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【発明の名称】 ポリエステル支持体およびハロゲン化銀写真感光材料
【発明者】 【氏名】橋本 斉和

【要約】 【課題】現像所(ラボ)でのフィルム切断性(裁断性、ノッチ開け性)に優れ、かつ取扱性に優れ擦り傷の発生し難いポリエステル支持体、およびハロゲン化銀写真感光材料を提供することにある。

【解決手段】幅方向(TD)、長手方向(MD)の破断強度がともに5kg/mm2 以上18kg/mm2 以下、TD、MDのヤング率がともに400kg/mm2 以上600kg/mm2 以下のポリエステル支持体。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 幅方向(TD)、長手方向(MD)の破断強度がともに5kg/mm2 以上18kg/mm2 以下、TD、MDのヤング率がともに400kg/mm2 以上650kg/mm2 以下のポリエステル支持体。
【請求項2】 TD、MDの破断伸度がともに20%以上140%以下であることを特徴とする請求項1に記載のポリエステル支持体。
【請求項3】 ノッチ開け強度がTD、MDとも300g以上2100g以下であることを特徴とする請求項1、2に記載のポリエステル支持体。
【請求項4】 破断強度、ヤング率、ノッチ開け強度のTD/MD比が、いずれも0.7以上1.4以下であることを特徴とする請求項1〜3に記載のポリエステル支持体。
【請求項5】 全光透過率が70%以上98%以下、ヘーズが0%以上2%以下、厚みが70μm 以上200μm 以下、100℃24時間の寸法変化率がMD、TDとも0%以上0.3%以下、TDの厚みムラ、MDの厚みムラがともに0μm 以上8μm 以下であることを特徴とする請求項1〜4に記載のポリエステル支持体。
【請求項6】 該ポリエステル支持体が、ナフタレンジカルボン酸残基とエチレングリコール残基が50mol%以上100mol%以下からなり、ガラス転位温度(Tg)が85℃以上150℃以下であることを特徴とする請求項1〜5に記載のポリエステル系支持体。
【請求項7】 該ポリエステル支持体が、ジカルボン酸残基としてナフタレンジカルボン酸残基が50mol%以上100mol%以下、炭素数3以上30以下の直鎖、分岐あるいは環状ジカルボン酸残基、あるいはフタル酸残基を0mol%以上50mol%以下、およびジオール残基としてエチレングリコール残基50mol%以上100mol%以下、H-O-[(CH2)n-O]m-H (n=2〜6の整数、m=2〜30の整数)残基および、または、 H-(OCH2CH2)n-O-B-R-B-O-(CH2CH2O)m-H(n=1〜3、m=1〜3で、nとmは同数または異数の整数、Rは-O- 、-S- 、-CH2- 、-C(CH3)2- 、Bはベンゼン環を表す)残基および、または、炭素数3以上30以下の直鎖、環状、あるいは分岐ジオール残基が0mol%以上50mol%以下から成ることを特徴とする請求項6に記載のポリエステル支持体。
【請求項8】 100℃以上170℃以下に0.3J/g以上5J/g以下の吸熱ピークを有することを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のポリエステル支持体。
【請求項9】 請求項1〜8のいずれかに記載のポリエステル支持体を用いたロール状ハロゲン化銀写真感光材料。
【請求項10】 樋状カールが20m-1以上55m-1以下、巻癖カールが30m-1以上140m-1以下の請求項9に記載のロール状ハロゲン化銀写真感光材料。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は現像所(ラボ)でのフィルム切断性(裁断性、ノッチ開け性)に優れ、かつ取扱性に優れ擦り傷の発生し難いるポリエステル支持体、およびハロゲン化銀写真感光材料を提供することにある。
【0002】
【従来の技術】ポリエステル支持体を用いたハロゲン化銀写真感光材料(以降感材と略することがある)が、特開平6−035118号に記載されているが、この感材を用いてブローニー、135システム感材を作成し現像所(ラボ)で一連の処理を行ったところ、ミニラボ、スプライサー、リバーサル用マウンター等に設置されたカッターで裁断不良が発生した。これは従来支持体に用いられてきたTAC支持体が極めて切断し易く、これに合わせてこれらのカッターを調整しているために、力学強度が強く切断性に乏しいポリエステル支持体は切断されにくいためである。この問題を解決するために、特開平10−293381に記載されているような異方性延伸(MDに2倍以下、TDに2.5〜6倍)する方法が記載されているが、この支持体を用いた感材をラボの一連の工程に通したところノッチ開け工程で切断不良が発生した。ノッチ開けとは、プリンターで画像の位置を認識させるために開ける直径3〜8mmの半円径の孔である。上記特許で作成した異方性支持体では、等方的な半円をきれいに開けることができず、改善が望まれていた。さらに特開平11−202446号に記載されているような固有粘度の異なるポリエステルを混合する方法が記載されているが、この方法ではノッチ開けを行った時に裁断、ノッチ開けの時の荷重が大きい上、バリ(切断部に残る切り残り)の発生量が多く改善が望まれていた。さらに低固有粘度即ち分子量の低いポリエステルを用いると、低湿度雰囲気下でラボでの現像、プリント処理中に擦り傷が発生し易く改良が望まれていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は現像所(ラボ)でのフィルム切断性(裁断性、ノッチ開け性)に優れ、かつ取扱性に優れ擦り傷の発生し難いポリエステル支持体、およびハロゲン化銀写真感光材料を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】これらの課題は、幅方向(TD)、長手方向(MD)の破断強度がともに5kg/mm2 以上18kg/mm2 以下、TD、MDのヤング率がともに400kg/mm2 以上600kg/mm2 以下のポリエステル支持体によって達成された。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明のポリエステル支持体は、幅方向(TD)、長手方向(MD)の破断強度がともに5kg/mm2 以上18kg/mm2 以下が好ましく、より好ましくは7kg/mm2 以上16kg/mm2 以下、さらに好ましくは8kg/mm2 以上14kg/mm2 以下であり、TD、MDのヤング率がともに400kg/mm2 以上650kg/mm2 以下が好ましく、より好ましくは450kg/mm2 以上630kg/mm2 以下、さらに好ましくは500kg/mm2 以上600kg/mm2 以下である。さらに、TD、MDの破断伸度が20%以上140%以下が好ましく、より好ましくは30%以上120%以下、さらに好ましくは40%以上100%以下である。TD、MDのノッチ開け強度は共に300g以上2100g以下が好ましく、より好ましくは500g以上1800g以下、さらに好ましくは700g以上1600g以下である。破断強度、ヤング率、破断伸度、ノッチ開け強度のTD/MD比はいずれも0.7以上1.4以下が好ましく、より好ましくは0.8以上1.3以下であり、さらに好ましくは0.8以上1.2以下である。TD、MDの厚みムラは、いずれも0μm 以上8μm 以下が好ましく、より好ましくは0μm 以上7μm 以下、さらに好ましくは0μm 以上6μm 以下である。厚みは70μm 以上200μm 以下が好ましく、より好ましくは80μm 以上150μm 以下、さらに好ましくは90μm 以上130μm 以下である。
【0006】本発明のポリエステル支持体の全光透過率は70%以上98%以下が好ましく、より好ましくは80%以上96%以下、さらに好ましくは86%以上95%以下である。ヘーズは0%以上2%以下が好ましく、より好ましくは0%以上1.5%以下、さらに好ましくは0%以上1%以下である。100℃24時間の寸法変化率は0%以上0.3%以下が好ましく、より好ましくは0%以上0.25%以下、さらに好ましくは0%以上0.2%以下である。本発明のポリエステル支持体は100℃以上170℃以下に現れる吸熱ピークの熱量が0.3J/g以上5J/g以下が好ましく、より好ましくは0.4J/g以上5J/g以下、さらに好ましくは0.8J/g以上3J/g以下である。さらにこのような支持体上に少なくとも1層の感光層を塗設しハロゲン化銀写真感光材料を調製し、その樋状カールが20m-1以上55m-1以下、より好ましくは20m-1以上48m-1以下、さらに好ましくは20m-1以上42m-1以下である。さらに巻癖カールは30m-1以上140m-1以下、より好ましくは40m-1以上120m-1以下、より好ましくは50m-1以上110m-1以下である。
【0007】このような支持体は支持体組成と製膜法の両方から以下のように達成される。ポリエステルはジカルボン酸とジオールから形成されるが、好ましくは全ジカルボン酸残基中にナフタレンジカルボン酸残基が50mol%以上100mol%以下が好ましく、より好ましくは60mol%以上97mol%以下であり、さらに好ましくは75mol%以上95mol%以下である。ナフタレンジカルボン酸として2,6−、1,5−、1,4−、2,7−ナフタレンジカルボン酸等が挙げられるが、より好ましいのが2,6−ナフタレンジカルボン酸である。全ジオール残基としてエチレングリコール残基が50mol%以上100mol%以下が好ましく、より好ましくは60mol%以上97mol%以下であり、さらに好ましくは75mol%以上95mol%以下である。ナフタレンジカルボン酸残基以外の好ましい共重合性ジカルボン酸残基として、以下のものを挙げることができる。
■炭素数3以上30以下の直鎖、分岐あるいは環状の脂肪族ジカルボン酸残基、より好ましくは炭素数4以上20以下、さらに好ましくは炭素数5以上10以下の直鎖、分岐あるいは環状の脂肪族ジカルボン酸残基であり、具体的には以下のものを挙げることができる。
【0008】
【化1】

【0009】■炭素数3以上の30以下の芳香族ジカルボン酸残基。
【0010】
【化2】

【0011】エチレングリコール残基以外の好ましいジオール残基として以下のものを挙げることができる。
■H-O-[(CH2)n-O]m-H (n=2〜6の整数、m=2〜30の整数、より好ましくはn=2〜6の整数、m=2〜20の整数)残基。
H-O-[(CH2)2-O]5-HH-O-[(CH2)2-O]8-HH-O-[(CH2)2-O]30-HH-O-[(CH2)4-O]2-HH-O-[(CH2)4-O]8-HH-O-[(CH2)4-O]15-HH-O-[(CH2)6-O]3-HH-O-[(CH2)6-O]12-HH-O-[(CH2)6-O]25-H■ H-(OCH2CH2)n-O-B-R-B-O-(CH2CH2O)m-H(n=1〜3、m=1〜3で、nとmは同数または異数の整数、Rは-O- 、-S- 、-CH2- 、-C(CH3)2- 、Bはベンゼン環を表す)残基であり、具体的には下記のような構造を挙げることができる。
【0012】
【化3】

【0013】■炭素数3以上30以下の直鎖、環状、あるいは分岐ジオール残基。
炭素数3以上30以下、より好ましくは炭素数3以上12以下の直鎖、環状、あるいは分岐ジオール残基が好ましいが、より好ましい共重合性ジオール成分としては、トリメチレングリコール(TMG)、ネオペンチルグリコール(NPG)、ヘキサメチレングリコール(HMG)、シクロヘキサジメタノール(CHDM)、H-O-[(CH2)n-O]m-H (n=3〜6の整数、m=2〜8の整数)を挙げることができる。また、ジオールとジカルボン酸以外にヒドロキシカルボン酸を用いてもよく、例えばパラヒドロキシ安息香酸(PHBA)、6−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボン酸(HNCA)が挙げられ、特にPHBAが好ましい。これらは、ジオール付加体(例えばエトキシ付加体)として重合するものも好ましい。これらのポリマーの固有粘度は0.2以上0.8以下が好ましく、より好ましくは0.30以上0.65以下、さらに好ましくは0.35以上0.50以下である。これらの範囲の中でも、PENホモポリマー単独で用いる場合は0.36以上0.53以下の好ましく、より好ましくは0.40以上0.51以下、さらに好ましくは0.43以上0.50以下である。これらのポリマー(ホモポリマー、共重合体、異種または同種のポリマーブレンド、粘度の異なるポリマーのブレンド)のブレンド体のTgは85℃以上150℃以下が好ましく、より好ましくは95℃以上145℃以下、さらに好ましくは105℃以上140℃以下である。
【0014】このようなポリエステルは、原料のジカルボン酸ジエステル(通常ジメチルエステル体)とジオールを大気圧下、エステル交換反応触媒の存在下で、150℃〜250℃に加熱し、副生するメタノールを留去させつつ0.5〜5時間反応させ、ついで250℃〜290℃の温度下、大気圧から0.3torrまで徐々に真空度を上げ攪拌させながら重縮合反応させる。本発明の固有粘度の異なるポリエステルを重合するには、この重縮合時間を変えることで達成できる。さらに、重縮合中のポリマー重合度が上昇し粘度が上がるに従い、攪拌用のトルクモーターの電流量上昇することから、予め作成した検量線から粘度を測定することができる。これらのポリエステルの合成法については、例えば、高分子実験学第5巻「重縮合と重付加」(共立出版、1980年)第103頁〜第136頁、「合成高分子V」(朝倉書店、1971年)第187頁〜第286頁の記載、特開平5−163337、同3−179052、同2−3420、同1−275628等を参考に行うことができる。このようにして重合したポリエステルを取り出し、水冷しヌードル状に固めた後ペレットに裁断する。
【0015】本発明に用いられるポリエステルの好ましい具体的化合物名を示すが、本発明がこれに限定されるものではない。
■ホモポリマー例 HP- 1:ポリエチレン−2,6−ナフタレート(PEN) Tg= 120℃■コポリマー例 Tg(℃) 組成(mol比)
CP- 1: 2,6-NDCA/TPA/EG 105 (80/20/100) CP- 2: 2,6-NDCA/IPA/EG 100 (80/20/100) CP- 3: 2,6-NDCA/AA/EG/BPA ・2EO 115 (95/5/90/10) CP- 4: 2,6-NDCA/AA/EG/BPA ・2EO 95 (80/20/90/10) CP- 5: 2,6-NDCA/TPA/EG/NPG 110 (90/10/90/10) CP- 6: 2,6-NDCA/IPA/EG/BPA・2EO 90 (90/10/90/10) CP- 7: 2,6-NDCA/IPA/EG/HMG 105 (90/10/95/5) CP- 8: 2,6-NDCA/AA/EG 110 (95/5/100) CP- 9: 2,6-NDCA/AA/EG 95 (80/20/100) CP-10: 2,6-NDCA/AA/EG 90 (70/30/100) CP-11: 2,6-NDCA/AA/HO(CH2CH2O)80H/EG 90 (90/10/10/90) CP-12: 2,6-NDCA/TPA/EG 85 (80/20/100) CP-13: 2,6-NDCA/TPA/EG/BPA・2EO 80 (50/50/75/25) CP-14: 2,6-NDCA/EG/BPA・2EO 145 (100/25/75) CP-15: 2,6-NDCA/EG/CHDM/BPA ・2EO 135 (100/25/25/50) CP-16: 2,6-NDCA/AA/EG/CHDM 125 (90/10/90/10) CP-17: 2,6-NDCA/EG/CHDM 130 (100/80/20) CP-18: 2,6-NDCA/IPA/HO(CH2CH2O)80H/EG 105 (95/5/10/90) CP-19: 2,6-NDCA/HO(CH2CH2CH2O)160H/EG 90 (100/15/85) CP-20: 2,6-NDCA/HO(CH2CH2O)20H/EG 105 (100/20/80) CP-21: 2,6-NDCA/PHBA/EG 125 (100/10/100) CP-22: 2,6-NDCA/PHBA/EG 130 (100/20/100) CP-23: 2,6-NDCA/EG/BPA・2EO 135 (100/80/20) CP-24: 2,6-NDCA/EG/BPA・2EO 130 (100/90/10) CP-25: 2,6-NDCA/EG/CHDM 125 (100/90/10) CP-26: 2,6-NDCA/EG/CHDM 122 (100/95/5) CP-27: 2,6-NDCA/SA/EG 110 (95/5/100) CP-28: 2,6-NDCA/SA/EG 95 (80/20/100) CP-29: 2,6-NDCA/SA/EG 90 (70/30/100) (NDCA:ナフタレンジカルボン酸、TPA:テレフタル酸、IPA:イソフタル酸、AA: アビピン酸、SA: セバシン酸、BPA.2EO:ビスフェノールA のエチレノキサイド付加物、NPG:ネオペンチルグリコール、HMG:ヘキサメチレングリコール、CHDM: シクロヘキサンジメタノール、EG: エチレングリコール、PHBA:p- ヒドロキシ安息香酸を示す) 【0016】
■ポリマーブレンド例 Tg(℃) 組成(wt 比)
PB- 1: PEN/PET 105 (80/20) PB- 2: PEN/CP-4 110 (70/30) PB- 3: PEN/CP-8 115 (90/10) PB- 4: PEN/CP-15 125 (85/15) PB- 5: PAr/PEN 150 (15/85) PB- 6: PAr/PCT/PEN 140 (15/10/75) PB- 7: PAr/PC/PEN 135 (10/10/80) (PEN: ポリエチレンナフタレート、PET:ポリエチレンテレフタレート、PAr:ポリアリレート、PCT:ポリシクロヘキサンジメタノールテレフタレートを示す) 【0017】本発明では、これらの固有粘度を変えたポリエステルを2種以上混合して用いても良い。好ましい固有粘度差は0.1以上0.6以下、より好ましくは0.15以上0.45以下、さらに好ましくは0.2以上0.35以下である。これらのポリエステルは同種、異種いずれでも良いが、より好ましくは少なくとも一方がPENであることが好ましい。さらに好ましくは両者ともPENを用いたものである。高い方のポリエステルの固有粘度は0.3以上0.8以下が好ましく、より好ましくは0.35以上0.7以下、さらに好ましくは0.40以上0.62以下である。低い方のポリエステルの固有粘度は0.2以上0.6以下が好ましく、より好ましくは0.25以上0.56以下、さらに好ましくは0.30以上0.52以下である。固有粘度の低い方のポリエステルの含率(重量比)は、5%以上45%以下が好ましく、より好ましくは10%以上40%以下、さらに好ましくは15%以上35%以下である。
【0018】さらに本発明のポリエステルは重合中あるいは重合後に染料やフィラーを添加することがより好ましい。染料は、熱分解性のよいアントラキノン系のものが好ましく、例えば、特願平6−265180記載のものを挙げることができる。添加濃度は100μm 厚に製膜後の400nm〜700nmの透過率を1%以上10%以下低下させるように添加するのが好ましい。フィラーは有機性微粒子、無機性微粒子のいずれでもよいが、耐熱性の観点から無機性微粒子が好ましく、シリカ、アルミナ、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、チタニア、雲母等を挙げることができる。粒子サイズは0.1μm 〜2μm が好ましく、形状は、不定形、板状、球状のいずれでもよく、また、2種類以上の粒子を混合使用してもよい。添加量は、10ppm 〜300ppm である。
【0019】次にこれらのポリエステル系支持体の製膜法について述べる。本発明の製膜法は下記特徴を有する。
■MD、TD延伸を第1MD延伸→第1TD延伸→第2MD延伸→第2TD延伸の順に行い、総MD延伸倍率(第1MD延伸倍率×第2MD延伸倍率)/総TD延伸倍率(第1TD延伸倍率×第2TD延伸倍率)が0.7以上1.5以下にし、MD、TDをほぼ均等に延伸する。
■熱固定を多段で行ない、かつ後段の熱固定温度を前段の熱固定温度より低くする。
■熱固定後に表裏に温度差を付け急冷する(異方性急冷)。
これにより、MD、TDともに幅方向全域にわたって切断性(裁断性、ノッチ開け性)に優れ、かつ擦り傷の発生し難いポリエステル支持体を調製できる。以下にこれらの製膜法の詳細を説明する。
(1)熔融・押出し上述の方法で重合したポリマーをペレット化し、これを80℃〜200℃で1時間以上乾燥する。この後、そのポリマーの融点温度250℃〜320℃で溶融する。これには1軸あるいは多軸の混練押し出し機を用いるが、本発明ではこれを2台以上タンデムに結合して使用するのが好ましく、より好ましくは1軸延伸機2台をタンデムに結合したものである。この後、フィルターを用いて溶融ポリマーをあらかじめ濾過しておくほうが好ましい。フィルターとてしは、金網、焼結金網、焼結金属、サンド、グラスファイバーなどが挙げられる。これをT−ダイから溶融押し出しを行い未延伸フィルムを製膜する。2種以上のポリマーブレンドを行うときは、通常の多軸混練押し出し機を利用するのが好ましい。T−ダイから押し出した溶融ポリマーは、25℃〜100℃に調温したキャスティングドラム上に押し出す。この時、静電印加法あるいは液膜形成法(水等の流体をキャスティングドラム上に塗布しメルトとドラムの密着をよくする)方法でドラムとの密着を良くし平面性の改良を行うことも好ましい。これを剥取り未延伸シートを形成する。
【0020】(2)MD延伸未延伸シートを長手方向(MD)に延伸するが2段に分割して実施するのが好ましく、より好ましくは第1MD延伸→第1TD延伸→第2MD延伸→第2TD延伸の順に実施する。好ましい総延伸倍率(第1段延伸倍率×第2段延伸倍率)は2.0倍以上4.5倍以下、より好ましくは2.2倍以上4.2倍以下、さらに好ましくは2.5倍以上3.8倍以下である。延伸温度は90℃以上160℃以下が好ましく、より好ましくは105℃以上150℃以下、より好ましくは120℃以上140℃以下である。好ましいMD延伸速度は10%/秒以上300%/秒以下、より好ましくは30%/秒以上250%/秒、さらに好ましくは50%/秒以上200%/秒以下である。第1MD延伸は、周速の異なる一対のロール間を搬送することで実施できる。ロール回転数を調整することで延伸速度、延伸倍率を変えることができる。延伸温度はヒートドラム、放射型ヒーター(赤外線ランプ、ハロゲンランプ等)を調整し変えることができる。第2段MD延伸は、テンター内のチャックの搬送速度をしだいに速くしMD方向のチャック間隔を広げることで実施できる。延伸温度はテンター内に吹き込む熱風の温度を変えることで実施できる。
【0021】(3)TD延伸TD延伸は第1TD延伸、第2TD延伸と2段に分割して行なうのが好ましく、総延伸倍率(第1段延伸倍率×第2段延伸倍率)は2.0倍以上4.5倍以下が好ましく、より好ましくは2.2倍以上4.2倍以下、さらに好ましくは2.5倍以上3.8倍以下である。MD延伸/TD延伸比(MD総延伸倍率/TD総延伸倍率)は0.7以上1.5以下が好ましく、より好ましくは0.8以上1.4以下、さらに好ましくは0.9以上1.2未満である。TD延伸温度は100℃以上160℃以下が好ましく、より好ましくは110℃以上150℃以下、さらに好ましくは120℃以上140℃以下である。TD延伸の好ましい延伸速度は10%/秒以上300%/秒以下、より好ましくは30%/秒以上250%/秒以下、さらに好ましくは50%/秒以上200%/秒以下である。第1TD延伸、第2TD延伸とも、フィルム両端をチャックで把持しテンター内で幅を広げることで達成できる。延伸速度は延伸ゾーン長、チャックの搬送速度を変えることで変えることができる。
【0022】(4)熱固定熱固定は2段階以上10段階以下に分割して行なうのが好ましい。好ましい熱固定温度は150℃以上260℃以下、より好ましくは165℃以上240℃以下、さらに好ましくは180℃以上220℃以下であり、好ましい処理時間は5秒以上180秒以下、より好ましくは10秒以上120秒以下、さらに好ましくは15秒以上60秒以下である。この時、後段の熱固定温度を前段の熱固定温度より低くすることが好ましく、好ましい温度差は2℃以上30℃以下、より好ましくは3℃以上25℃以下、さらに好ましくは4℃以上20℃以下である。熱固定中に幅方向に0%以上10%以下弛緩させるのが好ましい。より好ましくは0%以上8%以下、さらに好ましくは0%以上6%以下である。これらの弛緩も2段階以上に分割して行なうのが好ましい。このような熱固定および弛緩は、フィルムを両端をチャックし熱固定ゾーンに搬送し、この幅を狭めることで達成できる。このとき温度を変えた複数の熱固定ゾーンを通過させることで多段の熱固定を達成できる。
【0023】(5)冷却、巻取り熱固定後、冷却を行なうが、本発明のポイントは製膜フィルムの表裏に温度差を与えて急冷することにある。本発明の課題である取扱中の擦り傷は低湿度下において感光層側が収縮することで発生する樋状カールに起因するが、これを改良するためには支持体フィルムの力学強度、特に弾性率を上げることで感光層の収縮応力に打ち勝ち樋状カールを低減できる。しかしこのような支持体は、切断しにくく、本発明のもう一つの課題である易切断性と両立し得ない。そこで、本発明では、下記のような異方性急冷法を用いて、予めフィルムに樋状カールを形成しておき、感光層の収縮による樋状カールと相殺することで、易切断性と両立させるものである。本発明の異方性冷却とは、熱固定から巻取りの間に、製膜フィルムの片面の温度を反対面の温度より10℃以上50℃以下、より好ましくは15℃以上40℃以下、さらに好ましくは17℃以上30℃以下高くする。さらに熱固定ゾーン出口から室温までの冷却時間を3秒以上40秒以下、より好ましくは5秒以上30秒以下、さらに好ましくは7秒以上20秒以下で急冷する。これにより、低温側の面を内側にして樋状カールを形成することができる。従って高温側の面に感光層を塗布することで、低湿下で感光層の収縮に起因する樋状カールと相殺することができる。このような異方性急冷は、製膜フィルムの上面、下面に送風ダクトを設け、各々異なる温度の風を送ってもよく、温度の異なる上下一対に温調ローラーの間をとおしても良く、あるいは片面を温調ロールに接触させ反対面に温調風を送ることで達成できる。冷却後、トリミングを行いロールに巻き取る。このとき、支持体端部に厚みだし加工(ナーリング)を付与することも好ましい。好ましい製膜幅は0.5m以上10m以下、より好ましくは0.8m以上8m以下、さらに好ましくは1m以上6m以下である。また、厚みは90μm 以上150μm 以下が好ましく、より好ましくは100μm 以上140μm 以下、より好ましくは100μm 以上130μm 以下である。
【0024】このようにして製膜した支持体に、50℃以上Tg以下の温度で、より好ましくは70℃以上Tg以下、さらに好ましくは75℃以上Tg以下で熱処理(以下BTA処理と略することがある)を実施するのが好ましい。好ましい熱処理時間は1時間以上500時間以下、より好ましくは3時間以上200時間以下、さらに好ましくは5時間以上100時間以下である。このようなBTA処理は一定温度で行ってもよく(定温BTA法)、Tg以上も温度からゆっくり冷却しながら熱処理してもよい(徐冷BTA法)。後者の平均冷却速度は−0.001℃/分〜−100℃/分、より好ましくは−0.001℃/分〜−10℃/分、さらに好ましくは−0.001℃/分〜−1℃/分である。これらの方法を組み合わせることも好ましい。この結果、100℃以上170℃以下に最大値を有する吸熱ピークを達成できる。好ましい吸熱ピークの熱量は0.5J/g以上5J/g以下であり、より好ましくは0.8J/g以上4J/g以下、さらに好ましくは0.8J/g以上2.5J/gである。このような熱処理は製膜後の支持体に実施することも好ましく、下記表面処理後に実施することも好ましい。さらに導電層、下塗り、バック層塗設後に実施するのも好ましい。
【0025】このようにして調製したポリエステル支持体に感光層、バック層を塗設するが、その前に表面処理を施すことが密着を確保するうえで好ましい。表面処理は薬品処理、機械的処理、コロナ処理、火焔処理、紫外線処理、高周波処理、グロー処理、活性プラズマ処理、レーザー処理、混酸処理、オゾン酸化処理などが挙げられ、これらの中でもコロナ処理、紫外線処理、グロー処理、火焔処理が特に効果があり、さらにコロナ処理、グロー処理が有効である。これらについては「発明協会公開技法 公技番号94−6023号」に記載の方法に従って実施することができる。本発明の支持体には、帯電防止層を付与することが好ましい。このような帯電防止剤は特に制限されず、導電性の帯電防止剤でも良いし、帯電列調整作用を有する化合物でも良い。導電性帯電防止剤としては、金属酸化物やイオン性化合物などを挙げることができ、本発明で好ましく用いられる導電性の帯電防止剤は、現像処理後も帯電防止性が失活しない導電性金属酸化物及びその誘導体、導電性金属、炭素繊維、π共役系高分子(ポリアリーレンビニレン等)などであり、この中でも特に好ましく用いられる導電性材料は結晶性の金属酸化物粒子である。この導電性金属酸化物粒子の最も好ましい物は、ZnO、TiO2、SnO2、Al2O3 、In2O3 、SiO2、MgO 、BaO 、MoO3、V2O5の中から選ばれた少なくとも1種の結晶性の金属酸化物或いはこれらの複合酸化物の微粒子である。この中で特に好ましい物は、SnO2を主成分とし酸化アンチモン約5〜20%含有させ及び/又はさらに他成分(例えば酸化珪素、ホウ素、リンなど)を含有させた導電性材料である。これらの導電性の結晶性酸化物、或いはその複合酸化物の微粒子はその体積抵抗率が107 Ωcm以下、より好ましくは106 Ωcm以下、さらに好ましくは105 Ωcm以下である。これらの導電性素材および塗設方法の詳細は「発明協会公開技法 公技番号94−6023号」に記載されており、これに従って実施することができる。このような導電層の付与は、密着向上の観点から上記表面処理後に行うことが好ましい。
【0026】次に表面処理した支持体と感光層の間に設ける下塗り層について述べる。下塗り層としては、第1層として支持体によく接着する層(以下、下塗り第1層と略す)を設け、その上に第2層として下塗り第1層と写真層をよく接着する層(以下、下塗り第2層と略す)を塗布するいわゆる重層法と、支持体と写真層をよく接着する層を一層のみ塗布する単層法とがある。重層法における下塗り第1層では、例えば、塩化ビニル、塩化ビニリデン、ブタジェン、酢酸ビニル、スチレン、アクリロニトリル、メタクリル酸エステル、メタクリル酸、アクリル酸、イタコン酸、無水マレイン酸等の中から選ばれた単量体を出発原料とする共重合体、エポキシ樹脂、ゼラチン、ニトロセルロース、ポリ酢酸ビニルなどが用いられる。下塗り第2層では、主としてゼラチンが用いられる。単層法においては、多くは支持体を膨潤させ、下塗りポリマーと界面混合させる事によって良好な接着性を得る方法が多く用いられる。この下塗りポリマーとしては、ゼラチン、ゼラチン誘導体、ガゼイン、寒天、アルギン酸ソーダ、でんぷん、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸共重合体、無水マレイン酸共重合体などの水溶性ポリマー、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロースエステル、塩化ビニル含有共重合体、塩化ビニリデン含有共重合体、アクリル酸エステル含有共重合体、酢酸ビニル含有共重合体、酢酸ビニル含有共重合体等のラテックスポリマー、などが用いられる。これらのうち好ましいのはゼラチンである。ゼラチンとしては、石灰処理ゼラチン、酸処理ゼラチン、酵素処理ゼラチン、ゼラチン誘導体及び変性ゼラチン等当業界で一般に用いられているものはいずれも用いることができる。これらのゼラチンのうち、最も好ましく用いられるのは石灰処理ゼラチン、酸処理ゼラチンである。上記の下塗りポリマーは、硬化することができる。硬膜剤としては例えば、クロム塩(クロム明ばんなど)、アルデヒド類(ホルムアルデヒド、グルタールアルデヒドなど)、エポキシ化合物類、イソシアネート類、活性ハロゲン化合物(2,4−ジクロロ−6−ヒドロキシ−s−トリアジンなど)、エピクロルヒドリン樹脂、ポリアマイド−エピクロルヒドリン樹脂、シアヌルクロリド系化合物)、ビニルスルホンあるいはスルホニル系化合物、カルバモイルアンモニウム塩系化合物、アミジニウム塩系化合物、カルボジイミド系化合物、ピリジニウム塩系化合物などを挙げることができる。
【0027】本発明の下塗り層には必要に応じて各種の添加剤を含有させることができる。例えば界面活性剤、帯電防止剤、アンチハレーション剤着色用染料、顔料、塗布助剤、カブレ防止剤等である。また、本発明の下塗り層には画像の透明性や粒状性を実質的に損なわない程度に無機または、有機の微粒子をマット剤として含有させることができる。無機の微粒子のマット剤としてはシリカ(SiO2) 、二酸化チタン(TiO2) 、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムなどを使用することができる。有機の微粒子マット剤としては、ポリメチルメタクリレート、セルロースアセテートプロピオネート、ポリスチレン、米国特許第4,142,894号に記載されている処理液可溶性のもの、米国特許第4,396,706号に記載されているポリマーなどを用いることができる。これらの微粒子マット剤の平均粒径は0.01〜10μm のものが好ましい。より好ましくは0.05〜5μm である。また、その含有量は0.5〜600mg/m2が好ましく、さらに好ましくは1〜400mg/m2である。本発明に使用される支持体を膨潤させる化合物として、レゾルシン、クロルレゾルシン、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、フェノール、o−クロルフェノール、p−クロルフェノール、ジクロルフェノール、トリクロルフェノール、モノクロル酢酸、ジクロル酢酸、トリフルオロ酢酸、抱水クロラール等が用いられる。この中で好ましいのはレゾルシンとp−クロルフェノールである。これらの下塗り素材の詳細は「発明協会公開技法 公技番号94−6023号」に記載されており、これに従って実施することができる。
【0028】これらの下塗り液は、一般によく知られた塗布方法、例えばディップコート法、エアーナイフコート法、カーテンコート法、ローラーコート法、ワイヤーバーコート法、グラビアコート法、或いは米国特許第2,681,294号明細書に記載のホッパーを使用するエクストルージョンコート法等により塗布することができる。また必要に応じて、米国特許第2,761,791号、同3,508,947号、同2,941,898号、及び同3,526,528号明細書、原崎勇次著「コーティング工学」253頁(1973年、朝倉書店発行)等に記載された方法により2層以上の層を同時に塗布することができる。このような下塗り層の塗設は本発明の熱処理液に実施するのが好ましい。これらの下塗り層は、接着性を付与するための層であるため、粘着性を有するものが多く、その結果ブロッキングを発生しやすく好ましくない。
【0029】また、本発明においては感光性ハロゲン化銀乳剤層を両面に有する感材、片面だけの感材のどちらでもよい。片面に乳剤層を有する場合、本支持体の反対側にバック層を付与することが好ましく用いられる。このバック層には、種々の機能を発現させるために数層の構成層を有するのが一般である。それらは、例えば密着層、帯電防止層、耐傷性付与層、滑り層、耐くっつき防止層、カール防止層などを挙げることができる。さらに、US3,782,947号やUS4,279,945号に記載されているような透明磁気記録層を塗設してもよい。これらの層の構成順や、その厚さも特に限定されなく、場合により同一機能層を2層以上にしてもよい。また、各層の厚さは、好ましくは、0.0001μm〜10μm であり、0.001μm 〜5μm がより好ましい。全層の厚さは、0.001〜10μm が好ましい。バック側の構成層は、それぞれの機能を有する素材のみからなってもよいが、一般にはバインダーと共に用いられる。このバインダーは、疎水性のポリマーでもよく、また下引き層に用いるような親水性のポリマーであってもよく、あるいはラテックスのように架橋されていてもよい。バック層の機能の一つに帯電防止層があるが、これは上述した方法により設けることができる。
【0030】また、滑り層を付与する場合、用いられる滑り剤としては、例えば、特公昭53−292号公報に開示されているようなポリオルガノシロキサン、米国特許第4,275,146号明細書に開示されているような高級脂肪酸アミド、特公昭58−33541号公報、英国特許第927,446号明細書或いは特開昭55−126238号及び同58−90633号公報に開示されているような高級脂肪酸エステル(炭素数10〜24の脂肪酸と炭素数10〜24のアルコールのエステル)、そして、米国特許第3,933,516号明細書に開示されているような高級脂肪酸金属塩、また、特開昭58−50534号に開示されているような、直鎖高級脂肪酸と直鎖高級アルコールのエステル、世界公開90108115.8に開示されているような分岐アルキル基を含む高級脂肪酸−高級アルコールエステル等が知られている。
【0031】このうちポリオルガノシロキサンとしては、一般的に知られている、ポリジメチルシロキサンポリジエチルシロキサン等のポリアルキルシロキサン、ポリジフェニルシロキサン、ポリメチルフェニルシロキサン等のポリアリールシロキサンのほかに、特公昭53−292号、特公昭55−49294号、特開昭60−140341号等に示されるような、C5以上のアルキル基を持つオルガノポリシロキサン、側鎖にポリオキシアルキレン基を有するアルキルポリシロキサン、側鎖にアルコキシ、ヒドロキシ、水素、カルボキシル、アミノ、メルカプト基を有するようなオルガノポリシロキサン等の変性ポリシロキサンを用いることもできる。また、シロキサンユニットを有するブロックコポリマーや、特開昭60−191240号に示されるようなシロキサンユニットを側鎖に持つグラフトコポリマーを用いることもできる。高級脂肪酸及びその誘導体、高級アルコール及びその誘導体としては、高級脂肪酸、高級脂肪酸の金属塩、高級脂肪酸エステル、高級脂肪酸アミド、高級脂肪酸の多価アルコールエステル等、また、高級脂肪族アルコール、高級脂肪族アルコールのモノアルキルフォスファイト、ジアルキルフォスファイト、トリアルキルフォスファイト、モノアルキルフォスフェート、ジアルキルフォスフェート、トリアルキルフォスフェート、高級脂肪族のアルキルスルフォン酸、そのアミド。これらの滑り層を構成する素材の詳細は「発明協会公開技法 公技番号94−6023号」に記載されており、これに従って実施すことができる。
【0032】これらの滑り剤の使用量は特に限定されないが、その含有量は十分な滑り、耐傷性を発現するためには0.001〜0.1g/m2が好ましく、より好ましくは0.005〜0.05g/m2である。これらの滑り剤は疎水性が高いため溶剤に対して溶解性が悪いものが多い。そのためトルエンやキシレン等の非極性の有機溶剤中に溶解する方法または塗布液中に分散する方法があるが非極性有機溶剤は取扱い難いため分散する方法が好ましい。滑り剤を分散する方法としては、一般的に知られている乳化、分散法を利用する事が出来る。具体的には、有機溶剤に溶解しておいて水中で乳化する方法、滑り剤を高温で溶融して水中で乳化する方法、ポールミル、サンドグラインダーによる固体分散法等である。このような乳化分散法については、刈米、小石、日高編集、「乳化・分散技術応用ハンドブック」(サイエンスフォーラム版)等の成書に記載されている。さらに、本発明のハロゲン化銀写真感光材料には、各種の情報を記録するために特開平6−059357号に記載されているような磁気記録層を有していてもよい。磁気記録層は支持体層のバック面に用いるのが好ましく、塗布または印刷によって設けることができる。又、各種の情報を記録するために光学的に記録するスペースを感光材料に与えてもよい。
【0033】このようにして下塗り層、バック層を塗設した支持体上にハロゲン化銀感光層を塗設する。本発明の感光材料は、支持体上に少なくとも1層の感光性層が設けられていればよい。典型的な例としては、支持体上に、実質的に感色性は同じであるが感光度の異なる複数のハロゲン化銀乳剤層から成る感光性層を少なくとも1つ有するハロゲン化銀写真感光材料である。該感光性層は青色光、緑色光、および赤色光の何れかに感色性を有する単位感光性層であり、多層ハロゲン化銀カラー写真感光材料においては、一般に単位感光性層の配列が、支持体側から順に赤感色性層、緑感色性層、青感色性の順に設置される。しかし、目的に応じて上記設置順が逆であっても、また同一感色性層中に異なる感光性層が挟まれたような設置順をもとり得る。上記のハロゲン化銀感光性層の間および最上層、最下層には非感光性層を設けてもよい。これらには、後述のカプラー、DIR化合物、混色防止剤等が含まれていてもよい。各単位感光性層を構成する複数のハロゲン化銀乳剤層は、DE1,121,470あるいはGB923,045に記載されているように高感度乳剤層、低感度乳剤層の2層を、支持体に向かって順次感光度が低くなる様に配列するのが好ましい。また、特開昭57−112751号、同62−200350号、同62−206541号、同62−206543号に記載されているように支持体より離れた側に低感度乳剤層、支持体に近い側に高感度乳剤層を設置してもよい。
【0034】具体例として支持体から最も遠い側から、低感度青感光性層(BL)/高感度青感光性層(BH)/高感度緑感光性層(GH)/低感度緑感光性層(GL)/高感度赤感光性層(RH)/低感度赤感光性層(RL)の順、またはBH/BL/GL/GH/RH/RLの順、またはBH/BL/GH/GL/RL/RHの順等に設置することができる。また特公昭55−34932号公報に記載されているように、支持体から最も遠い側から青感光性層/GH/RH/GL/RLの順に配列することもできる。また特開昭56−25738号、同62−63936号に記載されているように、支持体から最も遠い側から青感光性層/GL/RL/GH/RHの順に配列することもできる。また特公昭49−15495号に記載されているように上層を最も感光度の高いハロゲン化銀乳剤層、中層をそれよりも低い感光度のハロゲン化銀乳剤層、下層を中層よりも更に感光度の低いハロゲン化銀乳剤層を配置し、支持体に向かって感光度が順次低められた感光度の異なる3層から構成される配列が挙げられる。このような感光度の異なる3層から構成される場合でも、特開昭59−202464号に記載されているように、同一感色性層中において支持体より離れた側から中感度乳剤層/高感度乳剤層/低感度乳剤層の順に配置されてもよい。その他、高感度乳剤層/低感度乳剤層/中感度乳剤層、あるいは低感度乳剤層/中感度乳剤層/高感度乳剤層の順に配置されていてもよい。また、4層以上の場合にも、上記の如く配列を変えてもよい。色再現性を改良するために、US4,663,271、同4,705,744、同4,707,436、特開昭62−160448号、同63−89850号の明細書に記載の、BL、GL、RLなどの主感光層と分光感度分布が異なる重層効果のドナー層(CL)を主感光層に隣接もしくは近接して配置することが好ましい。
【0035】本発明に用いられる好ましいハロゲン化銀は約30モル%以下のヨウ化銀を含む、ヨウ臭化銀、ヨウ塩化銀、もしくはヨウ塩臭化銀である。特に好ましいのは約2モル%から約10モル%までのヨウ化銀を含むヨウ臭化銀もしくはヨウ塩臭化銀である。写真乳剤中のハロゲン化銀粒子は、立方体、八面体、十四面体のような規則的な結晶を有するもの、球状、板状のような変則的な結晶形を有するもの、双晶面などの結晶欠陥を有するもの、あるいはそれらの複合形でもよい。ハロゲン化銀の粒径は、約0.2μm 以下の微粒子でも投影面積直径が約10μm に至るまでの大サイズ粒子でもよく、多分散乳剤でも単分散乳剤でもよい。本発明に使用できるハロゲン化銀写真乳剤は、例えばリサーチ・ディスクロージャー(以下、RDと略す) No.17643(1978年12月)、22〜23頁、“I.乳剤製造(Emulsion preparation and types)"、および同 No.18716(1979年11月)、648頁、同 No.307105(1989年11月)、863〜865頁、およびグラフキデ著「写真の物理と化学」、ポールモンテル社刊(P.Glafkides,Chemie et Phisique Photographique, Paul Montel, 1967) 、ダフィン著「写真乳剤化学」、フォーカルプレス社刊(G.F.Duffin,Photographic Emulsion Chemistry, Focal Press,1966) 、ゼリクマンら著「写真乳剤の製造と塗布」、フォーカルプレス社刊(V.L.Zelikman,et al., Making and Coating Photographic Emulsion, Focal Press, 1964) などに記載された方法を用いて調製することができる。US3,574,628、同3,655,394およびGB1,413,748に記載された単分散乳剤も好ましい。またアスペクト比が約3以上であるような平板状粒子も本発明に使用できる。平板状粒子は、ガトフ著、フォトグラフィック・サイエンス・アンド・エンジニアリング(Gutoff, Photographic Science and Engineering) 、第14巻248〜257頁(1970年);US4,434,226、同4,414,310、同4,433,048、同4,439,520およびGB2,112,157に記載の方法により簡単に調製することができる。結晶構造は一様なものでも、内部と外部とが異質なハロゲン組成からなるものでもよく、層状構造をなしていてもよい。エピタキシャル接合によって組成の異なるハロゲン化銀が接合されていてもよく、例えばロダン銀、酸化鉛などのハロゲン化銀以外の化合物と接合されていてもよい。また種々の結晶形の粒子の混合物を用いてもよい。上記の乳剤は潜像を主として表面に形成する表面潜像型でも、粒子内部に形成する内部潜像型でも表面と内部のいずれにも潜像を有する型のいずれでもよいが、ネガ型の乳剤であることが必要である。内部潜像型のうち、特開昭63−264740号に記載のコア/シェル型内部潜像型乳剤であってもよく、この調製方法は特開昭59−133542号に記載されている。この乳剤のシェルの厚みは現像処理等によって異なるが、3〜40nmが好ましく、5〜20nmが特に好ましい。
【0036】ハロゲン化銀乳剤は、通常、物理熟成、化学熟成および分光増感を行ったものを使用する。このような工程で使用される添加剤はRD No.17643、同 No.18716および同 No.307105に記載されており、その該当箇所を後掲の表にまとめた。本発明の感光材料には、感光性ハロゲン化銀乳剤の粒子サイズ、粒子サイズ分布、ハロゲン組成、粒子の形状、感度の少なくとも1つの特性の異なる2種類以上の乳剤を、同一層中に混合して使用することができる。US4,082,553に記載の粒子表面をかぶらせたハロゲン化銀粒子、US4,626,498、特開昭59−214852号に記載の粒子内部をかぶらせたハロゲン化銀粒子、コロイド銀を感光性ハロゲン化銀乳剤層および/または実質的に非感光性の親水性コロイド層に適用することが好ましい。粒子内部または表面をかぶらせたハロゲン化銀粒子とは、感光材料の未露光部および露光部を問わず、一様に(非像様に)現像が可能となるハロゲン化銀粒子のことをいい、その調製法は、US4,626,498、特開昭59−214852号に記載されている。粒子内部がかぶらされたコア/シェル型ハロゲン化銀粒子の内部核を形成するハロゲン化銀は、ハロゲン組成が異なっていてもよい。粒子内部または表面をかぶらせたハロゲン化銀としては、塩化銀、塩臭化銀、沃臭化銀、塩沃臭化銀のいずれをも用いることができる。これらのかぶらされたハロゲン化銀粒子の平均粒子サイズとしては0.01〜0.75μm 、特に0.05〜0.6 μm が好ましい。また、粒子形状は規則的な粒子でもよく、多分散乳剤でもよいが、単分散性(ハロゲン化銀粒子の重量または粒子数の少なくとも95%が平均粒子径の±40%以内の粒子径を有するもの)であることが好ましい。
【0037】本発明には、非感光性微粒子ハロゲン化銀を使用することが好ましい。非感光性微粒子ハロゲン化銀とは、色素画像を得るための像様露光時においては感光せずに、その現像処理において実質的に現像されないハロゲン化銀微粒子であり、あらかじめカブラされていないほうが好ましい。微粒子ハロゲン化銀は、臭化銀の含有率が 0〜 100モル%であり、必要に応じて塩化銀および/または沃化銀を含有してもよい。好ましくは沃化銀を 0.5〜10モル%含有するものである。微粒子ハロゲン化銀は、平均粒径(投影面積の円相当直径の平均値)が0.01〜 0.5μm が好ましく、0.02〜 0.2μm がより好ましい。微粒子ハロゲン化銀は通常の感光性ハロゲン化銀と同様の方法で調製できる。ハロゲン化銀粒子の表面は、光学的に増感される必要はなく、また分光増感も不要である。ただし、これを塗布液に添加するのに先立ち、あらかじめトリアゾール系、アザインデン系、ベンゾチアゾリウム系、もしくはメルカプト系化合物または亜鉛化合物などの公知の安定剤を添加しておくことが好ましい。この微粒子ハロゲン化銀粒子含有層に、コロイド銀を含有させることができる。本発明の感光材料の塗布銀量は、6.0g/m2以下が好ましく、4.5g/m2以下が最も好ましい。
【0038】本発明に使用できる写真用添加剤もRDに記載されており、下記の表に関連する記載箇所を示した。
添加剤の種類 RD17643 RD18716 RD3071051.化学増感剤 23頁 648 頁右欄 866頁2.感度上昇剤 648 頁右欄3. 分光増感剤、 23〜24頁 648 頁右欄 866 〜868 頁 強色増感剤 〜649 頁右欄4. 増 白 剤 24頁 647 頁右欄 868頁5. 光吸収剤、 25 〜26頁 649 頁右欄 873頁 フィルター 〜650 頁左欄 染料、紫外 線吸収剤6. バインダー 26頁 651 頁左欄 873 〜874 頁7. 可塑剤、 27頁 650 頁右欄 876頁 潤滑剤8. 塗布助剤、 26 〜27頁 650 頁右欄 875 〜876 頁 表面活性剤9. スタチツク 27頁 650 頁右欄 876 〜877 頁 防止剤10. マツト剤 878 〜879 頁【0039】本発明の感光材料には種々の色素形成カプラーを使用することができるが、以下のカプラーが特に好ましい。
イエローカプラー: EP 502,424A の式(I),(II)で表わされるカプラー; EP 513,496A の式(1),(2) で表わされるカプラー (特に18頁のY-28); EP 568,037Aのクレーム1の式(I) で表わされるカプラー; US 5,066,576のカラム1の45〜55行の一般式(I) で表わされるカプラー; 特開平4-274425の段落0008の一般式(I) で表わされるカプラー; EP 498,381A1の40頁のクレーム1に記載のカプラー(特に18頁のD-35); EP 447,969A1 の4頁の式(Y) で表わされるカプラー(特にY-1(17頁),Y-54(41 頁)); US 4,476,219のカラム7の36〜58行の式(II)〜(IV)で表わされるカプラー(特にII-17,19( カラム17),II-24(カラム19))。
マゼンタカプラー; 特開平3-39737(L-57(11 頁右下),L-68(12 頁右下),L-77(13 頁右下); EP 456,257 の[A-4]-63(134頁),[A-4]-73,-75(139頁); EP 486,965のM-4,-6(26 頁),M-7(27頁); EP 571,959AのM-45(19 頁);特開平5-204106の(M-1)(6 頁);特開平4-362631の段落0237のM-22。
シアンカプラー: 特開平4-204843のCX-1,3,4,5,11,12,14,15(14 〜16頁); 特開平4-43345 のC-7,10(35 頁),34,35(37頁),(I-1),(I-17)(42 〜43頁); 特開平6-67385 の請求項1の一般式(Ia)または(Ib)で表わされるカプラー。
ポリマーカプラー: 特開平2-44345 のP-1,P-5(11頁) 。
【0040】発色色素が適度な拡散性を有するカプラーとしては、US 4,366,237、GB 2,125,570、EP 96,873B、DE 3,234,533に記載のものが好ましい。発色色素の不要吸収を補正するためのカプラーは、EP 456,257A1の5 頁に記載の式(CI),(CII),(CIII),(CIV) で表わされるイエローカラードシアンカプラー(特に84頁のYC-86)、該EPに記載のイエローカラードマゼンタカプラーExM-7(202 頁) 、EX-1(249頁) 、EX-7(251頁) 、US 4,833,069に記載のマゼンタカラードシアンカプラーCC-9 (カラム8)、CC-13(カラム10) 、US 4,837,136の(2)(カラム8)、WO92/11575のクレーム1の式(A) で表わされる無色のマスキングカプラー(特に36〜45頁の例示化合物)が好ましい。現像主薬酸化体と反応して写真的に有用な化合物残基を放出する化合物(カプラーを含む)としては、以下のものが挙げられる。現像抑制剤放出化合物:EP 378,236A1の11頁に記載の式(I),(II),(III),(IV) で表わされる化合物(特にT-101(30頁),T-104(31頁),T-113(36頁),T-131(45頁),T-144(51頁),T-158(58頁)), EP436,938A2の 7頁に記載の式(I) で表わされる化合物(特にD-49(51 頁))、EP 568,037A の式(1) で表わされる化合物(特に(23)(11 頁))、EP 440,195A2の5 〜6 頁に記載の式(I),(II),(III)で表わされる化合物(特に29頁のI-(1) );漂白促進剤放出化合物:EP 310,125A2の5 頁の式(I),(I')で表わされる化合物(特に61頁の(60),(61)) 及び特開平6-59411 の請求項1の式(I) で表わされる化合物(特に(7)(7 頁); リガンド放出化合物:US 4,555,478のクレーム1に記載のLIG-X で表わされる化合物(特にカラム12の21〜41行目の化合物) ;ロイコ色素放出化合物:US 4,749,641のカラム3〜8の化合物1〜6;蛍光色素放出化合物:US4,774,181のクレーム1のCOUP-DYEで表わされる化合物(特にカラム7〜10の化合物1〜11);現像促進剤又はカブラセ剤放出化合物:US 4,656,123のカラム3の式(1) 、(2) 、(3) で表わされる化合物(特にカラム25の(I-22)) 及びEP 450,637A2の75頁36〜38行目のExZK-2; 離脱して初めて色素となる基を放出する化合物: US 4,857,447のクレーム1の式(I) で表わされる化合物(特にカラム25〜36のY-1 〜Y-19) 。
【0041】カプラー以外の添加剤としては、以下のものが好ましい。
油溶性有機化合物の分散媒: 特開昭62-215272 のP-3,5,16,19,25,30,42,49,54,55,66,81,85,86,93(140〜144 頁); 油溶性有機化合物の含浸用ラテックス: US4,199,363に記載のラテックス; 現像主薬酸化体スカベンジャー: US 4,978,606のカラム2の54〜62行の式(I) で表わされる化合物(特にI-,(1),(2),(6),(12)(カラム4〜5)、US 4,923,787のカラム2の5〜10行の式(特に化合物1(カラム3); ステイン防止剤: EP 298321Aの4頁30〜33行の式(I) 〜(III),特にI-47,72,III-1,27(24 〜48頁); 褪色防止剤: EP 298321AのA-6,7,20,21,23,24,25,26,30,37,40,42,48,63,90,92,94,164(69 〜118 頁), US5,122,444のカラム25〜38のII-1〜III-23, 特にIII-10, EP 471347Aの8 〜12頁のI-1 〜III-4,特にII-2, US 5,139,931のカラム32〜40のA-1 〜48, 特にA-39,42; 発色増強剤または混色防止剤の使用量を低減させる素材: EP 411324Aの5 〜24頁のI-1 〜II-15,特にI-46; ホルマリンスカベンジャー: EP 477932Aの24〜29頁のSCV-1 〜28, 特にSCV-8; 硬膜剤: 特開平1-214845の17頁のH-1,4,6,8,14, US 4,618,573のカラム13〜23の式(VII) 〜(XII) で表わされる化合物(H-1〜54),特開平2-214852の8頁右下の式(6) で表わされる化合物(H-1〜76),特にH-14, US 3,325,287のクレーム1に記載の化合物; 現像抑制剤プレカーサー: 特開昭62-168139 のP-24,37,39(6〜7 頁); US 5,019,492 のクレーム1に記載の化合物,特にカラム7の28,29; 防腐剤、防黴剤: US 4,923,790のカラム3 〜15のI-1 〜III-43, 特にII-1,9,10,18,III-25; 安定剤、かぶり防止剤: US 4,923,793のカラム6 〜16のI-1 〜(14),特にI-1,60,(2),(13), US 4,952,483 のカラム25〜32の化合物1〜65, 特に36:化学増感剤: トリフェニルホスフィン セレニド, 特開平5-40324 の化合物50;染料: 特開平3-156450の15〜18頁のa-1 〜b-20, 特にa-1,12,18,27,35,36,b-5,27 〜29頁のV-1 〜23, 特にV-1, EP 445627A の33〜55頁のF-I-1 〜F-II-43,特にF-I-11,F-II-8, EP 457153A の17〜28頁のIII-1 〜36, 特にIII-1,3, WO 88/04794の8〜26のDye-1 〜124 の微結晶分散体, EP 319999Aの6〜11頁の化合物1〜22, 特に化合物1, EP 519306A の式(1) ないし(3) で表わされる化合物D-1 〜87(3〜28頁),US 4,268,622の式(I) で表わされる化合物1〜22 (カラム3〜10), US 4,923,788 の式(I) で表わされる化合物(1) 〜(31) (カラム2〜9); UV吸収剤: 特開昭46-3335 の式(1) で表わされる化合物(18b) 〜(18r),101 〜427(6〜9頁),EP 520938Aの式(I) で表わされる化合物(3) 〜(66)(10 〜44頁) 及び式(III) で表わされる化合物HBT-1 〜10(14 頁), EP 521823A の式(1) で表わされる化合物(1) 〜(31) (カラム2〜9)。
【0042】本発明の感光材料は、乳剤層を有する側の全親水性コロイド層の膜厚の総和が28μm 以下であることが好ましく、23μm 以下がより好ましく、18μm 以下が更に好ましく、16μm 以下が特に好ましい。また膜膨潤速度T1/2 は30秒以下が好ましく、20秒以下がより好ましい。T1/2 は、発色現像液で30℃、3 分15秒処理した時に到達する最大膨潤膜厚の90%を飽和膜厚としたとき、膜厚そのが1/2 に到達するまでの時間と定義する。膜厚は、25℃相対湿度55%調湿下(2日)で測定した膜厚を意味し、T1/2 は、エー・グリーン(A.Green)らのフォトグラフィック・サイエンス・アンド・エンジニアリング (Photogr.Sci.Eng.),19卷、2,124 〜129 頁に記載の型のスエロメーター(膨潤計)を使用することにより測定できる。T1/2 は、バインダーとしてのゼラチンに硬膜剤を加えること、あるいは塗布後の経時条件を変えることによって調整することができる。また、膨潤率は 150〜400 %が好ましい。膨潤率とは、さきに述べた条件下での最大膨潤膜厚から、式:(最大膨潤膜厚−膜厚)/膜厚 により計算できる。さらに本発明の支持体上に特開平9−146237号実施例2の試料201に記載のカラーネガ感材や、特開平11−84601の実施例1の試料101に記載のカラー反転感材を塗布することも好ましい。
【0043】最後に、本発明で採用した評価・測定法について説明する。
(1)ヤング率・破断伸度・破断強度サンプルを10mm幅に切り出し、チャック間距離20mm、延伸速度2mm/分で25℃60%rhにおいて測定する。引張伸度0%〜5%の間を0.1%毎の傾きを計算し、その最大傾きからヤング率を求める。破断伸度、破断強度は上記条件で引っ張った時、ベースが破断したときの伸度、強度(破断時の応力を引張試験前のサンプル断面積で規格化したもの)を求めた。
(2)ノッチ開け強度(イ)TDのノッチ開け強度■直径5.5mmの半円柱を、60度に切り出した凸刃とクリアランス10〜30μmの半円形の凹刃を用意する。(具体的には富士写真フイルム(株)製ノッチャーパンチャーFNP7000D用交換刃:パーツ番号:A393F0017)。
■サンプルフィルムを両面テープで凹刃に張り付ける。TDのノッチ強度を測定する場合は、半円形の直径にサンプルのTDが平行になるように張り付ける。
■凸刃を凹刃に向かって1cm/秒で引っ張る。この時凹刃の先端に張力計を取り付け、ノッチ開けに要した最大荷重を読みとる(Xg)。
■サンプルを付けずに■と同様に引っ張り最大荷重を読みとる(Yg)。
■X−Y(g)をノッチ開け強度とする。なおこの測定は25℃60%RHにて行なう。
(ロ)MDのノッチ開け強度MDに平行になるようにサンプルを張り付け、(イ)TDのノッチ開け強度と同様に測定する。
(3)厚みムラ■MD厚みムラ幅方向中央、中央から全幅の35%ずつ離れた左右両点において幅35mm、長さ1mサンプリングし連続厚み計(安立電気(株)製電子マイクロメータ)を用い600mm/分で測定し、最大点と最小点の差を厚みムラとした。
■TD厚みムラ中央から全幅の35%ずつ離れた左右両点の間を幅35mm、長さ1mサンプリングしMDと同様に連続厚み計を用い、最大点と最小点の差を厚みムラとした。
(4)ヘーズJIS−K6714に準じて測定する。
(5)全光透過率JIS−K6714に準じて測定する。
(6)100℃24時間の寸法変化率■25℃60%rhで12時間以上調湿後、ピンゲージを用いて測長する(L1とする)。
■これを100℃の空気恒温槽中に24時間間無張力下で入れる。
■これを取り出し、25℃60%rhで12時間以上調湿後、ピンゲージを用いて測長する(L2とする)
■L2とL1の差の絶対値をL1で割り100を掛けた値を熱寸法変化率(%)とする。
(7)固有粘度■フェノール/1,1,2,2-テトラクロロエタン混合溶媒(重量比:60/40)にポリエステルを溶解し、0.2g/dl、0.6g/dl、1.0g/dlの溶液を作成する。
■これを20℃において、ウベローデ粘度計を用いて測定する。
■濃度に対し粘度をプロットし、濃度=0に外挿した粘度を固有粘度とした。
(8)ガラス転移温度(Tg)、100℃以上170℃以下に現れる吸熱ピークの熱量下記方法に従い、示差熱分析計を用いて測定する。
■窒素気流中で20mgのサンプルをアルミニウム製のパンの中にセット。
■10℃/分で330℃まで昇温(1st run)する。
このサーモグラムから下記を求める。
イ)結晶融解熱:330℃から290℃に向いベースラインを内挿する。これと、220℃〜280℃の間にピークを持つ吸熱ピークで囲まれる面積から融解熱を求める。
ロ)100℃以上170℃以下に現れる吸熱ピークの熱量:80℃〜100℃のベースラインと170℃〜190℃のベースラインを結んだ直線と、100℃以上170℃以下に現れる吸熱ピークが形成する面積から吸熱量を求める。
■室温まで急冷し、非晶とする。
■再び20℃/分で昇温(2nd run)
このサーモグラムから下記を求める。
ハ)Tg:ベ−スラインから偏奇しはじめる温度と新たなベ−スラインに戻る温度の算術平均をTgとした。
(9)巻癖カール25℃60%RH下で3時間調湿後、直径11.5mmの巻芯に巻き付けテープ止めし、80℃で2時間コアセットする。この後25℃60%RH下で3時間放冷後開封し、最内周の半径をノギスで計測する。この半径(m)の逆数を巻癖カール値とする。
(10)樋状カール25℃10%RH下で3時間調湿後、MD3mm×TD50mmに裁断し、ANSI/ASC PH1.29-1985に記載のカール盤を用いて曲率半径(m)を計測しその逆数を樋状カール値とする。
【0044】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をさらに説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
(1)ポリエステルの重合(1-1)本発明用ポリエステルの重合(イ)実施例-1,2,32,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチルエステル100部、エチレングリコ−ル58部、酢酸マンガン4水和物0.029部、三酸化アンチモン0.028部、平均粒径0.3μmの球状シリカ粒子を0.1%を加え、撹拌しながら200℃に加熱した。副生するメタノ−ルを除去しつつ235℃まで昇温した。メタノ−ルの副生が終了後トリメチルリン酸0.03部を添加し、285℃に昇温しながら0.3Torrに減圧し時間を変えることで表1に示した固有粘度のものを重合した。さらに固形分に対して、特開平7−168309号記載の染料、化合物I−6と化合物I−24をそれぞれ54ppm 加えた。
【0045】(ロ)実施例-4,52,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチルエステル、セバシン酸ジメチルエステルをエチレングリコ−ルとビスフェノールAのエチレンオキサイドの2付加体(BPA・2EO)に分散した後、2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチルエステルとセバシン酸ジメチルエステルの合計を100部に対し、酢酸マンガン4水和物0.029部、三酸化アンチモン0.028部、平均粒径0.3μmの球状シリカ粒子を0.1%を加え、撹拌しながら加熱、反応させた。副生するメタノ−ルを除去しつつ235℃まで昇温した。メタノ−ルの副生が終了後トリメチルリン酸0.03部を添加し、285℃に昇温しながら0.3Torrに減圧し反応時間を変えて重合させた。さらに固形分に対して、特開平7−168309号記載の染料、化合物I−6と化合物I−24をそれぞれ54ppm加えた。このようにして得たセバシン酸(SA)とBPA2EOの共重合組成比および固有粘度は表1に示した。
(ハ)実施例-6,7,82,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチルエステルに対しエチレングリコ−ルとシクロヘキサンジメタノールに分散した後、2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチルエステル100部に対し酢酸マンガン4水和物0.029部、三酸化アンチモン0.028部、平均粒径0.3μmの球状シリカ粒子を0.1%を加え、撹拌しながら加熱、反応させた。副生するメタノ−ルを除去しつつ235℃まで昇温した。メタノ−ルの副生が終了後トリメチルリン酸0.03部を添加し、285℃に昇温しながら0.3Torrに減圧し時間を変えて重合させ粘度の異なるサンプルを得た。さらに固形分に対して、特開平7−168309号記載の染料、化合物I−6と化合物I−24をそれぞれ54ppm 加えた。このシクロヘキサンジメタノール(CHDM)共重合組成比、固有粘度は表1に記載した。
(ニ)実施例-9102,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチルエステルとイソフタル酸ジメチルをOEG(HO(CH2CH2O)80H)とエチレングリコ−ルに分散した後、2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチルエステルとイソフタル酸ジメチルの合計100部に対し酢酸マンガン4水和物0.029部、三酸化アンチモン0.028部、平均粒径0.3μmの球状シリカ粒子を0.1%を加え、撹拌しながら加熱、反応させた。副生するメタノ−ルを除去しつつ235℃まで昇温した。メタノ−ルの副生が終了後トリメチルリン酸0.03部を添加し、285℃に昇温しながら0.3Torrに減圧し重合させた。さらに固形分に対して、特開平7−168309号記載の染料、化合物I−6と化合物I−24をそれぞれ54ppm 加えた。このイソフタル酸(IPA)とHO(CH2CH2O)80H(OEG)の共重合比と固有粘度は表1に記載した。
(ホ)実施例-11,122,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチルエステル(100部)、p-ヒドロキシエトキシ安息香酸(PHBA)メチルエステル(10部)をネオペンチルグリコール(NPG)とエチレングリコールに分散した後、2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチルエステル100部に対し酢酸マンガン4水和物0.029部、三酸化アンチモン0.028部、平均粒径0.3μmの球状シリカ粒子を0.1%を加え、撹拌しながら加熱、反応させた。副生するメタノ−ルを除去しつつ235℃まで昇温した。メタノ−ルの副生が終了後トリメチルリン酸0.03部を添加し、285℃に昇温しながら0.3Torrに減圧し重合させた。さらに固形分に対して、特願平5−316676号記載の染料、化合物I−6と化合物I−24をそれぞれ54ppm 加えた。このNPGの共重合比と固有粘度は表1に記載した。
(ヘ)実施例−132,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチルエステル、セバシン酸ジメチルエステルをエチレングリコールに分散した後、2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチルエステルとセバシン酸ジメチルエステルの合計を100部に対し、酢酸マンガン4水和物0.029部、三酸化アンチモン0.028部、平均粒径0.3μm の球状シリカ粒子を0.1%加え、攪拌しながら加熱、反応させた。副生するメタノールを除去しつつ235℃まで昇温した。メタノールの副生が終了後トリメチルリン酸0.03部を添加し、285℃に昇温しながら0.3Torrに減圧し反応時間を変えて重合させた。さらに固形分に対して、特開平7−168309号記載の染料、化合物I−6と化合物I−24をそれぞれ54ppm 加えた。このようにして得たセバシン酸(SA)組成比および固有粘度は表1に示した。
(ト)実施例-142,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチルエステルをエチレングリコールとビスフェノールAのエチレンオキサイドの2付加体(BPA・2EO)に分散した後、2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチルエステル100部に対し、酢酸マンガン4水和物0.029部、三酸化アンチモン0.028部、平均粒径0.3μm の球状シリカ粒子を0.1%を加え、攪拌しながら加熱、反応させた。副生するメタノールを除去しつつ235℃まで昇温した。メタノールの副生が終了後トリメチルリン酸0.03部を添加し、285℃に昇温しながら0.3Torrに減圧し反応時間を変えて重合させた。さらに固形分に対して、特開平7−168309号記載の染料、化合物I−6と化合物I−24をそれぞれ54ppm 加えた。このようにして得たBPA・2EOの共重合組成比および固有粘度は表1に示した。
【0046】■ポリマーブレンドの調製(イ)実施例-15市販のポリシクロヘキサンジメタノールテレフタレート(PCT)と固有粘度0.58のPENを15:85の重量比で混合し、160℃で2時間乾燥後、2軸押し出し機を用い310℃で混練押し出した。このようにして固有粘度0.53のポリマーブレンドを得た。
(ロ)実施例-16固有粘度=0.53と実施例−4の共重合ポリエステルを表1に示すブレンド比で混合し、160℃で2時間乾燥後、2軸押し出し機を用い310℃で混練押し出した。このようにして固有粘度0.51のポリマーブレンドを得た。
(ハ)実施例-17実施例−1のPEN(固有粘度=0.35)と実施例−9の共重合ポリエステルを表1に示すブレンド比で混合し、160℃で2時間乾燥後、2軸押し出し機を用い310℃で混練押し出した。このようにして固有粘度0.60のポリマーブレンドを得た。
(ニ)実施例-18 、19表1に示した固有粘度の異なる2種のPENを160℃で2時間乾燥後、1軸押し出し機を用い310℃で混練押し出した。
(ホ)実施例-20市販のポリシクロヘキサンジメタノールテレフタレート(PCT)とポリアリレート(PAr)と固有粘度0.58のPENを10:35:55の重量比で混合し、160℃で2時間乾燥後、2軸押し出し機を用い310℃で混練押し出した。
(1-2) 比較例のポリエステルの重合特開平11−202446号の本発明3に従って表1記載の固有粘度のPENを重合した。
【0047】
【表1】

【0048】(2)ポリエステル支持体の製膜本発明は、上記方法で調製したポリエステルをペレットに成形し、160℃減圧化で3時間乾燥した。これをタンデムに設置した2台の一軸押し出し機を用い310℃で溶融した後、5μm のメッシュフィルターで濾過し、Tダイから50℃の静電印加したキャスティングドラム上の押し出し未延伸フィルムを調製した。これを表2に示した条件で多段MD延伸、多段TD延伸、多段熱固定、異方性急冷を実施した。比較例は、「特開平10−293381号の本発明1」に従って表2に記載の条件で、MDに対しTDに強く延伸したPENを製膜した。なお、全水準製膜幅は1.8mであり、これを両端トリミングし1.5mとした後、両端に高さ30μm 、幅10mmのナール加工をした後、3000mずつ直径30cmの巻芯に巻き取った。
【0049】
【表2】

【0050】(3)支持体の評価このようにして得られた本発明、比較例の支持体の評価を実施し表3に記載した。なお破断伸度、破断強度の測定には、東洋精機(株)製ストログラフR2型引っ張り試験器を用いた。
【0051】
【表3】

【0052】(4)表面処理、下塗・バック層の塗設上記の方法で作成した本発明、比較例の支持体に、下記グロー放電処理法、あるいはコロナ放電処理法に従って表面処理、バック第1層塗布、下塗層塗布、バック第2層塗布の順に実施した(表4中にそれぞれグローあるいはコロナと表示)。さらにバック第1層塗布と下塗層塗布の間に特開平8−57951号の実施例1に従い、各支持体のTg−5℃で表4に示した時間熱処理(BTA処理)を行った。なお、本発明の下塗は異方性急冷の高温側の面に行った。この後、巻癖カール、100〜170℃の吸熱ピークの熱量を測定し表4に記載した。
■グロー放電処理法特開平8−57951号の実施例1の記載に従って、グロー表面処理、バック第1層、下塗り層の塗設、バック第2層の塗設、バック第3層の塗設を行った。
■コロナ処理法特開平9−106045号の比較例Iに記載のコロナ処理、第1下塗層、第2下塗層、この反対面に帯電防止層(バック第1層)、表面相(バック第2層)を塗設した。
(5)感材の作成・評価表4に示すように下記感材を下塗層側に塗設した。
カラーネガ感材:特開平9−146237号の実施例2の試料201と同じものを塗設(表4中にCNと表示)
カラー反転感材:特開平11−84601号の実施例1の試料101と同じものを塗設(表4中にCRと表示)
これらの感材および支持体を135感材幅(35mm)にスリットした後、上記の方法でノッチ開け強度、以下に示す方法で切断性を評価し、結果を表4に示した。
【0053】
【表4】

【0054】■裁断性評価方法(イ)裁断荷重1)サンプルフィルムをMD、TDに35mm幅にスリットする。
2)これをノーリツ社製カッターインサーター(ENV−M4型)のカッターのハンドルの荷重を掛け、35mm全幅が裁断されるために要する荷重を求めた。
(ロ)切断不良・ミニラボ現像機(富士写真フイルム(株)製FP550B型)に内蔵したカッターを用いて評価する。
・「コンスト(定長モード)」を用いて裁断する。(通常モードで裁断時に感材に張力を掛けるが、コンストモードではこれが掛からず、より裁断し難い厳しい評価になる)
・カッター刃は先端の幅が0.1mmになるまで摩耗させたものを用いる(数年以上使用した刃をシミュレートしている)
・同じサンプルを100回裁断し下記のように評価し、裁断不良(一部でも裁断できないところが発生したもの)の発生率を求めた。3%以下のものが許容内である。
■ノッチ開け性(イ)ノッチ開け強度・上述の方法に従ってMD、TD各100点測定し、その平均値を求めた。
(ロ)バリ発生率・上記ノッチ開け強度を測定したサンプルを50倍の実態顕微鏡で測定し、バリの確認された数から発生率を求めた。3%以下が許容内である。
■擦傷発生数1)サンプル感材フィルムを現像処理後、TD35mm幅×MD1.5m長にスリットする。
2)これを25℃10%RH下で、富士写真フイルム社製ノッチャーパンチャー(FNP7000D)でノッチ開け処理する。
3)これのバック面に発生した擦り傷を点光源(100Wのタングステンランプ)下で目視で数える。発生した数を1m2あたりに規格化して表記する。5個/m2以下が好ましく、より好ましくは3個/m2以下である。
【0055】
【発明の効果】幅方向(TD)、長手方向(MD)の破断強度がともに5kg/mm2 以上18kg/mm2 以下、TD、MDのヤング率がともに400kg/mm2 以上600kg/mm2以下のポリエステル支持体により、現像所(ラボ)でのフィルム切断性(裁断性、ノッチ開け性)に優れ、かつ取扱性に優れ擦り傷の発生し難いポリエステル支持体、およびハロゲン化銀写真感光材料を達成した。
【出願人】 【識別番号】000005201
【氏名又は名称】富士写真フイルム株式会社
【出願日】 平成12年3月22日(2000.3.22)
【代理人】 【識別番号】100105647
【弁理士】
【氏名又は名称】小栗 昌平 (外4名)
【公開番号】 特開2001−264936(P2001−264936A)
【公開日】 平成13年9月28日(2001.9.28)
【出願番号】 特願2000−80628(P2000−80628)