| 【発明の名称】 |
コンタクトプローブ |
| 【発明者】 |
【氏名】松田 厚
【氏名】杉山 達雄
【氏名】吉田 秀昭
【氏名】植木 光芳
【氏名】加藤 直樹
【氏名】岩元 尚文
【氏名】長尾 昌芳
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| 【要約】 |
【課題】コンタクトピン15が狭ピッチ化および細小化されたコンタクトプローブ11においても、コンタクトピン15を損傷したりすることなく良好なコンタクト性を得る。
【解決手段】複数のパターン配線13がフィルム本体12の表面上に形成され、これらのパターン配線13の先端部がフィルム本体12の先端から突出させられてコンタクトピン15とされるコンタクトプローブ11であって、このコンタクトピン15の裏面に、フィルム本体12に連続してコンタクトピン15を支持するピン支持層16を設ける。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 複数のパターン配線がフィルム本体の表面上に形成され、これらのパターン配線の先端部がフィルム本体の先端から突出させられてコンタクトピンとされるコンタクトプローブであって、上記コンタクトピンの裏面には、上記フィルム本体に連続して該コンタクトピンを支持するピン支持層が設けられていることを特徴とするコンタクトプローブ。 【請求項2】 上記ピン支持層には、互いに隣接する上記コンタクトピン間にスリットが形成されていることを特徴とする請求項1に記載のコンタクトプローブ。 【請求項3】 上記ピン支持層は、上記フィルム本体の先端からコンタクトピンの先端よりも後退した位置までに延設されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のコンタクトプローブ。 【請求項4】 上記フィルム本体は、表面に上記パターン配線が形成される樹脂フィルム層を備えており、この樹脂フィルム層が上記コンタクトピンの裏面に延設されて上記ピン支持層が形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のコンタクトプローブ。 【請求項5】 上記フィルム本体は、上記樹脂フィルム層の裏面に金属フィルム層を備えており、この金属フィルム層が上記樹脂フィルム層とともに上記コンタクトピンの裏面に延設されて上記ピン支持層が形成されていることを特徴とする請求項4に記載のコンタクトプローブ。 【請求項6】 上記ピン支持層は、弾性変形可能なバネ層を備えていることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれかに記載のコンタクトプローブ。 【請求項7】 上記バネ層と上記コンタクトピンの裏面との間には緩衝材層が介装されていることを特徴とする請求項6に記載のコンタクトプローブ。 【請求項8】 上記バネ層と上記コンタクトピンの裏面との間には非弾性材層が介装されていることを特徴とする請求項6に記載のコンタクトプローブ。 【請求項9】 少なくとも一部の上記コンタクトピンは、上記フィルム本体の先端からの突出長さが他のコンタクトピンと異なる長さとされるとともに、この少なくとも一部のコンタクトピンの裏面側に設けられる上記ピン支持層が、他のコンタクトピンのピン支持層と異なる長さとされていることを特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれかに記載のコンタクトプローブ。 【請求項10】 少なくとも一部の上記コンタクトピンは、上記フィルム本体の先端からの突出長さが他のコンタクトピンと異なる長さとされるとともに、この少なくとも一部のコンタクトピンの裏面側に設けられる上記ピン支持層が、他のコンタクトピンのピン支持層と異なる厚さとされていることを特徴とする請求項1ないし請求項9のいずれかに記載のコンタクトプローブ。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、半導体チップやLCD(液晶表示体)等の各電極端子にコンタクトピンを接触させて電気的なテストを行うためのコンタクトプローブに関するものである。 【0002】 【従来の技術】近年、ICやLSI等の半導体チップやLCDなどの電気的テストには、コンタクトプローブを備えたプローブ装置が用いられている。このコンタクトプローブ1は、例えば図16ないし図18に示すようにポリイミド等の樹脂フィルム層2Aよりなるフィルム本体2の表面(図17および図18においてフィルム本体2の下面)2aに、Ni基合金等からなる複数のパターン配線3が形成され、これらのパターン配線3の先端部がフィルム本体2の先端から突出させられてコンタクトピン4とされたものであり、フィルム本体2としては、上記樹脂フィルム層2Aの裏面(図17および図18において樹脂フィルム層2Aの上面)にCu等の金属フィルム層が積層されたものでもよい。 【0003】さらに、このようなコンタクトプローブ1は、例えば図19に示すようにマウンティングベース5やトップクランプ6、ボトムクランプ7等のメカニカルパーツに組み込まれることにより、プリント基板8に位置決めされて取り付けられてプローブ装置とされる。そして、この取付状態においてコンタクトプローブ1は図20に示すようにその先端の上記コンタクトピン4を下方に向けて傾斜させられて支持されており、各コンタクトピン4の先端が例えば半導体チップ9の上面周辺部に設けられた電極端子としてのパッド9aにそれぞれ接触させられることにより、上記パターン配線3およびプリント基板8の配線を介してこの半導体チップ9等の電気的テストが行われる。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】ところで、このような半導体チップ9等の電気的テストを行うに際しては、この半導体チップ9等の電気回路とプローブ装置の配線とを確実に接続するために、いわゆるオーバードライブをかけてコンタクトピン4をある程度の圧力(針圧)をもってパッド9aに接触させるとともに、コンタクトピン4の先端でパッド9の表面をスクラブするようにしている。ところが、近年の半導体チップ9等の高集積化および小型化によって該半導体チップ9等におけるパッド9a間のピッチが狭ピッチ化されるのに伴い、コンタクトプローブ1におけるコンタクトピン4間のピッチも狭ピッチ化されるとともにコンタクトピン4自体の幅も極めて細小化されてきており、このため1ピン当たりの針圧に限界があって、オーバードライブ量を大きくするとコンタクトピン4が塑性変形する可能性もあった。 【0005】ここで、このような狭ピッチ化に伴いコンタクトピン4が細くなるのに対してその強度を確保するには、一つにコンタクトピン4の厚さを大きくすることが考えられるが、上述のようにコンタクトピン4間が狭ピッチ化されると、アスペクト比との関係からコンタクトピン4を厚くするにも自ずと限度がある。このため、このようなコンタクトピン4が狭ピッチ化、細小化されたコンタクトプローブ1では、従来は針圧をあまり大きくすることできず、良好なコンタクト性を確保することが困難となるおそれがあった。 【0006】また、最近では、上記パッドが半導体チップの上面周辺部だけでなく上面の全面に亙ってパッドが設けられた半導体チップ等も使用されるようになってきており、このようなものに対しては、上述のようにコンタクトプローブを傾斜させるのではなく、複数のコンタクトプローブを上記半導体チップ等の上面に対して垂直に支持してプローブ装置を構成するようにしている。そして、さらにこのような垂直タイプのコンタクトプローブでは、パッドに真上から接触することとなるコンタクトピンにある程度のバネ性をもたせる必要があることから、その中間部分をC字状に湾曲させて弾性変形可能に形成するようにしており、これによりフィルム本体先端からのコンタクトピンの突出長さがさらに長くなるため、上述の問題が一層顕著なものとなり、コンタクトピンがさらに折れ曲がり易くなってしまうとともに、これに伴いコンタクトピン先端の位置にばらつきが生じてしまい、場合によってはパッドに接触させることができなくなるおそれも生じる。 【0007】さらに、このような半導体チップ等においては、その上面にパッドが千鳥状に配列されたものも使用されてきており、このようなものに対しては、パッドの位置に応じてフィルム本体先端からの個々のコンタクトピンの突出長さおよび傾斜角度を変えることにより、上記千鳥配列のパッドにコンタクトピン先端を接触させるようにしている。しかしながら、このようにコンタクトピン同士でその突出長さや傾斜角度が異なると、上述のようにオーバードライブをかけた際の各コンタクトピンのオーバードライブ量や針圧も異なるものとなってしまい、オーバードライブ量および針圧が小さすぎると接触抵抗が小さくなる一方、逆にオーバードライブ量および針圧が大きすぎるとパッドを破損するおそれがある。また、このようにオーバードライブ量や針圧が異なると、コンタクトピン先端がパッドをスクラブする際のスクラブ量も異なるものとなり、スクラブ量が小さいとやはり接触抵抗も大きくなる一方、スクラブ量が大きいとパッドからコンタクトピン先端が外れてしまうおそれがある。従って、このような千鳥配列のパッド用のコンタクトプローブでは、各コンタクトピンの接触状態がバラバラとなって良好なコンタクト性を得ることが困難とされていた。 【0008】一方、上記半導体チップ等の電極端子としてのパッドにおいても、個々のパッド同士の間ではその高さにばらつきがあるので、これらのパッド間における段差が大きいと、相対的にパッド高さの高いパッドに接触したコンタクトピンには大きな荷重が作用することとなる。また、図20(b)に示すように、パッド(またはバンプ)の中には異常に成長してパッド表面に突起物を形成しているものや、ゴミなどの異物がパッド表面についているものがあり、これらの相対的高さの高いパッドに接触したコンタクトピンにはとくに大きな荷重が作用することになる。この荷重がコンタクトピンの許容応力を越えてしまうと、上述のように折り曲げられ易いコンタクトピンが簡単に折り曲げられて変形したり破損したりするおそれがある。しかるに、こうして変形、破損したコンタクトピンでは、次に電気的テストを行う際にこのコンタクトピンをパッドに確実に接触させることはできず、やはり良好なコンタクト性を得ることができなくなってしまう。 【0009】本発明は、このような背景の下になされたもので、上述のようにコンタクトピンが狭ピッチ化および細小化されたコンタクトプローブにおいても、コンタクトピンを損傷したりすることなく良好なコンタクト性を得ることが可能なコンタクトプローブを提供することを目的としている。 【0010】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決して、このような目的を達成するために、本発明は、複数のパターン配線がフィルム本体の表面上に形成され、これらのパターン配線の先端部がフィルム本体の先端から突出させられてコンタクトピンとされるコンタクトプローブであって、上記コンタクトピンの裏面に、上記フィルム本体に連続してコンタクトピンを支持するピン支持層を設けたことを特徴とする。従って、このようなコンタクトプローブでは、上記ピン支持層がコンタクトピンの裏面に設けられることによってその曲げに対する強度の向上を図ることができるのは勿論、このピン支持層自体もフィルム本体に連続していて該フィルム本体に支持されるため、一層確実にコンタクトピンの強度向上させることができ、一般的な傾斜タイプの場合は勿論、垂直タイプのコンタクトプローブであってコンタクトピンが長かったり、また千鳥配列パッド用のコンタクトプローブであってコンタクトピンの長さや傾斜角度が異なっていたり、あるいはパッドの高さが異なっていたりしていたとしても、オーバードライブ量および針圧を大きく確保することが可能となる。 【0011】ここで、上記ピン支持層は、隣接するコンタクトピン同士の間に亙って全体に連続して設けられていてもよく、この場合には各コンタクトピンがそれぞれにピン支持層に支持されるとともに、コンタクトピン同士もピン支持層によって連結されるため、一層のコンタクトピンの強度の向上を図ることができるが、その反面、コンタクトプローブをプローブ装置に組み立てる際の位置決めが困難になるという問題が生じる。すなわち、一般にこのような位置決めは、図20に矢線で示すようにコンタクトピン4の先端をテスター側から確認しながら所定のパッド9aの位置に合わせこんで微調整することにより行われるため、コンタクトピンの全体に亙ってピン支持層が設けられていると、この位置決めの際にコンタクトピン先端の位置を識別し難くなるのである。そこで、このようなこのような問題を解決するには、ピン支持層の互いに隣接する上記コンタクトピン間にはスリットを形成するのが望ましい。なお、このスリットは、すべてのコンタクトピン間に形成するようにしてもよく、複数のコンタクトピンごとに形成するようにしてもよい。 【0012】また、このピン支持層は、例えば図20に示したようにコンタクトピンが下方に向けて傾斜させられて支持されるコンタクトプローブにあっては、コンタクトピンの先端まで達するように形成されていてもよいが、特に上述した垂直タイプのコンタクトプローブなどにおいては、このようにピン支持層がコンタクトピンの先端にまで形成されていると、コンタクトピンを半導体チップ等のパッドに接触させる際に、このピン支持層も同時にパッドに当たってしまってコンタクトピン先端を確実に接触させることができなくなるおそれがある。従って、特にこのような垂直タイプのコンタクトプローブにおいては、上記ピン支持層は、コンタクトピン先端にまで達することなく、上記フィルム本体の先端からコンタクトピンの先端よりも後退した位置までに延設されて、コンタクトピン先端の裏面側は該コンタクトピンが露出させられた状態とされるのが望ましい。 【0013】一方、このピン支持層としては、例えばフィルム本体からコンタクトピンの裏面にかけて絶縁性のテープなどを貼り付けたりして形成するようにしてもよいが、このコンタクトプローブのフィルム本体には、上述のように先端が上記コンタクトピンとされるパターン配線が表面に形成されるポリイミド等の樹脂フィルム層が備えられているので、この樹脂フィルム層をフィルム本体の先端からコンタクトピンの裏面に沿って先端側に延設することにより、上記ピン支持層を形成するようにしてもよい。また、樹脂フィルム層の裏面に金属フィルム層が積層されて備えられたフィルム本体においては、この金属フィルム層を樹脂フィルム層とともにコンタクトピンの裏面に延設して上記ピン支持層を形成するようにしてもよく、この場合にはピン支持層の剛性を向上させてコンタクトピンを一層強固に支持することができる。 【0014】さらに、上述のように半導体チップ等のパッド同士の間でその高さにばらつきがある場合、とくに、パッド表面に異常に成長した突起物を形成しているものや、ゴミなどの異物がパッド表面についている場合などには、上記ピン支持層に弾性変形可能なバネ層を備えるのが効果的である。すなわち、このようなバネ層を設けることにより、高さの高いパッドにコンタクトピンが接触しても、このバネ層が弾性変形することによってパッド高さのばらつきを吸収するとともにコンタクトピン自体が変形して破損するのが防がれ、しかもテストが終わってコンタクトピンがパッドから外されると、バネ層がその弾性によって元の状態に復帰することによりコンタクトピン先端の位置も元に戻されるので、次のテストにおいても確実にパッドにコンタクトピンを接触させることができる。また、この場合には、このバネ層とコンタクトピンの裏面との間に緩衝材層を介装することにより、コンタクトピンの変形をこの緩衝材層によって吸収してさらに抑制することができるので、その破損を一層確実に防止することが可能となる。ここで、緩衝材層に代わりに非弾性材層を介装すると、コンタクトピンがある程度の剛性をもつことでパッド表面の異常に成長した突起物や異物をオーバードライブ時につぶすことができ、コンタクトピンは塑性変形せず、以降も安定して測定ができる。 【0015】さらにまた、上述した千鳥配列のパッド用のコンタクトプローブのように、少なくとも一部の上記コンタクトピンが、フィルム本体の先端からの突出長さが他のコンタクトピンと異なる長さとされている場合には、この少なくとも一部のコンタクトピンの裏面側に設けられる上記ピン支持層も、他のコンタクトピンのピン支持層と異なる長さとしたり、あるいは他のコンタクトピンのピン支持層と異なる厚さとしたりするのが望ましい。すなわち、突出長さが異なることによって異なる大きさとなる各コンタクトピンのオーバードライブ量や針圧、スクラブ量を、この突出長さに応じてピン支持層を異なる長さや厚さとすることにより一定の大きさに整合させることが可能となるので、各コンタクトピン間でのパッドへの接触状態の均一化を図ることができる。 【0016】 【発明の実施の形態】図1ないし図3は、本発明の第1の実施形態のコンタクトプローブ11を示すものであって、本発明を、図16ないし図20に示したコンタクトプローブ1と同様にそのコンタクトピンが下方に向けて傾斜させられてプローブ装置に支持されるタイプのコンタクトプローブに適用した場合を示すものである。しかるに、本実施形態のコンタクトプローブ11においても、そのフィルム本体12はポリイミド等の樹脂フィルム層12Aにより形成されていて、このフィルム本体12の表面(図1ないし図3においてフィルム本体12の下面)12aには、Ni基合金等からなる複数のパターン配線13が接着剤層14に より貼着されて形成されており、これらのパターン配線13の先端部がフィルム本体12の先端から突出させられてコンタクトピン15とされている。 【0017】そして、これらのコンタクトピン15の裏面(図1ないし図3においてコンタクトピン15の上面)には、上記フィルム本体12の先端に連続するピン支持層16が形成されている。このピン支持層16は、本実施形態では上記フィルム本体12を形成する上記ポリイミド等の樹脂フィルム層12Aが、フィルム本体12の先端から各コンタクトピン15の裏面に沿ってその先端にまで至るように延設されたものであり、互いに隣接するすべてのコンタクトピン15同士の間の部分にはこのピン支持層16は形成されず、逆にコンタクトピン15の先端からフィルム本体12の先端に至るスリット17が形成されている。なお、上記パターン配線13およびコンタクトピン15の裏面以外の露出した面には、図3に示すようにAu層18が被覆されている。 【0018】次に、このようなピン支持層16を備えたコンタクトプローブ11の製造方法の一例について、図4を参照して説明する。まず、図4(a)に示すように、ステンレス製の支持金属板Aの上に、Cuメッキによってベースメタル層Bを形成し、さらにこのベースメタル層17の上にフォトレジスト層Cを形成する。次いで、図4(b)に示すように写真製版技術によりこのフォトレジスト層Cに所定のパターンのフォトマスクDを施して露光し、さらに図4(c)に示すようにフォトレジスト層Cを現像して上記パターン配線13およびコンタクトピン15となる部分を除去することにより、残存するフォトレジスト層(マスク)Cに開口部Eを形成する。なお、このようにフォトレジスト層Cをネガ型フォトレジストによって形成する代わりに、ポジ型フォトレジストにより開口部Eを形成してもよい。 【0019】次いで、図4(d)に示すように、上記開口部Eにパターン配線13およびコンタクトピン15となるNi合金層Fを電解メッキ処理によって形成した後、図4(e)に示すようにフォトレジスト層Cを除去する。なお、上述のフォトマスクDを用いる代わりに、このメッキ処理される箇所に予め孔が開けられたフィルム等を用いて、ベースメタル層Bにパターン配線13およびコンタクトピン15となるNi合金層Fを直接形成するようにしてもよく、この場合には上記フォトレジストによるパターン形成工程は不要である。 【0020】さらに、続けて上記Ni合金層Nの上に、上記コンタクトピン15となる部分も含めて、図4(f)に示すようにフィルム本体12の樹脂フィルム層12Aとなるポリイミド等の樹脂フィルムGを接着剤層14となる接着剤Hによって接着する。しかる後、図4(g)に示すように樹脂フィルムGと接着剤HとNi合金層Fとベースメタル層Bとからなる部分を支持金属板Aから剥離し、次いでCuエッチングを経て図4(h)に示すように樹脂フィルム層12Aの表面にコンタクトピン15となる部分を含めたパターン配線13が接着剤層14を介して接着された状態とする。 【0021】ここで、本実施形態に係わる製造方法では、樹脂フィルム層12Aがフィルム本体12として残される部分にマスキングを施した上で、フィルム本体12の先端からパターン配線13がコンタクトピン15として突出することになる部分のみに、図4(i)に示すようにこのコンタクトピン15側(フィルム本体12の表面側)からレーザIを照射する。すると、隣合うコンタクトピン15同士の間に露出する接着剤層14および樹脂フィルム層12AはレーザLに晒されて除去されるが、Ni基合金よりなるコンタクトピン15に当たったレーザIは反射してしまうため、その裏面側の接着剤層14および樹脂フィルム層12Aは除去されずにそのまま残される。 【0022】従って、これにより、上記マスキングによって残されたフィルム本体12となる樹脂フィルム層12Aの先端側では、このフィルム本体12の先端からコンタクトピン15が突出するとともに、その裏面にはピン支持層16となる樹脂フィルム層12Aが接着剤層14によって接合されて設けられた状態となり、このピン支持層16となる樹脂フィルム層12Aは、上記フィルム本体12となる樹脂フィルム層12Aに連続するとともに、その先端はコンタクトピン15の先端にまで延設され、さらに互いに隣接するコンタクトピン15間には、上記レーザIによって除去された部分によりスリット17が画成されることとなる。そこで、その後にパターン配線13およびコンタクトピン15の露出した部分にAuメッキを施してその露出面に上記Au層18を形成することにより、図4(j)に示すように上記第1の実施形態のコンタクトプローブ11が製造される。 【0023】しかるに、このように製造される上記構成のコンタクトプローブ11においては、フィルム本体12の先端から突出するコンタクトピン15の裏面に、上記フィルム層12Aよりなるピン支持層16が設けられており、このピン支持層16は、本実施形態ではフィルム本体12を形成する樹脂フィルム層12Aが該フィルム本体12先端から延設されてなるものであって、該フィルム本体12に連続しているので、このピン支持層16を介してコンタクトピン15を強固にフィルム本体12に支持することができ、その強度の向上を図ることができる。従って、近年の狭ピッチ化および細小化されたコンタクトピン15において、その先端を大きなオーバードライブ量および針圧で半導体チップ等のパッドに接触させてスクラブすることができ、これにより良好なコンタクト性を得ることが可能となるとともに、このような大きなオーバードライブ量および針圧を与えても、コンタクトピン15に曲がり等の変形や破損が生じるのを防ぐことができる。 【0024】また、上記構成のコンタクトプローブ11は、コンタクトピン15が下方に向けて傾斜してプローブ装置に支持されるタイプのものであって、このコンタクトピン15には半導体チップ等のパッドへの接触によりその裏面側に向けて荷重が作用するのに対し、上記ピン支持層16はこのコンタクトピン15の裏面に設けられているので、接触時にコンタクトピン15に作用する荷重を裏面側から該荷重に対向する向きに受け止めて、該コンタクトピン15の変形や破損を一層確実に防止することが可能となる。しかも、コンタクトピン15がパッドに接触する表面側は、従来と同様にパターン配線13がフィルム本体の先端に突出してコンタクトピン15をなしているだけであるので、このようなピン支持層16を設けることによってコンタクトピン15先端のパッドへの接触が阻害されることはなく、良好なコンタクト性を維持することができる。 【0025】さらに、本実施形態では、互いに隣合うすべてのコンタクトピン15間に上記ピン支持層16が形成されることがなく、フィルム本体12の先端に達するスリット17とされているので、このようなコンタクトプローブ11を半導体チップ等のパッドの位置に合わせて位置決めしてプローブ装置に組み立てる際に、コンタクトピン15の先端を所定のパッド位置に微調整する場合でも、このコンタクトピン15先端の位置を確実に識別することができ、高精度の位置決めを行うことができる。しかも、このようにすべてのコンタクトピン15間にスリット17が形成されて各コンタクトピン15が独立していることにより、半導体チップ等のパッドの高さにばらつきがあったとしても、高さの高いパッドに接触したコンタクトピン15にその周囲のコンタクトピン15がピン支持層16を介して引き上げられたりすることもなく、すべてのコンタクトピン15について良好なコンタクト性を確実に得ることができる。 【0026】一方、このようにすべてのコンタクトピン15間においてピン支持層16にスリット17が形成された本実施形態のコンタクトプローブ11を製造するに際しては、例えば上記製造方法の図4(f)に示した工程においてNi合金層Fの上に樹脂フィルムGを接着剤Hによって接着する際に、予め上記スリット17となる部分に合わせて樹脂フィルムGにスリットを形成しておいて、このスリットの間のピン支持層16となる部分をコンタクトピン15となる部分に一致させて樹脂フィルムGを接着することも考えられるが、上述のようにコンタクトピン15が狭ピッチ化および細小化されている場合には、このような方法は非常に手間がかかって効率的ではない。そこで、上述した製造方法のようにコンタクトピン15の表面側からレーザIを照射してその間の接着剤層14および樹脂フィルム層12Aを除去するようにすれば、きわめて短時間で容易に、しかも確実にコンタクトピン15の裏面にピン支持層16として樹脂フィルム層12Aを残したままスリット17を形成することが可能となる。 【0027】ただし、本実施形態のコンタクトプローブ11では、このようにすべてのコンタクトピン15間においてピン支持層16にスリット17が形成されているが、例えば複数本ごとのコンタクトピン15の間においてピン支持層16にスリット17が形成されるようにしてもよく、また場合によってはこのようなスリット17を形成することなく、フィルム本体12から突出するすべてのコンタクトピン15が連続したピン支持層16によって連結された構造としてもよい。このような構成を採った場合には、個々のコンタクトピン15が面状に延びるピン支持層16によって支持されるので、曲げ等に対する強度の一層の向上を図ることができる。 【0028】また、本実施形態では上記フィルム本体12がポリイミド等の樹脂フィルム層12Aからなるものであって、この樹脂フィルム層12Aがフィルム本体12の先端からコンタクトピン15の裏面に沿って延設されてピン支持層16を形成しているが、例えば図5ないし図7に示す本発明の第2の実施形態のように、この樹脂フィルム層12Aの裏面にCu等の金属フィルム層12Bが積層されてフィルム本体12が構成されたコンタクトプローブ21においては、上記樹脂フィルム層12Aとともにこの金属フィルム層12Bもコンタクトピン15の先端側に延設するようにして、これら樹脂、金属フィルム層12A,12Bからなる2層構造のピン支持層22をコンタクトピン15の裏面に形成するようにしてもよい。なお、この図5ないし図7に示す第2の実施形態を初め、以下に説明する第3〜第7の実施形態においては、互いに共通する構成要素には同一の符号を配して説明を省略あるいは簡略化する。 【0029】しかるに、このように構成された第2の実施形態のコンタクトプローブ21によれば、上記樹脂フィルム層12Aに加えてCu等の金属フィルム層12Bが積層されてコンタクトピン15の裏面にピン支持層22が設けられており、しかもこの金属フィルム層12Bも樹脂フィルム層12Aと同様にフィルム本体12の先端に連続するように形成されているので、ピン支持層22自体の剛性を向上させてコンタクトピン15をさらに強固に支持することができる。このため、より大きなオーバードライブ量および針圧をコンタクトピン15にかけても、このコンタクトピン15に変形や破損が生じるのを防ぐことができ、一層良好なコンタクト性を得ることができる。 【0030】なお、この第2の実施形態のピン支持層22においては、上記樹脂フィルム層12Aに加えて金属フィルム層12Bにも、互いに隣接するコンタクトピン15間にスリット17が形成されるようになされているが、例えばこの金属フィルム層12Bにはスリット17を形成しないようにしたり、あるいは逆に金属フィルム層12Bのみにスリット17を形成して樹脂フィルム層12Aはコンタクトピン15間に亙って面状に延びるように形成したりしてもよい。また、フィルム本体12の樹脂フィルム層12Aや金属フィルム層12Bの裏面に他の樹脂フィルム層や金属フィルム層が積層される場合には、これらもさらにコンタクトピン15の裏面に延設してピン支持層を形成するようにしてもよい。 【0031】次に、図8は、本発明の第3の実施形態を示すものであって、本発明を、上述した垂直タイプのコンタクトプローブに適用した場合を示すものである。すなわち、この第3の実施形態のコンタクトプローブ31においては、コンタクトピン15が上記第1、第2の実施形態よりもフィルム本体12の先端から長く突出しているとともに、各コンタクトピン15の先端側には、フィルム本体12の裏面側からみて図8に示すように、コンタクトピン15同士で同じ方向に概略C字状に湾曲する湾曲部15Aが形成されており、さらにこの湾曲部15Aの先端は、先端側に向かうに従い湾曲部15Aが湾曲する側とは反対側に向けて該湾曲部15Aの接線方向に斜めに延びるように形成されている。そして、このコンタクトピン15の裏面には、第1の実施形態と同様にフィルム本体12の先端から樹脂フィルム層12Aが連続してなるピン支持層32が形成されている。ただし、この第3の実施形態のピン支持層32は、第1、第2の実施形態のピン支持層16,22のようにコンタクトピン15の先端にまでは達しておらず、上記湾曲部15A上においてこのコンタクトピン15先端よりも僅かに後退した位置にまで延設されている。 【0032】このように構成された第3の実施形態のコンタクトプローブ31は、そのフィルム本体12が半導体チップ等の上面に対して垂直となるようにプローブ装置に取り付けられ、そのコンタクトピン15の先端が該半導体チップ等のパッドに真上から接触するように構成される。しかるに、このようなコンタクトプローブ31では、コンタクトピン15の先端部に上述のように湾曲部15Aが形成されることにより、パッドに真上から接触することとなるコンタクトピン15にある程度のバネ性が与えられている一方、このように湾曲部15Aを形成することによってコンタクトピン15のフィルム本体12からの突出長さは長くなり、従ってコンタクトピン15は一層折れ曲がり易くなってしまうとともに、この折れ曲がりに伴ってコンタクトピン15同士の先端の位置にばらつきが生じてしまうおそれがあるが、この第3の実施形態によれば、コンタクトピン15の裏面に上記ピン支持層32が形成されてコンタクトピン15を強固にフィルム本体12に支持することができるので、湾曲部15Aを形成することによるコンタクトピン15の折れ曲がりやこれに伴うコンタクトピン15の先端位置のばらつきを確実に防止することが可能となる。 【0033】そして、その一方で、この第3の実施形態のコンタクトプローブ31では、上記ピン支持層32がフィルム本体12の先端からコンタクトピン15の先端よりも僅かに後退した位置までに延設されて、コンタクトピン15の先端にまでは達していないので、上述のようにこのコンタクトピン15を真上から半導体チップ等のパッドに接触させる場合でも、ピン支持層32によってコンタクトピン15の接触が阻害されるようなことがなく、良好なコンタクト性を維持することができる。また、この第3の実施形態においても、上記第1、第2の実施形態と同様、図示のように互いに隣接するコンタクトピン15間には、フィルム本体12の先端に至るスリット17がピン支持層32に形成されており、これにより各コンタクトピン15の上記湾曲部15A同士も互いに独立して弾性変形可能とされるので、各コンタクトピン15のバネ性を損なうことがなく、一層良好なコンタクト性を得ることができる。 【0034】また、図9は本発明の第4の実施形態のコンタクトプローブ41を示すものであり、この第4の実施形態においては、そのピン支持層42が弾性変形可能なバネ層43を備えていることを特徴とする。すなわち、この第4の実施形態では、樹脂フィルム層12Aと金属フィルム層12Bとからなるフィルム本体12の裏面に、例えばJIS G 4801に規定されるSUP材等のばね鋼よりなる薄板が貼り付けられ、この薄板がフィルム本体12の先端からコンタクトピン15の裏面に沿ってその先端側に突出し、クッション性を有する緩衝材層44としての接着剤を介して該コンタクトピン15に接合されることによって上記バネ層43が形成されており、これらバネ層43と緩衝材層44とにより、フィルム本体12の先端に連続する本実施形態の上記ピン支持層42が構成されている。また、本実施形態では、このピン支持層42はコンタクトピン15の先端に達するように延設されるとともに、互いに隣接するコンタクトピン15同士の間には、複数本(図示の場合では5本)のコンタクトピン15ごとにスリット17が形成されている。 【0035】このように構成された第4の実施形態のコンタクトプローブ41では、例えば半導体チップ等のパッド同士の間でその高さにばらつきがある場合、とくに、パッド表面に異常に成長した突起物を形成しているものや、ゴミなどの異物がパッド表面についている場合で、電気的テスト時に他のパッドよりも高いパッドに接触したコンタクトピン15に大きな荷重が作用すると、この荷重は当該コンタクトピン15から上記緩衝材層44を介してバネ層43に伝えられ、このバネ層43に弾性変形が生じることによってピン支持層42に受け止められる。そして、テストが終了してこのコンタクトピン15が上記パッドから離れると、バネ層43がその弾性によって元の状態に戻り、これに伴いコンタクトピン15も元の位置に復帰するので、この第4の実施形態によれば、上述のようにパッド同士の高さにばらつきがあってもこれをある程度吸収することができ、コンタクトピン15自体が変形して破損してしまうのを防止して、その後の電気的テストにおいても良好なコンタクト性を維持することが可能となる。 【0036】また、この第4の実施形態では、コンタクトピン15とピン支持層42の上記バネ層43との間にクッション性を有する接着剤の層が介装されて緩衝材層44が形成されており、この緩衝材層44が収縮することによって上記パッドの高さのばらつきをさらに広い範囲で吸収することができるので、このパッドの表面に異常に成長した突起物やゴミなどの異物がついており、パッドの高さのばらつきがより大きくて特定のコンタクトピン15にさらに大きな荷重が作用した場合でも、コンタクトピン15に変形や破損が生じるのを一層確実に防止することができる。しかも、この第4の実施形態においては、このようにピン支持層42のバネ層43が弾性変形したり緩衝材層44が収縮したりすることにより、その弾性力によってコンタクトピン15がパッドにより強く押し付けられて針圧を高めることができるので、コンタクトピン15だけで針圧を与える場合よりも安定したコンタクト性を確保できるという利点も得ることができる。 【0037】なお、本実施形態ではこのように上記緩衝材層44をクッション性を有する接着剤によって形成して、コンタクトピン15とピン支持層42の上記バネ層43とをこの緩衝材層44によって張り合わせた構成としているが、緩衝材層44をコンタクトピン15の裏面またはバネ層43のいずれか一方のみに貼り付けるようにして他方には単に当接させただけの状態としてもよく、この場合において、コンタクトピン15またはバネ層43の他方と緩衝材層44との間には間隔が開けられていてもよい。また、図1ないし図3に示した第1の実施形態のコンタクトプローブ11においてピン支持層16を構成するポリイミド等の樹脂フィルム層12Aの裏面にバネ層43を設けたりしてもよく、これらの場合でもバネ層43による弾性によってパッドの高さのばらつきを吸収してコンタクトピン15の変形や破損を防止することができる。 【0038】また、図9に示すような第4の実施形態においてクッション性を有する緩衝材層44を介装する代わりに、図10(a)に示すように、例えばセラミックス等の絶縁性をもつ非弾性材層45をコンタクトピン15の裏面と上記バネ層43との間に介装してもよい。ここで上記非弾性材層45はクッション性を有する接着剤層14によってコンタクトピン15とピン支持層42の上記バネ層43に張り合わせた構成とされているが、非弾性材層45をコンタクトピン15の裏面またはバネ層43のいずれか一方のみに貼り付けるようにして他方には単に当接させただけの状態としてもよい。これらの場合には、バネ層43が弾性変形してパッドの高さのばらつきを吸収する効果のほかに、コンタクトピン15はある程度の剛性をもつので、パッド表面の異常に成長した突起物やゴミなどの異物をつぶすことができる。また、図10(b)に示すように、コンタクトピン15と非弾性材層45との間にコンタクトピン15の弾性変形内での間隔46が開けられていてもよいし、さらに、図10(c)に示すように、上記非弾性材層45とコンタクトピン15との間に緩衝材層44が介装されていてもよい。これらの場合、とくに相対的高さの高いパッドに接触した際に、コンタクトピン15は多少の弾性変形はするものの、非弾性材層45が設けられていることにより、コンタクトピン15のそれ以上の弾性変形を防止して、なおかつ多少の剛性をもつことができる。上記いずれの場合も、コンタクトピン15の弾性変形とバネ層43の弾性変形により多少のパッド高さのばらつきを吸収しつつ、パッド表面に異常に成長した突起物やゴミなどの異物をつぶすことができ、コンタクトピン15の変形や破損を防止することができる。 【0039】さらに、本実施形態では上記バネ層43と緩衝材層44とからなるピン支持層42に、複数本のコンタクトピン15ごとに隣接するコンタクトピン15同士の間にスリット17が形成されていて、この複数本のコンタクトピン15のうち1本に上述のような大きな荷重が作用した場合に、この荷重を、当該コンタクトピン15を含むスリット17間に挟まれた部分の上記バネ層43の弾性変形によって受け止めるようにしているが、このような構成を採った場合には、特に本実施形態のようにピン支持層42に弾性変形可能なバネ層43が備えられ、かつ接着剤よりなる緩衝材層44によってコンタクトピン15の裏面に張り合わされている場合に、上記コンタクトピン15の裏面側のバネ層43部分が弾性変形して反り返ることにより、その周囲のコンタクトピン15もバネ層43に引き上げられるように反り曲がってしまうおそれがある。そこで、このような場合には、上述のように緩衝材層44をコンタクトピン15の裏面またはバネ層43のいずれか一方のみに貼り付けるようにして他方には単に当接させるだけとしたり、あるいは図11に示すように上記第1、第2の実施形態と同様、隣接するすべてのコンタクトピン15間においてピン支持層42にスリット17を形成すればよい。 【0040】なお、この図11に示したコンタクトプローブ41においても、緩衝材層44に代えてセラミックス等の絶縁性をもつ非弾性材45やポリイミド等の絶縁性の樹脂フィルム層12Aを介装するようにしてもよい。さらに、図9に示したコンタクトプローブ41においてはバネ層43と緩衝材層44とからなるピン支持層42に1個所だけしかスリット17が形成されていない一方、図11に示したこのコンタクトプローブ41の変形例ではピン支持層42におけるすべてのコンタクトピン15間にスリット17が形成されているが、このスリット17は図9に示したコンタクトプローブ41では上述したように複数本のコンタクトピン15毎に形成されていればよく、すなわちピン支持層42に複数のスリット17が複数本のコンタクトピン15毎に形成されていてもよい。 【0041】さらにまた、図12および図13は本発明の第5の実施形態を示すものであって、この第5の実施形態のコンタクトプローブ51は、パッドが千鳥状に配列された半導体チップ等の電気的テストに対応するものであり、コンタクトピン15のフィルム本体12先端からの突出長さLが異なる長さとされている。そして、これに合わせて本実施形態では、各コンタクトピン15の裏面に設けられるピン支持層52も、突出長さLの異なるコンタクトピン15同士でその上記フィルム本体12の先端からの延設長さMが異なる長さとされている。すなわち、この第5の実施形態では、互いに隣接するコンタクトピン15が複数のコンタクトピン15ごとにそのフィルム本体12からの突出長さLが漸次長くなるように形成されるとともに、上記ピン支持層52のフィルム本体12からの延設長さMも、突出長さLの長いコンタクトピン15の裏面のピン支持層52ほど長くなるようにされている。 【0042】また本実施形態では、これらのピン支持層52はいずれもコンタクトピン15の先端にまでは達しておらず、上記第3の実施形態と同様にフィルム本体12の先端から各コンタクトピン15の先端よりも僅かに後退した位置までに延設されている。そして、本実施形態のコンタクトプローブ51では、このコンタクトピン15の先端からピン支持層52の先端までの後退量Nは、上記延設長さMとは逆に突出長さLの長いコンタクトピン15のピン支持層52ほど短くなるように設定されている。さらに、この第5の実施形態においても、上記ピン支持層52には、互いに隣接するすべてのコンタクトピン15間にスリット17が形成されている。 【0043】なお、このようなコンタクトプローブ51を製造するには、一つに、フィルム本体12となる樹脂フィルム層12Aの先端に、突設長さMが異なり、かつ隣接するコンタクトピン15間の部分にスリット17が形成されたピン支持層52となる櫛状の部分を予めパターニングで形成しておき、これをそれぞれコンタクトピン15の裏面に貼り合わせてゆく方法を採ることができるが、このような製造方法では個々の櫛状部分を各コンタクトピン15に正確に貼り付けるのにきわめて微細な作業が要求されるため、効率的ではない。そこで、かかるコンタクトプローブ51をより効率的に製造するには、フィルム本体12となる樹脂フィルム層12Aの先端に、突設長さMが異なるように先端部が段状に形成され、かつ隣接するコンタクトピン15間部分は連続させられた、ピン支持層52となる平板状の部分を予めパターニング等で形成しておき、この部分をコンタクトピン15の裏面に貼り合わせた後に、コンタクトピン15側(フィルム本体12の表面側)からレーザを照射することにより、隣接するコンタクトピン15間の樹脂フィルム層12Aを除去してスリット17を形成するとともにコンタクトピン15の裏面にピン支持層52が画成されるようにすればよい。 【0044】しかして、このようにして製造されるコンタクトプローブ51は、図13に鎖線で示すようにコンタクトピン15がフィルム本体12の先端においてその突出長さLに応じた所定の傾斜角度θで折り曲げられることにより、それぞれのコンタクトピン15の先端が半導体チップ等の上面に千鳥状に配列されたパッドに接触可能とされる。すなわち、突出長さLの長いコンタクトピン15は半導体チップ等の上面に対して小さな傾斜角度θで折り曲げられる一方、突出長さLの短いコンタクトピン15は大きな傾斜角度θで折り曲げられる。そして、このような突出長さLや傾斜角度θが異なることにより、1つのコンタクトプローブ51で同じにコンタクトピン15をパッドに接触させようとしても、突出長さLが長くて傾斜角度θが小さいコンタクトピン15は針圧、スクラブ量が小さくなる一方、逆に突出長さLが短くて傾斜角度θが大きいコンタクトピン15では針圧、スクラブ量は大きくなる。 【0045】しかるに、これに対して本実施形態では、突出長さLが長くて針圧等が小さくなるコンタクトピン15の裏面のピン支持層52は、フィルム本体12からの延設長さMが長く設定されていて、これにより該ピン支持層52によるコンタクトピン15の支持剛性も高くなるので、より大きなオーバードライブ量や針圧、スクラブ量を得ることができる。その一方で、突出長さLが短くて針圧等が大きくなるコンタクトピン15では、その裏面のピン支持層52の延設長さMが短くされているため、支持剛性は延設長さMの長いピン支持層52よりも小さくなり、従って針圧、スクラブ量も必要以上に大きくなるのが防がれるので、本実施形態によれば、このようなコンタクトピン15の突出長さLが異なるコンタクトプローブ51においても、各コンタクトピン15の接触状態を均一に保持することができ、突出長さLの長いコンタクトピン15においてもパッドへの接触抵抗を確保して確実なコンタクトを図るとともに、突出長さLの短いコンタクトピン15において針圧が高すぎてパッドを破損したり、スクラブ量が大きすぎてコンタクトピン15がパッドから外れたりするような事態を防止することができる。 【0046】また、本実施形態では、これらのピン支持層52がコンタクトピン15の先端よりも後退した位置にまで延設されていて、その後退量Nは、突出長さLの長いコンタクトピン15ほど小さくされており、すなわちこのピン支持層52の先端から突出するコンタクトピン15先端部の突出長さは、フィルム本体12からの突出長さLが長くて針圧等が小さくなるコンタクトピン15ほど小さく、従ってこのコンタクトピン15先端部自体の剛性は大きく確保される。逆に、突出長さLが短くて針圧等が大きくなるコンタクトピン15ではこの後端量Nが大きく、すなわちピン支持層52から突出するコンタクトピン15先端部の突出長さが短くされて、該コンタクトピン15先端部自体の剛性は小さく抑えられるため、パッドへの当たりをより柔らかくすることができる。従って、本実施形態によれば、ピン支持層52の延設長さMを異なる長さとすることとも相俟って、突出長さLの異なるコンタクトピン15間でも一層のコンタクト状態の均一化を図ることが可能となる。 【0047】なお、この第5の実施形態においては、このようにピン支持層52のフィルム本体12先端からの延設長さMを異なる長さとすることにより、突出長さLの異なるコンタクトピン15間でも均一な接触状態を得るようにしているが、これに代えて、例えば図14に示す第6の実施形態のコンタクトプローブ61のように突出長さLの異なるコンタクトピン15間でピン支持層62の厚さTを異なる大きさにするようにしたり、あるいはこれに加えて例えば図15に示す第7の実施形態のコンタクトプローブ71のように突出長さLの異なるコンタクトピン15間でピン支持層72の延設長さMと厚さTとの両方を異なる大きさとするようにしたりしてもよい。すなわち、図14に示す第6の実施形態では、上記第5の実施形態と同様にコンタクトピン15が複数本ごとにフィルム本体12の先端からの突出長さLが互いに異なる長さとされているが、その裏面に設けられるピン支持層62の延設長さMはコンタクトピン15間で一定とされ、その代わりにこのピン支持層62の厚さTが、突出長さLの長いコンタクトピン15ほど厚くなるように形成されている。 【0048】一方、図15に示す第7の実施形態では、やはりコンタクトピン15が複数本ごとにフィルム本体12先端からの突出長さLが異なる長さとされ、これに対してその裏面に設けられるピン支持層72は、突出長さLが長いコンタクトピン15ほどフィルム本体12先端からの延設長さMが長くなるとともに、その厚さTも突出長さLが長いコンタクトピン15ほど厚くなるように形成されている。なお、このようにピン支持層62,72の厚さTを異なる厚さとするには、このピン支持層62,72が第1の実施形態のように樹脂フィルム層12Aだけからなる場合には、このコンタクトピン15の裏面に延びるこの樹脂フィルム層12A自体の厚さを変えればよく、また第2の実施形態のようにピン支持層62,72が樹脂フィルム層12Aと金属フィルム層12Bとからなる場合には、図示のようにこれら樹脂フィルム層12Aと金属フィルム層12Bとの両方の厚さを変えたり、あるいは一方は一定の厚さとしたまま他方の厚さだけを変えたりすればよい。 【0049】しかるに、このようにピン支持層62,72の厚さTを突出長さLの異なるコンタクトピン15間で異なる厚さとした第6,第7の実施形態のコンタクトプローブ61,71では、突出長さLが長くて針圧、スクラブ量が小さくなるコンタクトピン15ほどピン支持層62,72の厚さTが厚く、従って高い支持剛性が与えられる一方、逆に突出長さLが短くて針圧等が大きいコンタクトピン15ではピン支持層62,72の厚さTが薄く、その支持剛性は小さくなる。従って、このような第6、第7の実施形態においても、突出長さLの異なるコンタクトピン15同士の間で針圧、スクラブ量などを一定に保つことができ、千鳥状に配列された半導体チップ等のパッドに対しても良好かつ均等なコンタクト性を得ることが可能となる。また、特にピン支持層72の延設長さMと厚さTとを両方とも異なる大きさとした第7の実施形態のコンタクトプローブ71によれば、これらの延設長さMや厚さTを適宜組み合わせることにより、各コンタクトピン15の突出長さLや折り曲げられたときの傾斜角度θの相違に応じた一層適当な支持剛性を与えることができ、さらに均一なコンタクト性を得ることが可能となる。 【0050】なお、これら第5〜第7の実施形態のコンタクトプローブ51,61,71では、そのピン支持層52,62,72がコンタクトピン15の先端よりも上記後退量Nで後退した位置までに延設されているが、特に延設長さMを異なる長さとする第5、第7の実施形態においては、これらのピン支持層52,72を突出長さLの異なるコンタクトピン15の先端にそれぞれ達するように延設してもよい。また、これら第5〜第7の実施形態のコンタクトプローブ51,61,71では、そのピン支持層52,62,72を上述のように樹脂フィルム層12Aと金属フィルム層12Bとにより形成しているが、さらにこれに上記第4の実施形態のようなバネ層を備えるようにしてもよく、この場合には当該バネ層の延設長さや厚さをコンタクトピン15間で異なるようにしてそのバネ定数を変化させることにより、各コンタクトピン15同士で均一な針圧等が得られるようにしてもよい。 【0051】 【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、近年のコンタクトピンが狭ピッチ化および細小化されたコンタクトプローブにあっても、コンタクトピンの裏面にフィルム本体に連続するピン支持層を設けることにより、曲がりや変形などによってコンタクトピンを損傷したりすることなく、大きなオーバードライブ量、針圧、およびスクラブ量を与えることができ、コンタクトピンが下方に傾斜させられてプローブ装置に取り付けられる場合は勿論、垂直に取り付けられる場合でも、またパッドが千鳥状に配列された半導体チップ等の電気的テストを行う場合や、パッドの高さにばらつきがある場合、とくにパッド表面に異常に成長した突起物やゴミなどの異物がある場合でも、良好なコンタクト性を得ることが可能となる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000006264 【氏名又は名称】三菱マテリアル株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年11月6日(2000.11.6) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100064908 【弁理士】 【氏名又は名称】志賀 正武 (外6名)
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| 【公開番号】 |
特開2001−194386(P2001−194386A) |
| 【公開日】 |
平成13年7月19日(2001.7.19) |
| 【出願番号】 |
特願2000−338035(P2000−338035) |
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