| 【発明の名称】 |
回転捩り振動計測方法及び装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】吉永 貴祐
【氏名】満山 慶明
【氏名】柴田 昌明
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| 【要約】 |
【課題】回転軸系の捩り固有振動数を適切に検出することができる回転捩り振動計測方法を提供する。
【解決手段】回転軸1の周方向に関して所定間隔離れた2点で、この回転軸1の回転に伴うその同一部分の表面形状を2個の変位センサ2、3でそれぞれ検出し、この結果得る表面形状信号S2 、 S3 同志の相関をとって両信号の相関を表す相関信号Sc を得、この相関信号Sc が回転軸1の捩り振動に応じて時間軸方向に移動することを利用してこの変動周波数を分析することにより当該回転軸1の捩り振動数を検出する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 回転軸の周方向に関して所定間隔離れた2点で、この回転軸の回転に伴うその同一部分の表面形状を2個の変位検出手段でそれぞれ検出し、各変位検出手段の出力信号である回転軸の表面形状を表す信号同志の相関をとって両信号の相関を表す相関信号を得、さらにこの相関信号の周波数変動を分析することにより当該回転軸の捩り周波数を検出することを特徴とする回転捩り振動計測方法。 【請求項2】 回転軸の周方向に関して所定間隔離した2点に配設され、この回転軸の回転に伴うその同一部分の表面形状を検出する2個の変位検出手段と、各変位検出手段の出力信号である回転軸の表面形状を表す信号同志の相関をとって、このときの相関を表す相関信号を出力する相関処理手段と、上記相関信号の周波数変動を分析することにより当該回転軸の捩り周波数を検出する周波数分析手段とを有することを特徴とする回転捩り振動計測装置。 【請求項3】 〔請求項2〕に記載する回転捩り振動計測装置において、変位検出手段はレーザ変位計で構成したことを特徴とする回転捩り振動計測装置。 【請求項4】 〔請求項2〕に記載する回転捩り振動計測装置において、変位検出手段は渦電流変位計で構成したことを特徴とする回転捩り振動計測装置。 【請求項5】 回転軸の表面の一部をパルス状の磁束で磁化するとともに、この回転軸の周方向に関して所定間隔離れた位置で、上記回転軸の回転に伴い相対向するその磁化部分の磁束を検出し、さらに上記回転軸を磁化した時点と、この磁化部分を検出した時点との時間間隔の変動を分析することにより当該回転軸の捩り周波数を検出することを特徴とする回転捩り振動計測方法。 【請求項6】 回転軸の表面の一部をパルス状の磁束で磁化する磁化手段と、上記回転軸の周方向に関して前記磁化手段から所定間隔離れた位置で上記回転軸の回転に伴い相対向するその磁化部分の磁束を検出し、その磁束に基づくパルス信号を出力する磁束検出手段と、上記磁化手段及び磁束検出手段の出力信号に基づき、上記回転軸を磁化した時点と、この磁化部分を検出した時点との時間間隔を検出する時間差検出手段と、この時間差検出手段の出力信号に基づき上記時間間隔の変動を分析することにより当該回転軸の捩り周波数を検出する周波数分析手段とを有することを特徴とする回転捩り振動計測装置。 【請求項7】 回転中の回転軸の表面の一部を連続する複数のパルス状の磁束で連続的に磁化するとともに、回転軸の周方向に関し、前記磁化部分から所定間隔離れた位置で各磁化部分の磁束を連続的に検出し、さらに各磁化部分に基づくパルス信号の時間的な変動により当該回転軸の捩り周波数を検出することを特徴とする回転捩り振動計測方法。 【請求項8】 回転軸の表面の一部を複数の連続するパルス状の磁束で連続的に磁化する磁化手段と、上記回転軸の周方向に関し、上記磁化手段から所定間隔離れた位置で、上記回転軸の回転に伴い相対向する各磁化部分の磁束を連続的に検出し、各磁化部分に基づくパルス信号を出力する磁束検出手段と、上記パルス信号の時間的な変動を検出する変動検出手段と、この変動検出手段の出力信号に基づき上記パルス信号の時間的な変動を分析することにより当該回転軸の捩り周波数を検出する周波数分析手段とを有することを特徴とする回転捩り振動計測装置。 【請求項9】 回転軸の表面の一部をパルス状の磁束で磁化するとともに、この回転軸の周方向に関して所定間隔離れた複数の異なる位置で、上記回転軸の回転に伴い相対向するその磁化部分の磁束をそれぞれ検出し、さらに上記回転軸を磁化した時点と、この磁化部分をそれぞれ検出した時点との時間間隔の変動を分析するとともに各時間間隔の変動を平均化することにより当該回転軸の捩り周波数を検出することを特徴とする回転捩り振動計測方法。 【請求項10】 回転軸の表面の一部をパルス状の磁束で磁化する磁化手段と、上記回転軸の周方向に関して前記磁化手段から所定間隔離れた複数の位置で上記回転軸の回転に伴い相対向するその磁化部分の磁束を検出し、その磁束に基づくパルス信号をそれぞれ出力する複数の磁束検出手段と、上記磁化手段と各磁束検出手段との出力信号に基づき、上記回転軸を磁化した時点と、この磁化部分をそれぞれ検出した時点との複数の時間間隔をそれぞれ検出する時間差検出手段と、この時間差検出手段の出力信号に基づき上記時間間隔の変動をそれぞれ分析するとともにそれらを平均化することにより当該回転軸の捩り周波数を検出する周波数分析手段とを有することを特徴とする回転捩り振動計測装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は回転捩り振動計測方法及び装置に関し、特にタービン等の捩り振動の解析に用いて有用なものである。 【0002】 【従来の技術】インバータにより可変速制御されるインバータモータは、始動時、低回転運転時に大きなトルクを得られるとともに、回転変動、負荷変動等に対する追従性等が良好であることから、近年、各駆動系として広く用いられている。また、従来から、ディーゼルエンジン等の内燃機関や、ガスタービン等が様々な分野で駆動源として広範に活用されていることは周知である。 【0003】一方、これら各種駆動源に備えられた回転軸は、質量分布を有する弾性体からなり、無限の自由度の振動系を形成している。したがって、回転軸に対して何らかのトルク変動が作用すると、回転軸には、いわゆる捩り振動が発生することになる。この場合、トルク変動周波数と回転軸の捩り固有振動数とが一致すると共振現象を生じ、大きな捩り振動が発生する。 【0004】このように、回転軸を回転駆動する各種駆動系では、回転軸に捩り振動が発生することを回避することはできない。しかしながら、駆動源の作動中に、回転軸の捩り振動が発生すると、回転軸には大きな捩り応力が発生する。かかる捩り応力は、回転軸の疲労を促進させ、クラックや損傷等の原因となる。また、回転軸に捩り振動が発生すると、回転軸の外周面には、その軸方向に関する2点で回転速度が異なる、いわゆる回転むらが発生する。そして、かかる回転むらは、各駆動源の効率等を悪化させる原因ともなる。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】各種の回転駆動系では、上述の如く回転軸の疲労状態を監視し、クラック、損傷等による被害の発生を未然に防止する上で、その捩り固有振動を把握しておくことが肝要である。ところが、回転軸系の捩り固有振動数を検出するための適切な検出方法乃至検出装置は未だ存在しない。ちなみに、この種の検出方法乃至検出装置を開発するに当たり、当該回転軸系の捩り固有振動数は、実機における計測が不可欠である点にも留意しなければならない。当該固有振動数は、駆動系と負荷側とを結合して決まる固有値であるからである。 【0006】本発明は、上記従来技術に鑑み、回転軸系の捩り固有振動数を適切に検出することができる回転捩り振動計測方法及び装置を提供することを目的とする。 【0007】 【課題を解決するための手段】上述の如き目的を達成する本発明の構成は次の通りである。 【0008】1) 回転軸の周方向に関して所定間隔離れた2点で、この回転軸の回転に伴うその同一部分の表面形状を2個の変位検出手段でそれぞれ検出し、各変位検出手段の出力信号である回転軸の表面形状を表す信号同志の相関をとって両信号の相関を表す相関信号を得、さらにこの相関信号の周波数変動を分析することにより当該回転軸の捩り周波数を検出すること。 【0009】2) 回転軸の周方向に関して所定間隔離した2点に配設され、この回転軸の回転に伴うその同一部分の表面形状を検出する2個の変位検出手段と、各変位検出手段の出力信号である回転軸の表面形状を表す信号同志の相関をとって、このときの相関を表す相関信号を出力する相関処理手段と、上記相関信号の周波数変動を分析することにより当該回転軸の捩り周波数を検出する周波数分析手段とを有すること。 【0010】3) 上記2)に記載する回転捩り振動計測装置において、変位検出手段はレーザ変位計で構成したこと。 【0011】4) 上記2)に記載する回転捩り振動計測装置において、変位検出手段は渦電流変位計で構成したこと。 【0012】5) 回転軸の表面の一部をパルス状の磁束で磁化するとともに、この回転軸の周方向に関して所定間隔離れた位置で、上記回転軸の回転に伴い相対向するその磁化部分の磁束を検出し、さらに上記回転軸を磁化した時点と、この磁化部分を検出した時点との時間間隔の変動を分析することにより当該回転軸の捩り周波数を検出すること。 【0013】6) 回転軸の表面の一部をパルス状の磁束で磁化する磁化手段と、上記回転軸の周方向に関して前記磁化手段から所定間隔離れた位置で上記回転軸の回転に伴い相対向するその磁化部分の磁束を検出し、その磁束に基づくパルス信号を出力する磁束検出手段と、上記磁化手段及び磁束検出手段の出力信号に基づき、上記回転軸を磁化した時点と、この磁化部分を検出した時点との時間間隔を検出する時間差検出手段と、この時間差検出手段の出力信号に基づき上記時間間隔の変動を分析することにより当該回転軸の捩り周波数を検出する周波数分析手段とを有すること。 【0014】7) 回転中の回転軸の表面の一部を連続する複数のパルス状の磁束で連続的に磁化するとともに、回転軸の周方向に関し、前記磁化部分から所定間隔離れた位置で各磁化部分の磁束を連続的に検出し、さらに各磁化部分に基づくパルス信号の時間的な変動により当該回転軸の捩り周波数を検出すること。 【0015】8) 回転軸の表面の一部を複数の連続するパルス状の磁束で連続的に磁化する磁化手段と、上記回転軸の周方向に関し、上記磁化手段から所定間隔離れた位置で、上記回転軸の回転に伴い相対向する各磁化部分の磁束を連続的に検出し、各磁化部分に基づくパルス信号を出力する磁束検出手段と、上記パルス信号の時間的な変動を検出する変動検出手段と、この変動検出手段の出力信号に基づき上記パルス信号の時間的な変動を分析することにより当該回転軸の捩り周波数を検出する周波数分析手段とを有すること。 【0016】9) 回転軸の表面の一部をパルス状の磁束で磁化するとともに、この回転軸の周方向に関して所定間隔離れた複数の異なる位置で、上記回転軸の回転に伴い相対向するその磁化部分の磁束をそれぞれ検出し、さらに上記回転軸を磁化した時点と、この磁化部分をそれぞれ検出した時点との時間間隔の変動を分析するとともに各時間間隔の変動を平均化することにより当該回転軸の捩り周波数を検出すること。 【0017】10) 回転軸の表面の一部をパルス状の磁束で磁化する磁化手段と、上記回転軸の周方向に関して前記磁化手段から所定間隔離れた複数の位置で上記回転軸の回転に伴い相対向するその磁化部分の磁束を検出し、その磁束に基づくパルス信号をそれぞれ出力する複数の磁束検出手段と、上記磁化手段と各磁束検出手段との出力信号に基づき、上記回転軸を磁化した時点と、この磁化部分をそれぞれ検出した時点との複数の時間間隔をそれぞれ検出する時間差検出手段と、この時間差検出手段の出力信号に基づき上記時間間隔の変動をそれぞれ分析するとともにそれらを平均化することにより当該回転軸の捩り周波数を検出する周波数分析手段とを有すること。 【0018】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に基づき詳細に説明する。なお、各図中、同一部分には同一番号を付し、重複する説明は省略する。 【0019】図1は本発明の第1の実施の形態を示す図で、(a)はその原理を示す説明図、(b)は各変位検出器の出力信号を示す波形図、(c)はその相関処理後の相関信号を示す波形図である。同図に示すように、本形態では、回転軸1の周方向に関して所定間隔δだけ離れた2点に配設した2個の変位センサ2、3を用い、この変位検出センサ2、3で、回転軸1の回転に伴うその同一部分の表面形状をそれぞれ検出する。この結果、各変位センサ2、3の出力信号として回転軸1の表面形状を表す表面形状信号S2、S3 を得る。ここで、表面形状信号S3 は表面形状信号S2 を上記間隔δに相当する位相分だけ遅延させた同形状の波形となる。そこで、これら表面形状信号S2、S3 の相互相関処理を行なえば、この結果得られる相関信号Sc は、回転軸1の一回転でL/δ個(但し、L=D(回転軸1の直径)・π)のパルスを発生するパルス信号となる。このとき、回転軸1に回転捩り振動を生じている場合、相関信号Sc は、このときの回転捩り振動に対応した固有の周波数で時間軸方向に変位する。したがって、この変位周波数を検出すれば当該回転軸系の回転捩り振動を検出することができる。 【0020】図2は本発明の第1の実施の形態に係る回転捩り振動計測装置を示すブロック線図である。同図に示すように、変位センサ2、3は、回転軸1(図1参照。以下同じ。)の回転に伴い、その表面の同一部分の表面形状を検出するよう、回転軸1の周方向に関して所定間隔δだけ離れた2点で、回転軸1の表面にそれぞれ相対向して配設してある。回転軸1の表面は機械加工されていて、巨視的にみれば、すなわち目視している限りでは、平滑な表面となっているが、微視的に見た場合、機械加工の結果のミクロンオーダの凹凸が存在し、これに基づく表面形状は固有の形状となっている。そこで、かかる凹凸形状をミクロンオーダで検出することができれば、その表面形状を検出してその形状を表す表面形状信号S1、S2 (図1参照。以下同じ。)を得ることができる。例えば、レーザ変位計及び渦電流変位計等がこの場合のセンサとして好適である。相関処理部4は、表面形状信号S1、S2 に基づき所定の相互相関処理を行い、この結果得られる相関信号Sc をバンドパスフィルタ5に送出する。バンドパスフィルタ5は、送出された相関信号Sc に対し、回転数×(L/δ)(Hz)を中心とした周波数域(回転数×(L/δ)(Hz))を抽出するためのフィルタ処理を行った後、その出力信号を周波数分析器6へ送出する。周波数分析器6では、フィルタ処理を行った相関信号Sc を処理してスペクトルの卓越したピークの周波数を検出する。そして、このピークの周波数の変動を分析することにより、回転軸1の回転捩り振動を検出する。 【0021】図3は本発明の第2の実施の形態を示す図で、(a)はその原理を示す説明図、(b)は磁化装置及び磁化検出器の出力信号を示す波形図である。同図に示すように、本形態では、回転軸1の表面の一部をパルス状の磁束で磁化して磁化部分1aを形成するとともに、この回転軸1の周方向に関して所定間隔離れた位置で、上記回転軸1の回転に伴い相対向するその磁化部分1aの磁束を検出する。具体的には、磁化装置12にパルス電圧S12を印加してこれに対応するパルス状の磁束を発生させ、この磁束で回転軸1の表面の一部を磁化するとともに、このようにして形成した磁化部分1aの磁束を磁化検出器13で検出する。このことにより、その出力信号としてパルス電圧S12に対応する検出パルスS13を得る。ここで、回転軸1に回転捩り振動を生起していない場合には、パルス電圧S12の立ち上がり時点と、検出パルスS13の立ち上がり時点との時間間隔ΔT11は一定である。一方、回転軸1に回転捩り振動を生起している場合には、時間間隔ΔT11が変動し、しかもこのときの変動周波数は、回転軸1の回転捩り振動数に対応する。そこで、時間間隔ΔT11の変動周波数を分析すれば、回転軸1の回転捩り振動数を検出することができる。 【0022】図4は本発明の第2の実施の形態に係る回転捩り振動計測装置を示すブロック線図である。同図に示すように、磁化装置12は、パルス電圧発生器14が発生するパルス電圧S12(図3参照。以下同じ。)を印加することにより、これに応じた磁束を発生し、この磁束で回転軸1の表面の一部を磁化する磁化手段である。ここで、パルス電圧発生器14は、回転軸1の回転数を表す回転数信号を入力しており、この回転軸1の1回転毎に、その同一部分と相対向した時点で、この部分を磁化するように磁化装置12に対してパルス電圧S12を印加する。磁化検出器13は、回転軸1の周方向に関して上記磁化装置12から所定間隔離れた位置で上記回転軸1の回転に伴い相対向するその磁化部分1aの磁束を検出し、その磁束に基づく検出パルスS13(図3参照。以下同じ。)を出力する。検出パルスS13はパルス電圧化回路15で波形整形されて時間差検出器16に供給される。時間差検出器16では、パルス電圧発生器14から供給されるパルス電圧S12の立ち上がり時点の情報に基づき検出パルスS13の立ち上がり時点迄の時間間隔ΔT11(図3参照。以下同じ。)を検出する。周波数分析器17では、時間差検出器16の出力信号に基づき時間間隔ΔT11の変動周波数を分析することにより当該回転軸1の捩り周波数を検出する。 【0023】図5は本発明の第3の実施の形態を示す図で、(a)はその原理を示す説明図、(b)は磁化装置及び磁化検出器の出力信号を示す波形図である。同図に示すように、本形態では、回転中の回転軸1の表面の一部を連続する複数のパルス状の磁束で連続的に磁化する。具体的には、一定周期で立ち上がる複数のパルスを有するパルス電圧S22を磁化装置22に印加して同波形のパルス状の磁束を形成し、この磁束で回転軸1の表面の一部を磁化する。この結果、回転軸1の周方向に沿って間欠的な磁化部分1bが連続的に形成される。すなわち、回転軸1の周方向に沿って一定ピッチの歯車(仮想歯車28)が等価的に形成される。そこで、回転軸1の周方向に関し、前記磁化部分1bから所定間隔離れた位置で各磁化部分1bの磁束(仮想歯車28の山の部分に相当する。)を検出する。具体的には、磁化検出器23で磁化部分1bの磁束を検出する。この結果、磁化検出器23の出力信号としてしてパルス電圧S22に対応する検出パルスS23が得られる。この検出パルスS23は、パルス電圧S22の位相を、磁化装置22と磁化検出器23との距離で決まる所定量遅延させた信号であり、回転軸1に回転捩り振動を生起していない場合には、一定周期の信号となる。一方、回転軸1に回転捩り振動を生起した場合には、その回転捩り振動数に応じて遅延量ΔT21が変化し、検出パルスS23が時間軸方向に移動する。そこで、この変動周波数を検出すれば、当該回転軸1の回転捩り振動を検出することができる。 【0024】図6は本発明の第3の実施の形態を示すブロック線図である。同図に示すように、磁化装置22は、一定周期で立ち上がる複数のパルスを有するパルス電圧S22(図5参照。以下同じ。)が印加されて同波形のパルス状の磁束を形成し、この磁束で回転している回転軸1の表面の一部を磁化する。この結果、回転軸1の周方向に沿って間欠的な磁化部分1bが連続的に形成される。すなわち、回転軸1の周方向に沿って一定ピッチの歯車(仮想歯車28)が等価的に形成される。ここで、パルス電圧S22はパルス電圧発生器24から供給される。磁化検出器23は、上記回転軸1の周方向に関し、上記磁化装置22から所定間隔離れた位置で、上記回転軸1の回転に伴い相対向する各磁化部分1b(仮想歯車28の山の部分に相当する。)の磁束を連続的に検出し、各磁化部分1bに基づくパルス信号を出力する。かかるパルス信号が検出パルスS23(図5参照。以下同じ。)である。この検出パルスS23は、パルス電圧化回路25で波形整形した後、F/Vコンバータ26に供給される。F/Vコンバータ26は、検出パルスS23の周波数に基づきこれに対応する電圧値の電圧信号に変換するもので、この電圧信号により検出パルスS23の時間的な変動を検出することができる。周波数分析器27は、F/Vコンバータ26の出力信号である電圧信号に基づき上記検出パルスS23の時間的な変動を分析することにより当該回転軸1の捩り周波数を検出する。 【0025】図7は本発明の第4の実施の形態を示す図で、(a)はその原理を示す説明図、(b)は磁化装置及び磁化検出器の出力信号を示す波形図である。同図に示すように、本形態は図3に示す第2の実施の形態の変形例である。すなわち、本形態では、第2の実施の形態と同様に、回転軸1の表面の一部をパルス状の磁束で磁化して磁化部分1aを形成するが、この回転軸1の周方向に関して所定間隔離れた異なる二箇所で、上記回転軸1の回転に伴い相対向するその磁化部分1aの磁束を検出する。具体的には、磁化装置12にパルス電圧S12を印加してこれに対応するパルス状の磁束を発生させ、この磁束で回転軸1の表面の一部を磁化する。そして、このようにして形成した磁化部分1aの磁束を、磁化検出器13のみならず、この磁化検出器13よりも回転方向に関し下流側に配設された他の磁化検出器34でも検出する。このことにより、その出力信号としてパルス電圧S12に対応する検出パルスS13及び検出パルスS34を得る。そこで、パルス電圧S12の立ち上がり時点と、検出パルスS13の立ち上がり時点との時間間隔ΔT11とともに検出パルスS34の立ち上がり時点との時間間隔ΔT31も検出し、それぞれの変動周波数を検出して両者を平均化すれば、より正確に回転軸1の回転捩り振動に対応する情報を得ることができる。そこで、時間間隔ΔT11及び時間間隔ΔT31の変動周波数を分析し、且つ両者を平均化して回転軸1の回転捩り振動数を検出する。 【0026】図8は本発明の第4の実施の形態を示すブロック線図である。同図に示す回転捩り振動計測装置は、図4に示す回転捩り振動計測装置に磁化検出器34を追加したものである。そこで、図4と同一部分には同一番号を付し、重複する説明は省略する。磁化検出器34は、回転軸1の周方向に関して磁化検出器13から所定間隔離れた位置で上記回転軸1の回転に伴い相対向するその磁化部分1aの磁束を検出し、その磁束に基づく検出パルスS34(図7参照。以下同じ。)を出力する。この検出パルスS34は、パルス電圧化回路37で波形整形した後、時間差検出器38に供給される。時間差検出器38では、パルス電圧発生器14から供給されるパルス電圧S12の立ち上がり時点の情報に基づき検出パルスS13の立ち上がり時点迄の時間間隔ΔT11及び検出パルスS34の立ち上がり時点迄の時間間隔ΔT31(図7参照。以下同じ。)を検出する。周波数分析器39では、時間差検出器38の出力信号に基づき時間間隔T11及び時間間隔T31の変動周波数を検出した後、両者を平均化処理して当該回転軸1の捩り周波数を検出する。 【0027】なお、上記第4の実施の形態においては、磁化検出器33、34を二箇所に設けたが、この数に特別な限定はない。三箇所以上に設け、それぞれの位置で得られた情報を平均化すればより正確な回転捩り振動数の情報を得ることができることは論をまたない。 【0028】 【発明の効果】以上実施の形態とともに具体的に説明した通り、〔請求項1〕に記載する発明は、回転軸の周方向に関して所定間隔離れた2点で、この回転軸の回転に伴うその同一部分の表面形状を2個の変位検出手段でそれぞれ検出し、各変位検出手段の出力信号である回転軸の表面形状を表す信号同志の相関をとって両信号の相関を表す相関信号を得、さらにこの相関信号の周波数変動を分析することにより当該回転軸の捩り周波数を検出するので、回転軸に非接触の状態で、その表面形状を手がかりとして所望の回転捩り振動数を検出することができる。この結果、本発明によれば、駆動系と負荷側とを結合した状態で、回転軸に何の加工(磁化等も含む。)も施すことなく、その捩り固有振動数を非接触で検出することができる。また、このとき、回転軸系に加工等を施すことなく、独立した形態で所望の計測を行うことができる。 【0029】〔請求項2〕に記載する発明は、回転軸の周方向に関して所定間隔離した2点に配設され、この回転軸の回転に伴うその同一部分の表面形状を検出する2個の変位検出手段と、各変位検出手段の出力信号である回転軸の表面形状を表す信号同志の相関をとって、このときの相関を表す相関信号を出力する相関処理手段と、上記相関信号の周波数変動を分析することにより当該回転軸の捩り周波数を検出する周波数分析手段とを有するので、〔請求項1〕に記載する発明と同様の作用・効果を奏する。 【0030】〔請求項3〕に記載する発明は、〔請求項2〕に記載する回転捩り振動計測装置において、変位検出手段はレーザ変位計で構成したので、回転軸との間のミクロンオーダのギャップの変動をレーザ変位計が検出する。この結果、本発明によれば、回転軸のミクロンオーダの表面形状を良好に検出することができる。 【0031】〔請求項4〕に記載する発明は、〔請求項2〕に記載する回転捩り振動計測装置において、変位検出手段は渦電流変位計で構成したので、回転軸との間のミクロンオーダのギャップに応じた磁束の変化を渦電流変位計が検出する。この結果、本発明によれば、回転軸のミクロンオーダの表面形状を良好に検出することができる。 【0032】〔請求項5〕に記載する発明は、回転軸の表面の一部をパルス状の磁束で磁化するとともに、この回転軸の周方向に関して所定間隔離れた位置で、上記回転軸の回転に伴い相対向するその磁化部分の磁束を検出し、さらに上記回転軸を磁化した時点と、この磁化部分を検出した時点との時間間隔の変動を分析することにより当該回転軸の捩り周波数を検出するので、回転軸に非接触の状態で、その一部に形成した磁化部分の磁束を手がかりとして所望の回転捩り振動数を検出することができる。この結果、本発明によれば、駆動系と負荷側とを結合した状態で、回転軸に形成した磁化部分の振動を媒介としてその捩り固有振動数を非接触で検出することができる。特に、軸径が小さく、高回転数(例えばタービン等)の回転軸を対象とする場合に有用なものとなる。磁化部分によるパルス信号が短い間隔で得られ、連続的でなくても十分な精度が得られるからである。 【0033】〔請求項6〕に記載する発明は、回転軸の表面の一部をパルス状の磁束で磁化する磁化手段と、上記回転軸の周方向に関して前記磁化手段から所定間隔離れた位置で上記回転軸の回転に伴い相対向するその磁化部分の磁束を検出し、その磁束に基づくパルス信号を出力する磁束検出手段と、上記磁化手段及び磁束検出手段の出力信号に基づき、上記回転軸を磁化した時点と、この磁化部分を検出した時点との時間間隔を検出する時間差検出手段と、この時間差検出手段の出力信号に基づき上記時間間隔の変動を分析することにより当該回転軸の捩り周波数を検出する周波数分析手段とを有するので、〔請求項5〕に記載する発明と同様の作用を簡単な装置構成で実現できる。 【0034】〔請求項7〕に記載する発明は、回転中の回転軸の表面の一部を連続する複数のパルス状の磁束で連続的に磁化するとともに、回転軸の周方向に関し、前記磁化部分から所定間隔離れた位置で各磁化部分の磁束を連続的に検出し、さらに各磁化部分に基づくパルス信号の時間的な変動により当該回転軸の捩り周波数を検出するので、回転軸に所定の歯数の歯車を装着したのと等価な状態を作ることができる。そして、このようにして形成した仮想歯車の山の回転捩り振動による振動を検出するのと等価な状態で、所望の回転捩り振動数を検出することができる。この結果、本発明によれば、駆動系と負荷側とを結合した状態で、回転軸に形成した仮想歯車の山の振動を媒介としてその捩り固有振動数を非接触で検出することができる。特に、軸径が大きく、低回転数(例えば船舶の回転主軸等)の回転軸を対象とする場合に有用なものとなる。検出精度を考慮すれば、磁化部分によるパルス信号を連続的に得る必要があるからてある。 【0035】〔請求項8〕に記載する発明は、回転軸の表面の一部を複数の連続するパルス状の磁束で連続的に磁化する磁化手段と、上記回転軸の周方向に関し、上記磁化手段から所定間隔離れた位置で、上記回転軸の回転に伴い相対向する各磁化部分の磁束を連続的に検出し、各磁化部分に基づくパルス信号を出力する磁束検出手段と、上記パルス信号の時間的な変動を検出する変動検出手段と、この変動検出手段の出力信号に基づき上記パルス信号の時間的な変動を分析することにより当該回転軸の捩り周波数を検出する周波数分析手段とを有するので、〔請求項7〕に記載する発明と同様の作用・効果を奏する。 【0036】〔請求項9〕に記載する発明は、回転軸の表面の一部をパルス状の磁束で磁化するとともに、この回転軸の周方向に関して所定間隔離れた複数の異なる位置で、上記回転軸の回転に伴い相対向するその磁化部分の磁束をそれぞれ検出し、さらに上記回転軸を磁化した時点と、この磁化部分をそれぞれ検出した時点との時間間隔の変動を分析するとともに各時間間隔の変動を平均化することにより当該回転軸の捩り周波数を検出するので、回転軸に非接触の状態で、その一部に形成した磁化部分の磁束を手がかりとして所望の回転捩り振動数を検出することができる。このとき、当該振動数は複数箇所で検出したデータを平均化しているので、その分誤差を小さくすることができる。この結果、本発明によれば、駆動系と負荷側とを結合した状態で、回転軸に形成した磁化部分の振動を媒介としてその捩り固有振動数を非接触で、〔請求項5〕に記載する発明より正確に検出することができる。 【0037】〔請求項10〕に記載する発明は、回転軸の表面の一部をパルス状の磁束で磁化する磁化手段と、上記回転軸の周方向に関して前記磁化手段から所定間隔離れた複数の位置で上記回転軸の回転に伴い相対向するその磁化部分の磁束を検出し、その磁束に基づくパルス信号をそれぞれ出力する複数の磁束検出手段と、上記磁化手段と各磁束検出手段との出力信号に基づき、上記回転軸を磁化した時点と、この磁化部分をそれぞれ検出した時点との複数の時間間隔をそれぞれ検出する時間差検出手段と、この時間差検出手段の出力信号に基づき上記時間間隔の変動をそれぞれ分析するとともにそれらを平均化することにより当該回転軸の捩り周波数を検出する周波数分析手段とを有するので、〔請求項9〕に記載する発明と同様の作用・効果を奏する。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000006208 【氏名又は名称】三菱重工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年1月13日(2000.1.13) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100078499 【弁理士】 【氏名又は名称】光石 俊郎 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開2001−194222(P2001−194222A) |
| 【公開日】 |
平成13年7月19日(2001.7.19) |
| 【出願番号】 |
特願2000−4228(P2000−4228) |
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