トップ :: G 物理学 :: G03 写真;映画;光波以外の波を使用する類似技術;電子写真;ホログラフイ




【発明の名称】 カメラ
【発明者】 【氏名】西嶋 一之

【要約】 【課題】本発明は、撮影レンズ11の前面を覆うスライド開閉式レンズカバー13を備えたカメラに関し、レンズカバーのガタを減らし、かつレンズカバーの中が覗かれてしまうような隙間をなくす。

【解決手段】レンズカバー13を閉じた状態におけるレンズカバー内側の、レンズカバー開方向前端の辺13bに沿って広がる、カメラ本体前面が膨出したレンズカバー受部24を形成した。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 撮影レンズ前面を覆うスライド開閉式レンズカバーを備えたカメラにおいて、前記レンズカバーを閉じた状態における該レンズカバー内側の、該レンズカバー開方向端部の輪郭辺に沿って、カメラ本体側に、レンズカバーの受部となる突起部を設けたことを特徴とするカメラ。
【請求項2】 前記レンズカバー受部を、カメラの前カバーと一体成形で形成したことを特徴とする請求項1記載のカメラ。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、撮影レンズ前面を覆うスライド開閉式レンズカバーを備えたカメラに関する。
【0002】
【従来の技術】近年ではいわゆるコンパクトカメラのコンパクト化が更に進み、撮影レンズも従前のようにカメラ本体から大きく突出した形状から、近年ではカメラ本体前面とほぼ同一面かやや突出する程度のものが多くなってきている。このように撮影レンズの突出量が小さくなってきたことから、撮影レンズ前面をスライド方式のレンズカバーで覆うように構成されたカメラが多くなってきている。
【0003】また、カメラの小型化、薄型化が進んできた結果、カメラの各構成部品も小型化、薄型化され、カメラの内部には極めて緻密に、ほとんど無駄な隙間がなく、多数の部品が配置されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】スライド開閉式のレンズカバーを備えたカメラにおけるレンズカバーも上記の例外ではなく、必要な強度は保持しつつもできる限り薄い板材で形成されており、また、そのレンズカバーをカメラ前カバーに取り付けるための部品も必要最小限の点のみでしかレンズカバーを支えることができない程度に小型化されている。
【0005】このため、レンズカバーは、強度的には計算されているものの、カメラ前面カバーに対するガタつきがどうしても生じやすくなってしまうという問題がある。
【0006】また、スライド開閉式のレンズカバーを備えたカメラの場合、レンズカバーの開閉に対し連携動作させるべき部材、例えばレンズカバーの開閉に連動してオンオフさせる必要のあるスイッチのレバーや、レンズカバー開放、閉鎖をその状態に維持するクリック用の部材等は、カメラ前カバー前面とレンズカバーとの間の隙間に配置される。これらの部材は、カメラ本体内にスペース的に余裕があれば、カメラ内部に挿入されるアーム等をレンズカバー側に形成してカメラ本体内に配置することも考えられるが、カメラ本体内にスペース的な余裕はなく、カメラ前カバーの外面にレンズカバーを配置し、スペース上の問題解決を図っている。
【0007】この場合に、レンズカバーは、スライド動作を円滑に行なわしめるために、カメラ前カバー前面との間で少なからず隙間を持っており、カメラ前面に平行な方向から見たときにカメラ前カバーとレンズカバーとの隙間を通してレンズカバー内面に配置された部品が覗かれてしまい、デザイン上好ましくないという問題もある。カメラ前カバー前面に配置された部品が見えてしまうという問題は、レンズカバーを開けた状態のときは撮影しようとしている時であるからあまり問題にはならず、したがってレンズカバーを閉じたときであって、しかもレンズカバーの上下端はスライドのためカメラ前カバー部と嵌合しているため内部は見えにくく、レンズカバーを閉じたときのレンズカバー閉方向の端部はカメラ本体部に形成された壁に突き当たるように構成することができるため、内部が覗かれる隙間は存在せず、レンズカバー閉時の、レンズカバー開方向端部側の隙間が問題となる。
【0008】本発明は、上記事情に鑑み、スライド開閉式のレンズカバーを備えたカメラにおいて、レンズカバーのガタを減らし、かつレンズカバーの中が覗かれてしまうような隙間をなくしたカメラを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発明のカメラは、撮影レンズ前面を覆うスライド開閉式レンズカバーを備えたカメラにおいて、レンズカバーを閉じた状態におけるレンズカバー内側の、レンズカバー開方向端部の輪郭辺に沿って、カメラ本体側よりレンズカバー受部を突出させて設けることを特徴とする。
【0010】本発明のカメラは、カメラ本体側より突出したレンズカバー受部を備えたため、そのレンズカバー受部によってもレンズカバーが支えられ、カメラ本体側に対するレンズカバーのガタつきが防止あるいは軽減される。また、このレンズカバー受部は上記のレンズカバー端部輪郭に沿って備えられていることから、レンズカバー閉時においてそのレンズカバー受部が壁となってカメラ前カバー前面とレンズカバーとの間に配置された部品が覗かれてしまうことが防止される。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について説明する。
【0012】図1は、本発明の一実施形態としてのカメラの、レンズカバー閉状態における正面図、図2は、図1に示すカメラの、レンズカバー開状態における正面図である。
【0013】このカメラ10の、前面から見たときのほぼ中央には、撮影レンズ11を備えた、レンズ鏡胴12が配置されており、その前面には、スライド開閉式のレンズカバー13が備えられている。このレンズカバー13は、その上下の部分がカメラ本体に対しスライド自在に嵌合しており、ユーザの操作により図1に示す閉状態と図2に示す開状態との内でスライドする。
【0014】図1に示す閉状態においては、レンズカバー13の開方向(図1に示す矢印A方向)の後端の辺13aがカメラ前面に形成された壁10aに当接した状態にある。
【0015】また、このカメラ10の上部には、ストロボ発光部14、オートフォーカス用投光窓15aおよび受光窓15b、測光用のAE窓16、およびファインダ用の対物窓17が配列されている。
【0016】図3は、図1、図2に示すカメラの、前面の一部分およびレンズカバーを示す分解斜視図、図4は、カメラ前面にレンズカバーを組み立てた状態の断面図である。
【0017】レンズカバー13は樹脂製であり、金属のガイド板18がそのレンズカバー13の内壁面に熱かしめにより一体化されている。このレンズカバーの上下にはガイド爪13c,13dが形成されており、図4に示すように、カメラ前カバーの内側にスライド自在に嵌入している。また、このレンズカバー13と一体化されているガイド板18は、ガイド部材19によってスライド自在に係止されている。
【0018】さらに、カメラ前カバー前面には、レンズカバー13を開閉したときにクリック感を持たせるとともに、そのレンズカバーを開状態あるいは閉状態に維持するためのクリックボール20と、そのクリックボール20をガイド板18に弾性的に押し当てるクリックバネ21が配備されており、そのカメラ前カバー前面には、さらに、レンズカバー13の開閉に応じて回動し、そのレンズカバーの開閉状態をスイッチ(図示せず)に伝えるスイッチレバー22が配備されている。カメラ前カバー前面には、これらの部品を保持するための部品保持部23が形成されている。
【0019】クリックボール20は、クリックバネ21に押されてガイド板18に当接しており、レンズカバーを閉状態から開方向にスライドさせると開状態に達したタイミングでガイド板18に形成されたクリック孔18aに入り込んでユーザにクリック感を与えるとともにレンズカバー13をその開状態に維持し、レンズカバーを開状態から閉じ方向にスライドさせると閉状態に達したタイミングでガイド板18に形成されたもう1つのクリック孔18bに入り込んでユーザにクリック感を与えるとともにレンズカバー13をその閉状態に維持する。
【0020】また、スイッチレバー22は、レンズカバー13の内壁と係合して、レンズカバー13を閉じたときには、図1に示すように傾いた状態となり、レンズカバー13を開いたときは図2に示す状態となり、このスイッチレバー22の回動状態が図示しないスイッチに伝えられてスイッチがオンオフし、レンズカバー13の開閉がカメラ内部の電気回路系に伝達されるようになっている。
【0021】また、その部品保持部23に隣接した位置には、カメラ前カバーが膨出したレンズカバー受部24が形成されている。このレンズカバー受部24は、図1に示すように、レンズカバー13を閉じた状態におけるレンズカバー13の内側の、レンズカバー開方向(図1に示す矢印A方向)端部の辺13bに沿って広がっている。
【0022】レンズカバー受部24の高さは、レンズカバー13の内壁面にほぼ接する程度の高さに形成されており、これにより、レンズカバー13の、カメラ本体側に対するガタつきが軽減されている。すなわち、レンズカバー13は、その上下のガイド爪13c,13dがカメラ前カバーにスライド自在に係合しており、かつレンズカバー13と一体のガイド板18は、ガイド部材19によってカメラ前カバーにスライド自在に係止されているが、寸法上の制約からレンズカバー13のガイド爪13c,13dの幅もガイド部材19の幅も狭く、しかもレンズカバー13とカメラ前カバーは樹脂の成型上の寸法誤差を考慮してなお容易にスライドすることができるように形成されているため、これらガイド爪13c,13d、ガイド部材19によるガイドのみではどうしてもガタつきが避けられない。これに対し、本実施形態では、カメラ前カバー前面にレンズカバー受部24が形成されているため、レンズカバーに力を加えてもレンズカバー13がレンズカバー受部24に当たって動きにくく、ガタつきが有効に軽減されている。
【0023】また、このレンズカバー受部24は、上述したように、レンズカバー13を閉じた状態におけるレンズカバー13の内側の、レンズカバー開方向(矢印A方向)端部の辺に沿って広がっているため、レンズカバー閉の状態において横から覗き込んでもそのレンズカバー受部24によって視線が遮られ、クリックボール20やスイッチレバー22等の、レンズカバーの内側に配備された部材が覗かれることはなく、デザイン上も好ましいものとなっている。
【0024】尚、本発明におけるカメラは、写真フィルム上に撮影を行うタイプのカメラであってもよく、半導体撮像素子上に撮影を行う電子カメラであってもよい。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によればレンズカバーのガタつきの防止あるいは軽減が図られるとともにデザイン上も好ましいカメラが実現する。
【出願人】 【識別番号】000005201
【氏名又は名称】富士写真フイルム株式会社
【出願日】 平成12年4月24日(2000.4.24)
【代理人】 【識別番号】100094330
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 正紀 (外2名)
【公開番号】 特開2001−305610(P2001−305610A)
【公開日】 平成13年11月2日(2001.11.2)
【出願番号】 特願2000−121956(P2000−121956)