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【発明の名称】 信号処理装置
【発明者】 【氏名】渡邊 祥史

【要約】 【課題】レーダの目標検出を行う信号処理装置において、目標は遠方に有り十分な電力を得ることができない場合やシンチレーションのある目標やクラッタ等の背景雑音が大きい場合においても良好な目標の検出ができる方法を得る。

【解決手段】目標信号に対しある一定レベルだけ下げた、仮想のスレッショルドを設け、その仮想スレッショルドを基準とした判定結果と、仮想スレッショルドを設定する際に得られる検出情報の複数の結果より、目標の有無を判定する手段を設ける。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 目標物体からの電波を受信し、受信した電波に含まれる目標信号を信号処理することにより、目標物体が存在する方向、速度或いは距離などを測定、捕捉、追尾するレーダの信号処理装置において、目標信号に対しある一定レベルだけ下げた、仮想のスレッショルドを設け、その仮想スレッショルドを基準とした判定結果と、仮想スレッショルドを設定する際に得られる検出情報の複数の結果より、目標の有無を判定する手段を設けたことを特徴とする信号処理装置。
【請求項2】 目標信号に対し、目標信号の内、最も大きい値と2番目に大きい値の平均値を仮想のスレッショルドとして設け、その仮想スレッショルドを基準とした判定結果と、仮想スレッショルドを設定する際に得られる検出情報の複数の結果より、目標の有無を判定する手段を設けたことを特徴とする、請求項1記載の信号処理装置。
【請求項3】 目標検出の基準となる仮想スレッショルドを求める際、検出した二つの信号レベル値と検出位置及び信号レベル値と検出位置の時間差分情報を、信号処理の開始からの各時間刻み毎に逐次入力する記憶器と、記憶した情報から時間毎の変化率情報を記憶する記憶器とを備えたことを特徴とする、請求項2記載の信号処理装置。
【請求項4】 予め目標種別にシフトレジスタ使用個数を登録しておく目標種発生器と、目標種発生器の出力からシフトレジスタの数を可変に調整する可変シフトレジスタとを備えたことを特徴とする、請求項3記載の信号処理装置。
【請求項5】 可変シフトレジスタを複数グループに分割し、目標種発生器の出力により、分割した可変シフトレジスタのグループに優先順位を付け選定する回路を備えたことを特徴とする、請求項4記載の信号処理装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、目標物体からの電波を受信し、受信信号を信号処理するレーダ装置において、目標物体の存在する方向、速度或いは距離などを測定、捕捉、追尾する際の目標信号の検出を行う信号処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図6は従来のレーダの信号処理装置で一般的に使用されているCFAR(Constant False Alarm Ratio)処理回路の構成図の一例である。図において1は目標までの距離や速度等の目標信号、2は目標検出の為のスレッショルドレベルを決定するCFAR処理回路、14は目標の有無を判定する判定器であり、15は判定器からの出力である。またCFAR処理回路2は、目標信号1を遅延、記憶するシフトレジスタ3、ノイズの平均値を求めるノイズレベル演算回路4、定数を発生するCFAR定数発生回路5、スレッショルド演算回路6のスレッショルドとシフトレジスタ回路3の出力を比較する比較器7から構成されている。
【0003】次に図7は図6に示すCFAR処理回路2の細部構成を示す図である。図において、3a〜3iは目標情報が電圧等の形で入ってくるセル、23a及び23bはセルの中で目標が存在しないと想定しているリファレンスセルA及びリファレンスセルB、24は目標をこのセルに常に追い込んでおく注目セル、25は23a及び23bの各リファレンスセルの情報を加算する加算器、26は加算器25で加算されたリファレンスセル数で除算する除算器、27は除算器26の出力値とCFAR定数発生器5で設定された定数を乗算する乗算器、28aは注目セル24の出力値である入力A、28bは乗算器27の出力である入力B、29は比較器A7からの出力である。尚、図のセル3a〜3iによりシフトレジスタ3を、加算器25及び除算器26によりノイズレベル演算回路4を、乗算器27によりスレッショルド演算回路6を各々構成している。
【0004】上記構成において、レーダから入ってきた目標信号1はセル3a〜3iへと情報ベクトルの量により、例えば目標情報が速度であれば速度の遅いものから速いものへと順番に振り分け、収納される。
【0005】各セル3a〜3iに収納された目標情報のうち目標を捕らえておくための注目セル24の値はそのまま使用し、比較器A7への入力A 28aとする。目標の存在しないリファレンスセルA23a及びリファレンスセルB23bに収納された情報(ノイズ情報)は全て加算器25にて加算され、除算器26にて平均化される。平均化された値に、CFAR定数発生器5の出力値を乗算器27にて乗算し、目標検出のためのスレッショルドが決定される。このスレッショルドが、比較器A7への入力B 28bとなる。入力A 28a及び入力B 28bは比較器A7にてその大小が比較され、その結果入力A 28aが大きい場合には、「1」を出力29として出力する。また、入力B 28bが大きい場合には、「0」を出力29として出力され、判定器14にて目標有無の判定がなされ、目標有りの場合「1」を、目標無しの場合「0」を出力15として出力する。ここで、CFAR定数発生器5の出力値と、リファレンスセルA及びリファレンスセルBのセル数は、各々のシステムに最適と考えられる値が設計者により設定されるものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の誤警報確率を一定にする信号処理装置は、リファレンスセルからの出力、即ちノイズレベルに乗算する定数が一定であり、また目標の有無の判定を目標からの信号強度のみで判定しており、信号強度の変化等の情報を使用していなかったため、強度の弱い信号、周期的に信号強度の変動のある信号及び目標以外のものから信号が入った場合、即ち、遠方での目標、シンチレーションのある目標及びクラッタ等の背景雑音が大きい場合等には目標検出の基準となるスレッショルドが注目セルからの信号の強度を上回り、目標として認識できない場合があった。
【0007】この発明は上記のような課題を解決し、状況に応じて柔軟に目標を検出できる信号処理装置を得ることを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】第1の発明に係わる信号処理装置は、目標信号に対しある一定レベルだけ下げた、仮想のスレッショルドを設け、その仮想スレッショルドを基準とした判定結果と、仮想スレッショルドを設定する際に得られる検出情報の複数の結果より、目標の有無を判定する手段を設けたものである。
【0009】第2の発明に係わる信号処理装置は、目標信号に対し、目標信号の内、最も大きい値と2番目に大きい値の平均値を仮想のスレッショルドとして設け、その仮想スレッショルドを基準とした判定結果と、仮想スレッショルドを設定する際に得られる検出情報の複数の結果より、目標の有無を判定する手段を設けたものである。
【0010】第3の発明に係わる信号処理装置は、第2の発明において、記憶器を複数有し、時間毎の目標情報と差分情報が入力されるよう配置され、目標信号に対し、目標信号の内、最も大きい値と二番目に大きい値の平均値を仮想のスレッショルドとして設け、その仮想スレッショルドを基準とした判定結果と、仮想スレッショルドを設定する際に得られる各時間毎に検出される検出情報と変化率の複数の結果より、目標の有無を判定する手段を設けたものである。
【0011】第4の発明に係わる信号処理装置は、第3の発明において、予め登録させておいた目標の特徴、例えば目標種の違いにより検出する速度位置が変わることから、着目するシフトレジスタ領域を可変に調整する可変シフトレジスタを有し、可変シフトレジスタの出力からの目標信号に対し、目標の有無を判定する手段を設けたものである。
【0012】第5の発明に係わる信号処理装置は、第4の発明において、可変シフトレジスタを複数グループに分割し、目標種発生器の出力から、着目するグループに優先順位を付け、さらに優先順位の高い選定された、可変シフトレジスタの出力からの目標信号に対し、目標の有無を判定する手段を設けたものである。
【0013】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1を用いてこの発明の実施の形態について説明する。図1は実施の形態1の構成を示す図であり、図において、8は目標検出器、9は定数発生回路、10は仮想スレッショルド演算回路、11は比較器、12は目標数検出器、13は記憶器、14は判定器、15は判定器からの出力である。
【0014】次に図1を用いて上記実施の形態の動作を説明する。レーダから入ってきた目標信号1は速度、距離等の得ようとしている情報のベクトル方向、例えば速度であれば遅い速度範囲から速い速度範囲に複数に分割され、CFAR処理回路2に入力され、比較器A7でスレッショルドと目標信号が大小比較され、比較した結果が判定器14に入力され、目標の有無が判定される。ここまでは、従来の信号処理装置と同じである。
【0015】ここで、この発明の実施の形態1においては、更に目標信号1の最大レベル及びそのベクトル情報(速度情報等)を目標検出回路8で検出し、記憶器13に記憶し、記憶した情報を判定器14に入力する。
【0016】また、定数発生回路9で予め設定しておいた値、例えば−1dB等を出力し、仮想スレッショルドレベル演算回路10で目標検出回路8の出力である最大レベルと定数発生回路9の出力を加算演算し、仮想スレッショルドを決定し、比較器11で目標信号1の信号と大小比較し、仮想スレッショルドより、信号が大きければ「1」を、逆に小さければ「0」を出力し、判定器14に入力する。尚、比較の際、目標数検出器12にて仮想スレッショルドより大きい信号数、例えば1つ検出したなら「1」を、2つ以上検出したなら「2」を出力し、判定器14に入力する。
【0017】次に、判定器14では、比較器7、比較器11及び目標数検出器12からの入力が、例えば「1,1,1」なら真の目標が存在、「0,1,1」なら真の目標と断定はできないが、目標と考えられるものが存在、「0,1,2」なら目標は存在しないと、判定し出力15として各々の条件の場合、「1」(信号情報1)、「2」(信号情報1)、「3」(信号情報2)として出力する。尚、信号情報1はこの時、(最大レベル、ベクトル情報)を示し、信号情報2は時間的に一つ前の(最大レベル、ベクトル情報)を示すものとする。
【0018】また、本実施の形態では、出力については真の目標を検出したら「1」、目標らしきものを検出したら「2」、目標が存在しなければ「3」と設定しているが、目標の検出以後のアルゴリズムに応じて適宜「1」と「0」及び「−1」等と設定しても本発明と同等の効果が得られる。
【0019】実施の形態2.実施の形態1では、仮想スレッショルドを検出器8の出力に定数発生器9の出力を加算し、仮想スレッショルドを決定するのに対し、実施の形態2では、第1及び第2の目標の相加平均により仮想スレッショルドを決定するものである。図2を用いてこの発明の実施の形態について説明する。図2は実施の形態2の構成を示す図であり、図において、10は仮想スレッショルド演算回路、11は比較器B、12は目標数検出器、13は記憶器、14は判定器、15は判定器からの出力、16は第1、第2目標検出器である。
【0020】次に図2を用いて上記実施の形態の動作を説明する。レーダから入ってきた目標信号1は速度、距離等の得ようとしている情報のベクトル方向、例えば速度であれば遅い速度範囲から速い速度範囲に複数に分割され、CFAR処理回路2に入力され、比較器7でスレッショルドと目標信号が大小比較され、比較した結果が判定器14に入力され、目標の有無が判定される。ここまでは、従来の信号処理装置と同じである。
【0021】ここで、この発明の実施の形態2においては、更に目標信号1の最大レベル及びそのベクトル情報(速度情報等)と2番目に大きなレベル及びそのベクトル情報(速度情報等)を第1、第2目標検出回路16で検出し、記憶器13に記憶し、記憶した情報を判定器14に入力する。
【0022】また、仮想スレッショルドレベル演算回路10で第1、第2目標検出回路16の出力である第1レベルと第2レベルの出力を平均し、仮想スレッショルドを決定し、比較器11で目標信号1の信号と大小比較し、仮想スレッショルドより、信号が大きければ「1」を、逆に小さければ「0」を出力し、判定器14に入力する。尚、比較の際、目標数検出器12にて仮想スレッショルドより大きい信号数、例えば1つ検出したなら「1」を、2つ以上検出したなら「2」を出力し、判定器14に入力する。
【0023】次に、判定器14では、比較器7、比較器11及び目標数検出器12からの入力が、例えば「1,1,1」なら真の目標が存在、「0,1,1」なら真の目標と断定はできないが、目標と考えられるものが存在、「0,1,2」なら目標は存在しないと、判定し出力15として各々の条件の場合、「1」(信号情報1)、「2」(信号情報1)、「3」(信号情報2)として出力する。尚、信号情報1はこの時、(最大レベル、ベクトル情報)を示し、信号情報2は時間的に一つ前の(最大レベル、ベクトル情報)を示すものとする。
【0024】また、本実施の形態では、出力については真の目標を検出したら「1」、目標らしきものを検出したら「2」、目標が存在しなければ「3」と設定しているが、目標の検出以後のアルゴリズムに応じて適宜「1」と「0」及び「−1」等と設定しても本発明と同等の効果が得られることは、実施の形態1と同じである。
【0025】実施の形態3.実施の形態2では、第1、第2目標検出器16の検出結果である、レベル情報と速度情報等を記憶する回路を有したものであったが、実施の形態3では、第1、第2目標検出器16の検出結果を時系列毎に記憶できる回路及び差分情報を記憶できる回路を有するものである。図3を用いてこの発明の実施の形態について説明する。図3は実施の形態3の構成を示す図であり、図において17は時系列記憶器、18は変化率情報記憶器である。
【0026】次に図3を用いて上記実施の形態の動作を説明する。レーダから入ってきた目標信号1は速度、距離等の得ようとしている情報のベクトル方向、例えば速度であれば遅い速度範囲から速い速度範囲に複数に分割され、CFAR処理回路2に入力され、比較器7でスレッショルドと目標信号が大小比較され、比較した結果が判定器14に入力され、目標の有無が判定される。ここまでは、従来の信号処理装置と同じである。
【0027】また、仮想スレッショルドレベル演算回路10で第1、第2目標検出回路16の出力である第1レベルと第2レベルの出力を平均し、仮想スレッショルドを決定し、比較器11で目標信号1の信号と大小比較し、仮想スレッショルドより、信号が大きければ「1」を、逆に小さければ「0」を出力し、判定器14に入力する。尚、比較の際、目標数検出器12にて仮想スレッショルドより大きい信号数、例えば1つ検出したなら「1」を、2つ以上検出したなら「2」を出力し、判定器14に入力する。
【0028】ここで、この発明の実施の形態3においては、更に目標信号1の最大レベル及びそのベクトル情報(速度情報等)と2番目に大きなレベル及びそのベクトル情報(速度情報等)を第1、第2目標検出回路16で検出し、時間毎に第1、第2目標検出回路16で検出した結果を時系列記憶器17に記憶し、更に一つ前の時間の第1、第2目標検出回路16の記憶情報との時間差分情報を記憶し、各々の記憶した情報を、変化率情報記憶器18に入力し、時間に対する変化率を検出、記憶し、例えばレベルが小さくなっていけば「−1」を、増加していけば「1」を、変化が無ければ「0」を判定器14に入力する。
【0029】次に、判定器14では、比較器7、比較器11、目標数検出器12及び変化率情報記憶器18からの入力、例えば「1,1,1,1」なら真の目標が存在し信号レベルも増加、「0,1,1,−1」なら真の目標と断定はできないが、目標と考えられるものが存在するが、しかし信号レベルは減少、「0,1,2,−1」なら目標は存在せず、しかも信号レベルも減少と、判定し出力15として各々の条件の場合「1」(信号情報1)、「3」(信号情報1)、「5」(信号情報2)として出力する。尚、信号情報1はこの時、(最大レベル、ベクトル情報、差分情報)を示し、信号情報2は時間的に一つ前の(最大レベル、ベクトル情報、差分情報)を示すものとする。
【0030】また、本実施の形態では、出力については真の目標を検出し、かつ信号レベルが増加したら「1」、目標らしきものを検出し、かつ信号レベルが減少したら「3」、目標が存在せず、かつレベルも減少したら「5」と設定しているが、目標の検出以後のアルゴリズムに応じて適宜「2」と「0」及び「−2」等と設定しても本発明と同等の効果が得られる。
【0031】実施の形態4.実施の形態3では、シフトレジスタ3の出力を第1、第2目標検出器16の検出器に入力していたが、実施の形態4では、目標種による速度情報の違い等、目標パターンとして予め記憶させておき、目標種の相違により異なった信号を選択、出力する目標パターン発生器と、可変に変化するシフトレジスタを配置したものである。図4を用いてこの発明の実施の形態について説明する。図4は実施の形態4の構成を示す図であり、図において19は可変シフトレジスタ、20は目標種発生器である。
【0032】次に図4を用いて上記実施の形態の動作を説明する。レーダから入ってきた目標信号1は速度、距離等の得ようとしている情報のベクトル方向、例えば速度であれば遅い速度範囲から速い速度範囲に複数に分割され、CFAR処理回路2に入力され、比較器A7でスレッショルドと目標信号が大小比較され、比較した結果が判定器14に入力され、目標の有無が判定される。ここまでは、従来の信号処理装置と同じである。
【0033】ここで、この発明の実施の形態4においては、目標種発生器20からの出力信号により、可変シフトレジスタ19の入力予定セル数を調整し、目標信号1の内、注目する一部の信号のみを再入力させる。再入力された、可変シフトレジスタ19の出力を基に、仮想スレッショルドレベル演算回路10で第1、第2目標検出回路16の出力である第1レベルと第2レベルの出力を平均し、仮想スレッショルドを決定し、比較器B11で目標信号1の信号と大小比較し、仮想スレッショルドより、信号が大きければ「1」を、逆に小さければ「0」を出力し、判定器14に入力する。尚、比較の際、目標数検出器12にて仮想スレッショルドより大きい信号数、例えば1つ検出したなら「1」を、2つ以上検出したなら「2」を出力し、判定器14に入力する。
【0034】また、可変シフトレジスタ19の出力の最大レベル及びそのベクトル情報(速度情報等)と2番目に大きなレベル及びそのベクトル情報(速度情報等)を第1、第2目標検出回路16で検出し、時間毎に第1、第2目標検出回路16で検出した結果を時系列記憶器17に記憶し、更に一つ前の時間の第1、第2目標検出回路16の記憶情報との時間差分情報を記憶し、各々の記憶した情報を、変化率情報記憶器18に入力し、時間に対する変化率を検出、記憶し、例えばレベルが小さくなっていけば「−1」を、増加していけば「1」を、変化が無ければ「0」を判定器14に入力する。
【0035】次に、判定器14では、比較器7、比較器11、目標数検出器12及び目標情報記憶器18からの入力、例えば「1,1,1,1」なら真の目標が存在し信号レベルも増加、「0,1,1,−1」なら真の目標と断定はできないが、目標と考えられるものが存在するが、しかし信号レベルは減少、「0,1,2,−1」なら目標は存在せず、しかも信号レベルも減少と、判定し出力15として各々の条件の場合「1」(信号情報1)、「3」(信号情報1)、「5」(信号情報2)として出力する。尚、信号情報1はこの時、(最大レベル、ベクトル情報、差分情報)を示し、信号情報2は時間的に一つ前の(最大レベル、ベクトル情報、差分情報)を示すものとする。
【0036】また、本実施の形態では、出力については真の目標を検出し、かつ信号レベルが増加したら「1」、目標らしきものを検出し、かつ信号レベルが減少したら「3」、目標が存在せず、かつレベルも減少したら「5」と設定しているが、目標の検出以後のアルゴリズムに応じて適宜「2」と「0」及び「−2」等と設定しても本発明と同等の効果が得られることは、実施の形態3と同じである。
【0037】実施の形態5.実施の形態4では、可変シフトレジスタの記憶領域が一つのグループとなっていたが、可変シフトレジスタの記憶領域を複数グループとし、更に目標パターン発生器の出力により、複数グループに優先順位を付けたものが、実施の形態5である。図5を用いてこの発明の実施の形態について説明する。図5は実施の形態5の構成を示す図であり、図において21は優先順位選定回路、22はグループ化可変シフトレジスタである。
【0038】次に図5を用いて上記実施の形態の動作を説明する。レーダから入ってきた目標信号1は速度、距離等の得ようとしている情報のベクトル方向、例えば速度であれば遅い速度範囲から速い速度範囲に複数に分割され、CFAR処理回路2に入力され、比較器A7でスレッショルドと目標信号が大小比較され、比較した結果が判定器14に入力され、目標の有無が判定される。ここまでは、従来の信号処理装置と同じである。
【0039】ここで、この発明の実施の形態5においては、目標パターン発生器20からの出力信号により、複数に分割グループ化された、グループ化可変シフトレジスタ22の入力可能セル数を調整し、目標信号1の内、注目する一部の信号のみを再入力させる。また、目標種発生器20からの出力信号は優先順位選定回路21に入力され、グループ化可変シフトレジスタの内、どのグループのシフトレジスタに着目するか、着目順に優先順位を決定する信号が出力される。
【0040】この再入力され、優先順位選定回路21からの出力信号により優先順位を付けられたグループ化可変シフトレジスタ22の出力を基に、仮想スレッショルドレベル演算回路10で第1、第2目標検出回路16の出力である第1レベルと第2レベルの出力を平均し、仮想スレッショルドを決定し、比較器B11で目標信号1の信号と大小比較し、仮想スレッショルドより、信号が大きければ「1」を、逆に小さければ「0」を出力し、判定器14に入力する。尚、比較の際、目標数検出器12にて仮想スレッショルドより大きい信号数、例えば1つ検出したなら「1」を、2つ以上検出したなら「2」を出力し、判定器14に入力する。
【0041】また、グループ化可変シフトレジスタ22の出力の最大レベル及びそのベクトル情報(速度情報等)と2番目に大きなレベル及びそのベクトル情報(速度情報等)を第1、第2目標検出回路16で検出し、時間毎に第1、第2目標検出回路16で検出した結果を時系列記憶器17に記憶し、更に一つ前の時間の第1、第2目標検出回路16の記憶情報との時間差分情報を記憶し、各々の記憶した情報を、変化率情報記憶器18に入力し、時間に対する変化率を検出、記憶し、例えばレベルが小さくなっていけば「−1」を、増加していけば「1」を、変化が無ければ「0」を判定器14に入力する。
【0042】次に、判定器14では、比較器7、比較器11、目標数検出器12及び目標情報記憶器18からの入力、例えば「1,1,1,1」なら真の目標が存在し信号レベルも増加、「0,1,1,−1」なら真の目標と断定はできないが、目標と考えられるものが存在するが、しかし信号レベルは減少、「0,1,2,−1」なら目標は存在せず、しかも信号レベルも減少と、判定し出力15として各々の条件の場合「1」(信号情報1)、「3」(信号情報1)、「5」(信号情報2)として出力する。尚、信号情報1はこの時、(最大レベル、ベクトル情報、差分情報)を示し、信号情報2は時間的に一つ前の(最大レベル、ベクトル情報、差分情報)を示すものとする。
【0043】また、本実施の形態では、出力については真の目標を検出し、かつ信号レベルが増加したら「1」、目標らしきものを検出し、かつ信号レベルが減少したら「3」、目標が存在せず、かつレベルも減少したら「5」と設定しているが、目標の検出以後のアルゴリズムに応じて適宜「2」と「0」及び「−2」等と設定しても本発明と同等の効果が得られることは、実施の形態3と同じである。
【0044】
【発明の効果】以上のように、第1の発明によれば、得られた目標信号を基に目標の有無の判定を仮想スレッショルドにより行うため、従来の固定の判定基準で判定していた目標の検出処理と異なり、目標に有無の判定基準が可変となり、状況に応じたより柔軟な目標の検出が実施できるため、遠方での目標、シンチレーションのある目標及びクラッタ等の背景雑音環境下においても従来の目標検出方法では検出できなかった目標を検出できる。
【0045】また、第2の発明によれば、得られた目標信号を基に目標の有無の判定を、最も大きい値と二番目に大きい値の平均値から設定した仮想スレッショルド及び各々2種類の信号情報により行うため、従来の固定の判定基準で判定していた目標の検出処理と異なり、目標に有無の判定基準が可変となり、状況に応じたより柔軟な目標の検出が実施できるため、遠方での目標、シンチレーションのある目標及びクラッタ等の背景雑音環境下においても従来の目標検出方法では検出できなかった目標を検出できる。
【0046】第3の発明によれば、得られた目標信号を基に目標の有無の判定を、最も大きい値と二番目に大きい値の平均値から設定した仮想スレッショルドと各々2種類の信号及び時間変化率の情報により行うため、第2の発明の効果に加え、目標の動作状況、例えば、近づいている目標か、離れて行っている目標か、あるいは加速している目標か、等の情報を得る効果がある。
【0047】また、第4の発明によれば、予め学習させておいた目標パターン情報により、シフトレジスタの記憶領域を変化させ、着目限定された目標信号を基に、目標の有無の判定を、最も大きい値と二番目に大きい値の平均値から設定した仮想スレッショルドと各々2種類の信号及び時間変化率の情報により行うため、第3の発明の効果に加え、処理時間も短縮される効果がある。
【0048】第5の発明によれば、予め学習させておいた目標パターン情報により、シフトレジスタの記憶領域を変化させ、更に複数のグループに分割し優先順位を付けられた目標信号を基に、目標の有無の判定を、最も大きい値と二番目に大きい値の平均値から設定した仮想スレッショルドと各々2種類の信号及び時間変化率の情報により行うため、第3の発明の効果に加え、第4の発明と同等以上の処理時間も短縮される効果がある。
【出願人】 【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
【出願日】 平成12年1月7日(2000.1.7)
【代理人】 【識別番号】100102439
【弁理士】
【氏名又は名称】宮田 金雄 (外1名)
【公開番号】 特開2001−194446(P2001−194446A)
【公開日】 平成13年7月19日(2001.7.19)
【出願番号】 特願2000−1598(P2000−1598)