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【発明の名称】 放射線量表示方法及び装置
【発明者】 【氏名】小林 博栄

【要約】 【課題】原子炉設備に付帯する種々の配管の設置状態とその放射線量とを容易に且つ正確に把握できるようにする。

【解決手段】既設の配管P1,P2,P3の設置状態を撮影可能なカメラ19と、配管P1,P2,P3の各部分及びその周囲の放射線量を測定可能な放射線量測定器20と、カメラ19により得た画像データ19sと放射線量測定器20により得た放射線量データ20sとに基づいて、配管P1,P2,P3の設置状態と配管P1,P2,P3の各部分及びその周囲の放射線量とをモニタ24に表示させる情報処理手段23とを備え、現状の配管P1,P2,P3の設置状態と放射線量との関係を明確にする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 既設の配管の設置状態を撮影し、配管の各部分及びその周囲の放射線量を測定し、配管の画像中に配管各部分及びその周囲の放射線量を表示することを特徴とする放射線量表示方法。
【請求項2】 既設の配管の設置状態を撮影可能なカメラと、配管の各部分及びその周囲の放射線量を測定可能な放射線量測定器と、カメラにより得た画像データと放射線量測定器により得た放射線量データとに基づいて配管の画像中に配管各部分及びその周囲の放射線量を表示可能な情報処理手段とを備えてなることを特徴とする放射線量表示装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は放射線量表示方法及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図2は原子炉設備の一例を示すもので、この原子炉設備は、原子炉格納容器1内に設置した原子炉圧力容器2と、該原子炉圧力容器2の炉心部分を周方向に取り囲む原子炉遮蔽壁3と、原子炉圧力容器2の下部に設けた制御棒駆動機構4と、原子炉格納容器1の下部を周方向に取り囲み且つ内部に水5を貯留するトーラス形状のサプレッションチェンバ6と、該サプレッションチェンバ6内に設けられ且つ周方向に延びるベントヘッダ7と、下端部が水5に没するようにベントヘッダ7に接続された多数のダウンカマ8と、サプレッションチェンバ6を貫通し且つベントヘッダ7の内部と原子炉格納容器1の内部空間(ドライウエル)とを連通するベント管9とを備えている。
【0003】また、原子炉設備には、原子炉圧力容器2から発電用タービン(図示せず)へ蒸気を送給する主蒸気管10や、復水器(図示せず)から原子炉圧力容器2へ水を送給する送水管11をはじめとして、原子炉圧力容器2の内底近傍部分の炉水をポンプ12により炉心近傍部分へ送給する再循環系配管13、該再循環系配管13に接続された残留熱除去系配管14及び炉水浄化系配管15、原子炉圧力容器2の炉心部分へ冷却水を送給するための高圧炉心スプレイ系配管16及び低圧炉心スプレイ系配管17、制御棒駆動機構4に作動用水圧を付与するための制御棒駆動系配管18などが付帯している。
【0004】供用期間が満了した原子炉設備は解体撤去されることになるが、この解体撤去にあたっては、原子炉設備を構成する配管13〜18などの部材の設置状態を図面に基づき確認し、また、種々の部材の放射線量を資料により調べたうえ、作業工程を計画する必要がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、配管13〜18をはじめとする種々の配管の設置状態は、供用期間中の改造工事により図面とは異なっていることがあるため、これら配管の設置状態とその放射線量とを正確に把握することは容易ではない。
【0006】本発明は上述した実情に鑑みてなしたもので、原子炉設備に付帯する種々の配管の設置状態とその放射線量とを容易に且つ正確に把握できるようにすることを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、本発明の請求項1に記載の放射線量表示方法では、既設の配管の設置状態を撮影し、配管の各部分及びその周囲の放射線量を測定し、配管の画像中に配管各部分及びその周囲の放射線量を表示する。
【0008】また、本発明の請求項2に記載の放射線量表示装置では、既設の配管の設置状態を撮影可能なカメラと、配管の各部分及びその周囲の放射線量を測定可能な放射線量測定器と、カメラにより得た画像データと放射線量測定器により得た放射線量データとに基づいて配管の画像中に配管各部分及びその周囲の放射線量を表示可能な情報処理手段とを備えている。
【0009】本発明の請求項1に記載の放射線量表示方法においては、実測で得た配管の各部分及びその周囲の放射線量を、撮影で得た配管の画像中に表示させ、現状の配管設置状態と放射線量との関係を明確にする。
【0010】本発明の請求項2に記載の放射線量表示装置においては、情報処理手段によって、放射線量測定器で得た放射線量データを、カメラで得た配管の画像中に表示させ、現状の配管設置状態と放射線量との関係を明確にする。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0012】図1は本発明の放射線量表示装置の実施の形態の一例であり、図中、図2と同一の符号を付した部分は同一物を表している。
【0013】この放射線量表示装置は、原子炉設備に付帯する配管P1,P2,P3の設置状態を撮影可能なカメラ19と、配管P1,P2,P3の各部分及びその周囲の放射線量を測定可能な放射線量測定器20と、基準方位に対する放射線量測定器20の回動角θ1を検出する角度検出器21と、放射線量測定器20の俯仰角θ2を検出する角度検出器22と、情報処理手段23とを備えている。
【0014】情報処理手段23は、カメラ19の画像データ19sより3D−CADデータを作成し、当該3D−CADデータ、放射線量測定器20により得た放射線量データ20s、角度検出器21,22により得た角度データ21s,22s、予め入力設定した放射線量測定器20から測定対象までの距離L、基準面から放射線量測定器20までの高さH、並びにカメラ19に対する放射線量測定器20の相対位置とに基づいて、配管P1,P2,P3の3次元画像と配管P1,P2,P3の各部分及びその周囲の放射線量とを、モニタ24に表示するように構成されている。
【0015】原子炉設備に付帯する配管P1,P2,P3の設置状態とその放射線量を把握する際には、所定位置にカメラ19と放射線量測定器20を配置し、放射線量測定器20から測定対象までの距離L、基準面から放射線量測定器20までの高さH、並びにカメラ19と放射線量測定器20との相対位置を、予め情報処理手段23に入力設定しておく。
【0016】カメラ19によって配管P1,P2,P3を撮影すると、情報処理手段23において、カメラ19からの画像データ19sに基づき、現状の配管P1,P2,P3の設置状態の3D−CADデータが作成される。
【0017】次いで、放射線量測定器20によって配管P1,P2,P3の各部分とその周囲の放射線量を測定すると、情報処理手段23において、放射線量測定器20からの放射線量データ20s、角度検出器21,22の角度データ21s,22s、放射線量測定器20から測定対象までの距離L、基準面から放射線量測定器20までの高さH、並びにカメラ19に対する放射線量測定器20との相対位置とに基づき、配管P1,P2,P3の各部分とその周囲の放射線量データ20sと配管P1,P2,P3の3D−CADデータとが結び付けられ、モニタ24の単一画面に、配管P1,P2,P3の3次元画像と配管P1,P2,P3の各部分及びその周囲の放射線量の数値とが表示される。
【0018】また、配管P1,P2,P3の3D−CADデータ、並びに配管P1,P2,P3の各部分とその周囲放射線量データは、情報処理手段23に保存される。
【0019】このように、図1に示す放射線量表示装置においては、放射線量測定器20で得た放射線量データ20sの数値を、カメラ19で得た配管P1,P2,P3の画像とともにモニタ24に表示するので、現状の配管P1,P2,P3の設置状態と放射線量との関係を、容易に且つ正確に把握することができ、よって、供用期間が満了した原子炉設備の解体撤去を効率よく安全に行なえる。
【0020】なお、本発明の放射線量表示方法及び装置は上述した実施の形態のみに限定されるものではなく、数値表示に替えて放射線量データをモニタに色彩区分表示させるようにすること、その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲において変更を加え得ることは勿論である。
【0021】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の放射線量表示方法及び装置によれば下記のような種々の優れた効果を奏し得る。
【0022】(1)本発明の請求項1に記載の放射線量表示方法においては、実測で得た既設配管の各部分及びその周囲の放射線量を、撮影で得た配管の画像中に表示させるので、現状の配管設置状態と放射線量との関係を、容易に且つ正確に把握することができ、よって、原子炉設備の解体撤去を効率よく安全に行なえる。
【0023】(2)本発明の請求項2に記載の放射線量表示装置においては、情報処理手段によって、放射線量測定器で得た放射線量データを、カメラで得た既設配管の画像中に表示するので、現状の配管設置状態と放射線量との関係を、容易に且つ正確に把握することができ、よって、原子炉設備の解体撤去を効率よく安全に行なえる。
【出願人】 【識別番号】000000099
【氏名又は名称】石川島播磨重工業株式会社
【出願日】 平成11年6月23日(1999.6.23)
【代理人】 【識別番号】100062236
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 恒光 (外1名)
【公開番号】 特開2001−4748(P2001−4748A)
【公開日】 平成13年1月12日(2001.1.12)
【出願番号】 特願平11−176927