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【発明の名称】 クロック・ツリー・シンセシス用回路ブロック及びクロック・ツリー回路及びクロック・ツリー回路の設計方法
【発明者】 【氏名】三谷 則子

【要約】 【課題】通常動作モードとテスト動作モードを有し、ポジティブ・エッジ・トリガ型論理回路群とネガティブ・エッジ・トリガ型論理回路群が混在する論理回路において、通常動作モードでは同じクロック信号を、テスト動作モードでは異なるクロック信号を各々のエッジ・トリガ型論理回路群に供給するクロック・ツリー回路のクロック・スキューの問題を解決する。

【解決手段】セレクタ7と、クロック・バッファ回路群72及び排他的論理和回路群73とを備えたクロック・ツリー・シンセシス用回路ブロック71とを備え、クロック・ツリー・シンセシス処理は、この回路ブロック71により、単一のクロック・ツリー回路として処理する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 通常動作モードとテスト動作モードとを有し、クロック信号の立ち上がりエッジでトリガ動作するポジティブ・エッジ・トリガ型論理回路群及びクロック信号の立ち下がりエッジでトリガ動作するネガティブ・エッジ・トリガ型論理回路群が混在する論理回路に、通常動作モード時には、前記ポジティブ・エッジ・トリガ型論理回路群及びネガティブ・エッジ・トリガ型論理回路群の各々にシステム・クロック信号をクロック信号として供給し、テスト動作モード時には、前記ポジティブ・エッジ・トリガ型論理回路群にはテスト・クロック信号をクロック信号として、前記ネガティブ・エッジ・トリガ型論理回路群にはテスト・クロック信号を反転した信号をクロック信号として供給するクロック・ツリー回路において、前記クロック・ツリー回路は、動作モード選択信号により、通常動作モ−ド時には前記システム・クロック信号を選択出力し、テスト動作モード時には、テスト・クロック信号を選択出力するクロック信号制御回路と、前記クロック信号制御回路の出力クロック信号を入力とするクロック・バッファ回路群及び前記クロック信号制御回路の出力クロック信号を一方の入力、前記動作モード選択信号をもう一方の入力とする排他的論理和回路群を備えたクロック・ツリー・シンセシス用回路ブロックとを備え、前記クロック・ツリー・シンセシス用回路ブロックが、前記ポジティブ・エッジ・トリガ型論理回路群には前記クロック・ツリー・シンセシス用回路ブロックのクロック・バッファ回路群の出力を供給し、前記ネガティブ・エッジ・トリガ型論理回路群には前記クロック・ツリー・シンセシス用回路ブロックの排他的論理和回路群の出力を供給することを特徴とするクロック・ツリー・シンセシス用回路ブロック。
【請求項2】 前記クロック・ツリー・シンセシス用回路ブロックのクロック・バッファ回路を前記のポジティブ・エッジ・トリガ型論理回路毎に、排他的論理和回路を前記ネガティブ・エッジ・トリガ型論理回路毎に設けるようにしたことを特徴とする請求項1記載のクロック・ツリー・シンセシス用回路ブロック。
【請求項3】 前記クロック・ツリー・シンセシス用回路ブロックのクロック・バッファ回路を前記のポジティブ・エッジ・トリガ型論理回路群毎に、排他的論理和回路を前記ネガティブ・エッジ・トリガ型論理回路群毎に設けるようにしたことを特徴とする請求項1記載のクロック・ツリー・シンセシス用回路ブロック。
【請求項4】 通常動作モードとテスト動作モードとを有し、クロック信号の立ち上がりエッジでトリガ動作するポジティブ・エッジ・トリガ型論理回路群及びクロック信号の立ち下がりエッジでトリガ動作するネガティブ・エッジ・トリガ型論理回路群が混在する論理回路に、通常動作モード時には、前記ポジティブ・エッジ・トリガ型論理回路群及びネガティブ・エッジ・トリガ型論理回路群の各々にシステム・クロック信号をクロック信号として供給し、テスト動作モード時には、前記ポジティブ・エッジ・トリガ型論理回路群と、前記ネガティブ・エッジ・トリガ型論理回路群とで異なる信号をクロック信号として供給するクロック・ツリー回路において、前記クロック・ツリー回路は、請求項1、2または請求項3記載のクロック・ツリー・シンセシス用回路ブロックと同じ回路構成のクロック・ツリー・シンセシス用回路ブロックを備え、前記クロック・ツリー・シンセシス用回路ブロックが、前記ポジティブ・エッジ・トリガ型論理回路群にはそのクロック・バッファ回路群の出力をクロック信号として供給し、前記ネガティブ・エッジ・トリガ型論理回路群には、その排他的論理和回路群の出力をクロック信号として供給することを特徴とするクロック・ツリー回路。
【請求項5】 通常動作モードとテスト動作モードとを有し、クロック信号の立ち上がりエッジでトリガ動作するポジティブ・エッジ・トリガ型論理回路群及びクロック信号の立ち下がりエッジでトリガ動作するネガティブ・エッジ・トリガ型論理回路群が混在する論理回路に、通常動作モード時には前記ポジティブ・エッジ・トリガ型論理回路群及びネガティブ・エッジ・トリガ型論理回路群の各々にシステム・クロック信号をクロック信号として供給し、テスト動作モード時には前記ポジティブ・エッジ・トリガ型論理回路群にはテスト・クロック信号をクロック信号として、前記ネガティブ・エッジ・トリガ型論理回路群にはテスト・クロック信号を反転した信号をクロック信号として供給するクロック・ツリー回路において、前記クロック・ツリー回路は、動作モード選択信号により、通常動作モ−ド時には前記システム・クロック信号を選択出力し、テスト動作モード時には、テスト・クロック信号を選択出力するクロック信号制御回路と、前記クロック信号制御回路の出力クロック信号を入力とするクロック・バッファ回路群及び前記クロック信号制御回路の出力クロック信号を一方の入力、前記動作モード選択信号をもう一方の入力とする排他的論理和回路群を備えたクロック・ツリー・シンセシス用回路ブロックとを備え、前記クロック・ツリー・シンセシス用回路ブロックが、前記ポジティブ・エッジ・トリガ型論理回路群には前記クロック・ツリー・シンセシス用回路ブロックのクロック・バッファ回路群の出力を供給し、前記ネガティブ・エッジ・トリガ型論理回路群には前記クロック・ツリー・シンセシス用回路ブロックの排他的論理和回路群の出力を供給するようにしたことを特徴とするクロック・ツリー回路。
【請求項6】 前記クロック・ツリー・シンセシス用回路ブロックのクロック・バッファ回路を前記のポジティブ・エッジ・トリガ型論理回路毎に、排他的論理和回路を前記ネガティブ・エッジ・トリガ型論理回路毎に設けるようにしたことを特徴とする請求項5記載のクロック・ツリー回路。
【請求項7】 前記クロック・ツリー・シンセシス用回路ブロックのクロック・バッファ回路を前記のポジティブ・エッジ・トリガ型論理回路群毎に、排他的論理和回路を前記ネガティブ・エッジ・トリガ型論理回路群毎に設けるようにしたことを特徴とする請求項5記載のクロック・ツリー回路。
【請求項8】 前記テスト動作モードが、スキャンパス・フリップフロップのデータ・シフト動作モードであり、前記テスト・クロック信号がスキャンパス・シフト・クロック信号であり、前記ポジティブ・エッジ・トリガ型論理回路群がポジティブ・エッジ・トリガ型スキャンパス・フリップフロップ群であり、前記ネガティブ・エッジ・トリガ型論理回路群がネガティブ・エッジ・トリガ型スキャンパス・フリップフロップ群である請求項5、6、または請求項7記載のクロック・ツリー回路。
【請求項9】 通常動作モードとテスト動作モードとを有し、クロック信号の立ち上がりエッジでトリガ動作するポジティブ・エッジ・トリガ型論理回路群及びクロック信号の立ち下がりエッジでトリガ動作するネガティブ・エッジ・トリガ型論理回路群が混在する論理回路に、通常動作モード時には、前記ポジティブ・エッジ・トリガ型論理回路群及びネガティブ・エッジ・トリガ型論理回路群の各々にシステム・クロック信号をクロック信号として供給し、テスト動作モード時には、前記ポジティブ・エッジ・トリガ型論理回路群と、前記ネガティブ・エッジ・トリガ型論理回路群とで異なる信号をクロック信号として供給するようにしたクロック・ツリー回路において、前記テスト動作モードが、前記システム・クロック信号の故障検出動作モードであり、前記クロック・ツリー回路は、前記システム・クロック信号と前記テスト・クロック信号との論理和をとる論理和回路と、前記論理和回路の出力クロック信号を入力とするクロック・バッファ回路群及び、前記論理和回路の出力クロック信号を一方の入力、テスト・クロック信号をもう一方の入力とする排他的論理和回路群を備えたクロック・ツリー・シンセシス用回路ブロックとを備え、前記クロック・ツリー・シンセシス用回路ブロックが、前記ポジティブ・エッジ・トリガ型論理回路群には、そのクロック・バッファ回路群の出力を供給し、前記ネガティブ・エッジ・トリガ型論理回路群には、その排他的論理和回路群の出力を供給することを特徴とするクロック・ツリー回路。
【請求項10】 クロック・ツリー回路が請求項4、5、6、7、8または請求項9記載のクロック・ツリー回路であることを特徴とするクロック・ツリー回路の設計方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、クロック・ツリー回路及びクロック・ツリー回路の設計方法に関し、特に、通常動作モードとテスト動作モードとを有し、クロック信号の立ち上がりエッジでトリガ動作するポジティブ・エッジ・トリガ型論理回路群及びクロック信号の立ち下がりエッジでトリガ動作するネガティブ・エッジ・トリガ型論理回路群が混在する論理回路に、一例として、通常動作時には、前記ポジティブ・エッジ・トリガ型論理回路群及びネガティブ・エッジ・トリガ型論理回路群の各々にシステム・クロック信号をクロック信号として供給し、テスト動作モード時には、例えば、前記ポジティブ・エッジ・トリガ型論理回路群にはテスト・クロック信号をクロック信号として、前記ネガティブ・エッジ・トリガ型論理回路群にはテスト・クロック信号を反転した信号をクロック信号として供給するというように、前記ポジティブ・エッジ・トリガ型論理回路群と前記ネガティブ・エッジ・トリガ型論理回路群とで異なる信号を供給するクロック・ツリー回路及びクロック・ツリー回路の設計方法、及びこのようなクロック・ツリー回路に適したクロック・ツリー・シンセシス用回路ブロックに関する。
【0002】
【従来の技術】以下に図面を参照して従来技術を説明する。
【0003】従来例として、通常動作モードとテスト動作モードとを有し、クロック信号の立ち上がりエッジでトリガ動作するポジティブ・エッジ・トリガ型論理回路群及びクロック信号の立ち下がりエッジでトリガ動作するネガティブ・エッジ・トリガ型論理回路群が混在する論理回路に、通常動作時には、前記ポジティブ・エッジ・トリガ型論理回路群及びネガティブ・エッジ・トリガ型論理回路群の各々にシステム・クロック信号をクロック信号として供給し、テスト動作モード時には、前記ポジティブ・エッジ・トリガ型論理回路群にはテスト・クロック信号をクロック信号として、前記ネガティブ・エッジ・トリガ型論理回路群にはテスト・クロック信号を反転した信号をクロック信号として供給するクロック・ツリー回路の例を、図5に示す。
【0004】図5において、ポジティブ・エッジ・トリガ型論理回路群80には、第1のセレクタ51から、動作モード選択信号(AMC)55により、通常動作モード時にはシステム・クロック信号(CLK)53が、テスト動作モード時にはテスト・クロック信号(SCLK)54がクロック信号56としてクロック・ツリー・シンセシス用ブロック58を介して供給され、ネガティブ・エッジ・トリガ型論理回路群81には、第2のセレクタ52から、動作モード選択信号55により通常動作モード時にはシステム・クロック信号53が、テスト動作モード時にはテスト・クロック信号54を反転した信号がクロック信号57としてクロック・ツリー・シンセシス用ブロック59を介して供給されている。この場合、第1のセレクタ51からポジティブ・エッジ・トリガ型論理回路群80までのクロック・ツリー回路と、第2のセレクタ52からネガティブ・エッジ・トリガ型論理回路群81までのクロック・ツリー回路とは、別系統のクロック・ツリー回路として別々にクロック・ツリー・シンセシス処理していた。
【0005】図6は、通常動作モードとテスト動作モードとを有し、クロック信号の立ち上がりエッジでトリガ動作するポジティブ・エッジ・トリガ型論理回路群及びクロック信号の立ち下がりエッジでトリガ動作するネガティブ・エッジ・トリガ型論理回路群が混在する論理回路に、通常動作モード時には、前記ポジティブ・エッジ・トリガ型論理回路群及びネガティブ・エッジ・トリガ型論理回路群の各々にシステム・クロック信号をクロック信号として供給し、テスト動作モード時には、前記ポジティブ・エッジ・トリガ型論理回路群と、前記ネガティブ・エッジ・トリガ型論理回路群とで異なる信号をクロック信号として供給するクロック・ツリー回路の例を示したものである。
【0006】図6で、ポジティブ・エッジ・トリガ型論理回路群90には、システム・クロック信号(CLK)60とテスト・クロック信号(TCLK)61の論理和信号が論理和回路62からクロック信号として、クロック・ツリー・シンセシス用ブロック66を介して供給され、ネガティブ・エッジ・トリガ型論理回路群91には、システム・クロック信号60とテスト・クロック信号61を反転した信号の論理積信号が論理積回路63からクロック信号として、クロック・ツリー・シンセシス用ブロック67を介して供給されている。この場合にも、論理和回路62からポジティブ・エッジ・トリガ型論理回路群90までのクロック・ツリー回路と、論理積回路63からネガティブ・エッジ・トリガ型論理回路群91までのクロック・ツリー回路とは、別系統のクロック・ツリー回路として別々にクロック・ツリー・シンセシス処理していた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前述したように、通常動作モードとテスト動作モードとを有し、クロック信号の立ち上がりエッジでトリガ動作するポジティブ・エッジ・トリガ型論理回路群及びクロック信号の立ち下がりエッジでトリガ動作するネガティブ・エッジ・トリガ型論理回路群が混在する論理回路に、通常動作モード時には、前記ポジティブ・エッジ・トリガ型論理回路群及びネガティブ・エッジ・トリガ型論理回路群の各々にシステム・クロック信号をクロック信号として供給し、テスト動作モード時には、前記ポジティブ・エッジ・トリガ型論理回路群と、前記ネガティブ・エッジ・トリガ型論理回路群とで異なる信号をクロック信号として供給するクロック・ツリー回路が、従来はポジティブ・エッジ・トリガ型論理回路群にクロック信号を供給するクロック・ツリー回路と、ネガティブ・エッジ・トリガ型論理回路群にクロック信号を供給するクロック・ツリー回路とに分けられており、別々にクロック・ツリー・シンセシス処理していたので、ポジティブ・エッジ・トリガ型論理回路群とネガティブ・エッジ・トリガ型論理回路群との間にクロック・スキューの問題が発生していた。
【0008】本発明は、このポジティブ・エッジ・トリガ型論理回路群とネガティブ・エッジ・トリガ型論理回路群との間に発生していたクロック・スキューの問題を解決するクロック・ツリー回路及びクロック・ツリー回路の設計方法を提案するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため本発明のクロック・ツリー回路及びクロック・ツリー回路の設計方法は、通常動作モードとテスト動作モードとを有し、クロック信号の立ち上がりエッジでトリガ動作するポジティブ・エッジ・トリガ型論理回路群及びクロック信号の立ち下がりエッジでトリガ動作するネガティブ・エッジ・トリガ型論理回路群が混在する論理回路に、通常動作モード時には前記ポジティブ・エッジ・トリガ型論理回路群及びネガティブ・エッジ・トリガ型論理回路群の各々にシステム・クロック信号をクロック信号として供給し、テスト動作モード時には前記ポジティブ・エッジ・トリガ型論理回路群にはテスト・クロック信号をクロック信号として、前記ネガティブ・エッジ・トリガ型論理回路群にはテスト・クロック信号を反転した信号をクロック信号として供給するクロック・ツリー回路において、前記クロック・ツリー回路は、動作モード選択信号により、通常動作モ−ド時には前記システム・クロック信号を選択出力し、テスト動作モード時には、テスト・クロック信号を選択出力するクロック信号制御回路と、前記クロック信号制御回路の出力クロック信号を入力とするクロック・バッファ回路群及び前記クロック信号制御回路の出力クロック信号を一方の入力、前記動作モード選択信号をもう一方の入力とする排他的論理和回路群を備えたクロック・ツリー・シンセシス用回路ブロックとを備え、前記クロック・ツリー・シンセシス用回路ブロックが、前記ポジティブ・エッジ・トリガ型論理回路群には前記クロック・ツリー・シンセシス用回路ブロックのクロック・バッファ回路群の出力を供給し、前記ネガティブ・エッジ・トリガ型論理回路群には前記クロック・ツリー・シンセシス用回路ブロックの排他的論理和回路群の出力を供給するようにしたことを特徴とする。
【0010】また、前記クロック・ツリー・シンセシス用回路ブロックのクロック・バッファ回路を前記のポジティブ・エッジ・トリガ型論理回路毎に、排他的論理和回路を前記ネガティブ・エッジ・トリガ型論理回路毎に設けるようにしたことを特徴とする。
【0011】あるいは、また、前記クロック・ツリー・シンセシス用回路ブロックのクロック・バッファ回路を前記のポジティブ・エッジ・トリガ型論理回路群毎に、排他的論理和回路を前記ネガティブ・エッジ・トリガ型論理回路群毎に設けるようにしたことを特徴とする。
【0012】また、本発明の別のクロック・ツリー回路及びクロック・ツリー回路の設計方法は、通常動作モードとテスト動作モードとを有し、クロック信号の立ち上がりエッジでトリガ動作するポジティブ・エッジ・トリガ型論理回路群及びクロック信号の立ち下がりエッジでトリガ動作するネガティブ・エッジ・トリガ型論理回路群が混在する論理回路に、通常動作モード時には、前記ポジティブ・エッジ・トリガ型論理回路群及びネガティブ・エッジ・トリガ型論理回路群の各々にシステム・クロック信号をクロック信号として供給し、テスト動作モード時には、前記ポジティブ・エッジ・トリガ型論理回路群と、前記ネガティブ・エッジ・トリガ型論理回路群とで異なる信号をクロック信号として供給するクロック・ツリー回路に、前記クロック・ツリー・シンセシス用回路ブロックを備えることを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について、以下に図面を参照して説明する。
【0014】図1は、本発明の第1の実施の形態のクロック・ツリー回路及びクロック・ツリー回路の設計方法を説明するブロック図である。図1において、1は、通常動作モードとスキャンパス・テスト動作モードとを有し、クロック信号74の立ち上がりエッジでトリガ動作するポジティブ・エッジ・トリガ型スキャンパス・フリップフロップ群10及びクロック信号75の立ち下がりエッジでトリガ動作するネガティブ・エッジ・トリガ型スキャンパス・フリップフロップ群11が混在する論理回路である。
【0015】システム・クロック信号(CLK)3、スキャンパス・シフト・クロック信号(SCLK)5、動作モード選択信号(AMC)6、セレクタ7、クロック・ツリー・シンセシス用回路ブロック71から構成されるクロック・ツリー回路は、通常動作モード時には、前記ポジティブ・エッジ・トリガ型スキャンパス・フリップフロップ群及びネガティブ・エッジ・トリガ型スキャンパス・フリップフロップ群の各々にシステム・クロック信号(CLK)3をクロック信号74・75として供給し、スキャンパス・テスト動作モード時には、前記ポジティブ・エッジ・トリガ型スキャンパス・フリップフロップ群にはスキャンパスシフト・クロック信号(SCLK)5をクロック信号74として、前記ネガティブ・エッジ・トリガ型スキャンパス・フリップフロップ群にはスキャンパス・シフト・クロック信号(SCLK)5を反転した信号をクロック信号75として供給するクロック・ツリー回路である。
【0016】スキャンパス・フリップフロップ群10・11は、通常動作モード時には、システム・クロック信号(CLK)3をトリガ・クロック入力として、データ入力信号12・16とデータ出力信号13、17の間でフリップフロップ動作を行う。一方、スキャンパス・テスト動作モード時には、これらのスキャンパス・フリップフロップをシリアルに接続して、スキャンパス・シフト・クロック信号(SCLK)5に従って、スキャンパス・データを順次シフト・イン、シフト・アウトするように動作する。これらのスキャンパス・フリップフロップは、動作モード選択信号(AMC)6により、通常動作モードとスキャンパス・テスト動作モードに切り換えるようにしている。
【0017】セレクタ7は、動作モード選択信号6により、通常動作モード時にはシステム・クロック信号(CLK)3をクロック信号70として選択出力し、スキャンパス・テスト動作モード時には、スキャンパス・シフト・クロック信号(SCLK)5をクロック信号70として選択出力して、クロック・ツリー・シンセシス用ブロック71を介して、各スキャンパス・フリップフロップのトリガ・クロック入力に供給する。ここで、クロック・ツリー・シンセシス用回路ブロック71はクロック・バッファ回路群72及び排他的論理和回路群73により構成されており、前記のポジティブ・エッジ・トリガ型スキャンパス・フリップフロップ群10にはクロック・バッファ回路群72を介してクロック信号70を供給し、ネガティブ・エッジ・トリガ型スキャンパス・フリップフロップ群11には排他的論理和回路群73を介してクロック信号70を供給するようにしている。
【0018】次に、この回路の動作について説明する。通常動作モード時には、動作モード選択信号(AMC)6を非能動レベル(論理値「0」のレベル)にして、通常動作モードに設定する。このとき、セレクタ7はシステム・クロック信号(CLK)3をクロック信号70として選択出力する。このクロック信号70は、クロック・ツリー・シンセシス用回路ブロック71のクロック・バッファ回路群72を介してポジティブ・エッジ・トリガ型スキャンパス・フリップフロップ群10に供給され、ネガティブ・エッジ・トリガ型スキャンパス・フリップフロップ群11には、一方の入力に動作モード選択信号(AMC)6を、他方の入力にクロック信号70を入力した排他的論理和回路群73を介して供給されるので、この場合には、ポジティブ・エッジ・トリガ型スキャンパス・フリップフロップ群10にも、ネガティブ・エッジ・トリガ型スキャンパス・フリップフロップ群11にも、立ち上がり、立ち下がりのタイミングが同じクロック信号74・75が供給され、ポジティブ・エッジ・トリガ型スキャンパス・フリップフロップ群10はクロック信号74の立ち上がりエッジでトリガ動作し、ネガティブ・エッジ・トリガ型スキャンパス・フリップフロップ群11はクロック信号75の立ち下がりエッジでトリガ動作して、各々のトリガ動作のタイミングが異なる。
【0019】一方、スキャンパス・テスト動作モード時には、動作モード選択信号6を能動レベル(論理値「1」レベル)にして、スキャンパス・テスト動作モードに設定する。このときセレクタ7は、スキャンパス・シフト・クロック信号(SCLK)5をクロック信号70として選択出力する。このクロック信号70は、同様にクロック・ツリー・シンセシス用回路ブロック71のクロック・バッファ回路群72、排他的論理和回路群73を介して各々ポジティブ・エッジ・トリガ型スキャンパス・フリップフロップ群10、ネガティブ・エッジ・トリガ型スキャンパス・フリップフロップ群11に供給される。このとき、クロック信号70は排他的論理和回路群73により、動作モード選択信号(AMC)6の能動レベル「1」と排他的論理和演算され、反転してネガティブ・エッジ・トリガ型フリップフロップ群11に供給され、ポジティブ・エッジ・トリガ型スキャンパス・フリップフロップ群10に供給されるクロック信号74の立ち上がりエッジと同じタイミングで、クロック信号75の立ち下がりエッジが供給されるので、各々のトリガ動作タイミングが同じになる。従って、スキャンパス・フリップフロップ群10・11がスキャンパス・シフト・クロック信号(SCLK)5に同期して、同一のタイミングでシフト動作可能になる。
【0020】図4は、このようなクロック・ツリー回路の設計フローを示す図である。図4で、ステップ1(41)は、前記の論理回路1の回路設計をするステップである。ステップ2(42)は、ステップ1で設計した論理回路1に対して、スキャンパスを自動構成するステップで、各エッジ・トリガ型フリップフロップを、それぞれ対応するエッジ・トリガ型スキャンパス・フリップフロップに置き換え、スキャンパス・フリップフロップ群10・11及び前述したクロック・ツリー回路が自動生成される。ステップ3(43)では、ステップ2で生成されたクロック・ツリー回路に対してクロック・ツリー・シンセシス処理が実行される。
【0021】従って、前述したように構成したクロック・ツリー回路は、図4のフロー・チャートに示すように、単一のクロック・ツリーとして、クロック・ツリー・シンセシス処理されるので、前記ポジティブ・エッジ・トリガ型スキャンパス・フリップフロップ群10とネガティブ・エッジ・トリガ型スキャンパス・フリップフロップ群11との間にクロック・スキューの問題は発生しない。
【0022】図2は、本発明の第2の実施の形態のクロック・ツリー回路及びクロック・ツリー回路の設計方法を説明するブロック図である。この図2は、階層構造を持つクロック・ツリー回路の任意の1つの階層に、前記クロック・ツリー・シンセシス用回路ブロックを展開した図である。この図からわかるように、前述したクロック・ツリー・シンセシス用回路ブロック71のクロック・バッファ回路あるいは排他的論理和回路は、ポジティブ・エッジ・トリガ型スキャンパス・フリップフロップ毎に、あるいは、ネガティブ・エッジ・トリガ型スキャンパス・フリップフロップ毎に設けるようにすることもできるし、また、ポジティブ・エッジ・トリガ型スキャンパス・フリップフロップ群毎に、あるいは、ネガティブ・エッジ・トリガ型スキャンパス・フリップフロップ群毎に設けるようにすることもできる。
【0023】図3は、本発明の第3の実施の形態のクロック・ツリー回路及びクロック・ツリー回路の設計方法を説明するブロック図であり、図6に示した従来例のクロック・ツリー回路を、本発明のクロック・ツリー・シンセシス用回路ブロックを使用して構成した例を示す図である。
【0024】このクロック・ツリー回路は、ポジティブ・エッジ・トリガ型論理回路群30には、システム・クロック信号(CLK)34とテスト・クロック信号(TCLK)35との論理和信号をクロック信号36として供給し、ネガティブ・エッジ・トリガ型論理回路群31には、システム・クロック信号(CLK)34とテスト・クロック信号35を反転した信号との論理積信号をクロック信号37として供給するもので、通常動作モード時には、前記ポジティブ・エッジ・トリガ型論理回路群30と、前記ネガティブ・エッジ・トリガ型論理回路群31に同じクロック信号を供給し、テスト動作モード時には、前記ポジティブ・エッジ・トリガ型論理回路群30と、前記ネガティブ・エッジ・トリガ型論理回路群31とで異なるクロック信号を供給するクロック・ツリー回路である。
【0025】図3のクロック・ツリー回路は、システム・クロック信号(CLK)34とテスト・クロック信号(TCLK)35との論理和をとる論理和回路32と、本発明のクロック・ツリー・シンセシス用回路ブロック33とを備え、クロック・ツリー・シンセシス用回路ブロック33のクロック・バッファ回路群38には、前記論理和回路32の信号出力40を入力し、排他的論理和回路39には、前記信号出力40と前記テスト・クロック信号(TCLK)35を入力するようにしている。
【0026】図3のクロック・ツリー回路は、通常動作モード時には、テスト・クロック信号(TCLK)35を、非能動レベル(論理値「0」レベル)に設定することで、ポジティブ・エッジ・トリガ型論理回路群30と、ネガティブ・エッジ・トリガ型論理回路群31に同じシステム・クロック信号(CLK)を供給し、テスト動作モード時には、システム・クロック信号(CLK)34を能動レベルあるいは非能動レベルの一方に固定し、テスト・クロック信号(TCLK)35を供給すると、システム・クロック信号(CLK)が非能動レベル(論理値「0」レベル)に固定されている場合には、前記ポジティブ・エッジ・トリガ型論理回路群30にはテスト・クロック信号(TCLK)を供給するが、クロック信号37は論理値「0」レベルに固定し、前記ネガティブ・エッジ・トリガ型論理回路群31にはクロック信号を供給しない。
【0027】一方、システム・クロック信号(CLK)34が能動レベル(論理値「1」レベル)に固定されている場合には、ネガティブ・エッジ・トリガ型論理回路群31には、テスト・クロック信号(TCLK)35を反転した信号をクロック信号37として供給するが、クロック信号36は論理値「1」レベルに固定し、前記ポジティブ・エッジ・トリガ型論理回路群30にはクロック信号は供給しない。
【0028】このように、図3のクロック・ツリー回路は、システム・クロック信号(CLK)ラインが固定値故障の場合には、テスト動作モード時に、ポジティブ・エッジ・トリガ型論理回路群30とネガティブ・エッジ・トリガ型論理回路群31のどちらがトリガ動作しているかを確認することで、システム・クロック信号の固定故障のレベルを検出することを可能にする。そして、この場合にも、ポジティブ・エッジ・トリガ型論理回路群、ネガティブ・エッジ・トリガ型論理回路群のそれぞれにクロック信号を供給するクロック・ツリー回路が、単一のクロック・ツリーとしてクロック・ツリー・シンセシス処理されるので、クロック・スキューの問題が発生しない。
【0029】
【発明の効果】以上のように、本発明のクロック・ツリー回路、及び、クロック・ツリー回路の設計方法によれば、本発明のクロック・ツリー・シンセシス用回路ブロックを使用することで、異なったエッジ・トリガ型の論理回路群にクロック信号を供給するクロック・ツリー回路を単一のクロック・ツリー回路として扱うことができるので、クロック・スキューの問題がないクロック・ツリー回路を構成できるという効果がある。
【出願人】 【識別番号】000232036
【氏名又は名称】日本電気アイシーマイコンシステム株式会社
【出願日】 平成11年6月29日(1999.6.29)
【代理人】 【識別番号】100082935
【弁理士】
【氏名又は名称】京本 直樹 (外2名)
【公開番号】 特開2001−13223(P2001−13223A)
【公開日】 平成13年1月19日(2001.1.19)
【出願番号】 特願平11−182722