| 【発明の名称】 |
画像投影装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】土川 清次
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| 【要約】 |
【課題】光源の出射光の利用効率が高く、高輝度の画像投影装置を実現する。
【解決手段】光源部11,レンズアレイ13,コンデンサレンズ16,色分解手段17および画素形状が矩形状の光変調手段18を備えた画像投影装置において、光変調手段18の画素の短辺方向の光束幅を縮小させるビーム縮小手段14と、画素の長辺方向に光束幅を規制する絞り15とを設けた。また、レンズアレイ13を構成する各レンズセルの形状を正方形とする。さらに、光源部11とビーム縮小手段14との間に、光変調手段18の画素の長辺方向に光束幅を広げる偏光変換手段12を設けた。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 光源からの照射光を結像させる複数個の結像素子を配設する結像素子アレイを介して、画像信号に対応して透過光を制御する画素を2次元状に配設した光変調手段に前記光源からの照射光を投射して、画像表示を行なう画像投影装置において、前記光変調手段の画素形状が矩形状である場合、該画素の短辺方向に入射する光束幅を縮小させるビーム縮小手段を有することを特徴とする画像投影装置。 【請求項2】 光源部、レンズアレイ、コンデンサレンズ、色分解手段および画素形状が矩形状である光変調手段を備えた画像投影装置において、前記レンズアレイと前記光変調素子との間の光路中に、前記光変調手段の画素の短辺方向に入射する光束幅を縮小させるビーム縮小手段を有することを特徴とする画像投影装置。 【請求項3】 請求項1または2に記載の画像投影装置において、前記ビーム縮小手段が前記光変調手段の画素の短辺方向に曲率を有するシリンドリカル凸レンズおよびシリンドリカル凹レンズからなることを特徴とする画像投影装置。 【請求項4】 請求項3に記載の画像投影装置において、前記レンズアレイが第1のレンズアレイと第2のレンズアレイとから構成されている場合、前記シリンドリカル凸レンズと前記レンズアレイにおける前記第2のレンズアレイ部とを一体のレンズとしたシリンドリカル凸状レンズアレイとすることを特徴とする画像投影装置。 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれかに記載の画像投影装置において、前記ビーム縮小手段による光束幅の前記短辺方向の縮小率を前記光変調手段の外形のアスペクト比とすることを特徴とする画像投影装置。 【請求項6】 請求項1乃至5のいずれかに記載の画像投影装置において、前記レンズアレイを構成する各レンズセルの形状が正方形状であることを特徴とする画像投影装置。 【請求項7】 請求項1乃至6のいずれかに記載の画像投影装置において、前記コンデンサレンズのレンズアレイ側の焦点位置に前記光変調手段の画素の長辺方向に拡散する光束を遮断する絞りを有することを特徴とする画像投影装置。 【請求項8】 請求項1乃至7のいずれかに記載の画像投影装置において、前記光源部と前記ビーム縮小器との間の光路中に前記光変調手段の画素の長辺方向に相当する光束幅のみを広げる偏光変換手段を有することを特徴とする画像投影装置。 【請求項9】 請求項8に記載の画像投影装置において、前記偏光変換手段が不定偏光光を互いに直交する2つの直線偏光光に分離する偏光分離手段と、前記偏光分離手段で分離された片方の偏光光を反射する光束反射手段と偏光方向を90°回転させる位相回転手段とからなることを特徴とする画像投影装置。 【請求項10】 請求項9に記載の画像投影装置において、前記偏光分離手段がプリズムによる偏光ビームスプリッタであり、前記光束反射手段が斜面を反射面とする直角プリズムであり、前記位相回転手段が半波長板であることを特徴とする画像投影装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、画像投影装置に関し、特に液晶プロジェクタ等に使用する照明光の高利用効率化を実現する画像投影装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】液晶パネルを使用するカラー画像投影装置には、大別して、3枚の液晶パネルを用いる3板式と1枚しか用いない単板式とがある。3板式は、赤(R)、緑(G)、青(B)の3原色(以降、R,G,Bと記す)それぞれの色光の光束に分離して照射する光学系と、その色光をカラー画像信号に応じて光変調して出射する画素からなる液晶パネルをそれぞれの色光対応に独立して3枚設け、液晶パネルから変調されて出射される各色光を光学的に重ね合わせてフルカラー合成画像を得るものである。 【0003】一方、単板式は1枚の液晶パネルを用いてフルカラー表示を行なうものであり、たとえば、モザイク状の3原色カラーフィルタパターンを備えた1枚の液晶パネルにより、各色光の光変調をしてカラー画像を合成するものである。単板式は、3板式に比べて液晶パネルが1枚で済むので、小型化、低コスト化が図れるが、光源からの出射光を液晶パネルへ照射される光束として十分利用できなく、画面の明るさが低下する欠点がある。 【0004】この単板式の画面の明るさを向上させるものとして、たとえば、特開平4−60538号公報「カラー液晶表示装置」がある。すなわち、異なる波長域を有する複数枚のダイクロイックミラーを互いに微小の角度ずつ異ならせて配置させて、入射する白色光束をR,G,Bの各色光に色分解させるとともにR,G,Bの各色光をそれぞれ異なる入射角度から1枚の液晶パネルに照射させ、各色光の偏光方向をカラー画像信号に応じて画素ドット毎に光変調させる液晶駆動手段を液晶パネルに備えることにより、液晶パネルに照射された全光束をほとんどカットすることなく、表示に寄与せしめることを可能とするものである。 【0005】図8は、従来の技術として開示されている画像投影装置の照明系の要部を説明するための光路図である。図8(A)は装置を真上から見下ろした場合の光路図すなわち水平方向の光路図であり、図8(B)は垂直方向の光路図である。また、図9は、図8に示す第1のレンズアレイ43aの全体の形状を概念的に示した正面図すなわち光軸と沿った方向からみた図であり、図10は、図8に示す液晶パネル48のR,G,Bの各画素を1組とするセルの形状を概念的に示す図である。図8において、41はメタルハライドランプ等を用いた光源41aと、光照射方向に開口部を有する回転対称形状の反射鏡41bとからなる光源部であり、43は光源部41からの光を拡散させて液晶パネル48全面に対して面内照度分布を均一化させるためのレンズアレイであり、第1のレンズアレイ43aと第2のレンズアレイ43bとからなる。第1のレンズアレイ43aは、図9に示すように、液晶パネル48の面と相似形である矩形状のレンズセルを2次元的に多数配設したものであり、各レンズセル毎に小光束に分割してそれぞれ集光するものである。また、第2のレンズアレイ43bの各レンズセルは第1のレンズアレイ43aの各レンズセルの焦点距離付近に1対1に対応して配置され、第1のレンズアレイ43aで集光された各小光束を互いに重ね合わせるようにしてコンデンサレンズ46の方向に向かわせるためのものである。 【0006】コンデンサレンズ46は入射光をダイクロイックミラー47を介して液晶パネル48に集光させるためのものである。ダイクロイックミラー47は入射光をR,G,Bの各色光に分離するものであり、3枚のミラーで構成し、それぞれがR,G,Bのいずれかの波長帯の光のみを選択的に反射し、他の光は透過する特性を有する。分離された各色光が相互に異なる入射角度で液晶パネル48に入射されるように、各ダイクロイックミラー47は入射光軸に対し相互に異なる角度に配置されている。 【0007】液晶パネル48はカラーフィルターなしのマイクロレンズ方式であり、R,G,Bの各画素に対応して規則的に2次元配置された画素電極(図示していない)と、液晶層(図示していない)を挟んで、R,G,B3つの各画素電極1組のセル毎に1つずつ対向配置された集光用のマイクロレンズ(図示していない)とを含んで構成されている。マイクロレンズはダイクロイックミラーで反射されて互いに異なる角度で入射されてくるR,G,Bの各色光をそれぞれ集光して、R,G,Bの各対応画素に入射させる。R,G,Bの各画素電極に画像信号が選択的に印加されることによって液晶層を通過する光の偏光方向を変調させて出射させる。出射側に偏光板を付設することによって、出射光を選択的に透過させて、投影レンズを通して、スクリーン上に各色光を合成させたカラー画像を表示させる。 【0008】上述したように、光源部41で生成され、レンズアレイ43へ出射された光束は第1のレンズアレイ43aの個々のレンズセルによって液晶パネル48の全面に均一に照射されるように小光束に細分化され、第2のレンズアレイ43bの対応するレンズセル位置に集光される。第2のレンズアレイ43bにより、小光束を重なり合わせるように出射された小光束はコンデンサレンズ46に導かれ、ダイクロイックミラー47を経由して液晶パネル48上において重畳結像される。このように、レンズアレイ43およびコンデンサレンズ46を用いることによって、液晶パネル48に入射される照明光すなわち入射光を液晶パネル48の画面全体にわたって均一にすることができ、画面の隅々まで明るい画像を得ることができる。 【0009】また、コンデンサレンズ46と液晶パネル48との間に設けられたダイクロイックミラー47は、コンデンサレンズ46から入射する光束すなわち照明光をR,G,Bの各色光毎に分離させ、各色光を異なる角度で反射させる。液晶パネル48上には、R,G,Bの画素一組からなる各セルに対して1個のマイクロレンズが設けられており、上述したように前記の異なる角度で入射した各色光が、R,G,Bの各々に対応する画素に集光されるが、液晶パネル48への入射色光の平行度は、画素の形状に対応して決められる。図10に示すように、縦長の矩形状を有するR,G,Bの画素を一組にしたセルの形状が正方ピクセルである場合、前記入射色光の水平平行度と垂直平行度との比は、約1:3とする必要がある。このため、レンズアレイ43全体の形状は、図9に示すように、R,G,Bの画素の縦長の形状と相似な縦長矩形状のものとしている。この形状とすることにより、1枚の液晶パネルでありながら、R,G,Bの各画素に適切な各色光の入射光すなわち照射光が集光され、むらがないフルカラーの画像を得ることができる。 【0010】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図10に示す従来技術による画像投影装置においては、以下に述べるごとく、光源部41から出射された光がレンズアレイ43の部位において、一部の光束を失う集光ロスを生じるという問題がある。 【0011】第一の問題は、レンズアレイ43全体の形状は、R,G,B各画素の開口部の形状に対応して、第1,第2のレンズアレイ43a,43bともに、図9に示すごとく、水平方向と垂直方向の辺の長さの比が1:3の矩形状になっていることに起因する。光源部41からの光束は円形形状で出射しているにもかかわらず、第1のレンズアレイ43aにおいて、その短辺方向すなわち水平方向の光束が遮断されてしまうため、著しく光源部41からの光束を取りこぼしてしまう。 【0012】第二の問題は、第1のレンズアレイ43aの各レンズセルの形状が、液晶パネル48の画面のアスペクト比に対応して、水平方向の辺の長さと垂直方向の辺の長さの比が16:9の矩形状になっていることによっている。第2のレンズアレイ43bの位置において、第1のレンズアレイ43aによって2次光源像が生成されるが、第2のレンズアレイ43bに入射される2次光源像の小光束は、各レンズセルの短辺方向すなわち垂直方向の光束に集光ロスが生じてしまう。また、光源部41の光源ランプの光軸ずれ等が生じた場合の誤差感度の面に関しても、各レンズセルの短辺方向すなわち垂直方向の誤差に対して非常に敏感になってしまう。 【0013】 【課題を解決するための手段】本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、水平方向と垂直方向との光の平行度が異なる比率となることを要求される液晶パネルすなわち光変調手段を用いる場合においても、画像投影装置の照明系の集光ロスを減らして、集光性能を高めることにより、投影画像の高輝度化を達成することを目的としたものである。すなわち、本発明においては、下記の解決手段を有する画像投影装置としている。 【0014】第1の解決手段は、光源からの照射光を結像させる複数個の結像素子を配設する結像素子アレイを介して、画像信号に対応して透過光を制御する画素を2次元状に配設した光変調手段に前記光源からの照射光を投射して、画像表示を行なう画像投影装置において、前記光変調手段の画素形状が矩形状である場合、該画素の短辺方向に入射する光束幅を縮小させるビーム縮小手段を有することである。 【0015】第2の解決手段は、光源部、レンズアレイ、コンデンサレンズ、色分解手段および画素形状が矩形状である光変調手段を備えた画像投影装置において、前記レンズアレイと前記光変調素子との間の光路中に、前記光変調手段の画素の短辺方向に入射する光束幅を縮小させるビーム縮小手段を有することである。 【0016】第3の解決手段は、第1または第2の解決手段において、前記ビーム縮小手段が前記光変調手段の画素の短辺方向に曲率を有するシリンドリカル凸レンズおよびシリンドリカル凹レンズからなることである。 【0017】第4の解決手段は、第3の解決手段において、前記レンズアレイが第1のレンズアレイと第2のレンズアレイとから構成されている場合、前記シリンドリカル凸レンズと前記レンズアレイにおける前記第2のレンズアレイ部とを一体のレンズとしたシリンドリカル凸状レンズアレイとすることである。 【0018】第5の解決手段は、第1の解決手段乃至第4の解決手段のいずれかにおいて、前記ビーム縮小手段による光束幅の前記短辺方向の縮小率を前記光変調手段の外形のアスペクト比とすることである。 【0019】第6の解決手段は、第1の解決手段乃至第5の解決手段のいずれかにおいて、前記レンズアレイを構成する各レンズセルの形状が正方形状であることである。 【0020】第7の解決手段は、第1の解決手段乃至第6の解決手段のいずれかにおいて、前記コンデンサレンズのレンズアレイ側の焦点位置に前記光変調手段の画素の長辺方向に拡散する光束を遮断する絞りを有することである。 【0021】第8の解決手段は、第1の解決手段乃至第7の解決手段のいずれかにおいて、前記光源部と前記ビーム縮小器との間の光路中に前記光変調手段の画素の長辺方向に相当する光束幅のみを広げる偏光変換手段を有することである。 【0022】第9の解決手段は、第8の解決手段において、前記偏光変換手段が不定偏光光を互いに直交する2つの直線偏光光に分離する偏光分離手段と、前記偏光分離手段で分離された片方の偏光光を反射する光束反射手段と偏光方向を90°回転させる位相回転手段とからなることである。 【0023】第10の解決手段は、第9の解決手段において、前記偏光分離手段がプリズムによる偏光ビームスプリッタであり、前記光束反射手段が斜面を反射面とする直角プリズムであり、前記位相回転手段が半波長板であることである。 【0024】 【発明の実施の形態】以下、本発明に係る画像投影装置の実施形態について、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明に係る画像投影装置の一実施形態である照明系の要部を説明するための光路図を示したものであり、図1(A)は装置を真上から見下した場合の光路図すなわち水平方向の光路図、図1(B)は垂直方向の光路図である。図2は図1における偏光変換手段12を偏光ビームスプリッタと、斜面を反射面とする直角プリズムすなわち全反射プリズムおよび半波長板によって構成した一実施例を説明するための光路を示す斜視図であり、図3は図1におけるレンズアレイ13の形状を模式的に示す正面図すなわち光軸と沿った方向から見た図である。 【0025】図1において、11はメタルハライドランプ等を用いた光源11aと、光照射方向に開口部を有する回転対称形状の反射鏡11bとからなる光源部であり、12は光源部11からの不定偏光光を特定の偏光方向に揃える偏光変換手段であり、図2にその構成の一例を斜視図として示している。図2では、偏光変換手段12は、偏光分離手段であるプリズム状の偏光ビームスプリッタ12aと光束反射手段である全反射プリズム12bおよび位相回転手段である半波長光学位相差板すなわち半波長板12cとで構成されている。 【0026】図2において、偏光ビームスプリッタ12aは2つの直角プリズムのうちの一方の斜面に誘電体多層膜を蒸着して、斜面同士を透明接着剤で貼付したものであり、光源部11からの入射光を偏光方向が互いに直交する2つのP偏光波とS偏光波とに分離させる。たとえば、P偏光波は前記斜面を透過させて、レンズアレイ13に向けて出射させ、もう一方のS偏光波は前記斜面で直角に反射させて、全反射プリズム12b方向に出射させる。ここで、P偏光波とは入射面内で振動する直線偏光であり、S偏光とは入射面と直交する面で振動する直線偏光である。全反射プリズム12bは、S偏光波が反射されて出射される偏光ビームスプリッタ12aの側面に付設されており、S偏光波を直角に反射して、レンズアレイ13方向に出射させる。また、半波長板12cは全反射プリズム12bの出射側面に付設されており、全反射プリズム12bから出射されたS偏光波を、90度回転させて、P偏光波に変換させて出射させる。したがって、偏光ビームスプリッタ12aを透過したP偏光波と同じP偏光波に揃えられて、レンズアレイ13に出射させることになる。 【0027】なお、半波長板12cは、全反射プリズム12b側でなく偏光ビームスプリッタ12a側に設けてもよく、この場合、偏光変換手段12からの出射光はS偏光波に揃えられる。また、偏光ビームスプリッタ12aと全反射プリズム12bは、接着により一体化したり、一体のガラスで作製してもよい。また、偏光分離手段としては、誘電体多層膜による干渉を利用した偏光ビームスプリッタ以外にも、光学的異方性を有するガラス材料や高分子材料を利用したものや、回析格子などの回析現象を応用したものを使用することもできる。 【0028】13は偏光変換手段12から偏光ビームスプリッタ12aおよび半波長板12cを経由して入射される偏光光束を液晶パネル18の全面に対して均一に照射させるためのレンズアレイであり、第1のレンズアレイ13aと第2のレンズアレイ13bとからなる。第1のレンズアレイ13aは、図3に示すように、開口形状が正方形の凸レンズをレンズセルとして2次元状に多数配設したものであり、各レンズセル毎に小光束に分割して、それぞれを対応して配置されている第2のレンズアレイ13bの各対応レンズセル近傍に集光させる。また、第2のレンズアレイ13bの各レンズセルは第1のレンズアレイ13aの各レンズセルの焦点距離付近に1対1に対応して多数配置された凸レンズであり、第1のレンズアレイ13aで集光された各小光束を互いに重ね合わせるようにして液晶パネル18の全面を均一に照射させるようにビーム縮小器14の方向に出射させる。 【0029】14はビーム縮小器であり、図4の斜視図に示すように垂直方向に円柱面形状、すなわち、水平方向である画素の短辺方向に曲率を有するシリンドリカル凸レンズ14aとシリンドリカル凹レンズ14bとを順に配置して構成される。シリンドリカル凸レンズ14aはレンズアレイ13の各レンズセルから出射される平行光を液晶パネルの画素の短辺方向すなわち水平方向のみについて、液晶パネル18の画面のアスペクト比に応じて、たとえば9/16に縮小させるものであり、この縮小された出射光はシリンドリカル凹レンズ14bによって平行光にされてコンデンサレンズ16に向かって出射される。 【0030】15は垂直方向に拡散する光束を規制する絞りであり、コンデンサレンズのレンズアレイ側焦点位置に配置されており、ビーム縮小器14の挿入に伴って照明系が非テレセントリックとなることを防止する働きを有している。16は入射光をダイクロイックミラー17を介して、液晶パネル18に集光させるためのコンデンサである。 【0031】ダイクロイックミラー17は入射光をR,G,Bの各色光に分離するものであり、3枚のミラーで構成し、それぞれがR,G,Bのいずれかの波長帯の光のみを選択的に反射し、他の光を透過する特性を有する。分離された各色光が相互に異なる入射角度で液晶パネル18に入射されるように、各ダイクロイックミラー17は入射光軸に対し相互に少しずつ異なる角度に配置されている。18は光変調手段であり、たとえば、入射された各色光の偏光方向をカラー画像信号に応じて画素ドット毎に光変調させて出射させるマイクロレンズ方式の液晶パネルである。以下、光変調手段として、前述したマイクロレンズ方式の液晶パネルを用いている場合について説明する。 【0032】液晶パネル18によって、入射色光に対して画素毎に光変調された各色光は、液晶パネル18の出射光側に付設している図示していない出射側偏光板によって検光されて、選択的に透過され、画素毎に強度変調された光学画像が形成されて、投影レンズにより、画像スクリーン上に到着し合成カラー画像を表示させる。 【0033】上述した構成の画像投影装置の動作についてさらに詳しく説明する。本実施例では、光変調手段としての液晶パネル18は、従来例で示した液晶パネルと同様に、画面のアスペクト比が16:9の液晶パネルであり、液晶パネル18への入射光すなわち照明光の水平平行度と垂直平行度との比が画素の形状に対応して1:3とすることが要求される例を示している。しかし、液晶パネル18の画面のアスペクト比や入射光の水平平行度と垂直平行度の比が、上述した場合以外であっても、本発明の考え方が適用可能であることは言うまでもない。また、光変調手段は、透過型の液晶パネルに限らず、反射型の液晶パネル等を使用してもよい。 【0034】また、本実施例では、ダイクロイックミラー17によってR,G,Bの各色光に分解して異なる方向から入射される光束を、対応する液晶パネル上のR,G,Bの各画素に集光させるために、マイクロレンズアレイをR,G,B画素を1組としたセルと1対1に対応させて液晶パネル面に付設している。しかし、色光分解・集光手段としては、本実施例の他に、ホログラムなどの光の回折や干渉等を利用したものを使用してもよい。 【0035】光源部11で生成された光束は、偏光変換手段12に入射される。偏光変換手段12への入射光は前述したごとく偏光ビームスプリッタ12aによってP偏光波とS偏光波の2つの偏光成分に分離され、一方の偏光波(本実施例においてはP偏光波)は偏光ビームスプリッタ12aを透過して、レンズアレイ13方向に出射される。もう一方の偏光波(本実施例においては、S偏光波)は偏光ビームスプリッタ12aで直角に反射され、さらに全反射プリズム12bにより半波長板12c方向に反射された後、半波長板12cによって偏光方向を90度回転され、P偏光波に変換されて、レンズアレイ13方向に出射される。これによって、偏光ビームスプリッタ12aを透過したP偏光波と偏光方向が揃えられると同時に、入射光束に比し、出射光束全体の幅が液晶パネル18のR,G,B画素の長辺方向すなわち垂直方向に約2倍に広げることができる。 【0036】偏光変換手段12を経由して第1のレンズアレイ13aに入射した光束は、第1のレンズアレイ13aの各レンズセルによって、液晶パネル18の画面全面を均一に照射できるように小光束に分割され、第2のレンズアレイ13bの対応するレンズセルにそれぞれ集光され、2次光源像が結像される。第2のレンズアレイ13bの対応レンズセルは集光された小光束を液晶パネル全面を重ね合わせて照射されるようにしてビーム縮小器14の方向に出射させる。ここでレンズアレイ13は、図3に示したように正方形状の凸レンズセルを2次元的に多数配列したものであり、2次光源像が正方形状のレンズセルによって取り込まれるため、従来の矩形状のレンズセルに比べて、集光効率が改善されるとともに、光源部11の光源ランプ11aの光軸ずれ等が生じた場合の誤差感度に関しても、水平方向と垂直方向のいずれの誤差も同一の感度水準に保つことができるため、誤差感度を適切な水準に抑えることが可能になる。 【0037】ビーム縮小器14は、垂直方向に円柱面形状のシリンドリカル凸レンズ14a、シリンドリカル凹レンズ14bを順に並べたものであって、平行光が入射したとき、ビーム幅を液晶パネルのR,G,Bの画素の短辺方向すなわち水平方向のみを液晶パネル画面のアスペクト比に応じて9/16に縮小させるものである。図5は、ビーム縮小器14の前後にある第2のレンズアレイ13bとコンデンサレンズ16のレンズ系の位置関係を示す配置図である。ビーム縮小器14による第2のレンズアレイ13bの縮小像(虚像)の形成位置15aとコンデンサレンズ16の焦点距離とをほぼ一致させて配置している。このとき、ビーム縮小器14の角倍率は、ビーム幅の縮小比の逆数となり、図5(A)に示されるように16/9倍である。したがって、第2のレンズアレイ13b,ビーム縮小器14,コンデンサレンズ16からなるレンズ群は、第1のレンズアレイ13aのレンズセルの形状を水平方向のみ16/9倍に引き延ばして重畳結像させ、アスペクト比が16:9の液晶パネル面18を均一に照射させることが可能となる。 【0038】液晶パネル面に入射する照明光の平行度は、レンズアレイ13の外形形状とビーム縮小器14の倍率によって概略決定される。前記照明光の水平平行度と垂直平行度の比として、1:3が要求される場合、ビーム縮小器14を用いなければ、この平行度の比が、レンズアレイ13の外形形状の水平方向の辺の長さと垂直方向の辺の長さの比であり、レンズアレイ13の外形形状は1:3の比の矩形となる。しかし、本実施例に示すように、ビーム縮小器14を挿入すると、ビーム縮小器14の倍率分すなわち16/9倍だけ、レンズアレイ13の外形形状の水平方向の辺の長さと垂直方向の辺の長さの比は圧縮され、約1:2の比となる。したがって、本実施例におけるレンズアレイ13の外形形状は図3に示すように水平方向の辺の長さと垂直方向の辺の長さの比が1:2と、より正方形状に近づけることが可能となる。この結果、光源部11から円形状の光束が出射されているにもかかわらず、第1のレンズアレイ13aにおいて、その短辺方向の光束が遮断されて生じる集光ロスを低減することができる。 【0039】なお、ビーム縮小器14のシリンドリカル凸レンズ14aに関しては、図6に示すように、第2のレンズアレイ13bと一体に形成して全体としてシリンドリカルな凸状を有するレンズアレイ13cとしてもよい。また、コンデンサレンズ16は、単純に一枚のレンズで構成するのでなく、レンズアレイの近傍と、液晶パネルの近傍の2群に分けて配置する方式としてもよい。さらに、本実施例では偏光変換手段12を光源部11とレンズアレイ13との間に配置した例を示しているが、レンズアレイ13の後に配置しても同様の効果が得られる。また、図7に示すように、レンズアレイ13の第1のレンズアレイ13aの全体形状を凸状とするレンズアレイ13a′とし、第2のレンズアレイ13bの全体形状を凹状とするレンズアレイ13b′とすることにより、第2のレンズアレイ13b′を含むレンズ系の大きさを小さくすることも可能である。 【0040】また、図5に示すように、ビーム縮小器14による第2のレンズアレイ13bの縮小像(虚像)の形成位置15aの近傍に、液晶パネル18の画素の長辺方向すなわち垂直方向に拡散する光束のみを遮断し、垂直方向の光束幅を規制する絞り15を設けている。そして、この絞り15の位置はコンデンサレンズ16のレンズアレイ側の焦点位置にも一致させている。したがって、液晶パネル18に入射する照明光の垂直方向の平行度がこの絞り15によって決定されると同時に、絞り15の中心を通る主光線は完全な平行光になる。一方、水平方向の平行度に関しては、第2のレンズアレイ13bの横幅とビーム縮小器14の倍率によって決まるが、第2のレンズアレイ13bのビーム縮小器14による像点15aにコンデンサレンズの焦点位置を一致させているので水平方向の主光線も同じく完全な平行光となる。したがって、ビーム縮小器を用いた光学系でありながら、水平方向・垂直方向ともに光軸に平行な光束すなわち平行光が得られる完全にテレセントリックな照明系を実現することができ、液晶パネル面全面にわたり大幅に明るさを改善した最適な照明状態を確保できる。 【0041】 【発明の効果】請求項1乃至5のいずれかに記載の発明によれば、レンズアレイの外形形状および各レンズセルの形状をともに正方形の形状に近づけることが可能になるので、レンズアレイにおける集光効率が改善し、投影画像の輝度を高めることができる。 【0042】請求項6に記載の発明によれば、第2のレンズアレイにおける2次光源像の取り込みアスペクト比が1:1となり、光源ランプの光軸ずれ等が生じた場合の誤差感度を水平方向と垂直方向のいずれに対しても同一の水準に保つことができるため、誤差感度を適切な水準に抑えることが可能になる。 【0043】請求項7に記載の発明によれば、水平方向、垂直方向ともに平行光が得られる完全にテレセントリックな照明系が実現できるので、液晶パネルすなわち光変調手段の全面にわたって効率的で、最適な照明状態を確保することができる。 【0044】請求項8乃至10のいずれかに記載の発明によれば、偏光変換手段によって液晶パネルの照明に好適な偏向照射光が実現されると同時に、出射光束幅を液晶パネルの画素の長辺方向に広げることができるので、光の利用効率を更に改善することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005049 【氏名又は名称】シャープ株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年4月26日(2000.4.26) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100079843 【弁理士】 【氏名又は名称】高野 明近 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開2001−305653(P2001−305653A) |
| 【公開日】 |
平成13年11月2日(2001.11.2) |
| 【出願番号】 |
特願2000−125966(P2000−125966) |
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