| 【発明の名称】 |
蛍光分子拡散運動解析装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】高本 尚宜
【氏名】松本 浩幸
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| 【要約】 |
【課題】視野内に離散的に存在する蛍光分子の並進拡散運動を、高感度、高解像度、高時間分解能で解析できる蛍光分子拡散運動解析装置を提供する。
【解決手段】励起光源11から出力された励起光は、コリメータ光学系14により適正な光束径とされ、シリンドリカルレンズ15によりライン状のビームスポットとされ、ガルバノメータ16により当該ライン方向に直交する方向に走査されて、対物レンズ22の視野内の被測定試料2に照射される。被測定試料2中の蛍光分子から発生した蛍光は、対物レンズ22および結像レンズ31により2次元光検出器31の撮像面上に結像される。解析部40により、この結像された蛍光の像のうち、励起光が照射された被測定試料2のライン状位置に対応する各画素における蛍光強度が各走査位置で求められ、この求められた各画素における蛍光強度に基づいて被測定試料2中の蛍光分子の拡散運動が解析される。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 視野内の被測定試料中の蛍光分子の拡散運動を解析する蛍光分子拡散運動解析装置であって、前記視野内においてライン状の励起光を当該ライン方向と直交する方向に走査しながら前記被測定試料に照射する励起光照射光学系と、前記励起光照射光学系により励起光が照射された前記被測定試料中の蛍光分子から発生した蛍光を結像する蛍光結像光学系と、前記蛍光結像光学系により結像された蛍光の像面位置に撮像面を有する2次元光検出器と、前記2次元光検出器の前記撮像面に結像された蛍光の像のうち、前記励起光照射光学系により励起光が照射された前記被測定試料のライン状位置に対応する各画素における蛍光強度を各走査位置で求め、この求められた各画素における蛍光強度に基づいて前記被測定試料中の蛍光分子の拡散運動を解析する解析部と、を備えることを特徴とする蛍光分子拡散運動解析装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、視野内の被測定試料中の蛍光分子の拡散運動を解析する蛍光分子拡散運動解析装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】溶液中における極微小な粒子と粒子との結合、分子と分子との結合、抗原抗体反応など、2つの物質の間の相互作用すなわち解離会合反応の解析は、2つの物質の間の動的理解を深める上で、或いは静的結合学を知る上で、不可欠な課題である。例えば、抗原抗体反応は抗原とその抗体との間で特異的な反応であり、ある種の抗原に対して産生された抗体は、特別な例外を除き、その抗原とのみ結合する。このような免疫反応を利用したいわゆる免疫測定法は、測定対象物を複雑な組成の混合物の中から特異的に選別できるので、物質の分離や検出に広く用いられており、測定系を最適化するためには、抗体と抗原との反応様式を測定することが必要である。 【0003】従来より、2つの物質の間の相互作用を測定する方法が多数提案されている。例えば、平均透析法、連続平衡透析法、超遠心法、ゲル濾過法、限外濾過法、硫安沈殿法、ポリエチレングリコール法、二次抗体法、固相RIA法、吸収スペクトル法および蛍光法等が知られている。これらのうち、分光学的な性質を利用する蛍光法は、少量の試料で測定が可能である。従来の蛍光法は、2つの物質の間の相互作用によって形成される複合体の形成量に比例するシグナルの測定が蛍光の消光や増強に基づくものである。 【0004】また、近年においては、自己相関蛍光法により複合体の形成量を測定することが行われるようになり、統計学的な手段により、蛍光強度のゆらぎと分子の並進拡散運動との関係を密接に求めることにより、分子の相互作用の解析が行われている。 【0005】また、自己相関蛍光法とは異なり、蛍光分子1個の運動を直接的に測定する手法も存在する。例えば、溶液中に浮遊している蛍光分子は、溶液の温度および粘性度ならびに蛍光分子自身の大きさをパラメータとした並進拡散運動により、常に所在する位置が変動している。その蛍光分子の並進拡散速度は、 rhodamin6Gでは3×10-6cm2/s程度であり、B-phicoerythrin では6×10-7cm2/s程度であり、1μm3の観測領域が顕微鏡下に仮想的に作られたとき、rhodamin6G では1.7msecの平均時間で、B-phicoerythrin では8.3msecの平均時間で、観測領域内にあるそれぞれの蛍光分子が隣接する次の領域へと3次元的にランダムに移動する。 【0006】この現象に着目し、顕微鏡下において蛍光分子からの発光を検出し、この並進拡散運動を解析しようとする試みが始まっており、“Xiao-Hong Xu, Edward S.Yeung, Science, 1997, 275, 1106”の文献では、エバネッセント照明法とICCDカメラ(イメージインテンシファイドCCD)の組み合わせで、3.25msecの露光時間とCCD高速読み出し法とにより、顕微鏡下において溶液中の rhodamin6G の並進拡散運動の検出を行なっている。これは、単一蛍光分子検出技術を背景に、エバネッセント照明法による低バックグラウンドな環境の構築、および、数ミリ秒の高速フレームレート・ビデオカメラの採用により、蛍光分子1個の拡散運動を直接的に計測するものである。 【0007】顕微鏡下において、溶液中を3次元的に運動する蛍光分子を計測するという方法は、その運動特性の違いにより、分子を識別する能力を有し、しかも自然状態に近い液相の状態において微量の試料を簡便に、2種の物質の間の解離反応および会合反応を測定することができる。したがって、抗原抗体反応を用いたイムノアッセイ法や細胞の動的計測に関連して細胞レセプタ数の計測や細胞表面の特異抗原の測定等にも応用されようとしている。 【0008】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、蛍光物質の並進拡散運動の解析によりその物質を識別しようとする場合、特に2種の物質の間の解離反応および会合反応を測定しようとする場合、以下の問題点がある。 【0009】自己相関蛍光法においては、共焦点光学系により顕微鏡下に極微小な測定領域を形成し、その測定領域中に観測される蛍光物質の平均個数、蛍光物質の並進拡散定数を求めることを目的としているが、測定領域中に存在する蛍光物質の数が少ない場合、例えば平均個数が0.1とか0.01では、蛍光を検出する効率が悪くなるため、S/N比が低下し、これを解消するために、長時間の測定時間を要する等の問題が生じる。これは、極微小な測定領域からの蛍光を検出するという手法から、余儀なくされる事象であり、極低濃度な試料を測定する際の問題点となっている。 【0010】また、極低濃度な試料を測定する手法が上記のXiao-Hong Xuの文献に記載されている。これは、顕微鏡視野内に存在する各蛍光分子を、エバネッセント照明法を用いて同時に測定し、そのフラクチュエーション(空間的にランダムに運動している状態)を解析し、rhodamin6G (R6G)と30塩基のDNA鎖にラベルしたrhodamin6G (DNA-R6G)との違いを示唆しており、自己相関蛍光法に比べ、短時間にて計測が行える利点を有している。しかし、エバネッセント照明法を用いた場合、顕微鏡下で測定できる領域は、励起光が全反射している近傍のみとなり、すなわち、基盤と溶媒の界面付近に存在する蛍光分子しか測れない。またThin-layermodeなる照明法を用いた場合、エバネッセント照明法の問題点は解消されるが、屈折率の関係により、液浸系の高開口数の対物レンズを用いることができないといった欠点を有する。 【0011】本発明は、上記問題点を解消する為になされたものであり、視野内に離散的に存在する蛍光分子の並進拡散運動を、高感度、高解像度、高時間分解能で解析することができる蛍光分子拡散運動解析装置を提供することを目的とする。 【0012】 【課題を解決するための手段】本発明に係る蛍光分子拡散運動解析装置は、視野内の被測定試料中の蛍光分子の拡散運動を解析する蛍光分子拡散運動解析装置であって、(1) 視野内においてライン状の励起光を当該ライン方向と直交する方向に走査しながら被測定試料に照射する励起光照射光学系と、(2) 励起光照射光学系により照射された被測定試料中の蛍光分子から発生した蛍光を結像する蛍光結像光学系と、(3) 蛍光結像光学系により結像された蛍光の像面位置に撮像面を有する2次元光検出器と、(4)2次元光検出器の撮像面に結像された蛍光の像のうち、励起光照射光学系により励起光が照射された被測定試料のライン状位置に対応する各画素における蛍光強度を各走査位置で求め、この求められた各画素における蛍光強度に基づいて被測定試料中の蛍光分子の拡散運動を解析する解析部と、を備えることを特徴とする。 【0013】この蛍光分子拡散運動解析装置は、視野内の被測定試料で離散的に存在している蛍光分子の動きを計測し、その蛍光分子の並進拡散運動の速度を解析する装置である。この蛍光分子拡散運動解析装置によれば、励起光照射光学系により、視野内においてライン状の励起光が、このライン方向と直交する方向に走査されながら被測定試料に照射される。励起光照射光学系により励起光が照射された被測定試料中の蛍光分子から蛍光が発生すると、この蛍光は、蛍光結像光学系により2次元光検出器の撮像面上に結像される。この蛍光の像は、励起光照射光学系により被測定試料へ照射されるライン状の励起光の形状に応じたものとなる。解析部により、2次元光検出器の撮像面に結像された蛍光の像のうち、励起光照射光学系により照射された被測定試料のライン状位置に対応する各画素における蛍光強度が各走査位置で求められ、この求められた各画素における蛍光強度に基づいて被測定試料中の蛍光分子の拡散運動が解析される。 【0014】より具体的には、励起光源から出力されシリンドリカルレンズによりライン状のビームスポット(スリット照明と等価)とされた励起光は、対物レンズよりY軸方向に伸びたラインで照射される。さらに、光走査手段(例えばガルバノメータスキャナー)により、そのライン状のビームスポットは、ライン状の方向に対して垂直方向すなわちX軸方向に走査される。この励起光照射光学系により、顕微鏡下における撮像領域全体を励起することが可能となる。この時、光走査手段による励起光の走査周波数により、この蛍光分子拡散運動解析装置の時間分解能が決定される。 【0015】また、この走査照明に合わせ、2次元光検出器(例えば、イメージインテンシファイア付きCCDカメラ:ICCDカメラ)が動作することにより、励起された蛍光分子からの発光を検出することができ、CCDに、インターライン型CCDやフレームトランスファー型CCD(光検出領域とデータ転送領域を持つもの)を用いることにより、X軸方向への走査照明が終わりしだい、光検出領域のデータは、データ転送用のCCDエリアに転送し、さらに、走査照明中に順次にデータ転送用CCDのデータを読み込むことにより、走査信号と同期させ、これを繰り返し行うことにより、高速なフレームレートにて画像取得が可能となる。 【0016】また、2次元光検出器として光子計数型2次元位置検出器を用いることができ、走査速度を向上させるのに有用な方法となる。この場合、光子計数型の2次元位置検出器は、励起された蛍光分子からの発光に対し、その2次元的な位置と光強度とを高時間分解能で検出することができるものであり、この2次元位置検出器から出力される光子の位置検出信号およびその信号の発生タイミングは、走査周波数によって、蛍光分子の位置情報および時間情報を持つため、走査周波数によって決められたフレームレートの撮像が可能となる。すなわち、光走査手段による励起光の走査時間を基にしたフレームレート時間、2次元位置検出器からの時系列に出力されるX、Y信号および光強度の情報より、画像構築が可能となり、そのフレームレート時間に対応した時間分解能で画像を得ることができる。 【0017】どちらの2次元光検出器を用いた場合においても、光走査手段による励起光の走査時間に応じたフレームレートによる画像取得が可能で、顕微鏡下の任意の位置で蛍光分子を励起し、その分子からの発光を、2次元光検出器が任意の位置または画素で検出したとき、次の励起にいたるまでの時間内に、その蛍光分子が隣の位置(撮像装置の解像度に依存)もしくは隣の画素に移動したことを検出できれば、その発光から蛍光分子の並進拡散運動の軌跡を追うことができる。 【0018】さらに、光走査手段と2次元光検出器とを同期させることにより得られた2次元画像の解析法としては、軌跡の大きさを評価する方法や、自己相関演算処理による評価法がある。軌跡の大きさを評価する場合においては、蛍光分子の移動度を光走査手段によって決まるフレームレート時間で規格化することにより簡単に行える。また、S/N比が十分に取れていない画像に関しては、自己相関蛍光法の概念を取り入れ、自己相関演算処理をそれぞれの画素毎にフレームレート時間に対して求め、その平均値を一般的に行われている自己相関蛍光法と同様の処理を行うことによって、分子の並進拡散運動を求めることが可能となる。これら一連の処理を実行することにより、顕微鏡下に離散する蛍光物質を、その並進拡散運動の特性の相違より判定することが行える。 【0019】また、このような照明法と2次元光検出器とを組み合わせた場合、得られる光検出強度の信号に対し、閾値を設定でき、2次元光検出器自身のノイズを最小に抑えることが行える。 【0020】さらに照明法として、2光子励起法も選択でき、試料由来の背景光をさらに抑えることが可能となり、また、対物レンズの焦点深度を制限することが可能となる。 【0021】 【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。 【0022】図1は、本実施形態に係る蛍光分子拡散運動解析装置1の構成図である。この蛍光分子拡散運動解析装置1は、被測定試料2に励起光を照射する励起光照射光学系として、励起光源11、音響光学変調素子12、ミラー13、コリメータ光学系14、シリンドリカルレンズ15、ガルバノメータミラー16、ドライバ17、リレーレンズ18,19、ダイクロイックミラー21および対物レンズ22を備えている。また、この蛍光分子拡散運動解析装置1は、被測定試料2中の蛍光分子から発生した蛍光を結像する蛍光結像光学系として、ダイクロイックミラー21、対物レンズ22、バンドパスフィルタ24および結像レンズ25を備えている。また、この蛍光分子拡散運動解析装置1は、2次元光検出器31、ドライバ32および解析部40を備えている。 【0023】励起光源11は、被測定試料2中の蛍光分子を励起する励起光を出力するものであり、例えば、波長532nmで光強度50mWのレーザ光を励起光として出力するLD励起Nd:YAGレーザ光源が好適に用いられる。音響光学変調素子12は、励起光源11から出力された励起光を入力し、被測定試料2への励起光の走査に同期して励起光を透過または遮断する。ミラー13は、音響光学変調素子12を透過した励起光を反射させコリメータ光学系14へ入射させる。 【0024】コリメータ光学系14は、入力した励起光の光束径を適正化して平行光束として出力する。このコリメータ光学系14は、励起光が対物レンズ22へ入射する際の光束径を最適化するものであり、対物レンズ22が有する瞳径よりも入射する光束径が小さくなるように励起光の光束径を最適化する。このような最適化は、対物レンズ22によって集光される励起光ビームの形状をガウス分布とするための手法である。 【0025】シリンドリカルレンズ15は、コリメータ光学系14により光束径が適正化されて出力された励起光を入力し、ガルバノメータミラー16の走査方向と直交する軸に関して励起光を集光する。この集光された励起光の形状は、ガルバノメータミラー16の走査方向に長いライン状のものである。また、この集光位置は、ガルバノメータミラー16の反射面またはその近傍である。 【0026】ガルバノメータミラー16は、ドライバ17により駆動され、シリンドリカルレンズ15による励起光の集光方向に対して直交する方向に、励起光を走査するように反射させる。ドライバー17は、ガルバノメータミラー16を高精度に駆動するためのものであり、走査位置検出装置を兼ね備え、外部からの走査信号に対し走査位置をフィードバックループ制御し、且つ走査位置を出力する機能を有している。 【0027】リレーレンズ18および19は、ガルバノメータミラー16とともに、一般的なレーザ光走査顕微鏡で用いられている場合と同様な配置をとる。すなわち、対物レンズ22の瞳位置がガルバノメータミラー16の反射面またはその近傍に伝送されるように、リレーレンズ18および19は配置される。このような光学素子の配置により、ガルバノメータミラー16により走査される方向の励起光は、対物レンズ22を経て、被測定試料2に集光され且つ走査されることになる。 【0028】一方で、シリンドリカルレンズ15により集光された方向の励起光は、上記光学系の配置により、被測定試料1に集光されない状態で照射されることになる。すなわち、この光学系の配置により、対物レンズ22の焦点面では、ライン状の励起光のビームスポットが形成され、且つ、ライン方向とは垂直な方向に対してはガルバノメータミラー16の走査が加わり、被測定試料2の対物レンズ焦点面を2次元的に光照射することが可能となる。 【0029】蛍光顕微鏡20は、ダイクロイックミラー21、対物レンズ22、ステージ23、バンドパスフィルタ24および結像レンズ25を含んで構成されている。ダイクロイックミラー21は、リレーレンズ19より到達した励起光を対物レンズ22へ向けて反射させるとともに、対物レンズ22より到達した蛍光をバンドパスフィルタ24へ向けて透過させる。対物レンズ22は、無限遠補正系のものであり、ステージ23上に載置された被測定試料2に対してライン状の励起光を照射するとともに、励起光が照射されて被測定試料2の蛍光分子から発生した蛍光を集光する。バンドパスフィルタ24は、対物レンズ22から出力されダイクロイックミラー21を透過した光のうち、蛍光を透過させ、励起光の散乱成分を遮断する。結像レンズ25は、対物レンズ22の焦点面の像を2次元光検出器31の撮像面に結像するように配置される。 【0030】2次元光検出器31は、結像レンズ25により結像された蛍光の像を撮像面上に受光する。この2次元光検出器31の撮像面上の蛍光像は、励起光照射光学系により被測定試料2へ照射されるライン状の励起光の形状に応じたものとなる。2次元光検出器31は、例えば、光電面冷却機能を有したイメージインテンシファイアとインターライン型CCDとを組み合わせた構成を持っているのが好適である。また、この場合には、イメージインテンシファイアの光電面はGaAs光電面を有し、また、蛍光面には500μ秒以下の蛍光寿命を持つ材料を用い、シングルフォトンが検出できるようゲインが104以上であって、高量子効率、低ノイズ、高速応答、高感度の機能を持っているのが好適である。さらに、CCDについては、特定範囲の読み出しとビニング機能とにより、高速で画素の読み出しが可能なものを使用し、極微弱な蛍光像を高速フレームレートで撮像することが可能なものであるのが好適である。ドライバ32は、解析部40からの指示により2次元光検出器31を駆動し、また、2次元光検出器31により撮像された画像データを解析部40へ送る。 【0031】解析部40は、ガルバノメータミラー16を駆動するためのドライバ17を制御する信号を発生し、ガルバノメータミラー16による走査の位置に関する情報をドライバ17より受け取る。また、解析部40は、ガルバノメータミラー16による励起光の走査に同期させて、音響光学変調素子12による励起光の透過/遮断を制御する。さらに、解析部40は、光検出器31を外部同期させて駆動させるためドライバ32を制御する信号を発生し、光検出器31からの光検出信号をドライバ32を介して受け取って記録し、その光検出信号を解析する。解析部40は、例えばパーソナルコンピュータで構成される。 【0032】高速フレームレートで蛍光像を取得するための手段は以下のとおりである。画像のフレームレートは、ガルバノメータミラー16による励起光の走査の周波数で決まり、250Hz程度まで走査速度を上げることができる。この場合、励起光照射光学系により、対物レンズ22の焦点面にライン状の励起光のビームスポットが形成され、そのビームスポットが当該ラインに垂直な方向に走査される。1回の走査により、視野内の被測定試料2の2次元平面への励起光照射が完了する。したがって、ガルバノメータミラー16用のドライバ17に外部から任意の振幅およびオフセットを持った鋸歯状波を印加することにより光走査が行える。 【0033】すなわち、図2に示すように、対物レンズ22の視野A内の被測定試料2は、励起光のライン状ビームスポットBの長軸方向(図中の矢印Cの方向)に関しては常に同一時間に励起光が照射され、また、この長軸方向と直交する走査方向(図中の矢印Dの方向)に関しては走査時間毎に励起光が照射され最速で4ミリ秒のフレームレートを得る。このとき、被測定試料2が照射される範囲は、ガルバノメータミラー16の振れ角およびシリンドリカルレンズ15の焦点距離で決定される。この振れ角とシリンドリカルレンズの集光した際の立体角とがほぼ等しい場合、照射範囲は正方形となる。しかしながら、シリンドリカルレンズ15で集光する方向に関しては、励起光の強度分布を反映することから、その影響を取り除くために、集光角はガルバノメータミラー16の振れ角よりも大きくとる方が望ましい。 【0034】実質的な照射範囲は、2次元光検出器31の撮像範囲に合わせられる。例えば、1/2インチ角のCCDを有する2次元光検出器31および倍率60倍の対物レンズ22を用いた場合、被測定試料2面上で0.11mm×0.8mm程度の範囲を照射できるようにガルバノメータミラー16の振れ角を決めればよい。また、ライン状のビームスポットの短軸方向の幅は、対物レンズ22の瞳径と、そこに入射する励起光のビーム径との関係で決まる。ガウスビーム形状の強度分布を必要とする場合、走査軸方向の励起光のビーム径は、瞳径よりも小さくしておく必要があり、60倍の対物レンズ22を用いた場合には1μm程度となるような設定が望ましい。 【0035】上記励起光照射光学系を用いて蛍光色素を励起した場合、2次元光検出器31の撮像面には常にライン状の光スポットの走査に対応した蛍光像が現われ、2次元光検出器31は、この光走査に同期して蛍光像を撮像する。2次元光検出器31が高速応答可能なイメージインテンシファイアとインターライン型CCDとからなる場合には、CCDが高速で画素読み出しを行っても、残像現象が起こらない。これは、イメージインテンシファイアの蛍光面の蛍光寿命が走査速度よりも速く設定していることに起因する。このような2次元光検出器31において、CCDのX軸方向を光走査方向、Y軸をライン状のビームスポットの長軸方向とした場合、光走査で照射された直後のY軸方向の画素を、光走査と同期して読み出すことにより、最低限の読み出し速度で、CCDからデータ転送を行うことが可能となる。 【0036】図3は、2次元光検出器31に含まれるCCDにおける読み出しタイミングを示す図である。図3(a)は、ドライバ17より解析部40へ送られる走査位置信号であり、ガルバノメータミラー16による励起光の走査の位置を表すものである、図3(b)は、解析部40よりドライバ32へ送られるトリガ信号であり、2次元光検出器31に含まれるCCDにおいてデータ転送を開始するタイミングを示すものである。インタライン型CCDの場合、このトリガ信号に従い、1クロックにてデータ転送用CCDにデータが転送される。そして、図3(c)に示すように、データが転送された後の次の光走査時間内で、データ転送用CCDのデータが外部に読み出される。 【0037】また、フレームトランスファ型CCDを用いる場合においては、データ量が多く、転送に時間がかかる。そこで、光検出領域とデータ転送領域とで構成されているCCDを用いる必要がある。これは、一般的にフレームトランスファ型CCD全領域に対し、半分の領域がアルミコートされているような素子を用い、Y軸方向の転送を終了させるだけで、次のフレームの露光を可能にするものである。この場合、図3(d)に示すようにトリガ信号に対して光検出領域からデータ転送領域へとデータを転送し、その後、図3(e)に示すようにデータ転送領域のデータを外部に読み出すことにより、光走査と同期を取ることが可能となる。ただし、光検出領域からデータ転送領域へのCCDデータ転送時間は、光走査の戻り時間内に行われる必要がある。読み出されたデータは、順次A/Dコンバータによりデジタルデータに変換され、解析部40内のメモリにストアされる。 【0038】また、CCDデータ転送速度およびA/Dコンバータの変換速度それぞれに関しては限界がある。例えば1MHzのサンプリングが行えるA/Dコンバータを1個用い、光走査周波数250Hzで駆動した場合、読み出せるデータ数は、およそ2800画素となり、一般的なCCD画素数である656×494の画素データを読み出すことは不可能となる。この場合、特定範囲を限定して読み出すか、ビニング動作させることにより、すなわち画素数の減少を図ることにより、読み出しが可能となる。例えば、41×31画素を読み出す場合、またはビニング動作としては16×16のエリア積算をし、41×31画素の読み出しをする場合においては、データ転送が可能となる。また、CCDデータ転送におけるS/N比が十分に確保できる場合においては、複数個のA/Dコンバータを用い、CCD転送速度を増やすことも可能となる。 【0039】以上の方法により、高速フレームレートで蛍光像を撮像することが行える。なお、光走査においてビームスポットが戻る期間にも被測定試料2を励起するのは好ましくないので、音響光学変調素子12を励起光源11とコリメータ光学系14の間に設置することで、ビームスポットが戻る期間のみ、励起光を遮断し又は強度を減光することができる。音響光学変調素子12の好適な利用法として、0次光を励起光として用い、減光する際は1次光に回折させ0次光の強度を下げるようにすれば良い。この方法では、消光比は取れないが、励起光のビーム形状を損なうことはない。 【0040】次に、本実施形態に係る蛍光分子拡散運動解析装置1の動作について説明するとともに、被測定試料2として具体的なものを用いて解析した実施例について説明する。被測定試料2として、"Xiao-Hong Xu, Edward S. Yeung, Science, 1997, 275, 1106”の文献に記載されているような数十塩基のDNAにローダミン系色素がラベル化された試料(DNA-R6G)を用い、その濃度を10-10M程度とした。この被測定試料2の並進拡散定数は、およそ6.2×10-7cm2s-1である。また、対物レンズ22として倍率60倍(NA=1.15)の水浸系レンズを用いた。この場合、そのDNA分子は、2次元光検出器31で撮像すると離散的な分布をとり、且つ、その分子は並進拡散運動をし、常に位置が3次元的に変動した状態になっている。本装置は、このような顕微鏡下で離散的に点在する蛍光分子でラベル化された分子の挙動を計測するものであり、その分子の並進拡散運動が走査時間と比較し遅い挙動を示す場合において、その運動特性を解析でき、また、2次元光検出器31自身のノイズを除去することができて、さらに速い挙動を示す分子との識別を可能とするものである。 【0041】2次元光検出器31でのCCDの1画素の大きさが10μm×10μmであり、16×16のビニング動作をした場合、CCDの1画素(16×16画素)の大きさは、被測定試料2面上で2.7μm×2.7μmに相当する。このとき、DNA-R6Gが3次元的に並進拡散運動を行い、DNA-R6Gが隣の画素へと移動する平均時間はおよそ59ミリ秒となる。この平均運動時間は、任意の大きさの立方体の空間を考えたとき、この中に分子が入り、また出ていくまでの平均時間を示している。この場合、光走査の周波数を250Hzとした場合、任意画素を励起する間隔は、4ミリ秒となり、平均移動時間の方が励起間隔よりも遅く、DNA-R6Gを検出することが可能となる。この場合、2.7μm×2.7μmの範囲において、分子が1個もしくは0個存在するような濃度が適正な試料濃度となる。 【0042】また、結像レンズ25と2次元光検出器31との間に倍率2倍の中間変倍レンズを挿入し、撮像範囲を1/2に変え、同時に光走査範囲も1/2に変更することで、CCDの1画素は1.3μm2に相当し、DNA-R6Gの平均移動時間は15ミリ秒と速くなる。この場合、被測定試料2を前記の場合に比べ濃くすることができる利点があるが、同時に検出できない分子も生ずることになる。 【0043】中間変倍レンズを設けない光学系の設定で、且つ走査周波数を250Hzとした場合、撮像される画像は、走査時間および分子位置に応じた、輝点だけの画像となる。励起光強度が試料面上で、60kW/cm2とした場合、蛍光色素の発光効率、光学系の光収集効率および光検出器の量子効率を考慮すると、1回の光走査でCCDの1画素が検出する効率は、分子が存在する場合、およそ0.4光子となり、シングルフォトンが検出できる超高感度カメラでのみ検出が可能となる。この条件下で、平均的な移動時間59ミリ秒のDNA-R6G分子を撮像すると、4ミリ秒の間隔で蛍光色素の励起が行われ、隣の画素に分子が移動する前に、分子が励起される確率が高く、分子が隣の画素に移動したことを撮像できる。 【0044】撮像されたデータは、解析部40において、光子計数法で用いられる信号処理技術でソフトウェア的に処理される。すなわち、フレーム毎に、信号強度値の低いものは削除され(ディスクリミネート)、かつ複数の画素にまたがって信号強度が得られるデータに関しては重心演算により1画素データとして処理することにより、フレーム毎の輝点の移動を測定していき、その軌跡を解析し、分子の移動度が算出される。しかしながら、これは2次元的な振る舞いの測定であり、実際の試料となる分子の運動は3次元的なランダム運動をしているので、求められる軌跡は上記平均移動時間よりも長い特性を示す。これは、3次元的運動解析を行っていないのが原因であること、さらに光軸方向の蛍光を検出できる領域が、CCD1画素に相当する大きさよりも大きいからである。 【0045】フレームを通して輝点の軌跡が描けない場合においては、自己相関蛍光法における自己相関演算を行うことにより、統計的で直接的に分子の運動特性を求めることが行える。これは、任意画素のデータをフレームを通してデータ化し、自己相関演算するものである。この場合、一般的な自己相関蛍光法と異なる点は、任意の画素は連続的に励起光照射して蛍光を発生させたデータではなく、4ミリ秒の間隔で瞬間的に励起光照射し蛍光を発生させたデータである。得られる自己相関演算波形に関しては、4ミリ秒の時間分解能となり、4ミリ秒以下の速さで動く分子の運動を検出できないことを意味する。さらに、任意画素毎に演算されたデータは、全画素分の平均値を求めることにより、自己相関波形のS/N比は改善される。 【0046】次に、2次元光検出器31として光子計数型の光位置検出器を(ポジションセンシティブデバイス:PSD)用いる場合について説明する。このときも、イメージインテンシファイアは上記と同一のものが使える。また、ドライバ32は、フレームメモリを有しており、さらに、2次元光検出器31であるPSDからの信号(これは光子が飛来した位置X,Yと、光強度Iの3つの信号が含まれている)と、ガルバノメータミラー16を駆動するドライバ17からの走査位置信号SXとをを入力し、これらの4つの信号をディジタイズする機能を有しており、これらの4つの信号を用いてフレームメモリ上で画像構築を行う。これは、2次元光検出器31としてPSDを用いた場合、フレームレートに依存した画像を直接的に取得することができないため、ガルバノメータミラー16により励起光を走査する時間を基に画像構築を行なうものである。 【0047】図4は、画像構築のためのフローチャートを示す図である。ステップS1では、初期設定として、画像の画素数n×mを決め、それに対応するフレームメモリを割り当てる。さらに、フレームメモリアドレスとPSDの位置信号X,Yおよび走査位置信号SXとが1対1の対応をするようあらかじめ準備し、また、光検出器由来のノイズを取り除く必要があるため、閾値Ithを設定しておく。 【0048】ステップS2では、励起光照射光学系による1フレームの走査が終了しているか否かの判定を行う。走査終了の判定法としては、解析部40よりドライバ17へ印加する走査信号を基準とする。終了している場合、ステップS3で、ドライバ32は、フレームメモリのデータを1フレームの画像として解析装部40へ転送し、測定が終了していない場合にはステップS4に進む。1フレームの走査が終了していない場合、ステップS4で、ドライバ32は、2次元光検出器31であるPSDからのX,Y,Iの信号を読む。 【0049】ステップS5で、IとIthとを比較する。もし、I<Ithであれば、ステップS2へ戻る。もし、I≧Ithであれば、ステップS6で、ドライバ42は、走査位置信号SXを読む。そして、ステップS7で、走査位置信号SXに対応するフレームメモリアドレスとPSDのX信号に対応するフレームアドレスとを比較する。両者が一致していない場合、ステップS2へ戻る。両者が一致している場合、ステップS8で、PSDのX,Y,I信号を対応するフレームメモリ上のアドレスに書き込んだ後、ステップS2へ戻る。 【0050】以上の処理を行うことにより、前に述べたのと同様に蛍光画像を取得することができ、その後の解析も同様にすることができる。なお、2次元光検出器31としてPSDを用いる場合には、高速走査可能のガルバノメータドライバ16と組み合わせることにより、さらに高速なフレームレートで画像を取得できる利点がある。 【0051】以上のようにして、この蛍光分子拡散運動解析装置1は、数ミリ秒の遅い並進拡散運動を検出する特性を生かし、例えば、核酸のハイブリダイゼーションの評価を行える。例えば10塩基程度のDNA鎖を蛍光ラベルしたものを蛍光プローブとして用いた場合、この蛍光分子拡散運動解析装置1でこの蛍光プローブのみを観察した際、その蛍光プローブの並進拡散運動は観測されない。しかし、これとハイブリダイズする数百塩基以上のDNAやRNAを混ぜ合わせた場合においては、ハイブリダイズすることにより、蛍光プローブの分子量が増大するため、その並進拡散運動は遅くなり、蛍光分子拡散運動解析装置1でその運動をモニタすることが可能となる。したがって、従来の自己相関蛍光法では長時間測定を余儀なくされていた極低濃度試料についても、短時間で並進拡散運動特性を求めることができる。またエバネッセント波による照明法に頼ることなく試料を励起できるため、どのような形態の試料についても計測が行える。 【0052】この蛍光分子拡散運動解析装置1は、励起光を走査することにより、背景光の低減を図り、且つ蛍光色素を確実に励起することができる。また、この蛍光分子拡散運動解析装置1は、極微弱な蛍光を検出するために2次元光検出器31の特性を損なうことなく装置構成を行っているため、例えば蛍光プローブの並進拡散運動の特性を精度良く評価行える。 【0053】本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく種々の変形が可能である。例えば、さらに背景光低減を図るため、または、対物レンズの焦点深度を制限するために、二光子励起法も選択することができる。これは、本実施例で、ライン状のビームスポットで試料を励起することに因るものである。 【0054】 【発明の効果】以上、詳細に説明したとおり、本発明に係る蛍光分子拡散運動解析装置は、視野内の被測定試料で離散的に存在している蛍光分子の動きを計測し、その分子の並進拡散運動の速度を解析する装置である。この蛍光分子拡散運動解析装置によれば、励起光照射光学系により、視野内においてライン状の励起光が、このライン方向と直交する方向に走査されながら被測定試料に照射される。励起光照射光学系により励起光が照射された被測定試料中の蛍光分子から蛍光が発生すると、この蛍光は、蛍光結像光学系により2次元光検出器の撮像面上に結像される。この蛍光の像は、励起光照射光学系により被測定試料へ照射されるライン状の励起光の形状に応じたものとなる。解析部により、2次元光検出器の撮像面に結像された蛍光の像のうち、励起光照射光学系により照射された被測定試料のライン状位置に対応する各画素における蛍光強度が各走査位置で求められ、この求められた各画素における蛍光強度に基づいて被測定試料中の蛍光分子の拡散運動が解析される。 【0055】したがって、この蛍光分子拡散運動解析装置は、従来の自己相関蛍光法では長時間測定を余儀なくされていた極低濃度試料についても、短時間で並進拡散運動特性を求めることができる。またエバネッセント波による照明法に頼ることなく試料を励起できるため、どのような形態の試料についても計測が行える。また、この蛍光分子拡散運動解析装置は、励起光を走査することにより、背景光の低減を図り、且つ蛍光色素を確実に励起することができる。また、この蛍光分子拡散運動解析装置は、極微弱な蛍光を検出するために2次元光検出器の特性を損なうことなく装置構成を行っているため、例えば蛍光プローブの並進拡散運動の特性を精度良く評価できる。 【0056】本発明に係る蛍光分子拡散運動解析装置を用いることにより、極微小な粒子と粒子の結合、分子と分子の結合、さらに抗原抗体反応を評価する際に、単一蛍光分子検出の条件を満たし、さらに、蛍光発光検出が高時間分解能を有する2次元画像として取得できるため、同時にそれぞれの蛍光分子の運動解析が確実に行え、その結果より、顕微鏡下に存在する蛍光分子の識別が行える。その結果、抗原抗体反応を用いたイムノアッセイ法、抗原決定基(エピトープ)の計測、細胞のレセプター数の計測、細胞表面の特異抗原の測定など、微量物質の計測の多様化において、蛍光プローブを用いて、容易に試料評価を行える。
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| 【出願人】 |
【識別番号】595047385 【氏名又は名称】株式会社分子バイオホトニクス研究所
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| 【出願日】 |
平成12年1月13日(2000.1.13) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100088155 【弁理士】 【氏名又は名称】長谷川 芳樹 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開2001−194303(P2001−194303A) |
| 【公開日】 |
平成13年7月19日(2001.7.19) |
| 【出願番号】 |
特願2000−4695(P2000−4695) |
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