トップ :: G 物理学 :: G03 写真;映画;光波以外の波を使用する類似技術;電子写真;ホログラフイ




【発明の名称】 カメラの電気部品実装構造
【発明者】 【氏名】矢木 仁

【氏名】石丸 寿明

【要約】 【課題】半導体素子がフリップチップ実装されたフレキシブルプリント基板であっても、該半導体素子面への外光を遮断することのできるカメラの電気部品実装構造を提供することである。

【解決手段】本カメラの電機部品実装構造にあっては、フレキシブル電気基板3の折り返し部3cにフリップチップIC5が実装されている。カメラ本体及びフレキシブル電気基板3は、前カバー13によって覆われている。そして、フレキシブル電気基板3の折り返し部3c上のフリップチップIC5に対向する前カバー13の内面には、該前カバー13と一体に遮蔽用の突状壁15が形成される。この突状壁15は、上記フリップチップIC5の周囲の少なくとも一部を覆うようにして、上記フリップチップIC5への入射光を遮蔽するために形成される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 フリップチップ型半導体部品が実装された電気回路基板と、カメラ本体及び上記電気回路基板を覆う外装カバー部材と、上記電気回路基板上の上記フリップチップ型半導体部品に対向する上記外装カバー部材の内面に一体に、上記フリップチップ型半導体部品の周囲の少なくとも一部を覆うように形成され、上記フリップチップ型半導体部品への入射光を遮蔽するための遮蔽用突部と、を具備することを特徴とするカメラの電気部品実装構造。
【請求項2】 フリップチップ型半導体部品が実装されたフレキシブル電気回路基板と、カメラ本体及び上記フレキシブル電気回路基板を覆う外装カバー部材と、上記フレキシブル電気回路基板上の前記フリップチップ型半導体部品に対向する上記外装カバー部材の内面に一体的に、上記フリップチップ型半導体部品を内側に収納可能なように少なくとも一部を囲んで形成された突部と、上記フリップチップ型半導体部品の周囲に位置する上記フレキシブル電気回路基板の表面が上記突部に当接するように、上記フレキシブル電気回路基板を上記遮蔽用突部に向けて付勢する付勢手段と、を具備することを特徴とするカメラの電気部品実装構造。
【請求項3】 上記付勢手段は、上記フレキシブル電気回路基板を折り曲げて上記外装カバー内に実装されることにより生ずる弾性力を利用したものであることを特徴とする請求項2に記載のカメラの電気部品実装構造。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、外装体内に配設される電気回路基板に電気部品を実装するためのカメラの電気部品実装構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、カメラ等の小型機器に於いては、小型筐体内に種々の電気回路を内設するためにフレキシブルプリント基板が採用されることが多い。また、このフレキシブルプリント基板に、いわゆるフリップチップ実装法によりIC等の素子を実装する技術手段も知られている。
【0003】このフリップチップ実装法とは、プリント基板に対してIC等の素子を裏返しに配置する実装法のことであり、該IC上の外部電極にハンプ(突起)処理を施して基板のパターンと直接、或いは導電粒子等を介して接続するものである。このフリップチップ実装法の具体的な実装方法としては、特公昭62−6652号公報や特開平7−211423号公報等に開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、フレキシブルプリント基板は、一般的に厚さ数十μmのシートで銅箔を挟んで形成されている。フレキシブルプリント基板に、IC等の半導体素子を、上述したようなフリップチップ実装法で実装した場合、以下のような不具合が生じる。
【0005】すなわち、上述したようなフレキシブルプリント基板を、例えばカメラの如く屋外の強い光の中で使用したり、機器内部に被写体光を導いて使用したりする製品に適用する場合は、IC等の半導体素子面に太陽光や照明光が入射してしまう。IC等の半導体素子面に光が入射すると、該半導体素子が光電効果により性能変化や誤動作を起こすという不具合が生じてしまう。
【0006】したがって本発明は、上記実事情に鑑みてなされたものであり、半導体素子がフリップチップ実装されたフレキシブルプリント基板であっても、該半導体素子面への外光を遮断することのできるカメラの電気部品実装構造を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、フリップチップ型半導体部品が実装された電気回路基板と、カメラ本体及び上記電気回路基板を覆う外装カバー部材と、上記電気回路基板上の上記フリップチップ型半導体部品に対向する上記外装カバー部材の内面に一体に、上記フリップチップ型半導体部品の周囲の少なくとも一部を覆うように形成され、上記フリップチップ型半導体部品への入射光を遮蔽するための遮蔽用突部と、を具備することを特徴とする。
【0008】また本発明は、フリップチップ型半導体部品が実装されたフレキシブル電気回路基板と、カメラ本体及び上記フレキシブル電気回路基板を覆う外装カバー部材と、上記フレキシブル電気回路基板上の前記フリップチップ型半導体部品に対向する上記外装カバー部材の内面に一体的に、上記フリップチップ型半導体部品を内側に収納可能なように少なくとも一部を囲んで形成された突部と、上記フリップチップ型半導体部品の周囲に位置する上記フレキシブル電気回路基板の表面が上記突部に当接するように、上記フレキシブル電気回路基板を上記遮蔽用突部に向けて付勢する付勢手段と、を具備することを特徴とする。
【0009】本発明のカメラの電機部品実装構造にあっては、電気回路基板にフリップチップ型半導体部品が実装されている。カメラ本体及び上記電気回路基板は、外装カバー部材によって覆われている。そして、上記電気回路基板上の上記フリップチップ型半導体部品に対向する上記外装カバー部材の内面には、該外装カバー部材と一体に遮蔽用突部が形成される。この遮蔽用突部は、上記フリップチップ型半導体部品の周囲の少なくとも一部を覆うようにして、上記フリップチップ型半導体部品への入射光を遮蔽するために形成される。
【0010】また、本発明のカメラの電気部品実装構造にあっては、フレキシブル電気回路基板にフリップチップ型半導体部品が実装されており、このフレキシブル電気回路基板及びカメラ本体は、外装カバー部材によって覆われている。上記フレキシブル電気回路基板上の前記フリップチップ型半導体部品に対向する上記外装カバー部材の内面には、上記フリップチップ型半導体部品を内側に収納可能なように少なくとも一部を囲んで突部が一体的に形成される。更に、上記フリップチップ型半導体部品の周囲に位置する上記フレキシブル電気回路基板の表面が、上記突部に当接するように、付勢手段によって上記フレキシブル電気回路基板が上記遮蔽用突部に向けて付勢される。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
【0012】図1は本発明の一実施の形態の電気部品実装構造を内蔵するカメラの要部の分解斜視図であり、図2は図1に示されるカメラの要部であるパトローネ室部材に前カバー及び後カバーを装着した状態を示した断面図である。
【0013】本実施の形態のカメラは、フィルムカートリッジが適用されるカメラである。カメラ本体の一部を構成するものであって、フィルムカートリッジを装填可能なパトローネ室を構成するパトローネ室部材1の側面部には、フレキシブル電気基板(FPC)3を取付けるための基板台2が設けられている。
【0014】上記フレキシブル電気基板3は、基板台2に直接取付けられる基部3aと、折り曲げ部3bと、IC4やフリップチップIC5、及びコンデンサ、抵抗等の電機部品が実装されている折り返し部3cと、後述するスイッチ等のパターンが形成されたスイッチ部3d等を有して構成されている。上記フリップチップIC5は、そのチップの金属バンプをIC実装パターン上に位置決めした状態で圧接され、加熱することによって圧着実装される。そして、フレキシブル電気基板3は、基部3aが複数のビス6で基板台2にビス止めされることによって固定される。
【0015】上記フレキシブル電気基板3のスイッチ部3dには、後述するズーム切換釦16及びレリーズ釦17に対応したパターンのズームスイッチ(SW)切片8及びレリーズスイッチ(SW)切片9と、図示されない他のフレキシブル電気基板とねじ止めによって接続するためのコネクトパターン10が形成されている。
【0016】一方、上記カメラ本体を覆う外装体を構成する前カバー13には、オートフォーカスや測光用の窓14が設けられている。そして、図1に於いて、この窓14より斜め下方には、上記フリップチップIC5の周囲を囲む位置に、該フリップチップIC5の厚み(高さ)よりも高く、4辺の枠形状に構成された突状壁15が形成されている。また、この前カバー13の上面には、それぞれ上述したズームスイッチ切片8及びレリーズスイッチ切片9に対応して、ズーム切換釦16及びレリーズ釦17が設けられている。
【0017】図2に於いて、パトローネ室部材1に隣接して電池室20が設けられている。そして、この電池室20内には、図示されない電池の電極と接触する電池切片21が設けられている。また、電池室20を構成する壁の内側には、電池シート22が両面テープ等により貼着されている。更に、カメラ本体の電池室枠23の近傍に、軸部24を中心として回動可能な電池室蓋25が設けられている。尚、この電池室蓋25には、防水用のゴムパッキン26が施されている。
【0018】上記前カバー13の後方には、図示されないストロボ充電用のストロボ用コンデンサ28等を覆ってカメラ本体を保護するための後カバー27が取付けられている。また、パトローネ室部材1の内側となるパトローネ室29は、上述したように、図示されないフィルムカートリッジが装填されるもので、その内壁に該フィルムカートリッジのDX端子と接触するDX切片30が設けられている。
【0019】このように構成されたカメラに於いて、フレキシブル電気基板3は、上述したように、基部3aがビス6によって基板台2に固定されている。該フレキシブル電気基板3は、基板台2と前カバー13で構成される空間に配置されるので、折り曲げ部3bを中心として、フリップチップIC5等が実装された折り返し部3cが折り曲げられ、図2に示されるように、ほぼU字形状になる。
【0020】このとき、折り返し部3cは、フレキシブル電気基板3自体が有する弾性力によって、図示矢印Pの如く前カバー13側に付勢される。ここで、折り返し部3c上のフリップチップIC5は、前カバー13に形成された突状壁15内に収容されるように位置決めされている。すなわち、フリップチップIC5は、突状壁15によって周囲が覆われている。したがって、前カバー13に設けられた窓14から入射される外光は、この突状壁15によって遮られ、フリップチップIC5には入射されない。
【0021】このように突状壁15を形成することによって、IC等の半導体素子面に光が入射して、該半導体素子が光電効果により性能変化や誤動作を起こすという現象を防止することができる。
【0022】尚、上述した実施の形態では、突状壁15はフリップチップIC15の周囲全体を覆うように形成されているが、これに限られることなく、少なくとも窓14が形成されている方向の一部が覆われるように突状壁を形成しても良いものである。
【0023】また、フレキシブル電気基板3は、それ自体の弾力によって前カバー13に付勢しているが、他の付勢手段(例えばバネ等)を設けて付勢力を増加させるようにしても良い。
【0024】尚、本発明の上記実施の形態によれば、以下の如き構成を得ることができる。
【0025】すなわち、(1) フリップチップ型半導体部品が実装された電気回路基板と、カメラ本体及び上記電気回路基板を覆う外装カバー部材と、上記電気回路基板上の上記フリップチップ型半導体部品に対向する上記外装カバー部材の内面に一体に、上記フリップチップ型半導体部品を内側に収納可能なように囲んで形成され、上記フリップチップ型半導体部品への入射光を遮蔽するための遮蔽用突部と、を具備することを特徴とするカメラの電気部品実装構造。
【0026】(2) フリップチップ型半導体部品が実装されたフレキシブル電気回路基板と、カメラ本体及び上記フレキシブル電気回路基板を覆う外装カバー部材と、上記フレキシブル電気回路基板上の前記フリップチップ型半導体部品に対向する上記外装カバー部材の内面に一体に、上記フリップチップ型半導体部品を内側に収納可能なように囲んで形成され、上記フリップチップ型半導体部品への入射光を遮蔽するための遮蔽用突部と、上記フリップチップ型半導体部品の周囲に位置する上記フレキシブル電気回路基板の表面が上記遮蔽用突部に当接するように、上記フレキシブル電気回路基板を上記遮蔽用突部に向けて付勢する付勢手段と、を具備することを特徴とするカメラの電気部品実装構造。
【0027】(3) 上記付勢手段は、上記フレキシブル電気回路基板を折り曲げて上記外装カバー内に実装されることにより生ずる弾性力であることを特徴とする上記(2)に記載のカメラの電気部品実装構造。
【0028】(4) フリップチップ型半導体部品が実装されたフレキシブル電気回路基板と、カメラ本体及び上記フレキシブル電気回路基板を覆う外装カバー部材と、この外装カバー部材に設けられた窓部と、上記フレキシブル電気回路基板上の前記フリップチップ型半導体部品に対向する上記外装カバー部材の内面に一体的に、少なくとも上記外装カバー部材に設けられた窓部の方向に、上記フリップチップ型半導体部品を覆うように形成された突部と、上記フリップチップ型半導体部品の周囲に位置する上記フレキシブル電気回路基板の表面が上記突部に当接するように、上記フレキシブル電気回路基板を上記遮蔽用突部に向けて付勢する付勢手段と、を具備することを特徴とするカメラの電気部品実装構造。
【0029】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、半導体素子がフリップチップ実装されたフレキシブルプリント基板であっても、該半導体素子面への外光を遮断することのできるカメラの電気部品実装構造を提供することができる。
【出願人】 【識別番号】000000376
【氏名又は名称】オリンパス光学工業株式会社
【出願日】 平成12年4月25日(2000.4.25)
【代理人】 【識別番号】100058479
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴江 武彦 (外4名)
【公開番号】 特開2001−305628(P2001−305628A)
【公開日】 平成13年11月2日(2001.11.2)
【出願番号】 特願2000−124400(P2000−124400)