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【発明の名称】 写真処理装置
【発明者】 【氏名】北 耕次

【要約】 【課題】焼き付け条件およびフィルムコードを予め登録しておかなくても、白黒フィルムを識別して、白黒フィルムに記録された画像をカラー印画紙を用いて良好にプリント可能にする。

【解決手段】フィルムの画像をRGBの3色に分解して撮像し(S1)、フィルムに記録された画像内の複数の区域に関するBG間およびRG間における濃度の相関係数および回帰直線を求め(S2)、相関係数がしきい値以上の場合は(S3)、回帰直線から決定された焼き付け条件で白黒露光を行う(S4)。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 フィルムに記録された画像を複数の色に分解して撮像するための撮像手段と、前記撮像手段からの画像信号に基づいて、前記フィルムに記録された画像内の複数の区域に関する前記複数の色の間における濃度の相関情報を求める相関情報演算手段と、前記相関情報演算手段によって求められた相関情報に基づいて、当該フィルムがカラーフィルムであるのか或いは白黒フィルムであるのかを判断する判断手段とを備えていることを特徴とする写真処理装置。
【請求項2】 前記判断手段によってフィルムが白黒フィルムであると判断された際に、当該白黒フィルムに記録された画像の印画紙への焼き付け条件を前記相関情報に基づいて決定する焼き付け条件決定手段をさらに備えていることを特徴とする請求項1に記載の写真処理装置。
【請求項3】 前記複数の色がRGBの3色であることを特徴とする請求項1または2に記載の写真処理装置。
【請求項4】 相関情報演算手段が相関情報として前記複数の色から任意に選択された2色の間の濃度の相関係数を求め、前記判断手段が前記相関係数と所定のしきい値との大小関係によってフィルムがカラーフィルムであるのか或いは白黒フィルムであるのかの判断を行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の写真処理装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は写真処理装置に関し、特に煩わしい作業を行わなくともカラーフィルムだけでなく白黒フィルムに記録された画像を良好に焼き付け処理することが可能な写真処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】印画紙などの感光材料に対して、自動的に焼付、現像、漂白定着、安定化などの処理を施すことが可能な写真処理装置が知られている。このような写真処理装置では、白黒フィルムとカラーフィルムとで異なる現像処理を行う必要があるが、近年、カラーフィルムと同じ現像処理を行っても良好なプリントが得られる白黒フィルム(セピアフィルムを含む)が開発されている。そして、これに伴って、焼き付け工程においても白黒フィルムに記録された画像に対してカラー焼き付け処理が行われることが多くなっている。このような場合に、白黒フィルムとともに用いられる印画紙としては、カラー現像処理が可能な白黒印画紙もあるが、カラーフィルムと白黒フィルムとが混在している場合に途中で印画紙を入れ替える作業に手間がかかるため、通常のカラー印画紙を使用する場合が多い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】白黒フィルムは、カラーフィルムの場合と同じ現像処理ができない種類も含めて、カラーフィルムとはかなり異なるベース色をしている(ただし、セピアフィルムのベース色はカラーフィルムに近い)。そのため、カラーフィルム用に作られたカラー印画紙に白黒フィルムの画像をアナログ方式で焼き付ける場合には、露光の光色をカラーフィルムのベース色に近づける補正を行う必要があり、補正量が少しでもずれるとプリント画像に有彩色が現れてしまい、良好な白黒プリントを得ることができなくなる。また、ディジタル方式で焼き付け処理した場合も、特に輪郭部分などにおいて色が滲むといった現象が見られたり、アナログ方式の場合と同様に若干の補正ずれによってプリント画像に有彩色が現れることがある。
【0004】これに対処するために、フィルムスロープバランス(フィルムに記録された画像のR(赤)、G(緑)、B(青)の3色の相互濃度関係)などの焼き付け条件をフィルム種ごとに予め焼き付け露光部(プリンタ)に登録しておき、処理するフィルム種に応じた条件で焼き付け処理を行うことによって良好な白黒プリントを得るようにした写真処理装置がある。しかしながら、このような手段では、フィルム種ごとの焼き付け条件を予め登録しておかなければならず、そのためにフィルムも用意しなければならないので、焼き付け条件を登録すべきフィルム種が多くなると作業量が増大してしまう。
【0005】また、この場合、作業者の誤操作防止のために焼き付け処理に係るフィルムが白黒フィルムであることおよびその種類を写真処理装置で自動的に正しく認識しようとすると、フィルムに記録されているDXコード(フィルムの上下端部近傍に形成された電子読み取り記号)などのフィルムコードを読み取る必要がある。そのためには、さらに白黒フィルムのフィルムコードを予め写真処理装置に登録しておかなければならず、新規の白黒フィルムが発売されるたびにその焼き付け条件とともにフィルムコードの登録が必要になるという煩わしさがある。
【0006】そこで、本発明の第1の目的は、DXコードなどのフィルムコードを予め登録しておくといった煩わしい作業を行わなくとも、フィルムが白黒フィルムであることを識別することができる写真処理装置を提供することである。
【0007】また、本発明の第2の目的は、焼き付け条件およびフィルムコードを予め登録しておくといった煩わしい作業を行わなくとも、フィルムが白黒フィルムであることを識別し、白黒フィルムに記録された画像を例えばカラー印画紙を用いて良好にプリントすることができる写真処理装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、請求項1の写真処理装置は、フィルムに記録された画像を複数の色に分解して撮像するための撮像手段と、前記撮像手段からの画像信号に基づいて、前記フィルムに記録された画像内の複数の区域に関する前記複数の色の間における濃度の相関情報を求める相関情報演算手段と、 前記相関情報演算手段によって求められた相関情報に基づいて、当該フィルムがカラーフィルムであるのか或いは白黒フィルムであるのかを判断する判断手段とを備えている。
【0009】請求項1によると、白黒フィルムに記録された画像とカラーフィルムに記録された画像とで画像内の複数の区域に関する分解された複数の色の間の濃度の相関が異なることを利用して、フィルムが白黒フィルムであるのか或いはカラーフィルムであるのかが判断されるので、DXコードなどのフィルムコードが予め登録されていなくても白黒フィルムを識別することが可能となる。
【0010】また、請求項2の写真処理装置は、前記判断手段によってフィルムが白黒フィルムであると判断された際に、当該白黒フィルムに記録された画像の印画紙への焼き付け条件を前記相関情報に基づいて決定する焼き付け条件決定手段をさらに備えていることを特徴とするものである。
【0011】請求項2によると、白黒フィルムに記録された画像の印画紙への焼き付け条件が相関情報に基づいて決定されるので、フィルムスロープバランスなどの焼き付け条件が予め登録されていなくても、例えばカラー印画紙を用いて白黒フィルムに記録された画像を良好にプリントすることができる。
【0012】また、請求項3の写真処理装置は、前記複数の色がRGBの3色であることを特徴とするものである。請求項3によると、複数の色が光の3原色のRGBであるので、フィルムの識別や焼き付け条件の決定を容易に行うことができる。
【0013】また、請求項4の写真処理装置は、相関情報演算手段が相関情報として前記複数の色から任意に選択された2色の間の濃度の相関係数を求め、前記判断手段が前記相関係数と所定のしきい値との大小関係によってフィルムがカラーフィルムであるのか或いは白黒フィルムであるのかの判断を行うことを特徴とするものである。請求項4によると、相関情報として複数の色から任意に選択された2色の間の濃度の相関係数が求められ、相関係数と所定のしきい値との大小関係によってフィルムが白黒フィルムであるのか或いはカラーフィルムであるのかが判断されるので、識別計算が比較的簡単であって白黒フィルムを迅速に識別することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な一実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0015】図1は、本実施の形態の写真処理装置の要部構成を概略的に示した図である。図1の写真処理装置1は、光源4からの光が現像済みのフィルム2を介してカラー印画紙3に照射される、いわゆるアナログ方式の焼き付けが行われるものである。フィルム2は、モータ5で駆動される複数のローラ対6によって挿入口から排出口へと間欠的に搬送される。モータ5を駆動する制御信号は、制御部7から供給される。フィルム2はポジまたはネガのいずれであってもよく、フィルム2がカラーフィルムであるか或いは白黒フィルムであるかに応じてフィルム2内の各コマにはカラー画像または白黒画像が記録されている。
【0016】フィルム2の搬送路に沿って配置されたCCDカメラ8は、フィルム2に記録された1コマ分の画像を撮像し、RGBの3色に分解されたディジタル画像信号を出力する。CCDカメラ8は制御部7からの制御信号によって駆動され、CCDカメラ8から出力されるディジタル画像信号は制御部7に与えられる。
【0017】CCDカメラ8が配置されている場所よりもフィルム排出口側であって光源4とフィルム2の搬送路との間にはイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の各フィルタ9a〜9cが配置されている。これらのフィルタ9a〜9cはフィルタ駆動部10によって駆動され、光源4からカラー印画紙3に至る光路内に適切な量だけ挿入される。フィルタ駆動部10は制御部7からの制御信号によって制御される。
【0018】フィルム2の搬送路に対して光源4とは反対側には、プリントサイズを調節するためのレンズ12および光路を開閉するシャッタ14が配置されている。シャッタ14は、カラー印画紙3が所定時間だけ露光されるようにシャッタ駆動部16によって開閉駆動される。また、レンズ12もプリントサイズを任意のサイズに調節するために図示しないレンズ駆動部によって駆動される。シャッタ駆動部16およびレンズ駆動部を制御する制御信号は、制御部7から供給される。カラー印画紙3は、モータ18で駆動される複数のローラ対20によって印画紙マガジンから現像部(ともに図示せず)へと間欠的に搬送される。モータ18を駆動する制御信号は、制御部7から供給される。
【0019】制御部7はCPU22、ROM23、RAM24などの部品から構成されている。ROM23には制御部7で行う処理についてのプログラムや必要なデータが記憶されており、RAM24にはCCDカメラ8から与えられたディジタル画像信号がRGBの各色ごとに記憶される。また、CPU22は、ROM23およびRAM24に記憶されたプログラムやデータを元に所定の演算を行い、上述した各種の部材に制御信号を供給する。
【0020】次に、本実施の形態の写真処理装置1の動作について、図2〜図4をさらに参照して説明する。図2は、写真処理装置1の焼き付け処理についてのフローチャートである。図3は、カラーフィルムの場合のRGB3色の濃度の相関を描いたグラフである。図4は、白黒フィルムの場合のRGB3色の濃度の相関を描いたグラフである。
【0021】まず、ステップS1において、新たなフィルム2が装着されたことが感知された場合に、CCDカメラ8が駆動されてフィルム先頭の1コマ分の画像が撮像される。この撮像によって得られたRGB3色に分解された画像信号は、CCDカメラ8内部でのAD変換によってディジタル化されてから制御部7に供給され、RAM24の所定領域内にそれぞれ格納される。
【0022】次に、ステップS2において、撮像された1コマが多数(例えば縦16×横24程度)の区域に分割され、これら多数の区域に関して、RGB3色の間における濃度についての回帰計算が実行される。より具体的には、分割された多数の区域それぞれについて各区域内のRGB各色の平均濃度が求められ、BGの2色およびRGの2色の濃度(正確には濃度の対数)の関係を表す2つのグラフに各区域の平均濃度がそれぞれプロットされる。そして、2つのグラフそれぞれについて、プロットされた点から回帰直線が求められるとともに単回帰計算により相関係数が求められる。
【0023】図3(a)はフィルム2がカラーフィルムの場合のBG2色の間における濃度の相関を描いたグラフであり、直線31が回帰直線である。また、図3(b)はフィルム2がカラーフィルムの場合のRG2色の間における濃度の相関を描いたグラフであり、直線32が回帰直線である。このように、フィルム2がカラーフィルムの場合には、プロットされた多数の区域に関するBG2色およびRG2色の間における濃度の相関が比較的小さい。すなわち、プロットされた各点は回帰直線31、32から離隔していることが多く、プロットされたすべての点が回帰直線31、32上にある場合の相関係数を1とすると、カラーフィルムに記録された画像に係る相関係数は1よりもかなり小さくなる。
【0024】また、図4(a)はフィルム2が白黒フィルムの場合のBG2色の間における濃度の相関を描いたグラフであり、直線41が回帰直線である。また、図4(b)はフィルム2が白黒フィルムの場合のRG2色の間における濃度の相関を描いたグラフであり、直線42が回帰直線である。このように、フィルム2が白黒フィルムの場合には、プロットされた多数の区域に関するBG2色およびRG2色の間における濃度の相関が比較的大きい。すなわち、プロットされた各点は回帰直線41、42上またはそのすぐ近傍にあることが多く、白黒フィルムに記録された画像に係る相関係数はきわめて1に近い値となる。
【0025】次に、ステップS3において、ステップS2で求められた相関係数が所定のしきい値(本実施の形態では、0.98)以上であるかが判断される。そして、相関係数が0.98以上であれば(S3:YES)、フィルム2が白黒フィルムであると判断されてステップS4に進み、以下に詳述するような白黒露光処理が行われる。一方、相関係数が0.98未満であれば(S3:NO)、フィルム2がカラーフィルムであると判断されてステップS5に進み、通常のカラー露光処理が行われる。なお、ステップS3において0.98と比較される相関係数は、BG2色の関係から得られたものでもよいし、RG2色の関係から得られたものでもよいし、両者の平均値であってもよい。
【0026】ステップS4の白黒露光処理では、まずカラー印画紙3の焼き付け処理を行う際の焼き付け条件が決定されてから、決定された焼き付け条件での露光が行われる。具体的には、まず、Gの濃度の実測による平均値Gav(=プロットされたGの濃度の総和÷プロットされた区域数)に対するBの濃度の理論的な平均値Gavが回帰直線41から求められ、さらに、平均値Gavに対するRの濃度の理論的な平均値Ravが回帰直線42から求められる。
【0027】このようにして求められた(Bav,Gav,Rav)の組は、フィルム2のスロープバランスを表していると考えられる。そして、このスロープバランスを用いてハイコレクション100%の補正が行われるように焼き付け条件が決定される。例えば、(Bav,Gav,Rav)=(100,80,90)であるならば、これら3つの値の中の最小値(この場合、80)をシャッタ14の開放時間すなわち露光量で置換し、3つの値の中の最大値と各値との相違量(この場合、(0,20,10))をYMCの3つのフィルタ9a、9b、9cの挿入量で置換することにより、Bav:Gav:Rav=1:1:1となってハイコレクション100%の補正(つまり、1コマ内の画像の色をすべて混ぜ合わせると灰色になるような補正)が実現される。
【0028】そして、このようにして決定された焼き付け条件に基づいてフィルタ駆動部10およびシャッタ駆動部16に制御信号が供給され、フィルタ9a、9b、9cの挿入量およびシャッタ14の開放時間が制御されてカラー印画紙3の焼き付け処理が行われる。このとき、チャンネルバランス(フィルムサイズと印画紙サイズとの組み合わせ)に応じて露光量が制御されることが好ましい。しかる後、焼き付け処理されたカラー印画紙3は、現像部に送られてカラー現像処理などの所定の処理が施された後、写真処理装置1から排出される。
【0029】その結果として得られたプリントには、焼き付け条件を上述のように定めたことによって有彩色が現れることがほとんどない。また、異なる種類の白黒フィルムが用いられた場合にも、その種類に応じた焼き付け補正が自動的に行われるので、カラーフィルムに記録された画像はもちろんのこと、白黒フィルムに記録された画像をも同じカラー印画紙を用いて常に良好にプリントすることができるようになる。また、セピアプリントについても白黒の場合の焼き付け条件に基づいて安定して良好なプリントを得ることが可能となる。
【0030】このようにして、本実施の形態の写真処理装置1では、DXコードなどのフィルムコードを予め登録しておくといった煩わしい作業を行わなくとも、白黒フィルムに記録された画像とカラーフィルムに記録された画像とで画像内の複数の区域に関するRGBの3色の間の濃度の相関係数が異なることを利用して、相関係数と所定のしきい値との大小関係により白黒フィルムを識別することが可能である。従って、写真処理装置1へのコード登録の作業を省略することができて、写真処理装置1の製造工程およびメンテナンス作業工程を簡略化することができるという利点が生じる。
【0031】また、本実施の形態によると、白黒フィルムに記録された画像のカラー印画紙3への焼き付け条件が回帰計算から求められた回帰直線41、42に基づいて決定されるので、フィルムスロープバランスなどの焼き付け条件が予め登録されていなくても、カラー印画紙3を用いて白黒フィルムに記録された画像を良好にプリントすることができる。そのため、写真処理装置1へのフィルム種ごとの焼き付け条件の登録作業を省略することができて、この点からも、写真処理装置1の製造工程およびメンテナンス作業工程を簡略化することができるという利点が生じる。
【0032】また、本実施の形態によると、光の3原色のRGBを用いているので、フィルム2の識別や焼き付け条件の決定を容易に行うことができる。さらに、本実施の形態によると、相関情報として複数の色から任意に選択された2色の間の濃度の相関係数が求められ、相関係数と所定のしきい値との大小関係によってフィルム2が白黒フィルムであるのか或いはカラーフィルムであるのかが判断されるので、識別計算を比較的簡単に行うことができて白黒フィルムを迅速に識別することができるという利点もある。
【0033】なお、本実施の形態において、例えば雪景色のような白一色で色情報がほとんどない画像がフィルム2に記録されていたとすると、そのフィルム2がカラーフィルムであるか白黒フィルムであるかに拘わらず相関係数はかなり1に近い値になる。そのため、本実施の形態によっては、カラーフィルムが白黒フィルムであると誤判断されてステップS4で白黒露光処理が施されることがあり得る。しかしながら、このような場合は元々画像内に色情報がほとんど含まれていないために、白黒露光処理が施されても差し支えがないことが多い。
【0034】以上、本発明の好適な一実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な設計変更が可能なものである。例えば、上述の実施の形態は、アナログ方式の露光が行われる写真処理装置についてのものであったが、本発明はフィルムに記録された画像についてのディジタルデータ信号に基づいて制御された光で印画紙を露光するディジタル方式の露光が行われる写真処理装置についても同様に適用することが可能であって、事前の焼き付け条件などの登録を行わなくとも、色情報が完全にキャンセルされた良好な白黒プリントが得られる。その場合、CCDカメラ8はフィルムのスキャナと兼用のものであってもよい。
【0035】また、上述の実施の形態では1コマ分の画像内に属する複数の区域の濃度データだけで相関係数を決定していたが、フィルム内の複数コマ(好ましくは全コマ)に記録された画像をCCDカメラ8で撮像し、できるだけ多数のコマに属する複数の区域の濃度データを用いて相関係数を求めることが好ましい。これにより、判断の精度を向上させることができ、例えば上述した白一色のような画像のコマが最初に含まれている場合にそれが白黒フィルムと誤判断されるのを防止することができる。
【0036】また、上述の実施の形態では、RGBの3色からBGの2色およびRGの2色についての濃度の相関を調べたが、これら以外の他の組み合わせ(例えばBRとBGなど)であってもよい。また、フィルム2に記録された画像を読み取るための装置としては、CCDカメラに限らずスキャナなどの公知のものをいずれも用いることができる。また、上述の実施の形態は、フィルムがネガフィルムの場合を例に説明したが、本発明はポジフィルムについても同様に適用することが可能である。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1によると、白黒フィルムに記録された画像とカラーフィルムに記録された画像とで画像内の複数の区域に関する分解された複数の色の間の濃度の相関が異なることを利用して、フィルムが白黒フィルムであるのか或いはカラーフィルムであるのかが判断されるので、DXコードなどのフィルムコードが予め登録されていなくても白黒フィルムを識別することが可能となる。
【0038】また、請求項2によると、白黒フィルムに記録された画像の印画紙への焼き付け条件が相関情報に基づいて決定されるので、フィルムスロープバランスなどの焼き付け条件が予め登録されていなくても、例えばカラー印画紙を用いて白黒フィルムに記録された画像を良好にプリントすることができる。
【0039】また、請求項3によると、複数の色が光の3原色のRGBであるので、フィルムの識別や焼き付け条件の決定を容易に行うことができる。さらに、請求項4によると、識別計算が比較的簡単であって白黒フィルムを迅速に識別することができる。
【出願人】 【識別番号】000135313
【氏名又は名称】ノーリツ鋼機株式会社
【出願日】 平成12年4月19日(2000.4.19)
【代理人】 【識別番号】100089196
【弁理士】
【氏名又は名称】梶 良之 (外1名)
【公開番号】 特開2001−305677(P2001−305677A)
【公開日】 平成13年11月2日(2001.11.2)
【出願番号】 特願2000−117666(P2000−117666)