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【発明の名称】 プローブ及びこれを用いたプローブカード
【発明者】 【氏名】大久保 昌男

【氏名】大久保 和正

【氏名】岩田 浩

【要約】 【課題】

【解決手段】
【特許請求の範囲】
【請求項1】 プローブカードを構成する基板から垂下されて配置され、測定対象物に形成された電極パッドに略垂直に接触するプローブであって、先端には折り曲げ角度を90度以上にして相互に逆に折り曲げ形成されている少なくとも2つの折曲部を有することを特徴とするプローブ。
【請求項2】 配線パターンが形成された基板と、前記配線パターンに電気的に接続されて基板から垂下されて配置される複数のプローブと、前記基板の下面側に設けられ、前記プローブを支持するプローブ支持部材とを具備しており、前記プローブはプローブ支持部材より下側に突出する先端で、折り曲げ角度を90度以上にして相互に逆に折り曲げ形成されている少なくとも2つの折曲部を有することを特徴とするプローブカード。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ウエハ等の測定対象物に形成された半導体集積回路等の電気的諸特性を測定する際に用いられるプローブ及びこれを用いたプローブカードに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のプローブカードは、カンチレバー型と呼ばれる横向きのプローブを使用する横型タイプと、図3に示すように、垂直型と呼ばれる縦型のプローブ100を使用する縦型タイプとに大別される。
【0003】従来の横型プローブカードは、通常、全体が略横向きで且つ先端部が垂線方向に折り曲げ形成された複数のプローブと、このプローブが接続される配線パターンが形成された基板と、この基板の下面に取り付けられたプローブ支持台とを備えたものである。プローブの中腹部は、プローブ支持台の下側テーパ面に接着剤で固定されている。
【0004】一方、図3に示す従来の垂直型プローブカード(以下、従来の第1の垂直型プローブカードとも呼ぶ。)は、測定対象物であるウエハ600に形成された半導体集積回路610の電極パッド611に垂直に接触する複数のプローブ100と、このプローブ100が接続される配線パターンが形成された基板300と、この基板300の下面側に設けられ、前記プローブ100の垂直部160を支持するプローブ支持部材200とを備えている。
【0005】プローブ100は、垂直部160に略く字状に折り曲げ形成された屈曲部130が設けられている。この屈曲部130は、後述するオーバードライブ時に、プローブ100の先端部110が、半導体集積回路610の電極パッド611を傷つけて破損させてしまわないように、接触圧を抑制するために設けられている。
【0006】プローブ支持部材200は、基板300の下面から垂下された棒状の支持部材250と、この支持部材250によって、基板300と平行に支持された上側支持基板210および下側支持基板220と、上側支持基板210の上面に塗布されてプローブ100を固定するエポキシ系接着剤層270とで構成されている。
【0007】上側支持基板210と下側支持基板220とには、ウエハ600に形成された電極パッド611の配置に対応した複数個の貫通孔211、221がそれぞれ開設されている。この貫通孔211、221をプローブ100が貫通することで位置決めされて支持されるとともに、隣接するプローブ100同士の接触も未然に防止している。なお、プローブ100の屈曲部130は、上側支持基板210と下側支持基板220との間の隙間に位置するように設けられている。
【0008】プローブ100の基端部は、基板300のスルーホール311に挿入されて、ジャンピングワイヤ700を介して基板300の上面に形成された電極310に半田付けされている。
【0009】このような従来の第1の垂直型プローブカードのプローブ100の構造の一部を次のように変更した従来の別の垂直型プローブカードもある。この従来の別の垂直型プローブカードを以下、従来の第2の垂直型プローブカードとも呼ぶ。
【0010】従来の第2の垂直型プローブカードのプローブは、前記プローブ100の屈曲部130の代わりに、直線状の座屈部を設け、この座屈部の座屈で後述するオーバードライブ時の力を吸収するものである。したがって、この座屈部を有するプローブは、全体が直線状に形成されている。なお、前記座屈部を有するプローブも、前記プローブ100と同様に、上側支持基板210にエポキシ系接着剤で固定されている。
【0011】このように構成された従来の横型プローブカード(プローブカードの周辺機構は図3参照)または従来の第1の垂直型プローブカード若しくは従来の第2の垂直型プローブカードがウエハ600のテストに使用されるときには、それぞれ図3に示された固定台800に締結部材811によって固定される。この固定台800は、図示しないテストコンピュータの先端側に設けられたものである。この固定台800に固定された横型プローブカードまたは垂直型プローブカードの下側には、ウエハ600がセットされる可動テーブル700が設けられている。
【0012】以下、従来の第1の垂直型プローブカードを中心に説明する。固定台800に固定された垂直型プローブカードの基板300の上面の端子320に、テストコンピュータが接続される。ウエハ600が図示しない自動搬出入装置によって可動テーブル700にセットされる。ウエハ600が可動テーブル700によって上昇させられて、ウエハ600に形成された半導体集積回路610の電極パッド611が、プローブ100の先端部110に接触する。
【0013】この接触後、完全な接触を確保するために、更に可動テーブル700は、数十〜百数十μm上昇させられて、プローブ100の先端部110に電極パッド611が押しつけられる。これをオーバードライブと言う。
【0014】テストコンピュータからの電気信号が、端子320、電極310、ジャンピングワイヤ700、プローブ100を介して、ウエハ600に形成された半導体集積回路610とやりとりされてテストが行われる。テストが終了すると、可動テーブル700は一旦下げられ、テストが終了した半導体集積回路610の寸法分だけ水平移動させられる。この後、再度、可動テーブル700が上昇させられて、次のテストが行われる。
【0015】なお、従来の第2の垂直型プローブカードの場合も、上述した従来の第1の垂直型プローブカードの場合と同様である。
【0016】一方、従来の横型プローブカードの場合には、基本的に従来の第1の垂直型プローブカードの場合と同様であるが、オーバードライブ時の動作が次のようにやや異なる。
【0017】即ち、従来の横型プローブカードの場合には、プローブのうちで、プローブ支持台に固定されている部分よりも先端側領域が、前記オーバードライブ時に上側に押し上げられる。前記先端側領域の基端点と先端点とを結ぶ線分は、水平でなく傾斜を有したものとなっている。そのため、プローブの先端は、オーバードライブ時に押し上げられると、前記先端側領域の基端点を支点としつつ、ほぼ弧を描くように上昇させられる。即ち、オーバードライブ時に、プローブの先端にかかる垂線方向の力の一部が、水平方向の分力に変わり、プローブの先端は僅かに横滑りする。この現象は、プローブの先端が電極パッド611の表面側を摩擦等に対抗しつつ擦りながら横滑りする状態となるので、一般にスクラブ(ゴシゴシ擦ること)と呼ばれる。この現象によって、プローブの先端部が酸化や異物付着などで接触抵抗が増大するのを防ぎ、前記先端部をリフレッシュする効果がある。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】従来の横型プローブカードは、上述したような優れた特徴や後述する特徴を有しているものの、プローブを横向きに配置しているために、従来の(第1または第2の)垂直型プローブカードよりも、プローブを高密度に設けるには不向きな構造であり、プローブの配置の自由度も低い。そのため、近年、半導体集積回路の高集積化・微細化とテストコンピュータの多重化に伴う多数個の半導体集積回路の同時テストの要望が高まるにつれ、横型プローブカードよりも、垂直型プローブカードの方が脚光を浴びるようになってきた。
【0019】しかしながら、従来の第1の垂直型プローブカードの場合、取り扱い中に、設けられている数百〜数千本のプローブのうち、1本でも、ダメージが与えられて不具合が生じた場合、簡単に交換できない。つまり、プローブは、屈曲部が、上側支持基板と下側支持基板との間の隙間に位置するため、上下どちらにも引き抜くことができないという、修理上の困難さがある。
【0020】なお、多数個の半導体集積回路の同時テストが可能な垂直型プローブカードは、多いもので数千本のプローブを有しているので、高価であるから当然修理が必要になる。このとき、プローブの取り替えが比較的容易な取り付け状態となっている従来の横型プローブカードと異なり、従来の第1の垂直型プローブカードの場合、一部の不良のプローブを1本ずつ容易に交換出来ないのが欠点となっている。
【0021】かかる問題、即ち、一部の不良のプローブを1本ずつ容易に交換出来ない問題を解消したのが、前記従来の第2の垂直型プローブカードである。上述したように従来の第2の垂直型プローブカードのプローブは、全体が直線状である。よって、不具合を生じた一部のプローブは、その基端に接続されているジャンピングワイヤを外すのと前後して、プローブの基端側を固定している接着剤から外すと、上下いずれにも引き抜くことができ、新しいプローブも挿入できる。したがって、従来の第2の垂直型プローブカードの場合、プローブの1本ずつの交換は容易である。
【0022】しかし、座屈部を有するプローブを備えた従来の第2の垂直型プローブカードにおいては、座屈部の弓なり状の撓みによる座屈は弾性限界に近い部分で行われ、余裕が少ないことが多い。そのため、プローブがときとして塑性変形を起こす可能性があり、100万回程度の測定に耐えるためには信頼性にかける場合がある。
【0023】また、従来の第1および第2の垂直型プローブカードの場合、プローブの先端が僅かに横滑りするスクラブ現象が発生しないため、テストを繰り返して実使用時間が長くなると、プローブの接触抵抗が増大するという問題がある。
【0024】本発明の主たる目的は、高密度に設けられ、オーバードライブ時に余裕のある弾性変形をし、1本ずつの交換が容易なプローブと、これを用いたプローブカードを提供することにある。併せて、接触抵抗が増大するのを防ぐことが可能なプローブと、これを用いたプローブカードを提供することにある。
【0025】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決するために、本発明の請求項1に係るプローブは、プローブカードを構成する基板から垂下されて配置され、測定対象物に形成された電極パッドに略垂直に接触するプローブであって、先端には折り曲げ角度を90度以上にして相互に逆に折り曲げ形成されている少なくとも2つの折曲部を有している。
【0026】本発明の請求項2に係るプローブカードは、配線パターンが形成された基板と、前記配線パターンに電気的に接続されて基板から垂下されて配置される複数のプローブと、前記基板の下面側に設けられ、前記プローブを支持するプローブ支持部材とを備えており、前記プローブはプローブ支持部材より下側に突出する先端で、折り曲げ角度を90度以上にして相互に逆に折り曲げ形成されている少なくとも2つの折曲部を有している。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明のプローブを用いた本発明の実施の形態に係るプローブカードを図1および図2を参照しつつ説明する。なお、本発明の実施の形態に係るプローブカードは、前記図3に示した従来の垂直型プローブカードの代わりに、図3に示した固定台800に固定されて使用されるものである。図1は本発明の実施の形態に係るプローブカードを示す概略的断面説明図、図2は本発明の実施の形態に係るプローブカードに用いられるプローブの先端側を示す概略的正面図である。
【0028】本発明の実施の形態に係るプローブカードは、配線パターン(図示省略)が形成された基板300と、前記配線パターンに電気的に接続されて基板300から垂下されて配置される複数のプローブ100と、前記基板300の下面側に設けられ、前記プローブ100を支持するプローブ支持部材200とを備えており、前記プローブ100はプローブ支持部材200より下側に突出する先端で、折り曲げ角度を90度以上にして相互に逆に折り曲げ形成されている2つの折曲部142A、142Bを有している。
【0029】前記プローブ100は、直線状の垂直部160と、この垂直部160の先端側である接触部140に2つの折曲部142A、142Bを有している。折曲部142A、142Bは、折り曲げ角度を90度以上、例えば100度にして相互に逆に折り曲げ形成されている。折曲部142A、142B間は横向き部分となり、オーバードライブ時にバネとしての機能を発揮する。折曲部142Aよりも先端側は、電極パッド611に略垂直に接触するように略垂直になっている。
【0030】プローブ100は、例えば、次のようにして形成される。先ず、直径50μmのレニュウム3%を含有するタングステン線を電解研磨して、先端を尖らせたものを形成する。このものについて、先端の直径が25μmとなる位置で切断し、この位置より12mmの位置で更に切断して、直線状のものを得る。この直線状のものの尖っている端(即ち、プローブ100の接触部140の先端141となる部分)から1mmの位置で100度折り曲げて折曲部142Aとし、この折曲部142Aから更に2mmの位置で逆方向に100度折り曲げて折曲部142Bとする。なお、図2ではプローブ100の先端141は、その先端141の移動状況がわかりやすいように図示上尖らせているが、実際には、上述したように直径が例えば25μmに形成されている。
【0031】プローブ支持部材200は、例えば、基板300の下面から垂下された棒状の支持部材250と、この支持部材250によって、基板300と平行に支持された上側支持基板210及び下側支持基板220と、上側支持基板210の上面に塗布されてプローブ100を固定するエポキシ系等の接着剤層270とで構成されている。
【0032】上側支持基板210と下側支持基板220とには、ウエハ600に形成された電極パッド611の配置に対応した複数個の貫通孔211、221がそれぞれ開設されている。この貫通孔211、221をプローブ100が貫通することで位置決めされて支持されるとともに、隣接するプローブ100同士の接触も未然に防止している。
【0033】なお、上側支持基板210と下側支持基板220とは、例えば、厚さ0.25mmのマシナブルセラミックス(例えば三井鉱山株式会社の商品名マセライトなどが適している。)である。貫通孔211の大きさはプローブ100の垂直部160を挿入可能なサイズである。即ち、貫通孔211の大きさは50μmより若干大きい程度でよい。また、貫通孔221の大きさは、例えば、プローブ100の垂直部160のサイズ50μmよりやや大きい60μmである。
【0034】基板300には、前記貫通孔211、221と一直線状となる位置に、プローブ100の基端を挿入可能なスルーホール311が形成されている。基板300の上面には、プローブ100の基端がジャンピングワイヤ700を介して接続される電極310と、図示しないテストコンピュータが接続される端子320とが形成されている。基板300には、図3に示した固定台800に固定する締結部材(図示省略)用の貫通孔(図示省略)が設けられている。
【0035】このように構成された本発明の実施の形態に係るプローブカードを組み立てる際には、例えば、プローブ100の垂直部160を貫通孔221、211に挿入し、更に、スルーホール311に挿入する。プローブ100の垂直部160の基端はジャンピングワイヤ700に接続される。なお、例えば、上側支持基板210と下側支持基板220と間の距離は5mmにして組み立てられる。
【0036】一方、ジャンピングワイヤ700の他端は電極310に接続される。なお、接着剤層270は、塗布によって、上側支持基板210の上面に設けられるが、その代わりに上側支持基板210の下面に設けてもよく、もちろん上側支持基板210の上面及び下面に設けてもよい。
【0037】このようにして組み立てられた本発明の実施の形態に係るプローブカードは、図3に示した固定台800に図示しない締結部材によって固定されてウエハ600のテストに使用される。可動テーブル700にセットされたウエハ600に形成された半導体集積回路610の電極パッド611が、オーバードライブ時に、プローブ100の接触部140の先端141に対して垂線方向に押し上げられると、プローブ100は、図2に示すようになる。即ち、プローブ100の接触部140の先端141は、折曲部142Bを支点として、ほぼ弧を描くように上昇させられる。即ち、オーバードライブ時に、プローブ100の接触部140の先端141にかかる垂線方向の力の一部が、水平方向の分力に変わり、プローブ100の先端141は僅かに横滑りする。
【0038】実際に測定してみると、プローブ100の接触部140のバネ圧は平均で約13g、100μmのオーバードライブ時のスクラブ量(プローブ100の先端141の水平移動量)は約5μmであり、適切であった。なお、電極パッド611の大きさは例えば100μm角程度である。
【0039】このように本発明の実施の形態に係るプローブカードは、適切なスクラブ現象が発生するので、プローブ100の接触部140の先端141が酸化や異物付着などで接触抵抗が増大するのを防ぐことができる。
【0040】また、本発明の実施の形態に係るプローブカードの場合、不具合を生じたプローブ100は、その基端に接続されているジャンピングワイヤ700を外すのと前後して、プローブ100の基端側を固定している接着剤層270から外すだけで、容易に下方に引き抜くことができる。また、新しいプローブ100は、その基端側から、挿入することが容易である。なぜならば、プローブ100の折曲部142A、142Bが形成されている接触部140は、下側支持基板220よりも下側に配置されており、プローブ支持部材200に支持されているプローブ100の垂直部160が直線状に形成されているからである。なお、挿入されたプローブ100は、再度その基端にジャンピングワイヤ700が接続される一方、接着剤が塗布されて固定される。このように、不具合を生じた一部のプローブ100の交換は、1本ずつでも容易である。
【0041】また、本発明の実施の形態に係るプローブカードの場合、基板300から垂下され、且つ電極パッド611に略垂直に接触するプローブ100を有しているので、基本的に、垂直型プローブカードの部類に入る構造をしており、プローブ100を高密度に設けることができる。
【0042】また、プローブ100の接触部140の折曲部142A、142B間は、特別に他よりも細く形成する必要がなく、オーバードライブ時に余裕のある弾性変形をすることの可能な構造である。即ち、このプローブ100の弾性限界の大きさは大きい状態とすることができる。
【0043】なお、本発明の実施の形態に係るプローブカードにおいて、例えば、折曲部142A、142B間の太さ寸法を変更することによって、プローブ100の弾性限界の大きさ、前記バネ圧が調整可能である。また、折曲部142A、142B間の長さ寸法を変更することによって、プローブ100の前記弾性限界の大きさ、前記バネ圧、前記スクラブ量が調整可能である。
【0044】更に、前記折り曲げ角度を変更することによって、前記スクラブ量が調整可能である。前記折り曲げ角度は、90度以上が好ましいものの、90度以したすることも可能である。前記折り曲げ角度が90度以下になると、プローブ100の基端寄りの折曲部142Bが、先端141寄りの折曲部142Aよりも常に低い位置に配置されることになる。よって、前記垂直部160寄りの折曲部142Bがオーバードライブ時にウエハ600に接触することのないように設計上、注意が必要である。
【0045】本発明の実施の形態に係るプローブカードの場合、折曲部は2つとしたが、もちろん、3つ以上の折曲部を形成してもよい。ただし、3つ以上の折曲部を形成するには、工数が増えるので、製造コスト的には2つの方が好ましい。
【0046】また、1つの折曲部とすることも可能である。この場合、プローブの先端を電極パッドに略垂直に接触するようにするためには、折曲部は例えば湾曲させて形成するようになる。この場合、製造上、2つの折曲部のときよりは、手間であるので、製造コスト的には2つの方が好ましいのである。
【0047】なお、プローブの先端を電極パッド611に略垂直に接触するようにするのは、スクラブ現象によって、プローブの先端が電極パッド611の表面側の摩擦等の影響を確実に受けるようにするためである。もし、プローブの先端が電極パッド611に浅い角度で接触する場合は、オーバードライブ時に、プローブの先端が電極パッド611の表面側の摩擦等の影響を殆ど受けないので、途中で止まることなく横滑りし、電極パッド611からはみ出てしまうおそれが高くなるからである。もちろん、電極パッド611からプローブの先端がはみ出てしまうとテスト結果は誤ったものとなってしまうので、このような状態にならないようにする必要がある。
【0048】よって、例えばもし、1つの折曲部のとき、前記湾曲させて形成するのではなく、単純に真っ直ぐのまま折り曲げる場合、プローブの先端を電極パッド611に略垂直に接触するようにすると、プローブは殆ど直線状になる。この場合、このままでは、オーバードライブ時に電極パッド611を破損させてしまうおそれがあるので、別途、座屈部(下記参照)を設けるとよい。
【0049】ところで、本発明の実施の形態に係るプローブカードの場合、プローブ100の垂直部160は直線状であるとし、特に径は同じにしているが、この垂直部160の一部であって、上側支持基板210と下側支持基板220との間の隙間に位置する部分を他よりも細く形成した座屈部としてもよい。これにより、オーバードライブ時にかかる力を折曲部以外に座屈部でも吸収させることができる。したがって、この場合、最も基端側に設けられた折曲部から先端にかけての部分のバネ圧を大きくしてもよくなり、先端側部が平面視で占める領域をより小さくできる。即ち、プローブをより密集して設けることが可能になる。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1に係るプローブは、プローブカードを構成する基板から垂下されて配置され、測定対象物に形成された電極パッドに略垂直に接触するプローブであって、先端には折り曲げ角度を90度以上にして相互に逆に折り曲げ形成されている少なくとも2つの折曲部を有している。
【0051】よって、本発明の請求項1に係るプローブは、プローブカードに高密度に設けることができる。また、最も上側にある折曲部よりも先端側の部分であって、垂線方向の部分になっていない部分(横向き部分とも呼ぶ。)は、垂線方向の部分よりも、オーバードライブ時の垂線方向の力を弾力性でもって緩和する弾性体としての機能を発揮する。前記横向き部分は、他より特別細く形成する必要もないので、オーバードライブ時に余裕のある弾性変形をする部分となる。
【0052】更に、基板から垂下されるプローブはプローブカードに設けられたとき、プローブの垂直部がプローブ支持部材によって支持されるのが普通である。つまり、折曲部を備えているプローブの先端側である接触部は、プローブ支持部材によって支持されない部分である。そして、前記プローブは、1本ずつの交換に支障をきたすおそれのある部分は、プローブの垂直部に特に備えているわけではない。そのため、基板から垂下されるプローブは、一部のプローブに不具合が生じて交換したい場合に、プローブ支持部材から前記不具合が生じたプローブを1本ずつ下側に支障なく引き抜くことが可能である一方、新たなプローブはプローブ支持部材に対して、その下側からプローブの垂直部を支障なくセットすることが可能である。
【0053】したがって、本発明の請求項1に係るプローブは、プローブカードに高密度に設けることができるプローブであって、メンテナンスコストを従来よりも低くできるものとなっている。
【0054】一方、本発明の請求項2に係るプローブカードは、配線パターンが形成された基板と、前記配線パターンに電気的に接続されて基板から垂下されて配置される複数のプローブと、前記基板の下面側に設けられ、前記プローブを支持するプローブ支持部材とを備えており、前記プローブはプローブ支持部材より下側に突出する先端で、折り曲げ角度を90度以上にして相互に逆に折り曲げ形成されている少なくとも2つの折曲部を有している。
【0055】このプローブカードは、前記請求項1に係るプローブを用いたものであるので、上述と同様の効果を得ることができる。
【出願人】 【識別番号】000232405
【氏名又は名称】日本電子材料株式会社
【出願日】 平成11年7月30日(1999.7.30)
【代理人】 【識別番号】100085936
【弁理士】
【氏名又は名称】大西 孝治 (外1名)
【公開番号】 特開2001−41978(P2001−41978A)
【公開日】 平成13年2月16日(2001.2.16)
【出願番号】 特願平11−216851