| 【発明の名称】 |
光配線フィルムの製造方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】石崎 守
【氏名】塚本 健人
【氏名】四井 健太
【氏名】佐々木 淳
【氏名】市川 浩二
【氏名】湊 孝夫
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| 【要約】 |
【課題】容易に剥離でき、大きな長方形の光配線フィルムの製造が可能な製造方法を提供する。
【解決手段】支持基板上に高分子の光配線層を形成して剥離する、光配線フィルムの製造方法であって、支持基板をガラスとする。また、支持基板の表面張力が0.5N/m以下であることも含まれる。なお、剥離は支持基板及び光配線フィルムを侵さない液体に浸けることによって行う。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】支持基板上に高分子の光配線層を形成して剥離する、光配線フィルムの製造方法であって、該支持基板がガラスであることを特徴とする光配線フィルムの製造方法。 【請求項2】支持基板上に高分子の光配線層を形成して剥離する、光配線フィルムの製造方法であって、該支持基板の表面張力が0.5N/m以下であることを特徴とする光配線フィルムの製造方法。 【請求項3】支持基板上に高分子の光配線層を形成して剥離する、光配線フィルムの製造方法であって、該剥離を、支持基板及び光配線フィルムを侵さない液体に浸けることによって行うことを特徴とする請求項1〜2の何れかに記載の光配線フィルムの製造方法。 【請求項4】上記高分子がフッ素化ポリイミドであることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の光配線フィルムの製造方法。 【請求項5】上記液体が、水であることを特徴とする請求項3〜4の何れかに記載の光配線フィルムの製造方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する分野】本発明は、光配線フィルムの製造方法に関する。光配線フィルムは、光フレキシブル配線基板として使用できるほか、光配線と電気配線とが混在する光・電気配線基板や、光・電気フレキシブル配線基板の基となるものである。 【0002】 【従来の技術】より速く演算処理が行えるコンピュータを作るために、CPUのクロック周波数は益々増大する傾向にあり、現在では1GHzオーダーのものが出現するに至っている。この結果、コンピュータの中のプリント基板上の銅による電気配線には高周波電流が流れる部分が存在することになるので、ノイズの発生により誤動作が生じたり、また電磁波が発生して周囲に悪影響を与えることにもなる。 【0003】このような問題を解決するために、プリント基板上の銅による電気配線の一部を光配線に置き換え、電気信号の代わりに光信号を利用することが行われている。なぜなら、光信号の場合は、ノイズ及び電磁波の発生を抑えられるからである。 【0004】当初は、光配線として、光ファイバが用いられていた。光ファイバは、光通信システムとして技術がほぼ確立していたので、転用することは比較的容易であった。しかし、配線数が多くなると、光ファイバでの接続は容易ではなく、光導波路での配線が検討されるようになった。 【0005】光導波路として、当初は、光ファイバと同様に石英系が用いられた。しかし、作製が容易なこと、大面積化に対応しやすいことから、高分子導波路が検討されるようになってきた。高分子導波路よりなる光配線フィルムは、その可とう性から、フレキシブル配線としての用途が有望視されている。また、電気配線基板と張り合わせることで、光・電気配線基板を作製することができる。 【0006】しかしながら、従来の光配線フィルム5は、図3に記載のように、シリコン基板を支持基板1として、クラッド2及びコア3が作製されており、その場合、支持基板からの剥離に時間を要した。また、光配線フィルムにキレツやカール等の不具合が起きやすかった。さらに、シリコン基板を支持基板としているため、その大きさや形状に制限があった。現在一般に入手できるサイズは最大でも直径300mm程度であり、しかも円形に限定されてしまう。光配線フィルムや光・電気配線基板は、通常長方形で使用されるので、周囲の部分が無駄になり、使用効率が悪い。 【0007】あるいは、従来の光配線フィルム5は、図4に記載のように、剥離層6付き支持基板1上にクラッド2及びコア3を作製した後で剥離層をエッチング除去することによって、作られていた。その場合、工程が多く、作製時間がかかっていた。また、光配線フィルムにキレツやカール等の不具合も起きやすかった。さらに、エッチング工程が危険を伴うこと、支持基板を再利用できないこと(改めて剥離層を形成し直す必要があること)が問題であった。 【0008】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、係る従来技術の状況に鑑みてなされたもので、より容易に剥離できる光配線フィルムの製造方法を提供することを課題とする。また、より大きく、長方形の光配線フィルムの製造方法を提供することを課題とする。 【0009】 【課題を解決するための手段】上記の課題を達成するために、まず請求項1の発明は、支持基板上に高分子の光配線層を形成して剥離する、光配線フィルムの製造方法であって、該支持基板がガラスであることを特徴とする光配線フィルムの製造方法としたものである。請求項2の発明は、支持基板上に高分子の光配線層を形成して剥離する、光配線フィルムの製造方法であって、該支持基板の表面張力が0.5N/m以下であることを特徴とする光配線フィルムの製造方法としたものである。請求項3の発明は、支持基板上に高分子の光配線層を形成して剥離する、光配線フィルムの製造方法であって、該剥離を、支持基板及び光配線フィルムを侵さない液体に浸けることによって行うことを特徴とする光配線フィルムの製造方法としたものである。請求項4の発明は、上記高分子がフッ素化ポリイミドであることを特徴とする光配線フィルムの製造方法としたものである。請求項5の発明は、上記液体が、水であることを特徴とする光配線フィルムの製造方法としたものである。 【0010】 【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について、以下詳細に説明する。なお、本発明においては、剥離前の支持基板に付いている状態を光配線層、剥離後の単独状態を光配線フィルムと表記する。 【0011】本発明の光配線フィルムの製造方法の最大の特徴は、図1のように、支持基板1としてガラスを使用したことである。これにより、クラッド2及びコア3が形成された光配線層の剥離が容易になり、従って光配線フィルム5の製造を容易ならしめることに成功した。また、大きさや形状の制約をゆるめることができる。 【0012】光配線フィルムの製造工程の一例を、図2に示す。支持体1であるガラス基板上(図2(a) 参照)に、クラッド2となる材料を塗布・ベークして下部クラッドを形成する(図2(b) 参照)。次に、コア3となる材料を塗布・ベークしてコア3を全面に形成する(図2(c) 参照)。 【0013】続いて、シリコン含有レジストを塗布・ベークし、導波路形状パターンのフォトマスクを用いて露光・現像を行い、導波路形状のエッチングマスク4を形成する(図2(d) 参照)。そして、反応性イオンエッチングにより、コア3を導波路形状に加工する(図2(e) 参照)。エッチングマスク4であるシリコン含有レジストは、剥離液によって除去する。 【0014】その上に、クラッド2となる材料を塗布・ベークして上部クラッドを形成する(図2(f) 参照)。最後に、水等の液体に浸すことによって、支持基板1から剥離させて、光配線フィルム5を作製する(図2(g) 参照)。 【0015】なお、高分子としては、フッ素化ポリイミドが好適に用いられる。また、剥離の前あるいは後に熱処理を行ってもよい。 【0016】コアのエッチングマスク4としては、シリコン含有レジストに限定するものではなく、クロムやアルミニウム等の金属をフォトエッチングして用いることもできる。また、コア材料自体が感光性であれば、直接パターニングできる。あるいは、電子線照射等で屈折率を変化させることによって、コアとクラッドを形成してもよい。 【0017】作製した光配線フィルム5を用いて、光フレキシブル配線、光・電気配線基板、光・電気フレキシブル配線基板を作製できることは、既に述べた通りである。 【0018】それでは、剥離の原理について、説明する。支持基板上に光配線原料を塗布する際には、材料はまだ前駆体の状態(例えばポリアミック酸)である。これをベークすることで光配線材料(例えばポリイミド)に変化させるが、その際、表面張力が0.5N/m以上の支持基板を用いると前駆体の一部が支持基板と強固な結合を起こし、後の工程で剥離させることが困難となる。一方、表面張力が0.5N/m以下の支持基板を用いると、前駆体との相互作用が弱く、後の工程で剥離し易くなる。 【0019】例えば、支持基板として青板ガラスを用いた場合、界面活性剤を用いての洗浄直後の表面張力は、ガス吸着法によれば、約0.08N/m、溶解熱法によれば、約0.26N/mと、何れも0.5N/m以下の値であり、それを用いて容易にフィルム化することができる。 【0020】 【実施例】表面張力が約0.08〜0.26N/mであるガラス基板上に、上述の方法により、フッ素化ポリイミドの光配線層を形成した。水に浸すことにより、きれいにフィルム化できた。要した時間は約1時間であった。 【0021】[比較例1]表面張力が約1.2N/mであるシリコン基板上に、上述の方法により、フッ素化ポリイミドの光配線層を形成した。水に浸すことによりフィルム化できたが、数日を要した。フィルムには、若干のキレツおよびカールが見られた。 【0022】[比較例2]シリコン基板上に金属層を形成した後、上述の方法により、フッ素化ポリイミドの光配線層を形成した。該金属を溶かすエッチャントに浸すことによりフィルム化できたが、数日を要した。フィルムには、キレツおよびカールが見られた。 【0023】 【発明の効果】以上の説明から理解できるように、本発明には、以下の効果がある。 【0024】第1に、支持基板としてガラスを用いること、液体に浸けることにより、光配線フィルムの製造が容易になった。 【0025】第2に、支持基板としてガラスを用いることにより、大きなサイズの光配線フィルムや長方形の光配線フィルムを製造できるようになった。 【0026】
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| 【出願人】 |
【識別番号】000003193 【氏名又は名称】凸版印刷株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年1月11日(2000.1.11) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2001−194546(P2001−194546A) |
| 【公開日】 |
平成13年7月19日(2001.7.19) |
| 【出願番号】 |
特願2000−2775(P2000−2775) |
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