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【発明の名称】 マイクロ波検出器
【発明者】 【氏名】尾野 久雄

【要約】 【課題】前後両方行にアンテナのある小型で安価なマイクロ波検出器を提供すること【解決手段】 導波管2の両開口部に前方用とする第1ホーンアンテナ3と後方用とする第2ホーンアンテナ4を設けた立体回路ブロック1で受信した前方・後方いずれの方向で受信したマイクロ波の信号もミキサ5で局部発振器6の出力と周波数混合した後、検出対象とするマイクロ波を検出する信号信号処理回路7へ出力する。単一のミキサと局部発振器を用いるので、構成が簡潔でしかも各種の調整も容易に行える。

【解決手段】導波管2の両開口部に前方用とする第1ホーンアンテナ3と後方用とする第2ホーンアンテナ4を設けた立体回路ブロック1で受信した前方・後方いずれの方向で受信したマイクロ波の信号もミキサ5で局部発振器6の出力と周波数混合した後、検出対象とするマイクロ波を検出する信号信号処理回路7へ出力する。単一のミキサと局部発振器を用いるので、構成が簡潔でしかも各種の調整も容易に行える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 両端が開口した導波管と、この導波管の両端の開口部にそれぞれ設けた第1,第2ホーンアンテナと、前記第1,第2ホーンアンテナで捕捉したマイクロ波のうち、目的の周波数のマイクロ波に基づく信号を検波するヘテロダイン方式の受信手段と、前記受信手段で検波した信号に基づき、検出対象とするマイクロ波があるか否かを判断する検出手段を備えたマイクロ波検出器であって、前記受信手段は、前記第1,第2ホーンアンテナからの信号を共通のミキサ及び局部発振器を用いて検波するようにしたことを特徴とするマイクロ波検出器。
【請求項2】 前記ミキサを立体回路で構成し、前記局部発振器から放射された局部発振信号を立体回路に変換して前記ミキサに所定量注入するためのスタブを、前記導波管の内部空間に突出するように設けたことを特徴とする請求項1に記載のマイクロ波検出器。
【請求項3】 前記ミキサを平面回路で構成し、前記導波管内に、前記第1,第2ホーンアンテナで捕捉したマイクロ波を前記ミキサに注入しやすくするリッジを設け、前記リッジは、前記ミキサが実装された基板に接触されていることを特徴とする請求項1に記載のマイクロ波検出器。
【請求項4】 前記リッジは、前記第1,第2ホーンアンテナ用を一体に形成するとともに、前記第1ホーンアンテナに向いた面と、前記第2ホーンアンテナに向いた面をそれぞれテーパ面に形成したことを特徴とする請求項3に記載のマイクロ波検出器。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両に搭載するマイクロ波検出器に関し、特に、車両の前方から到来するマイクロ波だけでなく後方から到来するマイクロ波も検出するための構造の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】レーダー式スピード測定器から発射されたマイクロ波を検出して警報を出力するように構成されたマイクロ波検出器が従来から知られている。この種のマイクロ波検出器は、スーパーヘテロダイン方式の受信回路を中心とし、これより所定周波数帯域のマイクロ波を検出した際には警報を出力する構成になっている。その中に、自動車の進行する側から到来するマイクロ波だけでなく、後方側から到来するマイクロ波も検出できるものがある。このような構成のマイクロ波検出器を用いると、前方から到来するマイクロ波の検出用と後方から到来するマイクロ波の検出用の2つのマイクロ波検出器を車両に搭載する必要が無くなるので単純に考えると設置スペースやコストが半分になる。
【0003】ごく簡単なものでは普通のマイクロ波検出器のアンテナ前方に反射板を設置して、後方から到来するマイクロ波をこの反射板で反射させて受信するものがある。また、特開平10−177047号公報に開示された発明のように、前方用と後方用の2つの独立したアンテナを用い、これら各アンテナで捕捉したマイクロ波を各アンテナ内に設置したミキサに与え、局部発振器から出力される局部発振信号と周波数混合し、得られた中間周波信号に対して必要な信号処理を行い、検出対象のマイクロ波の有無を判断するようにしたものもある。
【0004】どちらの構成も受信アンテナとしてホーンアンテナを使用し、このホーンアンテナのスロート部の給電点にミキサダイオードが設置されている。そして、ホーンアンテナのスロート部の奥にはプリント配線基板上に局部発振器を実装したキャビティ部が連通してあり、局部発振器の出力とホーンアンテナで受信したマイクロ波を前記ミキサダイオードで周波数混合するようにしている。
【0005】さらに、特開平10−177047号公報に開示された発明では、前方用,後方用のそれぞれのアンテナで受信したマイクロ波を各アンテナのスロート部に配した前方用ミキサ,後方用ミキサ上で周波数混合する際に使用する局部発振器は、前方用のミキサに注入するための局部発振器と、後方用のミキサに注入するための局部発振器を別々に用意したものもあるし、1つの局部発振器の出力を2つのミキサに注入するようにしたものもある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記したいずれのマイクロ波検出器も以下に示すような問題があった。すなわち、マイクロ波検出器のアンテナの前方に反射板を設置して後方から到来するマイクロ波をこの反射板で反射させて受信するマイクロ波検出器の場合、マイクロ波検出器を2つ設置する場合に比べて後方受信に対する検出精度が低くなるという問題がある。
【0007】また、アンテナ,ミキサ,局部発振器等の受信系を前方用と後方用に2系統用意すると、装置全体が大型化し、また部品点数も多くなりコスト高となる。
【0008】一方、一般的なミキサ回路には変換効率の最適な局部発振器の注入量があり、その注入量が多くても少なくても変換効率は低下してしまう。特に、アンテナからの信号を増幅することなしに直接ミキサ回路で周波数変換するダイレクトミキサ方式を適用する場合、変換効率が直接マイクロ波の検出感度に影響するため変換効率をいかに良くするかが重要である。そのため、ミキサと局部発振器の間に調整用のスタブを設けて1台1台最適な注入量になるように調整する必要がある。
【0009】従って、特開平10−177047号公報のように1つの局部発振器の出力を2つのミキサに注入する場合は、注入量の調節が特に面倒なものとなる。すなわち、一方のミキサに最適な注入量となるような調節しても2つ目のミキサを調整する段階で最初に調節したミキサが干渉を起こし調整値が変わってしまうおそれがある。
【0010】この干渉は、一方の注入量の調節により局部発振器の負荷が変わることで発振電圧が変化して最初に設定した最適注入量が変わることで生じる。従って、上記したミキサ同士の干渉に備えて局部発振器とミキサとの間にアイソレータ回路を入れたりバッファアンプ等を入れざるを得なくなり、局部発振器を共通化しても装置全体では部品点数を減らすことができず、組み立てが煩雑になりコスト高になる。しかも、これらアイソレータ回路やバッファアンプ等の設定が悪いと前方と後方で受信感度に大きな差ができたり、場合によっては検出器の検出感度そのものが著しく低下してしまうおそれもある。
【0011】また、局部発振器の出力を2つのミキサに注入するには発振パワーがそれだけ多く必要となり消費電力が多くなる。さらに、ミキサの出力を検波しやすいように中間周波処理する過程において前方用ミキサ,後方用ミキサからの出力を同一の中間周波処理回路内で処理するためには、ミキサと中間周波処理回路内の間にアイソレータ回路やスイッチ回路、バッファアンプ等を入れて前方用ミキサからの出力と後方用ミキサからの出力が、互いに中間周波処理回路内で干渉することが無いような工夫が必要となる。
【0012】本発明は、上記した背景に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、上記した問題を解決し、検出精度を落とさずに小型で低コストで、さらに電力消費量の小さい前後両方向にアンテナを持つマイクロ波検出器を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成するために、本発明に係るマイクロ波検出器は、両端が開口した導波管と、この導波管の両端の開口部にそれぞれ設けた第1,第2ホーンアンテナと、前記第1,第2ホーンアンテナで捕捉したマイクロ波のうち、目的の周波数のマイクロ波に基づく信号を検波するヘテロダイン方式の受信手段と、前記受信手段で検波した信号に基づき、検出対象とするマイクロ波があるか否かを判断する検出手段を備えたマイクロ波検出器であって、前記受信手段は、前記第1,第2ホーンアンテナからの信号を共通のミキサ及び局部発振器を用いて検波するように構成した(請求項1)。
【0014】このように構成すると、導波管の両端に第1,第2ホーンアンテナを設けたことにより、導波管が直管とすると、両ホーンアンテナは180度反対側を向くことになる。よって、第1ホーンアンテナを車両の前方に向けると、第2ホーンアンテナは車両の後方に向くことになり、車両の前後両方から飛来するマイクロ波を捕捉・受信することができる。
【0015】そして、第1,第2ホーンアンテナで捕捉したマイクロ波を1つのミキサに注入し、受信したマイクロ波の信号を1つの局部発振器からの出力で所定の周波数混合するとともに検波し、その検波出力に基づいて後段の検出手段で所定の信号処理ができるので装置を構成するための部品点数を減らすことができる。また、2つのホーンアンテナで捕捉したマイクロ波を共通の1つのミキサ上でそれぞれ所定の周波数混合を行えるようになるということは単にミキサの数が1つ減ること以上の作用がある。つまり、それぞれのホーンアンテナからの信号を別のミキサに注入する場合のように互いのミキサが干渉することがなくなるのでミキサ上でホーンアンテナからの信号と局部発振器の出力(局部発振信号)を混合しやすくなり、ミキサ同士の干渉を防ぐ手段を設ける必要がなくなる。
【0016】さらに、第1,第2ホーンアンテナで捕捉したマイクロ波は、共に同一のミキサの出力として処理されるので、受信手段中及び検出手段中で2つのホーンアンテナからの信号が干渉し合うことがなくなる。なお、ミキサが1つになることでこのミキサへ注入する局部発振器の出力量も2つのミキサがあったときより少なくて済むようになる。
【0017】なお、本発明において共通のミキサと局部発振器を用いるとは、第1,第2ホーンアンテナからの信号を同一のミキサに与えることを意味する。従って、例えば受信手段がシングルスーパーヘテロダイン方式の場合には、ミキサ,局部発振器は1個ずつ存在することになるし、受信手段がダブルスーパーヘテロダイン方式の場合には、ミキサ,局部発振器は2個ずつ存在することになる。さらに、誤検出を防止したり、広帯域化を図るなどのために受信手段の構成をより複雑にした場合、ミキサの数や局部発振器の数が増加し、場合によってはミキサの数と局部発振器の数が一致しないこともあるが、係る場合も本発明に含む。つまり、第1,第2ホーンアンテナからの信号を同一の受信手段で検波処理するようにしていればよい。
【0018】また、前記ミキサを立体回路で構成し、前記局部発振器から放射された局部発振信号を立体回路に変換して前記ミキサに所定量注入するためのスタブを、前記導波管の内部空間に突出するように設けるようにしてもよい(請求項2)。このように構成すると、スタブによりミキサに対してのホーンアンテナや局部発振器のマッチングが最適にできる。
【0019】また、別の構成としては、前記ミキサを平面回路で構成し、前記導波管内に、前記第1,第2ホーンアンテナで捕捉したマイクロ波を前記ミキサに注入しやすくするリッジを設け、前記リッジは、前記ミキサが実装された基板に接触されるように構成してもよい(請求項3)。
【0020】この構成は第2,第3の実施の形態に用いられている。この構成により局部発振器とミキサを同一基板上に構成することが可能となる(別基板で構成してもかまわないが)。また、局部発振器から出力される局部発振信号のミキサへの注入も平面回路上で行うことができる。一方、ミキサを平面回路にすると、導波管は立体回路であるのでホーンアンテナから導波管に入力される信号はミキサに入力されにくくなってしまうが、リッジを設けることにより、立体−平面回路変換を行い、スムーズにミキサに入力するようにしている。
【0021】さらに、前記リッジは、前記第1,第2ホーンアンテナ用を一体に形成するとともに、前記第1ホーンアンテナに向いた面と、前記第2ホーンアンテナに向いた面をそれぞれテーパ面に形成してもよい(請求項4)。このようにすると、リッジでの変換ロスが少なくなるので好ましい。
【0022】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係るマイクロ波検出器の第1の実施の形態を説明する。図1は、係るマイクロ波検出器の受信手段となる立体回路ブロック1の要部を示している。
【0023】この立体回路ブロック1は、両端が開口した導波管2と、その導波管2の両端に設けた第1,第2ホーンアンテナ3,4とを備えている。この立体回路ブロック1は、例えばアルミダイキャスト等により、第1,第2ホーンアンテナ3,4と導波管2とが一体に形成される。より厳密には、上下2分割された半割り状態のものを製造し、それを接合することにより形成する。
【0024】そして、第1ホーンアンテナ3は、前方から到来するマイクロ波を捕捉するものであり、第2ホーンアンテナ4は、後方から到来するマイクロ波を捕捉するものである。なお、第1ホーンアンテナ3と第2ホーンアンテナ4は同じ部材を便宜上符号を変えて示しているだけなので、捕捉方向を逆にして使用することもできる。
【0025】図2に示すように、第1ホーンアンテナ3側の導波管2の内部上面2aには、ミキサダイオード5の一端が取り付けられており、そのミキサダイオード5の他端は導波管2の下面より外部に突出し、立体回路ブロック1の外部に設けられた信号処理回路7に接続されている。これにより、第1,第2ホーンアンテナ3,4で捕捉されたマイクロ波(入力信号)は、導波管2内を進み、ミキサダイオード5に入力されるようになっている。なお、図示の例では導波管2内にミキサダイオード5を設けたが、第1ホーンアンテナ3のスロート部に設けてももちろんよい。
【0026】また、導波管2内には、局部発振器6等の回路を実装した基板9が設置されている。本形態では、導波管2の両端開口部が、ともにホーンアンテナ3,4が接続されてオープン型となっているので、導波管2の長さをオープンな開口部で反射するように設定している。この局部発振器6から周囲に放射された局部発振出力は、導波管2からなる平面−立体変換するキャビティ構造により、上記開口部で反射されてスタンディングウェーブを立て導波管2内で共振する。
【0027】これにより、導波管2内を進む局部発振器6の出力が前記ミキサダイオード5に注入され、第1,第2ホーンアンテナ3,4から入力された信号と混合される。さらに、導波管2の開口部の一方にスタブとしてビス10aを設置し、放射した局部発振器6の出力が、導波管2の開口部(ホーンアンテナ3,4との接合部)で反射されスタンディングウェーブが立つように調整している。
【0028】なお、本形態では導波管2の長さとビス10aの突出量によって導波管2の開口部で局部発振出力が反射するように設定しているが、いずれか一方により係る開口部で反射するように設定してももちろんよい。また、局部発振出力の周波数と、第1,第2ホーンアンテナ3,4で受信する検出対象のマイクロ波の周波数は異なるので、上記のように局部発振器6から放射される局部発振出力信号が導波管2の開口部で反射するように設定しても、第1,第2ホーンアンテナ3,4で受信した信号は、その開口部を通過し導波管2内に進入するようになる。換言すると、導波管2の長さや開口部の設定を、局部発振周波数では反射し、受信したマイクロ波信号の周波数は通過するようにする。
【0029】そして、ミキサダイオード5に入力される各ホーンアンテナ3,4の出力は、導波管2内にある局部発振器6の出力と周波数混合されて、中間周波処理,検波等を行う信号処理回路7に伝えられる。この信号処理回路7で検出対象のマイクロ波が検出されると、アラーム回路8に所定の信号が出力される。この信号を受けてアラーム回路8は警報を出力する。このアラーム回路8から出力される警報は、例えばスピーカで警報音を出力したり、LED等のランプで視覚的に警報を出力することなどがある。
【0030】さらに、本実施の形態では、局部発振器6の出力とミキサダイオード5のマッチングを調節するためのビス10bを設置する。このビス10bは局部発振器6の出力とミキサダイオード5のマッチングを調節できれば何処でも良いが、好ましくはビス10aから遠い側の導波管開口部附近にビス10bが位置し、かつ、このように位置するビス10bとビス10aの間に局部発振器6が挟まれるのがよい。
【0031】また、導波管内での局部発振器6の周波数を調節する周波数調節スタブ(ビス10c)を、FETや誘電素子がある基板9の表面に対向する導波管2の内壁に設ける。これにより、このビス10cと局部発振器6が向かい合うようになる。さらに、第1,第2ホーンアンテナ3,4には、各アンテナと導波管2のマッチングをそれぞれ調節するためのビス10d,10eが設けられている。
【0032】なお、各ホーンアンテナ3,4や導波管2に対するビス10a〜10eの設置の仕方としては、例えばビス10a〜10eの周面に雄ねじを形成するとともに、導波管2等にねじ孔を開け、そのねじ孔に各ビス10a〜10eを装着する。そして、所定の深さまでビス10a〜10eをねじ込む。これにより、ビス10a〜10eのねじ込む深さを変えることで、ミキサダイオード5に対するマッチングの調節ができる。また、本実施例ではスタブとして、ビス10a〜10eを用いたが、製品製造の最終段階で発生する1つ1つのマイクロ波検出器の微妙な上記マッチングを修正できる手段であれば必ずしもビスにする必要はない。
【0033】以下に、本発明に係るマイクロ波検出器の第2の実施の形態を説明する。本実施の形態のマイクロ波検出器も、第1の実施の形態と基本的に同様の構成をしている。すなわち、図3,図4に示すように、導波管2の両方の開口部に、第1,第2ホーンアンテナ3,4が設けられている。そして、両ホーンアンテナ3,4で受信した信号は、どちらもミキサ5′に入力され、基板9上の局部発振器6の出力と周波数混合された後、信号処理回路7へ出力される。
【0034】ここで、本実施の形態で使われるミキサ5′は、第1の実施の形態で使われるミキサダイオード5とは相違し、局部発振器6とともに基板9上にミキサ5′が設置されている。つまり、第1の実施の形態にあるミキサダイオード5が立体回路であるのに対しミキサ5′は平面回路である。
【0035】つまり、図4に示すように、基板9上には、ミキサ5′や局部発振器6やその他の素子が実装されるとともに、それらがストリップライン20により接続されており、局部発振器6の局部発振出力がそのストリップライン20を介してミキサ5′に注入される。
【0036】さらに基板9の上面の周縁には、所定パターンのフィードストリップ21が形成されており、このフィードストリップ21を介してミキサ5′に接続されている。なお、各素子の配置レイアウトやストリップライン20,フィードストリップ21のパターン形状は模式化しており、実際のものとはもちろん異なる。
【0037】そして、平面回路で構成されたミキサ5′に、第1,第2ホーンアンテナ3,4で捕捉されたマイクロ波を入力するため、導波管2内に平板状のリッジ22を設けるとともに、そのリッジ22の底面22aを、フィードストリップ21に接触させる。より具体的には、リッジ22は、第1ホーンアンテナ3と導波管2の内部上面に吊り下げるようにして設けられている。
【0038】これにより、第1ホーンアンテナ3で捕捉されたマイクロ波はリッジ22により平面回路に変換され、フィードストリップ21を介してミキサ5′に入力される。また、第2ホーンアンテナ4で捕捉されたマイクロ波は、局部発振器6及びミキサ5′のシールドを兼ねた導波管2内を通り、やはり、リッジ22により平面回路に変換され、フィードストリップ21を介してミキサ5′に入力される。これにより、両ホーンアンテナ3,4で捕捉されたマイクロ波は、ミキサ5′で局部発振信号と混合される。
【0039】さらに、本形態ではリッジ22の前後面、つまり第1ホーンアンテナ3側の前面22bと、第2ホーンアンテナ4側の後面22cは、それぞれテーパ面とし、マイクロ波の立体から平面回路への変換ロスを可及的に抑制している。
【0040】なお、第1の実施の形態ではビス10aを導波管2の一方の開口部附近に設置して、局部発振器6の出力が導波管2内で反射されてスタンディングウェーブが立つようにしていたが、リッジ22があるので必要なくなる。同様にして、リッジ22によりビス10bも必要なくなる。
【0041】ただし、同図に示すように、本実施の形態では、後方用とする第2ホーンアンテナ4の出力される信号と導波管2とのマッチングを行うビス10fをミキサ5′と局部発振器6の間に位置する部分の導波管2の内壁に設置している。このビス10fがあることで、第2ーンアンテナ4からミキサ5′へ入力される信号が前方用とするホーンアンテナ3からミキサ5′へ入力される信号より平面―立体回路の変換ロスが多くなるのを防いでいる。
【0042】もちろん、ミキサ5′と前方用とする第1ホーンアンテナ3側に局部発振器6を設けた場合にはビス10fも第1ホーンアンテナ3側に設けることになる。なお、このビス10fのスタブとしての形状や設置位置も他のビスと同様にその目的が果たせるのなら特に規定しない。
【0043】以上のように構成することで、ホーンアンテナ3,4の出力を信号処理回路で所定の処理をするために必要な全ての部材を基板9上に平面回路として構成できるので、マイクロ波検出器の組み立て・製造が容易になる。
【0044】以下に、本発明に係るマイクロ波検出器の第3の実施の形態を説明する。図5に示すように、本実施の形態は基本的に第2の実施の形態と同様である。すなわち、係るマイクロ波検出器の立体回路ブロック1″は、導波管2の両端の開口部にそれぞれ前方用とする第1ホーンアンテナ3,後方用とする第2ホーンアンテナ4を取り付けた立体回路ブロック1を、導波管2の軸に対して平行に切断して2分割し、このうちの一方の断片(立体回路ブロック31)と、その立体回路ブロック31の下面開口部に取り付けられたプリント配線板32の上面に形成された金属膜(銅箔)33により構成される。
【0045】そして、金属膜33表面には第3の実施の形態と同様に基板9があり、そこには平面回路として局部発振器6やミキサ5′がある。また、立体回路ブロック1″中には第2の実施の形態と同様に導波管2′部分にビス10c,10f及びリッジ22の一部が付いていて、ホーンアンテナ3′にはビス10dとリッジ22の一部、ホーンアンテナ4′にはビス10eがある。これらの各ビスがミキサ5′に対して行う役割は第2の実施の形態と同様であるため、その詳細な説明は省略する。
【0046】上記のように立体回路ブロック1″を構成することで、局部発振器6やミキサ5′のある基板9を立体回路ブロック1″中に設置しやすくなる。すなわち、図6に示すように、立体回路ブロック1″はプリント配線板32の上面に形成された金属膜(銅箔)33に基板9を所定位置に設置後、導波管2′やホーンアンテナ3′,4′で構成された立体回路ブロック31で基板9を覆うように被せるだけで組み立てが済むので楽になる。
【0047】以下に、本発明に係るマイクロ波検出器の第4の実施の形態を説明する。係るマイクロ波検出器は基本的に第1の実施の形態と同じである。すなわち、導波管2′の両端に付いた第1,第2ホーンアンテナ3′,4′によって立体回路ブロック41が構成され、その下面開口部を塞ぐようにプリント配線板32の上面に形成された金属膜(銅箔)33がある。
【0048】そして、図7に示すように、導波管2′が覆う部分の金属膜(銅箔)33上には所定の位置に立体回路で構成されたミキサダイオード5が設置されていて、第1,第2ホーンアンテナ3′,4′のいずれからのマイクロ波も局部発振器6からの出力と周波数混合されて、信号処理回路7へ出力されている。また、同図が示すように、局部発振器6を乗せている基板9は、導波管2′で覆われていない。つまり、立体回路ブロック41には局部発振室42があり、基板9はこの局部発振室42と金属膜(銅箔)33によって覆われている。
【0049】局部発振室42と導波管2′は繋がっており、局部発振室41と導波管2′を繋いだ部分の導波管2′の表面は開口している。そして、この開口部の正面にミキサダイオード5が位置するように立体回路ブロック41がミキサダイオード5を覆っている。すなわち、局部発振器6は局部発振室11にあり、導波管2′に覆われた金属膜33の表面にはミキサダイオード5しかないものとする。
【0050】なお、局部発振室11が導波管2′に繋がっている位置や、局部発振室42の形状は特に規定しないが、局部発振器6の出力がミキサダイオード5にマッチングしやすい位置に作るのが好ましい。同図は、その1例として局部発振室42の出入り口に対向する位置にミキサダイオード5があるように設置したのである。
【0051】このように構成することで、第3の実施の形態のように第1ホーンアンテナ3′或いは第2ホーンアンテナ4′からの出力信号が局部発振器6に邪魔されてしまって、ミキサ5へ注入される信号の量が前方と後方で差ができることを防止できる。
【0052】このように構成すると、各アンテナとミキサを結ぶアンテナ出力の伝播経路上に局部発振器が配置されないようにすることができるので、局部発振器等が物理的な障害物となり各アンテナの出力が導波管中で歪みにくくなり、マイクロ波検出器の検出精度が上がる。
【0053】
【発明の効果】以上のように、本発明に係るマイクロ波検出器では、車両走行中に前方からくるマイクロ波と後方からくるマイクロ波の両方のマイクロ波を検出する際、第1,第2ホーンアンテナのいずれかを用いて捕捉することができ、その捕捉したマイクロ波を共通の受信手段を用いてそれぞれ所定の周波数混合することができるのでミキサや局部発振器の数を減らすとともに装置内の各種の干渉を防ぐ手段が減らせるので部品点数の少ない低コストで製造の簡単な装置にできる。
【0054】また、前方から飛来するマイクロ波の検出と後方から飛来するマイクロ波を検出するために2台のマイクロ波検出器を用いる必要がないので、1台分の設置スペースで済み、装置全体として小型化できる。
【出願人】 【識別番号】391001848
【氏名又は名称】ユピテル工業株式会社
【出願日】 平成12年1月11日(2000.1.11)
【代理人】 【識別番号】100092598
【弁理士】
【氏名又は名称】松井 伸一
【公開番号】 特開2001−194398(P2001−194398A)
【公開日】 平成13年7月19日(2001.7.19)
【出願番号】 特願2000−3050(P2000−3050)