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【発明の名称】 一端判定型事故点評定装置
【発明者】 【氏名】瀬谷 稔

【氏名】伊藤 究

【氏名】松岡 春水

【氏名】十島 政憲

【氏名】田中 清次

【氏名】大部 孝

【要約】 【課題】分岐線のある送電線の事故点標定を高精度に行う。

【解決手段】送電線101,102から分岐した分岐端134に子局110を、端子130に一端型事故点標定装置(FL)を有する親局112を設置する。送電線事故の発生時、子局110及び親局112はそれぞれ自端から電圧、電流を取り込み、電圧状態から地絡、短絡などの事故発生を検出する。子局110は事故検出信号と分岐端電流を専用線114で親局112に送信する。親局112は自端の異常検出信号と子局から受信した異常検出信号との同期を取り、同期の取れた自端電流と分岐端電流を用いて事故点標定を行う。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 分岐線端子を有する送電線の一端判定型事故点評定装置において、多端子送電線の前記標定装置の設置端側に設けられた親局に、設置端側電流検出手段、設置端側事故検出手段及び事故点標定演算手段を、分岐線端子側に設けられた子局に分岐端側電流検出手段及び分岐端側事故検出手段をそれぞれ設け、前記送電線の事故発生時に、前記親局で前記設置端側事故検出手段による事故検出デ−タと、前記設置端側電流検出手段による設置端電流デ−タを取り込み、前記子局で前記分岐端側事故検出手段による事故検出デ−タと、前記分岐端側電流検出手段による分岐端電流デ−タを取り込み、前記子局から前記親局に前記事故検出デ−タと前記分岐端電流デ−タを送信し、前記親局で双方の事故検出デ−タを元に同期を取り、前記事故点標定演算手段が同期の取れた設置端電流デ−タと分岐端電流デ−タを用いて事故点標定を行うことを特徴とする一端判定型事故点評定装置。
【請求項2】 請求項1において、前記分岐端側事故検出手段に、不足電圧リレ−及び地絡過電圧リレ−を用いることを特徴とする一端判定型事故点評定装置。
【請求項3】 請求項1または2において、前記子局から前記親局に送信する前記分岐端電流デ−タは、事故発生後の電源周期の少なくとも1周期分の取り込みデータから実効値を求め、この実効値を送信することを特徴とする一端判定型事故点評定装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は送電線の一端判定型事故点評定装置に係り、特に多端子送電系統において、分岐線に電源又は負荷が存在する場合でも高精度な評定を行うことのできる事故点評定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の一端判定型事故点標定装置は分岐端に電源がないことを条件に、分岐端における電流回り込みを自端電流と分岐線インピ−ダンスにより推定し、この推定値を用いて事故点評定演算を行っている。また、分岐端負荷については予め想定される整定値を与えて、事故点評定演算を固定的に補正していた。
【0003】このような事故点標定装置には、自端から故障点までの電圧降下を送電線の単位長当りの電圧降下で除算して故障点を求めるインピーダンス方式と、自端から故障点までの無効電力と単位長当りの無効電力の比から故障点を求める無効電力方式がある。
【0004】前者の例として、特開昭60−204220号では、送電線の電流の計測値を設定値の比率で配分して各分岐負荷の電流を推定し、この推定値を送出端の電流から順次差し引いて各区間の電流とみなし、これにより分岐負荷の影響を除去して各区間の単位長当りの電圧降下を求めて、故障点の距離を算出している。
【0005】後者の例として、特公平7−1295号では、FL設置端の故障発生後の各相の電流、電圧を取り込み、これらの値から故障相の故障点までの無効電力を故障点の電圧と零相電流(各相電流の和)の間の無効電力として求め、また単位長当りの無効電力は故障相の自己及び相互インピーダンスと電流から求めている。このときの分岐負荷電流には整定値を用いている。以下に、図7の送電系統図を参照して本方式を補足説明する。
【0006】三相交流1回線を単線で示した送電線1に負荷7、分岐負荷8が接続され、電源6から電力が供給される。フォルトロケータ(FL)100は、CT2、PT3から送電線1の電流値、電圧値を取り込む。FLの設置点P0、負荷8の接続点P2、故障点Fとすると、P0からFまでの距離LFが求める値である。ILは負荷7、IL2は分岐負荷8に流れる電流である。なお、距離L1はP0からP2、距離LF2はP2からFの亘り長である。
【0007】いま、点Fにおいてa相地絡が発生し、PT3からの入力信号電圧をVa,Vb,Vc、CT2から入力信号電流をIa,Ib,Icとする。このとき、設置点P0の零相電流I0を基準にして点P0から分岐点P2までの無効電力QFは(1)式で得られる。なお、I0 は(2)式で与えられる。
【0008】
【数1】

【0009】ここで、R1 は区間L1 の正相抵抗、X1 は区間L1 の正相リアクタンス、IL2は分岐負荷正相電流で、(1)式の右辺第2項、第3項が分岐負荷電流IL2による補正項で、積分によって実効値が得られる。なお、tは信号の取り込み時間、Tは系統電源の周期で、T/4の位相は無効分を示している。
【0010】また、送電線1の線路定数を一様分布として、単位長(たとえば1km)当りの零相電流を基準にした無効電力QUは(3)式で与えられる。なお、a相の単位長当りの電圧降下Vauは(4)式で与えられる。
【0011】
【数2】

【0012】ここで、Raa,Rab,Racはa相,ab相間,ac相間の単位長当りの抵抗値、Xaa,Xab,Xacは同じくリアクタンス値である。(4)式による電圧降下は各相電流を分岐負荷電流IL2で補正して求めている。なお、式中のaは、IL2に120°遅延(時間にして3/T)を与える演算子で、a2はIL2の240°遅れを与える。
【0013】これより、標定値LFはQFとQUの比として、(5)式により求まる。
【0014】
【数3】

【0015】
【発明が解決しようとする課題】上記したように、従来の分岐端を有する送電系統の一端判定型事故点標定装置では、補正項の分岐負荷電流を予め負荷運用値のデータとして設定している。このため、事故発生時に実際に通電している負荷電流が、入力していた整定値との差が大きくなるほど、事故点標定演算の誤差が増大する結果となっていた。
【0016】本発明の目的は、分岐線に負荷や電源を有する場合の従来の問題点を克服し、高精度に事故点評定を行い、また簡易に構成できる事故点評定装置を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明は分岐線端子を有する送電線の一端判定型事故点評定装置において、多端子送電線の前記標定装置の設置端側に設けられた親局に、設置端側電流検出手段、設置端側事故検出手段及び事故点標定演算手段を、分岐線端子側に設けられた子局に分岐端側電流検出手段及び分岐端側事故検出手段をそれぞれ設け、前記送電線の事故発生時に、前記親局で前記設置端側事故検出手段による事故検出デ−タと、前記設置端側電流検出手段による設置端電流デ−タを取り込み、前記子局で前記分岐端側事故検出手段による事故検出デ−タと、前記分岐端側電流検出手段による分岐端電流デ−タを取り込み、前記子局から前記親局に前記事故検出デ−タと前記分岐端電流デ−タを送信し、前記親局で双方の事故検出デ−タを元に同期を取り、前記事故点標定演算手段が同期の取れた設置端電流デ−タと分岐端電流デ−タを用いて事故点標定を行うことを特徴とする一端判定型事故点評定装置。
【0018】また、前記分岐端側事故検出手段に、不足電圧リレ−及び地絡過電圧リレ−を用いることを特徴とする。これによれば、分岐端の電圧状態を取り込んで、分岐端側から簡単に送電線事故を検出することができる。なお、設置端側事故検出手段も同様に構成することが可能である。ただし、事故検出を行ってCBを遮断する保護リレー装置が別置されている場合は、その事故検出デ−タを利用してもよい。
【0019】また、前記子局から前記親局に送信する前記分岐端電流デ−タは、事故発生後の電源周期の少なくとも1周期分の取り込みデータから実効値を求め、この実効値を送信することを特徴とする。これにより、送信データが圧縮でき、前記子局から親局への伝送線に低速の電話回線を利用できる。
【0020】本発明によれば、分岐線の電流デ−タを使用することで事故点評定の精度を高めることができる。また、分岐線での事故検出デ−タを伝送して、分岐線電流と設置端における送電線電流デ−タの同時性を容易に確保できる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を図面を用いて説明する。図1は本発明の一実施例の保護対象となる電力系統の構成を示す。端子130と端子132の間に1L系統の送電線101、2L系統の送電線102が設けられ、かつ、各系統の途中から端子134に分岐線103,104が設けられている。なお、1L,2L系統は単純線で示しているが、それぞれ3相(a,b,c相)の電力線で構成されている。端子130には電源として発電機105が設けられ、また分岐端子134にも発電機106が設けられている。各端には開閉器(CB)121〜126が設けられ、系統事故発生時に別に設けられる保護リレーからの指令で開放され、再閉路時間が経過すると再閉される。
【0022】本実施例の一端判定型事故点標定装置は、端子130に親局112、分岐端134に子局110を設けている。親局112には1L,2L系統のCT140,141及びPT144,145のそれぞれから、3相電流データ及び3相電圧データが入力される。また、子局110にも1L,2L系統のCT142,143及びPT146,147のそれぞれから、3相電流データと3相電圧データが入力される。そして、子局110から親局112へ、分岐端子134の電流データ等が専用回線114を経て伝送される。
【0023】図2に、一端判定型事故点標定装置のシステム構成を示す。本システムでは、分岐端に設けられた子局112から分岐線データを送信し、多端子送電系統の一端に設けられた親局112で受信し、親局内の一端型事故点標定装置220が分岐線データを併用して事故点を標定する。子局112は1L,2L系統の分岐端134の電流状態データ等を分岐端データ検出手段201で求め、これらのデータはモデム203を介して通信装置205へと送られる。通信装置205は親局112へ専用回線114を用いてデータを伝送する。専用回線114には後述するように、通常の4W方式(送信2本、受信2本のシリアル伝送)の電話回線を使用している。
【0024】親局112では通信装置207で子局110からのデータを受信すると、モデム209を介し、電流検出回路211により分岐端134の電流データを出力する。そして、通信異常検出装置212から異常検出信号が出力していないことをAND回路213で判定して、分岐端電流回路214から1L,2L系統の電流状態データなどを、一端型事故点標定装置220に出力する。
【0025】事故点標定装置220は系統の異常発生により、事故点標定演算を起動するFL起動回路221と、自端データ検出回路216から事故系統(1Lまたは2L)の電流状態データ等を入力して事故点標定を行う事故点標定演算回路222からなる。系統異常検出回路215は、自端の電圧状態異常を検出する27リレーや64リレーによって、簡易に構成されている。
【0026】事故点標定演算回路222は、自端の電流状態と分岐端電流の整定値とから事故点標定演算を行う。さらに、子局110から受信する分岐端134の電流状態の実測値を用いて補正された事故点標定を行う、補正演算回路223を有している。これにより、分岐端での廻り込み電流も加味した標定演算を行うことができるので、分岐端について整定値を用いる従来の一端判定型標定装置よりも正確な故障点標定が可能になる。本実施例の事故点標定演算は前述した無効電力方式によったが、インピーダンス方式にも適用可能である。
【0027】図3は一実施例における子局の構成で、分岐端データの取り込みと送信の詳細な処理構成を示している。子局110は分岐端134に接続された電力系統380(1Lまたは2L)の電力状態を、PT300(PT146またはPT147)で電圧状態、CT302(CT142またはCT143)により電流状態を検出する。
【0028】分岐端データ検出回路201では、電力系統の異常を不足電圧リレー308、地絡過電圧リレー310により検出して、地絡または短絡等の異常発生を判定する。そして、電流取込回路322がCT302より取り込んだ1相分の電流データと、図示していない他相の電力系統から検出した電流データを取り込むことにより、a相〜c相の電流状態を検出する。これらは、異常発生を検出してからCB304の開放までの期間(通常、50〜60ミリ秒)に、電源周期(50Hzで20ミリ秒)の少なくとも1周期分、通常は2〜3周期分について、所定のサンプリング周期(例えば1/12周期)で行われる。
【0029】送信起動回路312は、分岐端データ検出回路201から不足電圧リレー(以下、27リレーと呼ぶ)308からの信号、地絡過電圧リレー(以下、64リレーと呼ぶ)310からリレー動作状態(オン/オフ)で示される電圧状態を入力し、いずれかのリレーが異常を示すときに送信を起動する起動信号と、そのときの電圧異常状態信号(リレー動作状態)を出力する。
【0030】実効値演算回路320は電流取込回路322から分岐端の電流データ(瞬時値)を取り込み、事故発生後の系統電源の少なくとも1周期分データより分岐端での電流実効値を求める。AND回路314は送信起動回路312からの出力と、実効値演算回路320からの信号を入力して、データ送信回路316へ電流状態データおよびリレー動作状態を出力する。データ送信回路316は親局112に対し、電圧異常状態信号(リレー動作状態)、分岐端子の各相の電流データの実効値、それらから求めた零相電流データを伝送する。なお、零相電流データは送信せず、親局側で演算するようにしてもよい。
【0031】図4は一実施例における親局の構成で、親局112での標定演算の詳細な処理構成を示したものである。親局112では通信装置207のデータ受信回路330が子局110からのデータを受け取る。また、親局112では自端子の送電線390に接続されたPT340(PT144/PT145)で電圧状態を、またCT346(CT140/CT141)で電流状態を検出する。
【0032】不足電圧状態検出回路332と地絡過電圧検出回路334は、送られてきた電圧異常データ(リレー動作状態)から、子局側での事故内容(地絡、短絡など)を判定する。電流受取回路336は子局から受け取った電流データより、子局側のa相〜c相の電流状態と、零相電流状態を求める。自端データ検出回路216は自端の電力系統の異常を、自端の電圧状態より不足電圧リレー348、地絡過電圧リレー350で検出し、自端の電力系統に地絡または短絡等の異常が発生したことを判定する。電流取込回路354は自端の各相の電流データを、CB342の開放までの期間に取り込む。
【0033】事故点標定回路220では補正演算の際に、親局112と子局110間でデータの同期をとるための同時データ判定回路224を設けている。判定回路224は不足電圧状態検出回路332、地絡過電圧検出回路334による分岐端134の電圧異常データの受信タイミングと、自端132での不足電圧リレー348、地絡過電圧リレー350からの自端子における電圧異常データの検出タイミングを比較することによって、分岐端への電流廻り込みによる伝達遅延誤差や子局からのデータ伝送による伝送遅延誤差の影響を取り除いている。
【0034】すなわち、同一事故に対する子局と親局での事故検出(電圧異常状態の検出)は同時に行われているので、子局110から最初に受信する電圧異常データと自端の電圧異常データは同期している。そこで、この電圧異常データに続く電流状態データを用いれば、自端の電流データとの同期が可能になる。もし、CB再閉路時間までに2度目、3度目のデータが受信されるときは、それらのデータを廃棄する。これにより、親局と子局のデータの同時性が確保される。なお、CB再閉路時間を経過しても子局からのデータが受信されない場合、分岐端データの取り込みを断念する。
【0035】具体的には、同時データ判定回路224で受信データと自端データの同時性を判定し、最初に受信する電圧異常データとそれに続く電流状態データの受信期間T2に同期信号を出力し、この同期信号と電流受取回路336からの電流状態データをAND回路225に取り込み、分岐端の電流状態データを標定演算回路222に入力する。標定演算回路222ではAND回路225を介し、同期のとれた分岐端電流データを受け取り、事故点標定の補正演算を行い、出力回路360から外部に対して事故発生箇所を示すデータを出力する。
【0036】図5は、一実施例による一端型事故点標定演算の手順を示すフローチャートである。本システムでは、送電線事故の発生により、親局112と子局110で同時に、以下の処理を開始する。
【0037】子局110では分岐端の送電線の電圧異常状態を27リレーまたは64リレーで検出すると(s101)、系統周期分のサンプリングデータから、FL標定用の分岐端電流を演算する(s102)。FL標定用とは、実効値換算やCT比から相手端と整合するCT2次値の算出を指す。次に、27リレーまたは64リレーの動作(異常状態)と、電流演算結果を親局112に伝送する(s103)。
【0038】一方、親局112では自端の送電線の電圧異常状態を27リレーまたは64リレーで検出すると(s104)、このリレーの動作によりタイマーが起動する(s105)。次に、FL標定用電流を演算し(s106)、予め設定されている分岐端電流の整定値を元に、事故内容(地絡/短絡など)に応じた事故点標定演算を行い、結果(ロ)を一時保存する(s107)。この結果(ロ)は、従来の標定演算によるもので、何らかの事情で子局データが得られない場合に対処している。
【0039】次に、子局側から自端と同事故の電圧異常データが受信されたかチエックし(s108)、受信されていれば、電圧異常データの直後の分岐端電流を取り込み、実測値により補正された事故点標定演算を行い(s109)、結果(イ)を出力する(s110)。一方、子局側から電圧異常データが受信されていないときは、タイマーの計時がT3を経過したか判定し(s111)、異常検出からT3を超えていなければ処理s108に戻る。T3を超えた場合は、子局110からのデータ受信を諦め、保存してある結果(ロ)を出力する(s112)。T3はCB再閉路時間T4(通常、60秒)より若干短く設定されている。
【0040】なお、分岐端電流の実効値換算は、例えば系統電源周期(360°)の30°毎に行った12サンプリングの瞬時値から、事故発生後1周期の実効値を演算する。これにより、子局からのデータ伝送容量を1/12に圧縮できる。
【0041】子局から親局への伝送データは、27リレーまたは64リレーの動作状態を示すリレー名と状態データ(1/0)と、それに続く(あるいは同一フレームによる)分岐端電流の実効値(通常、10〜1000(A)程度)である。したがって、A/D変換後のこれらデジタルデータも、伝送速度が600ボー程度の電話回線(4W方式)で十分に伝送でき、システムコストを低減できる。
【0042】図6は本システムの動作を示したタイムチャートである。図1に示した系統構成において、送電線101の位置Fに地絡事故が発生した場合、端子130と分岐端子134の電圧状態から、各々の地絡事故検出の64リレーが動作し(a,d)、タイマーが起動する。なお、(a,d)の波形で立ち下がりは、CBの開放時点を示している。次に、CBの開放前に、子局と親局の双方で電流データの取り込みが行われ(b,e)、親局側では直ちに事故点標定装置220が起動して、分岐端データを整定値とした標定演算が行われる(f)。
【0043】子局側は分岐端データの取得や送信手続き等に要したT1後、親局へ分岐端データ(64リレーオン、分岐端電流実効値)の送信を開始し、1セットのデータ送信時間T2後に終了する(c)。親局112は、ほぼT1に分岐端データの受信を開始し、ほぼT2後に受信を終了し(g)、分岐端電流を実測値で補正した事故点標定演算を行う。
【0044】T3までに、子局からのデータの受信がないときは、(f)の演算結果が代用される。また、T3までに複数回の受信データがある場合は、第1回目のデータが同時性のある正常な分岐端データであり、他のデータは廃棄する。時間T3はCB再閉路時間T4より若干短くし、この期間内に子局は分岐端データ送出を1回のみ行い、再送出は行わない。親局もこの期間T3内では分岐端からのデータを1回のみ取り込んで、再取り込みは行わない。そして、T4以降で再度、親局にて事故点標定が起動したときは、再度、分岐端データを取り込んで事故点標定の演算を行う。
【0045】
【発明の効果】本発明によれば、分岐端に子局を設けて事故発生時の分岐端電流を親局に送信し、親局側では自端の事故検出時の自端電流との同時性を確認して分岐端電流を取り込み、自端電流と実測による分岐端電流を用いて事故点標定演算を行うので、分岐端への廻り込み電流分も考慮した事故点標定演算が可能になり、事故点標定の精度を向上できる。
【0046】また、子局から親局へ送信する分岐端電流は実効値を用いて送信データを圧縮しているので、低速度かつ少ない通信線数の伝送路ですみ、通常の電話回線等の使用により安価なシステム構成が可能になる。
【出願人】 【識別番号】000005108
【氏名又は名称】株式会社日立製作所
【識別番号】000156938
【氏名又は名称】関西電力株式会社
【出願日】 平成11年6月30日(1999.6.30)
【代理人】 【識別番号】100061893
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 明夫 (外1名)
【公開番号】 特開2001−13196(P2001−13196A)
【公開日】 平成13年1月19日(2001.1.19)
【出願番号】 特願平11−185173