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【発明の名称】 光学読み取り装置及びそれを備えた画像記録装置
【発明者】 【氏名】蒲原 隆顕

【要約】 【課題】光学読み取り装置の光学的ずれの調節を簡単な構造でかつ容易に調節する。

【解決手段】等速ユニット4からの照射光による原稿の像を半速ユニット6により読み取りユニット1への光路を変更するようにした装置において、半速ユニット6をレール6に対して三点支持し、その一点で支持する方を調節ねじ16で上下動させて、光路のずれを調節する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 読み取り対象を載置する透明板の下方にて走査方向に移動可能に設けられかつ当該走査方向に移動時に当該読み取り対象を照射する等速ユニットと、前記等速ユニットに対して同方向にかつ半分の移動距離をもって連動するように設けられた半速ユニットと、前記半速ユニットを介して入射される映像を光電変換する読み取りユニットとを有する光学読み取り装置であって、前記半速ユニットが前記読み取りユニットに対する光路を調節可能な光路調節部を有し、前記等速ユニットがADF読み取り位置に位置する時に前記光路調節部に対するアクセス孔が装置本体上面に設けられていることを特徴とする光学読み取り装置。
【請求項2】 前記半速ユニットが、前記走査方向に対する左右両端部を一対のレールにより三点支持されていることを特徴とする請求項1に記載の光学読み取り装置。
【請求項3】 前記光路調節部が、前記半速ユニットの前記両端部の一方を前記レールに対して上下方向に変位可能にするものであることを特徴とする請求項1若しくは請求項2に記載の光学読み取り装置。
【請求項4】 前記光路調節部が、前記三点支持の一点で支持している側に設けられていることを特徴とする請求項3に記載の光学読み取り装置。
【請求項5】 請求項1乃至4のいずれかに記載の光学読み取り装置を備えることを特徴とする画像記録装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半速ユニットで光路を変更する光学読み取り装置及びそれを備えた画像記録装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ファクシミリ装置や複写装置などに用いられる光学読み取り装置にあっては、例えば図7に示されるように、原稿を載置するための透明板13と、その透明板13の下方に配設された読み取りユニット1と、透明板13上に載置された原稿を例えば蛍光灯により照射しつつ図の矢印A及びBに示される走査方向に往復動可能に設けられた等速ユニット24と、等速ユニット24により照射された原稿の像を等速ユニットに設けられた光路変換反射鏡24aにより光路変換された反射光を、読み取りユニット1に向けて導くための半速ユニット26とにより構成されているものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記光学読み取り装置にあっては、等速ユニット24から読み取りユニット1に至る光路のずれを補正する際には、例えば読み取りユニット1内のCCD1a自体の位置を調節したり、読み取りユニット1全体の位置を調節したりしていた。しかしながら、CCD1aの少しの変位で読み取り画像に大きな影響を及ぼすことから、きめ細かな調節が困難であった。
【0004】また、等速ユニット24や半速ユニット26を支持するべく走査方向に沿って配設された図示されない左右一対のレールの一方を上下させて調節するようにしたものがある。しかしながら、この場合には、調節する方のレールを他方のレールに対して平行度を保持しつつ上下させなければならず、調節が煩雑化するばかりでなく、そのように平行に調節する機構が必要であるなど構造が複雑化するという問題があった。
【0005】あるいは、等速ユニット24のずれを調節するようにしたものがあるが、その場合には、装置のカバー及び透明板などを取り外して調節するようになり、準備作業が面倒であるという問題があった。
【0006】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決して、光学読み取り装置及びそれを備えた画像記録装置の光学的ずれの調節を簡単な構造でかつ容易に調節することを実現するために、本発明に於いては、読み取り対象を載置する透明板の下方にて走査方向に移動可能に設けられかつ当該走査方向に移動時に当該読み取り対象を照射する等速ユニットと、前記等速ユニットに対して同方向にかつ半分の移動距離をもって連動するように設けられた半速ユニットと、前記半速ユニットを介して入射される映像を光電変換する読み取りユニットとを有する光学読み取り装置であって、前記等速ユニットがADF読み取り位置に位置する時に前記光路調節部に対するアクセス孔が装置本体上面に設けられているものとした。
【0007】これによれば、原稿置き台などの透明板を取り外すことなく、半速ユニットの光路調節部をアクセスすることができ、光路調節作業性が向上する。
【0008】また、前記半速ユニットが、前記走査方向に対する左右両端部を一対のレールにより三点支持されていることによれば、半速ユニットのレールに対する垂直面を一定に保つことができる。
【0009】また、前記光路調節部が、前記半速ユニットの前記両端部の一方を前記レールに対して上下方向に変位可能にするものであることによれば、半速ユニットの端部を上下させることで、きめ細かい直線性の調節を行うことができる。
【0010】さらに、前記光路調節部が、前記三点支持の一点で支持している側に設けられていることによれば、一点で支持している方を上下動させることにより、半速ユニットのレールに対する垂直面を保持したまま直線性の調節を行うことができる。
【0011】また、上記の光学読み取り装置を画像記録装置に備えさせることによれば、画像記録装置の使用性をより一層向上することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に添付の図面に示された具体例に基づいて本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0013】図1は、本発明が適用される画像記録装置の一例である複写装置101(またはファクシミリ装置やそれらの複合装置)の概要を示している。図1に示されるように、読み取りユニット1(図2参照)が、複写装置101の内部に設けられたベース板102上に固設されている。そのベース板102上には、図2に示されるように互いに平行をなす左右一対のレール2が読み取りユニット1を間に挟むように配設されて固設されている。なお、複写装置101の本体上には開閉可能なカバー103が設けられている。
【0014】両レール2上には、図示されないガラス製原稿台(図示せず)の上に載置された光学読み取り対象としての原稿(図示せず)を照射するための蛍光灯3を保持する等速ユニット4と、原稿からの反射光を読み取りユニット1に導くためのミラー5a・5bを保持する半速ユニット6とが摺動自在に設けられている。なお、図では読み取りユニット1はその蓋体を取り除かれた状態で示されている。
【0015】各レール2は、板材をプレス加工した長尺の各フレームを介して上記ベース板上に固設されている。各フレームの各一方の長手方向端部には駆動プーリ7が軸支され、各フレームの各他方の長手方向端部には従動プーリ8が軸支されている。また、各プーリ7・8は、小径プーリ部とその小径プーリ部の2倍の直径からなる大径プーリ部とを同軸的かつ一体的に有しており、対をなす駆動プーリ7及び従動プーリ8の小径プーリ部間には半速用タイミングベルト9が掛け渡され、大径プーリ部間には等速用タイミングベルト10が掛け渡されている。なお、読み取りユニット1はケーブルを介して図示されない制御ユニットに電気的に接続されていると共に、駆動プーリ7は図示されないモータにより駆動されるようになっている。
【0016】半速用タイミングベルト9に半速ユニット6が結合され、等速用タイミングベルト10に等速ユニット4が結合されている。したがって、図示されないモータの駆動力により駆動プーリ7が回転した際には、その回転方向に応じた方向に各タイミングベルト9・10が走ることになり、それに応じて等速ユニット4と半速ユニット6とが移動し、上記プーリ径の関係から、等速ユニット4の移動距離に対して半速ユニット6の移動距離が半分である。
【0017】なお、等速ユニット4及び半速ユニット6が図3の想像線に示される状態では走査時における移動状態であり、図の矢印A及び矢印Bに示される向きに往復動する。そして待機状態にあっては、両ユニット4・6は図の実線に示されるように従動プーリ8側に位置し、半速ユニット6はADF読み取り位置に位置する。
【0018】また、従来例と同様に、上記蛍光灯3により照射された原稿の像を読み取りユニット1に向けて導くべく、等速ユニット4には上記光路の向きを半速ユニット6に向ける反射鏡11が設けられていると共に、半速ユニット6には、その光路を90度ずつ変更して読み取りユニット1に向けて反射するための2枚1組の各反射鏡12a・12bが設けられている。このようにして、透明板13上に載置された原稿の蛍光灯3により照射された像を、等速ユニット4の反射鏡11と半速ユニット6の各反射鏡12a・12bの組合せにより読み取りユニット1に導き、読み取りユニット1に内蔵されたレンズ系及びCCDユニットにより光電変換するようになっている。
【0019】このようにして構成された装置にあっては、上記光路のずれを調節するには、半速ユニット6を上下方向に変位させて行うようにされている。その調節位置は、上記待機位置で行い得るようにされており、図4に示されるように複写装置101のカバー103を取り除いた状態の上面であって半速ユニット6の待機位置に対応する部分に、等速ユニット4のADF読み取り位置である上記待機位置に位置する半速ユニット6の一方の端部を上方から臨み得る部分にアクセス孔15が設けられている。そして、半速ユニット6の長手方向一端部に設けられた調節ねじ16が、上記待機位置でアクセス孔15に臨むようにされている。
【0020】次に、半速ユニット6の調節要領について以下に示す。本半速ユニット6は、図5に模式的に示されるように三点支持されており、レール2に対する垂直面を一定に保つことができる。すなわち、図6に併せて示されるように、半速ユニット6の各反射鏡12a・12bを支持するフレーム6aの一端部に二点支持用の合成樹脂製の一対のシュー17a・17b設けられ、他端部に一点支持用の合成樹脂製の可動シュー17cが調節ねじ16により上下方向(レール面に直交する方向)に変位可能に設けられている。したがって、上記待機位置で調節ねじ16を工具で回すことにより可動シュー17cを上下動させることができ、それにより各反射鏡12a・12bを上下動させることができる。このようにして、光路長を変えて光路のずれを調節する光路調節部が構成されている。
【0021】このとき、三点支持状態半速ユニット6の一点支持側を上下動させるようにしたので、レール2に対する垂直面を保持したまま、直線的な調節を行うことができる。また、その上下動による調節により、きめ細かい調節が可能である。
【0022】なお、可動シュー17cを支持する部材と調節ねじ16との間には可動シューの17cの調節時のふらつきを防止するためのばね18が介装されていると共に、図2に示されるように、調節ねじ16の頭部を押さえるための押さえ部材19及びその固定用の固定ねじ20が設けられている。調節ねじ16の頭部にはフランジ付きのものを選択し、そのフランジ部分を押さえるように押さえ部材19にフォーク形状部を設けて、固定ねじ20を締め付けることにより押さえ部材19を介して調節ねじ16を固定状態にすることができる。
【0023】また、アクセス孔15は、通常使用時には装置のカバー103で覆われていて良く、設置時やメンテナンス時にカバー103を外すのみで上記調節を行うことが出きる。
【0024】
【発明の効果】このように本発明によれば、原稿置き台などの透明板を取り外すことなく、半速ユニットの光路調節部をアクセスすることができ、例えばアクセス孔の簡易カバーを外すのみで工具による簡単な調節作業を行うことができ、光路調節作業性が向上する。また、半速ユニットが三点支持されていることによれば、半速ユニットのレールに対する垂直面を一定に保つことができ、半速ユニットによる光路変更角度を変えることなく、確実な調節を行うことができる。また、光路調節部が、半速ユニットの一端部を上下方向に変位可能であることにより、半速ユニットの端部を上下させることから、きめ細かい直線性の調節を行うことができる。さらに、光路調節部が、三点支持の一点で支持している側に設けられていることによれば、一点で支持している方を上下動させることにより、レールに対する垂直面を保持したまま直線性の調節を行うことができる。
【出願人】 【識別番号】000187736
【氏名又は名称】松下電送システム株式会社
【出願日】 平成12年4月20日(2000.4.20)
【代理人】 【識別番号】100089266
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 陽一
【公開番号】 特開2001−305673(P2001−305673A)
【公開日】 平成13年11月2日(2001.11.2)
【出願番号】 特願2000−119512(P2000−119512)