| 【発明の名称】 |
微細パタン形成方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】渡辺 俊文
【氏名】大木 茂久
【氏名】松田 維人
【氏名】内山 真吾
【氏名】岡田 育夫
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| 【要約】 |
【課題】描画工程で発生する位置歪み、マスク製造プロセスでの位置歪み量は、チップ全面に渡って一つでの多項式で記述するには限界があった。
【解決手段】マスク上に参照点を設定して位置歪み量を高精度で予測し、マスク上の任意の点の位置歪み量を参照点の歪みだけから予測する。パタン,位置計測用マークパタンのレイアウトデータ110,112を入力し、EBデータ処理ソフト114を用いて、位置測定用マーク付EBデータ116を出力し、EB描画118,加工プロセス120を経てマスク122の上に形成されたパタン124の位置ずれ測定126により、位置ずれ情報128を得る。一方、EBデータ132を作成し、位置情報128を用いてEBデータ132のパタン位置ずれ補正134を経て位置補正されたEBデータ136を作成し、EB描画138,加工プロセス140を通してマスク142として完成する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 荷電ビームまたはレーザビームを用いてマスク基板上にパタンを形成する微細パタン形成方法であって、マスク上に所望のパタンを形成するにあたって形成されるであろうパタン位置と理想的なパタン位置との差異をマスク上に複数個設けた予測点について予測し、マスク上の任意の場所の位置ずれ量を予測点での予測位置ずれ量のみを参照し推測し、この任意の場所の予測位置ずれ量をビームの照射位置情報に回帰し、描画することを特徴とする微細パタン形成方法。 【請求項2】 マスク上に設けた予測点の位置ずれ量を予測する方法として、所望のマスクパタン上の予測点としたい位置に位置測定用のマークとなるパタンを設定または付加したマスクを一度作成し、そのマークのパタン位置を測定し、理想的なマーク位置と比較し、結果を予測点での予測位置ずれ量とすることを特徴とする請求項1記載の微細パタン形成方法。 【請求項3】 マスク上にもうけた予測点の位置ずれ量を予測する方法として、所望のマスクパタンの配置情報に基づいて実パタンを作成することなく、予測点の位置ずれ量を推測することを特徴とする請求項1記載の微細パタン形成方法。 【請求項4】 予測点での予測位置ずれ量を参照し任意の場所の位置ずれ量を推測するにあたって、マスク全体ではなく局所的な予測点のみの予想位置ずれ量のみを参照し任意の場所の位置ずれ量を推測することを特徴とする請求項1記載の微細パタン形成方法。 【請求項5】 マスク全体ではなく局所的な予測点のみの予想位置ずれ量から任意の場所の位置ずれ量を推測するにあたって、最も近傍の4点の予測点の予想位置ずれ量から1次の補間式を用いて推測することを特徴とする請求項4記載の微細パタン形成方法。 【請求項6】 予想位置ずれ量を算出する任意の点として必ずしも厳密に任意の点について算出するのではなく、大きさを持つ小領域単位毎に代表した点を選び、その点について予測位置ずれ量を予測し、その予測値を小領域に含まれる全ての任意の場所の予測位置づれ量とすることを特徴とする請求項1記載の微細パタン形成方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、荷電ビームまたはレーザビームを用いて、X線マスク基板上、または光マスク基板上に、微細パタンを高度な位置精度を保ちながら形成する技術に属する。 【0002】 【従来の技術】荷電ビーム描画装置として、電子ビーム描画機、または、イオンビーム描画機があり、ビーム描画機としては、さらにレーザビーム描画機があるが、以下の記述において、電子ビーム描画機(EB機と以下呼ぶ)をその1例として説明する。また、本発明の適用対象として、X線リソグラフィ用の転写マスク(X線マスクと以下呼ぶ)の作成を第一に想定し、以下説明する。 【0003】図7は、微細パタン形成方法におけるX線マスクの最終的な構造の説明図である。X線リソグラフィで用いるX線マスク404は、X線を透過させる必要から、メンブレンと呼ばれる薄膜400上に、重金属材料からなるX線を吸収する吸収体401を所望の形状に形成する必要がある。このメンブレンは薄く、その上にEB機を用いて形成されるパタンの形状精度および位置精度は、EB機の基本的精度が反映されるのは当然として、材料、マスク構造、電子ビーム描画法、マスク加工プロセスのすべてが関係して決定される。 【0004】図8は、微細パタン形成方法におけるX線マスクの初期的な構造の説明図である。EB機を用いて、このX線マスクを作成するには、メンブレン400上にX線の吸収体401,吸収体401をエッチングするためのエッチングマスク層402、および、エッチングマスクを形成するためのレジスト403(感光材)を、形成または塗布したマスクを用意した上で、以下の工程が最低限必要である。 【0005】図9は、微細パタン形成方法におけるマスク作成の基本的工程の説明図である。 (1)410:マスク上のレジスト内に電子ビームを用いて所望のパタンの潜像を形成する描画工程である。 (2)411:レジストのパタンを形成する現像工程である。 (3)412:エッチングマスクのパタンを形成するエッチングマスク形成工程である。 (4)413:吸収体のパタンを形成するエッチング工程からなる。 【0006】図10は、微細パタン形成方法における電子ビーム描画機の構成の説明図である。形成パタンの位置精度の観点から、上記工程410〜413のうち、描画工程410における現象を、EB機側の現象、および、マスク側の現象に大きく分ける。EB機内の現象として、電子が、電子銃部430において励起され、電極間431で加速され、アパーチャ432で所望の形状にされながら、多段の電子光学系433で集光、偏向され、機械的ステージ434上の乗っている感先剤を塗布したマスク435上に着地し、結果としてマスク上のレジスト内部に感光した部分の潜像を作ることになる。 【0007】この際、位置精度を悪化させる原因として少なくとも考えられるものとして、電源電圧、周辺温度、周辺気圧、機械的振動、電磁的ノイズ、マスク自重などが、各部430〜435の動きのほとんどすべての動きに影響を与えている。具体的には、電子銃の電圧・電流の揺らぎ、電子光学系絞り強度の揺らぎ、ステージの位置精度揺らぎ、マスク自身の変形、マスクの振動等が発生する。他にEB機のチャージアップなどの現象も良く知られている。これらの結果、EB機に限定しても、マスク上の理想的な位置にビームが着地しない現象がおき、最終的に、マスク上に形成したパタンの理想的な位置との間に位置ずれが起こる。 【0008】図11は、微細パタン形成方法における位置ずれ原因の説明図である。また、電子線450が照射されるマスク451も、電子線照射の際、照射点近傍452の熱上昇により、マスク451自体が熱膨張を起こす。マスク451上の近傍を順々に描画していく限り,この熱膨張の影響を受けた変位している領域で描画することになる。その結果、EB機として理想的な位置に電子線を着地させても、照射が終了し、マスクが冷却された時点において、マスク上に潜像として形成されたパタンの位置は、理想的な位置とは異なっていることがある。 【0009】また、マスク451には、マスク451自身の自重によるマスク451の変形もあるが、その高さ方向の変位は、発生量そのものを機械的に低減させ易く(これは、マスクの無変形保持機構、マスクの平坦化保持機構などと、一般的に呼ばれている)、また、変位量も検出しやすく、電子線偏向系への回帰が容易で、この変形は、それほど問題にはなっていない。 【0010】以上のように、装置側、マスク側とも、上記の図9の描画工程410において、電子線が理想的な位置に着地しない多くの原因が存在している。さらに描画工程410の後工程となる現像工程411、エッチングマスク形成工程412、吸収体のエッチング工程413では、それぞれ、レジスト材、エッチングマスク材、吸収体材の融解・剥離により、各材料内部の応力状態が変わり、形成されるパタンの位置が変わることが少なくともわかっている。 【0011】これら位置ずれを起こす課題に対し、従来行われている技術は、EB機起因の現象に対し、機械的振動の低減、振動伝播系の遮断、電磁的ノイズの低減、電圧の安定化、電流の安定化、温度変動の低減、装置高剛性等による気圧変動への耐性向上等、原因の発生量の低減と、原因の影響を受けづらい構造の工夫がされている。 【0012】残された対応として、原因発生の低減を可能な限り行なうとともに、さらに残った再現性のあるずれを能動的に補正しようとする方法がある。それには、EB機の加工精度、調整精度に起因するずれを補正する方法と、その他の描画工程、加工プロセスを経ると発生してくる位置歪みをまとめて描画時に補正しようとする方法がある。前者をEB機におけるマグ補正、後者を加工プロセスのマグ補正と呼ぶこととする。 【0013】EB機におけるマグ補正は、ステージを動かさなくても描画できる領域(通常フィールドと呼ばれる)の中央および端部に用意しておいた複数の位置歪み測定用マークの位置を実測し、理想位置との差を、装置の位置歪み量として求め、描画時のビーム位置情報に回帰する方法である。この方法は、フィールド内の観察により得られる歪みの補正であって、局所的なフィールド内の歪み測定では見えないフィールドより大きな領域でようやく見えるずれ、たとえばステージ機構系の歪み等は補正しきれない。 【0014】図12は、従来の微細パタン形成方法における位置ずれ補正処理の説明図である。加工プロセスのマグ補正の一例を説明する。所望のパタンの外側に小さな位置測定用のマーク460を付加したマスク461を、描画およびプロセスを通し作成し、マスク全体のマークの位置づれ量を位置測定装置によって計測し、結果をEB機の各図形の位置の補正として回帰方法がある。この方法は、実際にパタンを描画するので、装置起因の歪みだけではなく、マスク自体の描画時に始めて発生する歪み、マスクプロセス時に発生する歪みにも対応できる利点がある。 【0015】しかし、補正演算そのものは、チップ全面で、1次式または3次式の低次の多項式近似で行なっているのが現状であり、十分な精度が達成できていない。その理由として、位置ずれ予測点を、積極的にパタン内部に組み込むには、データ処理量が多く、多くの予測点を持つことができず、高次の多項式近似が困難であった。また、得られた位置ずれ量をパタン描画位置に回帰する際、装置上での実時間処理が必要になり、その演算は専用のハードウエア、またはファームウエアで実現していたため、次数の高い複雑な演算に対しては、回路構成上および処理時間的に難点があり、実現されていなかった。 【0016】図13は、微細パタン形成方法におけるDRAMのマクロ配置とパタン密度の説明図である。この従来位置づれ補正方法で対応できない例を説明する。設計上のマクロ回路構成がわかりやすい例として、ダイナミックアクセスメモリ(DRAMと以下呼ぶ)を例にあげる。大きなマクロ回路が複数個、この例では4個存在する。マクロ内部500のパタン密度が高く、マクロ外部501のパタン密度が低い場合がある。このようにマクロ回路を複数個配置させるのは、DRAMとして高速な動作、高速な入出力、または低消費エネルギなどの要求を満たす上、しごく当然のことであり、一般的に行われている配置法である。 【0017】図14は、微細パタン形成方法における位置ずれ原因の説明図である。この図を用いて、歪みの原因となる基本的な現象の一つを説明する。DRAMのトランジスタスイッチとなるゲート層パタン、または、メモリ内容を周辺に引き出すビット線パタンは、周辺パタンから孤立したパタンとなることはなく、細長いパタンとなる。 【0018】従って、EB描画・加工プロセスにより、図14に示すような細長い壁形状の吸収体パタン520を形成しなければならない。この時、パタンの側壁部521は酸化を受け、分子構造や結晶構造が変わり、この過程で一般的に圧縮応力または引張応力が発生し、変形することが分かっている。その力が圧縮力になるか引張力になるか、また、その大きさは、ほぼ材質と下地を含めた構造により概ね決定されるものである。以下の説明では圧縮の場合を例として説明するが、一般性は失われない。この圧縮の場合、結果として得られる壁形状のパタン520は、パタン長手方向522に伸びる傾向がある。その程度は、壁形状のパタン520の側壁の長さ523と側壁の高さ524の積で概ね決められる量として予測される。 【0019】図15は、微細パタン形成方法における単一マクロの位置ずれ説明図である。マスク上に形成しようとしているパタン540が図に示すように全体として紙面の上下方向に伸びている場合、個々のパタン毎には、図14で説明したように図面の上下方向に圧縮力が発生し、結局上下方向に伸長することになる。また、当然の現象として、パタンのある方向が伸長されれば、その方向とは垂直にはちぢみが発生することになる。 【0020】図16は、微細パタン形成方法における単一マクロの位置ずれ説明図である。最終的に図15のパタン540の外観561は、破線560のような鼓型の形状に変形される場合がある。 【0021】ここで、図13に示すように、図15のパタンと同等のマクロ回路が4つ並んだものを考える。マクロ内部500には、密にパタンが並び、マクロ間501には、比較的疎なパタンが並ぶ。この場合、密な部分であるマクロ内部500は、図14、図15、図16での説明と同様に、紙面の縦方向の圧縮応力、横方向の引張応力、疎な部分であるマクロ間501は、縦横とも特別な応力はかからない。 【0022】図17は、微細パタン形成方法における複数マクロがある場合の位置ずれの説明図である。この様な場合、予想される歪みとしては、鼓型580の様な形が複数個連なったような形状になることが予想される。この場合のパタン位置ずれの性質を簡単化するために、ある特定x座標x0(581)における位置ずれを定性的に見積もる。 【0023】図18は、微細パタン形成方法における複数マクロがある場合の位置ずれ量の1成分の説明図である。位置づれ量は、図に示すように、2つの大きな山590を持つ形状になる。ここで従来行われている、チップ全面の歪みを3次の多項式で示すことを考える。3次の多項式は、座標値(x,y)における変位のx成分およびy成分をdxおよびdyとすると、一般的に dx(x,y)=C11* x^ 3+C12* x^ 2* y+ C13* x* y^ 2+C14* y* 3+C15、 dy(x,y)=C21* x^ 3+C22* x^ 2* y+ C23* x* y^ 2+C24* y* 3+C25 (式1) と示される。^ は累乗を示す。C11〜C25はパターン,構造,材質による定数である。適当なx座標x0における変位dxは、y座標のみの関数になり、 dx(y)=C31* y^ 3+C32* y^ 2+C33* y^ 3+C34 (式2) と示される。但し、C31〜C34は定数である。その式2は、当然yについての3次式であり、図のような大きな2つの山をこの式2で表現できないことは明らかである。少なくとも4次式以上の高次が必要になる。 【0024】図19は、微細パタン形成方法における複数マクロがある場合の位置ずれ量の他成分の説明図である。一方、y方向の位置ずれは、曲線620に示すように、或る点621についての回転対称に近い形状になり、3次式でも、周辺を除いて高い精度の近似が期待できる。少なくともここに示したDRAMの例では、各位置におけるパタンの位置づれ量を、低次の多項式で近似するには明らかに限界がある。 【0025】図16、図17の例ではきわめてシンプルなマクロの配置について説明したが、さらに多数のマクロが配置されたり、大きさ、密度の異なるマクロが配置されると、適当な高次の近似式を持ってきても、そのチップ全体の近似は困難である。このように従来行われている方法では、簡単なマクロ配置についてさえ、十分な精度で位置歪みを近似表現することは困難であり、結果,EB描画への歪み量の回帰も十分にはできず、パタンの高精度化には限界があった。 【0026】 【発明が解決しようとする課題】以上示したように、描画工程で発生する位置歪み、および、マスク製造プロセスを経ることによって発生する位置歪みに関する歪み量は、チップ全面に渡って一つの多項式で記述する従来の方法には限界があった。 【0027】本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、上述の限界を解決する手法を提供することにある。すなわち、EB描画時の位置歪み、パタン形成工程における位置歪みの内、その歪み量を別の手段で推測し、その局所的な予測値に基づいて、図形の位置を補正する手段を提案する。 【0028】 【課題を解決するための手段】手段としては、マスク上にいくつかの予測点を設定し、その点の位置歪み量を、高精度で予測し、マスク上の任意の点の位置歪み量を近傍のその精度の高い予測点の歪み量だけから予測する方法であり、その結果を個々の図形を形成するために照射するビームの位置情報に回帰する方法である。局所的な情報のみから任意の位置の位置歪みを推測し、チップ全体の大局的な位置歪みにとらわれることのない補正が可能となる。 【0029】 【発明の実施の形態】上記課題を解決するために本発明の微細パタン形成方法は、荷電ビームまたはレーザビームを用いてマスク基板上にパタンを形成する微細パタン形成方法において、マスク上に所望のパタンを形成するにあたって形成されるであろうパタン位置と理想的なパタン位置との差異をマスク上に複数個設けた予測点について予測し、マスク上の任意の場所の位置ずれ量を予測点での予測位置ずれ量のみを参照し推測し、この任意の場所の予測位置ずれ量をビームの照射位置情報に回帰し、描画することに特徴を有している。 【0030】また、本発明の微細パタン形成方法は、マスク上に設けた予測点の位置ずれ量を予測する方法として、所望のマスクパタン上の予測点としたい位置に位置測定用のマークとなるパタンを設定または付加したマスクを一度作成し、そのマークのパタン位置を測定し、理想的なマーク位置と比較し、結果を予測点での予測位置ずれ量とすることに特徴を有している。 【0031】さらに、本発明の微細パタン形成方法は、マスク上にもうけた予測点の位置ずれ量を予測する方法として、所望のマスクパタンの配置情報に基づいて実パタンを作成することなく、予測点の位置ずれ量を推測することに特徴を有している。 【0032】また、本発明の微細パタン形成方法は、予測点での予測位置ずれ量を参照し任意の場所の位置ずれ量を推測するにあたって、マスク全体ではなく局所的な予測点のみの予想位置ずれ量のみを参照し任意の場所の位置ずれ量を推測することに特徴を有している。 【0033】さらに、本発明の微細パタン形成方法は、マスク全体ではなく局所的な予測点のみの予想位置ずれ量から任意の場所の位置ずれ量を推測するにあたって、最も近傍の4点の予測点の予想位置ずれ量から1次の補間式を用いて推測することに特徴を有している。 【0034】また、本発明の微細パタン形成方法は、予想位置ずれ量を算出する任意の点として必ずしも厳密に任意の点について算出するのではなく、大きさを持つ小領域単位毎に代表した点を選び、その点について予測位置ずれ量を予測し、その予測値を小領域に含まれる全ての任意の場所の予測位置づれ量とすることに特徴を有している。 【0035】 【実施例】以下、本発明の詳細を図示の実施形態によって説明する。ここでは、ビーム描画装置として電子ビーム描画装置を例に説明する。 【0036】図1は、本発明の一実施例における微細パタン形成方法の全体の処理およびデータの流れを説明する図である。EB描画装置を用いて所望のパタンをマスク上に描画する場合への適用を説明する。本実施例は、2つの大きな工程からなる。1つめは、位置歪みを実測するために位置精度評価用マークを元のパタンの一部に設定、または付加し、パタンを描画し、位置ずれを測定する工程101である。2つめは、その実測値を用いてもとのEBデータを修正し、実描画する工程102である。 【0037】第1の工程101について説明する。形成したいパタンのレイアウトデータ110、および位置計測用マークパタンのレイアウトデータ112を入力し、EBデータ処理ソフト114を用いて、位置ずれ測定用マーク付EBデータ116を出力する。 【0038】図2は、本発明の実施例で使用される位置ずれ測定用マークの構成の説明図である。図は、図1における位置測定用マークレイアウトデータ112を元のレイアウトデータ110に付加する際の手順を示している。マークはここでは十字形状のマークパタン240の周辺に位置測定装置がマークを検出しやすいよう、パタンの無い空き領域241を設けておく。 【0039】図3は、本発明の実施例で使用される位置ずれ測定用マークのチップ上の配置説明図である。この十字形状のマーク240および空き領域241は、あまりに大きいと、元のパタンだけを描画した時と歪み量と大きく異なってしまう可能性があるので、必要最小限の大きさにする必要がある。この十字形状のマークパタン240を、元のチップ配置260の中に適当な間隔262で適当配置261する。 【0040】図1にもどって、このEBデータ116をEB機を用いてマスク上に描画するEB描画118、加工プロセス120を経てマーク付きマスクとして完成させる。作られたマスク122の上に形成されたパタン124の位置ずれ量を位置測定装置で計測する位置ずれ測定126を経て、結果として、位置ずれ量データテーブル128を得る。 【0041】一方、所望のマスク描画用の位置測定用のマーク、および位置ずれ補正にともないEBデータ処理130を経てEBデータ132を作成する。次に、先に求めた位置ずれ量データ128を用いてEBデータ132のパタン位置を補正する位置ずれ補正134を経て位置補正されたEBデータ136を作成する。EB機で新たなマスク上に描画するEB描画138を経て加工プロセス120と同様の加工プロセス140を通してマスク142として完成する。 【0042】ここで、行なうパタン位置補正処理について説明する。位置測定用マスクには、位置測定用マークを図3に示すように、適当なピッチ262でマスク上に配置してある。 【0043】図4は、本発明の実施例で使用される位置ずれ測定データの構成説明図である。このマークを付加したマスクのマーク位置を位置計測装置で計測し、結果の位置ずれ量がたとえば、テーブル形式280で獲得することができる。 【0044】図5は、本発明の実施例における位置ずれ補正処理時に用いられる予想位置ずれ量データの説明図である。位置ずれ補正工程(図1中、134)において、膨大な長さのEBデータ132をハンドリングしながら、位置ひずみ補正をし易いよう、測定から得た歪み量128をEBデータ上のパタンをチップ上の領域毎に管理する単位であるサブフィールド単位での補正量テーブル300として作成しておく。 【0045】図6は、本発明の実施例で使用される位置ずれ量算出の説明図である。そのサブフィールド毎の補正量テーブルの作成方法を示している。実線矢印は、測定した位置ずれ量、破線矢印は、元のEBデータに加算すべき位置補正量を、方向と長さを持った量として示している。この工程では、格子状に配置されている予測点4個を端点とする最小の領域毎に、その内部のサブフィールド毎の位置ずれ予想値を予測点での位置ずれ量から内挿して求める。 【0046】内挿する方法の一つとしては、領域320内の任意の1つのサブフィールドを代表する点321、近傍の予測点322,323,324,325とし、それぞれ実測位置ずれ量を、(dx322、dy322)、(dx323,dy323)(以下同様)、、、、とする。 【0047】点321と同一y座標で点322と点P324の間に或る点326の変位予想値を、点326と各点322,324との距離を考慮し、点322,点324の位置ずれ量x/y成分毎に、1次式で線形に内挿し求める。同様のことを点323,点325間でy座標がP321と同じ点327でも行なう。さらに、点326,点327間において、今度は、水平方向について線形に内挿することで、任意サブフィールド上の点321での位置歪み量の推測値とする。 【0048】この内挿方法は、歪み量を線形補間しているが、予測点の間隔が長大でない限り有効な方法である。予測点の間隔は、短くすれば位置測定点の数が増え、位置歪み測定時間が長くなる恐れがある。場合によってはEB描画時間より長くなってしまう場合もありえ、コスト的に現実的な方法ではなくなってしまうこともある。また、予測点の周りには測定装置用の空き地をつくるため、点数が多すぎると、その空き地のために元パタンでの位置ずれの精度が低減してしまう。一方間隔を長くすると位置測定点数は低減するが、測定点間の位置ずれ特性がわからず、位置補正の精度が低くなる。これら理由により適当な予測点を選択する必要がある。 【0049】元の処理手順図1にもどり、位置補正されたEBデータ128を用いてEBデータのサブフィールド情報毎に位置補正量を加え、位置補正されたEBデータ136として生成し、EB描画138,マスク加工プロセス140を経てマスク142として完成品とする。 【0050】本発明は、このX線マスク上のパタン位置精度の向上を第1の目的として説明したが、光リソグラフィ用のマスクにも容易に適用できる方法である。 【0051】 【発明の効果】以上説明したように、本発明では、請求項1により、歪み量を予測して補正をかけることを基本としており、請求項2により、実マスクを作成し、歪み量を予測して補正をかけ、請求項3により、実マスクを作成せずに歪み量を予測して補正をかけ、請求項4により、位置ずれ量の推測は局所的な情報のみから推測し、請求項5により、最も近傍の4点の予測点の予想位置ずれ量から一次補間の推測で十分であり、請求項6により、領域毎の補正で十分となる。すなわち、本発明では、測定した位置ひずみ量を元に、局所的な位置歪み量から、補正すべき位置ずれ量を算出し、処理することにより、位置ずれをチップ全面で低次多項式でモデル化しようとした従来法では対応できなかった、局所的な位置歪みに対しても対応できるようになる。また、個々の図形毎に補正するのではなく、小領域ごとにまとめて補正をかけることで、高速に、取り扱うデータ量もほとんど増えず、容易に処理できるという効果がある。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000004226 【氏名又は名称】日本電信電話株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年3月17日(2000.3.17) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100081259 【弁理士】 【氏名又は名称】高山 道夫 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2001−265012(P2001−265012A) |
| 【公開日】 |
平成13年9月28日(2001.9.28) |
| 【出願番号】 |
特願2000−75913(P2000−75913) |
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