| 【発明の名称】 |
可動体検知装置、トイレ装置、及びトイレ室 |
| 【発明者】 |
【氏名】田中 真吾
【氏名】福島 武徳
【氏名】峯 浩二
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| 【要約】 |
【課題】他の信号発生源から混入する信号を、自装置からの送信波の反射波との周波数差を求めるための基準信号として取込むのを防止し、高信頼な検知が行えるようにする。
【解決手段】発信回路21は、指定された周波数帯域内で所定周波数の発信信号Bを生成し、発信アンテナを通じ所定方向に電波として放射する。発信信号Bは、同時に発信回路21から装置内部の信号伝送路を通じて変換回路25に出力される。受信回路23は、発信アンテナから電波として放射され、可動体29に当って反射した電波を、受信信号Aとして受信アンテナを通じて受信し、変換回路25に出力する。変換回路25は、受信信号Aと発信信号Bとを夫々読込み、発信信号Bを基準信号として受信信号Aとの周波数差|A−B|(ドップラ周波数)を求め、検出信号として取出す。検出信号を信号処理回路27に出力する。信号処理回路27は、検出信号を読込んで所定の信号処理動作を行う。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 外部に、電波として送信するための信号を生成する手段と、外部から電波として伝送された信号を受信する手段と、前記受信信号を読込むと共に、前記送信信号を、前記受信信号の周波数との差分を求めて、その差分に応じた信号を生成するのに必要な基準信号として前記送信信号生成手段から直接読込む信号生成手段と、を備える可動体検知装置。 【請求項2】 外部に、電波として送信するための信号を生成する手段と、外部から電波として伝送された信号を受信する手段と、前記受信手段によって、前記外部から電波として伝送された信号と共に受信された前記送信信号を、前記受信信号の周波数との差分を求めて、その差分に応じた信号を生成するのに必要な基準信号として、前記受信信号と共に読込む信号生成手段と、前記送信信号生成手段により生成される送信信号の周波数を可変調整する手段と、を備える可動体検知装置。 【請求項3】 請求項2記載の可動体検知装置において、前記可変調整される周波数が、予め決められた複数の周波数である可動体検知装置。 【請求項4】 請求項2記載の可動体検知装置において、前記可変調整される周波数が、任意の異なった値の複数の周波数である可動体検知装置。 【請求項5】 請求項2記載の可動体検知装置において、前記送信信号の周波数が、リモコンからの指令信号によって可変調整される可動体検知装置。 【請求項6】 外部に、電波として送信するための信号を生成する手段と、外部から電波として伝送された信号を受信する手段と、前記受信手段によって、前記外部から電波として伝送された信号と共に受信された前記送信信号を、前記受信信号の周波数との差分を求めて、その差分に応じた信号を生成するのに必要な基準信号として前記受信信号と共に読込む信号生成手段と、前記送信信号生成手段を制御すると共に、前記送信信号生成手段が送信信号を生成していないとき、前記受信手段による信号受信を禁止する手段と、を備える可動体検知装置。 【請求項7】 請求項6記載の可動体検知装置において、外部に、電波として放射される送信信号が、間欠的に放射される可動体検知装置。 【請求項8】 請求項7記載の可動体検知装置において、前記送信信号の放射時間間隔が、任意の時間間隔に設定可能である可動体検知装置。 【請求項9】 請求項8記載の可動体検知装置において、前記送信信号の放射時間間隔が、リモコンからの指令信号によって可変調整される可動体検知装置。 【請求項10】 外部に、電波として送信するための信号を生成する手段と、外部から電波として伝送された信号を受信する手段と、前記受信手段によって、前記外部から電波として伝送された信号と共に受信された前記送信信号を、前記受信信号の周波数との差分を求めて、その差分に応じた信号を生成するのに必要な基準信号として前記受信信号と共に読込む信号生成手段と、外部に、電波として放射される送信信号の放射空間領域、及び外部から伝送される電波の受信空間領域を制限する手段と、を備える可動体検知装置。 【請求項11】 外部に、電波として送信するための信号を生成する手段と、外部から電波として伝送された信号を受信する手段と、前記受信手段によって、前記外部から電波として伝送された信号と共に受信された前記送信信号を、前記受信信号の周波数との差分を求めて、その差分に応じた信号を生成するのに必要な基準信号として前記受信信号と共に読込む信号生成手段と、外部から電波として伝送された受信信号の変化量が、所定の閾値を超えているときだけ、前記信号生成手段による前記受信信号の読込みを有効と見做す手段と、を備える可動体検知装置。 【請求項12】 外部に、電波として送信するための信号を生成する手段と、外部から電波として伝送された信号を受信する手段と、前記受信手段によって、前記外部から電波として伝送された信号と共に受信された前記送信信号を、前記受信信号の周波数との差分を求めて、その差分に応じた信号を生成するのに必要な基準信号として前記受信信号と共に読込む信号生成手段と、前記信号生成手段による前記受信信号の読込みのうちの、前記送信信号と同一の連続波形の受信信号の読込みだけを有効と見做す手段と、を備える可動体検知装置。 【請求項13】 電波を利用した複数個の可動体検知装置が、相互に干渉を生じないように配置されるトイレ装置。 【請求項14】 複数台のトイレ装置を並設したトイレ室において、各々のトイレ装置が、各トイレ装置毎に設置される、電波を利用した可動体検知装置同士の干渉を防止し得るように配置されているトイレ室。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、可動体検知装置、トイレ装置、及びトイレ室に関する。 【0002】 【従来の技術】一般に、電波による可動体検知装置を人体検知装置として用いる場合、使用する電磁波の周波数帯域を1GHz〜100GHzに設定するのが効果的とされる。このような人体検知装置の代表的なものとして、電波(特にマイクロ波又はミリ波)によるドップラ効果を利用したドップラセンサが挙げられる。上記ドップラセンサは、例えば交通量調査や、地底探索や、自動ドアシステムや、スピードガン等に応用されている。 【0003】上述した電波によるドップラ効果を利用したドップラセンサでの人体検知の原理は、下記の(1)式で示される。 【0004】 ΔF=Fs−Fb=2×Fs×v/c・・・・・(1) 【0005】(1)式において、ΔFはドップラ周波数(約5〜200Hz)であり、Fsは送信波の周波数(送信周波数)であり、約10.525GHzである。Fbは反射波の周波数(反射周波数)であり、vは人の歩行速度であり、Cは光速(300×106m/s)である。 【0006】図1は、上述した電波によるドップラ効果を利用したドップラセンサによる人体検知の原理の説明図であり、上記ドップラセンサを男子小便器の上部正面に設置した例を示す。また、図2は、上記ドップラセンサが備える機能構成を示すブロック図である。 【0007】図1において、符号Fsは、ドップラセンサ1のアンテナからの送信波であり、符号Fbは、送信波Fsが男子小便器3に向う人体(歩行者)5に反射することによって生成される、相対運動(歩行者5の歩行速度)vによるドップラ周波数シフトを受けた反射波である。図2に示すように、上記反射波Fbは受信装置9により受信され、一方、送信装置7からの上記送信波Fsは基準信号として受信装置9に読込まれる。そして、差分検出回路11において、反射波Fbと、送信波Fsとの周波数差であるΔF(ドップラ周波数)が検出信号として取出され、帯域フィルタ13を通じて出力される。 【0008】上記アンテナと上記人体5との距離は、ドップラ周波数ΔFの振幅に反比例するため、ΔFの値が分かれば人体5の位置を検出できる。また、ドップラ周波数ΔFの周波数スペクトルを解析することにより、人体5が男子小便器3に近づいているのか、或いは遠ざかっているのか(人体5の移動方向)も検出できる。上記ドップラ信号(ドップラ周波数)ΔFは、送信波Fsが10GHzのとき、人体5の歩行速度vを1m/sとすれば約67Hzである。また、走行速度100Km/hの車の場合には1、852Hzとなる。測定対象に応じて帯域フィルタ13の帯域周波数を設定すれば、ノイズとして混入する他の電波をカットすることができる。 【0009】 【発明が解決しようとする課題】上述したように、図2で示した帯域フィルタ13の帯域周波数を、上記ドップラセンサ1の用途に応じて設定することにより、上記構成のドップラセンサ1においてドップラ信号ΔFに混入する殆どのノイズをカットすることが可能である。 【0010】しかし、反射波Fbと略等しい周波数Fb´を有する電波を発信する電波発信源(図示しない)が、偶然に上記ドップラセンサ1の近傍に設置されているような場合には、上記電波発信源による上記ドップラセンサ1への干渉が生じ、その結果、上記ドップラセンサ1の誤動作を招来するという問題が生じる。換言すれば、上記受信装置9が上記発信装置7からの送信波Fsではなく、上記電波発信源(図示しない)からの電波Fb´を基準信号として読込むことにより、差分検出回路11が反射波Fbと、電波Fb´との周波数差を検出信号として取出し、帯域フィルタ13を通じて出力することになる。そのため、例えば人体5が男子小便器3の前に存在しないのに、存在することを示す信号を出力したり、或いは人体5が男子小便器3から遠ざかっているのに、近づいていることを示す信号を出力したり、人体5の歩行速度を誤検知したりするようなドップラセンサの信頼性を低下させるような不具合が生じる。 【0011】上記のような不具合は、例えばオフィスビルの男子トイレ室のような、比較的狭い空間内に多数の男子小便器を並設し、各々の男子小便器に上記構成のドップラセンサを設置した場合等に顕著に生じる。また、個室に所謂洋式トイレ装置が1台しか設置されていないような場合でも、用途に応じて1台のトイレ装置に複数個のドップラセンサを設置することもあり得るので、このような場合にも、各センサ同士の間での干渉が問題になる。 【0012】しかも、上記構成のドップラセンサの場合には、例えば警察による速度取締り等、各種の公共業務に支障が生じないよう、電波法により使用できる周波数が特定の周波数帯域内に制限されている。そのため、センサ同士の上述したような干渉によって、各センサにおいて上記のような誤動作が生じる可能性は高かった。 【0013】従って本発明の目的は、他の信号発生源からノイズとして混入し得る信号を、自装置からの送信波の反射波との周波数差を求めるための基準信号として取込むのを防止することにより、高信頼な検知が行える可動体検知装置を提供することにある。 【0014】また、本発明の別の目的は、電波によるドップラ効果を利用したドップラセンサを可動体検知装置として用いた場合に、その可動体検知装置が並設される環境下において、それらのセンサ同士の間で干渉が生じないようにすることにある。 【0015】 【課題を解決するための手段】本発明の第1の側面に従う可動体検知装置は、外部に、電波として送信するための信号を生成する手段と、外部から電波として伝送された信号を受信する手段と、上記受信信号を読込むと共に、上記送信信号を、上記受信信号の周波数との差分を求めて、その差分に応じた信号を生成するのに必要な基準信号として送信信号生成手段から直接読込む信号生成手段とを備える。 【0016】上記構成によれば、信号生成手段が、受信信号の周波数との差分を求めて、その差分に応じた信号を生成するのに必要な基準信号として送信信号を送信信号生成手段から直接読込むこととしたので、他の信号発生源からノイズとして混入し得る信号を、自装置からの送信波の反射波との周波数差を求めるための基準信号として取込むのを防止できる。 【0017】本発明の第2の側面に従う可動体検知装置は、外部に、電波として送信するための信号を生成する手段と、外部から電波として伝送された信号を受信する手段と、上記受信手段によって、外部から電波として伝送された信号と共に受信された送信信号を、受信信号の周波数との差分を求めて、その差分に応じた信号を生成するのに必要な基準信号として受信信号と共に読込む信号生成手段と、送信信号生成手段により生成される送信信号の周波数を可変調整する手段とを備える。 【0018】本発明の第2の側面に係る好適な実施形態では、可変調整される周波数は、予め決められた複数の周波数である。任意の異なった値の複数の周波数を用いて送信信号の周波数を可変調整しても差支えない。また、送信信号の周波数は、リモコンからの指令信号によって可変調整することもできる。 【0019】本発明の第3の側面に従う可動体検知装置は、外部に、電波として送信するための信号を生成する手段と、外部から電波として伝送された信号を受信する手段と、上記受信手段によって、上記外部から電波として伝送された信号と共に受信された送信信号を、受信信号の周波数との差分を求めて、その差分に応じた信号を生成するのに必要な基準信号として受信信号と共に読込む信号生成手段と、送信信号生成手段を制御すると共に、送信信号生成手段が送信信号を生成していないとき、受信手段による信号受信を禁止する手段とを備える。 【0020】本発明の第3の側面に係る好適な実施形態では、外部に、電波として放射される送信信号は、間欠的に放射される。また、送信信号の放射時間間隔は、任意の時間間隔に設定可能である。更に、送信信号の放射時間間隔は、リモコンからの指令信号によって可変調整することもできる。 【0021】本発明の第4の側面に従う可動体検知装置は、外部に、電波として送信するための信号を生成する手段と、外部から電波として伝送された信号を受信する手段と、受信手段によって、外部から電波として伝送された信号と共に受信された送信信号を、受信信号の周波数との差分を求めて、その差分に応じた信号を生成するのに必要な基準信号として受信信号と共に読込む信号生成手段と、外部に、電波として放射される送信信号の放射空間領域、及び外部から伝送される電波の受信空間領域を制限する手段とを備える。 【0022】本発明の第5の側面に従う可動体検知装置は、外部に、電波として送信するための信号を生成する手段と、外部から電波として伝送された信号を受信する手段と、受信手段によって、外部から電波として伝送された信号と共に受信された送信信号を、受信信号の周波数との差分を求めて、その差分に応じた信号を生成するのに必要な基準信号として受信信号と共に読込む信号生成手段と、外部から電波として伝送された受信信号の変化量が、所定の閾値を超えているときだけ、信号生成手段による受信信号の読込みを有効と見做す手段とを備える。 【0023】本発明の第6の側面に従う可動体検知装置は、外部に、電波として送信するための信号を生成する手段と、外部から電波として伝送された信号を受信する手段と、受信手段によって、外部から電波として伝送された信号と共に受信された送信信号を、受信信号の周波数との差分を求めて、その差分に応じた信号を生成するのに必要な基準信号として受信信号と共に読込む信号生成手段と、信号生成手段による受信信号の読込みのうちの、送信信号と同一の連続波形の受信信号の読込みだけを有効と見做す手段とを備える。 【0024】本発明の第7の側面に従うトイレ装置は、電波を利用した複数個の可動体検知装置が、相互に干渉を生じないように配置される。 【0025】本発明の第8の側面に従うトイレ室は、複数台のトイレ装置を並設した環境下で、各々のトイレ装置が、各トイレ装置毎に設置される、電波を利用した可動体検知装置同士の干渉を防止し得るように配置されている。 【0026】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図面により詳細に説明する。 【0027】図3は、本発明の第1の実施形態に係る可動体検知装置の内部構成を示すブロック図である。 【0028】上記装置は、電波によるドップラ効果を利用して検知動作を行うもので、図3に示すように、発信回路21と、受信回路23と、変換回路25と、信号処理回路27とを備える。 【0029】発信回路21は、指定された周波数帯域内で所定周波数の発信信号Bを生成し、その発信信号Bを発信アンテナ(図示しない)を通じ所定方向に電波として放射(送信)する。上記発信信号Bは、同時に発信回路21から装置内部の信号伝送路を通じて変換回路25に出力される。 【0030】受信回路23は、上記発信アンテナ(図示しない)から電波として放射され、可動体(人体)29に当って反射した電波(反射波)を、受信信号Aとして受信アンテナ(図示しない)を通じて受信し、変換回路25に出力する。 【0031】変換回路25は、上記受信信号Aと上記発信信号Bとを夫々読込み、上記発信信号Bを基準信号として受信信号Aと基準信号である発信信号Bとの周波数差|A−B|(ドップラ周波数)を求め、求めた周波数差を検出信号として取出す。そして、この検出信号を信号処理回路27に出力する。 【0032】信号処理回路27は、上記検出信号を読込んで、例えばノイズ成分の除去や、所定の信号処理動作を実行する。 【0033】上記構成によれば、受信信号Aとの周波数差を求めるための基準信号として、発信回路21から装置内部の信号伝送路を通じて変換回路25に出力される発信信号Bを用いることとしたので、他の電波発生源から混入する信号を基準信号として誤用するのを防止できる。そのため、自装置からの送信波の反射波が有する周波数に近い周波数の電波を発信信号として放射する電波発生源が近傍に設置されていても、それによって誤動作する不具合は生じない。 【0034】図4は、本発明の第2の実施形態に係る可動体検知装置の内部構成の要部を示すブロック図である。 【0035】本実施形態に係る装置は、図3に示した構成に加えて、図3の発信回路21と発信アンテナ(図示しない)との間に、調整回路31と、調整回路31に夫々接続する複数個のスイッチ331〜33n(図4では、331〜338)とを更に備える点を特徴とする。なお、本実施形態に係る装置では、発信アンテナ(図示しない)から放射した発信信号を、上述した基準信号として受信回路23(図3で示した)が受信アンテナ(図示しない)を通じて読込む構成になっている。 【0036】スイッチ331〜338は、発信回路21から出力される、例えば10GHz程度の高周波信号の周波数を、例えばその1/1000の値である10MHz単位で微調整(周波数を可変)するとき択一的に操作するもので、いずれもノーマルオープン(NO)の接点を持つ。 【0037】上記構成において、例えば、スイッチ331を投入すると、発信回路21からの10GHzの高周波信号が、調整回路31において10.001GHzの高周波信号に可変され、発信アンテナ(図示しない)に印加される。次に、スイッチ332を投入した場合には10.002GHzの高周波信号が調整回路31において生成され、発信アンテナ(図示しない)に印加される。このようにして、スイッチ333を投入した場合には10.003GHzの高周波信号が、スイッチ334を投入した場合には10.004GHzの高周波信号が、スイッチ335を投入した場合には10.005GHzの高周波信号が、夫々調整回路31から発信アンテナ(図示しない)に印加される。更に、スイッチ336を投入した場合には10.006GHzの高周波信号が、スイッチ337を投入した場合には10.007GHzの高周波信号が、スイッチ338を投入した場合には10.008GHzの高周波信号が、夫々調整回路31から発信アンテナ(図示しない)に印加される。 【0038】本実施形態によれば、発信回路21で生成した発信信号の周波数を微調整することができる。そのため、装置近傍に10GHz程度の周波数の電波を放射する電波発生源が設置されていても、上記スイッチ331〜338のいずれかを択一的に投入することで調整回路31を通じて発信アンテナに、上記電波発生源からの発信信号と相互に干渉が生じない周波数を持つ発信信号を供給できる。よって、上記装置が近傍の電波発生源からの発信信号によって誤動作するのを防止できる。 【0039】なお、上記実施形態では、各スイッチ331〜338毎に、調整回路31から出力される発信信号の周波数を予め決めていたが、各スイッチ331〜338毎に異なった周波数の発信信号が出力されるのであれば、予め周波数の値を決めておく必要はない。 【0040】図5は、本発明の第3の実施形態に係る可動体検知装置の内部構成の要部を示すブロック図である。 【0041】本実施形態に係る装置は、図3に示した構成に加えて、図3の発信回路21と発信アンテナ37との間にスイッチ35を、受信アンテナ39と受信回路23との間にスイッチ41を夫々備えると共に、発信回路21、及びスイッチ35、41を制御する制御回路43をも備える点を特徴とする。なお、本実施形態に係る装置においても、発信アンテナ37から放射した発信信号を、上述した基準信号として受信回路23が受信アンテナ39を通じて読込む構成になっている。 【0042】スイッチ35、41は共にノーマルオープン(NO)の接点を有し、制御回路43の制御下で連動して開/閉動作を行うよう構成される。また、発信回路21の発信動作も、制御回路43によって制御される。 【0043】制御回路43は、発信回路21を駆動するときだけ、スイッチ35、41を共に閉じさせ、発信回路21を駆動停止させているときはスイッチ35を共に開放した状態に保持する。 【0044】上記構成によれば、発信回路21が発信アンテナ37を通じて外部に発信信号を放射するときだけスイッチ35、41を閉じる。そのため、受信回路23は発信回路21が駆動停止しているときに、近傍の電波発生源からの発信信号が受信アンテナ39によって受信されたとしても、その発信信号を基準信号として読込むのを防止できる。 【0045】図6は、図5に示した第3の実施形態の第1の変形例に係る発信信号の波形図である。 【0046】本変形例では、図6に示すように、時間間隔T1、T2、・・・Tnを置いて発信信号が上記発信アンテナ37から間欠的に放射されるよう、上記制御回路43が発信回路21の発信動作を制御する点が特徴である。本変形例では、上記時間間隔T1、T2、・・・Tnは等しく設定されるものとする。なお、本変形例においても、上述したスイッチ35、41は、発信回路21の駆動時にのみ閉じるよう制御回路43により制御されるものとする。 【0047】本変形例によれば、発信信号を発信アンテナ37から間欠的に放射すると共に、受信回路23が上記間欠的な発信信号の放射に合わせて受信アンテナ39から受信信号を読込むことにした。そのため、仮に近傍の電波発生源から上記発信信号と同一周波数の発信信号が放射され、その時期が上記いずれかの発信信号の放射時期の1つに重なったとしても、十分に短い時間間隔で複数回受信した信号同士の平均値をとって、それを上述した基準値として用いるようにすれば、発信信号の放射時間間隔のパターン同士が一致しない限り、上記装置が上記電波発生源からの発信信号によって誤動作するのを防止できる。 【0048】なお、上記時間間隔T1、T2、・・・Tnを一義的に設定せずに可変自在とすれば、上記装置からの発信信号の放射時間間隔のパターンと、近傍に存在する電波発生源からの発信信号の放射時間間隔のパターンとが一致する可能性は極めて低くなるから、上記装置が上記電波発生源からの発信信号によって誤動作する確率をより低くすることができる。 【0049】また、図5で示した構成の可動体検知装置が、比較的近接した位置に多数並設される環境下では、各可動体検知装置に付与する発信信号の放射時間間隔のパターンを変更せず、各装置毎に上記放射時間間隔のパターンをずらして設定することによっても、各装置が誤動作する確率をより低くすることができる。 【0050】図7は、本発明の第4の実施形態に係る可動体検知装置本体の正面図、第8図は、図7で示した可動体検知装置本体のA―A´線断面図である。 【0051】本実施形態に係る可動体検知装置は、装置本体45が上述した各電気、電子回路部品を搭載するセンサ基板47と、電磁波シールド材によって形成された、センサ基板47のカバー部材49とで構成される。カバー部材49には、センサ基板47に取付けたアンテナ37(39)(発信アンテナ37、受信アンテナ39)と対応する部位に、発信信号を外部に向けて放射し、また、外部からの電波を受信するための窓51が形成される。窓51の大きさ及び形状は、発信信号(電波)の放射範囲に応じて決める。電波には光と同様な、直進する性質があるので、窓51の大きさ及び形状の設定の仕方如何により、上記発信信号が放射される横幅、到達距離を制限することができる。 【0052】上記構成の可動体検知装置を比較的狭い空間内に多数設置できるよう、上記装置からの発信信号が放射される横幅、到達距離を考慮の上で上記窓51の大きさ、形状を設定すれば、比較的狭い空間内に多数の男子小便器を並設した環境や、1台のトイレ装置に多数の装置を設置する環境下でも、装置同士の干渉が生じないようにすることができる。 【0053】図9は、図7及び図8に示した可動体検知装置を設置した温水洗浄便座付きトイレ装置の正面方向から見た斜視図、図10は、図9で示したトイレ装置の側面図、図11は、図9で示したトイレ装置の平面図である。 【0054】図9乃至図11において、破線で示す領域53は、上述した可動体検知装置45からの電波の放射範囲を示す。この電波の放射範囲53は、図7、図8で示した窓51の大きさ、形状の設定により、トイレ装置55に接近して便座57に着座しようとする人体や、便座57から立上ってトイレ装置55から離れようとする人体の検知が可能な角度に限定されている。 【0055】上記構成のトイレ装置55では、トイレ装置55の他の部位や、トイレ装置55が設置される室内の適宜な箇所に、上記装置45と同様の構成の装置が複数個設置される場合がある。そのため、上記装置45からの電波の放射範囲を限定することにより、極力他の装置に電波が到達しないようにすると共に、上記装置45に到達する電波の受信範囲を限定して、他の装置から発信された電波を受信しないようにする必要がある。図7、図8で示した構成の装置45を用いることにより、各装置間での干渉を防止できる。 【0056】図12は、受信した発信信号を基準信号とする可動体検知装置を、複数並設した男子小便器の各々に装置同士の干渉が生じない状態で設置することが可能な男子小便器の配置パターンの一例を示す説明図である。 【0057】図12に示した例では、男子トイレ室59の一方の壁面に沿って複数台(図12の例では4台)の男子小便器61a、61b、61c、61dが、夫々所定の間隔を置いて一列に配置されている。同様に、他方の壁面に沿って複数台(4台)の男子小便器61e、61f、61g、61hが、やはり夫々所定の間隔を置いて、且つ、男子小便器61a〜61dに対し所謂千鳥状になるように一列に配置されている。 【0058】上述した各小便器(61a〜61d、61e〜61h)同士の間隔は、隣接する小便器の可動体検知装置同士の間で互いに干渉が生じない距離に設定される。図12において、符号63a〜符号63hで示す領域は、各小便器61a〜61hに夫々設置した可動体検知装置からの電波の放射範囲を示す。 【0059】上記のように、小便器61aの装置と小便器61eの装置との間、小便器61bの装置と小便器61fの装置との間、小便器61cの装置と小便器61gの装置との間、及び小便器61dの装置と小便器61hの装置との間においては、これら対応する小便器が所謂千鳥状に配置されている。そのため、例えば小便器61aの装置からの発信信号が、小便器61eの装置の基準信号として受信されたり、その反対に小便器61eの装置からの発信信号が、小便器61aの装置の基準信号として受信されたりするような不具合は生じ難い。 【0060】図13は、受信した発信信号を基準信号とする可動体検知装置を、複数並設した男子小便器の各々に装置同士の干渉が生じない状態で設置することが可能な男子小便器の配置パターンの別の一例を示す説明図である。 【0061】図13に示した例では、図の上方の壁面から見て左側壁面、右側壁面に沿って各小便器61a〜61hを等間隔に配置し、左側の各小便器の装置からの電波が右側の各小便器の装置に到達したり、その逆の現象が生じたりするのを防止するため、電波の通過を遮断する電磁波シールド材によって形成した衝立65が、トイレ室中央に設置されている。 【0062】上記構成によっても、図12で示した配置パターンにおけると同様の効果を奏し得る。 【0063】図14は、受信した発信信号を基準信号とする可動体検知装置を、複数並設した男子小便器の各々に装置同士の干渉が生じない状態で設置することが可能な男子小便器の配置パターンの更に別の一例を示す説明図である。 【0064】図14に示した例では、図の上方の壁面から見て左側壁面(つまり、片側壁面)に沿ってだけ、各小便器61a〜61dを等間隔に配置している。 【0065】上記構成によっても、図12、図13で夫々示した配置パターンにおけると同様の効果を奏し得る。 【0066】図15は、本発明の第5の実施形態に係る可動体検知装置からの出力波形を示す図である。 【0067】図15(a)は、振幅、及び周期が一定の信号波形を示し、図15(b)は、振幅、及び周期が可変する信号波形を示す。 【0068】例えば、可動体検知装置を備えたトイレ装置に人体が近づいたり、或いはそのトイレ装置から人体が遠ざかったりすると、上記可動体検知装置内に上述したドップラ信号が発生する。人体が同一歩行速度でトイレ装置に近づけば、上述した反射波の振幅は次第に大きくなり、同一歩行速度でトイレ装置から遠ざかって行けば、上記とは逆に上述した反射波の振幅は次第に小さくなる。また、人体がトイレ装置で小用を足しているときなど、人体の揺れに応じてドップラ信号の周波数が変化する。 【0069】従って、上記トイレ装置に設置した可動体検知装置から、上述したような高周波信号を発信し、人体に反射して戻ってくる信号を受信して、そこからドップラ信号を検出すれば、ドップラ信号の振幅や周波数が変化しているか、或いは、時間的な変化が生じているかを検知することができる。 【0070】そこで、本実施形態では、上述した可動体検知装置において、ドップラ信号の振幅の変化量に係る閾値、及びドップラ信号の周波数の変化量に係る閾値を予め設定しておき、振幅の変化量、周波数の変化量が共に夫々の閾値以下のドップラ信号については、正しい検出ではないとして無視することとした。 【0071】よって、図15(a)で示した信号波形は、振幅の変化量、周波数の変化量が共に夫々の閾値以下のドップラ信号を表しているので、他の装置からの発信信号であると判断され、無視される。一方、図15(b)で示した信号波形は、振幅の変化量β(=C/D)、周波数の変化量(周期の変化量α=A/B)が共に夫々の閾値以上であるので、有効なドップラ信号として読込まれることになる。 【0072】図16は、本発明の第6の実施形態に係る可動体検知装置の内部構成の要部を示すブロック図である。 【0073】本実施形態に係る装置は、図3に示した構成に加えて、図3の受信回路23が受信アンテナ39を通じて読込んだ受信信号の波形を判定するために波形判定回路67をも備える点を特徴とする。なお、本実施形態に係る装置においても、発信アンテナ37から放射した発信信号を、上述した基準信号として受信回路23が受信アンテナ39を通じて読込む構成になっている。 【0074】本実施形態では、発信回路21から発信アンテナ37を通じて放射される発信信号は、10GHz〜11GHzの帯域の周波数で連続的に発信される。一方、波形判定回路67は、受信回路23が受信アンテナ39を通じて受信した信号のうちから、発信信号と同一の連続波形(つまり、受信信号±α(=ドップラ波))のみを抽出して、図3に示した変換回路25に出力する。このような信号処理を行うことにより、他の装置から放射された発信信号による上記装置への干渉を防止することができる。 【0075】図17は、本発明の第7の実施形態に係る可動体検知装置の内部構成の要部を示すブロック図である。 【0076】本実施形態に係る装置は、発信回路21(図3で示した)に、DS(直接拡散方式)の変調回路構成を組込んだもので、まず送信データにより搬送波をディジタル変調し、次いでディジタル変調後の搬送波を拡散変調するように構成されている。ここで、DS方式とは、携帯電話機システムやGPSにも採用されている、SS通信の1種である秘話性・耐干渉性を有したCDMA方式の代表的な通信方式である。 【0077】本実施形態に係るDS方式の変調回路構成は、図17に示すように、送信データを読込む1次変調回路69と、1次変調回路69に接続する搬送波生成部71と、1次変調回路69の出力側と、発信アンテナ37との間に接続する2次変調回路73と、2次変調回路73に接続する拡散符号生成部75とを含む。 【0078】1次変調回路69は、上述したように、送信データ自体の変調操作、つまり、入力した送信データにより搬送波生成部71から供給される搬送波をディジタル変調し、2次変調回路73に出力する。2次変調回路73は、拡散変調を行うもので、拡散符号生成部75から供給される拡散符号と称されるシンボル・レートよりも早い速度の擬似ランダム・データ列を使用してSS変調を行う。これにより、元の信号スペクトル(ディジタル変調された搬送波)が、上記拡散符号(つまり、擬似ランダム・データ)を使ってより広帯域に広げられるスペクトル拡散が行われ、その結果としてノイズに対して強い信号になる。上記拡散変調された信号は、発信アンテナ37から外部に放射される。 【0079】本実施形態に係る可動体検知装置では、リモートコントローラ(リモコン)(図示しない)からの出力信号に従って発信信号の周波数、及び発信信号を間欠的に放射する場合の発信信号の放射時間間隔のパターンを自在に可変することができる。 【0080】従って、図18(a)の発信信号の信号スペクトルで示すように、周波数帯域が略同一で強度が異なる発信信号を放射する装置A、装置B、装置Cが近傍に設置されている場合、各装置A、B、Cのリモコンを夫々操作することにより、図18(b)の発信信号のタイミングチャートで示すように個々の装置からの発信信号の放射時間間隔をずらせば、各装置A、B、C間での干渉が生じ難くなる。仮に各装置ABC間で、発信信号の放射時期が一致するものがあったとしても、十分に短い時間間隔で複数回受信した信号同士の平均値をとって、それを上述した基準値として用いるようにすれば、発信信号の放射時間間隔のパターン同士が一致しない限り、上記装置が上記電波発生源からの発信信号によって誤動作するのを防止できる。 【0081】図19は、本発明の第7の実施形態の変形例に係る可動体検知装置の内部構成の要部を示すブロック図である。 【0082】本変形例では、まず排他的論理和回路77が、送信データと拡散符号生成部75からの拡散符号とを読込んで拡散変調(SS変調)を行い、次いでディジタル変調回路(1次変調回路)69が、排他的論理和回路77からの出力信号により、搬送波生成部71から供給される搬送波をディジタル変調して発信アンテナ37に出力する点で上記実施形態と相違する。他の構成は、図17の装置と同様である。 【0083】上述した内容は、あくまで本発明の各実施形態、及びそれらの変形例に関するものであって、本発明が上記内容のみに限定されることを意味するものでないのは勿論である。 【0084】 【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、他の信号発生源からノイズとして混入し得る信号を、自装置からの送信波の反射波との周波数差を求めるための基準信号として取込むのを防止することにより、高信頼な検知が行える可動体検知装置を提供することができる。 【0085】また、本発明によれば、電波によるドップラ効果を利用したドップラセンサを可動体検知装置として用いた場合に、その可動体検知装置が並設される環境下において、それらのセンサ同士の間で干渉が生じないようにすることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000010087 【氏名又は名称】東陶機器株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年1月13日(2000.1.13) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100095371 【弁理士】 【氏名又は名称】上村 輝之 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2001−194450(P2001−194450A) |
| 【公開日】 |
平成13年7月19日(2001.7.19) |
| 【出願番号】 |
特願2000−9957(P2000−9957) |
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