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【発明の名称】 立体映像撮影装置
【発明者】 【氏名】宮内 健二

【要約】 【課題】左右の光軸の輻輳角を、自動的に制御すると共に、手動によっても任意調整することができ、かつ、主要部品をユニット化して構成した立体映像撮影装置を提供する。

【解決手段】動力装置の駆動、又は輻輳操作ダイヤルを操作する事により、その動力が伝達されてカムギヤが回転する。この時、動力装置を含む輻輳角調整手段の何れが駆動する場合でも、他方も同期で連動する。この動作によりカム部351aと移動スリーブ361の突起部361aが摺動し、移動スリーブ361が略光軸6と平行に移動すると、移動スリーブ361の別の突起部に当接しているミラーベース305、306のレバー部370a、370bが回転する。これに伴って、ミラーベース305、306が回動し、左右の全反射ミラー107、112も同一の回動速度で同期で変位する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 左右のシャッターと、該左右のシャッターからの光束を互いに交差する方向に反射させる左右の全反射ミラーと、該全反射ミラーからの光束を集光させる左右の第1レンズ群と、該左右の第1レンズ群の光軸を一致させる合成光学素子と、該合成光学素子により得られた1つの光束が像面上に結合するように配置された第2レンズ群と、前記合成光学素子と第2レンズ群との間に配置された絞りと、被写体までの距離に応じて、左右の光軸の輻輳角を変更する輻輳角変位手段とを備えた立体映像撮影装置において、左右の全反射ミラー、輻輳角変位機構部、電気回路基板、測距装置、光学素子を同一部材に組付け、前群ベースユニットを構成して、本線系ユニットと結合することを特徴とする立体映像撮影装置。
【請求項2】 前記前群ベースユニットと本線系ユニットの結合部には位置決め手段を設けることを特徴とする請求項1記載の立体映像撮影装置。
【請求項3】 前記前群ベースユニットと本線系ユニットの結合部には、傾き調整手段を設けることを特徴とする請求項1記載の立体映像撮影装置。
【請求項4】 前記左右に配設した全反射ミラーの近傍に、ミラー支持部材と回転可能な回転軸を備えることを特徴とする請求項1記載の立体映像撮影装置。
【請求項5】 前記合成光学素子の反射面に対し、前記回転軸の傾き調整手段を備えることを特徴とする請求項1記載の立体映像撮影装置。
【請求項6】 前記左右に配設した全反射ミラーの略中央に被写体までの距離測定手段と、撮影光軸に対する距離測定光軸の調整手段とを備えることを特徴とする請求項1記載の立体映像撮影装置。
【請求項7】 前記左右に配設したシャッターの少なくとも入射面側又は出射面側のどちらか一方の面には、反射防止の処理が行われていることを特徴とする請求項1記載の立体映像撮影装置。
【請求項8】 前群ベースユニットの略中央部に配設した、合成光学素子を中心に上下方向の一方には、輻輳角変位機構部を配設し、対向する側に電気回路基板を配設することを特徴とする請求項1記載の立体映像撮影装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、ビデオカメラや電子スチルカメラ等の撮影装置に関し、特に、撮影対象の視差画像を撮影する立体映像撮影装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ビデオカメラや電子スチルカメラ等に用いられる種々の立体映像撮影装置が知られている。
【0003】たえば、特開平8−149515号公報においては、アナモフィックミラーと、フォーカスレンズと、右目用、左目用に配置された左右の液体プリズム(VAP:バリアングルプリズム)と、液体プリズム駆動回路と、撮像素子と被写体までの距離を演算する距離測定手段と、この距離測定手段で測定された距離に応じて、右目用構成部分及び左目用構成部分の光軸角を変更する輻輳角変位手段とを備えた立体映像撮影装置が開示されている。
【0004】被写体距離に対して左右の液体プリズムの光軸が交差することを輻輳すると言い、この光軸が交差する光軸角と言うが、立体映像を撮影する場合には、立体感をコントロールするために、前記光軸が被写体位置で輻輳するように輻輳位置をずらす、即ち輻輳角を変化させる必要が生じる。
【0005】このため、上記立体映像撮影装置においては、左右に配設された液体プリズムを、距離測定手段による距離情報を基にして液体プリズム駆動回路により伸縮させると共に輻輳角変位手段により、輻輳角が自動的に設定される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従来の立体映像撮影装置においては、撮影中に、光軸角を撮影者自身が手動により任意に調節することはできなかった。
【0007】このため、撮影者が、立体像を特に強調したい場合や、逆に立体像をあまり強調したくない場合等、撮影者の希望を自由に画像に反映させることができないという問題点があった。
【0008】更にまた、左右に配設した液体プリズムの保持手段や伸縮させる為の機械的な動作や光軸の調整方法等が説明されていない。
【0009】本発明は、このような従来例の有する不都合を改善し、左右の光軸の輻輳角を、自動的に制御すると共に、手動によっても任意調整することができ、かつ、主要部品をユニット化して構成した立体映像撮影装置を提供することを課題としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するための本発明の立体映像撮影装置は、左右のシャッターと、該左右のシャッターからの光束を互いに交差する方向に反射させる左右の全反射ミラーと、該全反射ミラーからの光束を集光させる左右の第1レンズ群と、該左右の第1レンズ群の光軸を一致させる合成光学素子と、該合成光学素子により得られた1つの光束が像面上に結合するように配置された第2レンズ群と、前記合成光学素子と第2レンズ群との間に配置された絞りと、被写体までの距離に応じて、左右の光軸の輻輳角を自動又は手動で変更する輻輳角変位手段とを備えている。そして、左右の全反射ミラー、輻輳角変位機構部、電気回路基板、測距装置、光学素子を同一部材に組付け、前群ベースユニットを構成して、本線系ユニットと結合させている。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
【0012】図1は、本発明の立体映像撮影装置のブロック図である。
【0013】1は、所定のフォーマットで規格化された交換レンズユニットであり、撮影光学系100と、液晶制御回路123と、IGドライバ124と、モータドライバ125、126、400と、それらを制御するレンズマイコン127と映像入力端子128と、前記所定のフォーマットで規格化された図示しないレンズマウント及び接点ブロックとから成っている。
【0014】2は、カメラユニット本体であり、前記所定のフォーマットで規格化された図示しないカメラマウント及び接点ブロックを有しており、前記レンズ1のレンズマウントとこのカメラマウントは接合して着脱可能な構造になっている。
【0015】レンズユニット1の接点ブロックとカメラユニット2の接点ブロックもレンズマウントをカメラマウントに装着させると接点同志が接触して、レンズマイコン127とカメラマイコン208とで所定のデータの通信を所定のフォーマットにしたがって行い、又カメラよりレンズへの電力の供給がこのカメラとレンズのそれぞれの接点ブロックを介して行われる。
【0016】撮影光学系100において、107、112は所定の軸周りに回動可能な全反射ミラーであり、動力装置350、又は手動による操作部380によって駆動される。
【0017】本実施形態においては、動力装置350はDCモータを採用した。しかしながら、これに限定するものではなく、ステップモータや超音波モータ等でも良い。
【0018】108、113、115は1枚もしくは複数枚からなる負屈折のレンズ群である。
【0019】110は全反射ミラー面109、111を有する合成光学素子であるプリズムであり、左右の全反射ミラー107、112からの光束を一致させ、一つの光束を後述する三板式撮像部200方向へ導光する。
【0020】101、104は偏光板、102、105はシャッター機能を有する液晶素子であり、液晶素子のガラス面には、反射防止のコーティング加工がされている。
【0021】偏光板101と液晶素子102とを組み合わせ、この液晶素子102に電界をかけることにより通過する光束が透過あるいは非透過状態になる。偏光板104と液晶素子105との組み合わせにおいても同様である。
【0022】液晶素子102、105には、強誘電性液晶(FLC)、ツイストネマチック(TN)液晶、スーパーツイストネマチック(STN)液晶等を使用することができる。又、偏光板101及び偏光板104は液晶素子102、105に接着等で固定しても良いし別途配置しても良い。
【0023】左右画像の光軸4、5は略同一平面内にあり、無限遠点を含む所定の位置で略交差する、即ち輻輳するものとする。前述したように、全反射ミラー107、112は所定の軸周りに回動可能であり、互いに同期して回動することにより輻輳する位置を変える、即ち輻輳角を変化させることができる。自然な立体映像を撮影するために輻輳角を可変とすることは必要不可欠な機能である。
【0024】光軸4、5と全反射ミラー107、112の反射面との交点の間隔(基線長)は、本実施形態においては、特に限定しないが、一応63mm近傍とした。これは、人間の平均的な瞳間隔であって、自然な立体映像を撮影するための配慮である。
【0025】114は光量調整手段である絞りである。本実施形態においては、絞り114を物体側に配置することで前玉の有効光束を小さくしている。
【0026】120はIGメータ、121、122はステップモータであり、前述したIGドライバ124、モータドライバ125、126がそれぞれ接続されている。
【0027】108、113は第1レンズ群、115は固定のレンズ群でありレンズ116はバリエータ、レンズ117はコンペーセータ、レンズ119はフォーカシングの機能を有するレンズ群であり可動である。レンズ115、116、117、119により第2レンズ群が構成されている。
【0028】本実施形態では、レンズ116、117はカム筒118で連動して光軸6方向に移動可能に配置されており、このカム筒118をステップモータ121で駆動して回動させる。ステップモータ122はレンズ119を駆動する。
【0029】しかしながら、駆動方法はこれに限定するものではなく、カム筒118を使用せずにレンズ116、117を個々に駆動手段によって駆動しても良い。又、これらの駆動はステップモータに特に限定することなく、DCモータ等の電磁式モータ、超音波モータ等の個体モータ、静電式モータ等であっても良い。
【0030】レンズ116、117、119の光軸6方向の位置検出はステップモータ121、122を駆動する駆動パルスを数えることでレンズの位置を換算し検出する。
【0031】しかしながら、このレンズ位置の検出手段も、特にこれに限定するものではなく、可変抵抗式のものや、静電容量式のもの、PSD、IRED等の光学式のものを使用しても良い。
【0032】IGメータ120は、絞り114を駆動し光量調整を行う。又図示しないNDフィルタが撮影光学系100内に配置されている。
【0033】本発明のズームタイプはリアフォーカスタイプとする。即ち、レンズ116、117、119は、ズームする際にレンズマイコン127によって所定の関係で連動して駆動制御される。しかしながら、ズームタイプは特にこれに限定するものではない。
【0034】カメラ本体2は、三板式撮像部200の第1、第2、第3プリズム(色分解プリズム)201、202、203と、これらに各々具備された図示しない撮像素子と、この撮像素子に対応して接続させた増幅器204、205、206とこの増幅器204、205、206と接続された信号処理回路207と、信号処理回路207に接続されたカメラマイコン208とカメラマイコン208に接続された図示しないズームスイッチ及びAFスイッチと、映像出力端子209と、電子ビューファインダ(EVF)3とを備えている。
【0035】信号処理回路207は、カメラ信号処理回路207aとAF信号処理回路207bを備えており、カメラ信号処理回路207aの出力が映像信号として出力され、カメラマイコン208の出力がレンズユニット1のレンズマイコン127に供給される。
【0036】三板式撮像部200では、第1、第2、第3プリズム201、202、203により、撮影光学系100によって撮像した入射光が三原色に色分解され、三原色中の赤色の成分は第1プリズム201の撮像素子上に結像され、緑色の成分は第2プリズム202の撮像素子上に結像され、青色の成分は第3プリズムの203の撮像素子上に結像される。
【0037】各撮像素子上に結像された被写体像は、各々光電変換されて電気信号として対応する増幅器204、205、206に供給される。
【0038】増幅器204、205、206により各々最適なレベルに増幅された各電気信号は、カメラ信号処理回路207aにより標準方式のテレビ信号に変換されて映像信号として出力されると共に、オートフォーカス(AF)信号処理回路207bに供給される。
【0039】AF信号処理回路207bは、増幅器204、205、206の三原色の信号を用いてAF評価値信号を生成する。カメラマイコン208は、予め記憶されたデータ読み出しプログラムを用いて、AF信号処理回路207bで生成されたAF評価値信号を読み出し、レンズマイコン127に転送する。レンズマイコン127は、転送されたAF信号評価値に基づいて、レンズ119を駆動制御してフォーカシングを行う。
【0040】図2は、撮影光学系100の水平断面図である。同図において、図1と同一部材には同一符号を付している。
【0041】偏光板101、104及び液晶素子102、105は、装置本体側の図示しない固定部に固定され、全反射ミラー107、112は、後述する駆動機構部(図3)により輻輳を可変するよう前群ベース300(図3参照)の固定部に取付けられている。
【0042】第1レンズ群108、113はそれぞれ鏡筒151、152に固定されており、鏡筒151、152は支持プレート153、154に光軸4、5に対して略平行な方向に移動調整された後、接着剤等で固定されている。更に、支持プレート153、154は共通の保持部材155(図3)に、光軸4、5に対して垂直な方向に移動調整された後、ビスで固定されている。保持部材155(図3)は、前群ベース300(図3)に固定される。
【0043】全反射面109、111を有するプリズム110と絞り114は前群ベース300(図3)に図示しない複数本のビスで固定されている。固定のレンズ群115は固定筒156に固定されている。バリエータレンズ116及びコンペーセータレンズ117はそれぞれ移動鏡筒157、158に固定され、移動鏡筒157、158は固定筒156に支持されたガイドバー159、160に光軸6方向に移動可能に支持されている。
【0044】更に、移動鏡筒157、158にはそれぞれカムピン161、162が形成され、このカムピン161、162には固定筒156に設けられた光軸6方向の溝に移動自在にかん合すると共に、カム筒118に設けられたカム溝にも移動自在にかん合している。
【0045】この構成により、移動鏡筒157、158は、カム筒118が固定筒156に対してステップモータ121で回転駆動されることにより光軸6方向に移動し、フォーカシングが行われる。
【0046】レンズ119は移動鏡筒163に固定されており、移動鏡筒163はガイドバー159、160に光軸方向6に移動可能に支持されている。移動鏡筒163はカムピン165と、カム筒164に設けられたカム溝との関係にしたがって、カム筒164が固定筒156に対してステップモータ122で回転駆動されることにより光軸6方向に移動し、フォーカシングが行われる。
【0047】前述したように、本発明のズームタイプはリアフォーカスタイプである。即ち、バリエータレンズ116、コンペーセータレンズ117及びレンズ119は、ズームする際にレンズマイコン127によって所定の関係で連動して駆動制御される。
【0048】図3は、立体映像撮影装置を物体側から見た内部の正面図である。動力装置350は、左右に配置した全反射ミラー107、112、第1レンズ群108、113、及び全反射ミラー107、112を駆動する。又、電気回路基板404は、測距センサー405並びに液晶シャッター102、105の駆動制御、絞り114の駆動制御、及び動力装置350とステップモーター121、122の駆動制御等を行う。
【0049】前群ベース300は、各部品を組付けるためのベース部品であり、1つのユニット部品前群ベースユニット51となる(図8)。
【0050】前群ベース300は、金属あるいはモールド材を切削加工又は成形加工等で加工した部品であって回転軸受け下保持部300a、300b、回転軸受け上保持部300cが一体加工され、更に、ギヤ軸受け穴、各部品を固定する為の雌ネジ等が精度良く加工されていて、本実施形態では、光学素子、動力装置、全反射ミラー、液晶シャッター、等の部品を前群ベース300に組付ける構成としているが、この構成に限定するものではなく、一部の部品を別の保持部材に固定して、配設しても良い。
【0051】ここで、左右に配設した全反射ミラー107、112について説明する。
【0052】全反射ミラー107、112は、同一寸法で加工したものであり、ミラー取付け板301、302に接着材等で固定されている。
【0053】ミラー取付け板301、302には、雌ネジ穴が3個所設けられている。ミラーベース305、306は金属材料をプレス加工等で加工した部品で、保持ビス303の外径よりも少し大きいビス貫通穴305a、306b、駆動レバー部370及び回転軸保持穴305b、306b(図4)が精度良く加工されている。
【0054】このミラーベース305、306のビス貫通穴305a、306bに保持ビス303(図5、図6)を挿入し、圧縮コイルばね304(図5、図6)を組付け、ミラー取付け板301、302に設けた雌ネジ穴に保持ビス303(図5、図6)をねじ込むことにより、ミラーベース305、306と全反射ミラー107、112が一体的に固定される。
【0055】又、保持ビス303(図5、図6)を、ねじ込む又は緩めることで、プリズム110の全反射面109、111に対して傾き調整が可能となる(図2)。
【0056】回転軸307は、ミラーベース305、306に設けた回転軸保持穴305b、306bに挿入され接着材等で固定されている。この回転軸307が回転軸受け下保持部300a、300bに組付けた軸受け420a、420bとかん合する。
【0057】軸受け420a、420bは金属材又はモールド材を切削加工した部品であり、回転軸307と異材の材質で作製した部品であり、摺動部となる所には潤滑材等を塗布しても良い。
【0058】更に、軸受け420a、420bには、長穴421a、421b(図5)が精度良く加工されていて矢印Dの方向に、組付け位置が調整出来、プリズム110の全反射面109、111に対し回転軸307の倒れ補整が可能となる。
【0059】更に図3を参照して、回転軸受け上保持部300cに組付けた上軸受け422a、422b及び軸受けばね423a、423bについて説明する。
【0060】上軸受け422a、422bは回転軸307と異材の材料で加工された部品で、図示しないV溝形状が加工されている。
【0061】そのV溝部に回転軸307を当接(ラジアル方向)させる。更に、軸受けばね423a、423bを用いて、回転軸307に対して、ラジアル方向に付勢して上軸受け422a、422bに設けたV溝に回転軸307を当接させてラジアル方向のガタ取りを行い、更にスラスト方向に、付勢して軸受け420a、420bに回転軸307に当接させてスラスト方向のガタ取りを行うことにより、精度の高い回転軸受け部が構成される。
【0062】次に、左右の光軸の輻輳を制御する機構について説明する。図3に示すように、動力装置350は複数の部品からなるユニット部品であり、動力装置内部には動力源となるDCモータ430、動力を伝達するプーリー431、ベルト432、図示しない複数の伝達ギヤ、ギヤ軸、トルクリミッターが内蔵されており、自動で輻輳角を変化させる時に駆動する。カムギヤ351はモールド材又は金属材等を、切削加工又は成形加工で作製した部品である。
【0063】図7に示すように、カムギア351は、動力を伝達するためのギヤ部と、回転動作を直線動作に変換するためのカム部351aから形成されている。ギヤ部は、動力装置350に配設されたギヤと噛み合っている。
【0064】又、カムギヤ351は、撮影者が輻輳角を設定する際に手動操作するための操作部380(図1)に含まれる輻輳ダイヤル354(図3)にも機械的に連結されている。この輻輳ダイヤル354(図3)は装置本体の撮影に支障のない位置に配設されており、その同軸に駆動伝達ギヤが設けられている。
【0065】輻輳ダイヤル354の駆動伝達ギヤは他の伝達ギヤを介して伝達ギヤ352と、伝達ギヤ352はカムギヤ351のギヤ部とそれぞれ噛み合っている。
【0066】操作部380は、輻輳操作ダイヤル354、輻輳ダイヤル354の駆動伝達ギヤ、伝達ギヤ353、伝達ギヤ352によって構成されている。
【0067】図7に示すように、カムギヤ351に設けたカム部351aには、移動スリーブ361の上側に設けた突起部361aが摺動自在に勘合しており、カムギヤ351が回転することにより移動スリーブ361は矢印C方向、即ち光軸6(図2)と略平行に移動する。移動スリーブ361は「H」字形状であって、その両端側にガイド軸360が貫通するための丸穴が設けられている(図7)。
【0068】ガイド軸360は前群ベース300側に固定されており、移動スリーブ361は、突起部361aの移動に応じてガイド軸360に対して精度良く矢印C方向に摺動自在な状態とされている。移動スリーブ361がその両端側で各々ガイド軸360に支持されることにより移動スリーブ361の突起部361aの倒れを防止している(図4)。更に、移動スリーブ361の突起部361aとは反対側にも突起部361bが設けられている(図7)。
【0069】この突起部361bは、ミラーベース305、306に設けたレバー部370a、370b(図5)に当接していて、当接板ばね390a、390bの一端がレバー部370a、370bに固定ビス391a、391bで固定され、当接板ばね390a、390bの付勢力により2つのレバー部370a、370bは、常に移動スリーブ361の突起部361bにガタ無く当接している。
【0070】輻輳角変位手段は、動力装置350、カムギヤ351、移動スリーブ361、ガイド軸360からなる。
【0071】又、輻輳角調整手段は、輻輳ダイヤル354、輻輳ダイヤル駆動伝達ギヤ、伝達ギヤ353、伝達ギヤ352、カムギヤ351、移動スリーブ361、ガイド軸360にからなる。
【0072】次に、カムギヤ351と全反射ミラー107、112の輻輳角の変位動作について説明する。
【0073】動力装置350が駆動することにより、又は輻輳操作ダイヤル354を操作する事により、その動力が伝達されてカムギヤ351が回転する。この時、動力装置350を含む輻輳角調整手段の何れが駆動する場合でも、他方も連動する。
【0074】この動作によりカム部351a(図7)と移動スリーブ361の突起部361aが摺動し、移動スリーブ361が略光軸6と平行に移動すると、移動スリーブ361の突起部361bに当接しているミラーベース305、306のレバー部370a、370bが回転軸301b(図4)を中心として回転する。これに伴って、ミラーベース305、306が回動し、左右の全反射ミラー107、112も同一の回動速度で同期して変位する。
【0075】これは光軸6を含む線を中心として左右対称な変位であって、この変位により、光軸4、光軸5の輻輳位置が被写体上に来るように、輻輳角を精度良く変化させることができる。
【0076】次に、測距センサー405(図5)の保持方法について説明する。測距センサー405の側面は、複数の接続端子が設けられている。この接続端子は電気回路基板やフレキシブル配線材(FPC)等のランド部に半田付けにより、電気的な接続が可能となる。本実施形態においては、フレキシブル配線材(FPC)407を採用した。
【0077】測距センサー405をフレキシブル配線材(FPC)に半田付けすることによって、電気的な接続と機械的な接続(保持)が可能となっている。補強板406は、金属材又はモールド材をプレス加工又は切削加工等で作製した薄板状の部品で、接着材又は両面テープ等でフレキシブル配線材(FPC)407に固定されている。
【0078】更に、図示しない3個所のビス貫通穴が精度良く加工されており、3本のビス409、410、411が挿入されている。
【0079】ビス409、410、411は、コイルばね412が組付けてあり、プリズム押さえ板414に設けた3個所の雌ネジに、ネジ勘合してあり、測距センサーを保持が可能となる。更に、ビス409、410、411を締込み方向あるいは、緩み方向に回転することで測距センサー405の測距光軸調整が可能となる。
【0080】図8は、本線系ユニット50と前群ベースユニット51の分解図である。
【0081】本線系ユニット50の先端部は、金属材を切削加工した部品であり、図示しない複数個の雌ネジ部、勘合部55と回転規制ピン56が加工されている。前群ベースユニット51には、勘合部58と回転規制ピン56と勘合する長穴57と、図示しないビス貫通穴が4個所加工されている。
【0082】本線系ユニット50に設けた勘合部55は円柱状に加工されていて、外径の寸法が前群ベース51に設けた勘合部よりも、少し小さい径で加工されている。
【0083】しかしながら、勘合部55の形状は円柱形状に限定するものではなく、ドーナツの様に、内側を肉抜き加工を行っても良い。
【0084】又、本線系ユニット50の勘合部55を凸側、前群ベースの勘合部を凹側の構成としたがこの構成に限定するものではなく、本線系ユニット50の勘合部55を凹、前群ベース51の勘合部58を凸としても良い。
【0085】同様に、回転規制ピン56の外径は、長穴57の幅よりも少し小さい径で加工されている。又、この構成も、本線系ユニット50に長穴を加工して、前群ベース51に回転規制ピンを加工しても良いし、平行ピンを本線系ユニット50に圧入しても良く一体加工に限定するものではない。
【0086】更に、本線系ユニット側は貫通の丸穴、前群ベースユニット51には長穴を加工して、丸穴部と長穴部に、ピンを挿入してから4本のビス401a、401b、401c、401dを締込み後、ピンを引き抜いて組付けを行う構成でも良い。又、ピンを使用しない場合は、ビス貫通穴とビス401a、401b、401c、401dのガタの範囲内であるが本線系ユニット50と前群ベースユニット51の回転調整が可能となる。更に、前群ベース51を貫通した、固定ビス401a、401dにワッシャー等を組付ける事で、本線系ユニット50と前群ベースユニット51の倒れ補整が出来る。
【0087】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に係る発明によれば、前群ベースユニットと本線系ユニットの2つのユニットを結合することで、光学系の組立が完了し、前群ベースユニットに不良等の問題が発生した場合、前群ベースユニットの交換のみで、修理、補正が可能となる。
【0088】又、請求項2、3、5に係る発明によれば、前群ベースユニットの撮影光軸と本線系の撮影光軸が高精度で、一体的になる。
【0089】又、請求項4に係る発明によれば、高精度の反射光を合成光学素子(プリズム)に導く事が可能となる。
【0090】又、請求項6に係る発明によれば、撮影光軸に対し、パララックスの少ない測距光軸が得られるので、至近から遠方の焦点距離情報が得られる。
【0091】又、請求項7に係る発明によれば、ゴースト、フレアの少ない撮影像を記録することが可能となる。
【0092】又、請求項8に係る発明によれば、光学系が必要とするスペース以外に駆動装置、電気回路基板を配設しているので、ケラレのない、撮影像と装置全体の小型化が可能となる。
【出願人】 【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
【出願日】 平成12年3月16日(2000.3.16)
【代理人】 【識別番号】100065385
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 穣平
【公開番号】 特開2001−264906(P2001−264906A)
【公開日】 平成13年9月28日(2001.9.28)
【出願番号】 特願2000−74552(P2000−74552)