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【発明の名称】 ポジフィルムコマ用保持枠
【発明者】 【氏名】平澤 明子

【要約】 【課題】ポジフィルムコマ番号がすぐ分かるポジフィルムコマ保持枠を得る。

【解決手段】ポジフィルムコマ保持枠10は2色成型によって、台座12は不透明色、蓋14は透明色となっている。このため、蓋14を通してポジフィルムコマ番号が透けて見える。従って、ポジフィルムコマ22をプリントするときに、ポジフィルムコマ番号によってポジフィルムコマ22の裏表が判別でき、間違って裏表逆にポジフィルムコマ22をプリントしてしまうことはない。また、ポジフィルムコマ番号によってポジフィルムコマ22の裏表が簡単に判別できるため、作業性が良い。また、ポジフィルムコマ22を映写するときでも、台座12は不透明色で成型しているため、台座12によって遮光され、画像部26以外の部分が映写されることはない。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ポジフィルムコマを保持するポジフィルムコマ用保持枠であって、前記ポジフィルムコマが載置され画像部を露出させる窓が設けられた台座と、前記台座とで前記ポジフィルムコマを保持すると共に前記画像部を露出させる窓が設けられた蓋と、前記台座と前記蓋とを係合させる係合手段と、を備え、少なくとも前記台座及び前記蓋のどちらか一方が、前記ポジフィルムコマに付された番号を判別可能な透過度を有することを特徴とするポジフィルムコマ用保持枠。
【請求項2】 前記蓋と前記台座とを連設し、前記台座と前記蓋を回動可能に支持するヒンジ部が設けられたことを特徴とする請求項1に記載のポジフィルムコマ用保持枠。
【請求項3】 少なくとも前記台座及び前記蓋のどちらか一方に設けられた被係合部と、前記画像部を露出させる窓が設けられ前記被係合部に係合可能な係合部が形成された遮光部材と、を有することを特徴とする請求項1又は2に記載のポジフィルムコマ用保持枠。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポジフィルムコマを保持するポジフィルムコマ用保持枠に関する。
【0002】
【従来の技術】リバーサルフィルムで撮影し、現像すると、直接ポジフィルムが得られるため、一般的には、スライド用として各ポジフィルムコマに裁断し、図5及び図6に示すように、プラスチック製のマウント82(ポジフィルムコマ用保持枠)にポジフィルムコマ80を保持させた状態で顧客に引き渡される。
【0003】このマウント82には、台座84と蓋86とが備えられており、台座84と蓋86とはヒンジ部88によって連設されている。このヒンジ部88を中心に台座84に対して蓋86が回動する。台座84及び蓋86の中央部には、それぞれ開口部90、92が形成されており、この開口部90、92にはポジフィルムコマ80の画像部94が配置される。
【0004】一方、スライドプロジェクター等を用いて、ポジフィルムコマ80を映写するとき、画像部94のみ光が透過するように、マウント82は不透明色で成型されている。
【0005】しかし、現像所において、マウント82に入れられたポジフィルムコマ80をプリントする際、ポジフィルムコマ80の裏表が逆になってしまう恐れもあるため、ポジフィルムコマ80の裏表を確認しなければならない。
【0006】一方、マウント82は不透明であるため、ポジフィルムコマ80の外縁部に付されたポジフィルムコマ番号(ここでは、13番である)を見ることはできず、画像部94を見てポジフィルムコマ80の裏表を判断するため、裏表逆の状態でポジフィルムコマ80をプリントしてしまうなどの問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事実を考慮し、ポジフィルムコマ番号がすぐ分かるポジフィルムコマ用保持枠を得ることを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明では、台座にはポジフィルムコマが載置されている。また、台座には係合手段によって蓋が係合され、台座と蓋とでポジフィルムコマが保持される。このとき、窓から画像部が露出している。ここで、少なくとも台座及び蓋のどちらか一方が、ポジフィルムコマに付された番号が判別可能な透過度を有している。
【0009】このように、ポジフィルムコマ番号が判別できるので、このポジフィルムコマ番号によって、ポジフィルムコマの裏表が直ぐ分かる。このため、ポジフィルムコマが裏表逆の状態でプリントされる恐れはない。
【0010】また、画像部を見てポジフィルムコマの裏表を判断するという作業では、作業者の熟練度が要求されるが、ポジフィルムコマ番号を見てポジフィルムコマの裏表を判断する作業では、作業者の熟練度は要求されない。
【0011】このため、作業者によるバラツキはなく、誰でも簡単にポジフィルムコマの裏表を判断できるので、現像所での作業性が良い。さらに、ポジフィルムコマ番号が台座又は蓋を通して判別できるため、判別するために、ポジフィルムコマをポジフィルムコマ用保持枠から取出す必要がない。
【0012】ここで、例えば、蓋を透明色で成型する。これによって、蓋を通してポジフィルムコマ番号が透けて見える。また、この場合、台座を不透明色で成型することで、スライドプロジェクターなどでポジフィルムコマを映写するときでも、画像部以外の部分は台座によって遮光されるため、画像部以外の部分が映写されることはない。
【0013】請求項2に記載の発明では、蓋と台座とはヒンジ部によって連設されており、台座及び蓋は回動可能に支持されている。このように、蓋と台座とがヒンジ部によって一体となっているので、部品点数が少なく、また、蓋と台座との位置ズレがないので、作業性が良い。
【0014】請求項3に記載の発明では、少なくとも台座及び蓋のどちらか一方には、被係合部が形成されている。一方、画像部を露出させる窓が設けられた遮光部材には、被係合部に係合可能な係合部が形成されている。
【0015】このように、少なくとも台座及び蓋のどちらか一方に遮光部材を係合可能とすることで、台座及び蓋を透明色で成型することができるので、2色成型よりも成型時間が短縮され、製造コストが安くなる。
【0016】
【発明の実施の形態】図1及び図2には、本形態に係るポジフィルムコマ用保持枠10が示されている。
【0017】このポジフィルムコマ用保持枠10は薄肉の略正方形状を成しており、台座12と蓋14とを備えている。この台座12と蓋14とは、薄肉のヒンジ部16によって連設されており、このヒンジ部16を中心に蓋14が台座12に対して回動可能となっている。
【0018】このように、蓋14と台座12とがヒンジ部16によって一体となっているので、部品点数が少なく、また、蓋14が回動したときに、台座12との位置ズレがないので、作業性が良い。
【0019】また、ポジフィルムコマ用保持枠10は2色成型によって、台座12は不透明色、蓋14は透明色となっている。台座12及び蓋14の中央部には、それぞれ開口部18、20が同じ大きさで形成されており、台座12と蓋14とを重ね合わせたとき、同じ位置となるように配置されている。
【0020】ここで、ポジフィルムコマ22の幅方向の端部には、複数のパーフォレーション24が一定間隔で形成されており、これらのパーフォレーション24によって定められた位置に画像が記録された画像部26が形成され、ポジフィルムコマ22の幅方向の最端部には、ポジフィルムコマ22に連番で付されたポジフィルムコマ番号(ここでは、13番)が記されている。
【0021】一方、開口部18、20の大きさは、画像部26より若干小さくなっており、開口部18の周囲には、開口部18に沿って落込み部30が凹設されている。この落込み部30の外周は、ポジフィルムコマ22の外周よりも若干大きくなっており、落込み部30に合わせてポジフィルムコマ22が位置決めされる。このように位置決めされたポジフィルムコマ22は、画像部26が開口部18内に位置し、ポジフィルムコマ番号が落込み部30に位置する。
【0022】この状態で、蓋14を台座12に係合させると(後述する)、画像部26が露出され、また、蓋14は透明色で成型しているため、蓋14を通してポジフィルムコマ番号が透けて見える。このため、現像所において、ポジフィルムコマ22をプリントするときに、ポジフィルムコマ番号によってポジフィルムコマ22の裏表が判別できる。
【0023】このため、間違って裏表逆にポジフィルムコマ22をプリントしてしまうことはない。また、ポジフィルムコマ番号が透けて見えるため、顧客がプリントを希望するポジフィルムコマ22を間違う恐れがない。
【0024】また、従来のように、画像部を見てポジフィルムコマ22の裏表を判断するという作業では、作業者の熟練度が要求されるが、ポジフィルムコマ番号を見てポジフィルムコマ22の裏表を判断する作業では、作業者の熟練度は要求されない。
【0025】このため、作業者によるバラツキはなく、誰でも簡単にポジフィルムコマ22の裏表を判断できるので、現像所での作業性が良い。さらに、ポジフィルムコマ番号が台座12又は蓋14を通して判別できるため、判別するために、ポジフィルムコマ22をポジフィルムコマ用保持枠10から取出す必要がない。
【0026】また、スライドプロジェクター等を用いて、ポジフィルムコマ22を映写するときでも、台座12は不透明色で成型しているため、台座12によって遮光され、画像部26のみ光が透過し、画像部26以外の部分が映写されることはない。
【0027】ここで、係合手段について説明する。落込み部30の周囲には、複数のボス34が形成されている。一方、蓋14側には、蓋14を回動させたときにボス34と対応する位置に小径ボス32が複数形成されている。この小径ボス32の外径寸法は、ボス34の内径寸法と略同一となっており、蓋14を約180度回動させたとき小径ボス32とボス34とは係合する。
【0028】このように、小径ボス32がボス34に係合することで、台座12と蓋14との間に位置するポジフィルムコマ22がズレないように保持される。また、台座12の縁部からは、壁部12Aが立設しており、この壁部12Aの内周壁は、蓋14の周壁と略同一となっている。
【0029】このため、蓋14を回動させたとき、壁部12Aの内周壁に沿って蓋14が収納される。また、壁部12Aの高さは、蓋14の肉厚と略同一となっており、蓋14を閉止させたとき、壁部12Aの先端面が蓋14と面一になる。
【0030】一方、台座12の左中央部には、係合孔36が形成されており、この係合孔36には蓋14を回動させたとき、係合孔36と対応して蓋14には係合突起38が設けられている。この係合突起38は係合孔36に係合可能となっており、この係合孔36によってポジフィルムコマ用保持枠10の上下の向きが判別できる。
【0031】ここで、台座12及び蓋14の材料は、軟質の合成樹脂を用いており、台座12及び蓋14は撓み可能となっている。このため、小径ボス32の高さは、台座12及び蓋14を撓ませると、ボス34から外れる程度にしており、ポジフィルムコマ22をポジフィルムコマ用保持枠10から取外すことができるようにしている。
【0032】なお、ここでは、ポジフィルムコマ用保持枠10を2色成型して、台座12を不透明色、蓋14を透明色としたが、必ずしもこれに限るものではなく、台座12を透明色、蓋14を不透明色としても良いし、また、ポジフィルムコマ用保持枠10を全て透明色で成型しても良い。
【0033】このように、ポジフィルムコマ用保持枠10を全て透明色で成型することで、成型時間が短縮され、製造コストが安くなる。また、この場合、スライドプロジェクターでポジフィルムコマ22を映写するときには、シール等でマスキングして光路を遮断すれば良い。
【0034】また、本形態では、蓋14を透明色としたが、ポジフィルムコマ番号が判別できる透過度を有していれば良いため、半透明色で成型しても良い。
【0035】さらに、図3(A)、(B)及び図4に示すように、遮光部材44を用いて、台座40の裏面に係合させても良い。この場合、遮光部材44の中央部には、開口部46と対向して開口部48を形成し、開口部48の周囲には台座46に形成されたボス50に係合可能な突起52を複数形成する。
【0036】一方、台座40側はボス50を貫通させ、蓋42に形成された小径ボス54及び遮光部材44に形成された突起52がボス50内にそれぞれ係合可能となるようにする。
【0037】
【発明の効果】本発明は、上記構成としたので、請求項1に記載の発明では、ポジフィルムコマ番号によって、ポジフィルムコマの裏表が直ぐ分かる。このため、ポジフィルムコマが裏表逆の状態でプリントされる恐れはない。
【0038】また、画像部を見てポジフィルムコマの裏表を判断するという作業では、作業者の熟練度が要求されるが、ポジフィルムコマ番号を見てポジフィルムコマの裏表を判断する作業では、作業者の熟練度は要求されない。
【0039】このため、作業者によるバラツキはなく、誰でも簡単にポジフィルムコマの裏表を判断できるので、現像所での作業性が良い。さらに、ポジフィルムコマ番号が台座又は蓋を通して判別できるため、判別するために、ポジフィルムコマをポジフィルムコマ用保持枠から取出す必要がない。
【0040】また、蓋又は台座を不透明色で成型することで、スライドプロジェクターなどでポジフィルムコマを映写するときでも、画像部以外の部分は台座によって遮光されるため、画像部以外の部分が映写されることはない。
【0041】請求項2に記載の発明では、蓋と台座とがヒンジ部によって一体となっているので、部品点数が少なく、また、蓋と台座との位置ズレがないので、作業性が良い。請求項3に記載の発明では、台座及び蓋を透明色で成型することができるので、2色成型よりも成型時間が短縮され、製造コストが安くなる。
【出願人】 【識別番号】000136376
【氏名又は名称】株式会社フジカラーサービス
【出願日】 平成12年4月26日(2000.4.26)
【代理人】 【識別番号】100079049
【弁理士】
【氏名又は名称】中島 淳 (外2名)
【公開番号】 特開2001−305662(P2001−305662A)
【公開日】 平成13年11月2日(2001.11.2)
【出願番号】 特願2000−126096(P2000−126096)