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【発明の名称】 電子カメラ
【発明者】 【氏名】加藤 孝二

【要約】 【課題】塵埃が付着することにより引起こされる画質の低下を防止する一方、光学部材の交換/分解を容易に行うことが可能な電子カメラを提供する。

【解決手段】電子カメラ10のレンズ鏡筒14内に、被写体像を結像するための撮影レンズ系21、23が配設される。カメラ本体12内に、分岐光路形成するためのビームスプリッタ24と、結像された被写体像を光電変換するための撮像素子30とが配設される。ビームスプリッタ24と撮像素子30との間にフィルタキャップ66、67に装着された光学フィルタ28、29が配設される。フィルタキャップ66、67は、ビームスプリッタ25の出射面の周辺部及び撮像素子30の撮像面の周辺部に夫々密着し、光学フィルタ28とビームスプリッタ25との間、光学フィルタ29と撮像素子30との間に、入射光が通過する実質的に密閉された空間を形成する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】被写体像を結像するための撮影レンズ系と、結像された被写体像を光電変換するための撮像素子と、前記撮影レンズ系と前記撮像素子との間に配置され、前記撮像素子への入射光に光学的な処理を施すための光学フィルタと、前記撮影レンズ系と前記光学フィルタとの間に配設され、前記撮影レンズ系を通過した光束を分割して分岐光路を形成するためのビームスプリッタと、前記光学フィルタの周囲を包囲することにより、前記光学フィルタを保持する包囲部分と、弾性変形により前記ビームスプリッタの出射面の周辺部に密着することにより、前記光学フィルタと前記ビームスプリッタとの間に、前記撮像素子への入射光が通過する実質的に密閉された空間を形成する第1延長部分とを有する、弾性材からなるフィルタキャップと、を具備することを特徴とする電子カメラ。
【請求項2】前記フィルタキャップは、前記光学フィルタと前記撮像素子との間に、前記撮像素子への入射光が通過する実質的に密閉された空間を形成する第2延長部分を有することを特徴とする請求項1に記載の電子カメラ。
【請求項3】前記包囲部分は、軸方向に分割された別体の第1及び第2部材からなり、前記第1及び第2延長部分は、前記第1及び第2部材と夫々一体的に形成されることを特徴とする請求項2に記載の電子カメラ。
【請求項4】被写体像を結像するための撮影レンズ系と、結像された被写体像を光電変換するための撮像素子と、前記撮影レンズ系と前記撮像素子との間に配設され、前記撮影レンズ系を通過した光束を分割して分岐光路を形成するためのビームスプリッタと、前記分岐光路側に分割された光束から被写体像視認用の画像を結像するための光学ファインダユニットと、前記光学ファインダユニットと前記ビームスプリッタとの間に、前記光学ファインダユニットへの入射光が通過する実質的に密閉された空間を形成するシール部材と、を具備することを特徴とする電子カメラ。
【請求項5】前記シール部材は弾性材からなり、弾性変形により前記ビームスプリッタの出射面の周辺部に密着することにより、前記実質的に密閉された空間を形成することを特徴とする請求項4に記載の電子カメラ。
【請求項6】前記ビームスプリッタと前記撮像素子との間に配置され、前記撮像素子への入射光に光学的な処理を施すための光学フィルタと、前記光学フィルタの周囲を包囲することにより、前記光学フィルタを保持すると共に、前記光学フィルタと前記ビームスプリッタとの間に、前記撮像素子への入射光が通過する実質的に密閉された空間を形成するフィルタキャップと、を具備することを特徴とする請求項4または5に記載の電子カメラ。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子カメラに関し、より具体的には、塵埃が付着することにより引起こされる画質の低下や、ファインダ像の質の低下を防止する一方、光学部材の交換/分解を容易に行うことが可能な電子カメラに関する。
【0002】
【従来の技術】電子カメラにおいては、撮像素子への入射光が通過する光学部材に塵埃が付着すると、撮影画像がその影響を受ける。この場合、銀塩カメラでは問題とならなかったような微小寸法のごみ、即ち塵埃でも、撮影した画面に黒い点として現れ、画質を低下させる可能性が高い。この主な理由は、銀塩カメラで使用される銀塩フィルムの寸法に比較して、撮像素子の撮像面の寸法が小さいことにある。特に、高画素密度(多画素)の撮像素子には、高画質が要求されるため、光学部材への塵埃の付着は大きな問題となる。
【0003】一方、光学ファインダに関しても、銀塩カメラに比べて、電子カメラのほうがピント面における拡大倍率が大きい。このため、銀塩カメラでは問題とならなかったような微小寸法のごみ、即ち塵埃でも、ファインダ視野内に黒い点として現れ、ファインダ像の質を低下させる可能性が高い。
【0004】かかる問題に対処するため、特開平11−109203に開示されるデジタルスチルカメラにおいては、レンズ及び光学フィルタが筒状密封部材内に密封状態で固定され、更に、この筒状密封部材が、撮像素子を密閉するように、撮像素子を実装する基板に取付けられる。即ち、このカメラにおいては、撮像素子への入射光が通過するレンズ及び光学フィルタ間と、撮像素子の周囲とに密閉された空間が形成され、これにより、塵埃の付着による画質の低下が防止される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記公報に開示のデジタルスチルカメラの場合、筒状密封部材内を含むユニットを一旦組立てた後、筒状密封部材内の部品を交換するためにユニットを分解しようとすると、同分解作業が容易でないものとなる。即ち、撮像素子近傍の光学部材を密封部材で包み込んで、塵埃の侵入及び付着を防止する従来の構造においては、画質の向上と、光学部材の交換/分解の容易性とが二律背反する課題として残っている。
【0006】本発明はかかる従来技術の問題点に基づいてなされたものであり、撮像素子への入射光が通過する光学部材に塵埃が付着することにより引起こされる画質の低下を防止する一方、光学部材の交換/分解を容易に行うことが可能な電子カメラを提供することを目的とする。
【0007】本発明はまた、光学ファインダユニットへの入射光が通過する光学部材に塵埃が付着することにより引起こされるファインダ像の質の低下を防止する一方、光学部材の交換/分解を容易に行うことが可能な電子カメラを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の視点は、電子カメラであって、被写体像を結像するための撮影レンズ系と、結像された被写体像を光電変換するための撮像素子と、前記撮影レンズ系と前記撮像素子との間に配置され、前記撮像素子への入射光に光学的な処理を施すための光学フィルタと、前記撮影レンズ系と前記光学フィルタとの間に配設され、前記撮影レンズ系を通過した光束を分割して分岐光路を形成するためのビームスプリッタと、前記光学フィルタの周囲を包囲することにより、前記光学フィルタを保持する包囲部分と、弾性変形により前記ビームスプリッタの出射面の周辺部に密着することにより、前記光学フィルタと前記ビームスプリッタとの間に、前記撮像素子への入射光が通過する実質的に密閉された空間を形成する第1延長部分とを有する、弾性材からなるフィルタキャップと、を具備することを特徴とする。
【0009】本発明の第2の視点は、第1の視点の電子カメラにおいて、前記フィルタキャップは、前記光学フィルタと前記撮像素子との間に、前記撮像素子への入射光が通過する実質的に密閉された空間を形成する第2延長部分を有することを特徴とする。
【0010】本発明の第3の視点は、第2の視点の電子カメラにおいて、前記包囲部分は、軸方向に分割された別体の第1及び第2部材からなり、前記第1及び第2延長部分は、前記第1及び第2部材と夫々一体的に形成されることを特徴とする。
【0011】本発明の第4の視点は、電子カメラであって、被写体像を結像するための撮影レンズ系と、結像された被写体像を光電変換するための撮像素子と、前記撮影レンズ系と前記撮像素子との間に配設され、前記撮影レンズ系を通過した光束を分割して分岐光路を形成するためのビームスプリッタと、前記分岐光路側に分割された光束から被写体像視認用の画像を結像するための光学ファインダユニットと、前記光学ファインダユニットと前記ビームスプリッタとの間に、前記光学ファインダユニットへの入射光が通過する実質的に密閉された空間を形成するシール部材と、を具備することを特徴とする。
【0012】本発明の第5の視点は、第4の視点の電子カメラにおいて、前記シール部材は弾性材からなり、弾性変形により前記ビームスプリッタの出射面の周辺部に密着することにより、前記実質的に密閉された空間を形成することを特徴とする。
【0013】本発明の第6の視点は、第4または第5の視点の電子カメラにおいて、前記ビームスプリッタと前記撮像素子との間に配置され、前記撮像素子への入射光に光学的な処理を施すための光学フィルタと、前記光学フィルタの周囲を包囲することにより、前記光学フィルタを保持すると共に、前記光学フィルタと前記ビームスプリッタとの間に、前記撮像素子への入射光が通過する実質的に密閉された空間を形成するフィルタキャップと、を具備することを特徴とする。
【0014】更に、本発明に係る実施の形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施の形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が省略されることで発明が抽出された場合、その抽出された発明を実施する場合には省略部分が周知慣用技術で適宜補われるものである。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0016】図1は本発明の実施の形態に係る電子カメラの外観を示す斜視図、図2は同電子カメラの内部構造を示す断面図、図3はその要部を示す拡大断面図である。図1図示の如くこの電子カメラ10は、カメラ本体12と、本体12の外装筐体13の前面に着脱自在に取付けられたレンズ鏡筒14とを備える。図1にはまた、撮影を開始するための2段式のレリーズスイッチ15や、レリーズ及びストロボを遠隔操作する際のラインを夫々接続するためのレリーズ端子16及びストロボ端子17が示される。
【0017】レンズ鏡筒14内部には、入射光側から順に、ズームレンズ21と、絞り22と、フォーカスレンズ23とが配設される。ズームレンズ21とフォーカスレンズ23とにより、被写体像を結像するための撮影レンズ系が構成される(図示のレンズの配置は模式的なものである)。
【0018】一方、カメラ本体12内の入口には、撮像レンズ系から入射した被写体像をCCD撮像素子30側と光学ファインダユニット40側とに分離するためのビームスプリッタ24(分岐光路形成手段)が配設される。ビームスプリッタ24は、2つのプリズム、即ち下側及び上側プリズム25、26を組合わせてなる。CCD撮像素子(光電変換素子)30は、撮像面に結像された入射した被写体像を光電変換し、電気信号として出力する。
【0019】ビームスプリッタ24と撮像素子30との間には、2枚の光学フィルタ28、29が配設される。フィルタ28は、ガラス面に蒸着処理を施すことにより形成された、赤外線をカットするためのIRカットフィルタからなる。フィルタ29は、2枚以上の水晶板を重ねた、モアレの発生を防止するためのローパスフィルタからなる。フィルタ28、29は互いに接着されて一体化される。
【0020】ビームスプリッタ24、光学フィルタ28、29、撮像素子30は、保持枠構造32により、後述の態様でカメラ本体12内に据え付けられる。保持枠構造32の背部には第1のプリント基板33が配設され、ここに撮像素子30が接続される。更に、第1のプリント基板33に対して直角をなすように、保持枠構造32の下側には、第2のプリント基板34が配設される。
【0021】ビームスプリッタ24により上方に分岐された光路に対応して、光学ファインダユニット40が保持枠構造32に取付けられる。光学ファインダユニット40は、直角に折り曲げられたファインダ枠41を含み、そのビームスプリッタ24に面する側に、ピントを合わせるためのピント板42及び視野枠板43が取付けられる。ファインダ枠41内には、複数のレンズ44、45やミラー46が配設される(図示のレンズの配置は模式的なものである)。ビームスプリッタ24により光学ファインダユニット40側に分離された光束は、これ等の光学部材を介してカメラ本体12の背面のファインダ窓に導かれる。
【0022】カメラ本体12の背面の中央には、画像表示LCD18が配設される。画像表示LCD18は、記録モード時には撮影ファインダとして、再生モード時には記録済みの撮影画像の再生モニタとして使用される。
【0023】図4(a)はカメラ本体12の外装筐体13を組立てた状態で示す斜視図、図4(b)は外装筐体13を分解した状態で示す斜視図である。図4(a)、(b)図示の如く、外装筐体13は、前カバー51、後カバー52、及び上カバー53からなり、これ等は全て熱伝導性の高い金属製品、例えば、アルミニウムのダイキャスト品からなる。カバー51、52、53は、公知の態様のネジ部材(図示せず)を使用して互いに結合される。カバー51、52、53は、接触面が密着することにより互いに熱的に接続され、カメラ外部に放熱するための一体的で且つ熱容量が大きい放熱筐体、即ち外装筐体13を構成する。
【0024】図5は保持枠構造32を分解した状態で示す斜視図である。図3及び図5図示の如く、保持枠構造32は、プリズム枠(伝熱枠体)61、底板62、及び後板63を含み、これ等は全て熱伝導性の高い金属製品、例えば、アルミニウムのダイキャスト品からなる。また、保持枠構造32は、プリズム枠61内に取付けられるフィルタキャップ66、67及びシール部材68を含み、これ等は全て弾性の高い材料の製品、例えば、合成ゴム成形品からなる。
【0025】プリズム枠61は、ビームスプリッタ24をその下側開口から挿入するように構成される。底板62は、該下側開口を閉鎖するように、公知の態様のネジ部材(図示せず)を使用してプリズム枠61に結合される。プリズム枠61及び底板62は、接触面が密着することにより互いに熱的に接続され、一体的で且つ熱容量が大きい伝熱枠体を構成する。
【0026】底板62上には、ビームスプリッタ24を所定位置に付勢状態で押込むための板バネ65が配設され、板バネ65の付勢下で、下側プリズム25が位置決めされる。この時、下側プリズム25の基準斜面の上端及び下端の、上側プリズム26から突出する当接面25a、25bが、プリズム枠61に形成された対応する係止面61a、61bに夫々当接する。一方、上側プリズム26は、シール部材68により下側プリズム25の基準斜面に向けて押圧されることにより、位置決めされる。
【0027】後板63は、撮像素子30よりも寸法的に十分に大きく且つ撮像素子30の裏面に密着するように配設される。後板63は、プリズム枠61の後側開口を閉鎖するように、公知の態様のネジ部材(図示せず)を使用してプリズム枠61に結合される。後板63は、接触面が密着することによりプリズム枠61に熱的に接続され、これにより後板63からプリズム枠61への太い伝熱経路が形成される。後板63には一対のスリット63aが形成され、これ等を通して撮像素子30とプリント基板33とを接続するリードフレーム35が配設される。
【0028】図3及び図6図示の如く、保持枠構造32は、更に、プリズム枠61の前側に配設された前板71を含み、これは、機械的強度が高く且つ熱伝導性の高い金属製品、例えば、鋼板製品からなる。図6は保持枠構造32の前板71と、レンズ鏡筒14と、外装筐体13の前カバー51との関係を示す斜視図である。
【0029】プリズム枠61は、公知の態様のネジ部材(図示せず)を使用して前板71に結合される。プリズム枠61は、接触面が密着することにより前板71に熱的に接続され、これによりプリズム枠61から前板71への太い伝熱経路が形成される。更に、前板71は、公知の態様のネジ部材(図6にはその一部を示す)を使用して外装筐体13の前カバー51に結合される。前板71は、接触面が密着することにより前カバー51に熱的に接続され、これにより前板71から前カバー51への太い伝熱経路が形成される。
【0030】更に、レンズ鏡筒14も、一部分がカメラ外部に放熱するための熱伝導性材、例えばアルミニウムからなる放熱鏡筒72を構成する。レンズ鏡筒14のその他の部分は合成樹脂から形成される。放熱鏡筒72は、公知の態様のネジ部材(図示せず)を使用して前板71に結合される。放熱鏡筒72は、接触面が密着することにより前板71に熱的に接続され、これにより前板71から放熱鏡筒72への太い伝熱経路が形成される。
【0031】このように、撮像素子30から、熱容量の大きいプリズム枠61等を含む保持枠構造32を通して、熱容量の大きいカメラ本体12の外装筐体13及びレンズ鏡筒14の放熱鏡筒72への太い伝熱経路が形成される。このため、撮像素子30の発熱を速やかにカメラ外部に逃がすことにより、撮像素子30の温度の上昇を防ぎ、これによる画質の低下を防止することができる。特に、レンズ鏡筒14は、外部への露出面積が大きいため、その放熱効果は高いものとなる。なお、伝熱経路を形成する保持枠構造32内のプリズム枠61等の部材や、カメラ外部に放熱するための外装筐体13及び放熱鏡筒72は、全て元々必要な部材であるため、余計な部材を増やすことなく、装置内部の構造を柔軟且つコンパクトに纏めることが可能となる。
【0032】再び、図5に戻り、プリズム枠61内に取付けられるフィルタキャップ66、67は互いに別個に成型された製品であり、一体化されたフィルタ28、29の前側及び後側に夫々取付けられる。フィルタキャップ66、67は、後板63をプリズム枠61に取付ける前に、フィルタ28、29を保持した状態で、プリズム枠61の後側開口から枠61内に挿入配置される。フィルタキャップ66は、ビームスプリッタ24の出射面に当接することにより位置決めされ、フィルタキャップ67は、プリズム枠61内の係止面61cに当接することにより位置決めされる。
【0033】図3図示の如く、フィルタキャップ66は、フィルタ28の周囲を包囲することにより、フィルタ28を保持する包囲部分66aを主部分として有する。これに加えて、フィルタキャップ66は、弾性変形によりビームスプリッタ24の出射面の周辺部に密着することにより、フィルタ28とビームスプリッタ24との間に、撮像素子30への入射光が通過する実質的に密閉された空間を形成する延長部分66bを有する。同様に、フィルタキャップ67は、フィルタ29の周囲を包囲することにより、フィルタ29を保持する包囲部分67aを主部分として有する。これに加えて、フィルタキャップ67は、弾性変形により撮像素子30の撮像面の周辺部に密着することにより、フィルタ29と撮像素子30との間に、撮像素子30への入射光が通過する実質的に密閉された空間を形成する延長部分67bを有する。
【0034】フィルタキャップ66、67はフィルタ28、29の全周囲を包囲するため、フィルタ28、29の縁部の損傷を確実に防止し、従ってまた、これによるパーティクルの発生を防止することができる。また、フィルタキャップ66、67により、ビームスプリッタ24と撮像素子30との間の光路を包囲する実質的に密閉された空間が形成されるため、塵埃の侵入及び付着による画質の低下を未然に防止することができる。また、フィルタキャップ66、67及びシール部材68は、ビームスプリッタ24及び撮像素子30に対して密着するだけである。このため、ビームスプリッタ24、フィルタ28、29、撮像素子30のいずれかの部品の交換に伴い、これ等を分解する場合でも、同分解作業を容易に行うことができる。なお、本実施の形態において、フィルタキャップ66、67は互いに別個の部材からなるが、一体的な部材とすることもできる。
【0035】一方、光学ファインダユニット40に対して開口するプリズム枠61の上側開口には、シール部材68が取付けられる。シール部材68は、上側にフランジ部分68aを有し、これがプリズム枠61とファインダ枠41との間に挟持されることにより位置決めされる。また、シール部材68は、弾性変形によりビームスプリッタ24の出射面の周辺部に密着することにより、ピント板42とビームスプリッタ24との間に光学ファインダユニット40への入射光が通過する、実質的に密閉された空間を形成する筒状部分68bを有する。
【0036】即ち、光学ファインダユニット40に対しても、シール部材68によりピント板42付近に実質的に密閉された空間が形成されるため、塵埃の侵入及び付着によるファインダ像の質の低下を防止することができる。しかも、シール部材68は、ビームスプリッタ24に対して密着するだけであるので、ビームスプリッタ24周囲の部分の分解を妨げることがない。
【0037】なお、上記実施の形態においては、外装筐体13の前カバー51、後カバー52、及び上カバー53と、保持枠構造32のプリズム枠(伝熱枠体)61、底板62、及び後板63の材料として、熱伝導性及び軽量性の観点から、アルミニウムが使用される。しかし、これ等の部材の材料として、亜鉛或いはマグネシウムを使用した場合にも同様な効果が得られる。
【0038】その他、本発明の思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更例及び修正例に想到し得るものであり、それら変更例及び修正例についても本発明の範囲に属するものと了解される。
【0039】
【発明の効果】本発明のある視点によれば、電子カメラにおいて、撮像素子への入射光が通過する光学部材に塵埃が付着することにより引起こされる画質の低下を防止する一方、光学部材の交換/分解を容易に行うことが可能となる。
【0040】本発明の別の視点によれば、電子カメラにおいて、光学ファインダユニットへの入射光が通過する光学部材に塵埃が付着することにより引起こされるファインダ像の質の低下を防止する一方、光学部材の交換/分解を容易に行うことが可能となる。
【出願人】 【識別番号】000000376
【氏名又は名称】オリンパス光学工業株式会社
【出願日】 平成12年4月24日(2000.4.24)
【代理人】 【識別番号】100058479
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴江 武彦 (外4名)
【公開番号】 特開2001−305646(P2001−305646A)
【公開日】 平成13年11月2日(2001.11.2)
【出願番号】 特願2000−123102(P2000−123102)