残留するトルエン量が、8000ppm以下であることを特徴とする電子写真感光体。 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の電子写真感光体において、該電荷発生層中に、フタロシアニン骨格を有する顔料を含有することを特徴とする電子写真感光体。 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の電子写真感光体において、高分子電荷輸送物質がポリカーボネート、ポリウレタン、ポリエステル、ポリエーテルの少なくともいずれか1つの重合体であることを特徴とする電子写真感光体。 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかに記載の電子写真感光体において、高分子電荷輸送物質がトリアリールアミン構造を有する高分子化合物であることを特徴とする電子写真感光体。 【請求項8】 請求項1〜7のいずれかに記載の電子写真感光体において、高分子電荷輸送物質がトリアリールアミン構造を有するポリカーボネートであることを特徴とする電子写真感光体。 【請求項9】 請求項1〜8のいずれかに記載の電子写真感光体において、該高分子電荷輸送物質がトリアリールアミン構造を分岐鎖に有するポリカーボネートであることを特徴とする電子写真感光体。 【請求項10】 請求項1〜9のいずれかに記載の電子写真感光体において、該高分子電荷輸送物質が、下記一般式1で表されるトリアリールアミン構造を分岐鎖に有するポリカーボネートであることを特徴とする電子写真感光体。 【化1】
式中、R1,R2,R3 はそれぞれ独立して置換もしくは無置換のアルキル基又はハロゲン原子、R4は水素原子又は置換もしくは無置換のアルキル基、R5 ,R6は置換もしくは無置換のアリール基、o,p,qはそれぞれ独立して0〜4の整数、k,jは組成を表し、0.1≦k≦1、0≦j≦0.9、nは繰り返し単位数を表し5〜5000の整数である。Xは脂肪族の2価基、環状脂肪族の2価基、または下記一般式で表される2価基を表す。 【化2】
式中、R101,R102 は各々独立して置換もしくは無置換のアルキル基、アリール基またはハロゲン原子を表す。l、mは0〜4の整数、Yは単結合、炭素原子数1〜12の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキレン基、−O−、−S−、−SO−、−SO2−、−CO−、−CO−O−Z−O−CO−(式中Zは脂肪族の2価基を表す。)または、【化3】
(式中、aは1〜20の整数、bは1〜2000の整数、R103、R104は置換または無置換のアルキル基又はアリール基を表す。)を表す。ここで、 R101とR102,R103とR104は、それぞれ同一でも異なってもよい。 【請求項11】 請求項1〜10のいずれかに記載の電子写真感光体において、該高分子電荷輸送物質が、下記一般式2で表されるトリアリールアミン構造を分岐鎖に有するポリカーボネートであることを特徴とする電子写真感光体。 【化4】
式中、R7、R8は置換もしくは無置換のアリール基、Ar1、Ar2、Ar3は同一又は異なるアリレン基を表す。 X、k、jおよびnは、一般式1の場合と同じである。 【請求項12】 請求項1〜11のいずれかに記載の電子写真感光体において、該高分子電荷輸送物質が、下記一般式3で表されるトリアリールアミン構造を分岐鎖に有するポリカーボネートであることを特徴とする電子写真感光体。 【化5】
式中、R9、R10は置換もしくは無置換のアリール基、Ar4、Ar5、Ar6は同一又は異なるアリレン基を表す。 X、k、jおよびnは、一般式1の場合と同じである。 【請求項13】 請求項1〜12のいずれかに記載の電子写真感光体において、該高分子電荷輸送物質が、下記一般式4で表されるトリアリールアミン構造を分岐鎖に有するポリカーボネートであることを特徴とする電子写真感光体。 【化6】
式中、R11、R12は置換もしくは無置換のアリール基、Ar7、Ar8、Ar9は同一又は異なるアリレン基、sは1〜5の整数を表す。 X、k、jおよびnは、一般式1の場合と同じである。 【請求項14】 請求項1〜13のいずれかに記載の電子写真感光体において、該高分子電荷輸送物質が、下記一般式5で表されるトリアリールアミン構造を分岐鎖に有するポリカーボネートであることを特徴とする電子写真感光体。 【化7】
式中、R15、R16、R17、R18は置換もしくは無置換のアリール基、Ar13、Ar14、Ar15、Ar16は同一又は異なるアリレン基、 Y1、Y2、Y3は単結合、置換もしくは無置換のアルキレン基、置換もしくは無置換のシクロアルキレン基、置換もしくは無置換のアルキレンエーテル基、酸素原子、硫黄原子、ビニレン基を表し、同一であっても異なってもよい。 X、k、jおよびnは、一般式1の場合と同じである。 【請求項15】 請求項1〜14のいずれかに記載の電子写真感光体において、上記高分子電荷輸送物質が、下記一般式6で表されるトリアリールアミン構造を分岐鎖に有するポリカーボネートであることを特徴とする電子写真感光体。 【化8】
式中、R22、R23、R24、R25は置換もしくは無置換のアリール基、Ar24、Ar25、Ar26、Ar27、Ar28は同一又は異なるアリレン基を表す。 X、k、jおよびnは、一般式1の場合と同じである。 【請求項16】 請求項1〜15のいずれかに記載の電子写真感光体において、該電荷輸送層膜厚が、10μm以上22μm以下であることを特徴とする電子写真感光体。 【請求項17】 請求項1〜16のいずれかに記載の電子写真感光体を用いる画像形成方法において、該感光体の電荷輸送層膜厚をD(μm)、帯電による感光体の表面電位の絶対値をV(V)としたとき、12≦電界強度V/D≦40(V/μm)とすることを特徴とする画像形成方法。 【請求項18】 請求項1〜16のいずれかに記載の電子写真感光体を用いて、少なくとも帯電、露光、現像することにより画像形成を行う方法において、帯電方法が接触帯電方法であることを特徴とする画像形成方法。 【請求項19】 請求項1〜16のいずれかに記載の電子写真感光体を用いて、少なくとも帯電、露光、現像することにより画像形成を行う方法において、画像信号が、光スポットのON/OFFにより、感光体上にデジタル的ドット潜像を形成する方法を用い、さらに該画像信号のビーム径が、60μm以下であることを特徴とする画像形成方法。 【請求項20】 請求項1〜16のいずれかに記載の電子写真感光体を用いることを特徴とする電子写真用カートリッジ。 【請求項21】 請求項1〜16のいずれかに記載の電子写真感光体を用いることを特徴とする画像形成装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は画像形成方法に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来、電子写真方式において使用される感光体としては、導電性支持体上にセレンないしセレン合金を主体とする感光層を設けたもの、酸化亜鉛、硫化カドミウムなどの無機系光導電材料をバインダー中に分散させたもの、ポリ−N−ビニルカルバゾールとトリニトロフルオレノンあるいはアゾ顔料などの有機光導電材料を用いたもの、及び非晶質シリコン系材料を用いたもの等が一般に知られている。 【0003】ところで、一般に「電子写真方式」とは、光導電性の感光体をまず暗所で例えばコロナ放電によって帯電させ、次いで像露光し、露光部のみの電荷を選択的に散逸せしめて静電潜像を得、この潜像部を染料、顔料などの着色剤と高分子物質などの結合剤とから構成される検電微粒子(トナー)で現像し可視化して画像を形成するようにした画像形成法の一つである。 【0004】このような電子写真法において感光体に要求される基本的な特性としては(1)暗所で適当な電位に帯電できること。 (2)暗所において電荷の散逸が少ないこと。 (3)光照射によって速やかに電荷を散逸できること。 などが挙げられる。 【0005】従来、電子写真方式に於いて使用される感光体としては導電性支持体上にセレンないしセレン合金を主体とする光導電層を設けたもの、酸化亜鉛・硫化カドミウム等の無機系光導電材料をバインダー中に分散させたもの、及び非晶質シリコン系材料を用いたもの等が一般的に知られているが、近年ではコストの低さ、感光体設計の自由度の高さ、低公害性等から有機系電子写真感光体が広く利用されるようになってきている。 【0006】有機系電子写真感光体には、ポリビニルカルバゾ−ル(PVK)に代表される光導電性樹脂、PVK−TNF(2,4,7−トリニトロフルオレノン)に代表される電荷移動錯体型、フタロシアニン−バインダ−に代表される顔料分散型、電荷発生物質と電荷輸送物質とを組み合わせて用いる機能分離型の感光体などが知られており、特に機能分離型の感光体が注目されている。 【0007】この機能分離型の感光体における静電潜像形成のメカニズムは、感光体を帯電した後光照射すると、光は透明な電荷輸送層を通過し、電荷発生層中の電荷発生物質により吸収され、光を吸収した電荷発生物質は電荷担体を発生し、この電荷担体は電荷輸送層に注入され、帯電によって生じている電界にしたがって電荷輸送層中を移動し、感光体表面の電荷を中和することにより静電潜像を形成するものである。機能分離型感光体においては、主に紫外部に吸収を持つ電荷輸送物質と、主に可視部に吸収を持つ電荷発生物質とを組み合わせて用いることが知られており、上記基本特性を充分に満たすものが得られている。 【0008】ところが、電子写真方法に用いられる有機系電子写真用感光体の電荷輸送物質は多くが低分子化合物として開発されているが、低分子化合物は単独で製膜性がないため、通常、不活性高分子に分散・混合して用いられる。しかるに、低分子電荷輸送物質と不活性高分子からなる電荷輸送層は一般に柔らかく、電子写真プロセスにおいて繰り返し使用された場合に現像システムやクリーニングシステムによる機械的な感光体表面への負荷により膜削れを生じやすいという耐摩耗性の低さが短所として挙げられる。 【0009】更に、この構成の電荷輸送層は電荷移動度に限界があり、電子写真プロセスの高速化あるいは小型化の障害となっていた。これは通常低分子電荷輸送物質の含有量が50重量%以下で使用されることに起因している。即ち低分子電荷輸送物質の含有量を増すことで確かに電荷移動度は上げられるが、このとき逆に製膜性や耐摩耗性が劣化するためである。 【0010】この有機系感光体の特性を改善する技術として有機系感光体のバインダー樹脂を改良したもの(特開平5−216250公報)や高分子型の電荷輸送物質(特開昭51−73888号公報、特開昭54−8527号公報、特開昭54−11737号公報、特開昭56−150749号公報、特開昭57−78402号公報、特開昭63−285552号公報、特開平1−1728号公報、特開平1−19049号公報、特開平3−50555号公報、特開平4−225014公報、特開平5−331238公報等)が注目され開示されている。 【0011】近年、電子写真プロセスの高速化、高耐久化、小型化が進むなか、感光体に対して上記特性以外に長期繰返し使用に際しても高画質を保つことの出来る信頼性が強く要求される様に成っている。 【0012】一般的に電子写真感光体は、繰り返しにより、機内電位の変動(帯電電位、露光部電位)等の問題を抱えている。特に感光体を長期的に使用するために、感光体表面の機械的耐久性向上もしくは、感光体周辺プロセス側からの低摩耗化が、考えられている。このように、感光体表面の低摩耗化により、感光体の寿命は、さらに向上し、これまで以上に繰り返し使用による機内電位の安定化が望まれている。 【0013】また最近では、環境問題が、とりだたされている。電荷輸送層の塗工溶媒として使用されるモノクロロベンゼンやジクロロメタン等のハロゲン系溶媒は、外部飛散による環境及び人体への影響が危惧されている。このような状況において、感光体を製造する立場から、電荷輸送層塗工の際に用いられるハロゲン系溶媒の撤廃が望まれている。 【0014】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、環境に優しく、高性能、長寿命、高信頼性を高いレベルで達成する画像形成方法及び電子写真感光体を提供することである。 【0015】 【課題を解決するための手段】本発明によれば、導電性支持体上に少なくとも電荷発生層、高分子電荷輸送物質から構成される電荷輸送層を順次積層した構成を有する電子写真感光体において、該電荷輸送層用塗工液溶媒として、トルエンを用いることを特徴とする電子写真感光体とすることにより、脱ハロゲン化溶媒を用い、感光体を作製し、且つ長期的な使用における機内電位変動が少ない画像形成方法を提供できることが、明らかとなった。 【0016】また電荷輸送層用塗工液において、塗工溶媒中のトルエンの含有率が、90wt%以上であることを特徴とする電荷輸送層用塗工液とすることにより、さらに機内電位変動の少ない画像形成方法が、提供できることが明らかとなった。 【0017】また電荷輸送層用塗工液において、塗工溶媒中のトルエンの含有率が、90wt%以上であり、かつトルエンと混合する溶媒が、トルエンよりも低沸点であることを特徴とする電荷輸送層用塗工液とすることにより、電荷輸送層塗工時の膜厚ムラを少なく出来ることが明らかとなった。 【0018】請求項1記載の電子写真感光体おいて、該電荷輸送層中に残留するトルエン量が、8000ppm以下であることを特徴とする電子写真感光体とすることにより、機内電位変動が少なく、摩耗特性も向上した画像形成方法を提供できることが明らかとなった。 【0019】また、感光層膜厚、感光体の使用時の電界強度、電荷発生層に含有されている顔料を規定することにより、さらに画像特性が向上した感光体を提供できることが明らかとなった。 【0020】また帯電方法を接触帯電とすることにより、オゾン、NOx等の発生量を抑え、長期的に安定したが造形製を行うことが出来ることが明らかとなった。 【0021】またデジタル的ドット潜像を形成する方法を用い、さらに該画像信号のビーム径(レーザービームがガウス分布しているときの半値幅、1/e2)が、60μm以下であることを特徴とする画像形成方法とすることにより、微細ドット再現性が向上した画像形成を行うことが出来る。 【0022】また、高分子電荷輸送物質の構造を規定することにより、さらに、耐摩耗性の向上した電子写真感光体を提供できることが明らかとなった。 【0023】本発明者らが鋭意検討した結果、長期的に機内電位変動が少なく、且つ良好な画像形成を行う方法は、以下に詳細に説明する方法である。 【0024】脱ハロゲン化電荷輸送層塗工溶媒に必要不可欠な条件として、高分子電荷輸送物質を溶解しなければならない。この点を考慮すると、テトラヒドロフラン、ジオキサン、キシレン、トルエン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等が挙げられる。一方感光体は、長期的繰り返し使用における耐摩耗性の向上により、これまで以上に機内電位変動の少ないものが望まれる。このことから、脱ハロゲン化電荷輸送層塗工溶媒は、生産上の問題である乾燥温度、蒸発速度、液の保存性などの要件に加え、長期使用時において、機内電位変動(特に露光部電位変動)等の副作用をないものが、必要となる。 【0025】このような点を全て考慮した上で、最も良好であった脱ハロゲン化電荷輸送層塗工溶媒は、トルエンであった。とくに、機内電位変動に対しては、塗工溶媒中のトルエンの含有量が、90wt%以上の場合、効果が顕著であった。 【0026】また、トルエンと混合する脱ハロゲン化溶媒を、トルエンよりも低沸点のものとすることにおり、ディッピング法による感光体塗工時の感光体上部(引きはじめの部分)と感光体下部(引き終わり部分)の塗工液のタレから発生する膜厚ムラが、少なくできることが判明した。これは、トルエンよりも、高沸点のものを用いた場合、引き上げ時の溶媒の乾燥が遅くなり、感光体上部から、感光体下部にかけて、塗工液が垂れ、上部に比べ、下部の膜厚が、厚くなるためである。それに対して、トルエンよりも、低沸点の塗工溶媒を添加することにより、乾燥を早め、塗工液のタレを少なくなることにより、膜厚ムラを少なくすることが可能である。 【0027】また、電荷輸送層に残留する溶媒量が8000ppm以下とすることにより、機内電位変動(露光部電位変動)及び耐摩耗性が向上する。これは、残留溶媒が、残留電位蓄積サイトとなり、かつ残留溶媒により、電荷輸送層の機械的強度が低下するために、残留溶媒量を8000ppm以下にする必要性がある。 【0028】また、電荷輸送層膜厚が、10μm以上22μm以下とした場合、上記異常画像が少なく、画像濃度を低下させることがなく、細線及び微細ドットの再現性が向上することが判明した。 【0029】また、本感光体を用いて、反転(ネガ・ポジ)現像方式によりトナーを現像する場合、地肌汚れは、感光層膜厚D(μm)と感光体の表面電位から求められる電界強度に依存することが判明した。この異常画像は、感光層膜厚によらず、40V/μm以上であると、発生することが判明した。また、帯電方式が、帯電ローラーなどの接触帯電の場合、上記電界強度を超えた場合、感光層が、局所的に、絶縁破壊し、異常画像の発生原因となることが、明らかとなった。一方、感光体は、電界強度が低くなった場合、感光層中での電荷輸送能が低下し、それに伴い、光感度が低下することが知られている。検討結果から、感光体にかかる電界強度は、12V/μm以下である場合、感光体の光感度が低下し、露光部電位が下がりにくくなり、画像の濃度低下が見られることが判明した。 【0030】また、電荷発生層にフタロシアニン顔料を含有させた場合、光感度が向上し、且つ実機内での化学的劣化及び光学的な劣化に対する耐久性が向上することが判明した。 【0031】本構成の感光体を用いた画像形成方法では、画像信号が、光スポットのON/OFFにより、感光体上にデジタル的ドット潜像を形成する方法において、画像信号のビーム径(レーザービームがガウス分布しているときの半値幅、1/e2)が、60μm以下としたことにより、微細ドット再現性に優れた高解像度の画像が形成できることが判明した。 【0032】次に、本発明に用いられる高分子電荷輸送物質について述べる。高分子電荷輸送物質としては、一般的な以下のような高分子物質を用いることができる。 (a)カルバゾ−ル環を有する重合体例えば、ポリ−N−ビニルカルバゾ−ル、特開昭50−82056号公報、特開昭54−9632号公報、特開昭54−11737号公報、特開平4−175337号公報、特開平4−183719号公報、特開平6−234841号公報に記載の化合物等が例示される。 【0033】(b)ヒドラゾン構造を有する重合体例えば、特開昭57−78402号公報、特開昭61−20953号公報、特開昭61−296358号公報、特開平1−134456号公報、特開平1−179164号公報、特開平3−180851号公報、特開平3−180852号公報、特開平3−50555号公報、特開平5−310904号公報、特開平6−234840号公報に記載の化合物等が例示される。 【0034】(c)ポリシリレン重合体例えば、特開昭63−285552号公報、特開平1−88461、特開平4−264130、特開平4−264131、特開平4−264132、特開平4−264133、特開平4−289867に記載の化合物等が例示される。 【0035】(d)トリアリールアミン構造を有する重合体例えば、N,N−ビス(4−メチルフェニル)−4−アミノポリスチレン、特開平1−134457号公報、特開平2−282264号公報、特開平2−304456号公報、特開平4−133065号公報、特開平4−133066号公報、特開平5−40350号公報、特開平5−202135号公報に記載の化合物等が例示される。 【0036】(e)その他の重合体例えば、ニトロピレンのホルムアルデヒド縮重合体、特開昭51−73888号公報、特開昭56−150749号公報、特開平6−234836号公報、特開平6−234837号公報に記載の化合物等が例示される。 【0037】本発明に使用される電子供与性基を有する重合体は、上記重合体だけでなく、公知単量体の共重合体や、ブロック重合体、グラフト重合体、スタ−ポリマ−や、また、例えば特開平3−109406号公報に開示されているような電子供与性基を有する架橋重合体等を用いることも可能である。 【0038】また、本発明に用いられる高分子電荷輸送物質として更に有用なトリアリールアミン構造を有するポリカーボネート、ポリウレタン、ポリエステル、ポリエーテルとしては以下に記載の化合物が例示される。例えば、特開昭64−1728号公報、特開昭64−13061号公報、特開昭64−19049号公報、特開平4−11627号公報、特開平4−225014号公報、特開平4−230767号公報、特開平4−320420号公報、特開平5−232727号公報、特開平7−56374号公報、特開平9−127713号公報、特開平9−222740号公報、特開平9−265197号公報、特開平9−211877号公報、特開平9−304956号公報等がある。 【0039】また、本発明に用いられる高分子電荷輸送物質としてより更に有用なトリアリールアミン構造分岐鎖に有するポリカーボネートとしては以下のようなものが挙げられる。トリアリールアミン構造を分岐鎖に有するポリカーボネートとは、トリアリールアミン構造の一つのアリール基が何らかの結合基を介して、又は介しないでポリカーボネートの主鎖から分岐している高分子構造を指す。 【0040】本発明に用いられる高分子電荷輸送物質として、下記一般式1〜6で表されるトリアリールアミン構造を分岐鎖に有するポリカーボネートが有効に用いられる。一般式1〜6で表される高分子電荷輸送物質を以下に例示し、具体例を示す。 一般式1【0041】 【化9】
式中、R1、R2、R3はそれぞれ独立して置換もしくは無置換のアルキル基又はハロゲン原子、R4は水素原子又は置換もしくは無置換のアルキル基、R5、R6は置換もしくは無置換のアリール基、o、p、qはそれぞれ独立して0〜4の整数、k、jは組成を表し、0.1≦k≦1、0≦j≦0.9、nは繰り返し単位数を表し5〜5000の整数である。Xは脂肪族の2価基、環状脂肪族の2価基、または下記一般式で表される2価基を表す。 【0042】 【化10】
式中、R101、R102は各々独立して置換もしくは無置換のアルキル基、アリール基またはハロゲン原子を表す。l、mは0〜4の整数、Yは単結合、炭素原子数1〜12の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキレン基、−O−、−S−、−SO−、−SO2−、−CO−、−CO−O−Z−O−CO−(式中Zは脂肪族の2価基を表す。)または、【0043】 【化11】
(式中、aは1〜20の整数、bは1〜2000の整数、R103、R104は置換または無置換のアルキル基又はアリール基を表す。)を表す。ここで、R101とR102、R103とR104は、それぞれ同一でも異なってもよい。 【0044】一般式1の具体例R1、R2、R3はそれぞれ独立して置換もしくは無置換のアルキル基又はハロゲン原子を表すが、その具体例としては以下のものを挙げることができ、同一であっても異なってもよい。 【0045】アルキル基として好ましくは、C1〜C12とりわけC1〜C8、さらに好ましくはC1〜C4の直鎖または分岐鎖のアルキル基であり、これらのアルキル基はさらにフッ素原子、水酸基、シアノ基、C1〜C4のアルコキシ基、フェニル基、又はハロゲン原子、C1〜C4のアルキル基もしくはC1〜C4のアルコキシ基で置換されたフェニル基を含有しても良い。具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、t−ブチル基、s−ブチル基、n−ブチル基、i−ブチル基、トリフルオロメチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−シアノエチル基、2−エトキシエチル基、2−メトキシエチル基、ベンジル基、4−クロロベンジル基、4−メチルベンジル基、4−メトキシベンジル基、4−フェニルベンジル基等が挙げられる。 【0046】ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。 【0047】R4は水素原子又は置換もしくは無置換のアルキル基を表すがそのアルキル基の具体例としては上記のR1、R2、R3と同様のものが挙げられる。 【0048】R5、R6は置換もしくは無置換のアリール基を表すが、その具体例としては以下のものを挙げることができ、同一であっても異なってもよい。 【0049】芳香族炭化水素基としては、フェニル基、縮合多環基としてナフチル基、ピレニル基、2−フルオレニル基、9,9−ジメチル−2−フルオレニル基、アズレニル基、アントリル基、トリフェニレニル基、クリセニル基、フルオレニリデンフェニル基、5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテニリデンフェニル基、非縮合多環基としてビフェニリル基、ターフェニリル基などが挙げられる。 【0050】複素環基としては、チエニル基、ベンゾチエニル基、フリル基、ベンゾフラニル基、カルバゾリル基などが挙げられる。 【0051】上述のアリール基は以下に示す基を置換基として有してもよい。 (1)ハロゲン原子、トリフルオロメチル基、シアノ基、ニトロ基。 (2)アルキル基としては、上記のR1、R2、R3と同様のものが挙げられる。 (3)アルコキシ基(−OR105)としては、R105は(2)で定義したアルキル基を表わす。具体的には、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、t−ブトキシ基、n−ブトキシ基、s−ブトキシ基、i−ブトキシ基、2−ヒドロキシエトキシ基、2−シアノエトキシ基、ベンジルオキシ基、4−メチルベンジルオキシ基、トリフルオロメトキシ基等が挙げられる。 (4)アリールオキシ基としては、アリール基としてフェニル基、ナフチル基が挙げられる。これは、C1〜C4のアルコキシ基、C1〜C4のアルキル基またはハロゲン原子を置換基として含有しても良い。具体的には、フェノキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基、4−メチルフェノキシ基、4−メトキシフェノキシ基、4−クロロフェノキシ基、6−メチル−2−ナフチルオキシ基等が挙げられる。 (5)置換メルカプト基またはアリールメルカプト基としては、具体的にはメチルチオ基、エチルチオ基、フェニルチオ基、p−メチルフェニルチオ基等が挙げられる。 (6)アルキル置換アミノ基としては、アルキル基は(2)で定義したアルキル基を表す。具体的には、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、N−メチル−N−プロピルアミノ基、N,N−ジベンジルアミノ基等が挙げられる。 (7)アシル基としては、具体的にはアセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、マロニル基、ベンゾイル基等が挙げられる。 【0052】Xは下記一般式(A)のトリアリールアミノ基を有するジオール化合物をホスゲン法、エステル交換法等を用い重合するとき、下記一般式(B)のジオール化合物を併用することにより主鎖中に導入される。この場合、製造されるポリカーボネート樹脂はランダム共重合体、又はブロック共重合体となる。また、Xは下記一般式(A)のトリアリールアミノ基を有するジオール化合物と下記一般式(B)から誘導されるビスクロロホーメートとの重合反応によっても繰り返し単位中に導入される。この場合、製造されるポリカーボネートは交互共重合体となる。 【0053】 【化12】
【0054】一般式(B)のジオール化合物の具体例としては以下のものが挙げられる。1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、1,10−デカンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、2−エチル−1,3−プロパンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール等の脂肪族ジオールや1,4−シクロヘキサンジオール、1,3−シクロヘキサンジオール、シクロヘキサン−1,4−ジメタノール等の環状脂肪族ジオールが挙げられる。 【0055】また、芳香環を有するジオールとしては、4,4’−ジヒドロキシジフェニル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロペンタン、2,2−ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−イソプロピル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、4,4’−ジヒドロキシジッフェニルスルホン、4,4’-ジヒドロキシジフェニルスルホキシド、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、3,3’−ジメチル−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、4,4’−ジヒドロキシジフェニルオキシド、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)キサンテン、エチレングリコール-ビス(4−ヒドロキシベンゾエート)、ジエチレングリコール-ビス(4−ヒドロキシベンゾエート)、トリエチレングリコール-ビス(4−ヒドロキシベンゾエート)、1,3−ビス(4−ヒドロキシフェニル)-テトラメチルジシロキサン、フェノール変性シリコーンオイル等が挙げられる。 【0056】一般式2【0057】 【化13】
式中、R7、R8は置換もしくは無置換のアリール基、Ar1、Ar2、Ar3は同一又は異なるアリレン基を表す。 X、k、jおよびnは、一般式1の場合と同じである。 【0058】一般式2の具体例R7、R8は置換もしくは無置換のアリール基を表すが、その具体例としては以下のものを挙げることができ、同一であっても異なってもよい。 【0059】芳香族炭化水素基としては、フェニル基、縮合多環基としてナフチル基、ピレニル基、2−フルオレニル基、9,9−ジメチル−2−フルオレニル基、アズレニル基、アントリル基、トリフェニレニル基、クリセニル基、フルオレニリデンフェニル基、5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテニリデンフェニル基、非縮合多環基としてビフェニリル基、ターフェニリル基、または、【0060】 【化14】
ここで、Wは−O−、−S−、−SO−、−SO2−、−CO− 及び以下の2価基を表す。 【0061】 【化15】
で表される。 【0062】複素環基としては、チエニル基、ベンゾチエニル基、フリル基、ベンゾフラニル基、カルバゾリル基などが挙げられる。 【0063】また、Ar1、Ar2およびAr3で示されるアリレン基としてはR7およびR8で示したアリール基の2価基が挙げられ、同一であっても異なってもよい。 【0064】上述のアリール基及びアリレン基は以下に示す基を置換基として有してもよい。また、これら置換基は上記一般式中のR106、R107、R108の具体例として表される。 (1)ハロゲン原子、トリフルオロメチル基、シアノ基、ニトロ基。 (2)アルキル基としては、好ましくは、C1〜C12とりわけC1〜C8、さらに好ましくはC1〜C4の直鎖または分岐鎖のアルキル基であり、これらのアルキル基はさらにフッ素原子、水酸基、シアノ基、C1〜C4のアルコキシ基、フェニル基、又はハロゲン原子、C1〜C4のアルキル基もしくはC1〜C4のアルコキシ基で置換されたフェニル基を含有しても良い。具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、t−ブチル基、s−ブチル基、n−ブチル基、i−ブチル基、トリフルオロメチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−シアノエチル基、2−エトキシエチル基、2−メトキシエチル基、ベンジル基、4−クロロベンジル基、4−メチルベンジル基、4−メトキシベンジル基、4−フェニルベンジル基等が挙げられる。 (3)アルコキシ基(−OR109)としては、R109は(2)で定義したアルキル基を表わす。具体的には、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、t−ブトキシ基、n−ブトキシ基、s−ブトキシ基、i−ブトキシ基、2−ヒドロキシエトキシ基、2−シアノエトキシ基、ベンジルオキシ基、4−メチルベンジルオキシ基、トリフルオロメトキシ基等が挙げられる。 (4)アリールオキシ基としては、アリール基としてフェニル基、ナフチル基が挙げられる。これは、C1〜C4のアルコキシ基、C1〜C4のアルキル基またはハロゲン原子を置換基として含有しても良い。具体的には、フェノキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基、4−メチルフェノキシ基、4−メトキシフェノキシ基、4−クロロフェノキシ基、6−メチル−2−ナフチルオキシ基等が挙げられる。 (5)置換メルカプト基またはアリールメルカプト基としては、具体的にはメチルチオ基、エチルチオ基、フェニルチオ基、p−メチルフェニルチオ基等が挙げられる。 (6) 【0065】 【化16】
式中、R110及びR111は各々独立に(2)で定義したアルキル基またはアリール基を表し、アリール基としては例えばフェニル基、ビフェニル基、またはナフチル基が挙げられ、これらはC1〜C4のアルコキシ基、C1〜C4のアルキル基またはハロゲン原子を置換基として含有しても良い。またアリール基上の炭素原子と共同で環を形成しても良い。具体的には、ジエチルアミノ基、N−メチル−N−フェニルアミノ基、N,N−ジフェニルアミノ基、N,N−ジ(p−トリル)アミノ基、ジベンジルアミノ基、ピペリジノ基、モルホリノ基、ユロリジル基等が挙げられる。 (7)メチレンジオキシ基、またはメチレンジチオ基等のアルキレンジオキシ基またはアルキレンジチオ基、等が挙げられる。 【0066】Xは下記一般式(C)のトリアリールアミノ基を有するジオール化合物をホスゲン法、エステル交換法等を用い重合するとき、下記一般式(B)のジオール化合物を併用することにより主鎖中に導入される。この場合、製造されるポリカーボネート樹脂はランダム共重合体、又はブロック共重合体となる。また、Xは下記一般式(C)のトリアリールアミノ基を有するジオール化合物と下記一般式(B)から誘導されるビスクロロホーメートとの重合反応によっても繰り返し単位中に導入される。この場合、製造されるポリカーボネートは交互共重合体となる。 【0067】 【化17】
一般式(B)のジオール化合物は一般式1と同じものが挙げられる。 【0068】一般式3【0069】 【化18】
式中、R9、R10は置換もしくは無置換のアリール基、Ar4、Ar5、Ar6は同一又は異なるアリレン基を表す。 X、k、jおよびnは、一般式1の場合と同じである。 【0070】一般式3の具体例R9、R10は置換もしくは無置換のアリール基を表すが、その具体例としては以下のものを挙げることができ、同一であっても異なってもよい。 【0071】芳香族炭化水素基としては、フェニル基、縮合多環基としてナフチル基、ピレニル基、2−フルオレニル基、9,9−ジメチル−2−フルオレニル基、アズレニル基、アントリル基、トリフェニレニル基、クリセニル基、フルオレニリデンフェニル基、5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテニリデンフェニル基、非縮合多環基としてビフェニリル基、ターフェニリル基などが挙げられる。 【0072】複素環基としては、チエニル基、ベンゾチエニル基、フリル基、ベンゾフラニル基、カルバゾリル基などが挙げられる。 【0073】また、Ar4、Ar5、およびAr6で示されるアリレン基としてはR9およびR10で示したアリール基の2価基が挙げられ、同一であっても異なってもよい。上述のアリール基及びアリレン基は以下に示す基を置換基として有してもよい。 (1)ハロゲン原子、トリフルオロメチル基、シアノ基、ニトロ基。 (2)アルキル基としては、好ましくは、C1〜C12とりわけC1〜C8、さらに好ましくはC1〜C4の直鎖または分岐鎖のアルキル基であり、これらのアルキル基はさらにフッ素原子、水酸基、シアノ基、C1〜C4のアルコキシ基、フェニル基、又はハロゲン原子、C1〜C4のアルキル基もしくはC1〜C4のアルコキシ基で置換されたフェニル基を含有しても良い。具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、t−ブチル基、s−ブチル基、n−ブチル基、i−ブチル基、トリフルオロメチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−シアノエチル基、2−エトキシエチル基、2−メトキシエチル基、ベンジル基、4−クロロベンジル基、4−メチルベンジル基、4−メトキシベンジル基、4−フェニルベンジル基等が挙げられる。 (3)アルコキシ基(−OR112)としては、R112は(2)で定義したアルキル基を表わす。具体的には、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、t−ブトキシ基、n−ブトキシ基、s−ブトキシ基、i−ブトキシ基、2−ヒドロキシエトキシ基、2−シアノエトキシ基、ベンジルオキシ基、4−メチルベンジルオキシ基、トリフルオロメトキシ基等が挙げられる。 (4)アリールオキシ基としては、アリール基としてフェニル基、ナフチル基が挙げられる。これは、C1〜C4のアルコキシ基、C1〜C4のアルキル基またはハロゲン原子を置換基として含有しても良い。具体的には、フェノキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基、4−メチルフェノキシ基、4−メトキシフェノキシ基、4−クロロフェノキシ基、6−メチル−2−ナフチルオキシ基等が挙げられる。 (5)置換メルカプト基またはアリールメルカプト基としては、具体的にはメチルチオ基、エチルチオ基、フェニルチオ基、p−メチルフェニルチオ基等が挙げられる。 (6)アルキル置換アミノ基としては、アルキル基は(2)で定義したアルキル基を表す。具体的には、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、N−メチル−N−プロピルアミノ基、N,N−ジベンジルアミノ基等が挙げられる。 (7)アシル基;具体的にはアセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、マロニル基、ベンゾイル基等が挙げられる。 【0074】Xは下記一般式(D)のトリアリールアミノ基を有するジオール化合物をホスゲン法、エステル交換法等を用い重合するとき、下記一般式(B)のジオール化合物を併用することにより主鎖中に導入される。この場合、製造されるポリカーボネート樹脂はランダム共重合体、又はブロック共重合体となる。また、Xは下記一般式(D)のトリアリールアミノ基を有するジオール化合物と下記一般式(B)から誘導されるビスクロロホーメートとの重合反応によっても繰り返し単位中に導入される。この場合、製造されるポリカーボネートは交互共重合体となる。 【0075】 【化19】
一般式(B)のジオール化合物は一般式1と同じものが挙げられる。 【0076】一般式4【0077】 【化20】
式中、R11、R12は置換もしくは無置換のアリール基、Ar7、Ar8、Ar9は同一又は異なるアリレン基、sは1〜5の整数を表す。 X、k、jおよびnは、一般式1の場合と同じである。 【0078】一般式4の具体例R11、R12は置換もしくは無置換のアリール基を表すが、その具体例としては以下のものを挙げることができ、同一であっても異なってもよい。 【0079】芳香族炭化水素基としては、フェニル基、縮合多環基としてナフチル基、ピレニル基、2−フルオレニル基、9,9−ジメチル−2−フルオレニル基、アズレニル基、アントリル基、トリフェニレニル基、クリセニル基、フルオレニリデンフェニル基、5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテニリデンフェニル基、非縮合多環基としてビフェニリル基、ターフェニリル基などが挙げられる。 【0080】複素環基としては、チエニル基、ベンゾチエニル基、フリル基、ベンゾフラニル基、カルバゾリル基などが挙げられる。 【0081】また、Ar7、Ar8、およびAr9で示されるアリレン基としてはR11およびR12で示したアリール基の2価基が挙げられ、同一であっても異なってもよい。 【0082】上述のアリール基及びアリレン基は以下に示す基を置換基として有してもよい。 (1)ハロゲン原子、トリフルオロメチル基、シアノ基、ニトロ基。 (2)アルキル基としては、好ましくは、C1〜C12とりわけC1〜C8、さらに好ましくはC1〜C4の直鎖または分岐鎖のアルキル基であり、これらのアルキル基はさらにフッ素原子、水酸基、シアノ基、C1〜C4のアルコキシ基、フェニル基、又はハロゲン原子、C1〜C4のアルキル基もしくはC1〜C4のアルコキシ基で置換されたフェニル基を含有しても良い。具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、t−ブチル基、s−ブチル基、n−ブチル基、i−ブチル基、トリフルオロメチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−シアノエチル基、2−エトキシエチル基、2−メトキシエチル基、ベンジル基、4−クロロベンジル基、4−メチルベンジル基、4−メトキシベンジル基、4−フェニルベンジル基等が挙げられる。 (3)アルコキシ基(−OR113)としては、R113は(2)で定義したアルキル基を表わす。具体的には、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、t−ブトキシ基、n−ブトキシ基、s−ブトキシ基、i−ブトキシ基、2−ヒドロキシエトキシ基、2−シアノエトキシ基、ベンジルオキシ基、4−メチルベンジルオキシ基、トリフルオロメトキシ基等が挙げられる。 (4)アリールオキシ基としては、アリール基としてフェニル基、ナフチル基が挙げられる。これは、C1〜C4のアルコキシ基、C1〜C4のアルキル基またはハロゲン原子を置換基として含有しても良い。具体的には、フェノキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基、4−メチルフェノキシ基、4−メトキシフェノキシ基、4−クロロフェノキシ基、6−メチル−2−ナフチルオキシ基等が挙げられる。 (5)置換メルカプト基またはアリールメルカプト基としては、具体的にはメチルチオ基、エチルチオ基、フェニルチオ基、p−メチルフェニルチオ基等が挙げられる。 (6)アルキル置換アミノ基としては、アルキル基は(2)で定義したアルキル基を表す。具体的には、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、N−メチル−N−プロピルアミノ基、N,N−ジベンジルアミノ基等が挙げられる。 (7)アシル基としては、具体的にはアセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、マロニル基、ベンゾイル基等が挙げられる。 【0083】Xは下記一般式(E)のトリアリールアミノ基を有するジオール化合物をホスゲン法、エステル交換法等を用い重合するとき、下記一般式(B)のジオール化合物を併用することにより主鎖中に導入される。この場合、製造されるポリカーボネート樹脂はランダム共重合体、又はブロック共重合体となる。また、Xは下記一般式(E)のトリアリールアミノ基を有するジオール化合物と下記一般式(B)から誘導されるビスクロロホーメートとの重合反応によっても繰り返し単位中に導入される。この場合、製造されるポリカーボネートは交互共重合体となる。 【0084】 【化21】
一般式(B)のジオール化合物は一般式1と同じものが挙げられる。 【0085】一般式5【0086】 【化22】
式中、R15、R16、R17、R18は置換もしくは無置換のアリール基、Ar13、Ar14、Ar15、Ar16は同一又は異なるアリレン基、Y1、Y2、Y3は単結合、置換もしくは無置換のアルキレン基、置換もしくは無置換のシクロアルキレン基、置換もしくは無置換のアルキレンエーテル基、酸素原子、硫黄原子、ビニレン基を表し同一であっても異なってもよい。 X、k、jおよびnは、一般式1の場合と同じである。 【0087】一般式5の具体例R15、R16、R17、R18は置換もしくは無置換のアリール基を表すが、その具体例としては以下のものを挙げることができ、同一であっても異なってもよい。 【0088】芳香族炭化水素基としては、フェニル基、縮合多環基としてナフチル基、ピレニル基、2−フルオレニル基、9,9−ジメチル−2−フルオレニル基、アズレニル基、アントリル基、トリフェニレニル基、クリセニル基、フルオレニリデンフェニル基、5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテニリデンフェニル基、非縮合多環基としてビフェニリル基、ターフェニリル基などが挙げられる。 【0089】複素環基としては、チエニル基、ベンゾチエニル基、フリル基、ベンゾフラニル基、カルバゾリル基などが挙げられる。 【0090】また、Ar13、Ar14、Ar15および Ar16で示されるアリレン基としては、R15、R16、R17 およびR18 で示した上記のアリール基の2価基が挙げられ、同一であっても異なってもよい。 【0091】上述のアリール基及びアリレン基は以下に示す基を置換基として有してもよい。 (1)ハロゲン原子、トリフルオロメチル基、シアノ基、ニトロ基。 (2)アルキル基としては、好ましくは、C1〜C12とりわけC1〜C8、さらに好ましくはC1〜C4の直鎖または分岐鎖のアルキル基であり、これらのアルキル基はさらにフッ素原子、水酸基、シアノ基、C1〜C4のアルコキシ基、フェニル基、又はハロゲン原子、C1〜C4のアルキル基もしくはC1〜C4のアルコキシ基で置換されたフェニル基を含有しても良い。具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、t−ブチル基、s−ブチル基、n−ブチル基、i−ブチル基、トリフルオロメチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−シアノエチル基、2−エトキシエチル基、2−メトキシエチル基、ベンジル基、4−クロロベンジル基、4−メチルベンジル基、4−メトキシベンジル基、4−フェニルベンジル基等が挙げられる。 (3)アルコキシ基(−OR115)としては、R115は(2)で定義したアルキル基を表わす。具体的には、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、t−ブトキシ基、n−ブトキシ基、s−ブトキシ基、i−ブトキシ基、2−ヒドロキシエトキシ基、2−シアノエトキシ基、ベンジルオキシ基、4−メチルベンジルオキシ基、トリフルオロメトキシ基等が挙げられる。 (4)アリールオキシ基としては、アリール基としてフェニル基、ナフチル基が挙げられる。これは、C1〜C4のアルコキシ基、C1〜C4のアルキル基またはハロゲン原子を置換基として含有しても良い。具体的には、フェノキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基、4−メチルフェノキシ基、4−メトキシフェノキシ基、4−クロロフェノキシ基、6−メチル−2−ナフチルオキシ基等が挙げられる。 【0092】Y1、Y2、Y3は単結合、置換もしくは無置換のアルキレン基、置換もしくは無置換のシクロアルキレン基、置換もしくは無置換のアルキレンエーテル基、酸素原子、硫黄原子、ビニレン基、を表し同一であっても異なってもよい。 【0093】アルキレン基としては、上記(2)で示したアルキル基より誘導される2価基を表す。具体的には、メチレン基、エチレン基、1,3−プロピレン基、1,4−ブチレン基、2−メチル−1,3−プロピレン基、ジフルオロメチレン基、ヒドロキシエチレン基、シアノエチレン基、メトキシエチレン基、フェニルメチレン基、4−メチルフェニルメチレン基、2,2−プロピレン基、2,2,−ブチレン基、ジフェニルメチレン基等を挙げることができる。 【0094】シクロアルキレン基としては、1,1−シクロペンチレン基、1,1−シクロへキシレン基、1,1−シクロオクチレン基等を挙げることができる。 【0095】アルキレンエーテル基としては、ジメチレンエーテル基、ジエチレンエーテル基、エチレンメチレンエーテル基、ビス(トリエチレン)エーテル基、ポリテトラメチレンエーテル基等が挙げられる。 【0096】Xは下記一般式(G)のトリアリールアミノ基を有するジオール化合物をホスゲン法、エステル交換法等を用い重合するとき、下記一般式(B)のジオール化合物を併用することにより主鎖中に導入される。この場合、製造されるポリカーボネート樹脂はランダム共重合体、又はブロック共重合体となる。また、Xは下記一般式(G)のトリアリールアミノ基を有するジオール化合物と下記一般式(B)から誘導されるビスクロロホーメートとの重合反応によっても繰り返し単位中に導入される。この場合、製造されるポリカーボネートは交互共重合体となる。 【0097】 【化23】
一般式(B)のジオール化合物は一般式1と同じものが挙げられる。 【0098】一般式6【0099】 【化24】
式中、R22、R23、R24、R25は置換もしくは無置換のアリール基、Ar24、Ar25、Ar26、Ar27、Ar28は同一又は異なるアリレン基を表す。X、k、jおよびnは、一般式1の場合と同じである。 【0100】一般式6の具体例R22、R23、R24、R25は置換もしくは無置換のアリール基を表すが、その具体例としては以下のものを挙げることができ、同一であっても異なってもよい。 【0101】芳香族炭化水素基としては、フェニル基、縮合多環基としてナフチル基、ピレニル基、2−フルオレニル基、9,9−ジメチル−2−フルオレニル基、アズレニル基、アントリル基、トリフェニレニル基、クリセニル基、フルオレニリデンフェニル基、5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテニリデンフェニル基、非縮合多環基としてビフェニリル基、ターフェニリル基などが挙げられる。 【0102】複素環基としては、チエニル基、ベンゾチエニル基、フリル基、ベンゾフラニル基、カルバゾリル基などが挙げられる。 【0103】また、Ar24、Ar25、Ar26、Ar27およびAr28で示されるアリレン基としては、R22、R23、R24およびR25で示した上記のアリール基の2価基が挙げられ、同一であっても異なってもよい。 【0104】上述のアリール基及びアリレン基は以下に示す基を置換基として有してもよい。 (1)ハロゲン原子、トリフルオロメチル基、シアノ基、ニトロ基。 (2)アルキル基としては、好ましくは、C1〜C12とりわけC1〜C8、さらに好ましくはC1〜C4の直鎖または分岐鎖のアルキル基であり、これらのアルキル基はさらにフッ素原子、水酸基、シアノ基、C1〜C4のアルコキシ基、フェニル基、又はハロゲン原子、C1〜C4のアルキル基もしくはC1〜C4のアルコキシ基で置換されたフェニル基を含有しても良い。具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、t−ブチル基、s−ブチル基、n−ブチル基、i−ブチル基、トリフルオロメチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−シアノエチル基、2−エトキシエチル基、2−メトキシエチル基、ベンジル基、4−クロロベンジル基、4−メチルベンジル基、4−メトキシベンジル基、4−フェニルベンジル基等が挙げられる。 (3)アルコキシ基(−OR118)としては、R118は(2)で定義したアルキル基を表わす。具体的には、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、t−ブトキシ基、n−ブトキシ基、s−ブトキシ基、i−ブトキシ基、2−ヒドロキシエトキシ基、2−シアノエトキシ基、ベンジルオキシ基、4−メチルベンジルオキシ基、トリフルオロメトキシ基等が挙げられる。 (4)アリールオキシ基としては、アリール基としてフェニル基、ナフチル基が挙げられる。これは、C1〜C4のアルコキシ基、C1〜C4のアルキル基またはハロゲン原子を置換基として含有しても良い。具体的には、フェノキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基、4−メチルフェノキシ基、4−メトキシフェノキシ基、4−クロロフェノキシ基、6−メチル−2−ナフチルオキシ基等が挙げられる。 (5)置換メルカプト基またはアリールメルカプト基としては、具体的にはメチルチオ基、エチルチオ基、フェニルチオ基、p−メチルフェニルチオ基等が挙げられる。 (6)アルキル置換アミノ基としては、アルキル基は(2)で定義したアルキル基を表す。具体的には、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、N−メチル−N−プロピルアミノ基、N,N−ジベンジルアミノ基等が挙げられる。 (7)アシル基としては、具体的にはアセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、マロニル基、ベンゾイル基等が挙げられる。 【0105】Xは下記一般式(L)のトリアリールアミノ基を有するジオール化合物をホスゲン法、エステル交換法等を用い重合するとき、下記一般式(B)のジオール化合物を併用することにより主鎖中に導入される。この場合、製造されるポリカーボネート樹脂はランダム共重合体、又はブロック共重合体となる。また、Xは下記一般式(L)のトリアリールアミノ基を有するジオール化合物と下記一般式(B)から誘導されるビスクロロホーメートとの重合反応によっても繰り返し単位中に導入される。この場合、製造されるポリカーボネートは交互共重合体となる。 【0106】 【化25】
一般式(B)のジオール化合物は一般式1と同じものが挙げられる。 【0107】その他、トリアリールアミン構造を分岐鎖に有するポリカーボネートとしては、特開平6−234838号公報、特開平6−234839号公報、特開平6−295077号公報、特開平7−325409号公報、特開平9−297419号公報、特開平9−80783号公報、特開平9−80784号公報、特開平9−80772号公報、特開平9−265201号公報等に記載の化合物が例示される。 【0108】以下、図面に沿って本発明を説明する。図1は本発明の電子写真用感光体の模式断面図であり、導電性基体上に電荷発生層(CGL)、電荷輸送層(CTL)を設けた構成のものである。図2は本発明の他の電子写真用感光体構成例を示すものであり、図2は導電性支持体と電荷発生層の間に下引き層を入れたものである。なお、導電性支持体上に電荷発生層、電荷輸送層を少なくとも有していれば、上記のその他の層等を、任意に組み合わされていても構わない。 【0109】本発明において電子写真用感光体に使用される導電性支持体としては、導電体あるいは導電処理をした絶縁体、例えばAl、Fe、Cu、Auなどの金属あるいはそれらの合金の他、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリイミド、ガラス等の絶縁性基体上にAl、Ag、Au等の金属あるいはIn2O3、SnO2等の導電材料の薄膜を形成したもの、導電処理をした紙等が使用できる。導電性支持体の形状は特に制約はなく板状、ドラム状あるいはベルト状のいずれのものも使用できる。 【0110】導電性支持体と感光層との間に設けられる下引き層は、接着性を向上する、モアレなどを防止する、上層の塗工性を改良する、残留電位を低減するなどの目的で設けられる。下引き層は一般に樹脂を主成分とするが、これらの樹脂はその上に感光層を、溶剤を用いて塗布することを考えると、一般の有機溶剤に対して耐溶解性の高い樹脂であることが望ましい。このような樹脂としては、ポリビニルアルコール、カゼイン、ポリアクリル酸ナトリウム等の水溶性樹脂、共重合ナイロン、メトキシメチル化ナイロン、等のアルコール可溶性樹脂、ポリウレタン、メラミン樹脂、アルキッド−メラミン樹脂、エポキシ樹脂等、三次元網目構造を形成する硬化型樹脂などが挙げられる。また、酸化チタン、シリカ、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化スズ、酸化インジウム等で例示できる金属酸化物、あるいは金属硫化物、金属窒化物などの微粉末を加えてもよい。これらの下引き層は、適当な溶媒、塗工法を用いて形成することができる。 【0111】更に本発明の下引き層として、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、クロムカップリング剤等を使用して、例えばゾル−ゲル法等により形成した金属酸化物層も有用である。 【0112】この他に、本発明の下引き層にはAl2O3を陽極酸化にて設けたものや、ポリパラキシリレン(パリレン)等の有機物や、SiO、SnO2、TiO2、ITO、CeO2等の無機物を真空薄膜作製法にて設けたものも良好に使用できる。下引き層の膜厚は0〜5μmが適当である。 【0113】この導電性支持体に下引き層を介して設けられる感光層の種類は前述したSe系、OPC系等のいずれもが適用できる。これらのうちOPC系について以下に簡単に説明する。 【0114】本発明における感光層は、電荷発生層、電荷輸送層を積層した構成を有する。はじめに、電荷発生層について説明する。電荷発生層は、電荷発生物質を主成分とする層で、必要に応じてバインダ−樹脂を用いることもある。電荷発生物質としては、無機系材料と有機系材料を用いることができる。 【0115】無機系材料には、結晶セレン、アモルファス・セレン、セレン−テルル、セレン−テルル−ハロゲン、セレン−ヒ素化合物や、アモルファス・シリコン等が挙げられる。アモルファス・シリコンにおいては、ダングリングボンドを水素原子、ハロゲン原子でタ−ミネ−トしたものや、ホウ素原子、リン原子等をド−プしたものが良好に用いられる。 【0116】一方、有機系材料としては、公知の材料を用いることが出来る。例えば、金属フタロシアニン、無金属フタロシアニンなどのフタロシアニン系顔料、アズレニウム塩顔料、スクエアリック酸メチン顔料、カルバゾ−ル骨格を有するアゾ顔料、トリフェニルアミン骨格を有するアゾ顔料、ジフェニルアミン骨格を有するアゾ顔料、ジベンゾチオフェン骨格を有するアゾ顔料、フルオレノン骨格を有するアゾ顔料、オキサジアゾ−ル骨格を有するアゾ顔料、ビススチルベン骨格を有するアゾ顔料、ジスチリルオキサジアゾ−ル骨格を有するアゾ顔料、ジスチリルカルバゾ−ル骨格を有するアゾ顔料、ペリレン系顔料、アントラキノン系または多環キノン系顔料、キノンイミン系顔料、ジフェニルメタン及びトリフェニルメタン系顔料、ベンゾキノン及びナフトキノン系顔料、シアニン及びアゾメチン系顔料、インジゴイド系顔料、ビスベンズイミダゾ−ル系顔料などが挙げられる。これらの電荷発生物質は、単独または2種以上の混合物として用いることが出来る。 【0117】電荷発生層に必要に応じて用いられるバインダ−樹脂としては、ポリアミド、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリケトン、ポリカ−ボネ−ト、シリコ−ン樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルブチラ−ル、ポリビニルホルマ−ル、ポリビニルケトン、ポリスチレン、ポリ−N−ビニルカルバゾ−ル、ポリアクリルアミドなどが用いられる。これらのバインダ−樹脂は、単独または2種以上の混合物として用いることが出来る。 【0118】また、必要に応じて低分子電荷輸送物質を添加してもよい。。また、電荷発生層のバインダー樹脂として上述のバインダー樹脂の他に、先に記した一般式1〜6の高分子電荷輸送物質が良好に用いられるが、その他の高分子電荷輸送物質として以下のものが挙げられる。 【0119】(a)主鎖および/または側鎖にカルバゾ−ル環を有する重合体例えば、ポリ−N−ビニルカルバゾ−ル、特開昭50−82056号公報、特開昭54−9632号公報、特開昭54−11737号公報、特開平4−183719号公報に記載の化合物等が例示される。 【0120】(b)主鎖および/または側鎖にヒドラゾン構造を有する重合体例えば、特開昭57−78402号公報、特開平3−50555号公報に記載の化合物等が例示される。 【0121】(c)ポリシリレン重合体例えば、特開昭63−285552号公報、特開平5−19497号公報、特開平5−70595号公報に記載の化合物等が例示される。 【0122】(d)主鎖および/または側鎖に第3級アミン構造を有する重合体例えば、N,N−ビス(4−メチルフェニル)−4−アミノポリスチレン、特開平1−13061号公報、特開平1−19049号公報、特開平1−1728号公報、特開平1−105260号公報、特開平2−167335号公報、特開平5−66598号公報、特開平5−40350号公報に記載の化合物等が例示される。 【0123】(e)その他の重合体例えば、ニトロピレンのホルムアルデヒド縮重合体、特開昭51−73888号公報、特開昭56−150749号公報に記載の化合物等が例示される。 【0124】本発明に使用される電子供与性基を有する重合体は、上記重合体だけでなく、公知単量体の共重合体や、ブロック重合体、グラフト重合体、スタ−ポリマ−や、また、例えば特開平3−109406号公報に開示されているような電子供与性基を有する架橋重合体等を用いることも可能である。更に、必要に応じて低分子電荷輸送物質を添加してもよい。電荷発生層に併用できる低分子電荷輸送物質には、正孔輸送物質と電子輸送物質とがある。 【0125】電子輸送物質としては、たとえばクロルアニル、ブロムアニル、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロキサントン、2,4,8−トリニトロチオキサントン、2,6,8−トリニトロ−4H−インデノ〔1,2−b〕チオフェン−4オン、1,3,7−トリニトロジベンゾチオフェン−5,5−ジオキサイドなどの電子受容性物質が挙げられる。これらの電子輸送物質は、単独または2種以上の混合物として用いることが出来る。 【0126】正孔輸送物質としては、以下に表わされる電子供与性物質が挙げられ、良好に用いられる。たとえば、オキサゾ−ル誘導体、オキサジアゾ−ル誘導体、イミダゾ−ル誘導体、トリフェニルアミン誘導体、9−(p−ジエチルアミノスチリルアントラセン)、1,1−ビス−(4−ジベンジルアミノフェニル)プロパン、スチリルアントラセン、スチリルピラゾリン、フェニルヒドラゾン類、α−フェニルスチルベン誘導体、チアゾ−ル誘導体、トリアゾ−ル誘導体、フェナジン誘導体、アクリジン誘導体、ベンゾフラン誘導体、ベンズイミダゾ−ル誘導体、チオフェン誘導体などが挙げられる。これらの正孔輸送物質は、単独または2種以上の混合物として用いることが出来る。 【0127】電荷発生層を形成する方法には、真空薄膜作製法と溶液分散系からのキャスティング法とが大きく挙げられる。前者の方法には、真空蒸着法、グロ−放電重合法、イオンプレ−ティング法、スパッタリング法、反応性スパッタリング法、CVD法等が用いられ、上述した無機系材料、有機系材料が良好に形成できる。 【0128】また、後述のキャスティング法によって電荷発生層を設けるには、上述した無機系もしくは有機系電荷発生物質を必要ならばバインダ−樹脂と共にテトラヒドロフラン、シクロヘキサノン、ジオキサン、ブタノン等の溶媒を用いてボ−ルミル、アトライタ−、サンドミル等により分散し、分散液を適度に希釈して塗布することにより、形成できる。塗布は、浸漬塗工法やスプレ−コ−ト、ビ−ドコ−ト法などを用いて行なうことができる。 【0129】以上のようにして設けられる電荷発生層の膜厚は、0.01〜5μm程度が適当であり、好ましくは0.05〜2μmである。 【0130】電荷輸送層は帯電電荷を保持させ、かつ露光により電荷発生層で発生分離した電荷を移動させて保持していた帯電電荷と結合させることを目的とする層である。帯電電荷を保持させる目的達成のために電気抵抗が高いことが要求され、また保持していた帯電電荷で高い表面電位を得る目的を達成するためには、誘電率が小さくかつ電荷移動性が良いことが要求される。 【0131】次に、電荷輸送層について説明する。電荷輸送層は、高分子電荷輸送物質を主成分とする層であり、高分子電荷輸送物質を、トルエンを含有する溶媒に溶解ないし分散し、これを塗布、乾燥することにより形成できる。本塗工溶媒は、塗工溶媒中に、トルエンが含有されていればよく、トルエン以外の脱ハロゲン化溶媒と混合されていてもかまわない。好ましくは、溶媒中のトルエンの含有率が、90wt%以上が良好であり、また、トルエンと他の溶媒と混合する場合は、トルエン(沸点110.6℃)よりも沸点が低いものが、良好である。トルエンと混合できる溶媒として、テトラヒドロフラン、ジオキサン、キシレン、トルエン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等が挙げられる。 【0132】高分子電荷輸送物質は先述の公知材料を用いることができるが、前記高分子電荷輸送物質が本発明の目的を達成するために特に一般式1〜6の高分子電荷輸送物質が良好に使用される。また、必要により高分子電荷輸送物質以外に適当なバインダー樹脂、低分子電荷輸送物質、可塑剤、酸化防止剤、レベリング剤等を適量添加することもできる。 【0133】電荷輸送層に併用できるバインダ−樹脂としては、ポリカ−ボネ−ト(ビスフェノ−ルAタイプ、ビスフェノ−ルZタイプ)、ポリエステル、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリエチレン、塩化ビニル、酢酸ビニル、ポリスチレン、フェノ−ル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン、ポリ塩化ビニリデン、アルキッド樹脂、シリコン樹脂、ポリビニルカルバゾ−ル、ポリビニルブチラ−ル、ポリビニルホルマ−ル、ポリアクリレ−ト、ポリアクリルアミド、フェノキシ樹脂などが用いられる。これらのバインダ−は、単独または2種以上の混合物として用いることが出来る。 【0134】電荷輸送層に併用できる低分子電荷輸送物質は、電荷発生層の説明に記載したものと同じものを用いることができる。電荷輸送層の膜厚は、5〜100μm程度が適当であり、好ましくは、10〜22μm程度が適当である。 【0135】本発明における電荷輸送層中に、ゴム、プラスチック、油脂類などに用いられる他の酸化防止剤を添加していてもかまわない。 【0136】また、本発明においては、耐環境性の改善のため、とりわけ、感度低下、帯電性低下を防止する目的で、電荷輸送層中に可塑剤を添加することができる。可塑剤は、有機物を含む層ならばいずれに添加してもよいが、電荷輸送層に添加すると良好な結果が得られる。 【0137】電荷輸送層中にレベリング剤を添加してもかまわない。レベリング剤としては、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル等のシリコーンオイル類や、測鎖にパーフルオロアルキル基を有するポリマーあるいはオリゴマーが使用され、その使用量は、バインダー樹脂100重量部に対して、0〜1重量部が適当である。 【0138】本発明の感光体は、一般的な電子写真プロセスに用いることが出来る。次に本発明の電子写真プロセスの例である電子写真プロセスカートリッジを説明する。プロセスカートリッジは、帯電部、現像部、クリーニング部等のユニットが、一体構成となっているもので、取り付け、取り外しなどが、簡便となる。図3は、その電子写真プロセスカートリッジの一例である。この模式断面図の説明に沿って、本発明の電子写真プロセスを説明する。 【0139】図中11は本発明の電子写真用感光体である。まず帯電ローラーにより、感光体は、帯電する。感光体が帯電された後、イメージ露光13を受け、露光された部分で、電荷が発生し、感光体表面に静電潜像が形成される。感光体表面に静電潜像を形成した後、現像ローラー14を介して現像剤と接触し、トナー像を形成する。感光体表面に形成されたトナー像は、転写ローラー16により紙などの転写部材15へ転写され、定着ユニット19を通過してハードコピーとなる。電子写真用感光体11上の残留トナーはクリーニングユニット17により除去され、残留電荷は除電ランプ18で除かれて、次の電子写真サイクルに移る。 【0140】本画像形成方法及び感光体を用いる電子写真プロセスは、上記一例に限定されるものではなく、少なくとも、帯電及び露光により、静電潜像を形成するプロセスであれば、どのようなものであってもかまわない。 【0141】 【発明の実施の形態】以下本発明を実施例により説明するが、これにより本発明の態様が限定されるものではない。部はいずれも重量基準である。 【0142】実施例1Al製支持体(外径30mmΦ)に、乾燥後の膜厚が3.5μmになるように浸漬法で塗工し、下引き層を形成した。 〔下引き層用塗工液〕 アルキッド樹脂 6部 メラミン樹脂 4部 酸化チタン 40部 メチルエチルケトン 200部この下引き層上に下記構造の顔料を含む電荷発生層塗工液に浸漬塗工し、130℃で10分間乾燥させ、電荷発生層を形成した。 〔電荷発生層用塗工液〕 オキソチタニウムフタロシアニン 5部 ポリビニルブチラール 2部 メチルエチルケトン 80部この電荷発生層上に下記構造の低分子電荷輸送物質を含む電荷輸送層用塗工液に浸積塗工し、130℃で、20分間乾燥させ、電荷輸送層とした。膜厚は、25μmとした。 〔電荷輸送層用塗工液〕 下記構造の高分子電荷輸送物質 15部【0143】 【化26】
トルエン 100部【0144】実施例2電荷輸送層の高分子電荷輸送物質を下記構造の電荷輸送物質とすること以外は全て実施例1と同様にして作製した。 【0145】 【化27】
【0146】実施例3電荷輸送層の高分子電荷輸送物質を下記構造の電荷輸送物質とすること以外は全て実施例1と同様にして作製した。 【0147】 【化28】
【0148】実施例4電荷輸送層の高分子電荷輸送物質を下記構造の電荷輸送物質とすること以外は全て実施例1と同様にして作製した。 【0149】 【化29】
【0150】実施例5電荷輸送層の高分子電荷輸送物質を下記構造の電荷輸送物質とすること以外は全て実施例1と同様にして作製した。 【0151】 【化30】
【0152】実施例6電荷輸送層の高分子電荷輸送物質を下記構造の電荷輸送物質とすること以外は全て実施例1と同様にして作製した。 【0153】 【化31】
【0154】実施例7電荷輸送層の高分子電荷輸送物質を下記構造の電荷輸送物質とすること以外は全て実施例1と同様にして作製した。 【0155】 【化32】
【0156】実施例8電荷輸送層の高分子電荷輸送物質を下記構造の電荷輸送物質とすること以外は全て実施例1と同様にして作製した。 【0157】 【化33】
【0158】実施例9電荷輸送層の高分子電荷輸送物質を下記構造の電荷輸送物質とすること以外は全て実施例1と同様にして作製した。 【0159】 【化34】
【0160】実施例10電荷輸送層の高分子電荷輸送物質を下記構造の電荷輸送物質とすること以外は全て実施例1と同様にして作製した。 【0161】 【化35】
【0162】実施例11電荷輸送層膜厚を21μmとすること以外は、全て実施例1と同様にして作製した。 【0163】実施例12電荷輸送層膜厚を15μmとすること以外は、全て実施例1と同様にして作製した。 【0164】実施例13電荷輸送層膜厚を11μmとすること以外は、全て実施例1と同様にして作製した。 【0165】実施例14電荷輸送層膜厚を9μmとすること以外は、全て実施例1と同様にして作製した。 【0166】実施例15電荷輸送層膜厚を32μmとすること以外は、全て実施例1と同様にして作製した。 【0167】実施例16電荷輸送層膜厚を16μmとすること以外は、全て実施例1と同様にして作製した。 【0168】実施例17電荷発生用塗工液の顔料を下記構造のものにすること以外は、全て実施例1と同じにして作製した。 【0169】 【化36】
【0170】実施例18実施例6で用いた高分子電荷輸送物質を用いて、電荷輸送層塗工液の塗工溶媒をトルエン(80部)とテトラヒドロフラン(20部)とすること以外は、全て実施例1と同じにして作製した。 【0171】実施例19実施例6で用いた高分子電荷輸送物質を用いて、電荷輸送層塗工液の塗工溶媒をトルエン(85部)とテトラヒドロフラン(15部)とすること以外は、全て実施例1と同じにして作製した。 【0172】実施例20実施例6で用いた高分子電荷輸送物質を用いて、電荷輸送層塗工液の塗工溶媒をトルエン(95部)とテトラヒドロフラン(5部)とすること以外は、全て実施例1と同じにして作製した。 (テトラヒドロフランの沸点…66℃) 【0173】実施例21実施例6で用いた高分子電荷輸送物質を用いて、電荷輸送層塗工液の塗工溶媒をトルエン(95部)とm−キシレン(5部)とすること以外は、全て実施例1と同じにして作製した。 (m−キシレンの沸点…139℃) 【0174】実施例22実施例1の電荷輸送層の乾燥温度110℃にすること以外は、全て実施例1と同じにして作製した。 【0175】比較例1電荷輸送層の塗工液を下記構成のものにすること以外は、全て実施例1と同じにして作製した。 ビスフェーノルA型ポリカーボネート(帝人:パンライトC1400) 10部 下記構造の低分子電荷輸送物質 7部【0176】 【化37】
トルエン 100部【0177】比較例2電荷輸送層用塗工液の塗工溶媒をテトラヒドロフランにすること以外は、全て実施例1と同様にして作製した。 【0178】比較例3電荷輸送層用塗工液の塗工溶媒を1,4−ジオキサンにすること以外は、全て実施例1と同様にして、作製した。 【0179】比較例4電荷輸送層用塗工液の塗工溶媒をm−キシレンにすること以外は、全て実施例1と同様にして、作製した。 【0180】(評価1)実施例1〜22、比較例1〜4の感光体を、市販複写機イマジオMF2200で、5万枚通紙試験(A4)を行った。その時の膜厚減少量及び機内電位変動を調査した。結果、表1に示す。(初期帯電電位−600V) 【0181】 【表1】
【0182】(評価2)実施例1、11〜14の感光体を、市販複写機イマジオMF2200で、3万枚通紙試験(A4)を行った。その時の膜厚減少量、画像特性を評価した。結果、表2に示す。(初期帯電電位−600V) 【0183】 【表2】
地肌汚れ…白画像上の地肌汚れを目視で評価した。 3 → 発生せず2 → 僅かに発生した1 → 画像全面に発生した細線再現性 … 1200dpi、200lpi、1ドットラインの格子線画像を作製し、顕微鏡像及び目視にて、評価を行った。 3 → 再現性良好2 → 部分的に再現性低下1 → 全体的に再現性低下【0184】(評価3)実施例1、17の感光体を、市販複写機イマジオMF2200を用いて、3万枚通紙試験(A4)を行った。その時の膜厚減少量、光感度を評価した。結果、表3に示す。(初期帯電電位−600V) 【0185】 【表3】
【0186】(評価4)実施例15、16の感光体を、市販複写機MF2200を用いて、感光体の初期帯電電位を−800V、−600V、−350Vの3水準で、5万枚通紙試験を行った。その時の膜厚減少量、画像特性を評価した。結果、表4に示す。 【0187】 【表4】
初期における実施例15の感光体において、帯電電位−350Vの時、画像ブトリが発生した。 【0188】(評価5)実施例12の感光体を用いて、市販複写機イマジオMF2200を用いて、4万枚通紙試験(A4)を行った。その時の膜厚減少量、画像特性(ドット再現性)を評価した。結果、表5に示す。(初期帯電電位−600V) 【0189】 【表5】
ドット再現性 … ハーフトーン画像の顕微鏡像を評価した。 3 → 再現性良好2 → 部分的に再現性低下1 → 全体的に再現性低下【0190】(評価6)実施例20、21の感光体の上端部から5cmの部分と下端部から5cmの部分の膜厚を測定した。結果を以下に示す。 実施例20 … 上端部24.8μm、下端部25.3μm 実施例21 … 上端部19.2μm、下端部29.7μm【0191】(評価7)実施例1と22の感光体の電荷輸送層残留溶媒量をガスクロマトにより、測定した。結果を以下に示す。 実施例1 … 6000ppm実施例22 … 9000ppm【0192】 【発明の効果】本発明によれば、導電性支持体上に少なくとも電荷発生層、高分子電荷輸送物質から構成される電荷輸送層を順次積層した構成を有する電子写真感光体において、該電荷輸送層用塗工液溶媒として、トルエンを用いることを特徴とする電子写真感光体とすることにより、脱ハロゲン化溶媒を用い、感光体を作製し、且つ長期的な使用における機内電位変動が少ない画像形成方法を提供できることが、明らかとなった。 【0193】また電荷輸送層用塗工液において、塗工溶媒中のトルエンの含有率が、90wt%以上であることを特徴とする電荷輸送層用塗工液とすることにより、さらに機内電位変動の少ない画像形成方法が、提供できることが明らかとなった。 【0194】また電荷輸送層用塗工液において、塗工溶媒中のトルエンの含有率が、90wt%以上であり、かつトルエンと混合する溶媒が、トルエンよりも低沸点であることを特徴とする電荷輸送層用塗工液とすることにより、電荷輸送層塗工時の膜厚ムラを少なく出来ることが明らかとなった。 【0195】請求項1記載の電子写真感光体おいて、該電荷輸送層中に残留するトルエン量が、8000ppm以下であることを特徴とする電子写真感光体とすることにより、機内電位変動が少なく、摩耗特性も向上した画像形成方法を提供できることが明らかとなった。 【0196】また、感光層膜厚、感光体の使用時の電界強度、電荷発生層に含有されている顔料を規定することにより、さらに画像特性が向上した感光体を提供できることが明らかとなった。 【0197】また帯電方法を接触帯電とすることにより、オゾン、NOx等の発生量を抑え、長期的に安定したが造形製を行うことが出来ることが明らかとなった。 【0198】またデジタル的ドット潜像を形成する方法を用い、さらに該画像信号のビーム径(レーザービームがガウス分布しているときの半値幅、1/e2)が、60μm以下であることを特徴とする画像形成方法とすることにより、微細ドット再現性が向上した画像形成を行うことが出来る。 【0199】また、高分子電荷輸送物質の構造を規定することにより、さらに、耐摩耗性の向上した電子写真感光体を提供できることが明らかとなった。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000006747 【氏名又は名称】株式会社リコー
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| 【出願日】 |
平成12年3月16日(2000.3.16) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100078994 【弁理士】 【氏名又は名称】小松 秀岳 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開2001−265026(P2001−265026A) |
| 【公開日】 |
平成13年9月28日(2001.9.28) |
| 【出願番号】 |
特願2000−74420(P2000−74420) |
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