トップ :: G 物理学 :: G02 光学




【発明の名称】 カラーフィルターの保護層用の光硬化性樹脂組成物及びその硬化物
【発明者】 【氏名】大岡 祥子

【要約】 【課題】保存安定性、アルカリ現像性、作業性に優れ、得られた硬化膜が耐溶剤性、密着性に優れた、LCDやCCD等に用いられるカラーフィルター製造に有用な光硬化性樹脂組成物を提供する。

【解決手段】バインダー樹脂、メラミン樹脂、多官能アクリレートモノマー、光重合開始剤、溶剤を含有するアルカリ現像可能な光硬化性樹脂組成物。
【特許請求の範囲】
【請求項1】カルボン酸基を有するバインダー樹脂(A)、メラミン樹脂(B)、多官能アクリレートモノマー(C)、光重合開始剤(D)及び溶剤(E)を含有することを特徴とするアルカリ水溶液により現像可能なカラーフィルターの保護層用の光硬化性樹脂組成物。
【請求項2】カルボン酸基を有するバインダー樹脂が不飽和有機酸化合物のモノマーと不飽和有機酸エステル化合物のモノマーの共重合体からなり、不飽和有機酸化合物のモノマーの含有率が10〜50モル%、不飽和有機酸エステル化合物の含有率が50〜90モル%、且つ重量平均分子量が5,000〜100,000である請求項1記載のカラーフィルターの保護層用の光硬化性樹脂組成物。
【請求項3】メラミン樹脂(B)の硬化温度が180℃以下である請求項1又は2に記載のカラーフィルターの保護層用の光硬化性樹脂組成物。
【請求項4】請求項1乃至3のいずれか一項に記載のカラーフィルターの保護層用の光硬化性樹脂組成物の硬化物。
【請求項5】請求項4に記載の硬化物の層を有する固体撮像素子。
【請求項6】請求項4に記載の硬化物の層を有するカラーフィルター。
【請求項7】請求項6に記載のカラーフィルターを有するカラー液晶表示装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶表示装置や固体撮像素子に使用されるカラーフィルターの保護層を形成する材料として有用であり、アルカリ水溶液により現像可能な光硬化性樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来技術】パソコン、カーナビゲーションシステム、液晶テレビ等のカラー表示に用いるカラー液晶表示装置には、フルカラー表示のため、カラーフィルターが使用される。この場合、ガラス等の透明基板にカラーフィルターを設け、この上にITO等からなる無機薄膜を形成させ、更にこの上にポリイミド等の配向膜を形成させ液晶を配置する。しかしながら、オーバーコート層のないカラーフィルターではITO蒸着をへて透明電極形成にいたるプロセスに耐え得るだけの耐熱性、耐薬品性が不足するので、カラーフィルター上にオーバーコート層を形成することが多い。
【0003】また、カラービデオカメラ、デジタルカメラ、カラーコピー機、医療機器の画像処理装置等の入力デバイスとして用途の広がる電荷結合素子を代表とする固体撮像素子には色分解のためカラーフィルターが設けられている。この場合、固体撮像素子上にカラーフィルターを形成するため、固体撮像素子表面受光部や回路配線部等による凹凸を緩和する目的で平坦化層を形成させ、その上にカラーフィルターを設け、次いでオーバーコート層を設けマイクロレンズを形成する。
【0004】これらのオーバーコート層、平坦化層等の保護層に要求される特性は、耐熱性、耐薬品性の他に基板やカラーフィルターとの密着性、平滑性等があげられ、このような保護層用の樹脂としては、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂等が用いられている。特に、微細パターンが要求される場合は、光硬化性のアクリル樹脂が優れているのでよく用いられる。この場合、フォトリソグラフィー法によって保護層を形成する。即ち、基板に光硬化性の樹脂組成物を塗布した後、所望のパターン上に光照射を行うことにより、露光部分を硬化させ、次いで現像液により未露光部分を溶解し除去し、必要によっては加熱処理をして所望形状の保護層を形成する。
【0005】これまで知られている光硬化性樹脂は例えばノボラック型エポキシ化合物と不飽和モノカルボン酸を順次反応させて得られる光硬化性化合物を含む光硬化性の変成エポキシ樹脂がある。この場合、耐熱性は十分にあるが、感度が低いため露光時間が長くなりスループットの低下や、アルカリ現像性が劣る等欠点を有している。そこで、特開平5−34920においては光硬化性樹脂に熱硬化性化合物であるエポキシ基を有する化合物を添加した光硬化性樹脂組成物が提案されている。確かに現像性、耐熱性、耐薬品性に改善がみられたが、十分な耐性を得るためには現像後長時間加熱処理する必要があるため、スループットの低下につながる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、保存安定性、硬化性に優れ、アルカリ水溶液により現像可能なカラーフィルターの保護層用の光硬化性樹脂組成物を提供し、更に、耐溶剤性、密着性に優れたカラーフィルターの保護層用の光硬化性樹脂組成物の硬化物を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決する為の手段】本発明は(1)カルボン酸基を有するバインダー樹脂(A)、メラミン樹脂(B)、多官能アクリレートモノマー(C)、光重合開始剤(D)、溶剤(E)を含有することを特徴とするアルカリ水溶液により現像可能なカラーフィルター保護層用の光硬化性樹脂組成物、(2)カルボン酸基を有するバインダー樹脂が不飽和有機酸化合物のモノマーと不飽和有機酸エステル化合物のモノマーの共重合体からなり、不飽和有機酸化合物のモノマーの含有率が10〜50モル%、不飽和有機酸エステル化合物の含有率が50〜90モル%且つ重量平均分子量が5,000〜100,000である(1)記載のカラーフィルターの保護層用の光硬化性樹脂組成物、(3)メラミン樹脂(B)の硬化温度が180℃以下である(1)又は(2)に記載のカラーフィルターの保護層用の光硬化性樹脂組成物。(4)(1)乃至(3)のいずれか一項に記載のカラーフィルターの保護層用の光硬化性樹脂組成物の硬化物、(5)(4)に記載の硬化物の層を有する固体撮像素子、(6)(4)に記載の硬化物の層を有するカラーフィルター、(7)(6)に記載のカラーフィルターを有するカラー液晶表示装置、に関する。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明に用いられるカルボン酸基を有するバインダー樹脂(A)は、不飽和有機酸化合物のモノマーと不飽和有機酸エステル化合物のモノマーの共重合体である。具体的には、(メタ)アクリル酸、(無水)マレイン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、イタコン酸、フマル酸等の不飽和有機酸化合物と、メチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート等の不飽和有機酸エステル化合物の共重合体があげられる。特に、(メタ)アクリル酸及びベンジルメタクリレートを共重合成分として含有する共重合体が好ましい。
【0009】共重合体の不飽和有機酸化合物のモノマーと不飽和有機酸エステル化合物のモノマーの比率は、前者がモル比で10〜50%、後者がモル比で50〜90%であることが好ましい。不飽和有機酸化合物のモノマーの含有量がこれより少ないと現像不良となり、逆に多い場合は現像耐性が劣化する。共重合体の分子量はGPCで測定されるポリスチレン換算で重量平均分子量が5,000〜100,000、より好ましくは10,000から50、000である。分子量が上記より小さいと現像耐性が劣り、また、乾燥後のべタツキが大きくなる。逆に大きいと現像性の低下が起こり、パターン形状も悪くなる。このような共重合体は、公知のラジカル重合反応によって製造することができる。バインダー(A)の割合は、組成物の固形分を100重量部としたとき、通常5〜80重量部、好ましくは20〜60重量部である。
【0010】本発明に用いられるメラミン樹脂(B)は、メラミンにホルムアルデヒドを作用させた化合物、又はそのアルキル変性物で、その硬化温度が180℃以下の熱硬化性メラミン樹脂である。このようなメラミン樹脂としては、具体的にに、三和ケミカルのニカラックMS−21、MS−11、MW−24、MS−001、MX−002、MX−730、MX−750、MX−708、MX−706、MX−042、MX−410、三井サイテックのサイメル370、771、325、327、703、712、715、701、202、207等が挙げられる。これらのメラミン樹脂は、単独又は2種以上組み合わせて使用することができる。これらの使用量は、組成物の固形分を100重量部としたとき通常1〜30重量部、好ましくは5〜20重量部加である。
【0011】本発明に用いられる多官能アクリレートモノマー(C)は少なくとも2個以上の不飽和エチレン結合を有している化合物が好ましく、具体的には、エチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、トリメチロールプロパンEO付加トリアクリレート、グリセリンPO付加トリアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ノボラックエポキシのアクリル酸変成物、ノボラックエポキシのアクリル酸および酸無水物の変成物があげられる。これらの多官能アクリレートモノマーは、単独又は2種以上組み合わせて使用することができる。これらの使用量は、組成物の固形分を100重量部としたとき5〜80重量部、好ましくは20〜60重量部加えることが良い。
【0012】本発明に用いられる光重合開始剤(C)としては、ベンジル、ベンゾインエーテル、ベンゾインブチルエーテル、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾフェノン、3,3’−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸のエステル化物、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルスルフィド、ベンジルジメチルケタール、2−ブトキシエチル−4−メチルアミノベンゾエート、クロロチオキサントン、メチルチオキサントン、エチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、ジメチルチオキサントン、ジエチルチオキサントン、ジイソプロピルチオキサントン、ジメチルアミノメチルベンゾエート、ジメチルアミノ安息香酸イソアミルエステル、1−(4−ドデシルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、メチルベンゾイルフォーメート、2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルホリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタン−1−オン、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビスイミダゾール、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラ−(4−メトキシフェニル)ビスイミダゾール等が挙げられる。これらの光重合開始剤は単独又は2種以上組み合わせて使用することができる。これらの使用量は、組成物の固形分を100重量部としたとき0.5〜30重量部、好ましくは1〜25重量部加えることが良い。
【0013】本発明に用いられる有機溶剤(E)としては特に制限はなく、例えば、ケトン系、アルコール系、芳香族系等が挙げられる。具体的には、ベンゼン、トルエン、キシレン等のベンゼン系溶媒、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ等のセロソルブ類、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート等のセロソルブ酢酸エステル類、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート等のプロピレングリコールモノアルキルエーテル酢酸エステル類、メトキシプロピオン酸メチル、メトキシプロピオン酸エチル、エトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチル等のプロピオン酸エステル類、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチル等の乳酸エステル類、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル等のジエチレングリコール類、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル等の酢酸エステル類、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類等が挙げられる。これらは単独又は2種以上組み合わせて使用しても良い。
【0014】本発明の光硬化性樹脂組成物を調製する際、塗膜の物性を向上させるために、、基板密着改良材、界面活性剤等の調整添加剤を加えても良い。基板密着改良材としては、例えばアミノシラン、エポキシシラン、重合性シラン、アルキルアルコキシシラン等のシランカップリング剤などが挙げられ、界面活性剤としては、例えばパーフルオロアルキル化合物、シリコン系化合物、ポリオキシエチレン化合物、ポリオキシプロピレン系化合物、長鎖アルキル化合物などが挙げられる。
【0015】本発明の光硬化性樹脂組成物は前述の各種構成成分を溶媒中に溶解することによって得られる。溶液中の固形分濃度は、5〜40重量%、好ましくは、10〜30重量%程度である。
【0016】本発明の光硬化性樹脂組成物により得られる硬化膜は通常次のように作成される。すなわち、前記の方法で得られた光硬化性樹脂組成物を、基材上に、スピンコート法、ロールコート法、印刷法、バーコート法等の方法で、膜厚が通常0.5〜5μmになるように塗布し、通常80〜110℃の温度で加熱を行い膜を作る。硬化膜を形成すべき基材としては、例えば、硝子類、ポリカーボネート類、フィルム類、撮像素子の形成されたシリコンウェハー、LCD又はCCD用カラーフィルターのパターン化された着色樹脂膜、印刷用紙、印刷用繊維、金属板等が挙げられる。次に400nm未満の光により露光を行う。この露光に使用される光源としてはキセノンランプ、ハロゲンランプ、タングステンランプ、高圧水銀灯、中圧水銀灯、低圧水銀灯等のランプ光源、及びアルゴンイオンレーザー、エキシマーレーザー、窒素レーザー等のレーザー光源を用いることができる。
【0017】このようにして露光された膜は、次いで、アルカリ現像液により現像処理する。現像液に使用される現像液としては、例えば、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウム等の無機アルカリやジエタノールアミン、トリエタノールアミン、水酸化テトラアルキルアンモニウム等の有機アルカリを含有し、必要に応じて界面活性剤や水溶性の有機溶剤を含有させた水溶液を用いることができる。現像液の界面活性剤としてはポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル、ポリオキシエチレン誘導体等の非イオン性界面活性剤やアルキルナフタレンスルフォン酸塩、アルキルベンゼンスルフォン酸塩、ポリオキシエチレンアルキル硫酸エステル塩、アルキル硫酸エステル塩等の陰イオン性界面活性剤、第四級アンモニウム塩等の陽イオン性界面活性剤が挙げられる。水溶性の有機溶剤としては、エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール系、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール等のグリコール系、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ等のセロソルブ系等が挙げられる。現像方法は、ディップ法、スプレー法、パドル法等があり、現像後流水にて洗浄を行い、通常150〜220℃で加熱処理することによって硬化膜を得ることができる。
【0018】また、本発明の樹脂組成物は光照射せず、熱硬化のみでも硬化膜を得ることができる。この場合は、所定の基材に塗布し、続いて、通常60〜120℃に1〜10分程度予備乾燥後、通常150〜220℃にて3〜30分程度加熱焼成し、硬化膜を得る。
【0019】本発明のカラーフィルターは、上記組成物の硬化膜を有するものであれば特に限定されない。このカラーフィルターは、カラー液晶表示装置、カラーCCDに用いられる。液晶表示装置用カラーフィルターの製造は、公知の方法で行われる。例えば、硝子基板上にフォトリソグラフィー法、印刷法、電着法等によって、赤、青、緑の着色画素及びブラックマトリクスを作成後、その上に上記組成物のオーバーコート層を形成し、更にITO等の透明電極を積層することによって得られる。このカラーフィルターを表示面に配置することにより、本発明のカラー液晶表示装置が得られる。
【0020】本発明の固体撮像素子は、撮像素子の形成されたシリコンウェハーに、直接もしくは他の層を介して上記の組成物の硬化物の層を設けたものである。その製法は、光電変換素子や電荷転送素子等で成る固体撮像装置が形成されたシリコン基板上に、シリコンウェハー表面の凹凸の平滑化のために上記の組成物の硬化物の層を形成し、次に染色法又は顔料分散法等によって直接カラーフィルターを形成し上記組成物のオーバーコート層を形成する。
【0021】本発明の光硬化性樹脂組成物は、上記のように作成することにより、溶剤耐性、密着性に優れた硬化膜が得られ、液晶表示装置や固体撮像素子用のカラーフィルターのオーバーコート層や平坦化層等の保護層の形成に際し特に有用となる。
【0022】
【実施例】実施例によって本発明を更に具体的に説明するが、本発明がこれらの実施例のみに限定されるものではない。
【0023】実施例1バインダー樹脂としてメタクリル酸/メチルメタクリレート/ベンジルメタクリレート共重合体(31/21/48 モル比、重量平均分子量22,000)のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート22%溶液 32g、メラミン樹脂としてニカラックM−042(三和ケミカル製)0.2g、多官能アクリレートとしてカヤラッドDPHA(日本化薬製)7g 、光重合開始剤としてイルガキュアー369(チバガイギー製)2g、カヤキュアーDETX−S(日本化薬製)1g、ビイミダゾール(黒金化成製)2g、固形分調整用溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 40gを混合し光硬化性樹脂組成物を得た。
【0024】実施例2バインダー樹脂としてメタクリル酸/ベンジルメタクリレート共重合体(25/75 モル比、重量平均分子量30000)のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート22%溶液 32g、メラミン樹脂としてニカラックM−042(三和ケミカル製)0.2g、多官能アクリレートとしてカヤラッドDPHA(日本化薬製)7g 、光重合開始剤としてイルガキュアー369(チバガイギー製)2g、カヤキュアーDETX−S(日本化薬製)1g、ビイミダゾール(黒金化成製)1g、固形分調整用溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 40gを混合し光硬化性樹脂組成物を得た。
【0025】実施例3バインダー樹脂としてメタクリル酸/ベンジルメタクリレート共重合体(25/75 モル比、重量平均分子量30000)のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート22%溶液 32g、メラミン樹脂としてニカラックM−401(三和ケミカル製)0.2g、多官能アクリレートとしてカヤラッドDPHA(日本化薬製)7g 、光重合開始剤としてイルガキュアー369(チバガイギー製)2g、カヤキュアーDETX−S(日本化薬製)1g、ビイミダゾール(黒金化成製)1g、固形分調整用溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 40gを混合し光硬化性樹脂組成物を得た。
【0026】比較例1メラミン樹脂を用いずに、その他は実施例1と同様にして光硬化性樹脂組成物を得た。
【0027】比較例2メラミン樹脂を用いずに、エポキシ当量172、粘度3600mPa・sのビスフェノールA型エポキシ樹脂(特開平5−34920記載)0.2gその他は実施例1と同様にして光硬化性樹脂組成物を得た。
【0028】性能評価(1)現像性、解像性、密着性実施例1〜3、比較例1、2で得られた光硬化性樹脂組成物を、ガラス基板上にスピンコーターで膜厚が1μmになるように塗布し、80℃のホットプレート上で100秒間プレベークを行った。次に500W超高圧水銀灯を用い、解像度テスト用マスク(凸版印刷製)を通して150mJ/cm2 のエネルギーを照射した。その後、液温25℃の0.1%TMAH水溶液を用いて1分間現像した。水洗後、200℃のホットプレート上で5分間ポストベークした後、顕微鏡にて転写パターンを観察し、解像性、密着性を確認した。結果を表1に示す。
(2)耐溶剤性(1)で得られた基板を25℃NMP、60℃IPAにそれぞれ30分間浸漬させ、残膜率(%)を求めた。結果を表1に示す。
(3)経時安定性それぞれの樹脂組成物を25℃、3カ月間での粘度変化をみた。結果を表1に示す。
【0029】
表1 評価結果 現像性 解像性 密着性 耐溶剤性(残膜率%) 保存 60℃IPA 25℃NMP 安定性 実施例1 良好 良好 良好 100 100 変化無し 実施例2 良好 良好 良好 100 100 変化無し 実施例3 良好 良好 良好 100 100 変化無し 比較例1 良好 良好 良好 77 70 変化無し 比較例2 良好 良好 良好 88 87 5%増粘【0030】実施例5ガラス基板上に、緑色顔料分散レジストカヤミラーDCF−G630(日本化薬製)を約1μm相当膜厚に塗布し、80℃のホットプレート上で100秒間プレベ−ク後、所定のパターンフォトマスクを介して150mJ(365nm)の紫外線を照射した。続いてカヤミラーDVL−K50D(無機アルカリ系現像液;日本化薬製)にて現像、水洗乾燥後、200℃のホットプレート上で5分間ポストベークし緑色微細画素を形成した。次いで、赤色顔料分散カラーネガレジストカヤミラーDCF−R630(日本化薬製)を約1μm相当膜厚に塗布し、80℃のホットプレート上で100秒間プレベ−ク後、所定のパターンフォトマスクを介して150mJ(365nm)の紫外線を照射した。続いてカヤミラーDVL−K50D(無機アルカリ系現像液;日本化薬製)にて現像、水洗乾燥後、200℃のホットプレート上で5分間ポストベ−クし赤色微細画素を形成した。次いで、青色顔料分散カラーネガレジストカヤミラーDCF−B630(日本化薬製)を約1μm相当膜厚に塗布し、80℃のホットプレート上で100秒間プレベイク後、所定のパターンフォトマスクを介して150mJ(365nm)の紫外線を照射した。続いてカヤミラーDVL−K50D(無機アルカリ系現像液;日本化薬製)にて現像、水洗乾燥後、200℃のホットプレート上で5分間ポストベ−クし青色微細画素を形成した。このようにして形成した着色樹脂膜上に、実施例1〜3の光硬化性樹脂組成物を約2μm相当膜厚に塗布し、80℃のホットプレート上で100秒間プレベ−ク後、所定のパターンフォトマスクを介して150mJ(365nm)の紫外線を照射した。続いてカヤミラーDVL−T50D(有機アルカリ系現像液;日本化薬製)にて現像、水洗乾燥後、200℃のホットプレート上で5分間ポストベイクし保護層を形成した。表面粗さ計で凹凸を確認したところ、保護層形成前0.7μmあった段差が0.1μmまで改善していた。また、保護膜の密着性をクロスカット剥離試験によって評価したところ、何れも剥離数0/100で強固な密着性を確認した。又、これらのカラーフィルター上に250℃にて30分かけITOの蒸着操作を施したが、何れも皺寄り現象は見られなかった。
【0031】
【発明の効果】本発明の光硬化性樹脂組成物は経時安定性、硬化性、アルカリ水溶液での現像性優れており、しかも得られた硬化物は、耐溶剤性、密着性に優れ、カラーフィルターの保護層の形成に際し特に有用である。また、この硬化膜を設けたカラーフィルター、固体撮像素子は優れた表示品位を確保できる。
【出願人】 【識別番号】000004086
【氏名又は名称】日本化薬株式会社
【出願日】 平成12年1月14日(2000.1.14)
【代理人】
【公開番号】 特開2001−194520(P2001−194520A)
【公開日】 平成13年7月19日(2001.7.19)
【出願番号】 特願2000−5354(P2000−5354)