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【発明の名称】 マスク製作方法及びマスクパターンデータ作成装置並びに記録媒体
【発明者】 【氏名】小俣 武敏
【氏名】櫻井 光雄
【氏名】長田 秀二
【課題】マスクをより短手番で製作し、また、露光時間を短縮する。

【解決手段】デバイスパターンと、該デバイスパターンを囲むスクライブパターンと該スクライブパターンで示されるスクライブ領域内及びスクライブ領域外周の外側に形成されるプロセス識別パターンとを含む識別・スクライブパターンと、該スクライブ領域外周の外側に形成され該プロセス識別パターンを除いた外周パターンとのデータを互いに独立に作成し、該データから露光装置用又は検査装置用のデータを作成する。外周パターンは、複数の露光領域内のパターンに分割されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 デバイスパターンと、該デバイスパターンを囲むスクライブパターンと該スクライブパターンで示されるスクライブ領域内及びスクライブ領域外周の外側に形成されるマスクパターン識別パターンとを含む識別・スクライブパターンと、該スクライブ領域外周の外側に形成され該マスクパターン識別パターンを除いた外周パターンとのデータを互いに独立に作成し、該データから露光装置用又はマスク検査装置用のデータを作成することを特徴とするマスク製作方法。
【請求項2】 上記露光装置はラスタ走査型であり、上記外周パターンは、複数の露光領域内のパターンに分割されていることを特徴とする請求項1記載のマスク製作方法。
【請求項3】 デバイスパターンを囲むスクライブパターンと該スクライブパターンで示されるスクライブ領域内及びスクライブ領域外周の外側に形成されるマスクパターン識別パターンとを含む識別・スクライブパターンと、該スクライブ領域外周の外側に形成され該マスクパターン識別パターンを除いた外周パターンとのデータを互いに独立に作成するプログラムがインストールされているコンピュータを有することを特徴とするマスクパターンデータ作成装置。
【請求項4】 デバイスパターンを囲むスクライブパターンと該スクライブパターンで示されるスクライブ領域内及びスクライブ領域外周の外側に形成されるマスクパターン識別パターンとを含む識別・スクライブパターンと、該スクライブ領域外周の外側に形成され該マスクパターン識別パターンを除いた外周パターンとのデータを互いに独立に作成するプログラムが記録されていることを特徴とする記録媒体。
【請求項5】 デバイスパターンと、該デバイスパターンを囲むスクライブパターンと該スクライブパターンで示されるスクライブ領域内及びスクライブ領域外周の外側に形成されるマスクパターン識別パターンとを含む識別・スクライブパターンと、該スクライブ領域外周の外側に形成され該マスクパターン識別パターンを除いた外周パターンとのデータが露光装置を動作させるためのデータとして互いに独立に記録されていることを特徴とする記録媒体。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光又は紫外線やX線などの放射線を選択的に透過させて露光対象物を露光するためのオリジナルマスクやレチクルなどのマスクの製作方法及びマスクパターンデータ作成装置、並びに、この装置用のプログラム又は露光装置を動作させるパターンデータが記録された記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】図8は、従来のマスク製作方法説明図である。図8では簡単化のために、パターンが簡略記載されている。
【0003】LSIの素子微細化及び回路大規模化に伴い、そのレイアウトパターンデータが大量となり、そのCADデータや露光装置用データに関し、繰り返し領域切り出し方式、階層処理方式やライブラリ方式などのデータ圧縮技術が用いられている。そこで、デバイスパターン10とその外側のパターン11とが別々に作成され、両データを用いてマスク13が製作されている。
【0004】図7は、マスクパターン作成システムの一部の概略構成を示す。
【0005】記録媒体20及び21にはそれぞれ、図8のデバイスパターン10及びデバイス外パターン11のデータが格納されている。デバイス外パターン11のデータは、コンピュータ30とこれに接続された表示装置31及び入力装置32とからなるCAD装置を用いて作成される。デバイスパターン10のデータは、不図示のCAD装置を用いて作成される。
【0006】記録媒体20及び21内のデータはそれぞれコンピュータ33及び34により、露光装置用データに変換され、さらに、製作されたマスク13を検査するための検査装置用データが作成される。これらのデータは記録媒体35に格納され、そのうち露光装置用データが露光装置36にロードされて、ブランクマスク上に塗布された感光材が露光され、不図示の現像装置で現像されてマスク13が製作される。
【0007】図8に戻って、スクライブパターン12で示されるスクライブ領域内には、使用したマスクパターンをウェーハ上で確認可能にするためのデバイス識別パターンA12345、並びに、不図示の寸法測定用パターン、解像力測定用パターン及び層間位置合わせを行うアライメントパターンなどが形成されている。スクライブパターン12の外側のパターンは、ウェーハ上に露光されないパターンが形成されている。このパターンには、検査用パターン、精度測定用パターン、デバイス識別パターンA12345、及び、マスク13が取り付けられる装置、例えばステッパーに対するアライメントパターンなどが含まれる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、デバイス識別パターンA12345はデバイスパターン10と対応しているので、設計変更によりデバイスパターン10が変わるとデバイス識別パターンA12345も変わり、デバイスパターン10のみならずデバイス外パターン11についても図7の装置でCADデータ、露光装置用データ及び検査装置用データを再作成しなければならず、作成工程が多くなるとともに、これにより信頼性が低下する原因となる。
【0009】また、露光装置用データについても上記データ圧縮の理由によりデバイスパターン10とデバイス外パターン11とが独立しているので、露光装置36がラスタ走査型である場合には、デバイスパターン10について露光し、かつ、ブランクマスクの全面にわたってデバイス外パターン11を露光しなければならず、このため、デバイス外パターン11の露光において、露光不要領域での無駄な走査時間が長くなり、スループットが低下する原因となる。
【0010】本発明の目的は、このような問題点に鑑み、マスクをより短手番で製作することが可能なマスク製作方法及びマスクパターンデータ作成装置並びに記録媒体を提供することにある。
【0011】本発明の他の目的は、露光時間を短縮することが可能なマスク製作方法及びマスクパターンデータ作成装置並びに記録媒体を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段及びその作用効果】請求項1のマスク製作方法では、デバイスパターンと、該デバイスパターンを囲むスクライブパターンと該スクライブパターンで示されるスクライブ領域内及びスクライブ領域外周の外側に形成されるマスクパターン識別パターンとを含む識別・スクライブパターンと、該スクライブ領域外周の外側に形成され該マスクパターン識別パターンを除いた外周パターンとのデータを互いに独立に作成し、該データから露光装置用又はマスク検査装置用のデータを作成する。
【0013】このマスク製作方法によれば、もし、スクライブ領域外周の外側のマスクパターン識別パターンを外周パターンに含めれば、マスクパターン識別パターンの変更に伴い識別・スクライブパターンと外周パターンと同時に作成しなおす必要があるが、請求項1のマスク製作方法によれば、マスクパターンが識別・スクライブパターンに含まれているので、マスクパターン識別パターンの変更に対し識別・スクライブパターンのみを再作成すればよく、短手番となるとともに、新規作成のものより信頼性が確保された既存パターンを使用することができる。
【0014】上記マスクパターン識別パターンは例えば、デバイス製造プロセスに関係したもの、例えばプロセステクノロジーやプロセスラインなどを示すものであり、この場合、デバイスパターンが設計変更になっても、識別・スクライブパターンに変更が無ければ再作成が不要になる。
【0015】請求項2のマスク製作方法では、請求項1において、上記露光装置はラスタ走査型であり、上記外周パターンは、複数の露光領域内のパターンに分割されている。
【0016】このマスク製作方法によれば、分割された各露光領域内のみラスター走査が行われるので、露光不要領域が低減されて無駄な走査時間が少なくなり、スループットが向上する。
【0017】請求項3のマスクパターンデータ作成装置では、デバイスパターンを囲むスクライブパターンと該スクライブパターンで示されるスクライブ領域内及びスクライブ領域外周の外側に形成されるマスクパターン識別パターンとを含む識別・スクライブパターンと、該スクライブ領域外周の外側に形成され該マスクパターン識別パターンを除いた外周パターンとのデータを互いに独立に作成するプログラムがインストールされているコンピュータを有する。
【0018】請求項4の記録媒体では、デバイスパターンを囲むスクライブパターンと該スクライブパターンで示されるスクライブ領域内及びスクライブ領域外周の外側に形成されるマスクパターン識別パターンとを含む識別・スクライブパターンと、該スクライブ領域外周の外側に形成され該マスクパターン識別パターンを除いた外周パターンとのデータを互いに独立に作成するプログラムが記録されている。
【0019】請求項5の記録媒体では、デバイスパターンと、該デバイスパターンを囲むスクライブパターンと該スクライブパターンで示されるスクライブ領域内及びスクライブ領域外周の外側に形成されるマスクパターン識別パターンとを含む識別・スクライブパターンと、該スクライブ領域外周の外側に形成され該マスクパターン識別パターンを除いた外周パターンとのデータが露光装置を動作させるためのデータとして互いに独立に記録されている。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
【0021】[第1実施形態]図4(A)〜(C)及び図5(A)及び(B)は、本発明の第1実施形態のマスク製作方法を説明するための概略パターン図である。
【0022】マスクパターンは、図4(A)〜(C)に示す如く、デバイスパターン10と、その外側の識別・スクライブパターン14と外周パターン15とに分割され、それぞれ独立に作成される。
【0023】識別・スクライブパターン14は、デバイスパターン10の外側に形成されたスクライブパターン12と、スクライブ領域内に形成されたプロセス識別パターンZ1000、不図示の上述の寸法測定用パターン、解像力測定用パターン及び層間位置合わせを行うアライメントパターンなどと、スクライブ領域外かつ外側に形成されたプロセス識別パターンZ1000とからなる。プロセス識別パターンZ1000は、図8の識別パターンA12345に対応しているが、識別パターンZ1000は、プロセステクノロジーやプロセスラインなどを示しており、デバイスパターン10が設計変更になっても、通常、同一である。したがって、デバイスパターン10の設計変更により識別・スクライブパターン14を再作成する必要性が無くなる。
【0024】外周パターン15は、スクライブパターン12の外側のパターンのうちプロセス識別パターンZ1000を除いたものであり、デバイスパターン10の品種毎に異なるものではなく、露光装置の変更や検査装置の変更、追加などにより変更が生ずるものである。
【0025】もし、スクライブパターン12の外側のプロセス識別パターンZ1000を外周パターン15に含めれば、プロセス識別パターンZ1000の変更に伴い識別・スクライブパターン14と外周パターン15と同時に作成しなおす必要がある。しかし、プロセス識別パターンZ1000が識別・スクライブパターン14に含まれているので、プロセス識別パターンZ1000の変更に対し識別・スクライブパターン14のみを再作成すればよく、短手番となるとともに、新規作成のものより信頼性が確保された既存パターンを使用することができる。
【0026】外周パターン15はさらに、図5(A)に示す如く、ラスター走査領域の単位であるパターン151〜158に分割される。
【0027】これらデバイスパターン10、識別・スクライブパターン14及び外周パターン15の互いに独立したパターンに基づいて、図5(B)に示すようなマスク13Aが製作される。
【0028】図1は、上述のマスク製作方法を実施するためのシステムの一部の概略構成を示す。
【0029】記録媒体20、22及び23にはそれぞれ、図4のデバイスパターン10及び識別・スクライブパターン14並びに図5の外周パターン15のデータが格納されている。
【0030】記録媒体22及び23のデータは、コンピュータ30Aとこれに接続された表示装置31及び入力装置32とからなるCAD装置を用いて作成される。すなわち、記録媒体22及び23のデータはそれぞれ、コンピュータ30Aにインストールされた識別・スクライブパターン作成プログラム301及び外周パターン作成プログラム301が実行されて作成される。コンピュータ30Aにはさらに、これらプログラム301及び302に共通のプログラム303がインストールされており、これには、プログラム301と302の一方を選択して実行するためのメニュープログラムや、既存パターンデータの検索プログラムなどが含まれている。デバイスパターン10のデータは、図7の場合と同様に、不図示のCAD装置を用いて作成される。
【0031】記録媒体20内のデータはコンピュータ33により、記録媒体22及び23内のデータはコンピュータ34により、露光装置用データに変換され、さらに、製作されたマスク13Aを検査するための検査装置用データが作成される。これらのデータは、記録媒体35Aに格納され、そのうち露光装置用データが露光装置36にロードされて、ブランクマスク上に塗布された感光材が露光され、不図示の現像装置で現像されてマスク13Aが製作される。
【0032】記録媒体35Aには、デバイスパターン10、識別・スクライブパターン14及び外周パターン15の各々についての露光装置用データ及び検査装置用データが独立して、例えば別々のファイルとして格納されている。これにより、これらのいずれかのデータ変更に対し、そのデータのみ変更すればよい。また、デバイスパターンのデータファイル及び識別・スクライブパターンのデータファイルに既存の外周パターンのデータファイルを組み合わせることができるので、露光装置用データ及び検査装置用データの作成が容易になる。
【0033】さらに、外周パターン15の露光装置用データについては、図5(A)に示すパターン151〜158のデータがそれぞれ独立して、例えば別々のファイルとして記録媒体35Aに格納されている。これにより、外周パターン15についてはパターン151〜158の各領域内のみラスター走査が行われるので、露光不要領域が低減されて無駄な走査時間が少なくなり、スループットが向上する。
【0034】図2は、図1のシステムを用いて識別・スクライブパターン14のCADデータ並びに露光装置用データ及び検査装置用データを作成する手順を示す概略フローチャートである。
【0035】識別・スクライブパターン作成プログラム301による処理では、識別・スクライブパターン14が既存のものではなく新規である場合のみそのパターンを作成する。識別・スクライブパターン14が既存のものであっても、その露光装置用データ又は検査装置用データが存在しなければCADデータを用いてコンピュータ34Aによりこれを作成する。
【0036】コンピュータ34Aでは、従来と同様に、図形展開、サイジング、論理処理及び露光装置36用のフォーマットへの変換などの処理が行われる。
【0037】図3は、図1のシステムを用いて外周パターン15のCADデータ並びに露光装置用データ及び検査装置用データを作成する手順を示す概略フローチャートである。図3は、外周パターン15が10個の露光単位領域に分割される場合を示している。
【0038】[第2実施形態]図6は、本発明の第2実施形態における外周パターン15の分割方法を示す。
【0039】外周パターン15から、互いに異なる基本パターン15aと15bとが切り出される。外周パターン15のパターンデータは、基本パターン15a及び15bと、その繰り返し配置の方向、個数及びピッチで表される。これにより、外周パターン15の記録媒体上のデータ量が低減される。
【0040】また、基本パターン15a及び15bの各々は露光装置36によるラスター走査の領域の単位でもあるので、上記第1実施形態の場合よりも無駄な露光不要領域走査が省略されて、スループットが向上する。
【0041】なお、本発明には外にも種々の変形例が含まれる。
【0042】例えば、記録媒体22及び23は同一であってもよく、また、コンピュータ33及び34Aは同一であってもよいことは勿論である。
【出願人】 【識別番号】000005223
【氏名又は名称】富士通株式会社
【出願日】 平成11年7月9日(1999.7.9)
【代理人】 【識別番号】100092587
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 眞吉
【公開番号】 特開2001−22049(P2001−22049A)
【公開日】 平成13年1月26日(2001.1.26)
【出願番号】 特願平11−196636