| 【発明の名称】 |
欠陥検査光学系、欠陥検査装置および欠陥検査方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】石黒 隆之
【氏名】中島 洋
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| 【要約】 |
【課題】裏面の欠陥にほとんど影響されることなく、高い精度で検出できる欠陥検出光学系および検査装置裏面を提供することにある。
【解決手段】この発明は、リング状の光束を受ける中空の光学部材により受けたリング状の光束を光ビームとしてディスクの表面に集束させ、光学部材の中空に向かうディスク表面からの散乱光を対物レンズで受光してこの対物レンズを介して散乱光を受光器に受光させるものである。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】検査されるディスクの表面を光ビームにより走査し、前記光ビームによる前記表面からの散乱光を受光器により受光してこの受光器が欠陥検出のための信号を発生する欠陥検査光学系において、リング状の光束を発生する光源と、前記リング状の光束を受けるリング状の受光面を有し受けたリング状の光束を前記光ビームとして前記表面に集束させる内側が中空の光学部材と、この光学部材の前記中空部分に配置され前記散乱光を受光する対物レンズと、この対物レンズからの光を受けて前記受光器に走査位置の映像を結像させる結像レンズとを備えることを特徴とする欠陥検出光学系。 【請求項2】前記光学部材による前記表面に対する前記リング状の光束の照射角は、前記光束の集束点が前記ディスクの上下変動において前記検査されるディスクの裏面側にほとんど到達しない角度にある請求項1記載の欠陥検査光学系。 【請求項3】さらに前記光源の前記リング状の光束を穴の外側の円周反射面で受ける穴あきミラーを備え、前記光学部材は、前記円周反射面で反射されたリング状の光束を前記受光面で受ける請求項2記載の欠陥検査光学系。 【請求項4】前記光源は、レーザ光源とこのレーザ光源からの光を受けて平行光にするコリメータレンズと、このコリメータレンズの平行光を受けて特定の集束点に集束させる第1のコーンレンズと、この第1のコーンレンズからの光を前記特定の集束点より後ろで受けてリング状の平行光を前記リング状の光束として発生する第2のコーンレンズとを有する請求項3記載の欠陥検査光学系。 【請求項5】前記光学部材は、前記円周反射面で反射されたリング状の光束を一方の円周部で受け他方の円周部から発生する光を前記表面に集束させる内側が中空の円筒形対物レンズである請求項4記載の欠陥検査光学系。 【請求項6】前記光学部材による光束の照射角は、前記表面からみた仰角で70゜以下であって、前記光学部材の倍率と前記対物レンズの倍率が20倍〜50倍の範囲にある請求項5記載の欠陥検査光学系。 【請求項7】前記光学部材は、前記円周反射面で反射されたリング状の光束を受けるリングレンズと、このリングレンズを経たリング状の光を受けて多重反射により発生する光を前記表面に集束させるドーナッツ状の多重反射のフォーカス球面鏡とを有する請求項4記載の欠陥検査光学系。 【請求項8】前記リング状の光束の照射角は、前記表面からみた仰角で70゜以下であって、前記光学部材の倍率と前記対物レンズの倍率が20倍〜50倍の範囲にある請求項7記載の欠陥検査光学系。 【請求項9】検査されるディスクの表面を光ビームにより走査し、前記光ビームによる前記表面からの散乱光を受光器により受光してこの受光器の出力信号に基づいて欠陥を検出する欠陥検査装置において、リング状の光束を発生する光源と、前記リング状の光束を受けるリング状の受光面を有し受けたリング状の光束を前記光ビームとして前記表面に集束させる内側が中空の光学部材と、この光学部材の前記中空部分に配置され前記散乱光を受光する対物レンズと、この対物レンズからの光を受けて前記受光器に走査位置の映像を結像させる結像レンズとを備え、前記光学部材による前記表面に対する前記リング状の光束の照射角が前記光束の集束点が前記ディスクの上下変動において前記検査されるディスクの裏面側にほとんど到達しない角度にあることを特徴とする欠陥検査装置。 【請求項10】前記光源は、レーザ光源とこのレーザ光源からの光を受けて平行光にするコリメータレンズと、このコリメータレンズの平行光を受けてある集束点に集束sるる集束光を発生する第1のコーンレンズと、この第1のコーンレンズからの光を前記ある集束点より後ろで受けてリング状の平行光を前記リング状の光束として発生する第2のコーンレンズとを有し、さらに前記光源の前記リング状の光束を穴の外側の円周反射面で受ける穴あきミラーを備え、前記光学部材は、前記円周反射面で反射されたリング状の光束を前記受光面で受ける請求項9記載の欠陥検査装置。 【請求項11】前記光学部材は、前記円周反射面で反射されたリング状の光束を一方の円周部で受け他方の円周部から発生する光を前記表面に集束させる内側が中空の円筒形対物レンズであり、前記受光器の出力信号に基づいて欠陥の大きさを検出する請求項10記載の欠陥検査装置。 【請求項12】前記光学部材は、前記円周反射面で反射されたリング状の光束を受けるリングレンズと、このリングレンズを経たリング状の光を受けて多重反射により発生する光を前記表面に集束させるドーナッツ状の多重反射のフォーカス球面鏡とを有し、前記受光器の出力信号に基づいて欠陥の大きさを検出する請求項10記載の欠陥検査装置。 【請求項13】検査されるディスクの表面を光ビームにより走査し、前記光ビームによる前記表面からの散乱光を受光器により受光して欠陥検出のための信号を得て前記ディスクの欠陥を検査する欠陥検出方法において、リング状の光束を受ける中空の光学部材により受けた前記リング状の光束を前記光ビームとして前記表面に集束させ、前記光学部材の中空に向かう前記散乱光を対物レンズで受光してこの対物レンズを介して前記散乱光を前記受光器に受光させることを特徴とする欠陥検出方法。 【請求項14】前記光学部材による前記表面に対する前記リング状の光束の照射角は、前記光束の集束点が前記ディスクの上下変動において前記検査されるディスクの裏面側にほとんど到達しない角度にある請求項13記載の欠陥検査方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、欠陥検査光学系、欠陥検査装置および欠陥検査方法に関し、詳しくは、磁気ディスクあるいはそのガラス基板(ガラスサブストレート)の表面欠陥検査装置において、ガラス表面のスクラッチやカケ欠陥、突起欠陥等の大きさ、あるいは大きさと深さ、大きさと高さのなどの検出が裏面の欠陥にほとんど影響されることなく、高い精度で検出できるような欠陥検出光学系、これを用いる欠陥検査装置および欠陥検査方法に関する。 【0002】 【従来の技術】コンピュータシステムの記録媒体に使用されるハード磁気ディスクは、素材としての基板ディスク(サブストレート)、または磁気膜が塗布された磁気ディスク(便宜上これらを総称して磁気ディスクまたは単にディスクという)の段階で、表面に存在する欠陥とその大きさとがそれぞれ検査される。近年、ディスクの大きさは、3.3インチか、これ以下のものが主流となり、その記録密度もGMRヘッドの採用により飛躍的に伸びている。この種のディスクでは、アルミサブストレートから、より熱膨張率の小さいガラスディスクが使用され、その厚さも、0.6mm〜0.8mm程度と薄いものである。 【0003】図4は、従来の磁気ディスクの表面欠陥検査装置10の要部構成を示している。図4(a)に示す表面欠陥検査装置10は、回転機構2と検出光学系3および表面欠陥検出処理部4とにより構成される。検査対象となるディスク1は、回転機構2のスピンドル21に装着されてモータ(M)22の駆動により回転する。これに対して検出光学系3は、その投光系31のレーザ光源311よりのレーザビームLTを集束レンズ312により集束させて、ディスク1の表面にスポットSPを形成してディスク1の表面を照射する。例えば、ディスク1のX軸方向の移動によりスポットSPは、ディスク1の半径Rの方向に移動し、これによりディスク1の表面がスパイラル状に走査される。この場合、走査時間をできるだけ短くするために、スポットSPは、下側に図(b)として示すように短径φ1と長径φ2を有する楕円形とされ、長径φ2を走査方向に対して直角に設定して走査幅を広くする方法が採られる。 【0004】表面に存在する欠陥Fは、スポットSPの光を散乱する。その散乱光SRは、受光系32の集光レンズ321により集光されて、光電変換素子、例えば、アバランシェホトダイオード(APD)あるいは光電子増倍管(PMT)よりなる受光器322に受光される。受光器322の出力信号は、表面欠陥検出処理部4の信号処理回路41に入力される。ここで、欠陥Fが検出され、さらに、この出力信号の振幅より、欠陥の大きさが大小分類され、あるいは算出される。欠陥を検出し、大きさを分類あるいは算出のために信号処理回路41は、いわゆるサンプリングにより欠陥を検出する回路であって、受光器322からの出力信号を増幅するアンプと、ロータリエンコーダ23からのパルスを受けて増幅された出力信号のうちノイズを越える欠陥についての出力信号についてピーク値をサンプリングして欠陥のピーク値を検出するサンプリング回路と、さらにサンプリングされたピーク値をデジタル値にするためのA/Dコンバータ、そしてロータリエンコーダ23からのパルスを受けてディスク上の位置データを生成する位置データ生成回路等からなる。 【0005】各欠陥の大きさのデータとディスク上の位置のデータは、信号処理回路41の内部でA/D変換され、MPU42とメモリ43等とからなるデータ処理装置44に入力される。そしてここで、大きさ別の個数がカウントされ、その結果がディスク1における欠陥の位置とともにプリンタ(PR)45によりプリントアウトされる。あるいはまた、その大きさがディスプレイ(CRT)46等にディスク上の位置とともに表示され、カウント値も別途表示される。なお、ロータリエンコーダ23は、モータ22の回転軸に隣接してあるいはこれに係合して設けられ、ディスクの基準回転位置と回転量とを検出し、それぞれのパルス信号を信号処理回路41に送出する。 【0006】さて、ディスク1における欠陥Fの形状はさまざまなものがある。その一例を図5に示す。図5において、欠陥Fhは、皿状のものであって、比較的に大きい直径Dhを有し、これに比べて深さdhが浅い。欠陥FPは、井戸状のものであって、直径DPは比較的に小さいが、深さdPは大きく、ピットとよばれるものである。なお、両欠陥Fh,FPは、孤立して存在することが多い。これに対して、FSは、線状をなすスクラッチ欠陥であり、その断面の幅wSと深さdSはまちまちである。なお、これらの形状以外の形態の欠陥Fももちろんある。このような凹型の欠陥とは別に微粒子が付着することなどにより発生する凸型の異物と呼ばれる欠陥を始めとする突起欠陥も各種の大きさと高さとで存在する。 【0007】そこで、各種の形状とサイズの欠陥を、それぞれ良好に検出するために、上記の表面欠陥検査装置10は、投光系31のレーザビームLTの投射角度θTや、受光系32の受光角度θR、受光器322(APD)に加圧する電圧V、または信号処理回路41に内蔵されたアンプのゲイン、ノイズ除去用の閾電圧E、レーザ光源311のレーザ出力など、検出感度に関係する要素についてコントロールパネル47を介してそれぞれ最適に設定する。なお、感度調整は、大きさが既知の皿状欠陥や、ピット欠陥、スクラッチ欠陥などサンプルとしての欠陥を持つ実際のディスクあるいは特定の高さの突起を持つ実際のディスクをサンプルとして使用することで行われている。 【0008】この種の発明として出願人による特開平10−325713号「表面欠陥検査方法および検査装置」の出願がある。これは、各模擬欠陥列の凸部あるいは凹部のサイズが段階的に相違する放射状の感度較正用のディスクを使用して欠陥検査をして段階的にサイズが増加あるいは減少している模擬欠陥列を放射線状に検査結果として表示し、その検査結果に応じて検出感度の調整をするものである。 【0009】 【発明が解決しようとする課題】しかし、このような表面欠陥検査方法あるいは検査装置にあっても、検査対象となるディスクが0.6mm〜0.8mm程度のガラスディスクであるときには、ディスクの上下変動によりレーザビームLTによる裏面側の欠陥や裏面側に付着した異物の散乱光が表面に現れ、あるいは裏面側の反射光がノイズとなり、ガラス表面のスクラッチやカケ欠陥、突起欠陥の検出精度が低下し、さらに裏面側の欠陥を表面側のものとして誤検出することになる。この発明の目的は、このような従来技術の問題点を解決するものであって、裏面の欠陥にほとんど影響されることなく、高い精度で欠陥検出できる欠陥検出光学系を提供することにある。この発明の他の目的は、裏面の欠陥にほとんど影響されることなく、高い精度で欠陥検出できる欠陥検査装置および欠陥検査方法を提供することにある。 【0010】 【課題を解決するための手段】このような目的を達成するためのこの発明の欠陥検出光学系および欠陥検査装置の特徴は、リング状の光束を発生する光源と、リング状の光束を受けるリング状の受光面を有し受けたリング状の光束を光ビームとして検査されるディスクの表面に集束させる内側が中空の光学部材と、この光学部材の中空部分に配置され散乱光を受光する対物レンズと、この対物レンズからの光を受けて受光器に走査位置の映像を結像させる結像レンズとを備えるものである。また、この発明の欠陥検査方法の特徴は、リング状の光束を受ける中空の光学部材により受けたリング状の光束を光ビームとしてディスクの表面に集束させ、光学部材の中空に向かうディスク表面からの散乱光を対物レンズで受光してこの対物レンズを介して散乱光を受光器に受光させるものである。さらに、この他の発明では、前記の光学部材によるリング状の光束の集束点が検査されるディスクの上下変動においてディスクの裏面側にほとんど到達しない角度にリング状の光束の照射角が設定されているものである。 【0011】 【発明の実施の形態】このように、この発明は、リング状の光束を光ビームとして表面に集束させる光学部材を使用することにより検査されるディスクの表面への照射光の集束を検査点の周囲から検査点に向かって行うことができる。これにより集束点より後ろ側では、光は拡散して内側に向かう強い散乱光を発生し難くなる。また、光を集束させた表面からの散乱光を光学部材の中空部分に配置した対物レンズで受けることで、内側となる対物レンズには、検査されるディスクの裏面側の欠陥や付着異物などの指向性の強い散乱光をほとんど受けないで済み、裏面からの反射光もほとんど受けない。これにより受光器の検出信号のS/N比を向上させることができる。 【0012】特に、リング状の光束の集束点が検査されるディスクの上下変動があってもその裏面にほとんど到達しないような角度にリング状の光束の照射角を設定することによりいっそうS/N比を向上させることができる。その結果、裏面の欠陥にほとんど影響されることなく、高い精度で欠陥検出ができ、特に、ガラス表面のスクラッチやカケ欠陥、突起欠陥等の大きさ、あるいは大きさと深さ、大きさと高さのなどの検出が容易な欠陥検出光学系および表面欠陥検査装置を容易に実現できる。 【0013】 【実施例】図1において、50は、表面欠陥検査装置の欠陥検出光学系であり、51は、その投光系である。投光系51は、レーザダイオード(LD)によるレーザ光源511よりのレーザビームLTをコリメータレンズ512で受け、これにより円形の平行光にしてこれを先端側が円錐形の第1コーンレンズ513の後端に入射し、この平行光を光軸O上の集束点Fに集束させる。集束点Fを経て放射してくるビーム光は、後端が円錐形の第2コーンレンズ514にリング光として入射され、これにより第2コーンレンズ514の垂直な先端面よりリング状のビーム光を発生させる。なお、この場合、集束点Fと第1コーンレンズ513との距離L1と集束点Fと第2コーンレンズ514との距離L2は、L1<L2に設定されている。それぞれのコーンの傾斜角は実質的に等しいものである。 【0014】投光系51の第2コーンレンズ514から発生するリング光は、受光系52の光路にほぼ45゜傾斜で設けられた円形の穴開きミラー515の円周反射面に照射されて、ここで落射照明として垂直方向に反射され、これが内側が中空となっている顕微鏡倍率の円筒対物レンズ516の上部円周部に照射される。リング状の光ビームは、このレンズを経てディスク1の検査点Sを焦点としてこれに照射される。円筒対物レンズ516の倍率は、20倍〜50倍程度の範囲であり、ディスク1の表面から上部5mm〜10mm程度の位置に配置されている。その照射角の範囲θ1〜θ2(図2参照)は、ディスク1の面からみた仰角として70゜以下、好ましくは65゜以下である。 【0015】これによりガラスディスクの厚さが0.6mm〜0.8mm程度と薄くかつディスク1の回転によるディスク面に上下変動があってもほとんどの照射光の集束点(焦点)が裏面側まで至らず、裏面に集束することが防止され、裏面側の欠陥、付着異物による散乱光の受光が抑制あるいは受光を防止できる。このとき、照射角の範囲θ1〜θ2の角度において検査点の周囲から検査点に向かう照射光は、集束点より後ろ側では、拡散して内側に向かう強い散乱光を発生し難くなる。 【0016】受光系52は、円筒対物レンズ516の中空部分に挿着され、先端側が円筒対物レンズ516よりも内側に位置する、円筒対物レンズ516の倍率に対応する20倍〜50倍程度の顕微鏡倍率の受光用の対物レンズ521を有している。この対物レンズ521が円筒対物レンズ516の内側に位置することで、裏面の欠陥、異物からの散乱光を受光し難くなる。この対物レンズ521により受光されたディスク1の検査点Sからの散乱光は、平行光となって穴開きミラー515の中央部の穴を通過して結像レンズ522へと導かれる。結像レンズ522は、APDセンサ523の受光面に検査点Sの映像を結像させる。APDセンサ523は、図4の受光器322に対応するセンサであり、その検出信号(出力信号)は、表面欠陥検出処理部4の信号処理回路41に入力され、ここで欠陥Fが検出され、さらに、この出力信号の振幅より、欠陥の大きさが大小分類され、あるいは算出される。また、信号処理回路41の欠陥各種の設定に応じて信号処理回路41の感度調整がなされて、信号処理回路41において、欠陥の大きさあるいは欠陥の大きさと深さあるいは欠陥の大きさと高さが検出される。 【0017】円筒対物レンズ516による照射光と対物レンズ521の散乱光の投受光関係を図2に拡大して示す。図示するように、照射光がディスク1の表面1aに対してθ1〜θ2の角度となっている。この角度θ1〜θ2が65゜程度前後かこれよりも低い低照射角の範囲でリング光が検査点Sに集束させるので、ディスク1の上下変動により照射光の集束点(焦点)が表面1aよりディスク1の内部に侵入しても表面1aから裏面1bに向かって距離が離れれば離れるほど入射された光が拡散し、その強度は低下していく。これにより裏面1b側からの反射光が低減し、検査点Sを中心とした光の拡散により裏面側に欠陥があったとしてもその欠陥から検査点Sの上部でリング光の内側にある対物レンズ521へと向かう散乱光は非常に少なくなる。その結果、リング光の内側にある対物レンズ521によって表層に近い欠陥の散乱光が相対的に選択的される。ディスク1の回転により表面1aと裏面1bの位置が点線で示すように変動しても、表面1a側の集束点Sが裏面1b側に到達し難くなるので、検出光は、裏面1bの欠陥や付着異物の影響を受け難くなる。その結果、APDセンサ523から得られる検出信号のS/N比は向上し、裏面の欠陥に影響されることなく、高い精度で欠陥検出ができる欠陥検出光学系が実現される。 【0018】図3は、円筒対物レンズ516に換えてディスク1の検査点Sを焦点としてこれに照射するリングレンズおよび多重反射のフォーカス球面鏡からなる光学部材の断面説明図である。517は、多重反射のフォーカス球面鏡であって、下部凹面鏡518と上部凸面鏡519とからなり、下部凹面鏡518と上部凸面鏡518とは、主要部分で上下方向において重なりあい、それぞれ反射面が内側で対向しているドーナッツ状のものである。この多重反射球面鏡517の上部には、リングレンズ520が配置されていて、このリングレンズ520は、平凸レンズの中央部をくり抜き、受光用の対物レンズ521の受光光路521aを確保するとともに、穴開きミラー515から平行光にて落射してきたリング光520aを焦点位置である検査点S方向に屈折させ、下部凹面鏡518へ導くためのものである。下部凹面鏡518は、外側において上部凸面鏡519より突出する重ならない反射部分518aを有している。この部分で上部よりの入射光(リング光520a)を受けてこれを上部凸面鏡519へと反射する。さらに、上部凸面鏡519は、内側においてリング光520aを検査点Sへ導出してフォーカスする反射部分519aを有している。これにより検査点Sにリング光を集束させる。 【0019】そこで、図1の投光系51の第2コーンレンズ514から発生するリング光は、穴開きミラー515の反射面を経て下部凹面鏡518の受光部分518aに円形に照射され、上部凸面鏡519と下部凹面鏡518も上下方向で重なりあう主要部分で多重反射した光が反射部分519aへと導出されて、反射部分519aの幅で円筒対物レンズ516の場合と同様にリング状の光をディスク1の検査点Sに焦点として集束させ、そこに照射する。このときの照射角は、円筒対物レンズ516の場合と同様に、この照射光がディスク1の表面1aに対してディスク1の面からみた仰角として70゜以下、好ましくは65゜程度前後かこれよりも低い低照射角の範囲である。 【0020】以上説明してきたが、実施例においては、顕微鏡倍率の投光系の円筒対物レンズ516の内側に配置される受光系の対物レンズ521の倍率が20倍〜50倍程度であり、この倍率を投光系の倍率と対応させているが、この対物レンズの倍率は、投光系の倍率に対応させる必要はない。それより低い場合には、ディスク1に対して外側の円筒対物レンズ516よりさらに後ろに後退配置すればよい。実施例では、ディスクの検査面に照射する照射光としてレーザビームのリング状の光を集束させる例を挙げているが、レーザビームを用いる場合には、特に、S偏光レーザビームを用いるとよい。しかし、この発明は、このレーザビームに限定されるものではなく、照射光としては白色光であってもよいことはもちろんである。 【0021】 【発明の効果】以上の説明のとおり、この発明にあっては、光学部材による検査ディスクの表面への照射光の集束が検査ディスクの上下変動により裏面にほとんど到達しない角度において中空の光学部材によりリング状の光ビームを表面に集束させて照射し、表面からの散乱光を光学部材の中空部分に配置した対物レンズで受けることで、対物レンズには、検査ディスクの裏面側の欠陥や付着異物の指向性の強い散乱光をあるいは裏面からの反射光をほとんど受けないで済むため、受光器の検出信号のS/N比が向上する。その結果、裏面の欠陥にほとんど影響されることなく、高い精度で欠陥検出ができる欠陥検出光学系および表面欠陥検査装置を容易に実現できる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000233480 【氏名又は名称】日立電子エンジニアリング株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年10月25日(2000.10.25) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100079555 【弁理士】 【氏名又は名称】梶山 佶是 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2001−194317(P2001−194317A) |
| 【公開日】 |
平成13年7月19日(2001.7.19) |
| 【出願番号】 |
特願2000−325199(P2000−325199) |
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