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【発明の名称】 感光材料の露光装置
【発明者】 【氏名】山下 真

【要約】 【課題】感光材料の周囲に設けられる未露光の縁のうち特に終端に位置する縁を正確に配設することができる感光材料の露光装置を提供する。

【解決手段】二次元画像データを構成するライン毎に露光する露光手段25と、露光手段25と感光材料6A,6Bを相対移動させる搬送手段18bと、搬送手段18bにより感光材料6A,6Bを露光手段25に対して所定量相対移動させた後に、露光手段25による露光を開始し、搬送手段25により感光材料6A,6Bを露光手段25に対して更に所定量相対移動させた後に、露光手段25による露光を終了し、この終了時点で露光手段25に前記画像データが残るように、露光手段25からの画像データの搬送方向の仮想の長さを、搬送手段18bで決まる露光領域より長くする。これにより、露光の終了時に画像データが途切れることがない。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 感光材料を露光手段に対して相対移動させ、前記感光材料の周囲を除く露光領域で露光する露光装置であって、前記露光手段からの画像データの前記相対移動方向の仮想の長さを、前記露光領域に対応する前記相対移動方向の長さより長くし、前記画像データが残る状態で露光領域の端に至って露光を終えることを特徴とする感光材料の露光装置。
【請求項2】 感光材料を露光手段に対して相対移動させ、前記感光材料の周囲を除く露光領域で露光する感光材料の露光装置であって、二次元画像データを構成するライン毎に露光する露光手段と、前記露光手段と感光材料を相対移動させる搬送手段と、前記搬送手段により前記感光材料を前記露光手段に対して所定量相対移動させた後に、前記露光手段による露光を開始し、前記搬送手段により前記感光材料を前記露光手段に対して更に所定量相対移動させた後に、前記露光手段による露光を終了し、この終了時点で前記露光手段に前記画像データが残るように、前記露光手段からの画像データの搬送方向の仮想の長さを、前記搬送手段で決まる前記露光領域より長くしたことを特徴とする感光材料の露光装置。
【請求項3】 前記感光材料の先端を検出する第1センサと、前記感光材料の後端を検出する第2センサとを設け、前記第1センサが前記先端を検出した後、前記搬送手段が所定量搬送して、前記露光手段による露光を開始し、前記第2センサが前記後端を検出した後、前記搬送手段が所定量搬送して、前記露光手段による露光を終了する請求項2に記載の感光材料の露光装置。
【請求項4】 前記第1センサと前記第2センサは、同じセンサを兼用するものである請求項3に記載の感光材料の露光装置。
【請求項5】 前記搬送手段は、所定の間隔をあけて並列された複数の前記感光材料を搬送するものであり、前記第1センサ及び前記第2センサは並列された複数の前記感光材料の各々に対応して設けられる請求項3または4に記載の感光材料の露光装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、印画紙などの感光材料に対して露光処理を施すための感光材料の露光装置に関し、特に感光材料の周囲に未露光の縁を有するように露光処理することが可能な感光材料の露光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】印画紙などの感光材料に対して露光、現像、漂白などの処理を自動的に施すことが可能な写真処理装置が知られている。かかる写真処理装置によって印画紙を露光する場合には、写真フィルムの透過光で感光材料を露光する直接(アナログ)露光が広く行われている。
【0003】これに対し、近年、フィルムを撮像することによって得られたディジタル画像信号に基づいて制御された光で感光材料を露光するディジタル露光が実用化されている。ディジタル露光方式を採用することにより、色補正、濃度補正や鮮鋭化処理、部分的な画像補正などの各種画像処理を自由に行うことができるとともに迅速な焼き増し処理が可能になり、さらに、色および濃度の再現性や解像度に優れたより高画質の良好なプリントを得ることが可能となる。
【0004】感光材料のディジタル露光装置の一つとして、例えばR(赤)、G(緑)、B(青)の3色の光を順次出射する光源と、感光材料の搬送方向とほぼ直交する方向に延在しており1ライン分の画像データを透過(例えば液晶シャッタ)または反射(例えばディジタルマイクロミラーデバイス(DMD))するプリントヘッドとを用いたライン露光装置がある。このようなライン露光装置によってカラー画像を露光する場合、1ライン分の画像データを用いて3色の光で印画紙を露光するという作業を、光源に対して印画紙をプリントヘッドの延在方向と直交する方向(副走査方向)に相対的に移動させつつ1枚の画像を構成するすべてのラインについて行う。上述したディジタル露光装置では、感光材料を副走査方向に相対移動させながら、プリントヘッドを作動させ、感光材料の全面に露光処理を施す。このとき、プリントヘッドからの仮想の画像データ領域は、感光材料の露光領域より広く設定されており、感光材料の全面に感光処理が施される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】感光材料への露光処理は、前記の全面露光に限らず、感光材料の周囲に未露光の縁を有するように露光処理を施す場合がある。この場合、ディジタル露光装置では、プリントヘッドと感光材料が相対移動するため、アナログ露光装置のように感光材料の周囲に光を透過しないようにするマスクを使用することができない。
【0006】そこで、プリントヘッドの延在方向の1ラインの長さを感光材料の幅より短くし、感光材料の幅方向の両端に未露光部分が生じるように調整する。一方、プリントヘッドの延在方向と直交する方向に関しては、搬送される感光材料の先端を検出し、感光材料の長さ方向の一端に所定幅の未露光部分が生じるタイミングでプリントヘッドの露光を開始し、プリントヘッドの露光の終了時点で感光材料の長さ方向の他端に所定幅の未露光部分が生じるように、プリントヘッドの駆動タイミングと感光材料の搬送手段の搬送タイミングが合うように調整される。
【0007】しかしながら、プリントヘッドの駆動タンミングと感光材料の搬送タイミングとは同期しているわけではないため、プリントヘッドの露光処理が終わるタイミングで、搬送装置が感光材料の端の未露光部分まで搬送しているとは限らず、感光材料の未露光部分の特に長さ方向の終わり部分に長短が生じる場合がある。そこで、プリントヘッドの駆動タンミングと感光材料の搬送のタイミングが完全に一致するように調整する必要があり、この調整が面倒であるという問題点があった。
【0008】そこで、本発明の目的は、感光材料の周囲に設けられる未露光の縁のうち特に終端に位置する縁を正確に配設することができる感光材料の露光装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、請求項1の露光装置は、感光材料を露光手段に対して相対移動させ、前記感光材料の周囲を除く露光領域で露光する露光装置であって、前記露光手段からの画像データの前記相対移動方向の仮想の長さを、前記露光領域に対応する前記相対移動方向の長さより長くし、前記画像データが残る状態で露光領域の端に至って露光を終えることを特徴とするものである。
【0010】また、請求項2の露光装置は、感光材料を露光手段に対して相対移動させ、前記感光材料の周囲を除く露光領域で露光する感光材料の露光装置であって、二次元画像データを構成するライン毎に露光する露光手段と、前記露光手段と感光材料を相対移動させる搬送手段と、前記搬送手段により前記感光材料を前記露光手段に対して所定量相対移動させた後に、前記露光手段による露光を開始し、前記搬送手段により前記感光材料を前記露光手段に対して更に所定量相対移動させた後に、前記露光手段による露光を終了し、この終了時点で前記露光手段に前記画像データが残るように、前記露光手段からの画像データの搬送方向の仮想の長さを、前記搬送手段で決まる前記露光領域より長くしたことを特徴とするものである。
【0011】請求項1、2によると、露光領域の始めと終わりが、感光材料の相対移動により決まり、特に露光領域の終わりになっても、露光手段からの画像データの前記相対移動方向の仮想の長さを、前記露光領域に対応する前記相対移動方向の長さより長くなっているため、露光領域の終わりまでに画像データがなくなることがなく、露光領域の終わりの位置で画像が途切れる。
【0012】請求項3の露光装置は、請求項2において、前記感光材料の先端を検出する第1センサと、前記感光材料の後端を検出する第2センサとを設け、前記第1センサが前記先端を検出した後、前記搬送手段が所定量搬送して、前記露光手段による露光を開始し、前記第2センサが前記後端を検出した後、前記搬送手段が所定量搬送して、前記露光手段による露光を終了するものである。この請求項3によると、搬送手段による所定量の搬送が感光材料の先端の検出と後端の検出とによって行われるため、先端の縁の幅と後端の縁の幅を一定にすることができる。
【0013】請求項4の露光装置は、請求項3において、前記第1センサと前記第2センサは、同じセンサを兼用するものである。この請求項4によると、露光手段の上流に一つのセンサを配置し、感光材料の検出することにより先端を検出し、感光材料を検出しなくなることより後端を検出できる。
【0014】請求項5の露光装置は、請求項3または4において、前記搬送手段は、所定の間隔をあけて並列された複数の前記感光材料を搬送するものであり、前記第1センサ及び前記第2センサは並列された複数の前記感光材料の各々に対応して設けられるものである。この請求項5によると、搬送装置が複数の感光材料を並列して搬送する場合、各感光材料について、先端と後端を検出するため、各々の感光材料の搬送方向の未露光の縁の幅が一定になる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0016】図1は、本発明の第1の実施の形態の露光装置が組み込まれた写真処理装置の概略構成を示す図である。図1に示す写真処理装置1は、プリンタ部(露光装置)2と、プロセッサ部3と、仕上げ処理部4とから構成されている。後述するカッタ13、14で所定長さに切断された印画紙(感光材料)6は、図1において1点鎖線で示した経路に沿って、プリンタ部2からプロセッサ部3を経て仕上げ処理部4へと搬送される。プリンタ部2では、主に、感光材料である印画紙6に対してディジタルデータに基づく画像の露光プリンタ処理が行われる。プロセッサ部3では、それぞれ異なる液剤が蓄えられた液槽(図示せず)を露光された印画紙6が順次通過することによって、現像、漂白定着、安定化などの処理が印画紙6に施される。仕上げ処理部4では、プロセッサ部3で処理された印画紙6に乾燥処理が施され、さらに乾燥して排出口5から排出された印画紙6がオーダーごとに仕分けられる。
【0017】プリンタ部2は、巻回された長尺の印画紙6を収納するペーパーマガジン11、12から引き出された所定幅を有する印画紙6を所定長さに切断するカッタ13、14と、所定長さに切断された印画紙6を露光位置の前段にまで搬送するチャッカ15と、印画紙6に露光処理を施すための露光ユニット16と、印画紙6の感光乳剤層が形成されていない面(裏面)に所望の文字を印字するための印字ユニット17と、印画紙6をペーパーマガジン11、12から引き出してチャッカ15にまで搬送するためのローラ対18aと、チャッカ15から印画紙6を受け取ってプリントヘッド25まで連続的に搬送するローラ対18bと、プリントヘッド25に対面する印画紙6にテンションを付与しながら搬送するローラ対18cと、露光処理済みの印画紙6をプロセッサ部3にまで連続的に搬送するためのローラ列18d,18eと、ローラ対18cからプリントヘッド25へと搬送される印画紙6の先端及び後端を検出するセンサ56A,56Bとを有している。これらのローラ対18a,18b,18c及びローラ列18d,18eは、印画紙6の搬送手段を構成している。
【0018】露光ユニット16は、光源であるハロゲンランプ23と、図3に示すようにそれぞれ扇形に形成されたRGB3色のフィルタからなる回転可能な1枚の円盤として形成されたカラーホイル24と、ハロゲンランプ23から出射されてカラーホイル24を通過した光が光ファイバ(図示せず)を介して導かれるプリントヘッド25とから構成されている。ハロゲンランプ23およびカラーホイル24は、カラーホイル24の回転に伴ってRGB3色の光を順次出射する光源部を構成している。
【0019】プリントヘッド25は、電気光学効果を有する電気光学素子であるPLZT結晶を備えた光シャッタ部34と、光シャッタ部34よりも印画紙6側に配置され、例えば等倍の正像を形成することができるセルフォックレンズアレイであって、印画紙6上に光を結像させるための露光レンズ35と備えて構成される。
【0020】光シャッタ部34を構成するPLZT結晶は、チタン酸ジルコン酸鉛にランタンを添加することにより得られる透明強誘電性セラミックス材料であって印加電圧に応じて複屈折率が変化する性質があり、各画素に対応して設けられた駆動電極54(図2参照)の印加電圧を制御することにより光を透過する状態と遮蔽する状態とを選択することができる光シャッタとして機能する。
【0021】光シャッタ部34と露光レンズ35とは、印画紙6の搬送方向と直交する方向(すなわち、図1の紙面垂直方向)に1次元的に延在している。そのため、ローラ対18bによる印画紙6の搬送タイミングとプリントヘッド25の光シャッタ部34の開閉タイミングとを制御することによって、印画紙6の感光乳剤面をライン露光して所望画像の潜像を印画紙6に形成することができる。
【0022】チャッカ15は、プリントヘッド25とほぼ同じ幅でこれと同じ方向に延在しているとともに、カッタ13、14で切断された印画紙6を安定に挟持或いは保持するためのグリップ(図示せず)を複数有している。また、チャッカ15は、2つのペーパーマガジン11、12からの印画紙6の搬送路の交差点である上端位置31と、プリントヘッド25の前段にあるローラ対18bの直前にある下端位置32との間を上下に移動することが可能である。つまり、チャッカ15は、上端位置31において所定長さに切断された印画紙6を受け取ってこれをグリップを閉じることで挟持し、下端位置32においてグリップを開放して後段にあるローラ対18bに印画紙6を与えることができる。
【0023】また、チャッカ15は、上下方向だけではなく、印画紙6の搬送方向と直交する方向(図1の紙面垂直方向)にも移動可能である。そのため、チャッカ15は、プリントヘッド25よりも狭い幅を有する印画紙6を1枚挟持してはその幅方向に移動するという動作を繰り返すことによって、複数枚の印画紙6を同時に且つプリントヘッド25の延在方向に並列に挟持した状態でこれらを下方に搬送することができる。
【0024】印字ユニット17は、サーマルヘッドなどの公知の印字ヘッド(図示せず)を有しており、印画紙6の感光乳剤層が形成されていない面(裏面)に所望の文字や記号を印字可能に構成されている。
【0025】また、本実施の形態において、プリンタ部2は、上述した以外にも、写真処理装置1全体の動作を制御する制御ユニット19と、プリント枚数やプリント時の色、濃度の補正値などを入力するためのキーボード(入力手段)20と、写真処理装置1に関する様々な情報を表示して操作者に告知するとともに必要に応じて操作者にキーボード20からの入力を促すためのモニタ21と、印画紙6に露光すべき画像データを取り込むためのデータ取り込み部22とを有している。
【0026】データ取り込み部22は、フィルムの各コマに記録された露光すべき画像データを取り込んで制御ユニット19に供給可能なものであればどのようなものでもよい。例えば、フィルムの各コマに記録された画像を読み取ることができるCCD撮像素子を備えたスキャナなどの画像読み取り装置であってもよいし、フロッピー(登録商標)ディスクやMOなどのデータ記録媒体に記録された画像データを読み取ることが可能なデータ読み取り装置であってもよいし、或いは、外部の画像読み取り装置若しくはデータ読み取り装置などとの接続インターフェイスであってもよい。
【0027】図2は、図1に示された写真処理装置1の制御系のブロック図である。図2に示すように、制御ユニット19は、互いに接続されたCPU41とROM42とRAM43と入出力インターフェイス44とを有している。入出力インターフェイス44には、キーボード20と、モニタ21と、ハロゲンランプ23を駆動するドライバ45と、カラーホイル24を回転させるモータ51を駆動するドライバ46と、光シャッタ部34に画素数と同じだけ設けられた駆動電極54を駆動するドライバ47と、チャッカ15を上下左右に駆動するモータ52を制御するドライバ48と、ローラ対18bを駆動するモータ53を制御するドライバ49と、データ取り込み部22と、印画紙6の端の検出器(センサ)56A,56Bが接続されている。なお、図3において、本発明と関連の少ない制御要素の図示を省略している。
【0028】CPU(制御手段)41は、写真処理装置1の各部の動作を制御する信号を生成するために種々の演算を実行し、演算結果に応じて写真処理装置1の各部に動作命令を出力する。CPU41で生成された信号は、入出力インターフェース44を介して、これに接続されたドライバ45〜49などに供給される。ROM(記憶手段)42は、CPU41で行われる演算のプログラムやそれに必要なデータを記憶している。RAM(記憶手段)43は、キーボード20やデータ取り込み部22などから与えられたデータやCPU41での演算結果などを一時的に記憶する。また、RAM43には、露光すべきコマに関する画像データのRGBの各色ごとの1ライン分の画像データおよび必要に応じて出力される他の編集情報を一時記憶するラインバッファが形成される。
【0029】このように構成された写真処理装置1において、印画紙6を露光する場合には、CPU41での制御によって、ローラ対18bなどの搬送手段を駆動して印画紙6をプロセッサ部3に向けて連続的に止まることなく搬送し且つカラーホイル24を一定速度で回転させつつ、データ取り込み部22から得た画像データに基づいて各駆動電極54を駆動して印画紙6上の所望位置に所望時間だけにより露光するという動作を各色についてすべてのラインに関して行う。
【0030】次に、写真処理装置1のうちプリンタ部(露光装置)2での露光に関連した動作について、図4をさらに参照して説明する。図4は、二枚の印画紙6A,6Bが所定の間隔をあけて並列され、共通のローラ対(搬送手段)18bによってプリントヘッド(露光手段)25に搬送される状態を示している。プリントヘッド25の延在方向の幅は、二枚の印画紙6A,6Bが所定の間隔をあけて並列されたものの幅より広くなっている。各印画紙6A,6Bの各々に対して端を検出する検出器(センサ)56A,56Bがプリントヘッド25の上流側に配設されている。
【0031】図5に示すように、印画紙6の周囲に未露光の縁61が形成され、内部が露光領域62となっている。印画紙6の幅方向の未露光の縁61は、プリントヘッド25の延在方向の各ドットのオン範囲とオフ範囲を設定することにより、自動的に形成される。印画紙6の先端65の未露光の縁61は、センサ56A,56Bが印画紙6の先端65を検出し、ローラ対18bがプリントヘッド25の真下に露光開始位置66が位置するまで印画紙6を搬送することにより形成される。印画紙の後端69の未露光の縁61は、センサ56A,56Bが印画紙6の後端69を検出し、ローラ対18bがプリントヘッド25の真下に露光終了位置67が位置するまで印画紙6を搬送することにより形成される。このとき、プリントヘッド25に出力される画像データ終了位置68は、印画紙6の搬送方向の仮想長さ(プリントヘッド25の露光処理を搬送手段による搬送と完全に同期して作動させたと仮定した場合の長さ)であって、二点鎖線図示のように露光終了位置67より長くなるよう設定されている。この設定は、RAM43のラインバッファに一次記憶される1ライン毎の画像データの編集により行われる。
【0032】つぎに、上述した構成のプリンタ部(露光装置)2の作動を、図4乃至図6により説明する。図6において、画像データの取り込みがデータ取り込み部22から行われる(ステップS1)。制御ユニット19において、取り込まれ画像データは、図5に示すように、仮想の画像データ終了位置68が露光終了位置67より長くなるように編集され、編集された画像情報はラインバッファに一時記憶される。ローラ対18bが駆動され、印画紙6A,6Bをプリントヘッド25に向けて搬送する(ステップS2)。モータ53は例えばパルスモータであり、印画紙6A,6Bの制御された搬送が可能になっている。各印画紙6A,6Bに対応して、センサ56A,56Bが配設されており、各印画紙6A,6Bの先端65が検出されるまで、印画紙6A,6Bの搬送が続行される(ステップS3,NO)。各印画紙6A,6Bの先端65がセンサ56A,56Bで検出されると(ステップS3,YES)、印画紙6A,6Bの先端65がプリントヘッド25を過ぎ、露光開始位置66に至るまで、モータ53による搬送が制御される(ステップS4,NO)。印画紙6A,6Bの先端65が露光開始位置66に至ると(ステップS4,YES)、プリントヘッド25が駆動されて露光が開始され、露光領域62を形成する露光処理が行われる(ステップS5)。
【0033】印画紙6A,6Bの後端69がセンサ56A,56Bで検出されるまで、一ライン毎の露光処理が続行される(ステップS6,NO)。印画紙6A,6Bの後端69がセンサ56A,56Bで検出されると(ステップS6,YES)、印画紙6A,6Bの後端69がプリントヘッド25を過ぎ、露光終了位置67に至るまで、モータ53による搬送が制御される(ステップS7,NO)。印画紙6A,6Bが露光終了位置67に至ると(ステップS7,YES)、プリントヘッド25の駆動が停止されて露光が終了し、所定長さの露光領域62が形成される(ステップS8)。
【0034】以上説明したように、プリントヘッド25による露光の開始を印画紙6A,6Bの各々の先端65を検出した時点から所定量搬送してから始めるため、印画紙6A,6Bの先端65の未露光の縁の幅を所定長にすることができる。また、プリントヘッド25による露光の終了を印画紙6A,6Bの各々の後端69を検出した時点から所定量搬送してから終えるため、印画紙6A,6Bの後端69の未露光の縁の幅を所定長にすることができる。このとき、プリントヘッド25からライン毎に出力される画像データの搬送方向の仮想の長さが、露光領域62の搬送方向の長さより長くなっており、前記画像データが残る状態で露光領域62の端に至って露光を終えるため、露光の終了時点で画像データが無くなるということがない。そのため、プリントヘッド25によるライン毎の画像データの出力のタイミングと、ローラ対18bの駆動のタイミングとを完全に一致させなくても、図5のように、印画紙6の周囲に所定幅の未露光部分61を形成することができる。
【0035】また、印画紙6A,6Bの搬送量をローラ対18を駆動するパルスモータの回転数だけではなく、プリントヘッド25の上流側に位置するセンサ56A,56Bにより検出するため、ローラ対18による印画紙6A,6Bの搬送に滑りを生じても、図5のように印画紙6の周囲に所定の未露光部分61を形成することができる。また、特に印画紙6A,6Bのように複数枚並列して搬送する場合、印画紙6A,6Bを一列から二列に並べ替える動作があるため、各印画紙6A,6Bの先端に不揃いが生じやすいが、この不揃いに対応してプリントヘッド25を駆動することにより、複数の印画紙6A,6Bの周囲に所定の未露光の縁を形成することができる。
【0036】また、本実施の形態の露光装置の構成は、従来の露光装置に上述したような画像データの長さを管理するソフトウエアを付加しただけで実現可能であり、構造的にも比較的簡単であるという利点もある。
【0037】以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて、様々な設計変更を行うことが可能なものである。
(1)本実施の形態の露光装置において、印画紙6A,6Bのように複数並列搬送する場合を説明したが、一枚の印画紙6を搬送する場合にも本発明を適用できる。
【0038】(2)本実施の形態の露光装置において用いられるセンサ6A,6Bを省き、搬送手段としてのローラ対18bの回転数でもって、印画紙6のプリントヘッド25に対する搬送量の制御を行うこともできる。
【0039】(3)上述の実施の形態では、印画紙6の始めを検出する第1センサと印画紙6の終わりを検出する第2センサとが共用される場合を説明したが、印画紙6の始めと終わりを検出するセンサをそれぞれ別個に設けることもできる。
【0040】(4)上述の実施の形態では、プリンタヘッド25が固定され、印画紙6A,6Bが搬送される場合を説明したが、印画紙6A,6Bが固定され、プリンタヘッド25が副走査方向に移動するものであってもよい。
【0041】(5)上述の実施の形態では、露光手段としてのプリントヘッド25に、PLZT素子を備えた光シャッタやDMDを用いたが、液晶ディスプレイや液晶シャッタアレイなどを露光手段として用いることも可能である。また、複数色の光を順次出射する光源部としては、カラーホイルを用いたもののほかに、例えばRGBの光を出射可能なLEDを用いることができる。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1、2によると、デジタル露光により感光材料を露光する場合に、アナログ露光の場合のようにマスクを用いることなく、感光材料の周囲に未露光の縁を所定幅にて形成することができる。また、プリントヘッドのライン露光のタイミングと搬送手段による印画紙の搬送タイミングのマッチングを正確に調整しなくても、感光材料の周囲に未露光の縁を所定幅にて形成することができる。
【0043】また、請求項3によると、感光材料の端をセンサで検出して搬送手段の搬送を制御するため、センサをプリントヘッドの上流側に設けるとことにより、プリントヘッドと感光材料の位置関係を正確に制御でき、感光材料の周囲に未露光の縁を所定幅にて正確に形成することができる。請求項4によると、センサをプリントヘッドの上流側に設けることにより、一つのセンサで感光材料の始めと終わりを検出できる。請求項5によると、感光材料を並列に並べて複数枚同時に搬送する場合であっても、各感光材料の周囲に未露光の縁を所定幅にて正確に形成することができる。
【出願人】 【識別番号】000135313
【氏名又は名称】ノーリツ鋼機株式会社
【出願日】 平成12年4月21日(2000.4.21)
【代理人】 【識別番号】100089196
【弁理士】
【氏名又は名称】梶 良之 (外1名)
【公開番号】 特開2001−305666(P2001−305666A)
【公開日】 平成13年11月2日(2001.11.2)
【出願番号】 特願2000−120419(P2000−120419)