トップ :: G 物理学 :: G03 写真;映画;光波以外の波を使用する類似技術;電子写真;ホログラフイ




【発明の名称】 写真処理装置
【発明者】 【氏名】宮本 秀樹

【要約】 【課題】各部に対するメッセージや必要な情報を迅速、正確にオペレータに認識させ得る写真処理装置を合理的に構成する。

【解決手段】異常の発生時には、ディスプレイ3に対して表示処理手段が、外壁が半透明となる状態で該写真処理装置の立体画像の表示し、メッセージ表示手段がディスプレイ3の立体画像中に異常発生箇所の情報を文字で表示する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 各種情報を表示するディスプレイを備えた写真処理装置であって、前記ディスプレイに対して該写真処理装置の立体画像を視点の位置を調節自在に表示する表示処理手段を備えると共に、前記ディスプレイに表示されている部位の装置管理用情報を表示するメッセージ表示手段を備えている写真処理装置。
【請求項2】 前記表示処理手段が、立体画像の外壁部分を半透明に表示すること、あるいは、立体画像の外壁部分を開放作動させる表示を行うことにより内部構造の視認を可能にするよう処理形態が設定されると共に、オペレータの操作に基づいて立体画像の視点位置を調節できるよう処理形態が設定されている請求項1記載の写真処理装置。
【請求項3】 前記メッセージ表示手段が、該写真処理装置に備えた複数のセンサの何れかで異常を検出した際には、異常を検出したセンサに対応する部位の表示状態を変更するよう処理形態が設定されている請求項1又は2記載の写真処理装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種情報を表示するディスプレイを備えた写真処理装置に関し、詳しくは、該写真処理装置の操作性の向上、異常発生時の迅速な対応を可能にするための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来からの写真処理装置では、例えば、搬送系で紙詰まりを発生した場合には紙詰まりの発生を認識させるため、報知音を発生させたり紙詰まりの発生箇所をメッセージの形態で表示するものが提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前述のように搬送系の紙詰まりの発生箇所をメッセージで表示するものでは、メッセージの内容から紙詰まりの発生箇所を認識できるものの、作業に不慣れなオペレータではメッセージの内容から紙詰まりの発生箇所を実際の装置において特定することが困難なものとなり改善の余地がある。そこで、ディスプレイに対して該写真処理装置の画像を表示し、その画像中に紙詰まり箇所を表示することも考えられるが、平面視や側面視で紙詰まり位置の表示を行うものでは現実の視点から見える形と異なり、紙詰まり等の不都合を発生した位置を特定し難く、誤りなく認識させ得る装置が望まれている。又、この種の不都合は紙詰まりの発生ばかりでなく、例えば、銀塩印画紙を用いる装置を不慣れなオペレータが操作している場合において、ディスプレイに表示されたメッセージに基づいて現像処理液の補充を行う場合や、プリントペーパーの取換えを行う場合にも同様に発生するものであり、改善が望まれている。
【0004】本発明の目的は、装置に関するメッセージや必要な情報を迅速、正確にオペレータに認識させ得る写真処理装置を合理的に構成する点にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の特徴(請求項1)は、各種情報を表示するディスプレイを備えた写真処理装置において、前記ディスプレイに対して該写真処理装置の立体画像を視点の位置を調節自在に表示する表示処理手段を備えると共に、前記ディスプレイに表示されている部位の装置管理用情報を表示するメッセージ表示手段を備えている点にあり、その作用、及び、効果は次の通りである。
【0006】本発明の第2の特徴(請求項2)は請求項1において、前記表示処理手段が、立体画像の外壁部分を半透明に表示すること、あるいは、立体画像の外壁部分を開放作動させる表示を行うことにより内部構造の視認を可能にするよう処理形態が設定されると共に、オペレータの操作に基づいて立体画像の視点位置を調節できるよう処理形態が設定されている点にあり、その作用、及び、効果は次の通りである。
【0007】本発明の第3の特徴(請求項3)は請求項1又は2において、前記メッセージ表示手段が、該写真処理装置に備えた複数のセンサの何れかで異常を検出した際には、異常を検出したセンサに対応する部位の表示状態を変更するよう処理形態が設定されている点にあり、その作用、及び、効果は次の通りである。
【0008】〔作用〕
【0009】上記第1の特徴によると、ディスプレイに対して表示処理手段が視点位置を調節自在に該写真処理装置の立体画像の表示を行えるので、この立体画像をオペレータの視点から見える形状と同じものにすることや、明瞭にする方向に視点を設定することにより、オペレータが必要とする部位を分かりやすく表示できると共に、メッセージ表示手段が立体画像における各部位の名称、稼働状況(故障しているか、あるいは、正常であるか等の情報も含む)、操作手段等の必要な装置管理用情報を表示するので、メッセージに基づいてオペレータが必要とする情報を把握できる。
【0010】上記第2の特徴によると、立体画像の外壁部分を半透明に表示すること、あるいは、外壁部分を開放作動させる表示を行うことで、本来外壁に覆われて視認不可能な内部構造や位置関係が明らかになるばかりでなく、扉状の部材や開放作動自在に構成された部材の開放作動形態も明らかになり、しかも、オペレータの操作に基づいて視点位置を調節することで、ディスプレイに表示された装置の形状と、オペレータの位置から見える装置の形状を一致させることや、明瞭にする方向にオペレータが任意に設定することにより、異常発生箇所や、必要な操作を行うべき位置を迅速、的確に把握できるものとなる。
【0011】上記第3の特徴によると、異常を検出したセンサに対応する部位の表示形態の変更、具体的には表示の色相の変更や、表示部位をブリンクさせる等の明るさの周期的な切換えによって、異常発生箇所を他の部位と峻別して容易に把握させるものとなる。
【0012】〔発明の効果〕従って、装置の各部の位置をオペレータに対して適切に把握させると共に、必要な情報を迅速、正確にオペレータに認識させ得る写真処理装置が合理的に構成されたのである(請求項1)。又、必要に応じてオペレータが操作することにより装置の内部構造を正確に把握させて必要な操作を適切に行えるものとなり(請求項2)、異常発生箇所を視覚的に迅速に捉えさせて正確に把握できるものとなった(請求項3)。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1及び図2に示すように、露光処理部Aと、現像処理部Bと、現像処理部Bの上部に配置した仕分け部Cとを備えて写真処理装置が構成されている。前記露光処理部Aの上部にはハロゲンランプ等の発光体を収めた光源1、写真フィルムがセットされるフィルムキャリア2、プレスキャンした写真フィルムの画像情報や必要な各種情報が表示されるディスプレイ3、各種情報を入力する操作卓4夫々を備えると共に、内部には、フィルムキャリア2にセットした写真フィルムを透過した光線を露光位置に結像させるズーム型の光学レンズ5を備えると共に、プリントペーパーとしてロール状の銀塩印画紙を収めた印画紙マガジン6、この印画紙マガジン6からの印画紙をプリントサイズに切断するカッター7、プリントサイズに切断された印画紙Pを露光位置にセットするベルト式の搬送機構8を備えて成り、この露光処理部Aは露光処理された印画紙Pを前記現像処理部Bに送り出すよう構成されている。尚、この構成では露光処理部Aにおいて、印画紙マガジン6からの印画紙Pを露光位置に供給する搬送系でペーパー供給部が構成され、露光処理部Aと現像処理部Bとでプリント部が構成されている。
【0014】又、現像処理部Bには複数の現像処理槽を有し、露光済みの印画紙Pを連続的に搬送する搬送機構を有した現像処理ユニット11と、この現像処理ユニット11で現像処理を終えた印画紙Pを乾燥する乾燥ユニット12と、この乾燥ユニット12に対して空気を送るブロアー13等を有して構成され、この乾燥ユニット12で乾燥された印画紙Pは装置上面に形成された排出口12Aから水平方向に送り出すよう構成されている。又、前記仕分け部Cは、前記排出口12Aからの印画紙Pを受止め、この排出口12Aから印画紙Pが送り出される方向と直交する水平方向に搬送する横搬送コンベア14と、この横搬送コンベア14からの印画紙Pを1オーダに達するまで積み重ねた状態でオペレータの作業位置(操作卓4やディスプレイ3のが配置された位置)の方向に送る仕分けコンベア15とを備えて構成されている。
【0015】本写真処理装置では、前述したプレスキャンの処理の他に、印画紙マガジン6に収められた印画紙Pを引き出し、プリントサイズに切断し、このように切断された印画紙Pを露光位置まで搬送した後にプレスキャンの結果に基づいて設定された条件に従って露光する処理を行い、このように露光された印画紙Pを現像処理部Bで現像処理を行い、この現像処理の後に乾燥ユニット12で乾燥して排出口12Aから送り出し、横搬送コンベア14から仕分けコンベア15で搬送するまでの制御を自動的に行うようマイクロプロセッサを有した制御装置16(図3を参照)を備えている。
【0016】以上の構成は従来からの写真処理装置と基本的に変わるところがなく、本写真処理装置では、印画紙Pの搬送系に対する印画紙Pの詰まり(紙詰まり)や、開閉自在に構成された壁体が適正な閉じ状態にない場合や、現像処理液や補充液が消費され尽くしたこと等を検出する複数のセンサやスイッチ(以下センサ類Sと総称する)を備えており、前記制御装置16は、センサ類Sの検出結果に基づいて、印画紙Pの搬送系の紙詰まりの発生の有無や、壁体が完全に閉じ状態であるか等の判断を行い、適正な状態にないことを判別した場合には、これら不適正な状態にある箇所をディスプレイ3に表示すると共に、ディスプレイ3に対して必要な情報を文字やシンボル等のキャラクター情報で表示する処理、つまり、オペレータが行うべきメッセージを表示することや、該写真処理装置が適正な状態であっても不慣れなオペレータに対して行うべき操作手順を画像とメッセージとで表示する制御を行い得るものとなっている。
【0017】ディスプレイ3に対して立体画像とメッセージとを表示する系を模式化すると、図3に示すように、前記制御装置16に対して操作卓4と、ハードディスク17と、前記複数のセンサ類Sとからの信号が入力する系が形成されると共に、ディスプレイ3に対して画像信号を出力する信号系とブザーやスピーカーで成るアラーム機構18に音声信号を出力する信号系とが形成され、制御装置16に対してハードウエア、あるいは、ソフトウエア、あるいは、これらの組み合わせで成る表示処理手段と、ハードウエア、あるいは、ソフトウエア、あるいは、これらの組み合わせでで成るメッセージ処理手段とが備えられている。そして、写真処理装置の画像を立体的に表示する際の処理を行うために、前記ハードディスク17に対して、写真処理装置の外形のデータと、写真処理装置の内部構造のデータとが3次元図形データとして予め保存され、例えば、図4に示すように写真処理装置に対して同図に示すP1からP2、P2からP3へと視点位置を移動させた際には、前記表示処理手段がハードディスク17に保存された3次元図形データに基づいて移動途中の夫々の視点における立体画像を生成して、移動途中の立体画像を連続的に表示する。例えば、P1、P2、P3の視点位置では、同図に(P1)、(P2)、(P3)で示す立体画像をディスプレイ3に表示する(同図では装置の内部構造は示さず、外壁だけを表示している)。
【0018】そして、この立体画像の表示と、メッセージの表示とを行う処理の一例として乾燥ユニット12に紙詰まりを検出した場合の処理を挙げると、図5のフローチャートに示すようにセンサ類で紙詰まりを検出すると、割り込み処理等によって、搬送系の搬送作動を強制的に停止し、異常の状態と異常箇所を判別してアラーム機構18を作動させると共に、図6(イ)に示す如く、ディスプレイ3に対して写真処理装置の立体画像を表示し、この立体画像中の乾燥ユニット12を他の部位と異なる色相でブリンクさせる等の表示状態に設定し、かつ、この部位が乾燥ユニット12であることを示す「乾燥ユニット」の文字を表示することで、乾燥ユニットに異常が発生したことを明示し、かつ、このディスプレイ3に対して「乾燥ユニットに紙詰まり発生」の文字の表示を行う(#101〜#105ステップ)。又、この立体表示を行う際には装置の壁面を半透明にして内部の各部位を構造を視認可能な状態にすると共に、この表示状態で操作卓4のカーソルキー等が操作された場合には図6(ロ)に示すように、立体画像の視点の位置を調節してオペレータに対して紙詰まり発生箇所の位置を正確に把握させるものとなっている。
【0019】次に、操作卓4の特定のキー操作によりオペレータが行うべき操作の表示の要求があった場合には、乾燥ユニット12をオペレータが取り外す際の操作形態や操作手順を図7に示す如く、立体画像のアニメーション表示や、取り外した後の状態の立体画像をアニメーションで表示し、同じ画面中に「乾燥ユニットを分離して下さい」の文字でのメッセージの表示を行い、これらの処理をセンサ類Sによる異常検出が解消されるまで継続するものとなっている(#106〜#108ステップ)。
【0020】又、フローチャートには示さないが、印画紙マガジン6の印画紙Pが消費され尽くしたことをセンサ類Sで検出し、取換え操作を必要とする場合には、不慣れなオペレータでも容易に操作を可能にするための情報をハードディスク17に保存してあり、この情報に基づいて操作手順を立体画像のアニメーションで表示できるものとなっている。そして、その表示は図8に示すように、露光処理部Aの開閉式の扉21を開放操作する際の操作形態が同図に(イ)、(ロ)、(ハ)のように順次表示され、この表示に従ってオペレータが間違いのない操作を行えるものとなっている。更に、この写真処理装置では、例えば、装置を適正に作動させるために必要な基本的な操作順序や、コンタクトプリントやポストカードのプリントのように使用される頻度が低い操作における必要な操作の情報をハードディスク17に保存してあり、このデータに基づいて立体画像とメッセージとをディスプレイ3に表示する処理を行うことで操作に不慣れなオペレータに対して操作の案内を行えるばかりでなく、オペレータがマニュアルから操作手順を読みとる煩わしさを解消して適切な操作を明らかにして円滑に作業を行えるものとなっている。
【0021】このように本発明では、写真処理装置に対して備えられている既存のディスプレイ3を利用して、このディスプレイ3に対して該写真処理装置の立体画像とメッセージとを表示できるように処理系を構成することで、前述した紙詰まりや印画紙Pが消費され尽くした際に対応できるばかりでなく、光源のハロゲンランプのフィラメント切れや現像処理液の補充液の残量低下等の不都合の発生に対応して、立体的に表示した状態で装置の内部構造を明らかにした状態で、不都合を発生した箇所を色相の変更するや、ブリンクさせて明るさを周期的に切換えることで、不都合発生箇所を的確にオペレータに明示することが可能であり、更に、必要な情報を文字やシンボル等のキャラクターを用いて表示するので、オペレータに対して、不都合を解消すべき対象と、必要な操作をメッセージの内容から明瞭に認識させ、操作に不慣れであっても誤りのない正確な操作を可能にするものとなっている。そして、このように立体画像が表示される場合には、オペレータの操作に基づいて視点の位置を任意に設定することにより、オペレータが最も理解しやすい立体画像に基づいて操作を行えるものとなっている。特に、写真処理装置に異常が発生していない状態においても、例えば、装置を適正に作動させるために必要な基本的な操作順序や、頻度が低い操作形態を立体画像とメッセージとで表示することによりオペレータが行うべき操作を明らかにして、マニュアルから操作手順を読みとる煩わしさを解消して円滑な作業を可能に行えるものとなる。
【0022】〔別実施の形態〕本発明は上記実施の形態以外に、例えば、写真フィルムの画像情報をスキャナーで取り込んでデジタル化し、露光ヘッドを介して銀塩印画紙にプリントする構造の写真処理装置、あるいは、昇華型のプリントヘッドを備えた写真処理装置に適用することも可能であり、ディスプレイに対して立体画像を表示する際には、装置内に視点を移動させ得るよう構成することや、メッセージの表示を行うと同時に関連するメッセージを人の言葉となる音声で出力するよう構成することも可能である。
【0023】又、ディスプレイ3に対して立体画像を表示する際には、図9に示すように立体画像と並列する位置に対して、平面での視点PTの位置、及び、側面での視点の位置を表示することにより、視点PSの位置を明らかにするよう表示形態を設定することも可能である。このように構成することにより、例えば、装置内部に視点Pを移動させて立体画像を表示した場合でも、立体画像を構成する各部位の位置関係を良好に理解できるものとなる。
【出願人】 【識別番号】000135313
【氏名又は名称】ノーリツ鋼機株式会社
【出願日】 平成12年4月24日(2000.4.24)
【代理人】 【識別番号】100107308
【弁理士】
【氏名又は名称】北村 修一郎 (外1名)
【公開番号】 特開2001−305669(P2001−305669A)
【公開日】 平成13年11月2日(2001.11.2)
【出願番号】 特願2000−122337(P2000−122337)