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【発明の名称】 農作物の含有成分測定装置
【発明者】 【氏名】宮田 久典

【氏名】小西 行満

【要約】 【課題】この発明は、栽培された出荷前の長物農作物の含有成分を事前に測定して、どのような品質および商品価値の長物農作物であるかの品質情報を取得できるようにした長物農作物の含有成分測定装置の提供を目的とする。

【解決手段】この発明は、長物の農作物を搬送する搬送手段と、前記搬送手段により搬送される長物農作物の含有成分を搬送過程で測定する測定手段とを備えた長物農作物の含有成分測定装置であることを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】長物の農作物を搬送する搬送手段と、前記搬送手段により搬送される長物農作物の含有成分を搬送過程で測定する測定手段とを備えた長物農作物の含有成分測定装置。
【請求項2】搬送手段は、コンベアの上面に長物の農作物を搬送方向と直角の向きに個別に搭載する搭載台を備えた請求項1記載の長物農作物の含有成分測定装置。
【請求項3】測定手段は、長物農作物の糖度および/または酸度を測定する請求項1記載の長物農作物の含有成分測定装置。
【請求項4】測定手段は、長物農作物の測定部分を伸直状態に矯正する矯正手段を備えた請求項1記載の長物農作物の含有成分測定装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えばネギ、大根、ごぼう、人参、れんこん、長芋等の長物農作物の含有成分を測定する長物農作物の含有成分測定装置に関し、さらに詳しくは長物農作物を出荷する前に、その含有成分を調べて品質を管理できる長物農作物の含有成分測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】以下、長物農作物の一例にネギを扱った場合について説明する。通常、栽培された大量のネギを荷受けして出荷するまでの商品化処理を行う場合、ネギに付着した土を水で洗い流したり、表皮を剥離したり、不要な部分を切除して出荷用完成品に仕上げている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この場合、ネギの品質については、ネギの色彩、形状、太さ、長さ等の外観からの判断に頼っており、ネギ自体の生食用として重要視される実際のおいしさ度合いの品質情報までは正確に知ることができなかった。
【0004】そこでこの発明は、栽培された出荷前の長物農作物の含有成分を事前に測定して、どのような品質および商品価値の長物農作物であるかの品質情報を正確に管理できるようにした長物農作物の含有成分測定装置の提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、長物の農作物を搬送する搬送手段と、前記搬送手段により搬送される長物農作物の含有成分を搬送過程で測定する測定手段とを備えた長物農作物の含有成分測定装置であることを特徴とする。
【0006】請求項2記載の発明は、コンベアの上面に長物の農作物を搬送方向と直角の向きに個別に搭載する搭載台を備えた搬送手段を有することを特徴とする。
【0007】請求項3記載の発明は、長物農作物の糖度および/または酸度を測定する測定手段を備えたことを特徴とする。
【0008】請求項4記載の発明は、長物農作物の測定部分を伸直状態に矯正する矯正手段を備えた測定手段を有することを特徴とする。
【0009】
【作用】この発明によれば、長物の農作物を搬送手段により搬送する搬送過程で測定手段が長物農作物の含有成分を測定する。この場合、長物農作物を連続的に高速搬送させれば、大量の長物農作物を自動的に高速測定する。
【0010】また、長物農作物を搬送する際、コンベアの上面に長物の農作物を搬送方向と直角の向きに個別に搭載する搭載台に長物農作物を搭載した状態で搬送する。このときは、連続的に搬送される各々の長物農作物の向きが規則正しい並列状態で搬送されるため、直列状態の搬送に比べて搬送方向に無駄なスペースがなくなる。
【0011】さらに、長物農作物の含有成分を測定する際、測定手段は長物農作物の糖度および/または酸度を測定する。このときは、味覚に大きく影響を与える長物農作物が含有する糖度と酸度が求まる。
【0012】また、長物農作物の含有成分を測定する際、長物農作物の測定部分を矯正手段により伸直状態に矯正した状態で測定する。この場合、長物農作物は比較的水分を多く含んで変形が容易な弾力を有していることから測定に適した条件にそれぞれ弾性変位させてから測定する。
【0013】
【発明の効果】この結果、長物農作物を仕上げ処理する出荷準備段階で事前に長物農作物の個々の正確な品質情報を知ることができる。このため、長物農作物のおいしさ度合いは、外観の品質情報だけでなく、ネギ内部の含有成分を正確に測定した品質情報とから信頼性の高い的確な商品価値を決定することができる。
【0014】また、大量に栽培された長物農作物を搬送過程で自動測定できるため、長物農作物の仕上げ搬送ラインの一部に組込めば、その一連の出荷準備段階で能率よく測定管理することができる。
【0015】この測定に際しては、長物農作物の糖度だけでもよく、また酸度だけでもよく、あるいは糖度・酸度の両方、さらには長物農作物の品質判定に要求される各種の成分情報を測定することができ、長物農作物のおいしさ度合いとなる品質成分を決定することができる。
【0016】また、長物ゆえに比較的曲って栽培されるものが多いが、その長物農作物の測定部分を矯正手段により真っ直ぐに伸びた伸直状態に矯正すれば、測定誤作のない安定した測定結果が得られる。
【0017】
【発明の実施の形態】この発明の一実施形態を以下図面に基づいて詳述する。図面はネギの糖度を自動測定するネギの含有成分測定装置をネギの仕上げ搬送ラインの一部に組込んだ場合を示し、図1および図2において、このネギの仕上げ搬送ライン11は、前処理工程と後処理工程との間に配設され、前後の工程の間に渡って配設した長い搬送コンベア12の搬送方向を、供給工程aと、揃え工程bと、検査工程cと、切断工程dとの4段階に区分している。
【0018】上述の前処理工程は、例えばネギ13の根部13aに付着する土や泥を水で洗い流したり、表皮(荒皮)を剥離して前処理を行い、この前処理工程に続いて供給工程aが接続される。
【0019】この供給工程aは、例えばコンベアで搬送接続したり、吸着又は挾持する等の機械的手段により、前処理済みのネギ13を搬送コンベア12の搬送方向に略直交する姿勢(横向き姿勢)に整列供給して搭載する。上述の機械的手段に代わり、例えば供給工程aの側方に待機する作業者の手作業によってネギ13を載せるような人為的手段により供給を行ってもよい。
【0020】揃え工程bには、搬送コンベア12の側方に同コンベア12の搬送方向と平行する仮想設定した基準線Lに沿ってネギの根部13aの位置を略真っ直ぐに揃えた状態に修正する揃え装置14を配設している。
【0021】また、検査工程cには、ネギ13の切断すべき部分を検知して判定する判定装置15と、ネギ13のおいしさ度合いの指標となる糖度を測定する含有成分測定装置16を配設している。
【0022】切断工程dには、判定装置15の判定結果に基づいてネギ13の不要部分となる根部13aを切除する切断装置17を配設している。この切断工程dの後段には後処理工程が接続され、後処理工程では先の含有成分測定結果により商品価値が決定され、また根部が切除された出荷完成品としてのネギ13が出荷または保管される。
【0023】前述の搬送コンベア12は、始端部と終端部に軸支した前後のスプロケット18,19の間に周回チェーン20を平行して張架し、その平行する周回チェーン20の上面にトレー、バケット等の凹状の搭載台21を架設している。この場合、搭載台21はネギ13のように長物の搭載に適した長尺形状を有し、この搭載台21を周回チェーン20の全長に対して一定間隔に架設している。
【0024】これにより、連続的に搬送される各々のネギ13…の向きが規則正しい並列状態で搬送されるため、搬送方向に無駄のないスペースで効率よく高速搬送が図れ、大量のネギ13…の仕上げ搬送処理に適している。
【0025】この搬送コンベア12の終端側下部に配設した減速機能付きモータM1 は、駆動チェーンC1 を介して周回チェーン20を搬送方向に回転させ、搭載台21…を一定速度(例えば約50m/minの高速搬送)で連続的(または間欠的)に周回移動させる。この搭載台21の間隔および速度はネギ13の長さ、太さ、種類あるいは他の仕上げ処理要素に応じて変更してもよい。
【0026】また、搭載台21は側面から見て略V字形に形成され、その谷間部分に搭載されるネギ13は搬送方向に対して略直交する姿勢に搭載され、このときネギの根部13aを、搭載台21の外端面よりも外側に突出(後述する揃えベルト23と当接する状態)させた状態に搭載する。また、ネギ13をチャック、アーム等の保持手段で保持して搬送してもよい。
【0027】前述の揃え装置14は、搬送コンベア12の側方に架設した取付け枠22の始端部と終端部にプーリPを軸支し、そのプーリP間に揃えベルト23を張設している。この揃えベルト23を搭載台21に搭載されて来たネギの根部13aと対向する側に架設している。
【0028】上述の取付け枠22の終端部には減速機能付きモータM2 を設置し、このモードM2 は駆動チェーンC2 を介して揃えベルト23を、上述の搬送コンベア12と略同期して搬送方向に回転する。
【0029】上述の揃えベルト23は、搭載台21に搭載されたネギの根部13aと当接するベルト幅に形成され、揃えベルト23の始端側を、基準線Lよりも外側に突出する状態に搭載されたネギの根部13aに対して当接が回避される間隔に離間し、終端側を、基準線Lに沿ってネギの根部13aが略真っ直ぐに揃えられた状態(または略同一寸法に突出した状態)に規制される間隔に近接させ、搬送コンベア12の側方との対向間隔を、平面から見て始端側から終端側に向けて徐々に間隔が狭くなるように傾斜角度を持たせている。
【0030】この場合、搭載台21と揃えベルト23との対向間隔および揃えベルト23の揃え方向の傾斜角度をネギ13の仕上げ処理状況に応じて変更してもよい。また、この揃えベルト23に代わる揃え手段として、例えば揃えベルト23と同角度に図示しない揃え板を配設し、この揃え板にネギの根部13aを当接させて略同一寸法に突出した状態に揃えてもよい。
【0031】また、ネギの根部13aが基準線Lよりも内側に位置する場合も考えられるが、この対策手段としてはプッシャー、挾持アーム、吸着子等の修正手段または手作業により、ネギの根部13aを基準線Lよりも外側に突出または略同一となる状態に修正させる。
【0032】前述の判定装置15は、基準線Lに沿って搬送されるネギの根部13aと対向する側の搬送コンベア12の側方上部に遮光ボックス24を配設し、この遮光ボックス24の上方または内部にCCDカメラ等の撮像カメラ25を配設して、ネギの根部13aを検知する。
【0033】この場合、遮光ボックス24内にはハロゲンランプ、紫外線ランプ等の図示しない照光器を配設して、ネギ13の必要部分と不要部分との濃淡となって表れる境界部分を明確に判定できるように輝度または任意種類の光を照射する。
【0034】さらに、撮像カメラ25は、ネギ13の切断すべき位置を判定する制御装置26およびその他の関連機器に接続され、制御装置26が撮像カメラ25で撮像した画像データと、予め格納した判定用のデータとを比較して、ネギ13の切断すべき部分、例えば根深ネギの場合は、その色の白い必要な部分と、色の黒っぽい不要な根部付近との境界部分を切断すべき位置と判定する。
【0035】この切断位置の決定に加えて、搭載台21が後方の切断工程dの位置に到達するまでの番地またはタイムラグを計数して、切断位置の判定結果と対応するネギ13を載せた搭載台21が切断工程dに移動したとき、その判定に基づいて後述する切断装置の回転刃37を移動対応させる。
【0036】また、搭載台21に付設したバーコード等の識別符号やIC、磁気カード記録媒体のデータを読取ったり、記録媒体にデータを記録するなどして、上述の判定に基づいて後述する切断装置17を移動対応させてもよい。
【0037】また、撮像カメラ25に代わる手段として、例えば光電センサ、リミットスイッチ等の検知手段を用いてネギ13の切断位置を判定してもよい。
【0038】前述の含有成分測定装置16は、図3に示すように、ネギの根部13aを透過して、その糖度を測定する上下に対応する投光器27と受光器28と、その測定すべきネギの根部13aを伸直状態に真っ直ぐに伸ばす矯正装置29とから構成される。
【0039】この測定に先立って、通常、ネギ自体は特有の刺激臭と強い殺菌力が得られる硫化アリルを有し、その成分はカルシウム、鉄などの無機質、カロチン、ビタミンCの含有量も多く、その味覚は栽培された生産地、季節、土壌等によって異なり、ことにネギの根部13aにおいしさ度合いの指標となる糖度が集中する傾向がある。このため、ネギの根部13aの糖度を測定すれば、そのネギのおいしさ度合いが求まり、自ずと商品価値が決定される。
【0040】また、太くて長い根深ネギを例にとって考察してみると、ネギの糖度は平均して5.9 %程度が一般的であり、これ以上になると、おいしさ度合いが増し、以下になると、おいしさ度合いが低下する。したがって、5.9 %以上の糖度を含有するものが好まれる。
【0041】このため、糖度測定に際しては、ネギの根部13aを搭載した側の搭載台21と対向する上方対向位置に投光器27を配設し、この投光器27から投光した光がネギの根部13aを透過して、図4に示すように、搭載台21の中央部に縦貫した透過孔30を通って下方に対向する受光器28で受光検知される。このときの受光信号が制御装置26に伝送され、ここでネギの糖度が決定される。また、ネギ13は長物ゆえに曲って栽培されるものが多く、糖度測定に支障を来すため後述する矯正装置29で矯正してから測定する。
【0042】上述の矯正装置29は、ネギの根部13a側を載せる一方の搭載台21の上方対向位置に搬送方向に沿って左右一対の押圧ベルト31を配設している。この場合、押圧ベルト31は、図5にも示すように、搬送方向の前後に位置するプーリP間に水平に張設されて、同ベルト31の下側ベルト31aを下方に押圧支持する支持ローラ32で下側ベルト31aを下方に押圧している。
【0043】このときの支持ローラ32は上部よりバネ33を介して上下動自在に保持され、通常はバネ33の付勢力により支持ローラ32は下側のベルト31aを下向きに押圧し、ここに搭載台21に載って搬送されて来たネギの根部13aを上方より柔らかく弾性的に押圧支持する。
【0044】これにより、ネギの根部13aは下ベルト31aと搭載台21との上下間で挟持されて真っ直ぐに伸びた伸直状態に矯正される。この結果、測定誤差のない正確な糖度測定を実現できる。
【0045】このとき、搭載台21の搬送幅方向の両側上面には、左右の押圧ベルト31が接触しないように切欠き部34を形成し、またV字形谷間の両端面の開口部分には測定時の投光器27からの投光が光漏れしないようにスポンジシール部材35を取付けている。
【0046】また、受光器28側にあっては、その周囲に遮蔽カバー36を取付けて、測定部分を完全に遮蔽するなど糖度測定に支障のないように配慮している。
【0047】この矯正装置29によれば、図6(A)に示すように、ネギ13の根部13aが例えば凹形状に湾曲した状態で搭載台21上に導かれてきた場合、この矯正装置29の位置で両側に平行する押圧ベルト31の下側のベルト31aがネギの根部13aの両側位置を上方より押圧して、図6(B)に示すように、ネギの根部13aを伸直状態に押圧矯正する。
【0048】また、図7(A)に示すように、ネギ13の根部13aが例えば凸形状に湾曲した状態で搭載台21上に導かれてきた場合、この矯正装置29の位置で両側に平行する押圧ベルト31の下側のベルト31aがネギの根部13aの両側位置を上方より押圧して、図7(B)に示すように、ネギの根部13aを伸直状態に押圧矯正する。
【0049】この場合、ネギ13は水分を多く含んで変形が容易な弾力性を有しているため、形状を損なうことなく容易に伸直状態に矯正することができる。
【0050】また、この矯正装置29はネギの根部を押圧するだけに限らず、根部13aと反対の葉側を押圧するようにして、嵩張った葉を圧縮してネギ全体のコンパクト化を図ることもできる。
【0051】前述の切断装置17は、回転刃37を搬送コンベア12の側方に対設し、この回転刃37を減速機能付きモータM3 を回転刃37で高速回転する。また、この回転刃37は搬送幅方向に進退許容して設け、上述の判定装置15による判定結果に基づいて回転刃37を、移動量検出機能付きモータM4 の駆動に基づいて搬送幅方向に水平に進退移動させてネギの根部13aを切断する。
【0052】このように構成されたネギの仕上げ搬送ライン11のネギの連続的な搬送処理動作を次に説明する。先ず、前処理工程でネギ13の根部13aに付着する土を水で洗い流したり、荒皮を剥離する等の前処理を行った後、図1および図2に示すように、供給工程aに移り、ここで前処理済みのネギ13を、機械的手段または人為的手段によって搬送コンベア12の始端側の搭載台21…上に1本ずつ搭載すると共に、ネギの根部13aを、搬送コンベア12の側方に仮想設定された基準線Lよりも外方に突出させた状態に載せて搬送する。
【0053】このとき、搭載台21…上に載って連続的に搬送される長物のネギ13は規則正しい並列状態の横向きで搬送されるため、直列状態の搬送に比べて搬送方向に無駄なスペースがなくなり、大量のネギ13…を能率よく搬送処理できる。
【0054】その後、搬送コンベア12の搬送に伴って揃え工程bに導かれたネギ13は、その根部13aが搬送されながら揃え装置14の揃えベルト23に傾斜当接して、根部13aは基準線Lに沿って略真っ直ぐに揃えられた整列状態に修正されて搬送される。その後、ネギ13は検査工程cに導かれ、先ず、判定装置15の撮像カメラ25でネギの根部13aを撮像し、この撮像した画像データに基づいて、制御装置26はネギ13の切断すべき位置を決定する。
【0055】続いて、ネギ13は含有成分測定装置16の位置に導かれ、ここでネギの根部13aは、図5に示すように、矯正装置29の押圧ベルト31の押圧作用を受けて測定誤差のない伸直状態に矯正され、この伸直状態で投光器27と受光器28により光学式に透過測定され、このときの測定信号に基づいて制御装置26は、ここに順番に導かれて来るネギ13…の糖度を1本ずつ高速測定する。
【0056】この結果、ネギ13を仕上げ処理する出荷準備段階で1本毎の正確な品質情報を知ることができ、このネギが含有する糖度別の品質情報に、ネギの外観情報を加えて信頼性の高い安定した商品価値を決定することができる。
【0057】最後に、切断工程dに導かれたネギ13は不要な根部13aが切断除去される。切離された根部13aは、下方の図示しない回収箱や回収袋等に落下して回収される。そして、不要な根部13aが切除されたネギ13は、搬送コンベア12の終端側に接続された後処理工程へと供給される。
【0058】この後処理工程にあっては、含有成分測定装置16で決定された糖度別信号に基づいて糖度別に振分け処理される。例えば、図示しない糖度別振分け装置によって、ここに導かれたネギは基準糖度(5,9 %)を満しているか、否かによって振分けるか、あるいは糖度別の複数段階に区分して撰別処理する。
【0059】図8はこの発明の他の矯正装置81を示し、一端を回動支点軸82に軸支されたレバー83の自由端に大径のスポンジローラ84を回転自由に取付け、レバー83の中間部に取付けた重り85の重量で自由端側のスポンジローラ84を搭載台21上に載せられたネギ13の根部13aを上方より押圧する仕組みである。図中、86はストッパを示す。このような矯正装置81を設けても、ここに導かれたネギ13を伸直状態に伸ばして糖度測定に適した測定が行え、上述の矯正装置29と同様な作用効果が得られる。
【0060】上述のように、ネギを仕上げ処理する出荷準備段階でネギの1本ずつの正確な糖度情報を知ることができるため、このネギのおいしさ度合いは外観品質情報だけでなく、ネギ内部の糖分を正確に測定した品質情報とから信頼性の高い的確な商品価値を決定することができる。また、大量に栽培されたネギを搬送過程で自動的に糖度測定できるため、ネギの仕上げ搬送ラインの一部に組込むことにより、その一連の出荷準備段階で能率よく糖度測定することができる。また、長物ゆえに比較的曲って栽培されるものが多いが、そのネギの測定部分を矯正装置により真っ直ぐに伸びた伸直状態に矯正してから測定するため、測定誤作のない安定した測定結果が得られる。
【0061】この発明と、上述の一実施形態の構成との対応において、この発明の長物農作物は、実施形態のネギ13に対応し、以下同様に、搬送手段は、実施形態の搬送コンベア12および搭載台21に対応し、測定手段は、含有成分測定装置16に対応し、矯正手段は、矯正装置29、81に対応するも、この発明は請求項に示される技術思想に基づいて応用することができ、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではない。
【0062】例えば、上述の一実施形態ではネギ13の含有成分の測定に際して、ネギの糖度測定だけを示したが、これに限らず、酸度測定だけでもよく、あるいは糖度・酸度の両方、さらには水分含有量等のネギの品質判定に要求される成分情報を測定することができる。
【0063】また、上述の搭載台21を、様々な種類および形状を有するネギ13…に対応して、ネギを定姿勢に保持するのに適した構造の搭載台に交換することができる。例えば、既述した実施形態ではネギ13を搬送コンベア12の搭載台21…のV字形面に載せて水平方向に搬送したが、これに限らず、ネギ13を吊支搬送したり、傾斜搬送することもできる。
【出願人】 【識別番号】390008305
【氏名又は名称】石井工業株式会社
【出願日】 平成12年1月7日(2000.1.7)
【代理人】 【識別番号】100067747
【弁理士】
【氏名又は名称】永田 良昭
【公開番号】 特開2001−194363(P2001−194363A)
【公開日】 平成13年7月19日(2001.7.19)
【出願番号】 特願2000−1608(P2000−1608)