トップ :: G 物理学 :: G03 写真;映画;光波以外の波を使用する類似技術;電子写真;ホログラフイ




【発明の名称】 画像情報読取装置
【発明者】 【氏名】芝吹 直伸

【氏名】岩切 直人

【要約】 【課題】両面読み取り型蓄積性蛍光体シートに損傷を発生せることがなく、高精度な画像読み取り処理を効率的に行うことを可能にする。

【解決手段】第1および第2ローラ対60、62を介して矢印A方向に副走査搬送される蓄積性蛍光体シート22の裏面側に配置され、前記蓄積性蛍光体シート22を案内する第1および第2ガイド部材70、72と、前記裏面側にレーザ光Lの照射位置に対応して配置されるガラスガイド74とを備え、前記第1および第2ガイド部材70、72および前記ガラスガイド74が取り付け部材76に一体的に装着されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】記録面に励起光が照射される際に両面側から輝尽発光光を発する両面読み取り型蓄積性蛍光体シートが使用され、前記蓄積性蛍光体シートに蓄積記録された放射線画像情報の読み取りを行う画像情報読取装置であって、前記蓄積性蛍光体シートの前記記録面側に配置され、該記録面に励起光を照射する励起光照射手段と、前記記録面側に配置され、該記録面側から発せられる輝尽発光光を集光する第1集光手段と、前記記録面とは反対の裏面側に配置され、前記裏面側から発せられる輝尽発光光を集光する第2集光手段と、前記裏面側に配置され、前記蓄積性蛍光体シートを案内するガイド部材と、前記裏面側に前記励起光の照射位置に対応して配置される光透過性ガイド部材と、を備えることを特徴とする画像情報読取装置。
【請求項2】請求項1記載の装置において、前記ガイド部材は、前記蓄積性蛍光体シートと接する面側に緩衝材を設けるとともに、前記緩衝材の表面が、前記光透過性ガイド部材の前記蓄積性蛍光体シート側の面よりも該蓄積性蛍光体シート側に近接する位置に設定されることを特徴とする画像情報読取装置。
【請求項3】請求項2記載の装置において、前記緩衝材は、前記ガイド部材の表面から前記光透過性ガイド部材が併設される端面にわたって設けられることを特徴とする画像情報読取装置。
【請求項4】蓄積性蛍光体シートの記録面に励起光が照射されることにより、前記蓄積性蛍光体シートに蓄積記録された放射線画像情報の読み取りを行う画像情報読取装置であって、前記蓄積性蛍光体シートの前記記録面とは反対の裏面側に配置されて該蓄積性蛍光体シートを平面状乃至曲面状の搬送面に沿って案内するとともに、前記励起光の走査面の少なくとも一部に開口部が設けられる第1ガイド部材と、前記開口部に配置され、前記第1ガイド部材よりも前記蓄積性蛍光体シートから離間する第2ガイド部材と、を備え、前記励起光の入射角度をθ、前記第1ガイド部材から前記第2ガイド部材までの距離をH、前記開口部の開口幅寸法をWとすると、この入射角度θが、θ>tan-1(H/W)、またはθ<0の条件を満たすことを特徴とする画像情報読取装置。
【請求項5】請求項4記載の装置において、前記第2ガイド部材は、光透過性部材であることを特徴とする画像情報読取装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録面に励起光が照射される際に両面側から輝尽発光光を発する両面読み取り型蓄積性蛍光体シートが使用され、前記蓄積性蛍光体シートに蓄積記録された放射線画像情報の読み取りを行う画像情報読取装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、蓄積性蛍光体(輝尽性蛍光体)を利用して、人体等の被写体の放射線画像情報を一旦記録し、この放射線画像情報を写真フイルム等の写真感光材料等に再生し、あるいはCRT等に可視像として出力させるシステムが知られている。
【0003】蓄積性蛍光体は、放射線(X線、α線、γ線、電子線、紫外線等)の照射によりこの放射線エネルギの一部を蓄積し、後に可視光等の励起光の照射によって、蓄積されたエネルギに応じて輝尽発光を示す蛍光体をいう。この蓄積性蛍光体は、通常、シート状に構成されて蓄積性蛍光体シートとして使用されている。
【0004】上記システムでは、例えば、蓄積性蛍光体シートに記録された画像情報の読み取りを行う読み取り部と、読み取り処理後に前記蓄積性蛍光体シートに残存する画像情報を消去する消去部とを備えた画像情報読取装置が採用されている。この画像情報読取装置では、外部の撮影装置により被写体の放射線画像情報が記録された蓄積性蛍光体シートを収容するカセッテが装填部に挿入される。
【0005】次いで、カセッテが開蓋された状態で、シート体枚葉手段の作用下に前記カセッテから蓄積性蛍光体シートが取り出され、この蓄積性蛍光体シートがシート体搬送手段を介して読み取り部に搬送される。読み取り部で放射線画像情報の読み取り処理が施された蓄積性蛍光体シートは、消去部で残像の消去処理が行われた後、装填部に配置されているカセッテ内に収容される。
【0006】最近、マンモ撮影等のように、被写体の放射線画像情報を高画質で再生するために、蓄積性蛍光体シートに蓄積されたエネルギを効率よく読み取ることが望まれている。そこで、蓄積性蛍光体シートのベース面を透明にする工夫がなされている。この種の蓄積性蛍光体シートでは、蛍光体層(記録面)側から励起光が照射されると、この蛍光体層側の他、ベース面側(裏面側)からも輝尽発光光が発せられる。従って、読み取り部では、蓄積性蛍光体シートの両面側に輝尽発光光を集光するための2つの集光手段が設けられている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、読み取り部では、放射線画像情報の読み取り処理を高精度に遂行するために、蓄積性蛍光体シートの裏面側をガイド手段に接触させながら、前記蓄積性蛍光体シートをローラ対で挟持搬送する構造が採用されている。その際、蓄積性蛍光体シートの裏面側に配置されている集光手段に輝尽発光光を集光させるため、ガイド手段は、励起光の照射位置に対応して分離構成されている。
【0008】これにより、蓄積性蛍光体シートは、励起光の照射位置近傍で一方のガイド手段から他方のガイド手段に乗り換える際、この他方のガイド手段を構成する、例えば、ガラスガイドに直接接触し、前記蓄積性蛍光体シートの裏面側に損傷が発生するおそれがある。しかも、蓄積性蛍光体シートの先端が他方のガイド手段に当接してしまい、この蓄積性蛍光体シートにばたつきが生じて読み取り画像にムラが発生するという問題が指摘されている。
【0009】本発明はこの種の問題を解決するものであり、両面読み取り型蓄積性蛍光体シートに損傷等を発生させることがなく、高精度な画像読み取り処理を効率的に遂行することが可能な画像情報読取装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明に係る画像情報読取装置では、蓄積性蛍光体シートの裏面側に前記蓄積性蛍光体シートを案内するためのガイド部材が配置されるとともに、励起光の照射位置に対応して光透過性ガイド部材が配置される。このため、蓄積性蛍光体シートの裏面側から発する輝尽発光光が光透過性ガイド部材を透過して第2集光手段に確実に集光され、高精度な読み取り処理が遂行される。
【0011】しかも、蓄積性蛍光体シートは、光透過性ガイド部材の案内作用下にガイド部材に円滑に受け渡される。これにより、蓄積性蛍光体シートの裏面側に損傷が発生することを阻止するとともに、前記蓄積性蛍光体シートのばたつきによる読み取り画像のムラを有効に防止することが可能になる。
【0012】また、ガイド部材は、蓄積性蛍光体シートと接する面側に緩衝材を設けており、この蓄積性蛍光体シートの裏面側の損傷を可及的に阻止することができる。さらに、緩衝材の表面が、光透過性ガイド部材の蓄積性蛍光体シート側の面よりも前記蓄積性蛍光体シート側に近接する位置に設定されている。従って、蓄積性蛍光体シートが緩衝材から光透過性ガイド部材に受け渡される際に、この蓄積性蛍光体シートの先端が引っかかることがなく、前記蓄積性蛍光体シートを円滑に搬送することが可能になる。しかも、蓄積性蛍光体シートの下方に撓み易い中央部分が、光透過性ガイド部材に接触することがなく、前記蓄積性蛍光体シートの損傷を回避することができる。
【0013】さらにまた、緩衝材は、ガイド部材の表面から光透過性ガイド部材が併設される端面にわたって設けられており、蓄積性蛍光体シートの引っかかりを可及的に阻止することができる。
【0014】また、本発明では、蓄積性蛍光体シートの記録面とは反対の裏面側に、前記蓄積性蛍光体シートを平面状乃至曲面状の搬送面に沿って案内するとともに、前記励起光の走査面の少なくとも一部に開口部を設けた第1ガイド部材が配置され、この開口部には、前記第1ガイド部材よりも前記蓄積性蛍光体シートから離間する第2ガイド部材が配置される。
【0015】この場合、励起光の入射角度をθ、第1ガイド部材から第2ガイド部材までの距離をH、開口部の開口幅寸法をWとすると、この入射角度θが、θ>tan-1(H/W)、またはθ<0の条件を満たしている。このため、蓄積性蛍光体シートが第1および第2ガイド部材間で撓んでも、この蓄積性蛍光体シートで反射される励起光の正反射成分が前記励起光の入射方向に戻ることがない。これによって、迷光等により画像ノイズが発生することがなく、高精度な読み取り処理が遂行される。
【0016】さらに、第2ガイド部材は、光透過性部材であり、蓄積性蛍光体シートの裏面側から発する輝尽発光光が前記光透過性部材を透過して集光される。このため、放射線画像情報の読み取り処理が一層高精度に行われる。
【0017】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施形態に係る画像情報読取装置10の概略構成説明図である。
【0018】画像情報読取装置10を構成する装置本体12の前面(操作面)上部には、操作部およびモニタの機能を有するタッチパネル14が設けられ、このタッチパネル14の下方には、カセッテ18を着脱自在なカセッテ装填部20が設けられる。
【0019】カセッテ18は、蓄積性蛍光体シート22を収容する筐体24と、この筐体24の開口部26を開閉自在な蓋体28とを有している。蓄積性蛍光体シート22は、透明なベース面上に記録面が設けられ、励起光の照射によって両面側から輝尽発光光を発する画面読み取り型シート体を構成している。
【0020】カセッテ装填部20には、カセッテ18を載置するための支持台30が設けられるとともに、装置本体12の内部を遮光するためのシャッター部材32が開閉自在に配置される。カセッテ装填部20の内部には、カセッテ18から蓄積性蛍光体シート22を取り出す一方、後述する読み取り処理および消去処理後の前記蓄積性蛍光体シート22を前記カセッテ18内に戻す枚葉部36が装着される。枚葉部36は、カセッテ装填部20で蓋体28が開放されたカセッテ18内に進入自在な吸着盤40a、40bを備える。
【0021】枚葉部36の下方には、搬送系42を介して消去部44および読み取り部46が配設される。搬送系42は、複数の互いに対をなすローラ対48を備えており、このローラ対48により構成される鉛直搬送路に消去部44が配置される。この消去部44は、蓄積性蛍光体シート22の記録面側に配置される消去ユニット50を備えている。消去ユニット50内には、複数の消去用光源52が水平方向に配列されている。
【0022】ローラ対48により構成される水平搬送路に沿って読み取り部46が配置される。この読み取り部46は、カセッテ18から取り出された蓄積性蛍光体シート22を副走査方向(矢印A方向)に搬送する副走査搬送機構54と、副走査方向に搬送される前記蓄積性蛍光体シート22に主走査方向(副走査方向と略直交する方向)にレーザ光Lを照射するレーザ光照射手段(励起光照射手段)56と、このレーザ光Lの照射によって蓄積性蛍光体シート22から生ずる輝尽発光光を光電的に読み取る第1および第2集光系(集光手段)58a、58bとを備えている。
【0023】副走査搬送機構54は、互いに同期して回転駆動される第1および第2ローラ対60、62を備え、この第1および第2ローラ対60、62は、駆動ローラ60a、62aと前記駆動ローラ60a、62aに対して開閉自在なニップローラ60b、62bとを設ける。
【0024】第1集光系58aは、蓄積性蛍光体シート22の記録面上のレーザ光Lの照射位置に主走査線に沿って配置される第1集光ガイド64aと、この第1集光ガイド64aの上部に装着される第1フォトマルチプライヤ66aとを備える。第2集光系58bは、蓄積性蛍光体シート22の裏面側に配置されており、前記蓄積性蛍光体シート22の裏面側で主走査線に沿って配置される第2集光ガイド64bと、この第2集光ガイド64bの端部に装着される第2フォトマルチプライヤ66bとを備える。
【0025】図2および図3に示すように、読み取り部46は、蓄積性蛍光体シート22の裏面側に配置され、この蓄積性蛍光体シート22を矢印A方向に案内する第1および第2ガイド部材70、72と、前記第1および第2ガイド部材70、72の間に対応し、かつ前記蓄積性蛍光体シート22の裏面側にレーザ光Lの照射位置に対応して配置される光透過性ガイド部材、例えば、ガラスガイド74とを備え、前記第1および第2ガイド部材70、72および前記ガラスガイド74が取り付け部材76に一体的に保持されている。
【0026】取り付け部材76は、レーザ光Lの主走査方向に沿って長尺に構成されるとともに、このレーザ光Lの主走査線に対応して開口部78が形成される。この開口部78は、第2集光系58bを構成する第2集光ガイド64bを挿通可能な幅寸法に設定されている。取り付け部材76の上部には、第1および第2ガイド部材70、72を載置する第1および第2載置面80、82と、ガラスガイド74を載置する第3載置面84a、84bとが設けられる。前記第1および第2載置面80、82には、所定間隔離間して複数のねじ孔86と小径なねじ孔87とが形成される。
【0027】第1ガイド部材70は、蓄積性蛍光体シート22の主走査方向全幅にわたって第1ローラ対60の上流側から走査線近傍まで延在しており、前記第1ローラ対60を構成する駆動ローラ60aの各ローラ面88に対応して複数の開口部90が形成される。第1ガイド部材70は、板材92と、この板材92の蓄積性蛍光体シート22と接する面側に設けられる緩衝材94とを備える。緩衝材94は、例えば、ポリエステル織布や不織布等により構成されており、板材92の上面側からガラスガイド74が並設される端面にわたり、さらにこの板材92の反対側の面まで折り返して設けられている。
【0028】第1ガイド部材70には、取り付け部材76に設けられたねじ孔86に対応して孔部96が形成され、この孔部96に挿入されるねじ98を介して前記第1ガイド部材70が前記取り付け部材76に装着される。第1ガイド部材70の両端部に設けられた凹部99には、ガラスガイド押さえ100が配置され、ねじ102がねじ孔87にねじ込まれることにより、ガラスガイド74が前記取り付け部材76に固定される。なお、第2ガイド部材72は、第1ガイド部材70と同様に構成されており、同一の構成要素には同一の参照符号を付して、その詳細な説明は省略する。
【0029】ガラスガイド74は、第2集光ガイド64b側の面(裏面)側にARコート処理が施されている。ARコートによりレーザ光Lの反射成分を抑えるとともに、輝尽発光光の透過率を向上させることができるからである。このガラスガイド74の一つの角部に面取り104が施されており、これによって前記ガラスガイド74の表裏判別が容易に行われる。
【0030】図3に示すように、第1および第2ガイド部材70、72およびガラスガイド74が取り付け部材76に装着された状態で、この第1および第2ガイド部材70、72を構成する緩衝材94の表面が、前記ガラスガイド74の面よりも蓄積性蛍光体シート22側に距離H(H=0.1mm〜0.2mm)だけ近接する位置に設定される。
【0031】次に、このように構成される画像情報読取装置10の動作について説明する。
【0032】まず、図示しない撮影装置により人体等の被写体の撮影画像情報が蓄積記録された蓄積性蛍光体シート22を収容するカセッテ18が、画像情報読取装置10のカセッテ装填部20を構成する支持台30に沿って装置本体12の内方に導入される。このカセッテ18は、その先端部でシャター部材32を押し開いて該カセッテ18の先端部が装置本体12の内部に挿入されるとともに、蓋体28が所定の位置まで開動される。
【0033】そこで、枚葉部36を構成する吸着盤40a、40bが、カセッテ18内の蓄積性蛍光体シート22のベース面に対して上方から斜め下方に傾斜する軌跡に沿って移動する。吸着盤40a、40bが蓄積性蛍光体シート22のベース面を吸着保持した状態で、カセッテ18内から搬送系42側に移動し、前記蓄積性蛍光体シート22の先端をローラ対48に挟持させる。蓄積性蛍光体シート22は、搬送系42を構成する複数のローラ対48の回転作用下に水平方向から鉛直下方向に向かって搬送され、消去部44を一旦通過した後、水平方向に搬送されて読み取り部46に送られる。
【0034】この読み取り部46では、蓄積性蛍光体シート22が副走査搬送機構54を構成する第1および第2ローラ対60、62の作用下に矢印A方向に副走査搬送されながら、この蓄積性蛍光体シート22の記録面側にレーザ光照射手段56からレーザ光Lが主走査される。
【0035】これにより、蓄積性蛍光体シート22の記録面側から発せられる輝尽発光光が第1集光系58aにより光電的に読み取られるとともに、透明なベース面を透過して前記蓄積性蛍光体シート22の裏面側から発せられる輝尽発光光が第2集光系58bにより光電的に読み取られる。従って、読み取り精度が向上し、特に、マンモ撮影等のような高画質が望まれる際にも有効に適応可能になる。
【0036】読み取り処理後の蓄積性蛍光体シート22は、副走査搬送機構54でスイッチバックされ、鉛直上方向に搬送されて消去部44を構成する消去ユニット50を通って枚葉部36側に搬送される。その際、消去ユニット50を構成する消去用光源52を介して蓄積性蛍光体シート22の両面に消去光が照射され、前記蓄積性蛍光体シート22に残存する放射線画像情報の消去処理が行われる。消去処理後の蓄積性蛍光体シート22は、枚葉部36を構成する吸着板40a、40bの吸着作用下に空のカセッテ18内に送り込まれる。
【0037】この場合、本実施形態では、図3に示すように、レーザ光Lの照射位置に対応してガラスガイド74が配置されるとともに、このガラスガイド74の両端部に近接して第1および第2ガイド部材70、72が設けられている。このため、蓄積性蛍光体シート22の裏面側から発せられる輝尽発光光は、ガラスガイド74を透過して第2集光ガイド64bに確実に照射され、蓄積性蛍光体シート22に記録されている放射線画像情報の読み取り精度が有効に向上するという効果が得られる。
【0038】さらに、第1および第2ガイド部材70、72は、蓄積性蛍光体シート22のベース面が接する表面側に緩衝材94を設けるとともに、ガラスガイド74の蓄積性蛍光体シート22側の面が、前記緩衝材94の表面から距離Hだけ該蓄積性蛍光体シート22より離間している。従って、蓄積性蛍光体シート22の裏面は、第1および第2ガイド部材70、72に接する際に損傷等を発生することがない一方、ガラスガイド74に接することがなく、この蓄積性蛍光体シート22に損傷が惹起されることを阻止することができる。しかも、蓄積性蛍光体シート22の先端が第1ガイド部材70からガラスガイド74を介して第2ガイド部材72に受け渡される際に、先端の引っかかりを回避することが可能になる。
【0039】これにより、蓄積性蛍光体シート22は、第1ガイド部材70、ガラスガイド74および第2ガイド部材72に円滑に受け渡され、この蓄積性蛍光体シート22のばたつきによる読み取り画像のムラを有効に防止できるという利点がある。
【0040】さらにまた、緩衝材94は、板材92の表面からガラスガイド74が並設される端面を覆って設けられている。このため、蓄積性蛍光体シート22がガラスガイド74から第2ガイド部材72に搬送される際に、この蓄積性蛍光体シート22の先端が引っかかることを可及的に阻止し、前記蓄積性蛍光体シート22を矢印A方向に円滑かつ高精度に副走査搬送することが可能になる。
【0041】また、第1および第2ガイド部材70、72は、図2に示すように、取り付け部材76の第1および第2載置面80、82に載置されてねじ98により固定されるとともに、ガラスガイド74は、この取り付け部材76の第3載置面84a、84b上に配置され、その両端側がガラスガイド押さえ100を介して固定されている。従って、第1および第2ガイド部材70、72とガラスガイド74との相対位置は、取り付け部材76の加工精度によって確実に維持することができ、簡単な構成で位置決め精度が有効に向上するという効果がある。
【0042】ところで、蓄積性蛍光体シート22の先端が、ガラスガイド74と第2ガイド部材72との境界部位に進入した際にも、レーザ光Lの正反射成分が光学系に戻らないように条件を設定することができる。すなわち、図4に示すように、ガラスガイド74の幅寸法W、レーザ光Lの入射角度をθ(図4中、反時計回りを正とする)、蓄積性蛍光体シート22を案内する第1および第2ガイド部材70、72の表面からガラスガイド74の表面までの距離をHとする。
【0043】ここで、レーザ光Lの入射角度θが、0≦θ≦tan-1(H/W)であると、蓄積性蛍光体シート22の先端が、第2ガイド部材72の手前でかつガラスガイド74上で撓むと、前記レーザ光Lが前記蓄積性蛍光体シート22に対して直角に照射される場合がある。このため、レーザ光Lの正反射成分がこのレーザ光Lの入射方向に戻って迷光が発生し、レーザ共振器の共振状態を乱したり、APCやACC回路の制御を乱したりして、予期せぬレーザ光Lの光量変動を招き、読み取り画像にノイズが惹起されるおそれがある。
【0044】従って、本実施形態では、レーザ光Lの入射角度θが、θ>tan-1(H/W)、またはθ<0の条件を満たすことにより、上記の不具合を有効に防止することが可能になるという効果が得られる。
【0045】なお、本実施形態では、光透過性ガイド部材としてガラスガイド74を使用したが、これに限定されるものではなく、アクリル樹脂等の比較的損傷し難い材料を使用することができる。また、副走査搬送機構54では、蓄積性蛍光体シート22を平面状の搬送路に沿って搬送するため、第1および第2ガイド部材70、72とガラスガイド74とが平坦状に構成されているが、前記副走査搬送機構54が、例えば、湾曲搬送路を構成する際には、前記第1および第2ガイド部材70、72と前記ガラスガイド74とを湾曲形状に設定すればよい。
【0046】
【発明の効果】本発明に係る画像情報読取装置では、蓄積性蛍光体シートの裏面側にガイド部材と、励起光の照射位置に対応して光透過性ガイド部材とが配置されるため、この蓄積性蛍光体シートの裏面側から発する輝尽発光光が前記光透過性ガイド部材を透過して確実に集光され、高精度な読み取り処理が簡単な構成で確実に遂行される。
【出願人】 【識別番号】000005201
【氏名又は名称】富士写真フイルム株式会社
【出願日】 平成12年4月18日(2000.4.18)
【代理人】 【識別番号】100077665
【弁理士】
【氏名又は名称】千葉 剛宏 (外1名)
【公開番号】 特開2001−305684(P2001−305684A)
【公開日】 平成13年11月2日(2001.11.2)
【出願番号】 特願2000−116305(P2000−116305)