| 【発明の名称】 |
回転速度および方向検出装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】田名網 邦男
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| 【要約】 |
【課題】取付位置の精度に頓着することなく設置が簡便で部品点数も削減できる低コストな回転速度および方向検出装置を提供することを目的とする。
【解決手段】被検出部材1の回転速度および方向を検出する検出装置において、被検出部材1における被検出部1Aに対して一対の検出センサ2A、2Bを有する1つの検出器2を配設するとともに、前記一対の検出センサ2A、2Bを前記被検出部1Aに対して回転方向にずらせて配置したことを特徴とするもので、1つの検出器2のみを単純に被検出部材1に臨んで配設すればよいので、取付位置の精度に頓着することなく設置が簡便で部品点数も削減できて低コストにて、被検出部材1の回転速度および方向を検出することが可能となる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 被検出部材の回転速度および方向を検出する検出装置において、被検出部材における被検出部に対して一対の検出センサを有する1つの検出器を配設するとともに、前記一対の検出センサを前記被検出部に対して回転方向にずらせて配置したことを特徴とする回転速度および方向検出装置。 【請求項2】 前記一対の検出センサの少なくとも1つにさらに一対の副検出センサを配設するとともに、これら一対の副検出センサを前記被検出部に対して回転方向にずらせて配置したことを特徴とする請求項1に記載の回転速度および方向検出装置。 【請求項3】 前記検出センサにより検出された検出パルスを積算して被検出部材の回転速度を検出するように構成したことを特徴とする請求項1または2に記載の回転速度および方向検出装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、被検出部材の回転速度および方向を検出する検出装置に関する。 【0002】 【従来の技術】この種の、被検出部材の回転速度および方向を検出する検出装置としては種々のものが提案されて使用されている。例えば、第1の従来例として、回転する平歯車に対してその歯先円に近接して円周上に間隔をおいて配置された2つの磁気検出センサを設置し、これらの間を通過する被検出部材である平歯車の歯先による磁力変化を検出してカウントし、被検出部材の回転速度および回転方向を検出する検出装置がある。また、第2の従来例として、回転する被検出部材の表面に反射テープを貼設し円周上に間隔をおいて配置された2つの光電式検出センサを設置し、これらの間を通過する被検出部材における光変化を検出してカウントし、被検出部材の回転速度および回転方向を検出する検出装置がある。さらに、第3の従来例として、回転する被検出部材に円板を設置し、該円板に多数のスリット状の被検出部を設け、該被検出部を通過する光を検出する発光部と受光部とからなる検出センサを円周上に間隔をおいて2つ配置し、これら2つの検出センサの間を通過する被検出部材における光変化を検出してカウントし、被検出部材の回転速度および回転方向を検出するエンコーダ検出装置がある。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】ところが、このような従来の検出装置では、円周上に所定の間隔を配設された一対の検出センサにおける各検出信号の位相変化を解析して、被検出部材の回転方向および回転速度を検出していた。このため、検出センサすなわち検出器の設置位置が円周上の2か所が必要で検出器の設置スペースの制限を受ける他、回転速度の検出精度確保のために取付位置の精度も必要とされた。したがって、検出器の設置作業に時間と熟練を要する上、検出器も2個準備する必要がある等、コスト高を招いていた。 【0004】このため本発明では、上記従来の回転速度および方向検出装置の諸課題を解決して、取付位置の精度に頓着することなく設置が簡便で部品点数も削減できる低コストな回転速度および方向検出装置を提供することを目的とする。 【0005】 【課題を解決するための手段】そこで本発明は、被検出部材の回転速度および方向を検出する検出装置において、被検出部材における被検出部に対して一対の検出センサを有する1つの検出器を配設するとともに、前記一対の検出センサを前記被検出部に対して回転方向にずらせて配置したことを特徴とするものである。また本発明は、前記一対の検出センサの少なくとも1つにさらに一対の副検出センサを配設するとともに、これら一対の副検出センサを前記被検出部に対して回転方向にずらせて配置したことを特徴とするものである。また本発明は、前記検出センサにより検出された検出パルスを積算して被検出部材の回転速度を検出するように構成したことを特徴とするもので、これらを課題解決のための手段とするものである。 【0006】 【実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1および図2は、本発明の回転速度および方向検出装置の第1実施の形態を示すもので、図1(A)は検出状態の正面図、図1(B)は側面図、図1(C)は正転時の検出パルスの位相変化図、図1(D)は逆転時の検出パルスの位相変化図、図2(A)は一対の検出センサによる検出パルスの位相変化を示す図、図2(B)は1つの検出センサにおける副センサによる検出状態および検出パルスの位相変化を示す図である。本発明は、被検出部材の回転速度および方向を検出する検出装置において、被検出部材における被検出部に対して一対の検出センサを有する1つの検出器を配設するとともに、前記一対の検出センサを前記被検出部に対して回転方向にずらせて配置したことを特徴とする。 【0007】本実施の形態は、例えば、手動により駆動輪数を切り換えることが可能な四輪駆動車の動力伝達系において回転速度および回転方向を検出する検出装置として採用されるもので、図1(A)に示すように、被検出部材として歯車部品におけるはすば歯車1を利用し、斜めに形成された各歯1Aを被検出部としたもので、一対の検出センサ2A、2Bを有する1つの検出器2が、図1(B)に示すように、はすば歯車1の歯先円に近接して配置される。これによって、図1(A)にて理解されるように、被検出部材であるはすば歯車1の回転軸方向に並設された前記一対の検出センサ2A、2Bが被検出部である斜め方向の各歯1Aに対して回転方向にずらせて配置されたことになる。 【0008】前記検出センサ2A、2Bは磁気検出センサから構成され、図1(C)に示すように、回転移動する各歯1Aが近接する度に磁力変化が検出される。このようにして検出された磁力変化によるパルスをカウント積算して単位時間毎のパルス数およびパスル数の変化率を適宜の演算手段にて計算することによって、被検出部材であるはすば歯車1の回転速度あるいは回転加速度を検出することができる。前記一対の検出センサ2A、2Bのずれ量を検出パルス幅に対して僅かとすることにより、基準点Aを起点とした場合、図1(C)の正転時におけるセンサ2Aのパルス検出からセンサ2Bのパルス検出までの時間t1と、図1(D)の逆転時におけるセンサ2Bのパルス検出からセンサ2Aのパルス検出までの時間t2とを異なったものとして判別することで正転と逆転とを容易に識別することができる。 【0009】また、前記一対の検出センサ2A、2Bのずれ量が検出パルス幅に対して比較的大きい場合、図2(A)において、基準点の時刻T0から時刻T1の範囲では、図1(A)のA矢視図である図1(B)の矢印に示すような、はすば歯車1の正回転の場合、先ず検出センサ2Aが磁力変化パルスを検出し、次いで検出センサ2Bが磁力変化パルスを検出する。この基準点の時刻T0から時刻T1の範囲で検出センサ2Bが先に磁力変化パルスを検出した場合は逆回転と認識される。被検出部材であるはすば歯車1の前回の回転が、検出センサ2Aの磁力変化パルスの検出にて終了していた場合、基準点の時刻T1から時刻T2においては、正回転にもかかわらず検出センサ2Bが先に磁力変化パルスを検出してしまい、見かけ上は逆回転を検出する。 【0010】このような不都合を解消するために、本発明では、前記一対の検出センサの少なくとも1つ、例えば図2(B)に示すように、検出センサ2Bにさらに一対の副検出センサ2B1、2B2を配設するとともに、これら一対の副検出センサ2B1、2B2をを前記被検出部である各歯1Aに対して回転方向にずらせて配置したことを特徴とする。これによって、たとえ基準点の時刻T1から時刻T2において検出センサ2Bが先に磁力変化パルスを検出したとしても、検出センサ2B内における副検出センサ2B1、2B2のうちの副検出センサ2B1が先に磁力変化パルスを検出すれば正回転を検出し、副検出センサ2B2が先に磁力変化パルスを検出すれば逆回転を検出することができる。副検出センサを配設するのは検出センサ2A側でもよいし、両方に配設してもよい。 【0011】図3は、本発明の回転速度および方向検出装置の第2実施の形態を示すもので、図3(A)は検出状態の正面図、図3(B)は側面図である。本実施の形態では、被検出部材として歯車部品における平歯車1を利用し、回転軸方向に形成された各歯1Aを被検出部としたもので、平歯車1の回転軸方向に対して傾斜して配置された一対の磁気検出センサ2A、2Bを有する1つの検出器2が、図3(B)に示すように、平歯車1の歯先円に近接して配置される。これによって、図3(A)にて理解されるように、被検出部材である平歯車1の回転軸方向に対して傾斜して設置された前記一対の検出センサ2A、2Bが被検出部である軸方向の各歯1Aに対して回転方向にずらせて配置されたことになる。このような構成により、前記実施の形態のものと同様に、検出センサ2A、2Bは回転移動する各歯1Aが近接する度に磁力変化を検出して、被検出部材である平歯車1の回転速度、回転加速度および回転方向を検出する。 【0012】図4は、本発明の回転速度および方向検出装置の第3実施の形態を示す。本実施の形態では、図4(A)に示すように、被検出部材として回転部材に設置した円板5を使用し、該円板5の円周上に等間隔で穿設されたスリット5Aを被検出部としたもので、これらのスリット5Aは、円板5の正回転方向にて外周側が先行する形態にて傾斜して穿設されるとともに、図4(B)に示すように、円板5を挟んだ両側に一対の光電式センサである検出器発光部3および検出器受光部4を配設したものである。検出器発光部3には前記円板5の径方向に並設して一対の検出センサ発光部3A、3Bが設置され、円板5の反対側に対応して配置された検出器受光部4には一対の検出センサ受光部4A、4Bが設置される。 【0013】このような構成により、図4(A)の矢印のような被検出部材である円版5の正回転の場合には、検出センサ3A、4A側が先に傾斜穿設されたスリット5Aを通過した光線を検出し、逆回転の場合には、検出センサ3B、4B側が先にスリット5Aを通過した光線を検出して円板5の回転方向を判断するとともに、スリット5Aを光線が通過する度に検出された光パルスをカウント積算して単位時間毎のパルス数およびパスル数の変化率を適宜の演算手段にて計算することによって、被検出部材である円板5の回転速度あるいは回転加速度を検出することができる。 本実施の形態では、被検出部材である回転部材に別途円板5を設置する必要はあるが、被検出部材である回転部材の形態を問わないので、どのような回転部分にも適用が可能である。 【0014】図5は、本発明の回転速度および方向検出装置の第4実施の形態を示す。本実施の形態では、図5(A)に示すように、被検出部材としての円板5に設けられる被検出部としてのスリット5Aは、径方向に沿って穿設されたものであり、図5(B)に示すように、円板5を挟んだ両側に配置される一対の光電式センサである検出器発光部3および検出器受光部4は、それぞれの外周側に配置される一対の検出センサ発光部3A、3Bが円板5の正回転方向にて先行して通過光線を検出する位置に配置され、それぞれの内周側に配置される一対の検出センサ発光部4A、4Bが円板5の正回転方向にて後行して通過光線を検出する位置に配置される。 【0015】このような構成により、図5(A)の矢印のような円版5の正回転の場合には、正回転方向で先行検出側に配置された検出センサ3A、4A側が先にスリット5Aを通過した光線を検出し、逆回転の場合には、検出センサ3B、4B側が先にスリット5Aを通過した光線を検出して円板5の回転方向を判断するとともに、スリット5Aを光線が通過する度に検出された光パルスをカウント積算して円板5の回転速度あるいは回転加速度を検出することができる。本実施の形態では、傾斜することのない径方向のスリット5Aの穿設が単純化される。 【0016】図6は、本発明の回転速度および方向検出装置の第5実施の形態を示す。本実施の形態では、被検出部材としての円板5に設けられる被検出部としてのスリット5Aは、径方向に沿って穿設されてもよいし、傾斜して穿設されてもよいものであり、円板5を挟んだ両側に配置される一対の光電式センサである検出器発光部3および検出器受光部4内にそれぞれ設けられているところの、一対の検出センサ発光部3A、受光部4Aおよび発光部3B、受光部4Bのうちの一方の1組例えば図示の例のように3Aを、円板5の正回転方向にて先行して通過光線を検出するごとく傾斜して設置したものである。 【0017】かくして、このような構成により、円版5の正回転の場合には、正回転方向にて先行して通過光線を検出するごとく傾斜して設置された検出センサ3A、4A側が先にスリット5Aを通過した光線を検出し、逆回転の場合には、検出センサ3B、4B側が先にスリット5Aを通過した光線を検出して円板5の回転方向を判断するとともに、スリット5Aを光線が通過する度に検出された光パルスをカウント積算して円板5の回転速度あるいは回転加速度を検出することができる。本実施の形態では、円板5におけるスリット5Aの穿設形態に無関係に、検出器発光部3および検出器受光部4における一対のセンサの少なくとも一方を傾斜させるだけでよく設置が単純化される。 【0018】以上、本発明の実施の形態を説明してきたが、本発明の趣旨の範囲内で、被検出部材である回転部材の形状、形式、検出センサの形式および配設形態、被検出部とセンサとのずれ量を画定して回転方向が判別できるように被検出部の形状、幅、検出信号の処理形態等については適宜採用できる。 【0019】 【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によれば、被検出部材の回転速度および方向を検出する検出装置において、被検出部材における被検出部に対して一対の検出センサを有する1つの検出器を配設するとともに、前記一対の検出センサを前記被検出部に対して回転方向にずらせて配置したことにより、1つの検出器のみを単純に被検出部材に臨んで配設すればよいので、取付位置の精度に頓着することなく設置が簡便で部品点数も削減できて低コストにて、被検出部材の回転速度および方向を検出することが可能となる。また、前記一対の検出センサの少なくとも1つにさらに一対の副検出センサを配設するとともに、これら一対の副検出センサを前記被検出部に対して回転方向にずらせて配置したことにより、基準点の時刻範囲の採り方による見かけ上の回転方向の誤検出を防止することができる。さらに、前記検出センサにより検出された検出パルスを積算して被検出部材の回転速度を検出するように構成したことにより、一対のセンサが1つの検出器内に近接配置されていることと相まって被検出部材の回転速度の精度が向上する。かくして、本発明によれば、取付位置の精度に頓着することなく設置が簡便で部品点数も削減できる低コストな回転速度および方向検出装置が提供される。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000225050 【氏名又は名称】栃木富士産業株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年1月7日(2000.1.7) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100102565 【弁理士】 【氏名又は名称】永嶋 和夫
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| 【公開番号】 |
特開2001−194377(P2001−194377A) |
| 【公開日】 |
平成13年7月19日(2001.7.19) |
| 【出願番号】 |
特願2000−5847(P2000−5847) |
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