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【発明の名称】 写真処理機
【発明者】 【氏名】野村 佳弘

【要約】 【課題】スキャナー読み取り用の光軸側に対する写真フィルムの位置決めを正確に行うことができるようにするための人為的な調節作業を不要にして、作業者の労力を軽減する。

【解決手段】スキャナーと、写真フィルム1をスキャナー読み取り用の光軸側に搬送するフィルム搬送装置9とを設け、フィルム搬送装置9に位置センサ17Bを設けて、写真フィルム1の先端が光軸よりも上手側の搬送経路中の所定箇所に位置したことを検出可能に構成し、位置センサ17Bの検出結果に基づいてスキャナーを制御する制御手段を設け、制御手段は、前記所定箇所からの写真フィルムの搬送量を算出するフィルム搬送量算出部を設け、フィルム搬送量算出部が設定値を算出すると、スキャナーに読み取り作動を開始させるとともに、一連の写真フィルムの全体又はほぼ全体を読み取らせるスキャナー制御部を設けて構成してある。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 写真フィルムを読み取るスキャナーと、前記写真フィルムをスキャナー読み取り用の光軸側に搬送するフィルム搬送装置とを設け、前記フィルム搬送装置に前記写真フィルムに対する位置センサを設けて、前記写真フィルムの先端が前記光軸よりも上手側の搬送経路中の所定箇所に位置したことを検出可能に構成し、前記位置センサの検出結果に基づいて、前記スキャナーを制御する制御手段を設け、前記制御手段は、前記所定箇所からの写真フィルムの搬送量を算出するフィルム搬送量算出部を設け、前記フィルム搬送量算出部が設定値を算出すると、前記スキャナーに読み取り作動を開始させるとともに、一連の写真フィルムの全体又はほぼ全体を読み取らせるスキャナー制御部を設けて構成してある写真処理機。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は写真処理機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、写真処理機には次のように構成したものがあった。
【0003】[A]写真フィルムを読み取るスキャナーと、写真フィルムをスキャナー読み取り用の光軸側に搬送するフィルム搬送装置とを設け、[B]このフィルム搬送装置に写真フィルムに対するセンサを設けて、写真フィルムの各コマ画像のエッジを検出可能に構成し、[C]前記センサがコマ画像の一方のコマエッジを検出してからの写真フィルムの搬送量と、前記センサがコマ画像の他方のコマエッジを検出してからの写真フィルムの搬送量とを算出するフィルム搬送量算出部を設け、[D]前記センサがコマ画像の一方のコマエッジを検出してからフィルム搬送量算出部が設定値を算出すると、スキャナーに読み取り作動を開始させ、前記センサがコマ画像の他方のコマエッジを検出してからフィルム搬送量算出部が設定値を算出すると、スキャナーに読み取り作動を終了させるスキャナー制御部を設け、[E]前記スキャナー制御部は、上記[D]と同様の手順でスキャナーに各コマ画像を順に読み取らせるよう構成してある。
【0004】このような手段では、前記センサが所望の位置に正確に取り付けてあれば、スキャナーが一方のコマエッジから他方のコマエッジまでの間を正確に読み取ることができるが、センサが所望の位置からずれた位置に取り付けられていた場合、スキャナーが前記一方のコマエッジからずれた部分と、他方のコマエッジからずれた部分との間を読み取ることになる。
【0005】そこで従来では、製作時等にフィルム搬送装置で写真フィルムを試験的に搬送するとともにスキャナーで読み取って、両コマエッジの間を正確に読み取っているか否かを検査し、前記一方のコマエッジからずれた部分と、他方のコマエッジからずれた部分との間を読み取っていることが判明した場合、前記センサが所望の位置に正確に取り付けていないと判断して、前記設定値を補正する調節(例えばフィルム搬送装置の駆動用のステッピングモータの搬送パルス数を増減する)を行っていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の構成によれば、製作時等にフィルム搬送装置で写真フィルムを試験的に搬送するとともにスキャナーで読み取って、前記設定値を補正する等の調節を行なわなければならないために、その調節に手間がかかるとともに、調節技術の習得に時間を費やさなければならないという問題があった。
【0007】本発明の目的は、スキャナー読み取り用の光軸側に対する写真フィルムの位置決めを正確に行うことができるようにするための人為的な調節作業を不要にして、作業者の労力を軽減する点にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1による発明の構成・作用・効果は次の通りである。
【0009】[構成]写真フィルムを読み取るスキャナーと、前記写真フィルムをスキャナー読み取り用の光軸側に搬送するフィルム搬送装置とを設け、前記フィルム搬送装置に前記写真フィルムに対する位置センサを設けて、前記写真フィルムの先端が前記光軸よりも上手側の搬送経路中の所定箇所に位置したことを検出可能に構成し、前記位置センサの検出結果に基づいて、前記スキャナーを制御する制御手段を設け、前記制御手段は、前記所定箇所からの写真フィルムの搬送量を算出するフィルム搬送量算出部を設け、前記フィルム搬送量算出部が設定値を算出すると、前記スキャナーに読み取り作動を開始させるとともに、一連の写真フィルムの全体又はほぼ全体を読み取らせるスキャナー制御部を設けて構成してある。
【0010】[作用]フィルム搬送装置で写真フィルムが搬送されて、写真フィルムの先端がスキャナー読み取り用の光軸よりも上手側の搬送経路中の所定箇所に位置したことを位置センサが検出する。
【0011】そして、制御手段のフィルム搬送量算出部が前記所定箇所からの写真フィルムの搬送量を算出する。
【0012】フィルム搬送量算出部が設定値を算出すると、スキャナー制御部がスキャナーに読み取り作動を開始させるとともに、一連の写真フィルムの全体又はほぼ全体を読み取らせる。
【0013】その後は、スキャナーで読み込んだ全画像のうち各コマ画像だけを取り出してプリントすることができる。
【0014】上記のような手段によれば、位置センサの取り付け位置が少々ずれていても、スキャナーが、一方のコマエッジからずれた部分と、他方のコマエッジからずれた部分との間を読み取るといったような不具合を回避することができ、各コマ画像の全体を取り出してプリントすることができる。
【0015】その結果、製作時の位置センサの取り付け精度を従来ほど高くする必要がなくなって、位置センサの取り付け作業を簡単化することができる。そして、スキャナー読み取り用の光軸側に対する写真フィルムの位置決めを正確に行うことができるようにするための人為的な調節作業を不要にすることができる。
【0016】[効果]従って、作業者の労力を軽減できる写真処理機を提供することができた。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0018】図1に写真処理機を示してある。この写真処理機は、ネガフィルム1(写真フィルムに相当)の画像コマを読み取る画像処理部3と、読み取った画像データを印画紙2に焼き付けるデジタル露光装置39と、露光済みの印画紙2を現像処理する現像処理部4と、各部を制御するコントローラ5(制御手段に相当)とから成る。
【0019】そしてコントローラ5に、各種の制御指示を入力するためのキーボード6とモニター8とを接続してある。
【0020】前記画像処理部3は、スキャナー7とネガキャリア9(フィルム搬送装置に相当)と読み取り用光源35と調光フィルタ36とミラートンネル37とから成り、これらはスキャナー読み取り用の光軸に沿って配置してある。
【0021】前記スキャナー7は、ネガキャリア9内に挿入されたネガフィルム1を読み取る。スキャナー7の読み取り作動については後で詳しく説明する。
【0022】図2,図3にネガキャリア9の概略図を示してある。このネガキャリア9は、ネガキャリア本体10にフィルム受け入れ口11を形成するとともに、フィルム受け入れ口11に受け入れたネガフィルム1をCCDゲート42(スキャナー読み取り用の光を通すゲートである)側に搬送する搬送ローラ機構12をネガキャリア本体10に設け、CCDゲート42よりも上手側の搬送経路中に、ネガフィルム1に対するローディングセンサ17Cとレディーセンサ17B(位置センサに相当、いずれも光センサである)とを搬送上手側から順に設け、CCDゲート42よりも下手側の搬送経路中にパーフォレーションセンサ17A(光センサである)を設け、搬送ローラ機構12の搬送終端側に、ネガフィルム1を巻き取り及び繰り出し可能な巻き取り機構13を設けて構成してある。
【0023】前記搬送ローラ機構12はベルト伝動機構31を介してステッピングモーター41に連係してある。
【0024】前記巻き取り機構13は、巻き取りドラム19を支持フレーム20に駆動回転自在に支持させ、巻き取りドラム19の周方向に並ぶ3個の円弧状のフィルムガイド21を、巻き取りドラム19の軸芯方向に沿う第1支持軸25を介して支持フレーム20に揺動自在に支持させて構成してある。
【0025】前記フィルムガイド21は、巻き取りドラム19に対する複数の圧着ローラ23と、ネガフィルム1に対する複数の大小のガイドローラ26,30とを備えたフィルムガイド部材24の一端側の嵌合孔を第1支持軸25に遊嵌し、フィルムガイド部材24を巻き取りドラム19側に付勢するバネ27を設けて構成してある。
【0026】前記コントローラ5は、ローディングセンサ17Cとレディーセンサ17Bとパーフォレーションセンサ17Aとの検出結果に基づいて、ネガキャリア9を制御するもので、前記所定箇所からのネガフィルム1の搬送量を算出するフィルム搬送量算出部43を設け、フィルム搬送量算出部43が設定値を算出すると、スキャナー7に読み取り作動を開始させるとともに、一連のネガフィルム1の全体又はほぼ全体を読み取らせるスキャナー制御部44を設けて構成してある。次に、コントローラ5によるスキャナー7の制御について説明する(図4(イ)〜図4(ト)参照)。
【0027】1) フィルム受け入れ口11に挿入したネガフィルム1の先端部をローディングセンサ17Cが検出すると、ステッピングモーター41が駆動してネガフィルム1を搬送し始める(図4(イ))。
【0028】ステッピングモーター41は最長で5秒間駆動する。ローディングセンサ17Cがネガフィルム1を検出している状態で、前記5秒間にレディーセンサ17Bがネガフィルム1を検出しないとコントローラ5がエラーを報知する。
【0029】2) レディーセンサ17Bがネガフィルム1の先端部を検出すると(このときのネガフィルム1の先端部の被検出位置が、「光軸よりも上手側の搬送経路中の所定箇所」に相当する)、コントローラ5のフィルム搬送量算出部43がステッピングモーター41の搬送パルスをカウントし始める(図4(ロ))。つまり、前記被検出位置からのネガフィルム1の搬送量を演算し始める。
【0030】これにより、ネガフィルム1の先端部の位置を検出することができるとともに、ネガフィルム1の長さを検出することができる。
【0031】3) ネガフィルム1の先端がCCDゲート42に到達する直前でステッピングモーター41の駆動を停止する(図4(ハ))。
【0032】スキャニング要求がない場合や画像メモリの容量がない場合は、条件が整うまでその位置で停止・待機する。
【0033】条件が整うとステッピングモーター41を駆動してネガフィルム1の搬送を再開する。
【0034】4) フィルム搬送量算出部43が設定値を算出すると、すなわち、カウントした前記搬送パルス数が設定パルス数になって、ネガフィルム1の先端がCCDゲート42に到達すると、スキャナー制御部44がスキャナー7に読み取り作動を開始させる(図4(ニ))。
【0035】5) パーフォレーションセンサ17Aがネガフィルム1の先端を検出して、ネガフィルム1の詰まりを監視し始める(図4(ホ))。
【0036】6) レディーセンサ17Bがネガフィルム1の後端部を検出すると、フィルム搬送量算出部43がステッピングモータ41の搬送パルスを再びカウントし始めるこれにより、ネガフィルム1の後端の位置を検出することができる。(図4(ヘ))
7) ネガフィルム1の後端部がCCDゲート42を通過してから、ネガフィルム1が1mm搬送されると、スキャナー7の読み取り作動を終了させる(図4(ト))。
【0037】このようにスキャナー制御部44はスキャナー7に一連のネガフィルム1の全体を読み取らせる。
【0038】上記のように、スキャナー7が一連のネガフィルム1の全体を読み取った後は、その読み取った全画像のうち各コマ画像だけを取り出してプリントする。
【0039】[別実施形態]前記コントーラ5のスキャナー制御部44は、スキャナー7に一連のネガフィルム1のほぼ全体を読み取らせるよう構成してあってもよい。
【出願人】 【識別番号】000135313
【氏名又は名称】ノーリツ鋼機株式会社
【出願日】 平成12年4月18日(2000.4.18)
【代理人】 【識別番号】100092266
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 崇生 (外4名)
【公開番号】 特開2001−305675(P2001−305675A)
【公開日】 平成13年11月2日(2001.11.2)
【出願番号】 特願2000−116044(P2000−116044)