| 【発明の名称】 |
複数の発光点を有する半導体レーザの特性の測定方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】鈴木 康夫
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| 【要約】 |
【課題】複数の発光点を有する半導体レーザの1つ1つの発光点の半導体レーザの特性を実使用時に近い状態で測定することが可能な測定方法を提供する。
【解決手段】複数の発光点を有する半導体レーザの特性の測定方法において、特性を測定する発光点以外の発光点のうち少なくとも1つの発光点のレーザをしきい値Ithよりも少ない電流IOPLD2で駆動しながら、前記特性を測定する発光点のレーザをしきい値電流値Ith以上の電流IOPLD1で駆動して、前記特性を測定する発光点のレーザの特性を測定する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 複数の発光点を有する半導体レーザの特性の測定方法において、特性を測定する発光点以外の発光点のうち少なくとも1つの発光点のレーザをしきい値よりも少ない電流で駆動しながら、前記特性を測定する発光点のレーザをしきい値電流以上の電流で駆動して、前記特性を測定する発光点のレーザの特性を測定することを特徴とする複数の発光点を有する半導体レーザの特性の測定方法。 【請求項2】 前記特性が、ドループであることを特徴とする請求項1に記載の複数の発光点を有する半導体レーザの特性の測定方法。 【請求項3】 前記特性が、クロストークであることを特徴とする請求項1に記載の複数の発光点を有する半導体レーザの特性の測定方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、複数のレーザ発光点を有する半導体レーザを使用した複写機、プリンター、ファクシミリ装置等に関し、特に、その半導体レーザの特性の測定方法に関する。 【0002】 【従来の技術】デジタル複写機、プリンター、ファクシミリ等の走査光学装置として、従来は単一(シングル)の発光点を有する半導体レーザを採用したものが提供されていたが、最近の高速、高精細化の要求に伴って複数の発光点を有するマルチビームレーザを採用したものが提供されてきている。例えば、特開平11−58829号公報でその技術が開示され、特願平10−20258号で出願されている。また、特開平1−205588号公報に記載されているように、プリンター等に使用する半導体レーザの重要な特性であるドループがある一定値以下(ドループ以外のいくつかの特性は、ある範囲値又は一定値以上)である半導体レーザでないと走査光学装置に使用できない場合が発生している。 【0003】ここでのドループの定義は、特開平1−205588号公報に示されるようにΔP=(Pa−Pb)×100/Pb[%] ΔP:ドループPa:レーザ発振開始直後の光出力Pb:レーザ発振停止直前の光出力である。 【0004】半導体レーザの重要な特性を測定する際、発光点が単一(シングル)であれば1個の半導体レーザを発光させて各特性を測定すれば良いが、従来技術においては、複数の発光点を有するマルチビームの特性を測定する際にも、測定する1個の発光点の半導体レーザのみを発光させていた。これは、実使用時の半導体レーザの発光のさせかたとは異なっている。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】複数の発光点を有する半導体レーザの諸特性を測定する際、例えば2ビームレーザであれば、他方を消灯させて、もう一方のみを発光させた場合、他方が発光している時の他方からの熱的又は電気的な影響度(クロストーク)を反映させた形で測定することが出来ない。このような状態でのレーザの検査、すなわち、片側ビーム発光のみの測定では、実使用時に発生する特性不良を検出できないために、不良の半導体レーザを供給先に納入することになり、供給先でその半導体レーザを組み込むと、濃度薄等の画像不良という問題が発生する。 【0006】同時に複数の発光点をレーザ発光させたのでは、複数ビームを完全分離することが量産工程上非常に困難である。また、完全分離しないと、半導体レーザの諸特性を測定することは、不可能であった。 【0007】本発明は、複数の発光点を有する半導体レーザの1つ1つの発光点の半導体レーザの特性を実使用時に近い状態で測定することが可能な測定方法を提供することを目的とする。 【0008】 【課題を解決するための手段】本発明による複数の発光点を有する半導体レーザの特性の測定方法は、複数の発光点を有する半導体レーザの特性の測定方法において、特性を測定する発光点以外の発光点のうち少なくとも1つの発光点のレーザをしきい値よりも少ない電流で駆動しながら、前記特性を測定する発光点のレーザをしきい値電流以上の電流で駆動して、前記特性を測定する発光点のレーザの特性を測定することを特徴とする。 【0009】また、本発明による複数の発光点を有する半導体レーザの特性の測定方法は、上記の複数の発光点を有する半導体レーザの特性の測定方法において、前記特性が、ドループであることを特徴とする。 【0010】更に、本発明による複数の発光点を有する半導体レーザの特性の測定方法は、上記の複数の発光点を有する半導体レーザの特性の測定方法において、前記特性が、クロストークであることを特徴とする。 【0011】 【発明の実施の形態】半導体レーザの一般的な電流値(入力)と光量(出力)の関係を図2に示す。図2において、しきい値電流(Ith)を超えないとレーザ発光しないので、閾値電流以下で駆動されている半導体レーザは光量的には、無視できる。また、半導体レーザは、微分効率(η)というある傾き[mW/mA]を持って入力電流[mA]に対して出力光量[mW]が決定される。また、動作させている電流値をIopという。 【0012】また、本発明の1実施形態である2ビームレーザの斜視図を図3に示す。図3において、2ビームレーザは、以下のような構成から成る。まず、FFP1(1)は、第一の発光点(LD1)から発光されたビーム波形であるFFP(ファーフィールドパターン)であり、FFP2(2)は、第二の発光点(LD2)から発光されたビーム波形であるFFP(ファーフィールドパターン)である。2ビームレーザは、上記の2つの光を発光させるためのLDチップ(4)、LDチップ4を取り付けるためのサブマウント(5)、光量補正用のフォトダイオード(6)及びLDチップ(4)とフォトダイオード(6)等を保護するためのキャップ(3)から構成されている。 【0013】上記のような構成の2つの発光点(LD1,LD2)を有する2ビームレーザのドループ特性を測定する際の半導体レーザLD1と半導体レーザLD2の駆動電流波形を図1に示す。この場合、半導体レーザLD1のドループを測定する際、半導体レーザLD2には、しきい値電流(Ith)以下の電流を流している。図1において半導体レーザLD1の動作電流であるIopLD1は、1〜5mW程度の光量でレーザ発光するような電流値である。例えば、しきい値電流(Ith)が、10[mA]で、微分効率が、0.5[mW/mA]とすると1[mW]の光量を発光させる電流値は、12[mA]である。半導体レーザLD2の動作電流であるIopLD2は、しきい値電流(Ith)10[mA]以下である9[mA]程度の電流とし、この電流を流しながら半導体レーザLD1のドループ測定を行う。この際、半導体レーザLD2の動作電流であるIopLD2は、10[mA]以下である9[mA]程度の電流であり、半導体レーザLD2はレーザ発光してないので、半導体レーザLD1のドループ測定器に半導体レーザLD2の光量が入り込むことがない。しかし、半導体レーザLD2に9[mA]程度の電流が流れているので、半導体レーザLD1は、半導体レーザLD2の熱的クロストークの影響は受けている。また、半導体レーザLD1は半導体レーザLD2の電気的クロストークの影響も受けている。このように、半導体レーザLD2の熱的及び電気的クロストークの影響を受けるが、半導体レーザLD2の光量の影響を受けずに半導体レーザLD1の特性であるドループを測定することができる。 【0014】また、ドループの一般的な測定の方法は、光出力をフォトセンサーで受光して光電変換する方法である。 【0015】また、半導体レーザのドループ以外の重要な測定すべき特性としては、しきい値電流、スイッチング特性等があり、これらの特性は、本実施形態の方法により、一方の半導体レーザが他方の半導体レーザの影響を受けた状態、つまり、実際のモードに近い状態で測定することが出来る。なお、スイッチング特性は、立ち上がり特性のことを指し、この特性は、どの程度早く半導体レーザが動作できているかの目安になり、また、矩形波状の電流を入力したときの光量の波形がきれいな矩形波であることが望まれる。 【0016】このように、実際の稼働時の状態に近い状態での各特性の測定において合格した半導体レーザのみが供給先に投入されたマルチビーム走査光学装置は、特願平10−20258号に示されるように信頼性が高いマルチビーム走査装置として、プリンター本体の製造に投入され、良好な画像を提供することが出来る。 【0017】本実施形態では、2ビームレーザのみを説明したが、これを含め、更に、3ビームレーザ、4ビームレーザ等の複数ビームを有する半導体レーザも、本実施形態と同様な方法で測定することが出来る。例えば、測定したい発光点の半導体レーザに電流IopLD1を流し、測定したい発光点に近接する発光点の半導体レーザに電流IopLD2を流して、測定したい発光点及び近接発光点以外の半導体レーザに電流を流さないようにしても良いし、測定したい発光点の半導体レーザに電流IopLD1を流し、測定したい発光点以外の半導体レーザのすべてに電流IopLD2を流しても良い。 【0018】また、本実施形態では、光量1[mW]での測定を示したが、それ以上の光量での測定、又は、しきい値電流以上であれば、それ以下の光量での測定にも本発明を適用することができる。 【0019】更に、本実施形態では、構造が端面発光タイプである半導体レーザを例にとり説明したが、構造が面発光タイプなどの他のタイプの半導体レーザにも本発明を適用することができる。 【0020】クロストークは、複数のレーザ発光点を有する半導体レーザの重要な特性であり、半導体レーザLD1を発光した場合の半導体レーザLD2への影響度を示す指標であり、低い程良い。しかし、プリンターの仕様(解像度、枚数、レーザの制御方法等)によってその規格(許容値)も異なる。また、ドループのように特開平1−205588号公報に示したような一般式は存在しないが、半導体レーザLD1を発光させながら、半導体レーザLD2のクロストークを測定することが一般的である。クロストークの測定の際は、従来は半導体レーザLD1と半導体レーザLD2を、完全に分離した状態で測定していた。一方、クロストーク測定において、本実施形態で示したような測定方法を実施すれば2つのビームを分離しなくても実使用に近い状態で重要特性であるクロストークを測定することができる。 【0021】 【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、量産工程においても、測定したい発光点以外の発光点の半導体レーザに、しきい値電流以下の電流を流しながら、所望の発光点の諸特性を測定するという簡便な方法で、より実モードに近い状態で諸特性を測定し、良品のみを納入することが出来るので、従来のように画像を出力してから初めて半導体レーザの不良が判明するというようなことがなく、高品質の半導体レーザを提供でき、プリンター等の組立工程の歩留まりを向上させることが出来る。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001007 【氏名又は名称】キヤノン株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年6月30日(1999.6.30) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100065385 【弁理士】 【氏名又は名称】山下 穣平
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| 【公開番号】 |
特開2001−13199(P2001−13199A) |
| 【公開日】 |
平成13年1月19日(2001.1.19) |
| 【出願番号】 |
特願平11−185619 |
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