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【発明の名称】 性能試験装置および画像形成装置
【発明者】 【氏名】山▲崎▼ 克之

【氏名】関谷 利幸

【氏名】白石 光生

【要約】 【課題】発光素子アレーヘッドの性能を試験する。

【解決手段】コントローラ106はゲートセレクタ108を制御して、全非発光データを定常的に画像データ処理部104に供給し、この発光電流が無い低消費電流の状態で、電源部103と通信してSLEDヘッドへの供給電流量を検出する。そして、検出電流値と所定の閾値とを比較し、検出電流値が所定の閾値を超えた場合は、表示パネル107に「SLEDチップ劣化傾向検出」と表示する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 発光素子アレーと、該発光素子アレーの複数の外部端子に所定の駆動信号を供給して構成発光素子を順次に駆動する駆動手段とを有する発光素子アレーヘッドの性能試験装置において、前記駆動信号に代えて全非発光データを前記複数の外部端子に供給して当該発光素子アレーヘッドの消費電流を測定する電流測定手段と、該電流測定手段により測定された消費電流値と正常時の消費電流値とを比較した結果に基づき当該発光素子アレーヘッドの性能が劣化したか否かを判定する判定手段とを備えたことを特徴とする性能試験装置。
【請求項2】 請求項1において、前記判定手段により当該発光素子アレーヘッドの性能が劣化したと判定された場合にその旨を表示する表示制御手段をさらに備えたことを特徴とする性能試験装置。
【請求項3】 請求項1において、前記発光素子アレーの構成発光素子は、発光サイリスタであることを特徴とする性能試験装置。
【請求項4】 請求項3において、前記電流測定手段は、前記各発光サイリスタのゲートに信号を入力せず、アノードおよびカソードに所定のバイアス電圧を印加した状態で消費電流を測定することを特徴とする性能試験装置。
【請求項5】 発光素子アレーと、該発光素子アレーの複数の外部端子に所定の駆動信号を供給して構成発光素子を順次に駆動する駆動手段とを有する発光素子アレーヘッドの性能試験装置において、前記発光素子アレーの電源端子と、グランド端子と、前記複数の外部端子との間の抵抗値を測定する測定手段と、該測定手段により測定された各抵抗値と正常時の対応する各抵抗値とを比較して当該発光素子アレーヘッドに低寿命素子が存在するか否かを判定する判定手段とを備えたことを特徴とする性能試験装置。
【請求項6】 請求項5において、前記判定手段により当該発光素子アレーヘッドに静電破壊が存在すると判定された場合にその旨を表示する表示制御手段をさらに備えたことを特徴とする性能試験装置。
【請求項7】 請求項5において、前記測定手段は、測定により得られた抵抗値をストアするストア手段を有することを特徴とする性能試験装置。
【請求項8】 請求項5において、前記発光素子アレーの構成発光素子は、発光サイリスタであることを特徴とする性能試験装置。
【請求項9】 請求項1ないし4のいずれかに記載の性能試験装置を有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項10】 請求項5ないし8のいずれかに記載の性能試験装置を有することを特徴とする画像形成装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発光素子アレーヘッドの性能試験装置に関し、発光素子アレーヘッドの性能試験が可能な画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、SLED(自己走査型LEDアレー)については、特開平1−238962号と、特開平2−208067号と、特開平2−212170号と、特開平3−20457号と、特開平3−194978号と、特開平4−5872号と、特開平4−23367号と、特開平4−296579号と、特開平5−84971号と、ジャパンハードコピー’91(A−17)駆動回路を集積した光プリンタ用発光素子アレイの提案と、電子情報通信学会(’90.3.5)PNPNサイリスタ構造を用いた自己走査型発光素子(SLED)の提案等で紹介されており、SLEDは記録用発光素子として注目されている。
【0003】このようなSLEDの構成は、図6に示すようになっており、図6において、VGAはSLEDの電源電圧であり、抵抗Rを介してφSにカスケードに接続されているダイオードに接続されている。SLEDは、図6に示すように、転送用のサイリスタがアレー状に配列されたものと、発光用サイリスタがアレー状に配列されたものからなり、各サイリスタのゲート信号が接続され、1番目のサイリスタはφSの信号入力部に接続されている。2番目のサイリスタのゲートはφSの端子に接続されたダイオードのカソードに接続され、3番目のサイリスタは次のダイオードのカソードに接続され、… というように構成されている。
【0004】次に、全素子を点灯する場合のSLEDの動作を図7のタイミングチャートを参照して説明する。転送はφSを0Vから5Vに変化させることにより始まる。φSが5Vになると、Va=5V、Vb=3.7V(ダイオードの順方向電圧降下を1.3Vとする)、Vc=2.4V、Vd=1.1Vとなり、Ve以降は0Vとなり、転送用のサイリスタST1とST2のゲート信号が0Vから、それぞれ、5V、3.7Vと変化する。
【0005】この状態で、φ1が5Vから0Vになると、ST1の転送用のサイリスタの各電位は、アノード電位が5V、カソード電位が0V、ゲート電位が3.7Vとなって、サイリスタのON条件となり、転送用のサイリスタST1がONになる。その状態で、φSを0Vに変えても、サイリスタST1がONしているため、Va≒5Vとなる(サイリスタがONしたとき、アノードとゲート間の電位はほぼ等しくなる)。このため、φSを0Vにしても、1番目のサイリスタのON条件が保持され、1番目のシフト動作が完了する。
【0006】この状態で、発光サイリスタ用のφ1信号が5Vから0Vになると、転送用のサイリスタがONした条件と同じになるため、発光サイリスタSL1がONして、1番目のLEDが点灯することになる。1番目のLEDはφ1を5Vに戻すことにより、発光サイリスタのアノード−カソード間の電位差がなくなり、サイリスタの最低保持電流を流せなくなるため、発光サイリスタSL1はOFFになる。
【0007】次に、サイリスタST1からサイリスタST2にサイリスタのON条件の転送について説明する。発光サイリスタST1がOFFしても、φ1が0Vのままなので、転送用サイリスタST1はONのままであり、従って、転送用サイリスタST1のゲート電圧Va≒5Vであり、Vb=3.7Vである。
【0008】この状態で、φ2を5Vから0Vに変化させると、転送用サイリスタST2は、アノード電位が5V、カソード電位が0V、ゲート電位が3.7Vとなり、転送用サイリスタST2はONになる。そして、転送用サイリスタST2がONした後、φ1が0Vから5Vに変化すると、転送用サイリスタST1は発光サイリスタSL1がOFFしたのと同様にしてOFFになる。転送用サイリスタのONがサイリスタST1からサイリスタST2に移ることになる。そして、φ1を5Vから0Vにすると、発光用サイリスタSL2がONになって発光する。
【0009】なお、ONしている発光サイリスタのみが転送用サイリスタにより発光されるのは、転送用サイリスタがONしていない場合、ONしているサイリスタの隣のサイリスタを除いて、ゲート電圧が0Vであるため、サイリスタのON条件とならず、隣のサイリスタについても発光用サイリスタがONすることにより、φ1の電位は3.4V(発光用サイリスタの順方向電圧降下分)となるため、隣のサイリスタは、ゲート・カソード間の電位差がないため、ONすることができないからである。
【0010】以上、φIを0Vにすることにより、発光サイリスタがONになって発光する例を説明したが、実際のプリント動作においては、当然、そのタイミングで実際に発光させるかさせないかを、画像データに対応させて制御する必要がある。
【0011】このような画像データとしては、図7の画像データφDがあり、SLEDのφI端子には、外部においてφIと画像信号の論理和をとり、画像データが0Vの場合にのみ、実際に、SLEDのφI端子が0Vになって発光し、画像データが5Vの場合は、SLEDのφI端子が5Vのままとなって発光しないようになっている。
【0012】図8はSLEDアレーの実装例を示す。ベース基板812にはSLED半導体チップ811が搭載してあり、ベース基板812として、ガラスエポキシ材、セラミック材などのプリント配線板が用いられている。ベース基板812にはコネクタ813と、電源回路810と、点灯制御回路(ドライバIC(integrated circuit))814が設けてある。コネクタ813を介して、外部から制御信号、電源が受け取られる。電源回路810は電源ケーブル818を介して電源回路819に接続されていて、アレーヘッドへ電源供給を行っている。点灯制御回路814は外部からの制御信号を受け取り、SLED半導体チップの点灯制御信号を発生するものである。
【0013】ドライバIC814からの出力信号φ1、φ2、φS、φIと、負極側電源入力(本例では、グランド)が、それぞれ、SLED半導体チップにボンディングワイヤ815により接続されている。
【0014】ベース基板812には、正極側電源パターン(本例では、+5V)816が引かれている。ベース基板に引かれた正極側電源パターン816は、SLED半導体チップの裏面電極と銀ペーストで接着固定され、電気的導電がとられている。
【0015】このようなSLEDアレーヘッドは、CCD(charge coupled device)センサ等を含むイメージリーダ部と、イメージリーダ部からの画像データに基づき電子写真方式による画像形成を行うプリンタ部を備える画像形成装置において、光書き込み装置として使用される。すなわち、感光ドラムを帯電器により一次帯電させ、画像データに基づいてSLEDアレーヘッドにより感光ドラム上に静電潜像を形成し、この静電潜像を現像器により現像してトナー像を形成し、転写装置により記録媒体に転写するものである。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】(SLEDチップ内配線不良)このようなSLEDアレーでは、各チップの発光動作制御を行うのに、多数のコントロール電気信号を送る必要があり、その結果としてチップ内はリソグラフィー技術による密集した微細なパターン配線や構造が多数敷かれる。
【0017】この様な場合、当然、塵・不純物混入によるリソグラフィー配線不良、リソグラフィー形成後の突発性の高圧静電的破壊(静電気破壊)による各PN接合部および内層絶縁膜の(逆)耐圧性能劣化が生じる。
【0018】(SLED配線不良回避の従来方法)SLED配線が平面パターンであれば、顕微鏡による綿密な視覚判定によって、配線不良を取り除く方法もあるが、チップの層間部における耐圧性能劣化などは、この判定による発見が困難である。そこで、従来は、実際に発光動作を行い、指定入力信号に対し、その発光輝度や発光パターンをフォトダイオード、CCDなどにより検知、画像解析することによって、配線不良検査を行っていた。
【0019】次に、この配線不良検査について図9を参照して説明する。まず、点灯制御回路814に特定の1ビットが点灯するように制御信号を設定する。点灯した1ビットからの光をレンズ902を介して半透明ミラー904に導き、半透明ミラー904によりフォトダイオード903とCCD901に分ける。この状態で、フォトダイオード903の電流を測定する。これを全てのビット、全SLEDアレーチップ811について行う。次に、全ビットが点灯するように制御信号を設定する。この状態で、CCD901で各ビットの光量を測定する。これを全チップについて行う。これによって、正常な発光が得られない、少なくとも配線不良のあるチップを全て発見することができる。
【0020】しかしながら、上記従来例では、あくまでも発光動作上で明確な性能劣化が無い限り、検出は不可能であった。例えば、各組立後工程において相当な静電ダメージを受け、PN接合部の逆方向漏れ電流特性に性能劣化の前兆が現われていたとしても検出することができなかった。
【0021】このような発光点は出荷時の発光量確認試験では問題ないと判断されても、その後、PN接合部の劣化が急速に進行し、所望の寿命性能を満足できなくなる場合もありうる。
【0022】こういった不良を発見するためには、従来方法では、場合によっては長時間の連続動作によるエージングが必要であり、これは電力消耗、スペースといった多くの点でコスト高で、スループットも低かった。
【0023】本発明の第1の目的は、上記のような問題点を解決し、発光素子アレーヘッドの性能を試験することができる性能試験装置を提供することにある。
【0024】本発明の第2の目的は、上記のような問題点を解決し、発光素子アレーヘッドの性能を試験することができる画像形成装置を提供することにある。
【0025】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、発光素子アレーと、該発光素子アレーの複数の外部端子に所定の駆動信号を供給して構成発光素子を順次に駆動する駆動手段とを有する発光素子アレーヘッドの性能試験装置において、前記駆動信号に代えて全非発光データを前記複数の外部端子に供給して当該発光素子アレーヘッドの消費電流を測定する電流測定手段と、該電流測定手段により測定された消費電流値と正常時の消費電流値とを比較した結果に基づき当該発光素子アレーヘッドの性能が劣化したか否かを判定する判定手段とを備えたことを特徴とする。
【0026】請求項1において、判定手段により当該発光素子アレーヘッドの性能が劣化したと判定された場合にその旨を表示する表示制御手段をさらに備えることができる。
【0027】請求項1において、発光素子アレーの構成発光素子は、発光サイリスタとすることができる。
【0028】請求項3において、電流測定手段は、各発光サイリスタのゲートに信号を入力せず、アノードおよびカソードに所定のバイアス電圧を印加した状態で消費電流を測定することができる。
【0029】請求項5の発明は、発光素子アレーと、該発光素子アレーの複数の外部端子に所定の駆動信号を供給して構成発光素子を順次に駆動する駆動手段とを有する発光素子アレーヘッドの性能試験装置において、前記発光素子アレーの電源端子と、グランド端子と、前記複数の外部端子との間の抵抗値を測定する測定手段と、該測定手段により測定された各抵抗値と正常時の対応する各抵抗値とを比較して当該発光素子アレーヘッドに低寿命素子が存在するか否かを判定する判定手段とを備えたことを特徴とする。
【0030】請求項5において、判定手段により当該発光素子アレーヘッドに静電破壊が存在すると判定された場合にその旨を表示する表示制御手段をさらに備えることができる。
【0031】請求項5において、測定手段は、測定により得られた抵抗値をストアするストア手段を有することができる。
【0032】請求項5において、発光素子アレーの構成発光素子は、発光サイリスタとすることができる。
【0033】請求項9の発明は、請求項1ないし4のいずれかに記載の性能試験装置を有することを特徴とする。
【0034】請求項10の発明は、請求項5ないし8のいずれかに記載の性能試験装置を有することを特徴とする。
【0035】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
【0036】<第1の実施の形態>図1は本発明の第1の実施の形態を示す。図1において、100は画像形成装置のプリンタ部である。101はSLEDチップである。複数のSLEDチップ101によりアレーが構成されている。102は各SLEDチップ101を駆動するSLED駆動回路である。SLED駆動回路102とSLEDチップ101のアレーとによりSLEDヘッドが構成してある。
【0037】103は電源部であり、SLEDヘッドに電力を供給し、電流量をモニタするものである。104は画像データ処理部であり、SLED駆動回路102に画像データを供給するものである。105は画像データ受信インタフェースであり、画像データ処理部104に画像データを供給するものである。108はゲートセレクタであり、画像データ処理部104への入力を選択するためのものである。107は表示パネルであり、SLEDヘッドの交換等を表示するためのものである。109は感光ドラムである。
【0038】106はコントローラであって、ノーマルモードでは、ゲートセレクタ108を画像データ受信インタフェース105側に切り換え、サービスモードでは、ゲートセレクタ108をコントローラ106側に切り換え、SLEDチップ101のアレーの性能劣化を検査する動作へ移行できる。ゲートセレクタ108が画像データ受信インタフェース105側に切り換えられている場合には、パーソナルコンピュータやスキャナなどからの画像データを画像データ受信インタフェース105で受け取り、画像データ処理部104を介してSLED駆動回路102に供給し、SLED駆動回路102によりSLEDチップ101が駆動制御される。SLEDヘッドが画像データに合わせて発光されると、感光ドラム109に潜像が形成される。
【0039】次に、複数のSLEDチップ101よりなるアレーの性能試験方法を説明する。コントローラ106はゲートセレクタ108を制御して、全非発光データを定常的に画像データ処理部104に供給し、この発光電流が無い低消費電流の状態で、電源部103と通信してSLEDヘッドへの供給電流量を検出する。そして、検出電流値と所定の閾値とを比較し、検出電流値が所定の閾値を超えた場合は、表示パネル107に「SLEDチップ劣化傾向検出」と表示し、サービスマンに当該SLEDヘッドの交換を促す。
【0040】検出電流値が所定の閾値を超える状態は、SLEDチップ101内のPN接合の(逆)耐圧性能劣化が起こり始め、SLEDチップ101のアレー中の信号φS、φI、φ1、φ2、GNDの5本の基板上パターン配線と、基板電極5V(裏面)の間のリーク電流が徐々に大きくなって、SLED駆動回路102の全消費電流を含めたSLEDヘッドの全消費電流が増加する状態である。
【0041】上述した手順によって検出された電源電流量の時間変化の一例を図2に示す。図2から、出荷前点検では、電流値は適正値であるが、点検日から4ヶ月目に、電流値が所定の閾値を超え、SLEDチップ101のアレーに性能劣化が起こっているものがあることが分かり、そして、点検日から6ヶ月目には、非発光点による形成された画像の乱れが発生したことが分かる。
【0042】本実施の形態の画像形成装置によれば、出荷前点検日から4ヶ月を経過した時点で、異常を発見できるため、事前に、このSLEDヘッドの交換を行うことができ、このようなトラブルを避けることが可能である。
【0043】<第2の実施の形態>図3は本発明の第2の実施の形態を示す。これは画像形成装置の例であり、この画像形成装置のプリンタ部には、SLEDチップアレー300が設けてあり、SLEDチップアレー300へは、1チップにφS、φI、φ1、φ2、GNDの5本の基板上パターン配線があり、基板電極として5Vを裏面からとっており、配線は計6本ある。SLEDチップは実際にはアレー上に繰り返し並べてあるが、図3には図面を簡単にするため1つのSLEDチップのみを図示している。
【0044】この画像形成装置は、ROM(read only memory)306と、RAM(randomaccess memory)305と、CPU(central processing unit)303と、ビデオインタフェース307と、抵抗測定部302と、デコーダ304とが、システムバスを介して相互に接続してある。ビデオインタフェース307にはディスプレイ308が接続してある。
【0045】ROM306には制御プログラムがストアしてある。CPU303はROM306の制御プログラムに従って、画像形成装置の各部を制御するものである。RAM305はCPU303のワークエリアとして用いられている。
【0046】デコーダ304はリレーアレー301を制御するための制御信号をデコードするものである。リレーアレー301はデコーダ304によるデコード結果に従って、リレーアレーを構成するリレーのうちの1つのリレーを閉成させて、φS、φI、φ1、φ2、GNDの5本の基板上配線のうちの1つを選択導通させ、抵抗測定部302に接続するものである。抵抗測定部302はφS、φI、φ1、φ2、GNDの5本の基板上パターン配線と基板電極との間の抵抗値を測定するものである。
【0047】次に、性能試験方法を説明する。ROM306の制御プログラムに従って、CPU303により、φI、φ1、φ2、φS、GNDの基板上パターン配線に対するリレーを順次にONにさせるリレー制御信号が生成されると、デコーダ304のデコード結果に基づき、リレーアレー301のφI、φ1、φ2、φS、GNDの基板上パターン配線に対するリレーが順次にONになり、φI、φ1、φ2、φS、GNDの基板上パターン配線が抵抗測定部302に順次に接続される。そして、抵抗測定部302に接続された基板上パターン配線と基板電極との間の抵抗値が抵抗測定部302により測定され、測定結果がCPU303によりRAM305にストアされる。5V基板電極と、φI、φ1、φ2、φS、GNDの基板上パターン配線とは、OFFの発光サイリスタまたは転送サイリスタで絶縁されており、発光サイリスタまたは転送サイリスタの絶縁抵抗値は正常値では数MΩ以上になる。
【0048】一連の測定が終了すると、CPU303はRAM305の測定結果と正常時の抵抗値とを順次に比較し、比較結果に従って、静電気破壊に起因する抵抗劣化が存在するか否かを判定し、肯定判定した場合は、その旨をディスプレイ308に表示する。
【0049】抵抗値が1MΩより小さいチップは、静電気破壊による抵抗劣化傾向が見られるチップとして、NG(no good)と判定される。
【0050】図4はSLEDチップを画像形成装置に組み込む前にSLEDチップの性能試験が可能な性能試験システムを示す。SLEDチップアレー400の表面は、ドライバ基板と繋げるためのフレキシブルケーブル406と、金ワイヤ405により電極ワイヤボンディングされている。フレキシブルケーブルのパッド407に対して、針置きコンタクト装置による針電極アレー408が接触される。針置きコンタクト装置は1回の動作で、1チップ6本、全56チップで336本全ての電極接触を取り、針はそれぞれスプリング付きで各々1Ω以下の低い接触抵抗が得られる。
【0051】404はデコーダであり、パーソナルコンピュータ403からのリレー制御信号をデコードするものである。401はリレーアレーであり、デコーダからのリレー制御信号に従って、φS、φI、φ1、φ2、GNDの5本の基板上配線のうちの1つとマルチメータ402とを選択導通させるためのものである。402はマルチメータであり、φS、φI、φ1、φ2、GNDの5本の基板上パターン配線と基板電極との間の抵抗値を測定するものである。403はパーソナルコンピュータであり、リレー制御信号を生成するとともに、マルチメータ402の測定結果を記録し、測定結果に基づきSLEDチップの性能を判定し、判定結果を表示するものである。
【0052】次に、性能試験方法を説明する。まず、針置きコンタクト装置にフレキシブルケーブル付きSLEDチップアレーをセットし、針電極アレー408の針によりフレキシブルケーブルの各パッド407にコンタクトをとる。パーソナルコンピュータ403により、リレーアレー401のφI、φ1、φ2、φS、GNDの基板上パターン配線に対するリレーを順次にONにさせるリレー制御信号が生成されると、デコーダ404のデコード結果に基づき、φI、φ1、φ2、φS、GNDの基板上パターン配線に対するリレーが順次にONになり、φI、φ1、φ2、φS、GNDの基板上パターン配線がマルチメータ402に順次に接続される。そして、マルチメータ402に接続された基板上パターン配線と基板電極との間の抵抗値がマルチメータ402により測定され、測定結果がパーソナルコンピュータ403によりメモリにストアされる。5V基板電極と、φI、φ1、φ2、φS、GNDの基板上パターン配線とは、OFFの発光サイリスタまたは転送サイリスタで絶縁されており、発光サイリスタまたは転送サイリスタの絶縁抵抗値は正常値では数MΩ以上になる。
【0053】測定は1チップ当たり5本、全56チップに対して280本全てのパッドについて自動で行なわれる。
【0054】マルチメータ402による一連の測定が終了すると、パーソナルコンピュータ403はメモリの測定結果と正常時の抵抗値とを順次に比較し、比較結果に従って、静電気破壊に起因する抵抗劣化が存在するか否かを判定し、肯定判定した場合は、その旨をディスプレイに表示する。
【0055】抵抗値が1MΩより小さいSLEDチップは、静電気破壊による抵抗劣化傾向が見られるSLEDチップとして、NG(no good)と判定される。
【0056】図5は測定結果の一例を示す。図5から、21チップ目はφSワイヤ(101番目)に抵抗劣化傾向が見られ、また、47チップ目は全てのワイヤ(φS、φ1、φ2、φI、GND、231〜235番目)に抵抗劣化傾向が見られ、これらの抵抗値は1MΩ以下であることが分かる。21チップ目と47チップ目のSLEDチップは他のSLEDチップと交換する必要がある。チップ交換後は、再度、同様にして、絶縁抵抗値を測定する。
【0057】このような性能試験を行なうことにより、ワイヤーボンディングを含めた工程までにおいて微弱な静電気により破壊されたSLEDチップを発見することができ、SLEDヘッドを修復することができることになる。
【0058】本実施の形態における静電気破壊の初期不良の発見は、従来の発光計器検査に比較して、短時間で容易に行なうことができる。
【0059】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、上記のように構成したので、発光素子アレーヘッドの性能を試験することができる。
【出願人】 【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
【出願日】 平成11年7月28日(1999.7.28)
【代理人】 【識別番号】100077481
【弁理士】
【氏名又は名称】谷 義一 (外1名)
【公開番号】 特開2001−41998(P2001−41998A)
【公開日】 平成13年2月16日(2001.2.16)
【出願番号】 特願平11−214159