| 【発明の名称】 |
頭部搭載型映像表示装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】友野 孝夫
【氏名】阿部 敬三
【氏名】小笠原 康裕
【氏名】小川 正和
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| 【要約】 |
【課題】高解像でボケの少ない画像表示が可能な頭部搭載型映像表示装置を提供する。
【解決手段】光源11からの光は、画像表示用空間変調器6に照射され、画像信号に応じて変調された後、第1の反射型回折素子18Aに入射する。第1の反射型回折素子18Aは、光源11のスペクトル幅と第1の反射型回折素子18Aのスペクトル幅とが重なったスペクトル幅の光のみを非対称に反射する。第2の反射型回折素子8Bは、第1の反射型回折素子18Aにより反射された光を非対称に反射すると共に眼9の瞳9aの中心10に集光し、網膜9bに映像を投影する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】光源からの光を空間変調器に照射し、その透過光を目に投影する頭部搭載型映像表示装置において、前記光源からの前記光のスペクトル幅と一部が重なる所定のスペクトル幅を有し、前記透過光のうち前記一部が重なるスペクトル幅の光のみを回折する第1の回折素子と、前記第1の回折素子によって回折された光を回折して前記目に集光させる第2の回折素子とを備えたことを特徴とする頭部搭載型映像表示装置。 【請求項2】前記第2の回折素子は、前記一部が重なるスペクトル幅の中心波長とほぼ一致する回折中心波長を有する構成の請求項1記載の頭部搭載型映像表示装置。 【請求項3】前記光源は、インコヒーレント光を出射するインコヒーレント光源と、前記インコヒーレント光を通過させることにより部分的コヒーレント光を生成して前記空間変調器に照射する空間フィルタとを備えた構成の請求項1記載の頭部搭載型映像表示装置。 【請求項4】前記光源は、LEDを用いた構成の請求項1記載の頭部搭載型映像表示装置。 【請求項5】前記第1の回折素子および前記第2の回折素子は、前記空間変調器の前記透過光を導入する透明基板の異なる位置に設けられ、前記第1の回折素子は、前記透明基板に導入された前記透過光を非対称に回折し、前記第2の回折素子は、前記第1の回折素子によって回折され、前記透明基板内で反射する光を非対称に回折して前記目に集光させる構成の請求項1記載の頭部搭載型映像表示装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、頭部に搭載する頭部搭載型映像表示装置に関し、特に、高解像でボケの少ない画像表示が可能な頭部搭載型映像表示装置する。 【0002】 【従来の技術】図4および図5は、特開平7−9884号公報に示された従来の車載ヘッド・アップ・ディスプレイ(HUD)を示す。図4はHUD全体の概略を示し、図5は情報表示部分の詳細を示す。このHUDは、図4に示すように、風防ガラス47の下方には情報表示源45が備えられている。情報表示源45は、図5に示すように、拡散板52、液晶表示素子53および光学フィルター54で構成される。この情報表示源45は、図4に示すように、光源46から発した光線がコリメーターとしてのレンズ系44を介して入射し、表示すべき情報を光線43として発するものである。光線43は、車体の風防ガラス47に備えられたホログラム42からなるコンバイナーに照射され、ホログラム42で回折されて運転者に観察位置41で視認される。なお、上記レンズ系44のコリメーターとしての機能をホログラム42に持たせ、レンズ系44を省略することもできる。ホログラム42にレンズの機能を持たせば、速度表示48、警告表示49の表示像を遠方に結像させることも可能になる。ここで、液晶表示素子53の後に、光学フィルター54を配置している理由は、情報表示源45から発する光のスペクトル半値幅を狭いものにし、ホログラム42による色収差を低減するためである。このように、情報表示源45とホログラム42との間に半値幅の狭い光学フィルター54を備えることによって、光源46としてハロゲンランプ等の広いスペクトル幅のものを用いることが可能となる。また、情報表示源45に光源46からの光線が拡散板52を通して入射するインコヒーレント照明でスペクトル幅が引き起こす画像のボケを抑えることができる。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のHUDによると、ホログラム42を用いたインコヒーレント照明は低解像度の画像情報を表示する上で問題はないが、高解像度を必要とする表示システムには適さない。 【0004】図3は、出願平10−223575号にて提案された網膜直接描画方式の頭部搭載型映像表示装置を示す。この装置において、光源1から出射した光は、集光レンズ2で集光された後、焦点位置に置いたピンホール4で微小2次点光源3を形成し、その後球面波となって発散する。この時点で発散光は、部分的コヒーレント照明光になる。その後、コリメータレンズ5により平行光となって透過型画像表示用空間変調器6に入射し、画像信号に応じて変調された後、透明基板7に密着形成された第1の反射型回折素子8Aに照射される。第1の反射型回折素子8Aは、例えば、反射型LOAホログラム光学素子で構成されており、光を非対称に反射する。第1の反射型回折素子8Aで反射された光は、透明基板7の内面7aで反射した後、第2の反射型回折素子8Bに照射される。第2の反射型回折素子8Bは、例えば、反射型LOAホログラム光学素子で構成されており、光を非対称に反射すると共に眼球9の瞳9aの中心10に集光し、網膜9bへと投影する。部分的コヒーレント照明光を用いているので、高解像度の映像を投影することができる。 【0005】しかし、図3に示す頭部搭載型映像表示装置によると、光源1からの光は、あるスペクトル幅を有するため、第1の反射型回折素子7Aで各波長に応じて回折し、第1の反射型回折素子7Aからの光は平行光になることはなく、広がりを有して反射され、光源1に10nm程度の単色光を用いた場合は、その広がりが無視できない程になることから、画像を投影した際のボケを発生させ、解像度を低下させるという問題がある。一方、光源1にある種のレーザー等のスペクトル半値幅が非常に狭い(1×10-2nm未満)を用いた場合は、その広がりは無視でき、高い解像度が得られる可能性は充分あるが、スペックルノイズが解像度を劣化させると共に、安全性にも問題がある。 【0006】従って、本発明の目的は、高解像でボケの少ない画像表示が可能な頭部搭載型映像表示装置を提供することにある。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達成するために、光源からの光を空間変調器に照射し、その透過光を目に投影する頭部搭載型映像表示装置において、前記光源からの前記光のスペクトル幅と一部が重なる所定のスペクトル幅を有し、前記透過光のうち前記一部が重なるスペクトルの光のみを回折する第1の回折素子と、前記第1の回折素子によって回折された光を回折して前記目に集光させる第2の回折素子とを備えたことを特徴とする頭部搭載型映像表示装置を提供する。上記構成によれば、光源からの光のスペクトル幅と第1の回折素子からの光のスペクトル幅とを重ねることにより、実質的なスペクトル幅が狭くなり、第2の回折素子による回折光の広がりが小さくなる。 【0008】 【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の形態に係る頭部搭載型映像表示装置を示す。この装置は、光を出射する光源11と、光源11から出射した光を集光する集光レンズ2と、焦点位置に設けられ、微小2次点光源3を形成するピンホール4と、微小2次点光源3からの拡散光を平行光にするコリメータレンズ5と、コリメータレンズ5からの平行光を画像信号に応じて変調する画像表示用空間変調器6と、透明基板7に密着形成され、画像表示用空間変調器6からの平行光を非対称に反射する第1の反射型回折素子18Aと、透明基板7に密着形成され、第1の反射型回折素子18Aで反射され、さらに透明基板7の内面7aで反射した光を非対称に反射するとともに、眼9の瞳9aの中心10に集光し、網膜9bに投影する第2の反射型回折素子18Bとを有する。 【0009】図2は、光源11と第1および第2の反射型回折素子18A,18Bのスペクトルの関係を示す。 【0010】光源11は、中心波長λ0 およびスペクトル幅Δλ0 を有する、例えば、単色LEDからなる。 【0011】第1の反射型回折素子18Aは、回折中心波長λ1 およびスペクトル幅Δλ1を有する、例えば、反射型LOAホログラム光学素子からなる。この第1の反射型回折素子18Aのスペクトル幅Δλ1 は、光源11からの光のスペクトル幅Δλ0 と一部が重なるように設定される。これにより、光源11のスペクトル12aと第1の反射型回折素子18Aのスペクトル12aとの重なった領域のスペクトル12abの中心波長をλA 、スペクトル幅をΔλA としたとき、光源11からの光のスペクトル幅Δλ0 をΔλA に狭くすることができる。 【0012】第2の反射型回折素子18Bは、回折中心波長λ2 およびスペクトル幅Δλ2を有する、例えば、反射型LOAホログラム光学素子からなる。この第2の反射型回折素子18Bの回折中心波長λ2 は、λA とほぼ一致し、スペクトル幅Δλ2 全体がΔλA とほぼ重なるように設定される。 【0013】第1および第2の反射型回折素子18A,18Bは、感光材料が銀塩感光材料からなる場合は、膨潤処理によって回折波長を調整し、フォトポリマーからなる場合は、カラーチューニングフィルムによて回折波長を調整して作製することができる。なお、第1および第2の反射型回折素子18A,18Bは、ブリーズ型(表面ノコギリ状)でもよい。この場合、コンピュータで干渉縞を計算してフォトリソ工程を経て目的の回折波長の回折素子を作製できる。 【0014】次に、本装置の動作を説明する。光源11から出射した光は、集光レンズ2により集光され、ピンホール4を通過することにより微小2次点光源3となり、球面波となって拡散する。微小2次点光源3からの光は、コリメータレンズ5により平行光となる。この平行光は、画像表示用空間変調器6に照射され、画像信号に応じて変調された後、第1の反射型回折素子18Aに照射される。第1の反射型回折素子18Aは、図2に示すように、光源11のスペクトル12aと第1の反射型回折素子18Aのスペクトル12bの重なった領域のスペクトル12abを有する光のみを非対称に反射する。第1の反射型回折素子18Aで反射された光は、透明基板7の内面7aで反射した後、第2の反射型回折素子18Bに照射される。第2の反射型回折素子18Bは、光を非対称に反射すると共に集光し、眼9の瞳9aの中心10に焦点を結ぶ。その結果、網膜9bに幾何学像が投影される。ここで、人間の眼9に感じる光は、中心波長がλA 、スペクトル幅がΔλA 以内の光である。 【0015】上述した本装置によれば、光源11からの光のスペクトル幅Δλ0 を第1の回折素子18Aによって狭くしているので、第2の回折素子18Bの回折光の広がりを小さくすることができ、画像を投影した際のボケを抑制して、高解像の画像表示が可能となる。また、部品を追加することなく、回折素子の特性を変更することにより、光源11からの光のスペクトル幅を小さくできるので、部品点数を増やすことなく、画質を向上させることができる。また、光源にLEDを用いているので、レーザを用いるよりも安全性が高く、スペックルノイズによる解像度の劣化を回避できる。 【0016】 【発明の効果】以上説明した通り、本発明の頭部搭載型映像表示装置によると、スペクトル幅の重なりを利用して実質的なスペクトル幅を狭くしているので、目に投影される回折光の広がりを小さくすることができ、画像を投影した際のボケを抑制して、高解像の画像表示が可能となる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005496 【氏名又は名称】富士ゼロックス株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年6月22日(1999.6.22) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100071526 【弁理士】 【氏名又は名称】平田 忠雄
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| 【公開番号】 |
特開2001−4956(P2001−4956A) |
| 【公開日】 |
平成13年1月12日(2001.1.12) |
| 【出願番号】 |
特願平11−175262 |
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