| 【発明の名称】 |
多重クラッディング構造を利用して温度補償された長周期光ファイバ格子フィルタ |
| 【発明者】 |
【氏名】章 ▲ジュ▼寧
|
| 【要約】 |
【課題】多重クラッディング構造を利用して温度補償された長周期光ファイバ格子フィルタ装置を提供する。
【解決手段】長周期光ファイバ格子が周期的に形成されたコア101と、コアを覆うクラッディング102と、クラッディングを覆うコーティング部103とを含む光ファイバにおいて、添加される第1ドーパント及び温度増加に従ってカップリング波長が正の波長シフトを有するコアと、コアの屈折率より小さい内部クラッディングと、内部クラッディングの屈折率より小さく、添加される第2ドーパント及び温度増加に従って屈折率値が大きくなることにより、負の波長シフトを有する外部クラッディングとからなり、正の波長シフトと負の波長シフトの相殺効果が生じて温度補償される長周期光ファイバ格子フィルタ装置である。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 長周期光ファイバ格子が周期的に形成されたコアと、前記コアを覆うクラッディングと、前記クラッディングを覆うコーティング部とを含む光ファイバにおいて、(a) 添加される第1ドーパント及び温度増加に従ってカップリング波長が正の波長シフトを有するコアと、(b) 前記コアを囲み、前記コアの屈折率より小さい屈折率を有する内部クラッディングと、(c) 前記内部クラッディングの屈折率より小さく、添加される第2ドーパント及び温度増加に従って屈折率値が大きくなることにより、負の波長シフトを有する外部クラッディングとからなって、正の波長シフトと負の波長シフトの相殺効果が生じて温度補償される長周期光ファイバ格子フィルタ。 【請求項2】 前記内部クラッディングは、純粋なシリカからなる請求項1に記載の長周期光ファイバ格子フィルタ。 【請求項3】 前記第1ドーパントは、GeO2を含む請求項1に記載の長周期光ファイバ格子フィルタ。 【請求項4】 前記第2ドーパントは、B2O3を含む請求項1に記載の長周期光ファイバ格子フィルタ。 【請求項5】 前記第1ドーパントはGeO2及びB2O3を含み、前記コアは添加されるGeO2の量に従って増加される屈折率によるカップリング波長シフトと、添加されるB2O3の量に従って減少される屈折率によるカップリング波長シフトとの和が正の波長シフトを有する請求項1に記載の長周期光ファイバ格子フィルタ。 【請求項6】 前記第2ドーパントはGeO2及びB2O3を含み、前記外部クラッディングは添加されるGeO2の量に従って増加される屈折率によるカップリング波長シフトと、添加されるB2O3の量に従って減少される屈折率によるカップリング波長シフトとの和が負の波長シフトを有する請求項1に記載の長周期光ファイバ格子フィルタ。 【請求項7】 長周期光ファイバ格子が周期的に形成されたコアと、前記コアを覆うクラッディングと、前記クラッディングを覆うコーティング部とを含む光ファイバにおいて、(a) 添加される第1ドーパント及び温度増加に従ってカップリング波長が負の波長シフトを有するコアと、(b) 前記コアを囲み、前記コアの屈折率より小さい屈折率を有する内部クラッディングと、(c) 前記内部クラッディングの屈折率より小さく、添加される第2ドーパント及び温度増加に従って屈折率値が小さくなることにより、正の波長シフトを有する外部クラッディングとからなり、正の波長シフトと負の波長シフトの相殺効果が生じて温度補償される長周期光ファイバ格子フィルタ。 【請求項8】 前記内部クラッディングは、純粋なシリカからなる請求項7に記載の長周期光ファイバ格子フィルタ。 【請求項9】 前記第1ドーパントは、GeO2を含む請求項7に記載の長周期光ファイバ格子フィルタ。 【請求項10】 前記第2ドーパントは、B2O3を含む請求項7に記載の長周期光ファイバ格子フィルタ。 【請求項11】 前記第1ドーパントはGeO2及びB2O3を含み、前記コアは添加されるGeO2の量に従って増加される屈折率によるカップリング波長シフトと、添加されるB2O3の量に従って減少される屈折率によるカップリング波長シフトとの和が正の波長シフトを有する請求項7に記載の長周期光ファイバ格子フィルタ。 【請求項12】 前記第2ドーパントはGeO2及びB2O3を含み、前記外部クラッディングは添加されるGeO2の量に従って増加される屈折率によるカップリング波長シフトと、添加されるB2O3の量に従って減少される屈折率によるカップリング波長シフトとの和が負の波長シフトを有する請求項7に記載の長周期光ファイバ格子フィルタ。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は光ファイバ格子(optical fiber grating)に関するもので、特に温度補償された長周期光ファイバ格子フィルタに関する。 【0002】 【従来の技術】通常的に光ファイバ(optical fiber)のコア(core)に進行する特定波長(wavelength)を選択するためのフィルタ(filter)として、紫外線領域のレーザを利用して光ファイバ内の屈折率に周期的な変化を誘導して特定波長の光を除去するか、反射させ得る光ファイバ格子が使用される。このような光ファイバ格子には短周期光ファイバ格子(short-period fiber gratings)と、長周期光ファイバ格子(long-period fiber gratings)などがある。 【0003】短周期光ファイバ格子は特定波長のみを反射させ、フィルタリング機能を遂行することに対して、長周期光ファイバ格子は、光ファイバのコアに進行するコアモード(core mode)をクラッディングモード(cladding mode)にカップリング(coupling)させる素子である。この中、数十から数百μmの距離周期を有する長周期光ファイバ格子は、進行するコアモードの光を進行方向のクラッディングモードにカップリングさせて所望の特定波長の光を除去させることができるので、エルビウム添加光ファイバ増幅器(EDFA:Erbium Doped Fiber Amplifier)の利得平坦化用フィルタとして使用される。このような長周期光ファイバ格子は紫外線に敏感な(sensitive)光ファイバのコアに周期的距離に屈折率変化を与えて制作する。この時、紫外線に露出された部分は、屈折率が増加し、そうでない部分は屈折率変化がないので、光ファイバの長さ方向に周期的な屈折率変化が発生する。 【0004】一方、長周期光ファイバ格子は、温度に敏感な特性変化を有し、光ファイバクラッディング外部の屈折率によっても光特性の影響を受ける。また、コアとクラッディングモードのモードカップリング(mode coupling)により決定される長周期光ファイバ格子の中心波長と消光比(extinction ratio)は、光ファイバの微細な曲がり(micro bending)などにより大いに影響を受ける。このような長周期光ファイバ格子フィルタ装置は、下記式(1)のような位相整合条件(phase matching condition)を満足する場合にカップリングが生じる。 【0005】 【数1】
【0006】前記式(1)において、βco はコアモードの伝搬定数(propagation constant)であり、βcl(m) はm次クラッディングモードの伝搬定数(propagation constant)であり、Λは格子周期(grating period)である。 【0007】前記式(1)において、【数2】
を代入すると式(3)のように示される。 【0008】 【数3】
【0009】所定波長の光をクラッディングモードに変更させる場合には、格子周期(Λ)と屈折率差(nco-ncl(m))を決定する。 【0010】屈折率差は紫外線に敏感な光ファイバに紫外線レーザ(UV LASER)を適切に感光させ得ることができる。即ち、特定格子周期Λを有するマスクに紫外線に敏感な光ファイバをマスキングし、マスク上に紫外線レーザを照射するようになると、光敏感性光ファイバは反応してコアの屈折率が増加するようになる。屈折率の増加に従ってカップリング波長は長波長側に増加するようになる。所望する長周期光ファイバ格子フィルタ装置のスペクトル、即ち所望するカップリング波長と消光比(extinction ratio)を得るためには、マスク周期を正確に調節して適正時間の間、紫外線レーザを照射すべきである。 【0011】このように制作された長周期光ファイバ格子のカップリング波長は温度によっても影響を受ける。温度変化によるカップリング波長の移動は、温度変化による屈折率変化と温度変化による長さの熱膨脹により決定される。これを式(4)に示すと次のようである。 【0012】 【数4】
【0013】前記式(4)でTは温度を示す。一般的なシリカ光ファイバの場合、dλ(m)/dTは5〜15nm/100℃であり、温度依存性を低くする方法はdλ(m)/dΛ項目を負に設定するか、d(δn)(m)/dT 項目を0に設定するとよい。一般的な通信用光ファイバや分散遷移光ファイバ(Distribution Shifted Fiber)に長周期光ファイバ格子フィルタ装置が制作される場合、式(4)の右辺1番目項による値は右辺2番目項による値に比べて数十倍ほど大きいので、右辺2番目項は考慮しない。例えば、コーニング(corning)社のフレックスコア1060(Flexcor1060)の場合、カップリング波長は温度100℃当たり5nmほど移動する。典型的な分散遷移光ファイバの場合、長さ膨脹によるカップリング波長の移動は、温度100℃当たり0.3nm程度であることに対して、屈折率変化によるカップリング波長の移動は5nm程度である。しかし、実際応用システムで長周期光ファイバ格子フィルタの応用分野中の一つである利得平坦化フィルタ(gain flatted filter)の場合、100℃当たり0.3nmほどの温度安定性(temperature stability)を要求している。 【0014】このような温度補償のため、従来には光ファイバ内の屈折率分布をデザインするか、式(4)のdλ(m)/dΛ部分が負の値を有するように光ファイバ格子の周期を選択した。他の方法には式(4)のd(δn)(m)/dT を0に設定するために、B2O3を添加する方法がある。 【0015】従来のdλ(m)/dΛ部分が負の値を有するようにフィルタ内の屈折率を調節する方法において、一般的な長周期光ファイバ格子フィルタでΛ<100μmである場合は、dλ(m)/dΛが負になることが知られている。コーニング社のフレックスコア1060ファイバの場合、Λ=40μmに対して波長の温度依存性は0.15〜0.45nm/100℃であるが、λ(m)モードが1.1μm領域に通信領域から外れている。また、d(δn)(m)/dT 項目を0に設定するためには下記式(5)を利用する。 【0016】 【数5】
【0017】前記式(5)において、dΛ/dTは熱膨脹項目であり、シリカの場合、aSiO2=5.5×10-7/℃であり、波長依存性に寄与する程度は100℃当たり0.1nm以下に微々たるので無視する。d(δn)(m)/dT による効果は下記式(6)に表現され得る。 【0018】 【数6】
【0019】コアにGeO2(dnGe/dT>dnSiO2)及びB2O3(dnB/dT<dnSiO2/dT)を適当量添加すると、d(δn)(m)/dT項目を0に設定することができる。このような温度補償効果を得る方法がEP0 800 098 A2(OPTICAL WAVEGUIDE GRATING ANDPRODUCTION METHOD THEREOF)に詳細に開示されている。 【0020】一方、格子の温度補償のため、本出願人により温度補償された長周期光ファイバ格子フィルタ装置が既出願された。温度補償された長周期光ファイバ格子のためのクラッディング外部リコーティング材料の条件は二つに区分され得る。 【0021】1番目の材料メカニズム(material mechanism)として、本発明者により発明され既出願された特許出願番号第1999-8332号に開示された材料システムは、コアにGeの濃度が相対的に高くて、コアのdn/dTがクラッディングのdn/dTより大きい場合、即ち温度増加に従って長周期光ファイバ格子のカップリングピークが長波長側に移動する場合として、この時、リコーティング材料に要求される条件は温度増加に従って屈折率が増加してコーティング材料の屈折率により短波長シフト効果を誘導すべきである。 【0022】2番目の材料メカニズムとして、本発明者により発明され既出願された特許出願番号第1999-38267号に開示された材料システムは、Ge/Bを共に添加してコアのdn/dTがクラッディングのdn/dTより小さい場合として、この時、長周期光ファイバ格子のモードは温度増加に従って、短波長効果を示し、要求されるクラッディング外部コーティング材料の特性は、温度増加に従って屈折率が増加して、リコーティングによる効果が長波長シフトに長周期の短波長シフト効果を補償すべきである。 【0023】前記二つの場合、クラッディングの外部コーティング材料の初期屈折率値がクラッディングの屈折率値より小さくて、コアモードとクラッディングモードをすべてガイドすべきである。 【0024】一般的なリコーティング材質、特に、ポリマー材質は温度の増加に従って熱膨脹が発生して屈折率が減少する。従って、一般光ファイバに制作された長周期光ファイバ格子に一般的なポリマー材質にリコーティングをする場合、長周期光ファイバ格子の長波長シフト特性にリコーティングによる長波長シフト特性が加えて、さらに大きな長波長シフト特性を示されるようになり、温度の増加に従って屈折率が減少する特殊なリコーティング材質を使用すべきである難しさが発生した。また、前記出願番号第1999−38267号に開示された温度補償された長周期光ファイバ格子フィルタ装置は、外部環境に非常な敏感であるという問題点があった。 【0025】 【発明が解決しようとする課題】本発明は前記した従来の問題点を解決するためのもので、本発明の目的は、多重クラッディング構造を利用して、温度補償を具現した長周期光ファイバ格子フィルタを提供することにある。本発明の他の目的は、光ファイバが多重クラッディング構造になっているので、外部環境に敏感でない温度補償された長周期光ファイバ格子フィルタを提供することにある。 【0026】本発明のさらに他の目的は、クラッディングモードが内部クラッディングにより決定されるので、コアモードとクラッディングモードの重畳積分が大きくてカップリング効率がよい利点があるので、長周期光ファイバ格子製造時にも容易にカップリングモードを成長させ得る長周期光ファイバ格子フィルタを提供することにある。 【0027】 【課題を解決するための手段】上述した技術的課題を解決するために本発明は、長周期光ファイバ格子が周期的に形成されたコアと、前記コアを覆うクラッディングと、前記クラッディングを覆うコーティングとを含む光ファイバにおいて、添加される第1ドーパント及び温度増加に従ってカップリング波長が正の波長シフトを有するコアと、前記コアを囲み、前記コアの屈折率より小さい屈折率を有する内部クラッディングと、前記内部クラッディングの屈折率より小さく、かつ添加される第2ドーパント及び温度増加に従って屈折率値が大きくなることにより、負の波長シフトを有する外部クラッディングとからなって、正の波長シフトと負の波長シフトの相殺効果が生じて温度が補償される。 【0028】本発明は長周期光ファイバ格子が周期的に形成されたコアと、前記コアを覆うクラッディングと、前記クラッディングを覆うコーティングとを含む光ファイバにおいて、添加される第1ドーパント及び温度増加に従ってカップリング波長が負の波長シフトを有するコアと、前記コアを囲み、前記コアの屈折率より小さい屈折率を有する内部クラッディングと、前記内部クラッディングの屈折率より小さく、添加される第2ドーパント及び温度増加に従って屈折率値が小さくなることにより、正の波長シフトを有する外部クラッディングとからなって、正の波長シフトと負の波長シフトの相殺効果が生じて温度が補償される。 【0029】 【発明の実施の形態】以下では添付図を参照して本発明の望ましい実施形態を詳細に説明する。下記の発明において、本発明の要旨のみを明瞭にする目的で、関連した公知機能又は構成に関する具体的な説明は省略する。 【0030】一般的に光ファイバに長周期光ファイバ格子を形成させるためには、先ず所定の長さに光ファイバコーティング部を除去する。その後、コーティング部が剥げた部位に紫外線レーザと振幅マスクを利用して長周期光ファイバ格子を制作する。 【0031】図1はパッケージ化された光ファイバ格子フィルタを示す斜視図である。図2はパッケージ化された光ファイバ格子フィルタの一部を切開して長周期光ファイバ格子を示す斜視図である。図3は長周期光ファイバ格子フィルタのカップリング構造を示す図である。図1及び図2に示したように、パッケージ化された長周期光ファイバ格子フィルタは、長周期光ファイバ格子105が所定の周期に形成されたコア101と、前記長周期光ファイバ格子105が形成されたコア101を覆うクラッディング102と、前記クラッディング102を覆うコーティング部103と、前記長周期光ファイバ格子105に形成されるリコーティング104とからなる。 【0032】図3に長周期光ファイバ格子フィルタのカップリング構造を示す。図3を参照すると、前記コア10の基本導波モード(fundamental guided mode)は屈折率変化部分、即ち、長周期光ファイバ格子105と接触しつつ散乱される。散乱された光がクラッディング102にカップリングされることにより、位相整合条件(phase matching condition)を満足する波長はコヒーレント(coherently)に補強される。このような波長の一部がクラッディング102から抜け出すことによって、長周期光ファイバ格子フィルタは波長に従属する減衰器(wavelength dependent attenuator)に動作する。基本導波モードに進行する光は屈折率の変化部分、即ち、格子105部分(長周期光ファイバ格子)を通過しつつ強さが減少(矢印の太さが長さ方向に進行するほど徐々に細くなる)し、前記クラッディング12にカップリングされる波長を有する光の強さは徐々に増加すること(矢印の太さが徐々に太くなる)が分かり、このような光ファイバ格子を通じたカップリング波長の強さは光ファイバ長さ方向に進行することによって徐々に増加するようになって、光減衰器の役割をするようになる。 【0033】この時、長周期光ファイバ格子105が形成されたクラッディング102の外部条件、即ち空気は屈折率1の値を有するようになる。長周期光ファイバ格子105の形成後、屈折率がnである物質にクラッディング102をリコーティング(recoating)する場合、カップリング条件が変わるようになり、それによってカップリング波長は長波長、または短波長に移動するようになる。 【0034】図4はクラッディングの外部屈折率変化に対するカップリング波長の移動を示すグラフである。図4に示したように、クラッディング外部の屈折率に従ってカップリングピークが移動することが分かる。クラッディングの外部屈折率が空気(n=1)である時を基準に、クラッディングの外部屈折率が1.0から増加することによって、カップリング波長が短波長に移動しつつ、クラッディングの屈折率と同じようになるとカップリングピークが消え、さらにクラッディング屈折率より大きくなるとカップリング波長が長波長側に移動することが分かる。即ち、クラッディング外部の屈折率が空気である時を基準に、クラッディングの屈折率が増加するようになると、クラッディングの屈折率より小さい領域では波長が短波長に移動することが分かり、クラッディングの屈折率より大きい領域では長波長に移動することが分かる。ここで、短波長シフトは負の波長シフトを意味し、長波長シフトは正の波長シフトを意味する。 【0035】上述したクラッディングの外部屈折率変化による波長シフトに関する技術は、本発明者の論文(1997 Optics Letters:December 1, 1997/Vol.22, No.23, ‘Displacement of the resonant peaks of a long-period fiber grating inducedby a change of ambient refractive index’)に詳細に開示されている。 【0036】上述したように、本発明は長周期光ファイバ格子の上述した特性を利用して温度補償することができる光ファイバプロフィールをデザインするものである。また、本発明は多重クラッディング構造を使用して温度補償することができる光ファイバをデザインする。 【0037】先ず、図5及び図6を参照してドーパント添加量による屈折率変化に対して説明する。図5はドーパント添加量による屈折率変化量を示すグラフである。図6は純粋なB2O3の温度に対する屈折率変化を示すグラフである。会わせて、コアにドーパントとしてB2O3及びGeO2を添加して温度補償効果を得る方法がEP0 800 098 A2(OPTICAL WAVEGUIDE GRATING AND PRODUCTION METHODTHEREOF)に詳細に開示されている。 【0038】本発明に従ってコアに添加されるドーパントは、GeO2のみ添加されることができ、GeO2及びB2O3が添加されることもできる。この時、ドーパントが添加されるコアは、添加されるGeO2の量に従って増加される屈折率によるカップリング波長シフトと、添加されるB2O3の量に従って減少される屈折率によるカップリング波長シフトとの和が正の波長シフトを有する。 【0039】また、外部クラッディングに添加されるドーパントは、B2O3のみ添加されることができ、GeO2及びB2O3が添加されることもできる。外部クラッディングに添加されるGeO2の量に従って増加される屈折率によるカップリング波長シフトと、添加されるB2O3の量に従って減少される屈折率によるカップリング波長シフトとの和が負の波長シフトを有する。 【0040】コアにB2O3をGeO2より相対的に少なく添加すると、長周期光ファイバ格子は温度が増加する時、コア/クラッディング屈折率差が増加して正の波長シフト(カップリング波長が長波長側に移動)を有するようになる。図7は本発明の第1実施形態による長周期光ファイバ格子の温度補償のための光ファイバ屈折率プロフィールを示す図である。図7に示したように、示した光ファイバはコアと、コアを覆う内部クラッディング(1次クラッディング)と、内部クラッディングを覆う外部クラッディング(2次クラッディング)とからなる。示された光ファイバの直径の大きさは125μmである。 【0041】長周期光ファイバ格子でコアモードとクラッディングモードが同時に導波されるためには、外部クラッディングの屈折率が内部クラッディングの屈折率より小さく、かつ内部クラッディングの屈折率がコアの屈折率より小さくなければならない。また、本発明による温度補償された長周期光ファイバ格子フィルタは、コアにドーパントを添加してコア/1次クラッディングによっては正の波長シフトを有し、1次クラッディングの外部、即ち、2次クラッディングの外部屈折率変化によっては負の波長シフトを有することにより、正の波長シフトと負の波長シフトが相殺される効果を利用したものである。 【0042】ここで、正の波長シフトはdλ/dT>0である場合を意味し、負の波長シフトはdλ/dT<0である場合を意味する。前記dλ/dT<0はdn2次クラッディング>dTを意味する。具体的に、多重クラッディング構造を利用して温度補償される長周期光ファイバ格子フィルタ装置に対して説明すると次のようである。コアにGe、またはGe+Bを適当量添加してコアのdn/dTがクラッディングのdn/dTより大きい場合、即ち温度増加に従って波長が正の波長シフトを有する場合に、外部クラッディングで要求される特性は、内部クラッディングの場合より屈折率が小さくなければならなく、温度増加に従って外部クラッディングの屈折率が増加すべきである。 【0043】先ず、コアの屈折率より小さい内部クラッディングを得るためには、純粋シリカを内部クラッディングに使用するか、ゲルマニウム(Ge)とボロン(B)を少し添加する。図6に示したように、ドーパントとして添加するボロン量が増加するほど屈折率が低下するようになる。内部クラッディングより屈折率が小さく、同時に温度増加に従って外部クラッディングの屈折率が増加するように光ファイバをデザインするためには、シリカにボロンを添加するとよい。 【0044】図8は本発明の第2実施形態による多重クラッディング構造を利用して温度補償された長周期光ファイバ格子フィルタ装置の光ファイバ屈折率分布を示す。図8に示した光ファイバデザインは、図7に示した光ファイバと同一な構造であるので同一な効果を得ることができる。即ち、内部クラッディング(1次クラッディング)と外部クラッディング(2次クラッディング)の構造を有し、内部クラッディングと外部クラッディングの境界条件のみ決定されると、温度補償のための基本光ファイバ構造は完成される。示された光ファイバはコアと、前記コアを覆う1次クラッディングと、前記1次クラッディングを覆う2次クラッディングと、前記2次クラッディングを覆う3次クラッディングとを含む。 【0045】図9は本発明の第3実施形態による長周期光ファイバ格子の温度補償のための光ファイバ屈折率プロフィールを示す図である。図9に示したように、示された光ファイバはコアと、コアを覆う内部クラッディングと、内部クラッディングを覆う外部クラッディングとからなる。示された光ファイバの直径大きさは125μmである。 【0046】長周期光ファイバ格子でコアモードとクラッディングモードが同時に導波されるためには、外部クラッディングの屈折率が内部クラッディングの屈折率より小さく、かつ内部クラッディングの屈折率がコアの屈折率より小さくなければならない。また、本発明の第3実施形態による温度補償された長周期光ファイバ格子フィルタは、コアにドーパントを添加してコアと1次クラッディングによっては負の波長シフトを有し、外部クラッディングにドーパントを添加して1次クラッディング外部の屈折率変化による効果として正の波長シフトを有することによって、正の波長シフトと負の波長シフトが相殺される効果を利用したものである。 【0047】ここで、負の波長シフトはdλ/dT<0である場合を意味し、正の波長シフトはdλ/dT>0である場合を意味する。前記dλ/dT>0はdn2次クラッディング/dT<0を意味する。具体的に、多重クラッディング構造を利用して温度補償される長周期光ファイバ格子フィルタ装置に対して説明すると次のようである。コアにGe、またはGe+Bを適当量添加してコアのdn/dTがクラッディングのdn/dTより小さい場合、即ち、温度増加に従って波長が負の波長シフトを有する場合に、外部クラッディングで要求される特性は、内部クラッディングの場合より屈折率が小さくなければならず、温度増加に従って外部クラッディングの屈折率が減少すべきである。 【0048】先ず、コアの屈折率より小さい内部クラッディングを得るためには純粋シリカを内部クラッディングに使用するか、ボロン、またはゲルマニウム(Ge)及びボロン(B)を少し添加する。図6に示したように、ドーパントとして添加するボロン量が増加するほど屈折率は低下するようになる。内部クラッディングより屈折率が小さく、同時に温度増加に従って外部クラッディングの屈折率が減少するように光ファイバをデザインするためには、シリカにボロンを添加するとよい。 【0049】図10は本発明の第4実施形態による多重クラッディング構造を利用して温度補償された長周期光ファイバ格子フィルタ装置の光ファイバ屈折率分布を示す。図8に示した光ファイバデザインは、図7に示した光ファイバと同一な構造であるので同一な効果を得ることができる。即ち、内部クラッディング(1次クラッディング)と外部クラッディング(2次クラッディング)の構造を有し、内部クラッディングと外部クラッディングの境界条件のみ決定されると、温度補償のための基本光ファイバ構造は完成される。示された光ファイバはコアと、前記コアを覆う1次クラッディングと、前記1次クラッディングを覆う2次クラッディングと、前記2次クラッディングを覆う3次クラッディングとを含む。結果的に、コアと外部クラッディングに添加されるドーパントの種類及び相対的なドーパント添加量に従ってカップリング波長シフトが相殺されることにより、長周期格子の温度補償がなされる構造である。 【0050】以上、本発明の特定の実施形態を参照して説明したが、各種の変形が特許請求の範囲により決められる本発明の思想及び範囲を逸脱しない限り、当該技術分野における通常の知識を持つ者により可能であることは明らかである。 【0051】 【発明の効果】上述したように、本発明は二重、またはその以上の多重クラッディング構造を利用して外部環境に敏感でなく、新たな光ファイバデザインを具現して温度補償を達成することによって、温度制御器(temperature controller)なし多様な環境で安定的に長周期光ファイバ格子フィルタとして使用することができる。また、クラッディングモードが内部クラッディングにより決定されるので、コアモードとクラッディングモードの重畳積分(overlapping integral)が大きく、カップリング効率が高い利点があるので、長周期光ファイバ格子製造時にも容易にカップリングモードを成長させることができる。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】390019839 【氏名又は名称】三星電子株式会社
|
| 【出願日】 |
平成12年12月18日(2000.12.18) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100064908 【弁理士】 【氏名又は名称】志賀 正武 (外1名)
|
| 【公開番号】 |
特開2001−194539(P2001−194539A) |
| 【公開日】 |
平成13年7月19日(2001.7.19) |
| 【出願番号】 |
特願2000−384427(P2000−384427) |
|