| 【発明の名称】 |
感光材料処理装置のブレード構造 |
| 【発明者】 |
【氏名】野沢 良衛
【氏名】須谷 利広
【氏名】山本 秀人
|
| 【要約】 |
【課題】先端の直線性が高く取付けが容易なブレードを得る。
【解決手段】ブレード54の基体90には、幅方向の一端側に基部92が設けられ、幅方向の中間部に穿孔部96が形成されている。穿孔部には、基体の長手方向に沿って一定間隔で多数の細孔が穿設されており、基体は、この穿孔部で撓みが生じ易くなっている。また、基体は、穿孔部と先端部をゴム状弾性部材100によって被覆してブレード部102が形成されている。ゴム状弾性部材は、細孔を塞ぐことによりブレード部の先端をローラの周面に摺接させたときに、基体を空気等が通過するのを防止している。また、ブレード部の先端は、所望の直線性が得られローラ等の周面に緊密に接触するようになっている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 処理槽内の処理液によって感光材料を処理する感光材料処理装置に設けられ、前記処理液外に配置している被接触部材に先端部を摺接させる感光材料処理装置のブレード構造であって、長さ方向が前記感光材料の搬送方向と直交する方向に沿って配置される剛性体によって形成された矩形板状の基体と、前記基体の幅方向の一端側に形成された取り付け部と、前記取り付け部と反対側の前記先端部が揺動自在となるように前記基体の長さ方向に沿って形成された柔軟部と、前記柔軟部によって揺動可能な前記先端部にコーティングして乾燥固化したゴム状弾性部材によって形成し前記被接触部材に摺接するブレード部と、を含むことを特徴とする感光材料処理装置のブレード構造。 【請求項2】 前記柔軟部が前記基体の長さ方向に沿って一定間隔で設けられた開口によって形成され、前記ゴム状弾性部材が前記開口を塞ぐように形成されていることを特徴とする請求項1に記載の感光材料処理装置のブレード構造。 【請求項3】 前記開口が略矩形状の細孔であることを特徴とする請求項2に記載の感光材料処理装置のブレード構造。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、感光性平版印刷版等の感光材料を処理液によって処理する感光材料処理装置に係り、感光材料処理装置内を搬送される感光材料に接触させる感光材料処理装置のブレード構造に関する。 【0002】 【従来の技術】感光材料処理装置では、画像露光した感光材料を搬送しながら、この感光材料を処理液に浸漬したり、感光材料の表面に処理液を吹き付けるなどして、複数の処理液によって現像等の処理を行う。 【0003】例えば、感光材料として感光性平版印刷版(以下「PS版」と言う)を処理する感光材料処理装置であるPS版プロセッサーでは、PS版を現像液に浸漬して処理する現像工程、水洗水をPS版に吹き付けて水洗処理をする水洗工程、水洗処理の終了したPS版の表面にガム液等の不感脂化処理液を塗布して不感脂化処理を施す不感脂化工程等の、処理液を用いた複数の処理工程が設けられ、画像露光されたPS版に、現像、水洗及び不感脂化処理を施すようになっている。 【0004】ところで、PS版を処理液によって処理する場合、PS版に付着した処理液が次工程に持ち込まれて、次工程の処理液と混合してしまう。このために、PS版プロセッサーでは、対で配置したローラによってPS版を搬送することにより、このローラ対によってPS版の表面に付着している処理液を絞り落とすようにしている。 【0005】一方、液外に配置したローラの表面に付着している処理液中の水分が蒸発するとローラの周面に処理液中の成分が析出し、PS版の表面に付着し汚したり、PS版の表面を損傷させてしまう。また、現像液等の処理液は、空気中の炭酸ガスと接触することによる劣化や、処理液中の水分の蒸発等によって処理能力が変化し、PS版を一定の処理能力で処理することが困難となってしまう。 【0006】このために、PS版プロセッサーでは、液外に配置しているローラの周面に摺接するブレードを配置し、ローラの表面に付着した処理液を書き落とすことにより、ローラに付着した処理液中の成分が析出するのを防止している。また、PS版プロセッサーでは、現像部の上流側及び下流側に配置したローラとブレードによって現像部を閉塞して現像部に新鮮な空気が入り込むのを防止することにより、現像液の劣化や現像液中の水分の蒸発を防止するようにしている。 【0007】このようなブレードは、ローラの周面に密着するとともに、ローラの周面を損傷させることがないように、ゴム等の弾性体によって形成されている。 【0008】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、現像部の機密性を確保するためには、ローラの周面にブレードの先端部を緊密に接触させなければならず、ブレードの先端部を直線的に形成する必要があるが、ブレードとしてゴムを用いると、先端部の直線性を出すことが困難となる。また、ゴムで形成したブレードは、腰が弱いために、板金加工等によって形成したブラケットによって挟むようにし、また、このブラケットを適切な角度で取り付ける必要があり、取り付けに付帯するコストが高くなってしまうと言う問題がある。 【0009】本発明は上記事実に鑑みてなされたものであり、先端部の直線性の確保が容易であり、かつ、取り付けの容易な感光材料処理装置のブレード構造を提案することを目的とする。 【0010】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために本発明は、処理槽内の処理液によって感光材料を処理する感光材料処理装置に設けられ、前記処理液外に配置している被接触部材に先端部を摺接させる感光材料処理装置のブレード構造であって、長さ方向が前記感光材料の搬送方向と直交する方向に沿って配置される剛性体によって形成された矩形板状の基体と、前記基体の幅方向の一端側に形成された取り付け部と、前記取り付け部と反対側の前記先端部が揺動自在となるように前記基体の長さ方向に沿って形成された柔軟部と、前記柔軟部によって揺動可能な前記先端部にコーティングして乾燥固化したゴム状弾性部材によって形成し前記被接触部材に摺接するブレード部と、を含むことを特徴とする感光材料処理装置のブレード構造。 【0011】この発明によれば、金属等の剛性体によって形成された基体の先端部にゴム状弾性部材をコーティングしたブレード部を設け、このブレード部をローラの周面等の被接触部材に接触させる。基体には、柔軟部を形成し、この柔軟部によって基体に撓みが生じ易くなるようにしている。 【0012】ブレード部は、ゴム状弾性部材よりも剛性の高い基体にゴム状弾性部材をコーティングしているので、先端部に所望の直線性を確保することができ、ローラ等の被接触部材に緊密に摺接させることができる。また、基体の取り付け部によって所望の位置に容易に取り付けることができる。 【0013】請求項2に係る発明は、前記柔軟部が前記基体の長さ方向に沿って一定間隔で設けられた開口によって形成され、前記ゴム状弾性部材が前記開口を塞ぐように形成されていることを。 【0014】この発明によれば、基体の長手方向に沿って一定間隔で開口を穿設することにより基体に柔軟部を形成し、この開口を塞ぐように基体をゴム状弾性部材によって被覆している。これにより、基体の両面を覆うゴム状弾性部材が細孔で繋がるので、ゴム状弾性部材が基体から剥がれることがない。このような開口としては細孔を用いることができる。 【0015】 【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。 【0016】図1には、感光材料処置装置の一例として適用した感光性平版印刷版処理装置(以下「PS版プロセッサー10」と言う)を示している。このPS版プロセッサー10は、感光材料として図示しない焼付装置によって画像が焼付けられた感光性平版印刷版(以下「PS版12」と言う)の現像処理を行う。 【0017】PS版プロセッサー10は、PS版12を現像液によって処理するための現像部14と、PS版12に付着した現像液を水洗処理する水洗部16と、水洗後のPS版12にガム液を塗布して不感脂化処理するフィニッシャー部18と、PS版12を乾燥させる乾燥部20と、が配設されている。 【0018】PS版プロセッサー10内には、処理タンク22が設けられている。この処理タンク22には、現像部14となる位置に現像槽24が形成され、水洗部16及びフィニッシャー部18となる位置に水洗槽26及びフィニッシャー槽28が処理槽として形成されている。 【0019】処理タンク22及び処理タンク22を覆う外板パネル30には、スリット状の挿入口32が形成され、また、処理タンク22には、乾燥部20側に排出口34が形成されている。また、処理タンク22を覆うカバー36には、現像部14と水洗部16との間にPS版12を挿入するためのリエントリー用の挿入口(副挿入口)38が設けられている。そのリエントリー挿入口38は、現像部14での処理を除くPS版プロセッサー10での処理を行うためのPS版12の挿入口となっている。 【0020】挿入口32の外部には、挿入台40が設けられ、現像部14のPS版12の挿入側には、一対のゴム製搬送ローラ42が配設されている。画像が焼付けられたPS版12は、挿入台40に載置されて挿入口32から、矢印A方向に沿って挿入されて、搬送ローラ対42の間に送り込まれる。 【0021】一対の搬送ローラ42は、図示しない駆動手段の駆動力によって回転して、挿入されたPS版12を引き入れ、水平方向に対して約15°から31°の範囲の角度で現像部14へ送り込む。なお、本実施の形態では、一例として所定厚さのアルミニウムの支持体の一方の面に感光層を形成した片面タイプのPS版12を用いており、PS版12は、感光層が上方へ向けられた状態で挿入口32からPS版プロセッサー10内へ挿入される。 【0022】処理タンク22に形成されている現像槽24は、底部中央が下方へ向けて突出された略山形状となっており、PS版12の現像処理を行うための現像液を貯留する。この現像槽24には、PS版12の搬送方向に沿った下側にガイド板44が、底部に沿って配設されている。 【0023】ガイド板44は、現像槽24の上流部(挿入口32側)に設けられ、自由回転をする複数のコロ(小型のローラ)46が回転軸をPS版12の搬送方向と交わる方向にして取り付けられている。一対の搬送ローラ42によって現像部14内に送り込まれたPS版12は、このコロ46によって案内されながらガイド板44上を搬送される。このとき、PS版12をガイド板44の表面から浮かせた状態でコロ46が自在に回転するため、PS版12に摺動による傷付きが発生しないようになっている。 【0024】現像槽24には、水洗部24側に、ゴム製の搬送ローラ対48が配置されており、現像槽24内を略U字状に案内搬送されたPS版12は、この搬送ローラ対48によって挟持されて、現像槽24から引き出される。PS版12は、このようにして現像槽24内を搬送されるときに現像液に浸漬され、画像焼付けによって感光した感光層が現像液により膨潤し、支持体から剥離され、焼付けられた画像に応じて不要な感光層が除去される。 【0025】現像槽24内には、スプレーパイプ50が設けられており、スプレーパイプ50によってPS版12の搬送方向上流側へ向けて吹出される現像液が、現像液中を搬送されるPS版12の感光層面に吹き付けられる。なお、感光層面に吹き付けられた現像液は、現像槽24から図示しない配管及びポンプによって循環されてスプレーパイプ50に戻るようになっている。また、現像液中を搬送されるPS版12へのスプレーパイプ50による現像液の吹き付け方向は、PS版12の搬送方向上流側に限らずPS版12の搬送方向下流側であっても良いし、搬送されるPS版12と直交する方向など他の方向であってもよい。 【0026】搬送ローラ対48によって現像槽24から引き出されたPS版12は、搬送ローラ対48によって表面に付着している現像液が絞り落とされながら水洗部16へ送り込まれる。 【0027】水洗部16には、水洗槽26の上方に配設された二対の搬送ローラ58、60によってPS版12の搬送路が形成されて、現像槽24から引き出されたPS版12は、搬送ローラ対58、60によって水洗部16内を挟持搬送される。 【0028】搬送ローラ58、60の間には、PS版12の搬送路を挟んで上下に対で、スプレーパイプ62A、62Bが設けられている。スプレーパイプ62A、62Bは軸線方向がPS版12の幅方向(搬送方向と直交する方向)に沿って配置され、PS版12の搬送路に対向してPS版12の幅方向に並んで複数の吐出孔が形成されている。 【0029】スプレーパイプ62A、62Bには、PS版12の搬送に同期して、図示しない水洗水タンクからポンプによって供給される水洗水を複数の吐出孔からPS版12へ向けて噴出し、PS版12の表裏面を洗浄する。PS版12を洗浄した水は、搬送ローラ対60によってPS版12から絞り落とされ、水洗槽26内に回収され、水洗槽26から排出される。なお、スプレーパイプ58、60からの水洗水の吐出方向は、スプレーパイプ58がPS版12の搬送方向上流側で、スプレーパイプ60がPS版12の搬送方向下流側としているが、これに限定されず他の方向であっても良い。 【0030】フィニッシャー部18には、フィニッシャー槽28の上方に一対の搬送ローラ56が設けられ、PS版12は、この搬送ローラ対56によってフィニッシャー部18内を搬送された後に、排出口34から送り出される。 【0031】フィニッシャー部18には、PS版12の搬送路の上方側にスプレーパイプ64が設けられている。スプレーパイプ64は、軸線方向がPS版12の幅方向に沿って配置され、PS版12に搬送路に対向してPS版12の幅方向に並んで複数の吐出孔が形成されている。また、フィニッシャー部26には、PS版12の搬送路の下方に、PS版12の幅方向に亘って連続するスリットが形成された吐出ユニット66が配設されている。 【0032】フィニッシャー槽28には、PS版12の版面保護に用いるガム液が貯留されており、このガム液がPS版12の搬送に同期して作動する図示しないポンプによってスプレーパイプ64及び吐出ユニット66に供給される。スプレーパイプ64は、このガム液をPS版12へ向けて滴下してPS版12の表面に広げて塗布する。また、吐出ユニット66は、PS版12の裏面側がスリット部分に接触しながら通過するときに、スリットから吹出するガム液をPS版12の裏面側の全面に塗布する。 【0033】PS版12は、表裏面に塗布されるガム液によって保護膜が形成される。なお、スプレーパイプ64からのガム液の吐出方向は、PS版12の搬送方向下流側に限らず、他の方向であってもよい。また、PS版12の搬送路の下側に吐出ユニット66を設けてガム液を塗布するようにしているが、これに限らず、スプレーパイプを設けてガム液を塗布するようにしてもよい。 【0034】フィニッシャー部18でガム液が塗布されたPS版12は、搬送ローラ対56に挟持されて、ガム液が表裏面に若干残った状態で排出口34から排出され、乾燥部20へ送られる。 【0035】乾燥部20には、排出口34の近傍にPS版12を支持する支持ローラ68が配設され、また、乾燥部20内でのPS版12の搬送路の中央部及び排出口70の近傍に、搬送ローラ対72及び搬送ローラ対74が配設され、PS版12は、支持ローラ68及び搬送ローラ対72、74によって乾燥部20内を搬送される。 【0036】支持ローラ68と搬送ローラ対72との間、及び搬送ローラ対72と搬送ローラ対74との間には、PS版12の搬送路を挟んで対でダクト76A、76Bが配設されている。ダクト76A、76Bは、長手方向がPS版12の幅方向に沿って配設されており、PS版12の搬送路に対向する面にスリット孔78が設けられている。 【0037】ダクト76A、76Bは、図示しない乾燥風発生手段によって発生された乾燥風が、長手方向の一端側から供給されると、この乾燥風をスリット孔78からPS版12の搬送路へ向けて吐出し、PS版12に吹き付ける。これにより、PS版12は、表裏面に塗布されているガム液が乾燥され、保護膜が形成される。なお、排出口34には、PS版12を処理液によって処理するフィニッシャー部18までのプロセッサ部と乾燥部20とを分離する図示しないシャッタが設けられ、排出口34が不必要に開放されて、乾燥部20内の加熱された空気がフィニッシャー部18へ入り込むのを防止している。 【0038】このように構成されているPS版プロセッサー10では、図示しない焼付装置等によって画像が記録されたPS版12が挿入台40に載置されて、挿入口32へ挿入されと、一対の搬送ローラ42によってこのPS版12を引き入れ、現像部14へ送り込む。なお、PS版プロセッサー10では、挿入口32を通過するPS版12を図示しないセンサによって検出すると、タイマーをスタートさせる。このタイマーは、PS版プロセッサー10でPS版12を搬送するための駆動手段の動作と共に、水洗部16のスプレーパイプ62A、62Bから水洗水を吐出させるタイミングや、フィニッシャー部18におけるガム液の吐出タイミングの計測に用いる。 【0039】現像部14では、搬送ローラ42によってPS版12が水平方向に対して15°〜31°の範囲の挿入角度で送りこまれて現像液に浸漬されながら搬送される。また、このPS版12は、17°〜31°の範囲の排出角度で現像液中から送り出される。PS版12は、現像部14で現像液に浸漬されることにより、露光画像に応じて感光層が膨潤し、膨潤した感光層が支持体から除去される。なお、現像槽24内には、ブラシローラ80を設け、PS版12からの不要な感光層の除去の促進及びPS版12に付着している汚れの除去を行うようにしても良い。 【0040】現像部14の現像液中から送り出されたPS版12は、搬送ローラ対48によって引き出され、表裏面に付着している現像液が絞り取られながら水洗部16へ送られる。水洗部16では、このPS版12を搬送ローラ対58、60によって挟持搬送しながら、スプレーパイプ62A、62Bから噴出する洗浄水によってPS版12の表裏面を洗浄する。この水洗水は、搬送ローラ対60によってPS版12から絞り落とされる。 【0041】水洗処理の終了したPS版12は、搬送ローラ対60によってフィニッシャー部18へ送り込まれる。搬送ローラ対56によってフィニッシャー部18内を搬送された後に、排出口34から送り出される。フィニッシャー部26では、このPS版12の表裏面にスプレーパイプ64及び吐出ユニット66から吐出するガム液を塗布して、PS版12に版面保護のための不感脂化処理を施す。 【0042】ガム液が塗布されたPS版12は、排出口34から乾燥部20へ送り込まれる。なお、排出口34に設けている図示しないシャッタは、PS版12の処理開始のタイミングないしPS版12がフィニッシャー部18から送り出されるタイミングで作動して排出口34を開き、乾燥風が不必要にフィニッシャー部18へ入り込んで、搬送ローラ対56にガム液が固着してしまうのを防止すると共に、排出口34から空気が入り込み、現像部14にまで及んで空気中の炭酸ガスにより現像液が劣化するのを防止したり、現像液中の水分や水洗水が蒸発して排出口34から出てしまうのを防止している。 【0043】乾燥部20では、支持ローラ68及び搬送ローラ対72、74によってPS版12を搬送しながら、ダクト76A、76Bから乾燥風を吹き付ける。これにより、PS版12は、塗布されているガム液によって保護膜が形成されて排出口70から排出される。 【0044】ところで、現像部14には、下面が現像槽24に貯留される現像液の液面より下方となるように液面蓋52が配置されている。また、現像槽24の壁面及び液面蓋52には、挿入口32側に遮蔽部材としてブレード54A、54Bが設けられ、水洗部24側にブレード54C、54Dが取り付けられている。処理タンク22には、排出口34の周囲にブレード54E、54Fが取り付けられ、カバー36のリエントリー挿入口38には、ブレード54Gが取り付けられている。 【0045】ブレード54A、54B、54C、54Dは、先端部がそれぞれ、搬送ローラ対42の下側のローラの周面、搬送ローラ対42の上側のローラの周面、搬送ローラ対48の上側のローラの周面、搬送ローラ対48の下側のローラの周面に当接し、ブレード54E、54Fは先端部が、排出口34に隣接して設けている搬送ローラ対56の上側のローラの周面及び下側のローラの周面に当接している。また、ブレード54Gは、リエントリー挿入口38を塞ぐように設けられている。 【0046】現像部14は、液面蓋52、搬送ローラ対42とブレード54A、54B及び搬送ローラ対48とブレード54C、54Dによって閉塞され新鮮な外気が入り込むのが防止されている。また、現像槽24内の現像液は、液面蓋52によって空気と接触する面積が狭められている。 【0047】これにより、現像槽24内の現像液は、現像液の液面近傍に新鮮な空気が入り込んで、この空気中の炭酸ガスによる劣化と水分の蒸発が抑えられている。また、搬送ローラ対56とブレード54E、54Fは、排出口34から乾燥部20内の加熱された空気が、フィニッシャー部18及びフィニッシャー部18を経て現像部14に入り込んでしまうのを抑えている。 【0048】なお、液面蓋52には、PS版12の搬送方向上流側及び下流側の端部下面に串ローラ52A、52Bが設けられ、現像部14内を搬送されるPS版12が液面蓋52の下面と接触することによる表面(主に感光面)の損傷が防止されている。 【0049】図2に示すように、ブレード54A〜54Gは、例えばステンレス鋼等の金属板を用いて所定の肉厚で形成された帯板状の基体90を備えている。なお、ブレード54A〜54Gの基本的構成は同一であり、以下では、総称してブレード54とする。 【0050】図2及び図3に示すように、ブレード54の基体90は、幅方向の中間部で屈曲させた略L字形状となっている。この基体90の幅方向の一端側は、基部92となっており、他端側がローラの周面等に対向する先端部94となっている。図4に示すように、ブレード54は、この基部92を例えば処理タンク22の槽壁や液面蓋52の所定の位置にネジ等によって固定されて取り付けられる。なお、図4では、ブレード54の取り付け位置の一例として、現像槽24の挿入口32側に設けている搬送ローラ対42の近傍の概略構成を示している。 【0051】図2及び図3に示すように、基体90には、幅方向の中間部に柔軟部として穿孔部96が設けられている。この穿孔部96には、複数の細孔98が穿設されている。細孔98のそれぞれは、長手方向が基体90の幅方向に沿うと共に、基体90の長手方向に沿って一定間隔で形成されている。これにより、基体90は、穿孔部96で撓みが生じ易くなっており、穿孔部96で撓みが生じることにより、先端部94が自在に揺動可能となっている。 【0052】図2に示すように、ブレード54は、この基体90の先端部94と穿孔部96にコーティングして固化させたゴム状弾性部材100によってブレード部102が形成されている。このゴム状弾性部材100としては、例えば液状のシリコンゴム等の液状ゴムを先端部94と穿孔部96に塗布して乾燥固化し、所定の肉厚のゴム状弾性部材100を形成させる。このときに、穿孔部96に形成している細孔98をゴム状弾性部材100によって覆う。これにより、細孔98を閉塞するとともに、ゴム状弾性部材100を細孔98に食い込ませて基体90から剥がれてしまうのを防止することができる。 【0053】図4に示すように、以上のようにして形成したブレード54は、基体90の穿孔部96が搬送ローラ対42の周面から離れた位置となるようにして、ブレード部102の先端側(基体90の先端部94側)が搬送ローラ対42の周面に摺接するように取り付けられる。 【0054】これにより、ブレード54は、基体90の穿孔部96で撓みが生じ先端側が搬送ローラ対42の周面に密着される。このときに、穿孔部96の細孔98をゴム状弾性部材100によって閉塞しているので、現像部14の挿入口32側(図4の紙面左側)は、処理タンク22と液面蓋52の間が、ブレード54(54A、54B)と搬送ローラ対42によって閉塞され、挿入口32側から新鮮な空気が入り込むことがない。 【0055】また、ブレード54は、基体90にゴム状弾性部材100をコーティングしているので、従来のゴム状の弾性部材のみで形成したものに比較して剛性が高くなっているので、基体90の一端側に形成している基部92をネジ等の任意の固定手段によって所望の位置に簡単に取り付けることができる。 【0056】また、図5に示すように、ブレード部102の先端は、基体90の先端部94によってローラ104(搬送ローラ対42、48、56等)の軸線方向に沿って直線状に形成することができる。すなわち、ブレード54は、基体90を用いることにより先端に所望の直線性を持たせることが容易となっている。したがって、先端をローラ104の周面やリエントリー挿入口38の周縁に接触させたときにも、確実に密着させることができる。 【0057】なお、以上説明した本実施の形態は、本発明の構成を限定するものではない。本実施の形態では、基体90に柔軟部として矩形形状の細孔98を形成した穿孔部96を設けたが、開口形状は矩形形状に限るものではなく長孔やスリット等であっても良く、丸孔等の任意の形状の開口を用いることができる。このときに、長手方向に沿った撓み性が一定となるようにすることが好ましい。 【0058】また、本実施の形態では、柔軟部として穿孔部96を用いたが、柔軟部は、これに限るものではない。例えば、図6に示されるブレード110は、穿孔部96に換えて基体90Aに、基体90の長手方向に沿った直線状に薄肉部112を形成し、薄肉部112で撓みが生じるようにしている。このとき、ゴム状弾性部材100は、先端部94と薄肉部112を一体で覆うようにしても良く、また、ローラ等に対向する先端部94のみを覆うようにして、ブレード部114を形成し、このブレード部114のゴム状弾性部材100がローラ等の周面に摺接するようにすれば良い。 【0059】すなわち、本発明の柔軟部は、基体の所定位置に撓みが生じ易い形状であれば任意の形状を適用することができる。 【0060】なお、以上説明した本実施の形態は、本発明の一例を示すものであり、本発明の構成を限定するものではない。例えば、本実施の形態では、ゴム状弾性部材100をローラ等の被接触部材に接触させるようにしたが、ゴム状弾性部材100を板状のガイド部材に接触させ、これらの間を感光材料が通過するようにしてもよいし、ゴム状弾性部材100を感光材料処理装置によって搬送される感光材料の面に接触させるようにしても良い。 【0061】また、本実施の形態では、ゴム状弾性部材100を処理液外に設けたが、処理液中に設けて、例えば感光材料に面接触させ、感光材料の処理液による処理を促進させるようにしても良い。 【0062】さらに、本実施の形態では、感光材料処理装置としてPS版12の現象処理を行うPS版プロセッサー10を例に説明したが、本発明は、PS版プロセッサー10に限らず、写真フィルムや印画紙等の他の感光材料を処理液によって処理する任意の構成の感光材料処理装置に適用することができる。 【0063】 【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、薄板で略矩形形状に形成した基体の先端部に乾燥して固化させたゴム状弾性部材を設けることにより、被接触部材に摺接するブレード部を形成しているので、先端の直線性を高くできると共に、取り付けが極めて容易となるという優れた効果が得られる。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000005201 【氏名又は名称】富士写真フイルム株式会社
|
| 【出願日】 |
平成12年3月23日(2000.3.23) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100079049 【弁理士】 【氏名又は名称】中島 淳 (外3名)
|
| 【公開番号】 |
特開2001−265007(P2001−265007A) |
| 【公開日】 |
平成13年9月28日(2001.9.28) |
| 【出願番号】 |
特願2000−81479(P2000−81479) |
|