| 【発明の名称】 |
球体検査器 |
| 【発明者】 |
【氏名】西本 育夫
【氏名】加納 史朗
【氏名】宮川 重雄
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| 【要約】 |
【課題】球状半導体チップの検査装置を提供する。
【解決手段】球状半導体10と接続される球状検査器20により機能検査が行われ、この結果を記憶し、リーダライタ50と通信コイル51とで誘導磁界により検査結果の情報を読み取る。これによりプローブをICに当てることなく非接触で検査が行える。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 球面上にパッド部と電子回路とコイルを有し、前記パッド部はx個(x=1、2、3、、、)のパッド面を有し、前記x個のパッド面は複数のパッドを有し、前記電子回路は、誘導磁界中にて前記コイルに誘導される交番電力を整流し内部電源を供給する電源部と、前記パッド部の少なくとも1つのパッド面に接続された球状半導体と通信する通信部と、処置を行い所定の処置の結果情報を送信する送信部とを有することを特徴とする球体検査器。 【請求項2】 請求項1において、前記誘導磁界は情報に応じて変調された磁界であり、前記電子回路は、情報により変調された誘導磁界より情報を解読する情報解読部を有することを特徴とする球体検査器。 【請求項3】 請求項1〜2において、前記電子回路は、検査内容を格納する不揮発性メモリを有することを特徴とする球体検査器。 【請求項4】 請求項1〜3において、前記電子回路は、前記コイルの両端を接続する短絡部を有することを特徴とする球体検査器。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、球状の半導体に電子回路や各種センサを形成するときに用いられる球体検査器に関するものである。 【0002】 【従来の技術】図13は従来の角型ICチップの機能検査をするときの位置決めの方法を示すものである。図13において、1はCPUや制御ロジック、メモリを搭載している角型ICチップ、2はICテスターのプロービングの位置決めのためのCCDカメラ、3はプロービングの位置決めのために使用されるICチップ1上に形成されるマーク、4はICチップ上に形成されるパッドである。 【0003】ICチップの機能検査にはアナログ的な特性、デジタル的な特性、およびメモリの特性に関する検査などがある。アナログ的な特性とはICの消費電流、入出力電圧特性、などであり、デジタル的な特性とは機能特性、遅延特性などがある。一方、メモリの特性に関しては書き込み、読み出し動作の確認などである。従来のICチップの機能検査では、ICテスターを使用してICチップに検査パターンを入力して期待値が出力されているかを判定しており、検査工程ライン上にCCDカメラ2が設置されラインに流れてくるICチップ1を1つ1つ監視している。そしてICテスターの検査用プローブを接触させる前にICチップ1の位置を同一方向に向くように制御する。その場合、ICチップ1上に形成されているマーク3を使用して、マーク3が同じ位置、および同じ向きになるようにしている。マーク3は品番などの数字やローマ字など、ICチップ1上のゴミなどとはっきりと区別できるものであれば何でも良いが、ICテスターの設定を変える必要が無いようにするため、同一のマークにする必要がある。一方でICチップ1は1mm角以下のものや数百のパッドが配置される10mm角を越える大きなものもある。 【0004】図14は図13のように角型ではなく、球形上に回路やセンサなどを形成した半導体の機能検査方法を示す図である。図14において7は球状の半導体(以下、球状半導体)である。球状であるので平面ではウエハ中央と周辺という形状に起因する不均一性が無く、これに起因する種々の優れた特徴が有るが本件と直接関係しないので言及しない。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら球状半導体は球体であるがゆえ、平面の角型ICチップに比べてICテスターのプロービングが非常に困難となる。なぜなら球体を固定させるには図14のように一点、さらに安定させるためにはその周辺を機械的に固定する必要があり、かつ図14に示すようなステッピングモーター6にて、固定点を中心に回転させてプローブ5との位置ずれを修正していく必要があるからである。図13のような角型ICチップの場合には、大きさが決まってしまえばマーク3の位置は90度毎の回転の4点に限定されることから、ICチップ自体の回転のパターンとして4つを設定しておけば良い。 【0006】しかしながら球状半導体の場合には、マーク3を所定の位置にあわせるには球状半導体7を360度回転させてすべての場合をCCDカメラ2にて監視する必要がある。このような方法ではICテスターのプロービングに非常に時間がかかってしまい、機能検証工程において生産効率が低下してしまい大量生産には向いていない、という問題があった。また従来の検査ではICテスターのプローブを直接ICチップのパッドに接触させるため、機能検査項目を増やすことによりICチップのパッドにプローブを当てる回数が増え、ICチップの信頼性が低下し、歩留まりが悪くなっていくという問題があった。さらに複数種のICチップを検査するには各々個別の検査工程を設ける必要があり、処理が煩雑になってしまうという問題があった。 【0007】この発明が解決しようとする課題は上述のように、球状半導体は球体であるがゆえ、平面の角型ICチップに比べてICテスターのプローブを各パッドに接触させるための位置合わせが非常に困難であるので、機能検証に非常に時間がかかってしまい、生産効率が低下してしまい、大量生産には向いていないということである。またICテスターのプローブを直接ICチップのパッドに接触させることにより、ICチップの信頼性が低下し、歩留まりが悪くなっていくということである。 【0008】この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、球状半導体の機能検査を容易にし、かつ非接触で検査できる球状検査器を提供ことを目的とするものである。 【0009】 【課題を解決するための手段】この発明の球体検査器は、球体検査器が球面上にパッド部と電子回路とコイルを有し、パッド部はx個(x=1、2、3、、、)のパッド面を有し、x個のパッド面は複数のパッドを有し、電子回路は誘導磁界中にてコイルに誘導される交番電力を整流し内部電源を供給する電源部と、パッド部の少なくとも1つのパッド面に接続された球状半導体と通信する通信部と、処置を行い所定の処置の結果情報を送信する送信部とを有するようにしたものである。これにより球体検査器に球状半導体が接続されたときに、球状半導体の機能検査の際テスターのプローブを接触させることなく、球体検査器内部の情報に基づく検査を非接触で行う。 【0010】また、その構成の中で、球体検査器の電子回路に情報により変調された誘導磁界より情報を解読する情報解読部を有するようにしたものである。これにより球体検査器に球状半導体が接続されたときに、球状半導体の機能検査の際テスターのプローブを接触させることなく、情報解読部からの情報に基づく検査を非接触で行う。また、球体検査器の電子回路に検査内容を格納する不揮発性メモリを有するようにしたものである。これにより球体検査器に球状半導体が接続されたときに、球状半導体の機能検査の際テスターのプローブを接触させることなく、検査を非接触で行うとともにその検査結果など所望の情報を保持できる。また、球体検査器の電子回路にコイルの両端を接続する短絡部を有するようにしたものである。これにより球体検査器に球状半導体が接続されたときに、球状半導体の機能検査の際テスターのプローブを接触させることなく、検査を非接触で行うとともに、検査終了後、球体検査器は誘導磁界によって誤動作を起こさない。 【0011】 【発明の実施の形態】以下、図によってこの発明の実施の一形態を説明する。 実施の形態1.図1は球状の半導体どうしを接続させた外観図、図2は図1における各球状の半導体のパッド部分を示した図である。図1において球状半導体10と球体検査器20が接続されている。球状半導体10は所定の回路を搭載したものであり、アナログ回路、デジタル回路、メモリ、CPUなど、どのような機能でも良い。一方球体検査器20は球状半導体10と接続され、球状半導体10の機能検査をおこなう機能を搭載したものである。パッド部分11の構成は球状半導体10ならびに球体検査器20が球面であることを考慮して所定の突起を形成しておく。球状半導体10ならびに球体検査器20は電源用のパッドVCC、GNDと、データ入出力として使用されるパッドPIN1〜PIN8を所有している。なお球状半導体10と球体検査器20において、VCC、GNDのピン配置は固定でも良いし、各々個別のピン配置にしても良く、またデータ入出力ピンの配置に関しても入出力で接続されるピンどうしをVCC、GNDを基準として同じ位置に配置しても良いし、別々にしても良い。また、データ入出力用のピンやVCC、GNDのピン数は用途により可変であっても良い。なお、図1では球体検査器20のパッド面は1つであるが、複数のパッド面を搭載して複数の球状半導体と接続しても何ら問題ない。 【0012】次に球状の半導体どうしの接続例を示す。ICなどの半導体の製造工程においてはなるべく人の手を介さずにおこなうことが歩留まりの向上につながることから、一連の工程作業を密閉された空間でおこなうのが適当である。ここで球状半導体が球面であるという特異性を利用し、チューブ内で球状半導体を搬送しながら単体の球状半導体を生成し、その終盤工程で球状半導体を接続する方法が有る。その工程例を示したのが図3である。図3において、単体の球状半導体10としてパッドまで形成され、かつパッドには接続用のハンダの突起が付着されている球状の半導体が流体により搬送されている。ここで、まず最初に球状半導体10がチューブ上方から落下する。球状半導体10は、落下している過程において自動的に所定方向に向きをそろえる。なお、この工程がおこなわれるチューブ内はハンダの融点以上の高温に保持されている。 【0013】接続の工程においてはチューブに一部径を狭くする部分を設け、チューブ壁との空隙が狭くなることで流体抵抗の増加により球状半導体10の落下する速度を緩めるようにする。一方、球状半導体10に続いて、検査機能を搭載した球体検査器20が落下されるが、球状半導体10同様に方向が固定されて落下する。やや狭くなっているチューブ内を落下している球状半導体10の速度に比べて球体検査器20の速度が速いことから、やがて2つの球状の半導体は接近し、接触する。ここで前述したように、チューブ内はハンダが溶ける程度の高温になっていることから、双方のパッド部のハンダは溶けている。この状態でパッド上のハンダどうしが接触すると、表面張力によりパッドどうしが正対するような相互位置補正力が生じ、相対する2つのパッドどうしが接着され、かつ一直線上に配列する。その後チューブ内の温度を下げて、ハンダを冷やし凝着させる。これにより図1に示すような球状半導体10と球体検査器20が接続された状態を作り出す。 【0014】この方法の場合にはお互いに接続するピン間の相対位置を指定していないので、ピンどうしの接続の結果は工程ごとにばらばらであり、ピンどうしの整合はとれていないが、上記の方法によれば従来のような精密な位置合わせは必要と無くなり、接続にかける時間を短縮することが可能となる。なお、上述の方法では精密な位置あわせを必要としない方法で、とにかく相対するパッドどうしが接続できる方法であればどのような方法を用いてもよく、これによらない。 【0015】次に接続された球状半導体の機能検査方法について説明する。図4は球体検査器を使用した機能検査工程を示す図、図5は球体検査器の内部ブロックを示す図である。図3において接続された球状半導体10と球体検査器20は、図4に示すような検査工程を通過する。検査工程は接続工程と同様にチューブ内を球状半導体10と球体検査器20が搬送され、チューブの外郭には通信コイル51が配置されている。コイルはリーダライタ50に接続され、リーダライタ50からの信号により誘導磁界を発する。リーダライタ50には従来のICテスター60が接続され、ICの機能検査用のプログラムや検査パターンなどが伝送されるが、リーダライタ50自体にICテスター60の機能を搭載してホストコンピュータなどにより検査項目を設定しても良い。 【0016】本実施の形態では図5の機能を搭載した球体検査器を提案する。すなわちコイル21、電子回路22、パッド部23のブロックがあり、パッド部はx個(x=1、2、3、、、)のパッド面を有し、パッド面は複数のパッド24を有している。電子回路22はコイル21によって受けた交番電力を整流して内部電源を供給する電源部25と、球状半導体に電源を供給する電源供給部26と、非接触で外部と通信することに関する情報解読部27、送信部28と、球状半導体とデータのやり取りをおこなうことに関する通信部29、不揮発性メモリ30、および前記コイル21の両端をショートさせる短絡部31を搭載している。 【0017】以下、具体的なICの機能検査の方法を述べる。図6は検査をおこなうリーダライタのブロック構成を示す図、図7は球体検査器の具体的な内部回路を示す図、図9は球体検査器の動作手順を示すである。図7において、球体検査器20はコイル21と、整流器32、リミッター33、レギュレータ34からなる電源部25、電源供給部26、通信部29、送信部28、メモリ30、およびパッド部23により構成され、コイル21は整流器32に接続され、整流器32の出力はリミッター33、レギュレータ34に接続され、レギュレータ34の出力は電源供給部26に接続され、通信部29には送信部28、電源供給部26、パッド部23およびメモリ30が接続される。 【0018】以下に各ブロックの動作を示す。球体検査器20はリーダライタから電磁誘導などによりつくられる高周波信号をDC電源に変換する機能を搭載する。球体検査器20には高周波信号を受信するためにコイル21を搭載しているが、コイルとキャパシタによる並列共振回路で構成しても良い。コイル21は球体であることを利用し、図1のように球面上にアルミ配線などで形成する。外来からの高周波信号の周波数に制限はなく、数百kHzの長中波や短波、数GHzのマイクロ波などが考えられ、後段の整流器32等を構成できるICプロセスの制約や受信効率などにより適当なものを選択する。 【0019】なお図7の球体検査器20の例では高周波信号は無変調波でよく、シグナルジェネレータなどで与えることもできる。図4において球状半導体10と接続された球体検査器20が検査工程に搬送されてリーダライタ50の通信コイル51が巻かれているチューブ部分にさしかかると(S101)、球体検査器20のコイル21にはリーダライタ50の発する高周波信号が誘起される。コイル21に誘起された高周波信号は後段の整流器32により整流され直流となり、リミッター33、レギュレータ34により電圧制御をおこない、動作電源電圧であるVCCを作成する。 【0020】電源部25にて生成された動作電源が供給されて球体検査器20が動作可能となり(S102)、電源供給部26にVCCが供給され、球状半導体に電源の供給を開始する。ここであらかじめ球状半導体10と球体検査器20のピン配置が特定され、電気的に整合をとって接続されている場合にはそのまま電源を供給するだけで良いが、図3のように電気的に整合を取らず接続している場合には球状半導体10と球体検査器20の各ピンが電気的に整合をとる必要がある。そこで図8のようなピンを検索するサーチ回路35を球体検査器20の電源供給部26に内蔵させ、球状半導体のピンとの電気的な整合をとる(S103)。検索の方法として、球状半導体のピンに電圧を印加し、そのインピーダンス変化を検出することなどが考えられる。 【0021】サーチ回路35の電圧調節器36にはインピーダンス変化検知機能が内蔵され、電圧を印加することにより発生するインピーダンスの変化を検知するとともに、検索時に球状半導体の各ピンへ印加する電圧を制御する。例えば、球状半導体に印加する電圧を0.5v以下にして球体検査器から球状半導体のサブストレートに大電流が流れることを防ぎつつ微量のインピーダンスの変化を捕捉する方法や、逆に1v以上の電圧を印加してAC的な大きなインピーダンス変化を瞬時に捕捉する方法などが考えられるが、球状半導体と球体検査器20との間で適した方法を用いればよい。サーチ回路35ではスイッチ37にてVCC、GNDピンと球状半導体の各ピンを順に接続していくが、スイッチングの順番は自由である。各球状半導体のピンの配列が規定されている場合、球体検査器はサーチ時間を短縮することができる。一方で球状半導体と球体検査器のピン配置が規定されていない場合には球体検査器に球状半導体の各ピンを検索する機能を搭載すれば良い。 【0022】球状半導体への電源供給が完了した後(S104)、通信部29では接続されている球状半導体に検査のパターンを流す旨を伝える。この方法として、例えば接続されている球状半導体のピンに検査モードか否かを区別するものを設け、そのピンがアクティブであった場合には検査モードと判断して、球状半導体は内部回路をテスト用に切り替えることなどが考えられる。また球状半導体に最初に電源が供給された時のみ検査モードになるようにあらかじめ設定しておいても良く、さらには検査内容が通常の動作時と同じであれば検査モードを設定せずにそのまま検査パターンを流すだけで対応ができ、これら検査の内容によって適宜対応すれば良い。前述の方法により検査であることが球状半導体にも認識できた時点で、球体検査器20は球状半導体の入力ピンに検査パターンを伝達する。 【0023】検査パターンはメモリ30に格納されており、球体検査器20はメモリ30よりそのパターンを読み出し(S105)、球状半導体に伝達する(S106)。なお、メモリ30には電源が供給されない時にも検査パターンが消失しないようにEEPROMなどの不揮発性メモリを採用するのがよい。検査パターンを受け取った球状半導体は、そのパターンを使って内部の回路を動作させて、その結果を出力ピンに出力する。球体検査器20の通信部29はそのデータを収集し、そのまま変調部38に伝達してもよいし、通信部29にてその検査結果が正常であるか、異常であるかを判断してその判断結果のみを変調部38に伝達しても良い(S107)。テスト結果の判断する方法として、メモリ30に正常な結果をあらかじめ格納しておき、検査の際にそのデータを読み出し、接続されている球状半導体からの出力結果と比較することなどが考えられる。 【0024】変調部38では結果に基づいて変調をかけ、送信する(S108)。変調はマンチェスターやバイフェーズなどの符号化やFSK(Frequency Shift Keying)やPSK(Phase Shift Keying)などの変調をかけるなど、検査工程に適するものを採用すれば良い。図7の例では変調部38にて変調されたデータにあわせてFET39をオンオフさせて球体検査器20のインピーダンスを変化させることで通信エリア内に微弱な電磁場の変化を作っている(S109)。 【0025】リーダライタ50は球体検査器20が発する電磁場の変化を共振回路アンテナで構成された受信部52にて受信し、フィルタリングと信号増幅をおこない、復調部53に伝達する。復調部53は復調結果をCPU54に伝達し、CPU54にてテスト結果を判断、もしくはICテスター60に検査の出力データを伝達し、ICテスター60にて結果を判断する。テストの結果から正常か否かを判断し、不良品の場合には工程ラインから破棄するなどして正常品と分別する。 【0026】以上のように本実施の形態では、球体検査器がリーダライタから発生された誘導磁界から電源を生成し、電源供給部にて各球状半導体に電源を供給すると共に、検査パターンをメモリから適宜読み出し通信部にて球状半導体の各入力ピンに対して検査パターンを振り分けて伝達し、接続された球状半導体はその検査パターンをつかって機能検査をおこない、その結果を球体検査器に伝達し、球体検査器の通信部はその結果を収集して解析し、その結果に基づき変調をかけてリーダライタに送信し、リーダライタはその結果から接続されている球状半導体が正常品か否かを判断しているので、従来のテスト工程のようにプローブを接触させるための球状半導体の微妙な位置合わせが必要と無くなるので検査時間の短縮につながるほか、テスターのプローブを各球状半導体のパッドに接触させる必要が無いことから球状半導体の品質の低下を防ぐことが可能となる。 【0027】実施の形態2.以下に図を用いて他の実施の形態について述べる。実施の形態1において非接触で機能検査をおこなう方法について述べた。これにより検査時間の短縮、品質の低下を防止が可能となるが、検査内容を事前にメモリに格納しておく必要があり、検査項目が多い場合には大容量のメモリが必要となる可能性がある。また検査項目が異なる球状半導体を検査する場合には、各々の検査項目をメモリに格納した球体検査器が必要となる。そこで球体検査器に大容量のメモリを必要とせず、かつあらゆる球状半導体の検査が可能となる球体検査器について示す。 【0028】図10は本実施の形態にかかる球体検査器の内部ブロック構成図、図11の球体検査器の動作手順を示した図である。図10において球体検査器20は復調部40、情報解読部27を所有し、復調部40はコイル21に接続され、復調部40の出力は情報解読部27の入力に接続されている。またコイル21の両端には短絡部31が並列に接続されている。以下に図11をもちいて動作を説明する。リーダライタ50から発せられる誘導磁界から球体検査器20の内部電源を生成する電源部25と、球状半導体に動作電源を供給する電源供給部26の動作に関しては実施の形態1に準ずる。ただし、実施の形態1ではリーダライタ50は無変調の誘導磁界を発していたが、本実施の形態ではリーダライタ50は変調部55にてCPU54からのデータにあわせて発振器56の信号に変調をかける。 【0029】発振器56からの信号は前述したように長中波や短波、マイクロ波などが考えられるが、長中波や短波を使用することにより変復調部の構成が簡単となる。一方CPU54からの信号はICテスター60から伝送される検査内容を符号化したものなどである。ICテスター60から送信される検査内容は従来ICテスターに入力するプログラムなどであり、CPU54にて各端子へのパターンを生成させる方法でも良いし、ICテスター60で既に各端子の検査パターンを作成してCPU54にてそれを符号化する方法などユーザにて自由に設定することが可能であり、それによらない。 【0030】変調方式も自由であり、ASK(Amplitude Shift Keying)やFSK(Frequency Shift Keying)など、いずれでも良い。リーダライタ50はまず、検査であることを示すコマンドを通信のはじめに付加する。コマンドとしては例えば検査の種類が異なる球状半導体でも対応できるように各々の検査の内容、などである。変調された高周波信号は送信部57に伝達され、通信エリアに誘導磁界として放出される。送信部としては図6に示すようにLCR直列共振回路などが考えられる。 【0031】球体検査器20は変調された高周波信号をコイル21にて受信すると整流器32にて直流に変換してレギュレータ34にて動作電源を作成する(S202)と共に、実施の形態1で示したように接続されている球状半導体の各端子の接続作業をおこなう(S203)。この場合、リーダライタ50は通信の最初に無変調波を送信して上記作業を先におこなわせることもできる。一方で球体検査器20は復調部40により高周波信号の復調をおこない、情報解読部27にて検査に関するコマンドを解析する(S205)。このコマンドによって球状半導体にどのような検査をおこなうかを事前に把握する。 【0032】前述したようにICの機能検査にはアナログ的な特性、デジタル的な特性、およびメモリの特性に関する検査など、ひとつの球状半導体に対しても複数種類あり、球状半導体の内部構成が複雑、大規模になるにつれ検査項目も多くなることから、それら項目を指定することが必要となるので、本実施の形態のように検査を指定できることは非常に有効となる。通信部29は情報解読部27が解析したコマンドにより、球状半導体の検査開始の状態を設定する。この方法として、例えば実施の形態1のように接続されている球状半導体の複数のピンに検査モードか否かを区別するものを設け、そのピンの状態から検査モードを認識して、内部回路を各検査用に切り替えることなどが考えられる。 【0033】球体検査器20の通信部29では復調部40、情報解読部27にて復調、解読したリーダライタ50からのデータを各入力ピンに振り分ける作業をおこない、従来のICテスターのように検査パターンを球状半導体に流す(S206)。所定の入力ピンより検査パターンを入力された球状半導体は、そのパターンで内部回路を動作させ、出力ピンにその結果を出力する。球体検査器20の通信部29はそのデータを収集し、そのまま変調部38に伝達してもよいし、通信部29にてそのテスト結果が正常であるか、異常であるかを判断してその判断結果のみを変調部38に伝達しても良い(S207)。テスト結果の判断する方法として、メモリ30に正常な結果をあらかじめ格納しておき、テストの際にそのデータを読み出し、接続されている球状半導体からの出力結果と比較することなどが考えられる。 【0034】変調部38では結果に基づいて変調をかけ、送信する(S208)。変調はマンチェスターやバイフェーズなどの符号化やFSK(Frequency Shift Keying)やPSK(Phase Shift Keying)などの変調をかけるなど、検査工程に適するものを採用すれば良い。図10の例では実施の形態1とは異なる送信部の例を示しており、変調部38より変調された信号は球体検査器20に構成されたアンテナ41により通信エリアに放出される(S209)。 【0035】リーダライタ50は球体検査器20が発する信号を受信部52にて受信し、フィルタリングと信号増幅をおこない、復調部53に伝達する。復調部53は復調結果をCPU54に伝達し、CPU54にてテスト結果を判断、もしくはICテスター60に検査の出力データを伝達し、ICテスター60にて結果を判断する。テストの結果から正常か否かを判断し、不良品の場合には工程ラインから破棄するなどして正常品と分別する。 【0036】なお前記の例では1つの球体検査器に1つの球状半導体が接続する例を示したが、1つの球体検査器に複数の球状半導体を接続しても良く、その場合には複数の球状半導体を接続させたまま同じ、または異なる検査を一斉におこなったり、複数の球状半導体を接続した場合の検査をおこなっても良い。 【0037】また検査後に球状半導体と球体検査器の接続を切り離し、球状半導体のみをプリント基板などに組み付けることなども考えられるが、そのためにはパッド部のハンダを溶かし、かつ球状半導体と球体検査器を振り分ける工程が必要となってしまう。そこで図12のように球体検査器を接続した状態でプリント基板に組み付けることが考えられる。この場合には球状半導体10、または球体検査器20にプリント基板接続用のパッド面12を設ける。このような方法をとることにより、プリント基板70に接続した後にも非接触で検査パターンを送りその結果を収集することができるので、後々球状半導体10が故障した場合に故障箇所を検出、限定することが可能となる。 【0038】また一方で外来ノイズの多い場所で使用される場合にはそのノイズにより検査モードに入ってしまう可能性もある。それを避けるために図5や図10で示すようにコイル21の両端に並列して短絡部31を設ける。検査が終了した時点や実際に使用される場所に設置が終了した時点などで、リーダライタ50を使って短絡部31をセットさせるコマンドを送信する。検査が終了されるまでは短絡部31は開放されているのでコイル21のQ値が高く、誘導磁界中にて効率良く交番電力が誘起され、動作電源の生成やコマンドの解析ができる。一方前記のコマンドは短絡部31を動作させてコイル21の両端をショートさせるものであり、これによりコイル21のQ値は下がり、動作電源を確保できなくなり、また各種コマンドも受信できないので、球体検査器20は動作をおこなう事ができなくなる。このコマンドを受信した以降球体検査器20を動作させないため、短絡部31は不揮発性で、構成が簡単なヒューズタイプのものが有効である。なお、球状半導体10はプリント基板70などから電源を得ているので、通常の動作には問題無い。 【0039】なお、上記の実施例ではテスト方法について述べたが、各球状半導体との通信に関することなどにも使用できる。例えば球状半導体は非接触で電源を確保することが可能であるので、プリント基板に組み込んだ後、必要なときにだけ誘導磁界を作成し、電源を供給してもよい。また球状半導体内のメモリに対しての初期値書き込みや、各球状半導体の処理出力結果などを外部に伝達する、などの球体検査器を使った非接触による伝達なども可能であり、図10の情報解読部27、送信部28、通信部29をアプリケーション毎に自由に使用することができる。上記ではIC(Integrated Circuit)を搭載した球状半導体の例を示したが、マイクロマシニング技術により各種センサを球状の半導体に形成し、球状半導体としても用いても良い。 【0040】 【発明の効果】以上説明したように、この発明では、球体検査器が球面上にパッド部と電子回路とコイルを有し、パッド部はx個(x=1、2、3、、、)のパッド面を有し、x個のパッド面は複数のパッドを有し、電子回路は誘導磁界中にてコイルに誘導される交番電力を整流し内部電源を供給する電源部と、パッド部の少なくとも1つのパッド面に接続された球状半導体と通信する通信部と、所定の処置を行い処置の結果情報を送信する送信部とを有するので、従来のテスト工程のようにプローブを接触させるための球状半導体の微妙な位置合わせが必要と無くなるので検査時間の短縮につながるほか、テスターのプローブを各球状半導体のパッドに接触させる必要が無いことから球状半導体の品質の低下を防ぐことが可能となる。この結果、この発明によれば、球状半導体の機能検査を容易にし、かつ非接触で検査できる球状検査器を提供できるという優れた効果が得られる。 【0041】また、誘導磁界は情報に応じて変調された磁界であり、電子回路は情報により変調された誘導磁界より情報を解読する情報解読部を有するので、上述と同様に従来のテスト工程のようにプローブを接触させるための球状半導体の微妙な位置合わせが必要と無くなるので検査時間の短縮につながるほか、テスターのプローブを各球状半導体のパッドに接触させる必要が無いことから球状半導体の品質の低下を防ぐことが可能となり、かつ非接触で検査内容を解読することが可能となると同時に、球体検査器は検査機能を後からプログラム出来るようになる。従って、球状半導体の機能検査を容易にし、かつ球体接続器が検査情報を受信し、情報に基づき所定の検査ができるようになる。 【0042】また、電子回路は、検査内容を格納する不揮発性メモリを有するので、テスターのプローブを各球状半導体のパッドに接触させることなく、検査パターン並びに検査結果など所望の情報を記憶させることができる。この結果、球状半導体の機能検査を容易にし、かつ検査パターン並びに検査結果など所望の情報を記憶させることができるようになる。 【0043】また、電子回路はコイルの両端を接続する短絡部を有するので、テスターのプローブを接触させることなく、検査を非接触で行うとともに、検査終了後、球体検査器は誘導磁界によって誤動作を起こさないことが可能となる。この結果、球状半導体の機能検査を容易にし、かつ検査を終了した球状半導体が誘導磁界によって誤動作を起こさせないようにできる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000006666 【氏名又は名称】株式会社山武
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| 【出願日】 |
平成11年7月2日(1999.7.2) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100064621 【弁理士】 【氏名又は名称】山川 政樹
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| 【公開番号】 |
特開2001−13205(P2001−13205A) |
| 【公開日】 |
平成13年1月19日(2001.1.19) |
| 【出願番号】 |
特願平11−188846 |
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