| 【発明の名称】 |
カメラ用フォーカルプレンシャッタ |
| 【発明者】 |
【氏名】伊藤 真司
【氏名】井上 信義
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| 【要約】 |
【課題】部品点数が少なく且つ初期段階でのセットトルクが小さくて済むブレーキ機構を備えたカメラ用フォーカルプレンシャッタを提供すること。
【解決手段】駆動部材4は、羽根群に連結された駆動ピン4bを有していて、露光作動の終了段階になると、その駆動ピン4bが、二つのブレーキ部材23,25の被押動部23a,25aを押し、各ブレーキ部材23,25の一部を弾性変形させて制動される。その後、駆動ピン4bが緩衝部材2に当接してバウンドすると、各ブレーキ部材23,25の抑止部23b,25bが、それを抑止するようになっている。セット作動時には、その初期段階で、セット部材12の折曲部12fが、各ブレーキ部材23,25の被拘束部23c,25cから離れるので、各ブレーキ部材23,25は、回転が自由となり、実質的には、セット時の負荷とならないようになっている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 露光作動時には駆動ばねの付勢力によって回転され駆動ピンによって先羽根群又は後羽根群を作動させる駆動部材と、セット作動時には初期位置から作動して前記駆動部材を前記駆動ばねの付勢力に抗して回転させ前記駆動部材の露光作動開始時には初期位置へ復帰しているセット部材と、セット作動時には前記セット部材に回転されて被押動部を前記駆動ピンの作動軌跡内に臨ませ前記駆動部材の露光作動時にはその最終段階において該被押動部を前記駆動ピンに押されて逆回転させられる第1ブレーキ部材と、第1ブレーキ部材の回転に摩擦力を付与する摩擦板と、弾性を付与されていて先端部に被押動部を形成し且つその近傍位置に抑止部を形成した折曲部を有しておりセット部材が初期位置にあるときにはセット部材によって該被押動部と該抑止部とが第1ブレーキ部材の前記被押動部と対向して前記駆動ピンの作動軌跡内に臨むように拘束されセット部材がセット作動を開始した直後には該拘束が解かれるように構成されていて該折曲部は前記駆動部材の露光作動の最終段階において該被押動部が前記駆動ピンに押されて弾性変形させられたあと該抑止部が前記駆動ピンのバウンドを抑止するようにした第2ブレーキ部材と、を備えていることを特徴とするカメラ用フォーカルプレンシャッタ。 【請求項2】 前記第2ブレーキ部材が、前記折曲部の代わりに、先端部に被押動部を形成し且つその近傍位置に抑止部を形成した腕部と、弾性を付与されていてその先端をセット部材に接触させ得る拘束用折曲部とを有していて、前記駆動部材の露光作動時には、セット部材によって前記腕部の被押動部と抑止部とが前記駆動ピンの作動軌跡内に臨むように拘束され、前記腕部の被押動部が前記駆動ピンに押されたときには、前記拘束用折曲部が弾性変形させられるようにしたことを特徴とする請求項1に記載のカメラ用フォーカルプレンシャッタ。 【請求項3】 露光作動時には駆動ばねの付勢力によって回転され駆動ピンによって先羽根群又は後羽根群を作動させる駆動部材と、セット作動時には初期位置から作動して前記駆動部材を前記駆動ばねの付勢力に抗して回転させ前記駆動部材の露光作動開始時には初期位置へ復帰しているセット部材と、先端部に被押動部を形成した第1腕部とセット部材に接触し得る第2腕部とを有していてそれらの腕部の少なくとも一方に弾性が付与されておりセット部材が初期位置にあるときにはセット部材によって該被押動部が前記駆動ピンの作動軌跡内に臨むように拘束されセット部材がセット作動を開始した直後には該拘束が解かれるように構成されていて該被押動部は前記駆動部材の露光作動の最終段階において駆動ピンに押されるようにした第1ブレーキ部材と、先端部に被押動部を形成した第1腕部とセット部材に接触し得る第2腕部とを有していてそれらの腕部の少なくとも一方に弾性が付与されておりセット部材が初期位置にあるときにはセット部材によって該被押動部が第1ブレーキ部材の前記被押動部と対向して前記駆動ピンの作動軌跡内に臨むように拘束されセット部材がセット作動を開始した直後には該拘束が解かれるように構成されていて該被押動部は前記駆動部材の露光作動の最終段階において駆動ピンに押されるようにした第2ブレーキ部材と、を備えていて、第1ブレーキ部材の第1腕部と第2ブレーキ部材の第1腕部との少なくとも一方には、前記被押動部の近傍位置に抑止部が形成されていて、前記駆動部材の露光作動の最終段階において前記被押動部が前記駆動ピンに押されたあと該抑止部が前記駆動ピンのバウンドを抑止するようにしたことを特徴とするカメラ用フォーカルプレンシャッタ。 【請求項4】 前記駆動部材が、前記駆動ばねによって回転力を付与されている第1駆動部材と、前記駆動ピンを有している第2駆動部材とで構成されており、それらの間にばねが掛けられていて、セット作動時には、第1駆動部材が前記セット部材によって回転され、第2駆動部材は第1駆動部材に追従して回転するようにし、露光作動時には、第1駆動部材が第2駆動部材を押して回転するようにしたことを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載のカメラ用フォーカルプレンシャッタ。 【請求項5】 前記駆動部材が、後羽根群の駆動部材であって、前記駆動ばねによって回転力を付与されている第1駆動部材と、前記駆動ピンを有している第2駆動部材とで構成されており、セット作動時において、第1駆動部材はセット部材によって回転されるが、第2駆動部材は、係止手段に係止され、ばねの付勢力によって第1駆動部材に追従するのを阻止され、露光作動の直前にセット部材が初期位置へ復帰するとき、前記の係止が解除されて、該ばねの付勢力によって露光作動開位置へ回転するようにしたことを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載のカメラ用フォーカルプレンシャッタ。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、撮影に際して、先羽根群と後羽根群とを同一方向へ順次作動させ、その二つの羽根群のスリット形成羽根同士によって形成されたスリットにより、露光を行うようにしたカメラ用のフォーカルプレンシャッタに関する。 【0002】 【従来の技術】この種の通常のフォーカルプレンシャッタは、先羽根群と後羽根群が、先羽根用駆動部材と後羽根用駆動部材によって作動させられる。そして、それらの駆動部材は、露光作動時には、夫々の駆動ばねの付勢力によって、露光作動開始位置から、撮影条件によって決められた所定のタイミングによって順に作動させられ、また、セット作動時には、セット部材によって、それらの駆動ばねの付勢力に抗して作動させられるようになっている。また、このようなシャッタには、何らかの対策を講じておかないと、露光作動終了時において、各駆動部材と各羽根群がストッパに当接したとき、大きな衝撃を発生すると共に各羽根群がバウンドして露光むらを生じさせてしまうことが知られている。 【0003】そのため、従来から、露光作動の終了段階において、各駆動部材や各羽根群に対して制動力を与えたり、ストッパに緩衝部材を設けたり、更には各駆動部材のバウンドを抑止する部材を備えたりすることによって、各羽根群のバウンドを防止し、露光むらの発生を防止するようにしているが、それらのうち、各駆動部材を制動する機構の場合には、通常、各駆動部材に接触する部材をばね部材で製作したり、ばね部材によって押圧したりして、各駆動部材を制動するようにしている。そして、その各駆動部材に接触する部材は、その後、上記したセット部材のセット作動に連動して、再び制動可能な初期状態に復帰させられるようにしている。 【0004】また、上記のような対策は、先羽根系と後羽根系とでは、異なるようにせざるを得ない場合が多い。その理由は、先羽根系と後羽根系では、若干、条件が異なるからである。即ち、先羽根系の場合には、露光作動の終了段階で、先羽根用駆動部材に対してだけではなく、シャッタの全体の構成上から、先羽根群のアームに対しても、先羽根群の羽根に対しても、各種の対策を講じ易く、その上、複数枚の羽根が重畳状態になるので、全ての羽根に対して効果が得られるようにすることが可能であるが、後羽根系の場合には、後羽根群が先羽根群を追いかけるように作動することから、後羽根群のアームに対する対策手段を配置しずらく、且つ、後羽根群の複数枚の羽根が展開状態になってしまうので、全ての羽根に対する直接の対策が極めて講じにくいからである。 【0005】そのため、先羽根用駆動部材と後羽根用駆動部材に対してバウンド防止対策を講じる場合には、一般的には、先羽根用駆動部材に対してよりも、後羽根用駆動部材に対する対策の方を、機能的により優れた構成にする場合が多い。そして、そのようにした場合の一例が、特開昭58−196527号公報に記載されている。即ち、この場合には、先羽根用駆動部材に対しては、制動する手段が設けられているだけで、バウンドを抑止する手段が設けられていないが、後羽根用駆動部材に対しては、それらの両方の手段が設けられている。本発明は、このように、制動だけを行なう手段と、バウンドも抑止し得る手段の両方を備えた機構(以下、ブレーキ機構という)の改良に関するものである。但し、このようなブレーキ機構は、後羽根用駆動部材に対してだけではなく、先羽根用駆動部材にも適用し得ることは言うまでもない。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】ところで、上記の特開昭58−196527号公報の第2図に示されたブレーキ機構(以下、従来例という)は、ブレーキレバー235とバウンド防止レバー239のほかに、バネ240と摩擦板237とを備えている。そのため、部品点数が比較的多く、決してコスト的に有利な構成とは言えない。他方、一般に、セット部材のセットトルクは、出来るだけ小さくて済むことが好ましく、特に、作動開始のときにはそうである。何故なら、モータを駆動源としてセットする場合には、モータの回転開始時のトルクが小さくてよいことになると、モータ自体のコストの面からも、電力消費の面からも有利になるからであり、また、手動でセットする場合には、固さ又は重さといわれているような、セット操作の開始時において、手に感じる抵抗感を小さくすることができるからである。しかるに、上記の従来例の場合には、セット時に、ブレーキレバー235が回転されるとき、摩擦板237による摩擦力が負荷になるだけでなく、後羽根用駆動レバー230が時計方向へ回転されるときには、バネ240の付勢力が負荷となることから、セットトルクの点からも決して好ましい構成とは言いがたい。 【0007】本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、従来例よりも部品点数が少なくてコスト的に有利であり、しかも、セット部材のセットトルクが小さくて済むようにしたブレーキ機構を備えているカメラ用フォーカルプレンシャッタを提供することである。 【0008】 【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するために、本発明の第1のカメラ用フォーカルプレンシャッタは、露光作動時には駆動ばねの付勢力によって回転され駆動ピンによって先羽根群又は後羽根群を作動させる駆動部材と、セット作動時には初期位置から作動して前記駆動部材を前記駆動ばねの付勢力に抗して回転させ前記駆動部材の露光作動開始時には初期位置へ復帰しているセット部材と、セット作動時には前記セット部材に回転されて被押動部を前記駆動ピンの作動軌跡内に臨ませ前記駆動部材の露光作動時にはその最終段階において該被押動部を前記駆動ピンに押されて逆回転させられる第1ブレーキ部材と、第1ブレーキ部材の回転に摩擦力を付与する摩擦板と、弾性を付与されていて先端部に被押動部を形成し且つその近傍位置に抑止部を形成した折曲部を有しておりセット部材が初期位置にあるときにはセット部材によって該被押動部と該抑止部とが第1ブレーキ部材の前記被押動部と対向して前記駆動ピンの作動軌跡内に臨むように拘束されセット部材がセット作動を開始した直後には該拘束が解かれるように構成されていて該折曲部は前記駆動部材の露光作動の最終段階において該被押動部が前記駆動ピンに押されて弾性変形させられたあと該抑止部が前記駆動ピンのバウンドを抑止するようにした第2ブレーキ部材と、を備えているようにする。 【0009】また、このようなカメラ用フォーカルプレンシャッタにおいては、前記第2ブレーキ部材が、前記折曲部の代わりに、先端部に被押動部を形成し且つその近傍位置に抑止部を形成した腕部と、弾性を付与されていてその先端をセット部材に接触させ得る拘束用折曲部とを有していて、前記駆動部材の露光作動時には、セット部材によって前記腕部の被押動部と抑止部とが前記駆動ピンの作動軌跡内に臨むように拘束され、前記腕部の被押動部が前記駆動ピンに押されたときには、前記拘束用折曲部が弾性変形させられるようにしても、同等の効果が得られる。 【0010】また、上記の目的を達成するために、本発明の第2のカメラ用フォーカルプレンシャッタは、露光作動時には駆動ばねの付勢力によって回転され駆動ピンによって先羽根群又は後羽根群を作動させる駆動部材と、セット作動時には初期位置から作動して前記駆動部材を前記駆動ばねの付勢力に抗して回転させ前記駆動部材の露光作動開始時には初期位置へ復帰しているセット部材と、先端部に被押動部を形成した第1腕部とセット部材に接触し得る第2腕部とを有していてそれらの腕部の少なくとも一方に弾性が付与されておりセット部材が初期位置にあるときにはセット部材によって該被押動部が前記駆動ピンの作動軌跡内に臨むように拘束されセット部材がセット作動を開始した直後には該拘束が解かれるように構成されていて該被押動部は前記駆動部材の露光作動の最終段階において駆動ピンに押されるようにした第1ブレーキ部材と、先端部に被押動部を形成した第1腕部とセット部材に接触し得る第2腕部とを有していてそれらの腕部の少なくとも一方に弾性が付与されておりセット部材が初期位置にあるときにはセット部材によって該被押動部が第1ブレーキ部材の前記被押動部と対向して前記駆動ピンの作動軌跡内に臨むように拘束されセット部材がセット作動を開始した直後には該拘束が解かれるように構成されていて該被押動部は前記駆動部材の露光作動の最終段階において駆動ピンに押されるようにした第2ブレーキ部材と、を備えていて、第1ブレーキ部材の第1腕部と第2ブレーキ部材の第1腕部との少なくとも一方には、前記被押動部の近傍位置に抑止部が形成されていて、前記駆動部材の露光作動の最終段階において前記被押動部が前記駆動ピンに押されたあと該抑止部が前記駆動ピンのバウンドを抑止するようにする。 【0011】また、本発明の第1と第2の各カメラ用フォーカルプレンシャッタにおいては、前記駆動部材が、前記駆動ばねによって回転力を付与されている第1駆動部材と、前記駆動ピンを有している第2駆動部材とで構成されており、それらの間にばねが掛けられていて、セット作動時には、第1駆動部材が前記セット部材によって回転され、第2駆動部材は第1駆動部材に追従して回転するようにし、露光作動時には、第1駆動部材が第2駆動部材を押して回転するようにすると、羽根群の複数枚の羽根を格納するスペースが小さい場合に有利となる。 【0012】また、本発明の第1と第2の各カメラ用フォーカルプレンシャッタにおいては、前記駆動部材が、後羽根群の駆動部材であって、前記駆動ばねによって回転力を付与されている第1駆動部材と、前記駆動ピンを有している第2駆動部材とで構成されており、セット作動時において、第1駆動部材はセット部材によって回転されるが、第2駆動部材は、係止手段に係止され、ばねの付勢力によって第1駆動部材に追従するのを阻止され、露光作動の直前にセット部材が初期位置へ復帰するとき、前記の係止が解除されて、該ばねの付勢力によって露光作動開位置へ回転するようにすると、ブレーキ機構を備えた好適な二重遮光方式のカメラ用フォーカルプレンシャッタが得られる。 【0013】 【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を、図1〜図6に示した第1実施例と、図7〜図12に示した第2実施例とによって説明する。尚、各図は、カメラに組み込まれた状態において被写体側から視たときの左側の一部分だけを示した平面図であって、後羽根系の構成を拡大して分かり易く示すために、先羽根系については示していない。また、第1実施例と第2実施例とで実質的に共通する部材及び部位には、同じ符号を用いている。更に、各実施例の構成を説明するにあたっては、被写体側を表面側と称し、フィルム面等の結像面側を背面側と称することにする。 【0014】[第1実施例]先ず、本実施例の構成を説明する。シャッタ地板1は、その略中央部に長方形を横長にした開口部1aが形成されている。しかし、上記したように、各図はシャッタを被写体側から視て左側の一部分だけを示したものであるから、その開口部1aについても、左側の一部が示されている。また、図示していないが、シャッタ地板1の背面側には、所定の間隔を空けて、中間板と補助地板が順に取り付けられており、シャッタ地板1と中間板との間に先羽根群の羽根室を形成し、中間板と補助地板との間に後羽根群の羽根室を形成している。そして、中間板と補助地板にも、開口部1aと類似の開口部が形成されていて、通常は、それらの三つの開口部を重ね合わせて露光開口を規制するようにしているが、本実施例においては、開口部1aの形状が露光開口を規制しているものとして説明する。 【0015】また、開口部1aの左側には、先羽根群と後羽根群に対して、開閉作動を行なわせるための機構が取り付けられている。しかしながら、本実施例は、本発明を、後羽根群を作動させる機構に対して適用したものであるから、各図においては、後羽根群に関係する機構の構成を拡大して理解し易くするために、先羽根群に関係する機構の図示を省略してある。従って、本実施例においては、先羽根群に関係する機構には周知の構成が採用されているものとし、以下においては、後羽根群に関係する機構を中心にして説明することにする。 【0016】シャッタ地板1には、円弧状の長孔1bが形成されており、その下方端部には、平面形状が略C字状をしている周知の緩衝部材2が取り付けられている。また、シャッタ地板1の表面側には、軸1c,1d,1e,1f,1gが立設され、背面側には、表面側の軸1cと同心的に配置された軸1hと、もう一つの軸1iとが立設されている。そして、それらのうち、軸1e,1fは、根元側に大径部を形成している。更に、シャッタ地板1の表面側には、ストッパ1jが立設されている。このストッパは1jは、その先端部に大径部が形成されていて、実際には、その大径部の周面がストッパとして機能するようになっている。 【0017】そこで、先ず、上記の軸1cには、第1駆動部材3と第2駆動部材4とが、個々に回転可能に取り付けられている。これらの駆動部材3,4は、通常は一つの部材として構成され、後羽根用駆動部材と称されていることが多い。しかし、本実施例の場合には、後述の説明から理解される理由により、それを二つの部材に分けている。そして、第1駆動部材3は、被係止部3aと窓部3bとを形成していて、表面側にはローラ3cを取り付けている。また、この第1駆動部材3は、図示していない後羽根用駆動ばねによって時計方向へ回転するように付勢されている。 【0018】他方、第2駆動部材4は、第1駆動部材3よりもシャッタ地板1側に配置されていて、表面側には、窓部3bの中に配置されるローラ4aが取り付けられ、背面側には、駆動ピン4bが設けられている。そして、駆動ピン4bは、長孔1bを貫通しており、根元側に形成された大径部が、長孔1bの上端と緩衝部材2に当接するようになっている。また、この駆動ピン4bは、後羽根群に連結されている。即ち、後羽根群は、軸1h,1iに対して回転可能に取り付けられた二つのアーム5,6と、それらの先端に向けて、周知のようにして順に枢支された5枚の羽根7,8,9,10,11で構成されており、駆動ピン4bは、アーム5に形成された孔に嵌合されている。また、この第2駆動部材4と第1駆動部材3との間には、図示していないばねが掛けられていて、第1駆動部材3を時計方向へ回転させ、第2駆動部材を反時計方向へ回転させるように付勢している。そのため、図1の状態においては、ローラ4aが窓部3bの上方の端面に密接している。 【0019】シャッタ地板1の軸1dには、セット部材12が回転可能に取り付けられている。このセット部材12は、突部12aを有していて、表面側には、軸12bを立設し、背面側には、押動ピン12cが設けられている。更に、背面側には、二つのローラ12d,12eが取り付けられており、ローラ12dは、図示を省略している先羽根用駆動部材のローラに接触し得るようにし、ローラ12eは、第1駆動部材3のローラ3cに接触し得るようになっている。 【0020】シャッタ地板1の軸1eには、根元側の大径部に、第1ブレーキ部材13が回転可能に取り付けられ、先端側の小径部に、板ばね14が回転可能に取り付けられている。しかしながら、板ばね14の方は、その二つの脚部が、隣の軸1fの大径部を挟むように配置されていて、回転を規制されるようになっている。また、各図は平面図なので分かり難いが、板ばね14は、軸1eに対する取付部よりもその二つの脚部がシャッタ地板1側となるように形成されていて、第1ブレーキ部材13を弾圧し、第1ブレーキ部材13の回転に摩擦抵抗力を付与するようになっている。そして、第1ブレーキ部材13は、一方の腕部の先端に、駆動ピン4bの作動軌跡内に臨む被押動部13aを有していて、他方の腕部の表面側には、セット部材12の押動ピン12cによって押される被押動ピン13bが設けられている。 【0021】シャッタ地板1の軸1fには、根元側の大径部に、第2ブレーキ部材15が回転可能に取り付けられ、先端側の小径部に、セット操作部材16が回転可能に取り付けられている。そのうち、第2ブレーキ部材15は、その取付部が第1ブレーキ部材13よりもシャッタ地板1側となっており、その回転角度範囲は、隣の軸1eの大径部によって規制されるようになっていて、ばねは掛けられていない。また、この第2ブレーキ部材15には、弾性変形可能な細長い折曲部が形成されており、その一方の先端部には被押動部15aが設けられ、その近傍位置には抑止部15bが設けられていて、他方の先端部を被拘束部15cとしている。そして、被押動部15aと抑止部15bは、第1ブレーキ部材13の被押動部13aと対向して、駆動ピン4bの作動軌跡内に臨み得るようになっていて、被拘束部15cは、セット部材12の突部12aと接触し得るようになっている。 【0022】他方、セット操作部材16は、図示していないばねによって反時計方向へ回転するように付勢されていて、その回転を、既に説明したストッパ1jによって停止させられるようになっている。また、このセット操作部材16は、一方の腕部に、図示していない部材によって押されるローラ16aを取り付けており、他方の腕部には軸16bが設けられている。そして、連結部材17が、そこに形成された二つの孔を、セット操作部材16の軸16bと、セット部材12の軸12bに対し、回転可能に嵌合させている。尚、シャッタ地板1の軸1gは、図示していない係止部材を回転可能に取り付けるための軸であって、その係止部材は、セット状態のとき、第1駆動部材3の被係止部3aを係止していて、露光作動を行なわせるときに、その係止を解く部材である。 【0023】次に、本実施例の作動を説明する。図1は、露光作動終了直後の状態を示している。従って、図示していない先羽根群の複数枚の羽根は、重畳状態となって開口部1aの下方位置に格納されている。また、後羽根系は、第2駆動部材4が、そのローラ4aを第1駆動部材3の窓部3bの端面で押されて時計方向へ回転され、駆動ピン4bが緩衝部材2に当接することによって停止させられている。そして、このとき、後羽根群の5枚の羽根7〜11は、展開状態となって開口部1aを覆っている。また、この状態において、駆動ピン4bは、第1ブレーキ部材13の被押動部13aと、第2ブレーキ部材15の抑止部15bにも接触している。 【0024】本実施例のセット作動は、図示していない部材が、セット操作部材16のローラ16aを押し、図示していないばねの付勢力に抗して、セット操作部材16を時計方向へ回転させることによって行なわれる。そして、このセット操作部材16の回転は、連結部材17を介してセット部材12に伝えられ、セット部材12を図1の状態から時計方向へ回転させることになる。このようにして、セット部材12が時計方向へ回転を開始すると、先ず、ローラ12dが図示していない先羽根用駆動部材を回転させ、次に、ローラ12eがローラ3cを押して、第1駆動部材3を、図示していない後羽根用駆動部材の付勢力に抗して反時計方向へ回転させることになる。しかしながら、その第1駆動部材3が反時計方向へ回転させられる前に、第2ブレーキ部材15の被拘束部15cに対する、セット部材12の突部12aによる拘束が解かれる。図2は、その拘束が解かれた瞬間を示したものであって、それ以後は、第2ブレーキ部材15が、所定の角度範囲で自由に回転できるようになる。 【0025】その後、第1駆動部材3が反時計方向へ回転され始めると、図示していないばねが、第1駆動部材3と第2駆動部材4との間に掛けられているので、第2駆動部材4も反時計方向へ回転を開始する。そのため、その初期段階で、駆動ピン4bが、第2ブレーキ部材15の抑止部15bを押すことになるが、そのようなことがあっても、第2ブレーキ部材15は、既に、セット部材12による拘束を解かれ自由に回転することができるので、駆動ピン4bに対して殆ど抵抗を与えずに回転する。言い換えれば、第2ブレーキ部材15は、実質的に、セットトルクに何の影響も与えない。そして、そのときの状態が図3に示されているが、この状態になると、セット部材12の押動ピン12cが、第1ブレーキ部材13の被押動ピン13bに接触するようになる。 【0026】そこで、図3の状態から、なおもセット作動が続けられると、第1ブレーキ部材13が、板ばね14によって摩擦抵抗力を受けながら時計方向へ回転し、被押動部13aを駆動ピン4bの作動軌跡内に臨ませていく、しかしながら、このときには、既に駆動ピン4bが作動を開始した後であるから、その被押動部13aが駆動ピン4bに接触するようなことはない。そして、第1ブレーキ部材13が所定の角度だけ回転すると、押動ピン12cが被押動ピン13bから離れて行き、第1ブレーキ部材13の回転は停止する。尚、本実施例においては、第1ブレーキ部材13が回転されている間、セットトルクに影響を与えるので、その点においては、上記した従来例と代わりがない。しかしながら、第2ブレーキ部材15には、ばねが掛けられていないので、その分だけ、部品点数が少なく且つセットトルクが小さくて済むようになっている。 【0027】このようにして、セット作動が続けられてゆき、先羽根群の複数枚の羽根が展開状態となって開口部1aを覆い、後羽根群の5枚の羽根7〜11が重畳されて開口部1aの上方位置に格納された状態になると、第2駆動部材4は、駆動ピン4bが長孔1bの上端部に当接して停止する。しかしながら、駆動ピン4bが長孔1bの上端部に当接した瞬間に、セット部材12即ちセット操作部材16を停止させるようにすることは、製作上、至難のことである。そのため、本実施例の場合には、第2駆動部材4が停止した後も、第1駆動部材3は、若干回転を続けてから停止するようになっている。そのようにして停止した状態が図4に示されている。 【0028】ところで、本実施例においては、通常、後羽根用駆動部材と称されている一つの部材を、第1駆動部材3と第2駆動部材4とで構成しているが、これを通常のように一つにした場合には、本実施例の場合において、第1駆動部材3が図4の状態になるまで、第2駆動部材4を回転させるようにするのと同じになる。ところが、そこまで駆動ピン4bを作動させた場合には、5枚の羽根7〜11のうち、特にスリット形成羽根11がシャッタ地板1の上方へ、羽根室から飛び出すことになる。このことからも分かるように、本実施例の場合には、羽根7〜11の格納スペースを小さくするため、ひいてはシャッタを小型化するために、二つの駆動部材で構成している。しかしながら、そのようなことを考慮する必要がない場合には、従来通りの後羽根用駆動部材とすればよく、そのように構成したものも本発明の実施態様である。 【0029】図4に示した状態は、未だセット作動の完了状態ではない。次に、セット操作部材16は、この図4の状態から、図示していないばねの付勢力によって、ストッパ1jに当接するまで反時計方向へ回転する。そのとき、セット部材12も反時計方向へ回転するから、第1駆動部材3も、図示していない後羽根用駆動ばねの付勢力によって時計方向へ回転するが、その第1駆動部材3の回転は、窓部3bがローラ4aに接触し、極めて僅かに押した段階で、第1駆動部材3の被係止部3aが、軸1gに取り付けられた図示していない係止部材に係止されて停止する。 【0030】セット部材12は、その後も反時計方向へ回転し、初期位置で停止するが、その停止直前に、突部12aが、第2ブレーキ部材15の被拘束部15cに接触し、第2ブレーキ部材15の時計方向への回転を阻止することにより、被押動部15aと抑止部15bとを、駆動ピン4bの作動軌跡内に確実に臨ませるようにする。尚、そのような状態にしたとしても、本実施例の場合には、第2ブレーキ部材15が、軸1eの大径部によって規制されるまでの範囲で、若干、反時計方向へは回転され得るようになっているが、そのよう構成になっていても機能的には特に問題がない。このよにして、セット部材12の停止した状態が、図5に示されたセット作動の完了状態である。図示していないが、このとき、開口部1aが先羽根群の複数枚の羽根によって覆われていることは、言うまでもない。 【0031】次の撮影に際して、カメラのレリーズボタンが押されると、例えば、先羽根用電磁石の消磁信号によって、先ず、図示していない先羽根用駆動部材が、先羽根用駆動ばねの付勢力によって回転し、先羽根群のスリット形成羽根によって、開口部1aを開いていく。その後、所定の時間が経過すると、例えば、後羽根用電磁石の消磁信号によって、第1駆動部材3の係止が解除される。そのため、第1駆動部材3は、図示していない後羽根用駆動ばねの付勢力によって、時計方向へ回転させられるが、その窓部3bがローラ4aを押すので、第2駆動部材4も時計方向へ回転させられる。従って、後羽根群は、5枚の羽根7〜11を展開させつつ、スリット形成羽根によって開口部1aを閉じていく。 【0032】このようにして露光作動が行なわれてゆき、最終的には、先羽根群の複数枚の羽根が、重畳状態となって開口部1aの下方位置に格納され、後羽根群の5枚の羽根7〜11が、展開状態となって開口部1aを覆った段階で、露光作動が終了することになるが、後羽根群の場合には、図6に示されているように、露光作動を終了する前に、駆動ピン4bが、第1ブレーキ部材13の被押動部13aと、第2ブレーキ部材15の被押動部15aとを押すようになっている。そのため、第1ブレーキ部材13は、駆動ピン4bが緩衝部材2に当接するまで反時計方向へ回転され、板ばね14による摩擦抵抗力が、直接的には第2駆動部材4の作動を制動し、間接的には第1駆動部材3と後羽根群との作動を制動するようになっている。 【0033】他方、第2ブレーキ部材15の場合には、駆動ピン4bが、被押動部15aを押しても、被拘束部15cがセット部材12の突部12aに接触している限りは、時計方向へ回転することができない。しかしながら、被押動部15aを形成している折曲部は、弾性変形が可能となっている。そのため、被押動部15aは、駆動ピン4bによって押されながら制動するようになる。そして、その後、駆動ピン4bが被押動部15aとの接触位置を通り過ぎると、折曲部の形状が復元され、抑止部15bが、駆動ピン4bの背後に回るようになる。従って、駆動ピン4bが緩衝部材2に当接してバウンドが生じても、抑止部15bによって抑止される。そのようにして、露光作動の終了した状態が、図1に示された状態である。尚、本実施例においては、第2ブレーキ部材15の被拘束部15cを折曲部に形成しているが、第2ブレーキ部材15に形成されていさえすれば、このような態様でなくても、同じ効果を得ることが可能である。 【0034】[第2実施例]次に、図7〜図12を用いて、第2実施例を説明するが、本実施例の構成は、上記した第1実施例の構成と共通する部分が可成りある。そのため、第1実施例の場合と実質的に同じ部材,部位には同じ符号を付け、重複を避けるために、それらについての説明は省略する。従って、以下、第1実施例の場合と異なる構成について説明する。先ず、第1実施例において軸1eが立設されていた位置には、規制ピン1kが設けられている。また、本実施例のセット部材12は、第1実施例における突部12aと押動ピン12cとを有しておらず、その突部12aに代わるものとして折曲部12fが設けられている。 【0035】本実施例においては、シャッタ地板1の軸1fに、シャッタ地板1側から順に、第2ブレーキ部材25,第1ブレーキ部材23,セット操作部材16が回転可能に取り付けられている。このうち、セット操作部材16だけが、第1実施例の場合と同じである。そして、第1ブレーキ部材23と第2ブレーキ部材25とは、いずれも、その回転可能角度が規制ピン1kによって規制されるようになっており、ばねによる弾性力は全く作用しないようになっている。即ち、本実施例の第1ブレーキ部材23は、第1実施例の第1ブレーキ部材13のように、板ばね14によって回転軸の軸方向へ押圧されていない。従って、本実施例の場合には、第1実施例よりも部品点数が少なくなっている。 【0036】本実施例の第1ブレーキ部材23は、細長い折曲部によって二つの腕部を有するように形成され、夫々の腕部が弾性変形可能となっている。そして、その一方の腕部の先端には被押動部23aが設けられ、その近傍位置には抑止部23bが設けられていて、他方の腕部の先端を被拘束部23cとしている。そして、被押動部23aと抑止部23bは、駆動ピン4bの作動軌跡内に臨み得るようになっていて、被拘束部23cは、セット部材12の折曲部12fと接触し得るようになっている。即ち、あたかも、第1実施例における第2ブレーキ部材15と同等な形状をしていることになる。 【0037】また、本実施例の第2ブレーキ部材25も、やはり、二つの腕部を有するように形成されていて、その一方の腕部の先端には被押動部25aが形成され、その近傍位置には抑止部25bが形成されている。そして、他方の腕部は、弾性変形可能な折曲部として形成され、その先端を被拘束部25cとしている。そして、被押動部25aと抑止部25bは、第1ブレーキ部材23の被押動部23aと抑止部23bに対向して、駆動ピン4bの作動軌跡内に臨み得るようになっている。また、被拘束部25cは、セット部材12の折曲部12fと接触し得るようになっている。 【0038】ところで、以下の作動説明を待つまでもなく、この構成説明からだけで十分理解することができるように、本実施例の第2ブレーキ部材25には、第1実施例における第2ブレーキ部材15と同様な機能が求められている。そのため、第1実施例において、第2ブレーキ部材15の代わりに、本実施例の第2ブレーキ部材25を用いても何ら問題はないし、逆に、本実施例において、第2ブレーキ部材25の代わりに、第1実施例の第2ブレーキ部材15を採用しても何ら問題がない。また、上記したように、本実施例における第1ブレーキ部材23と第2ブレーキ部材25とは、両者共、被押動部と抑止部とを有している点で同じである。そのため、本実施例の第1ブレーキ部材23を、第2ブレーキ部材25と同等な形状にしても何ら問題がないということになる。要するに、このような選択は、他の部材との配置スペースや製作費のことを考慮して決めればよいことになる。 【0039】次に、本実施例の作動を説明するが、第1実施例の作動説明によって可成りの部分が明確になっているので、具体的に説明するまでもない部分については簡単に説明することにする。図7は、露光作動終了直後の状態を示している。従って、図示していない先羽根群の複数枚の羽根は、開口部1aの下方位置に格納されている。また、後羽根系は、第2駆動部材4が、第1駆動部材3に押されて時計方向へ回転され、駆動ピン4bを緩衝部材2に当接させて停止させられており、後羽根群の5枚の羽根7〜11は、展開状態となって開口部1aを覆っている。更に、この状態においては、第1ブレーキ部材23の抑止部23bと第2ブレーキ部材25の抑止部25bとが、駆動ピン4bの背後側、即ちセット作動をおこなっていく側に入り込んでいる。 【0040】セット作動を行なうに際して、セット操作部材16が、図示していないばねの付勢力に抗して時計方向へ回転すると、セット部座12は、連結部材17を介して時計方向へ回転させられる。そして、セット部材12は、ローラ12dによって、図示していない先羽根用駆動部材を回転させ、次に、ローラ12eによって、第1駆動部材3を反時計方向へ回転させることになるが、その第1駆動部材3が反時計方向へ回転させられる前に、折曲部12fが、二つのブレーキ部材23,25の被拘束部23c,25cに対する拘束可能位置から退いていく。図8は、その拘束可能位置から退く瞬間を示したものである。従って、それ以後は、第1ブレーキ部材23も第2ブレーキ部材25も、所定の角度範囲で自由に回転できるようになる。 【0041】その後、第1駆動部材3が反時計方向へ回転され始めると、図示していないばねが、第1駆動部材3と第2駆動部材4との間に掛けられているので、第2駆動部材4も反時計方向へ回転を開始する。そのため、その初期段階で、駆動ピン4bが、第1ブレーキ部材23の抑止部23bと第2ブレーキ部材25の抑止部25bを押すことになるが、そのようなことがあっても、それらのブレーキ部材23,25は、既に、セット部材12に拘束されず自由に回転することができるので、駆動ピン4bに対して殆ど抵抗を与えずに相反する方向へ回転する。従って、二つのブレーキ部材23,25は、実質的に、セットトルクに何の影響も与えることがないので、その点でも、本実施例は、第1実施例の場合よりも機能的に優れている。そして、そのときの状態が図9に示されている。但し、このとき、図面上では、二つの被拘束部23c,25cが衝突しているようにみえているが、両者は、シャッタ地板1からの異なる高さ位置で作動しているので、そのような心配は全くない。 【0042】図9の状態から、なおもセット作動が続けられてゆき、先羽根群の複数枚の羽根が開口部1aを完全に覆い、後羽根群の5枚の羽根7〜11が開口部1aの上方位置に格納状態になると、駆動ピン4bが長孔1bの上端部に当接することによって、第2駆動部材4は停止する。しかしながら、第1実施例のときに説明した理由により、第1駆動部材3は更に若干反時計方向へ回転し、図10に示された位置で停止する。そして、その後は、セット操作部材16が反時計方向へ復帰回転するのに伴って、セット部材12が反時計方向へ回転し、第1駆動部材3が時計方向へ回転するが、第1駆動部材3は、その初期段階に、図示していない係止部材に被係止部3aを係止されて停止する。 【0043】他方、セット部材12は、その後も反時計方向へ回転し、初期位置に戻って停止するが、その停止直前に、折曲部12fが、二つのブレーキ部材23,25の被拘束部23c,25cの間に割り込んで、夫々の被押動部23a,25aと抑止部23b,25bとを、駆動ピン4bの作動軌跡内に確実に臨ませるようにする。このような状態が、図11に示された本実施例のセット完了状態である。尚、この状態においては、ブレーキ部材23,25が、極めて僅かではあるが、回転し得るようになっている。しかし、そのよう構成になっていても特に問題がないことは、前にも述べた通りである。 【0044】次の撮影に際して、カメラのレリーズボタンが押されると、先ず、図示していない先羽根用駆動部材が回転して、先羽根群に、開口部1aを開かせていく。その後、所定の時間が経過すると、第1駆動部材3に対する上記の係止が解除される。そのため、第1駆動部材3は、図示していない後羽根用駆動ばねの付勢力によって時計方向へ回転させられ、それによって、第2駆動部材4も時計方向へ回転させられるので、後羽根群の5枚の羽根7〜11が作動し、スリット形成羽根によって開口部1aを閉じていく。そして、後羽根群の露光作動が終了する前になると、駆動ピン4bが、二つのブレーキ部材23,25の被押動部23a,25aを押すようになる。図12は、そのように押動している状態を示している。 【0045】既に説明したように、第1ブレーキ部材23の二つの腕部は、いずれも弾性変形が可能である。また、第2ブレーキ部材25も、被拘束部25cを有する折曲部が弾性変形可能となっている。そして、それらのブレーキ部材23,25の回転は、セット部材12の折曲部12fによって阻止され得るようになっている。そのため、被押動部23a,25aが駆動ピン4bに押されると、それらの弾性変形によって制動力を与えるようになる。そして、その後、駆動ピン4bが被押動部23a,25aとの接触位置を通り過ぎると、被押動部23a,25aは弾性復帰し、抑止部23b,25bが、駆動ピン4bの背後に回るようになる。従って、駆動ピン4bが緩衝部材2に当接してバウンドしても、抑止されることになる。そのようにして、露光作動の終了した状態が、図7に示された状態である。 【0046】尚、本実施例においては、第1ブレーキ部材23の二つの腕部を、両方とも弾性変形可能にしているが、どちらか一方だけにしても差し支えない。このことは、上記したように、第1実施例の第2ブレーキ部材15を、本実施例の第2ブレーキ部材として採用する場合にも同じである。また、本実施例においては、二つのブレーキ部材23,25の両方に抑止部23b,25bを設けているが、どちらか一方だけに設けるようにしても差し支えない。 【0047】以上の二つの実施例においては、いずれも、本発明を、後羽根群の駆動系に適用した場合で説明したが、このような構成は、先羽根群の駆動系にも採用することが可能である。また、上記の各実施例は、駆動部材が露光作動開始位置において係止部材によって係止されている、所謂係止タイプと称されていフォーカルプレンシャッタとして説明したが、本発明は、露光作動の開始直前の状態において、駆動部材が電磁石の吸引力によって直接保持されているようにした、所謂ダイレクトタイプと称されているシャッタにも適用することが可能である。但し、その場合には、上記の各実施例のように、セット部材が、セット作動完了時に、初期位置へ戻っているようにするのではなく、撮影の初期段階において、露光作動が開始される前に、初期位置へ復帰させられることになる。 【0048】更に、上記の各実施例においては、第1駆動部材3と第2駆動部材4との間に、ばねが掛けられているということで説明したが、そのようなばねを、第1駆動部材3には掛けず、第2駆動部材4にだけ掛けるようにしても差し支えない。また、各実施例においては、通常の後羽根用駆動部材が、第1駆動部材3と第2駆動部材4とに分割された構成になっているので、セット作動時には、第2駆動部材4を特別に設けられた係止部材によって係止しておき、第1駆動部材3だけがセットされるようにし、その第2駆動部材4の係止を、上記したように、撮影の初期段階において、露光作動が開始される前に初期位置へ復帰するセット部材が解除するようにすれば、所謂二重遮光方式のフォーカルプレンシャッタになる。従って、本発明は、そのような二重遮光方式のフォーカルプレンシャッタにも適用することが可能である。 【0049】 【発明の効果】以上のように、本発明によれば、羽根群を作動させる駆動部材を露光作動の終了段階において制動し且つバウンドを抑止するようにしたブレーキ機構が、従来例の場合よりも少ない部品点数で製作できるので、スペース的にもコスト的にも有利となる。その上、ばね部品を少なくしたり無くしたりすることができるために、特に初期段階におけるセットトルクが小さくて済むようになり、省電力化,低コスト化に有利である。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001225 【氏名又は名称】日本電産コパル株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年4月26日(2000.4.26) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100065824 【弁理士】 【氏名又は名称】篠原 泰司 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2001−305605(P2001−305605A) |
| 【公開日】 |
平成13年11月2日(2001.11.2) |
| 【出願番号】 |
特願2000−131530(P2000−131530) |
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