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【発明の名称】 表示光学装置
【発明者】 【氏名】林 宏太郎

【氏名】澤井 靖昌

【氏名】金野 賢治

【要約】 【課題】いわゆる二板方式でありながら投影光学系のレンズバックが1ブロック分と少なくて済む構成の表示光学装置を提供する。

【解決手段】所定の偏光状態に揃えられたRGB各色の光のうち、特定の1色の光を常時射出し、他の2色の光を時分割で切り替えて射出する照明装置と、前記特定の1色の光の偏光方向と前記他の2色の光の偏光方向とが互いに異なるように、そのいずれかの偏光方向を変換する第1の特定波長偏光変換装置と、互いに偏光方向が異なる前記特定の1色の光と前記他の2色の光とを分離する偏光ビームスプリッターと、分離された前記特定の1色の光及び他の2色の光をそれぞれ画素毎に変調して反射する第1,第2の反射型液晶ライトバルブとを有し、前記第1,第2の反射型液晶ライトバルブからのそれぞれ前記特定の1色の光と他の2色の光とを、前記偏光ビームスプリッターにより合成して投影する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 所定の偏光状態に揃えられたRGB各色の光のうち、特定の1色の光を常時射出し、他の2色の光を時分割で切り替えて射出する照明装置と、前記特定の1色の光の偏光方向と前記他の2色の光の偏光方向とが互いに異なるように、該いずれかの偏光方向を変換する第1の特定波長偏光変換装置と、互いに偏光方向が異なる前記特定の1色の光と前記他の2色の光とを分離する偏光ビームスプリッターと、分離された前記特定の1色の光を画素毎に変調して反射する第1の反射型液晶ライトバルブと、分離された前記他の2色の光をそれぞれ画素毎に変調して反射する第2の反射型液晶ライトバルブと、を有し、前記第1の反射型液晶ライトバルブからの前記特定の1色の光と、前記第2の反射型液晶ライトバルブからの前記他の2色の光とを、前記偏光ビームスプリッターにより合成して投影する事を特徴とする表示光学装置。
【請求項2】 前記照明装置は、前記RGB各色の光を前記所定の偏光状態に揃える偏光変換装置を備えた事を特徴とする請求項1に記載の表示光学装置。
【請求項3】 前記偏光ビームスプリッターにより合成された前記特定の1色の光と前記他の2色の光との、各偏光方向が互いに一致するように、該いずれかの偏光方向を変換する第2の特定波長偏光変換装置と、該第2の特定波長偏光変換装置からの前記一致した偏光方向の光を通過させる偏光板と、を備えた事を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の表示光学装置。
【請求項4】 前記照明装置は、白色光源と、該白色光源からの光のうち前記特定の1色の光を反射するダイクロイックミラーと、該白色光源からの光のうち前記他の2色の光を時分割で切り替えて反射するコレステリック液晶とを備えた事を特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の表示光学装置。
【請求項5】 前記照明装置は、白色光源と、該白色光源からの光のうち前記特定の1色の光を反射するダイクロイックミラーと、該白色光源からの光のうち前記他の2色の光を時分割で切り替えて反射する液晶ポリマー材料により形成されたホログラムとを備えた事を特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の表示光学装置。
【請求項6】 前記照明装置は、白色光源と、該白色光源からの光をRGB各色の光に角度分離する回折格子と、該角度分離されたRGB各色の光をそれぞれ対応する領域にて反射する反射型ライトバルブとを備えた事を特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の表示光学装置。
【請求項7】 前記第1の特定波長偏光変換装置は、ダイクロイックミラーと位相板とより成る事を特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の表示光学装置。
【請求項8】 前記第1の特定波長偏光変換装置は、ダイクロイックミラーとコレステリック液晶とより成る事を特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の表示光学装置。
【請求項9】 前記第1の特定波長偏光変換装置は、積層位相板より成る事を特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の表示光学装置。
【請求項10】 前記第2の特定波長偏光変換装置は、積層位相板より成る事を特徴とする請求項3に記載の表示光学装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表示パネルを用いた表示光学装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、映像を表示する手段の一つとして、例えばプロジェクター等の投影型の表示光学装置が知られている。このような表示光学装置においては、反射型液晶表示パネル等の表示パネル上の光学像を、効率よく均一に照明するための照明光学装置が必要である。
【0003】このような照明光学装置は、表示パネルを使用する上での方式に対応した構成がとられる。つまり、1枚の表示パネルでカラー表示を行ういわゆる単板方式の場合は、例えば後述する色切り替えデバイス(或いはカラーホイル等)により、表示パネルへの照明光をRGB各色に時分割で切り替える、いわゆるカラーシーケンシャル(色時分割)方式の構成がとられる。表示パネルは、この色切り替えに同期してRGB各色それぞれに対応した表示を高速で切り替える。
【0004】また、2枚の表示パネルでカラー表示を行ういわゆる二板方式の場合は、まず、例えばダイクロイックミラーにより照明光をある特定色、例えば赤色光Rとそれ以外の色に分離する。そして、その赤色光Rにより専用の表示パネルを常時照明する構成がとられる。この表示パネルは、赤色光Rに対応した表示を行う。さらに、残りの緑色光G,青色光Bを例えば色切り替えデバイスにより時分割で切り替え、これによりもう1枚の表示パネルを照明する、カラーシーケンシャル方式の構成がとられる。この表示パネルは、この色切り替えに同期してGB各色それぞれに対応した表示を高速で切り替える。
【0005】また、3枚の表示パネルでカラー表示を行ういわゆる三板方式の場合は、照明光を例えばダイクロイックミラーによりRGB各色に分離し、それぞれ専用の表示パネルを照明する構成がとられる。各色専用の表示パネルは、それぞれ各色に対応した表示を行う。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、表示パネルとして例えば一般的な反射型液晶表示パネルを使用する場合、上述した従来の構成においてそれぞれ問題となる事がある。まず、単板方式の構成においては、表示パネルが1枚で済み、それに伴い照明光と投影光を分離する例えばPBSプリズムが1個で済む反面、照明光をRGB各色に時分割で切り替える構成により、各色が照明される時間はそれぞれ約1/3となり、照明効率が悪くなる。
【0007】また、二板方式の構成においては、照明光のうち時分割で切り替えるのはGB2色だけであるので、GB各色が照明される時間はそれぞれ約1/2となり、照明効率は単板方式の場合と比較して少なくとも約1.5倍となる。実際は、Rの成分が少なくGB各色の成分が多い分光分布を持つ光を照明光として使用する事により、更に照明効率は高くなる。
【0008】その反面、表示パネルが2枚必要であり、通常はそれに伴い照明光と投影光を分離する例えばPBSプリズムが2個必要となるのに加えて、RとGB各色とを合成する例えばダイクロイックプリズムのような光学素子が必要となる。これによりコストアップになるとともに、投影光学系から各表示パネルまでのレンズバックが、例示のPBSプリズム及びダイクロイックプリズムに相当する2ブロック分必要であり、投影光学系の負担が重くなる。
【0009】また、三板方式の構成においては、照明光を時分割で切り替える必要はなく、RGB各色はそれぞれ専用の表示パネルを常に照明するので、照明効率は各方式のうち最も高くなる。その反面、表示パネルが3枚必要であり、それに伴い照明光と投影光を分離する例えばPBSプリズムが3個必要となるのに加えて、RGB各色を合成する例えばクロスダイクロイックプリズムのような光学素子が必要となる。これによりコストアップになるとともに、投影光学系から各表示パネルまでのレンズバックが、例示のPBSプリズム及びクロスダイクロイックプリズムに相当する2ブロック分必要であり、投影光学系の負担が重くなる。
【0010】本発明は、このような問題点に鑑み、いわゆる二板方式でありながら投影光学系のレンズバックが1ブロック分と少なくて済む構成の表示光学装置を提供する事を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明では、所定の偏光状態に揃えられたRGB各色の光のうち、特定の1色の光を常時射出し、他の2色の光を時分割で切り替えて射出する照明装置と、前記特定の1色の光の偏光方向と前記他の2色の光の偏光方向とが互いに異なるように、そのいずれかの偏光方向を変換する第1の特定波長偏光変換装置と、互いに偏光方向が異なる前記特定の1色の光と前記他の2色の光とを分離する偏光ビームスプリッターと、分離された前記特定の1色の光を画素毎に変調して反射する第1の反射型液晶ライトバルブと、分離された前記他の2色の光をそれぞれ画素毎に変調して反射する第2の反射型液晶ライトバルブとを有し、前記第1の反射型液晶ライトバルブからの前記特定の1色の光と、前記第2の反射型液晶ライトバルブからの前記他の2色の光とを、前記偏光ビームスプリッターにより合成して投影する事を特徴とする。
【0012】また、前記照明装置は、前記RGB各色の光を前記所定の偏光状態に揃える偏光変換装置を備えた事を特徴とする。また、前記偏光ビームスプリッターにより合成された前記特定の1色の光と前記他の2色の光との、各偏光方向が互いに一致するように、そのいずれかの偏光方向を変換する第2の特定波長偏光変換装置と、その第2の特定波長偏光変換装置からの前記一致した偏光方向の光を通過させる偏光板とを備えた事を特徴とする。
【0013】また、前記照明装置は、白色光源と、その白色光源からの光のうち前記特定の1色の光を反射するダイクロイックミラーと、その白色光源からの光のうち前記他の2色の光を時分割で切り替えて反射するコレステリック液晶とを備えた事を特徴とする。或いは、前記照明装置は、白色光源と、その白色光源からの光のうち前記特定の1色の光を反射するダイクロイックミラーと、その白色光源からの光のうち前記他の2色の光を時分割で切り替えて反射する液晶ポリマー材料により形成されたホログラムとを備えた事を特徴とする。或いは、前記照明装置は、白色光源と、その白色光源からの光をRGB各色に角度分離する回折格子と、その角度分離されたRGB各色の光をそれぞれ対応する領域にて反射する反射型ライトバルブとを備えた事を特徴とする。
【0014】また、前記第1の特定波長偏光変換装置は、ダイクロイックミラーと位相板とより成る事を特徴とする。或いは、前記第1の特定波長偏光変換装置は、ダイクロイックミラーとコレステリック液晶とより成る事を特徴とする。或いは、前記第1の特定波長偏光変換装置は、積層位相板より成る事を特徴とする。
【0015】また、前記第2の特定波長偏光変換装置は、積層位相板より成る事を特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の第1の実施形態の表示光学装置を模式的に示す構成図である。同図において、1は光源であり、2は光源1を取り囲むように配置されるリフレクターである。リフレクター2の後方即ち図中の右方には、順に第1レンズアレイ5、第2レンズアレイ6、その直後に偏光変換装置18及び重ね合わせレンズ7が配置されている。
【0017】なお、第1レンズアレイ5は、後述する表示パネルとアスペクト比がほぼ一致した長方形の格子状に組み合わされた各セル5aを有している。また、第2レンズアレイ6は、第1レンズアレイ5の場合と同様に、長方形の格子状に組み合わされた各セル6aを有している。これは、必ずしも5aと相似形である必要はない。
【0018】重ね合わせレンズ7の後方即ち図中の右方には、コレステリック液晶装置11上にダイクロイックミラー20を重ね合わせたものが配置されている。同図の楕円aで囲んだこれらの構成をカラーシーケンシャル照明装置兼第1の特定波長偏光変換装置と呼ぶ。ここで、ダイクロイックミラー20は、赤色光Rを反射するダイクロイックミラーである。
【0019】そして、コレステリック液晶装置11は、上述した色切り替えデバイスの一種であり、照明光をGB各色に時分割で電気的に切り替えるものである。詳しくは後述する。また、第2レンズアレイ6とその後方の重ね合わせレンズ7により、重ね合わせレンズ7の焦点位置近傍に、第1レンズアレイ5の各セル5aの像が重なり合うようにしている。以上の第1レンズアレイ5,第2レンズアレイ6,及び重ね合わせレンズ7を、インテグレータ光学系と呼ぶ。
【0020】上記カラーシーケンシャル照明装置兼第1の特定波長偏光変換装置により光が反射される方向、即ち図中の上方に向かって、光の進む順に1/4波長板19,コンデンサーレンズ8,PBSプリズム12,表示パネル9aが配置されている。また図中のPBSプリズム12左方には、表示パネル9bが配置されている。表示パネル9aは、赤色光Rによる表示専用の表示パネルであり、表示パネル9bは、緑色光G及び青色光Bによる表示を行う表示パネルである。
【0021】これら表示パネルは、それぞれ上記重ね合わせレンズ7の焦点位置に配置されている。また、コンデンサーレンズ8によって、表示パネル9a,9bをそれぞれテレセントリック照明する。また、PBSプリズム12で投影光と照明光の分離を行う。
【0022】PBSプリズム12より投影光が射出する方向、即ち図中の右方に向かって、光の進む順に、積層位相板25に偏光板26を重ね合わせたもの、及び投影光学系10が配置されている。この積層位相板25を第2の特定波長偏光変換装置と呼ぶ。積層位相板の詳細については後述する。なお、10aは投影光学系に配置された絞りである。
【0023】本実施形態での光線の軌跡を改めて説明する。なお、以下に示す各光は、その光軸のみ図示している。これは実施形態全般に渡って同様とする。光源1から射出された光は、リフレクター2で反射され、略平行光で、また実線S及び破線Pで示すようにS偏光,P偏光が混在した(偏光が揃っていない)状態で、上記インテグレータ光学系を通過する。
【0024】ここでは上記偏光変換装置18により、二点鎖線Laで示す右円偏光に変換される。そして、上述したカラーシーケンシャル照明装置兼第1の特定波長偏光変換装置に入射する。ここで、光源からの白色光に含まれる赤色光Rはダイクロイックミラー20で反射され、また緑色光G及び青色光Bはダイクロイックミラー20を透過してコレステリック液晶装置11に到る。
【0025】コレステリック液晶装置11は、G用,B用の、各色専用のコレステリック液晶素子を例えば1層ずつ計2層重ね合わせたものである。このコレステリック液晶素子は、右円偏光の光しか反射しない偏光依存性を持つ。ここでは各コレステリック液晶素子を、ブロック図で示す制御部15にて高速でON/OFF制御により切り替える事により、カラーシーケンシャル駆動し、GB各色を時分割で切り替えて反射する。反射しなかった色の光は、コレステリック液晶装置11を透過する。コレステリック液晶素子の具体的な構成については後述する。
【0026】ダイクロイックミラー20で反射された赤色光Rは、破線Lbで示す左円偏光となって、またコレステリック液晶装置11により色切り替えされて射出した緑色光G,青色光B各色の光は、二点鎖線Laで示す右円偏光のままで、それぞれ1/4波長板19に入射する。ここで赤色光Rは破線Pで示すP偏光に変換され、緑色光G及び青色光Bは実線Sで示すS偏光に変換されて、それぞれコンデンサーレンズ8を経てPBSプリズム12に入射する。
【0027】PBSプリズム12に入射した光のうち、赤色光RはPBSプリズム12を透過して表示パネル9aに入射する。また緑色光G及び青色光BはPBSプリズム12内部で反射されて表示パネル9bに入射する。表示パネル9a,9bは、例えば反射型液晶表示パネルを使用しており、ここに照明された光を、画素毎にそれぞれ赤色光R,並びに緑色光G及び青色光Bの表示情報に応じて偏光面を回転させたり(ON)、回転させなかったり(OFF)して反射する。
【0028】このとき、表示パネル9aからのOFFの反射光は、PBSプリズム12に戻るが、P偏光のままであるので、ここを透過し、光源側へと戻される。一方、ONの反射光は、S偏光に変換されているので、PBSプリズム12に戻ってここで反射され、次の積層位相板25に到る。また、表示パネル9bからのOFFの反射光は、PBSプリズム12に戻るが、S偏光のままであるので、ここで反射され、光源側へと戻される。一方、ONの反射光は、P偏光に変換されているので、PBSプリズム12に戻ってここを透過し、次の積層位相板25に到る。
【0029】ここで、積層位相板25は、特定波長の光、即ちここでは赤色光Rを偏光変換する働きを持っており、この積層位相板25を透過した光のうち、緑色光G及び青色光BはP偏光のままであり、赤色光RはS偏光からP偏光に変換されて出てくる。つまり、RGB各色の光は最終的にP偏光に揃えられて出てくる。
【0030】この状態で、これら各色の光は積層位相板25に重ねられた偏光板26を透過する。これにより偏光方向が整えられ、不要光線がカットされて、表示画像のコントラストが高められる。本来は、PBSプリズム12の働きにより、表示パネル9a,9bからのON光のみが投影光学系10に導かれる筈である。しかし、一般にPBSにおいては、完璧にS偏光の光が反射されてP偏光の光が透過するわけではなく、若干P偏光の光の反射等が発生する。
【0031】このような光が表示パネルからのOFF光として投影光学系10に導かれる事のないように、偏光板26によりカットする。このようにして、偏光板26を透過してきたRGB各色の光は、投影光として投影光学系10に到る。この投影光学系10により、表示パネル9a,9bの表示情報が図示しないスクリーンに投影される。
【0032】図2は、コレステリック液晶素子の構成を模式的に示す断面図である。同図に示すように、コレステリック液晶素子は、互いに対面するガラス基板(或いは透明フィルム基板)31の各内面に、ITO(透明電極)32が形成され、ITO32間にコレステリック液晶35が挟まれた構成となっている。ここで、各ITO32間に、パルス電源36により高いパルス電圧を印加すると、同図(a)に示すように、液晶分子35aがいわゆるプレーナ配列となり、着色状態となる。このとき、液晶分子35aのいわゆる捩れのピッチをpとし、コレステリック液晶35の平均屈折率naとすると、反射される光の波長λ=napとなる。
【0033】この状態で、同図(a)において、矢印Aで示すようにコレステリック液晶35に入射した特定の波長の光は、矢印Bで示すように反射され、それ以外の波長の光は矢印Cで示すように透過する。一方、各ITO32間に、パルス電源36により低いパルス電圧を印加すると、同図(b)に示すように、液晶分子35aがいわゆるフォーカルコニック配列となり、透明状態となる。この状態で、コレステリック液晶35に入射したすべての光は矢印Dで示すように透過する。
【0034】従って、ITO32に印加するパルス電圧の高低を切り替えるパルス制御をする事により、コレステリック液晶35において、着色状態と透明状態とを高速で切り替える事ができる。即ち、各波長域、例えばGB各色に対して作用するコレステリック液晶35をそれぞれ用意し、このようなコレステリック液晶を持つコレステリック液晶素子を重ね合わせれば、上述したように、各コレステリック液晶素子を高速でパルス制御により切り替える事により、GB各色を時分割で切り替えて反射させる事ができる。
【0035】図3は、上記積層位相板の構成及び働きを説明する図である。同図(a)は、この積層位相板による偏光方向の回転を測定するための構成を示す斜視図、同図(b)はその測定結果の一例である入射光の波長域と透過率の関係を示すグラフである。G.D.Sharp and J.R.Birge の論文によれば、それぞれ所定の厚さ及び主軸方位を持つ位相板の積み重ね(スタック)により、特定波長域の光のみ偏光方向を回転させる構成とする事ができる。
【0036】ここでは同図(a)に示すように、互いに直交する偏光軸を持つ偏光板である偏光子41と検光子42との間に、それぞれ所定の厚さ及び矢印Eで示すような様々な主軸方位を持つ複数枚の位相板のスタック43を配置する。但し、各位相板43aは、実際は積み重なっているが図では離して描いてある。この状態で、光軸lに沿って偏光子41に白色光を入射させると、これにより偏光方向を揃えられた光は、スタック43を通過する事により、特定波長域の光のみ偏光方向が略90度回転し、検光子42を透過して出てくる。
【0037】この結果を示したグラフが同図(b)である。ここでは横軸に入射した光の波長(単位nm)、縦軸に透過率(単位%)を取っている。同図に示すように、この場合は波長が長い赤色光Rのみ偏光方向が略90度回転する事により検光子42を透過し、波長が短い緑色光G及び青色光Bは偏光方向が回転しないので検光子42を透過しない事が分かる。つまり、ここでのスタック43は、赤色光Rに対しては1/2波長板として働き、緑色光G及び青色光Bに対しては位相板として作用しない。
【0038】また逆に、赤色光Rに対しては位相板として作用せず、緑色光G及び青色光Bに対しては1/2波長板として働く構成とする事もできる。このような位相板のスタック、即ち積層位相板を用いて、前述及び後述のような、透過型の特定波長偏光変換装置を構成する事ができる。
【0039】なお、上記論文の出典は、G.D.Sharp and J.R.Birge,“Retarder Stack Technology for Color Manipulation,”SID Symposium,Vol.30,p1072(04/1999)である。
【0040】図4は、本発明の第2の実施形態の表示光学装置を模式的に示す構成図である。同図において、1は光源であり、2は光源1を取り囲むように配置されるリフレクターである。リフレクター2の直後即ち図中の右側には、偏光分離装置3が配置されている。ここでは光源1からの光の偏光分離を行う。そして、その直後に所定の偏光変換を行う1/2波長板4が配置されている。
【0041】1/2波長板4の後方即ち図中の右方には、液晶ホログラム装置13上にダイクロイックミラー40を重ね合わせたものが配置されている。同図の楕円bで囲んだこれらの構成をカラーシーケンシャル照明装置と呼ぶ。このダイクロイックミラー40は、図5に断面図で示すように、ブレーズ型のDOE(回折光学素子)基板40a上に、赤色光Rを反射するダイクロイック膜40bをコーティングしたものである。
【0042】図4に戻って、このカラーシーケンシャル照明装置により光が反射される方向、即ち図中の左斜め上方に向かって、光の進む順に第1レンズアレイ5、第2レンズアレイ6、その直後に重ね合わせレンズ7、及び偏光方向を整えるための偏光板28が配置されている。なお、第1レンズアレイ5は、後述する表示パネルとアスペクト比がほぼ一致した長方形の格子状に組み合わされた各セル5aを有している。また、第2レンズアレイ6は、第1レンズアレイ5の場合と同様に、長方形の格子状に組み合わされた各セル6aを有している。これは、必ずしも5aと相似形である必要はない。
【0043】ここで、液晶ホログラム装置13は、上述した色切り替えデバイスの一種であり、照明光をGB各色に時分割で電気的に切り替えるものである。詳しくは後述する。また、第2レンズアレイ6とその直後の重ね合わせレンズ7により、重ね合わせレンズ7の焦点位置近傍に、第1レンズアレイ5の各セル5aの像が重なり合うようにしている。以上の第1レンズアレイ5から重ね合わせレンズ7までを、インテグレータ光学系と呼ぶ。
【0044】また、偏光板28の後方には、ダイクロイックミラー27上に、順に1/4波長板24,ダイクロイックミラー20を重ね合わせたものが配置されている。同図の楕円cで囲んだこれらの構成を第1の特定波長偏光変換装置と呼ぶ。ここで、ダイクロイックミラー27は、緑色光G及び青色光Bを反射するダイクロイックミラーである。また、ダイクロイックミラー20は、赤色光Rを反射するダイクロイックミラーである。
【0045】この第1の特定波長偏光変換装置により光が反射される方向、即ち図中の右方に向かって、光の進む順にコンデンサーレンズ8,PBSプリズム12,表示パネル9bが配置されている。また図中のPBSプリズム12下方には、表示パネル9aが配置されている。表示パネル9aは、赤色光Rによる表示専用の表示パネルであり、表示パネル9bは、緑色光G及び青色光Bによる表示を行う表示パネルである。
【0046】これら表示パネルは、それぞれ上記重ね合わせレンズ7の焦点位置に配置されている。また、コンデンサーレンズ8によって、表示パネル9a,9bをそれぞれテレセントリック照明する。また、PBSプリズム12で投影光と照明光の分離を行う。
【0047】PBSプリズム12より投影光が射出する方向、即ち図中の上方に向かって、光の進む順に、積層位相板25に偏光板26を重ね合わせたもの、及び投影光学系10が配置されている。この積層位相板25を第2の特定波長偏光変換装置と呼ぶ。積層位相板の詳細については上述した通りである。なお、10aは投影光学系に配置された絞りである。
【0048】本実施形態での光線の軌跡を改めて説明する。光源1から射出された光は、リフレクター2で反射され、略平行光となって偏光分離装置3に入射する。そして、この偏光分離装置3及び直後の1/2波長板4の働きにより偏光変換され、最終的に紙面に垂直な偏光方向の直線偏光に揃えられて出てくる。
【0049】具体的には、例えば実線Sで示す紙面に垂直な偏光方向の光はそのままであり、破線Pで示す紙面に沿った偏光方向(図中の上下方向)の光は紙面に垂直な偏光方向に変換される。実線Sで示す紙面に垂直な偏光方向の光、及び破線Pで示す紙面に沿った偏光方向の光は、それぞれ下記のカラーシーケンシャル照明装置に対してS偏光,P偏光となっている。
【0050】このように、紙面に垂直な偏光方向に揃えられた光は、液晶ホログラム装置13及びダイクロイックミラー40より成るカラーシーケンシャル照明装置表面にS偏光として略垂直に入射する。ここで、光源からの白色光に含まれる赤色光Rはダイクロイックミラー40で反射され、また緑色光G及び青色光Bはダイクロイックミラー40を透過して液晶ホログラム装置13に到る。
【0051】液晶ホログラム装置13は、G用,B用の、各色専用の液晶ホログラム素子を例えば1層ずつ計2層重ね合わせたものである。この液晶ホログラム素子は、偏光依存性及び入射光に対する角度依存性を有する。ここでは各液晶ホログラム素子をブロック図で示す制御部16にて高速でON/OFF制御により切り替える事により、カラーシーケンシャル駆動し、GB各色を時分割で切り替えて反射,回折し、表面から斜め方向に射出する。
【0052】反射,回折しなかった色の光は、液晶ホログラム装置13を透過する。この液晶ホログラム装置13からの緑色光G,青色光Bの射出方向と、上記ダイクロイックミラー40による赤色光Rの反射方向とは一致している。液晶ホログラム素子の具体的な構成については後述する。なお、ここでのカラーシーケンシャル照明装置として、ダイクロイックミラー40を使用せず、液晶ホログラム装置13を、R用,G用,B用の、各色専用の液晶ホログラム素子を例えば1層ずつ計3層重ね合わせた構成とし、R専用の液晶ホログラム素子では赤色光Rを常に反射,回折するようにしても良い。
【0053】ダイクロイックミラー40で反射された赤色光R、及び液晶ホログラム装置13により色切り替えされて射出した緑色光G,青色光B各色の光は、それぞれ上記インテグレータ光学系を経て、偏光板28で偏光方向を整えられた後、S偏光として上述した第1の特定波長偏光変換装置に入射する。ここで、赤色光Rはダイクロイックミラー20で反射される。また、緑色光G及び青色光Bはダイクロイックミラー20を透過して、1/4波長板24を経てダイクロイックミラー27に到る。
【0054】ダイクロイックミラー27に入射した緑色光G及び青色光Bはここで反射され、再び1/4波長板24を経てダイクロイックミラー20を透過する。このとき、緑色光G及び青色光Bは1/4波長板24を往復通過するので、これにより1/2波長板としての働きを受け、偏光変換される。即ち、第1の特定波長偏光変換装置から射出した光のうち、赤色光Rは実線Sで示すS偏光として、緑色光G及び青色光Bは破線Pで示すP偏光として、それぞれコンデンサーレンズ8を経てPBSプリズム12に入射する。
【0055】PBSプリズム12に入射した光のうち、赤色光Rは内部で反射されて表示パネル9aに入射する。また緑色光G及び青色光BはPBSプリズム12を透過し、表示パネル9bに入射する。表示パネル9a,9bは、例えば反射型液晶表示パネルを使用しており、ここに照明された光を、画素毎にそれぞれ赤色光R,並びに緑色光G及び青色光Bの表示情報に応じて偏光面を回転させたり(ON)、回転させなかったり(OFF)して反射する。
【0056】このとき、表示パネル9aからのOFFの反射光は、PBSプリズム12に戻るが、S偏光のままであるので、ここで反射され、光源側へと戻される。一方、ONの反射光は、P偏光に変換されているので、PBSプリズム12に戻ってここを透過し、次の積層位相板25に到る。また、表示パネル9bからのOFFの反射光は、PBSプリズム12に戻るが、P偏光のままであるので、ここを透過し、光源側へと戻される。一方、ONの反射光は、S偏光に変換されているので、PBSプリズム12に戻ってここで反射され、次の積層位相板25に到る。
【0057】積層位相板25は、特定波長の光、即ちここでは緑色光G及び青色光Bを偏光変換する働きを持っており、この積層位相板25を透過した光のうち、赤色光RはP偏光のままであり、緑色光G及び青色光BはS偏光からP偏光に変換されて出てくる。つまり、RGB各色の光は最終的にP偏光に揃えられて出てくる。
【0058】この状態で、これら各色の光は積層位相板25に重ねられた偏光板26を透過する。これにより偏光方向が整えられ、不要光線がカットされて、表示画像のコントラストが高められる。このようにして、偏光板26を透過してきたRGB各色の光は、投影光として投影光学系10に到る。この投影光学系10により、表示パネル9a,9bの表示情報が図示しないスクリーンに投影される。
【0059】図6は、液晶ホログラム素子の構成を模式的に示す断面図である。同図に示すように、液晶ホログラム素子は、互いに対面するガラス基板(或いは透明フィルム基板)31の各内面に、ITO(透明電極)32が形成され、ITO32間にホログラム33が挟まれた構成となっている。ホログラム33は、液晶ポリマー上に2つの光を交差させて干渉縞を作り、これを固めて作成したホログラムである。ここではポリマー33aと、小滴状の液晶分子33bの集合体とが、ガラス基板31に対して傾斜した状態で、互いに層状に重なり合っている。
【0060】通常は、例えば液晶分子33bの屈折率がポリマー33aのそれよりも高い状態であり、この状態でホログラム33は、特定の波長域の光を反射,回折し、他の波長域の光を透過させる。ここで、各ITO32間に、電源34により交流或いは直流の電圧を印加し、ホログラム33に電界を生じさせると、液晶分子33bの屈折率が低くなり、ポリマー33aと同等となる。このとき、ホログラム33のホログラムとしての効果が殆どなくなり、透明板と同様の状態となる。
【0061】従って、ITO32に印加する電圧をON/OFF制御する事により、ホログラム33において、ホログラムとしての状態と透明板としての状態を高速で切り替える事ができる。即ち、各波長域、例えばGB各色に対して作用するホログラム33をそれぞれ用意し、このようなホログラムを持つ液晶ホログラム素子を重ね合わせれば、上述したように、各液晶ホログラム素子を高速でON/OFF制御により切り替える事により、GB各色を時分割で切り替えて反射,回折させる事ができる。
【0062】今、図6において、ITO32に電圧を印加しない状態で、S偏光の光Lがガラス基板31表面に略垂直に入射したとすると、ホログラム33により、これに対応する特定の波長域の光がこのガラス基板31表面より斜めに射出される。このときの射出角度θは、層状に重なり合ったポリマー33aと液晶33分子bの傾斜状態に応じた値となる。本実施形態では、θが約30〜40度のものが使用される。
【0063】図7は、本発明の第3の実施形態の表示光学装置を模式的に示す構成図である。同図において、1は光源であり、2は光源1を取り囲むように配置されるリフレクターである。リフレクター2の直後即ち図中の右側には、偏光分離装置3が配置されている。ここでは光源1からの光の偏光分離を行う。そして、その直後に所定の偏光変換を行う1/2波長板4が配置されている。
【0064】1/2波長板4の後方即ち図中の右方には、フレネルレンズ21及びその直後に回折格子14が配置されている。ここで、フレネルレンズ21の焦点位置には、偏光依存性のある例えば強誘電液晶より成る反射型ライトバルブ23が配置されている。また、その直前に配置されたコンデンサーレンズ22によって、反射型ライトバルブ23をテレセントリック照明する。
【0065】フレネルレンズ21から光が射出される方向、即ち図中の左斜め上方に向かって、光の進む順に第1レンズアレイ5、第2レンズアレイ6、その直後に重ね合わせレンズ7が配置されている。なお、第1レンズアレイ5は、後述する表示パネルとアスペクト比がほぼ一致した長方形の格子状に組み合わされた各セル5aを有している。また、第2レンズアレイ6は、第1レンズアレイ5の場合と同様に、長方形の格子状に組み合わされた各セル6aを有している。これは、必ずしも5aと相似形である必要はない。
【0066】ここで、第2レンズアレイ6とその直後の重ね合わせレンズ7により、重ね合わせレンズ7の焦点位置近傍に、第1レンズアレイ5の各セル5aの像が重なり合うようにしている。以上の第1レンズアレイ5から重ね合わせレンズ7までを、インテグレータ光学系と呼ぶ。重ね合わせレンズ7の後方には、偏光板30に積層位相板29を重ね合わせたものが配置されている。この積層位相板29を第1の特定波長偏光変換装置と呼ぶ。積層位相板の詳細については上述した通りである。
【0067】積層位相板29の後方には、光の進む順にコンデンサーレンズ8,PBSプリズム12,表示パネル9aが配置されている。また図中のPBSプリズム12左斜め下方には、表示パネル9bが配置されている。表示パネル9aは、赤色光Rによる表示専用の表示パネルであり、表示パネル9bは、緑色光G及び青色光Bによる表示を行う表示パネルである。
【0068】これら表示パネルは、それぞれ上記重ね合わせレンズ7の焦点位置に配置されている。また、コンデンサーレンズ8によって、表示パネル9a,9bをそれぞれテレセントリック照明する。また、PBSプリズム12で投影光と照明光の分離を行う。
【0069】PBSプリズム12より投影光が射出する方向、即ち図中の右斜め上方に向かって、光の進む順に、積層位相板25に偏光板26を重ね合わせたもの、及び投影光学系10が配置されている。この積層位相板25を第2の特定波長偏光変換装置と呼ぶ。なお、10aは投影光学系に配置された絞りである。
【0070】本実施形態での光線の軌跡を改めて説明する。光源1から射出された光は、リフレクター2で反射され、略平行光となって偏光分離装置3に入射する。そして、この偏光分離装置3及び直後の1/2波長板4の働きにより偏光変換され、最終的に紙面に垂直な偏光方向の直線偏光に揃えられて出てくる。
【0071】具体的には、例えば実線Sで示す紙面に垂直な偏光方向の光はそのままであり、破線Pで示す紙面に沿った偏光方向(図中の上下方向)の光は紙面に垂直な偏光方向に変換される。実線Sで示す紙面に垂直な偏光方向の光、及び破線Pで示す紙面に沿った偏光方向の光は、それぞれ下記の回折格子14に対してS偏光,P偏光となっている。ここで、紙面に垂直な偏光方向に揃えられた光は、フレネルレンズ21を経て回折格子14にS偏光として入射する。なお、フレネルレンズには限定されるものではなく、通常のレンズを使用しても良い。
【0072】フレネルレンズ21を経て回折格子14に入射した光は、偏光方向が紙面に垂直であり、波長の異なる光であるRGB各色毎に、紙面に沿った平面上で異なる角度で回折し、即ち角度分離されて、コンデンサーレンズ22透過後、反射型ライトバルブ23上のRGB各色に対応する領域にそれぞれ入射する。このとき、GB各色に対応する各領域をブロック図で示す制御部17にて高速でON/OFF制御により切り替える事により、カラーシーケンシャル駆動し、GB各色を時分割で切り替えて反射する。但し、Rは常時反射としている。
【0073】反射型ライトバルブ23により色切り替えされて射出した光は、再び回折格子14に入射して、ここで同一方向の光に統合され、再びフレネルレンズを透過する。そして、上記インテグレータ光学系を経て、偏光板30で偏光方向を整えられて、積層位相板29に到る。
【0074】ここで、積層位相板29は、特定波長の光、即ちここでは赤色光Rを偏光変換する働きを持っており、この積層位相板29を透過した光のうち、緑色光G及び青色光Bは実線Sで示すS偏光のままであり、赤色光RはS偏光から破線Pで示すP偏光に変換されて出てくる。これらの光は、それぞれコンデンサーレンズ8を経てPBSプリズム12に入射する。
【0075】PBSプリズム12に入射した光のうち、赤色光RはPBSプリズム12を透過して表示パネル9aに入射する。また緑色光G及び青色光BはPBSプリズム12内部で反射されて表示パネル9bに入射する。表示パネル9a,9bは、例えば反射型液晶表示パネルを使用しており、ここに照明された光を、画素毎にそれぞれ赤色光R,並びに緑色光G及び青色光Bの表示情報に応じて偏光面を回転させたり(ON)、回転させなかったり(OFF)して反射する。
【0076】このとき、表示パネル9aからのOFFの反射光は、PBSプリズム12に戻るが、P偏光のままであるので、ここを透過し、光源側へと戻される。一方、ONの反射光は、S偏光に変換されているので、PBSプリズム12に戻ってここで反射され、次の積層位相板25に到る。また、表示パネル9bからのOFFの反射光は、PBSプリズム12に戻るが、S偏光のままであるので、ここで反射され、光源側へと戻される。一方、ONの反射光は、P偏光に変換されているので、PBSプリズム12に戻ってここを透過し、次の積層位相板25に到る。
【0077】ここで、積層位相板25は、特定波長の光、即ちここでは赤色光Rを偏光変換する働きを持っており、この積層位相板25を透過した光のうち、緑色光G及び青色光BははP偏光のままであり、赤色光RはS偏光からP偏光に変換されて出てくる。つまり、RGB各色の光は最終的にP偏光に揃えられて出てくる。
【0078】この状態で、これら各色の光は積層位相板25に重ねられた偏光板26を透過する。これにより偏光方向が整えられ、不要光線がカットされて、表示画像のコントラストが高められる。このようにして、偏光板26を透過してきたRGB各色の光は、投影光として投影光学系10に到る。この投影光学系10により、表示パネル9a,9bの表示情報が図示しないスクリーンに投影される。
【0079】なお、特許請求の範囲で言う反射型液晶ライトバルブは、実施形態における反射型液晶表示パネルに対応している。
【0080】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、いわゆる二板方式でありながら投影光学系のレンズバックが1ブロック分と少なくて済む構成の表示光学装置を提供する事ができる。
【出願人】 【識別番号】000006079
【氏名又は名称】ミノルタ株式会社
【出願日】 平成12年4月27日(2000.4.27)
【代理人】 【識別番号】100085501
【弁理士】
【氏名又は名称】佐野 静夫 (外1名)
【公開番号】 特開2001−305652(P2001−305652A)
【公開日】 平成13年11月2日(2001.11.2)
【出願番号】 特願2000−127004(P2000−127004)