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【発明の名称】 電子化ガスメータにおける異常検出方法及び電子化ガスメータ
【発明者】 【氏名】牛嶋 一博

【要約】 【課題】圧力センサと流速センサを有する電子化ガスメータにおいて、圧力センサを利用して流速センサの異常を判定することができる異常検出方法及び電子化ガスメータを提供すること。

【解決手段】本発明の電子化ガスメータにおける異常検出方法は、流速センサ20と圧力センサ21とを備えたガスメータ15において、ガス使用中に圧力センサ21の出力Pnが一定の圧力を示している任意の期間をサンプリング期間Tとし、このサンプリング期間T中における流速センサ20の出力Vnの変化幅により流速センサの異常を検出する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 流速センサと圧力センサとを備えた電子化ガスメータにおいて、ガス使用中に上記圧力センサの出力が一定の圧力を示している任意の期間をサンプリング期間とし、このサンプリング期間中における上記流速センサの出力の変化幅により上記流速センサの異常を検出することを特徴とする電子化ガスメータにおける異常検出方法。
【請求項2】 流速センサと圧力センサとを備えた電子化ガスメータにおいて、ガス使用環境における上記圧力センサの出力と上記流速センサの出力の関係を学習して記憶し、上記ガス使用中に上記圧力センサの出力が一定の圧力を示している任意の期間をサンプリング期間とし、このサンプリング期間中の上記流速センサの出力Vが、上記学習して記憶した上記圧力センサの出力と上記流速センサの出力の関係から得られる、上記一定圧力を示している上記圧力センサの出力に対応する上記流速センサの出力の正常なバラツキにあるか否かを判定し、上記サンプリング期間中の上記流速センサの出力が上記流速センサの出力の正常なバラツキにない場合は、上記流速センサが異常動作状態にあると判定することを特徴とする電子化ガスメータにおける異常検出方法。
【請求項3】 流速センサと圧力センサとを備えた電子化ガスメータにおいて、使用環境における上記圧力センサの出力と上記流速センサの出力の関係を学習し、その関係をメモリのルックアップテーブルに記憶する第1のステップと、上記圧力センサの出力Pが閉塞圧でなくかつ上記流速センサの出力がゼロでないことを判定する第2のステップと、一定のサンプリング期間の間、上記圧力センサから複数の圧力サンプル出力値を得る第3のステップと、上記複数のサンプル出力値から求めた圧力変動幅がしきい値以内にあることを判定する第4のステップと、上記複数の圧力サンプル出力値の圧力平均値を求める第5のステップと、上記一定のサンプリング期間の間に上記流速センサから得られる実測流速値を、上記メモリのルックアップテーブルから得られる上記第5のステップで得られた圧力平均値に対応する学習流速値と比較し、上記実測流速値が上記学習流速値の正常なバラツキ内にあるか否かを判定する第6のステップと、上記第6のステップの答がノーならば、上記流速センサが異常動作状態にあることを示す異常フラグを上記メモリに記憶する第7のステップとからなることを特徴とする電子化ガスメータにおける異常検出方法。
【請求項4】 前記第7のステップに続いて、ガス流路を遮断する第8のステップを含むことを特徴とする請求項3記載の電子化ガスメータにおける異常検出方法。
【請求項5】 前記第8のステップに続いて、上記流速センサが異常動作状態にあることを発呼する第9のステップを含むことを特徴とする請求項4記載の電子化ガスメータにおける異常検出方法。
【請求項6】 前記第2のステップから前記第6のステップを複数回繰り返すことを特徴とする請求項3、4または5記載の電子化ガスメータにおける異常検出方法。
【請求項7】 流速センサと、圧力センサと、上記流速センサの出力に基づいてガス流量を算出、積算すると共に上記圧力センサの出力に基づいて圧力変動を監視するマイクロコンピュータとを備えた電子化ガスメータにおいて、上記マイクロコンピュータは、ガス使用中に上記圧力センサの出力が一定の圧力を示している任意の期間をサンプリング期間とし、このサンプリング期間中における上記流速センサの出力の変化幅により上記流速センサの異常を検出することを特徴とする電子化ガスメータ。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧力センサと流速センサを有する電子化ガスメータに関し、特に流速センサの異常を検出する電子化ガスメータにおける異常検出方法と電子化ガスメータに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の電子化されたガスメータの機能として、ガス流量の積算以外にも圧力変動による影響の除去などの機能が提案されている。このような機能を果たすことができる電子化ガスメータは、圧力センサと流速センサを備えている。
【0003】一方、小流量用センサと大流量用センサの2つのセンサを持ち、この2つのセンサの出力を監視してセンサの異常判定を行う電子化ガスメータが提案されている。このような電子化ガスメータは、たとえば、図6の時間対流量Qのグラフに示すように、小流量範囲で使用される小流量用センサの出力曲線S1がしきい値Q1を越えると、大流量範囲で使用される大流量用センサに切り替えて流量計測を行う。このとき、センサの切り替えにかかわらず小流量用センサと大流量用センサの各出力を監視し、流量Qがしきい値Q1を越えた場合に、大流量用センサの出力が、たとえば曲線S2で示すように、曲線S1で示される小流量用センサの出力より低ければ、センサ異常と判定する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、圧力センサと流速センサを備えている電子化ガスメータの場合は、各センサが正常に動作しないと、ガス流量の積算異常状態や保安機能停止状態となり、問題がでてくる。たとえば、流速センサとしてフローセンサが使用された場合、このフローセンサは、図5に示す流量Q対センサ出力Vのグラフにおいて曲線Aで示すような特性を有しているが、ガス中のドレン等により出力がマイナス方向へシフトする傾向があり、このような場合には曲線Bで示すような特性となり、正しいガス流量計測ができない。また、フローセンサチップ上にドレンが付着して、流速を全く検出できなくなることもある。
【0005】一方、2つのセンサの出力を監視してセンサの異常判定を行う機能を有する電子化ガスメータでは、センサが多くなる分コストがかかり、また、小流量側のセンサが故障していてその出力が低下している場合には、その異常判定機能を保障できない。
【0006】そこで、本発明の目的は、圧力センサと流速センサを有する電子化ガスメータにおいて、圧力センサを利用して流速センサの異常を判定することができる異常検出方法及び電子化ガスメータを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記した目的にかんがみて、請求項1記載の発明の電子化ガスメータにおける異常検出方法は、流速センサ20と圧力センサ21とを備えた電子化ガスメータ15において、ガス使用中に上記圧力センサ21の出力Pnが一定の圧力を示している任意の期間をサンプリング期間Tとし、このサンプリング期間T中における上記流速センサ20の出力Vnの変化幅により上記流速センサ20の異常を検出することを特徴とする。
【0008】請求項1記載の発明においては、ガス使用中(すなわち、流速センサ20がガス流量の算出、積算を行うための出力を供給している間に)、圧力センサ21の出力Pnが一定の圧力を示している任意の期間をサンプリング期間Tとし、このサンプリング期間T中の流速センサ20の出力Vnの変化幅により流速センサの異常を検出している。
【0009】また、請求項2記載の発明の電子化ガスメータにおける異常検出方法は、流速センサ20と圧力センサ21とを備えた電子化ガスメータ15において、ガス使用環境における上記圧力センサ21の出力Pnと上記流速センサ20の出力Vnの関係を学習して記憶し、上記ガス使用中に上記圧力センサ21の出力Pnが一定の圧力を示している任意の期間をサンプリング期間Tとし、このサンプリング期間T中の上記流速センサ20の出力Vnが、上記学習して記憶した上記圧力センサ21の出力Pnと上記流速センサ20の出力Vnの関係から得られる、上記一定圧力を示している上記圧力センサ21の出力に対応する上記流速センサ20の出力Vn′の正常なバラツキΔVnにあるか否かを判定し、上記サンプリング期間T中の上記流速センサ20の出力Vnが上記流速センサ20の出力Vn′の正常なバラツキΔVnにない場合は、上記流速センサ20が異常動作状態にあると判定することを特徴とする。
【0010】請求項2記載の発明においては、ガス使用中(すなわち、流速センサ20がガス流量の算出、積算を行うための出力を供給している間に)、圧力センサ21の出力Pnが一定の圧力を示している任意の期間をサンプリング期間Tとし、このサンプリング期間T中の流速センサ20の出力Vnが、学習して記憶した圧力センサ21の出力Pnと流速センサ20の出力Vnの関係から得られる、一定圧力を示している圧力センサ21の出力に対応する流速センサ20の出力Vn′の正常なバラツキΔVnにあるか否かを判定する。そして、サンプリング期間T中の流速センサ20の出力Vnが流速センサ20の出力Vn′の正常なバラツキΔVnにない場合は、流速センサ20が異常動作状態にあると判定する。
【0011】また、請求項3記載の発明の電子化ガスメータにおける異常検出方法は、流速センサ20と圧力センサ21とを備えた電子化ガスメータ15において、使用環境における上記圧力センサ21の出力Pnと上記流速センサ20の出力Vnの関係を学習し、その関係をメモリのルックアップテーブルに記憶する第1のステップS1と、上記圧力センサ21の出力Pが閉塞圧PQ=0 でなくかつ上記流速センサ20の出力Vnがゼロでないことを判定する第2のステップS2と、一定のサンプリング期間Tの間、上記圧力センサ21から複数の圧力サンプル出力値P1,P2,...,Pmを得る第3のステップS3と、上記複数のサンプル出力値P1,P2,..,Pmから求めた圧力変動幅ΔP=Pmax−Pmin(ただし、PmaxおよびPminは、それぞれサンプル出力値の最大値および最小値)がしきい値PH 以内にあることを判定する第4のステップS4と、上記複数の圧力サンプル出力値P1,P2,...,Pmの圧力平均値PAVを求める第5のステップS5と、上記一定のサンプリング期間Tの間に上記流速センサ20から得られる実測流速値Vnを、上記メモリのルックアップテーブルから得られる上記第5のステップS5で得られた圧力平均値PAVに対応する学習流速値Vn′と比較し、上記実測流速値Vnが上記学習流速値Vn′の正常なバラツキΔVn内にあるか否かを判定する第6のステップS6と、上記第6のステップS6の答がノーならば、上記流速センサ20が異常動作状態にあることを示す異常フラグN=1を上記メモリに記憶する第7のステップS7とからなることを特徴とする。
【0012】請求項3記載の発明においては、第1のステップS1で、使用環境における圧力センサ21の出力Pnと流速センサ20の出力Vnの関係を学習し、その関係をメモリのルックアップテーブルに記憶する。次いで、第2のステップS2で、圧力センサ21の出力Pが閉塞圧PQ=0 でなくかつ流速センサ20の出力Vnがゼロでないことを判定する。この第2のステップS2の判定は、ガス使用中であること、換言すれば、流速センサ20がガス流量の算出、積算を行うための出力を供給していることを判定するものである。
【0013】次いで、第3のステップS3で、一定のサンプリング期間Tの間、圧力センサ21から複数の圧力サンプル出力値P1,P2,...,Pmを得る。次いで、第4のステップS4で、複数のサンプル出力値P1,P2,..,Pmから求めた圧力変動幅ΔP=Pmax−Pmin(ただし、PmaxおよびPminは、それぞれサンプル出力値の最大値および最小値)がしきい値PH 以内にあることを判定する。上述の第3及び第4のステップは、ガス使用中に一定圧力の期間をサンプリング期間として設定するためのものである。
【0014】次いで、第5のステップS5で、複数の圧力サンプル出力値P1,P2,...,Pmの圧力平均値PAVを求める。次いで、第6のステップS6で、一定のサンプリング期間Tの間に流速センサ20から得られる実測流速値Vnを、メモリのルックアップテーブルから得られる第5のステップS5で得られた圧力平均値PAVに対応する学習流速値Vn′と比較し、実測流速値Vnが学習流速値Vn′の正常なバラツキΔVn内にあるか否かを判定する。次いで、第7のステップS7で、第6のステップS6の答がノーならば、流速センサ20が異常動作状態にあることを示す異常フラグN=1をメモリに記憶する。
【0015】また、請求項4記載の発明は、請求項3記載の電子化ガスメータにおける異常検出方法において、前記第7のステップS7に続いて、ガス流路を遮断する第8のステップS8を含むことを特徴とする。
【0016】請求項4記載の発明においては、第7のステップS7で、流速センサが異常動作状態にあることを示す異常フラグN=1をメモリに記憶した後、次いで、第8のステップで、ガス流路を遮断する。
【0017】また、請求項5記載の発明は、請求項4記載の電子化ガスメータにおける異常検出方法において、前記第8のステップS8に続いて、上記流速センサ20が異常動作状態にあることを発呼する第9のステップS9を含むことを特徴とする。
【0018】請求項5記載の発明においては、第8のステップS8で、ガス流路を遮断した後、次いで、ステップS9で、流速センサ20が異常動作状態にあることを発呼する。
【0019】また、請求項6記載の発明は、請求項3、4または5記載の電子化ガスメータにおける異常検出方法において、前記第2のステップS2から前記第6のステップS6を複数回繰り返すことを特徴とする。
【0020】請求項6記載の発明においては、第2のステップS2から第6のステップS6を複数回繰り返すことにより、流速センサ異常の誤判断の可能性を減らしている。
【0021】また、請求項7記載の発明の電子化ガスメータは、流速センサ20と、圧力センサ21と、上記流速センサ20の出力に基づいてガス流量を算出、積算すると共に上記圧力センサ21の出力に基づいて圧力変動を監視するマイクロコンピュータ25とを備えた電子化ガスメータ15において、上記マイクロコンピュータ25は、ガス使用中に上記圧力センサ21の出力Pnが一定の圧力を示している任意の期間をサンプリング期間Tとし、このサンプリング期間T中における上記流速センサ20の出力Vnの変化幅により上記流速センサの異常を検出することを特徴とする。
【0022】請求項7記載の発明においては、電子化ガスメータ15は、流速センサ20と、圧力センサ21と、上記流速センサ20の出力に基づいてガス流量を算出、積算すると共に上記圧力センサ21の出力に基づいて圧力変動を監視するマイクロコンピュータ25とを備えている。マイクロコンピュータ25は、ガス使用中に圧力センサ21の出力Pnが一定の圧力を示している任意の期間をサンプリング期間Tとし、このサンプリング期間T中における流速センサ20の出力Vnの変化幅により流速センサの異常を検出する。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0024】図1は、本発明の異常検出方法を実施した電子化ガスメータを含むガス供給システムの概要構成ブロック図を示す。ガス供給システム10は、大別すると、液化ガスが収納されたガス容器11と、ガス容器11から供給されるガス流量を制御するための容器バルブ12と、ガス容器11から流出するガスの圧力を後述の電子化ガスメータ15の流出口側圧力が基準圧力に相当するように調整(減圧)する圧力調整器13と、圧力調整器13にガス配管14を介して接続され、ガスの通過体積を積算する本発明の電子化ガスメータ15と、供給されたガスを燃焼させ熱エネルギーに変換するための燃焼器17と、燃焼器17へのガスの供給/遮断を行うためのガスコック18とから構成されている。
【0025】電子化ガスメータ15は、流速センサ20と、圧力センサ21と、遮断弁22と、マイクロコンピュータ25と、遮断弁駆動ユニット26とから構成されている。
【0026】流速センサ20は、フローセンサ等からなり、ガス配管14内を流れるガスの流速を検出し、流速検出出力信号Vnをマイクロコンピュータ25へ出力する。
【0027】圧力センサ21は、ガス配管14内を流れるガスの圧力を検出し、圧力検出出力信号Pnをマイクロコンピュータ25へ出力する。
【0028】マイクロコンピュータ25は、流速センサ20からの流速検出出力信号VNと、圧力センサ21からの圧力検出出力信号Pnとが供給され、流速検出出力信号VN及び圧力検出出力信号Pnに基づいて、ガス流量の算出および積算と、圧力変動の監視および遮断判定信号SRVの出力を行う。
【0029】遮断弁駆動ユニット26は、マイクロコンピュータ25からの遮断判定信号SRVに基づいて遮断制御信号SVCを出力し、遮断弁22を駆動する。
【0030】遮断弁22は、遮断弁駆動ユニット26からの遮断制御信号SVCにより、ガス配管14を流れるガスを遮断する。
【0031】次に、上述した構成のガス供給システムの概要動作を説明する。
【0032】ユーザーがガスコック18をひねり、開状態とすると、ガス容器11内の液化ガスは、容器バルブ12により流量調整が行われた後、圧力調整器13により減圧され、ガス配管14を介して電子化ガスメータ15に供給される。
【0033】電子化ガスメータ15の流速センサ20は、ガス配管14を流れるガスの流速を計測し、流速検出出力信号Vnをマイクロコンピュータ25に供給する。マイクロコンピュータ25は、所定の流量計測用サンプリング時間間隔tごとの流速センサ20からの流速検出出力信号Vnと配管14の管径等のパラメータとに基づいてガスの通過体積(流量)を算出、積算し、積算通過体積(積算流量)をその表示部(図示しない)に表示する。
【0034】次に、マイクロコンピュータ25は、所定の流量計測用サンプリング時間間隔tごとの流速センサ20から供給される流速検出出力信号Vnと同期して、圧力センサ21からの圧力検出出力信号Pnを監視し、圧力変動の有無を検出する。マイクロコンピュータ25は、圧力変動があった場合には、ガス流量の算出時にその圧力変動を補償する演算を行い、圧力変動による影響を除去する。
【0035】次に、本発明の異常検出方法について説明する。
【0036】本発明の異常検出方法は、ガス使用中に、すなわち、流速センサ20がガス流量の算出、積算を行うための流速検出出力信号Vnを供給している間に、圧力センサ21の出力Pnが一定の圧力を示している任意の期間をサンプリング期間Tとし、マイクロコンピュータ25が、このサンプリング期間T中の流速センサ20の出力Vnの変化幅により流速センサの異常を検出することを特徴とするものである。
【0037】この本発明の異常検出方法について詳述すると、圧力センサ21の出力Pnと流速センサ20の出力Vnの関係は、基本的に、たとえば、図3(a)の圧力センサ出力特性図および図3(b)の流速センサ出力特性図に示すように、圧力Pが一定であれば流速Vも一定であり、圧力Pが変化、たとえば減少すると、流速Vが上昇するという関係にある。また、図示していないが、圧力Pが増加すると、流速Vが減少するという関係にある。
【0038】そこで、マイクロコンピュータ25は、電子化ガスメータ15の出荷モード解除時からその使用環境における圧力センサ21の出力Pnと流速センサ20の出力Vnの関係を学習する機能を有し、学習したこの関係を、予め内部メモリ(図示しない)のルックアップテーブルに記憶する。ただし、流速のバラツキがある大きさ以内とする。そして、学習終了時から流速センサの異常判定が始まる。
【0039】そして、ガス使用中、すなわち、流速センサ20がガス流量の算出、積算を行うためのゼロでない出力Vnを供給している間に、マイクロコンピュータ25は、圧力センサ21の出力Pnを監視し、出力Pnが閉塞圧PQ=0 でない一定の圧力値を示している任意の期間をサンプリング期間Tと設定する。
【0040】マイクロコンピュータ25は、サンプリング期間Tの間に、上述の流量計測用サンプリング時間間隔tより短く設定した異常検出用サンプリング時間間隔taごとに、流速センサ20の流速検出出力信号Vnの複数の実測値V1,V2,...,Vmを得ると共に、圧力センサ21の圧力検出出力信号Pnの複数の実測値P1,P2,...,Pmを得る。
【0041】そこで、マイクロコンピュータ25は、図4(a)に示すように、サンプリング期間Tの間に得られた圧力センサ21の圧力検出出力信号Pnの複数の実測値P1,P2,...,Pmの圧力変動幅ΔP(=Pmax−Pmin;ただし、PmaxおよびPminは、それぞれサンプル出力値の最大値および最小値)が予め決められたしきい値PH 以内にあれば、サンプリング期間Tの間圧力が一定であると判定する。なお、しきい値PH は、流速により異なり、たとえば、流速が大きくなるのに比例して大きな値に設定され、流速対しきい値PH の関係も、マイクロコンピュータ25の内蔵メモリのルックアップテーブルに予め記憶されている。そして、圧力変動がしきい値PH 以内で安定していれば、正常に機能している流速センサ20の流速検出出力信号Vnも、図4(b)に示すように、正常なバラツキΔV内で安定して得られる。
【0042】次いで、マイクロコンピュータ25は、サンプリング期間T中の流速センサ20の出力Vnが、学習して内部メモリのルックアップテーブルに記憶した圧力センサ21の出力Pnと流速センサ20の出力Vnの関係から得られる、上述の一定圧力値を示している圧力センサ21の出力に対応する流速センサ20の出力Vn′と比較する。
【0043】サンプリング期間T中の流速センサ20の出力Vnが、流速センサ20の出力Vn′の正常なバラツキΔVnにあれば、マイクロコンピュータ25は、流速センサ20が正常な動作状態にあると判定する。
【0044】一方、サンプリング期間T中の流速センサ20の出力Vnが、流速センサ20の出力Vn′の正常なバラツキΔVn内にない場合、すなわち、バラツキΔVn以上または以下の値になった場合には、マイクロコンピュータ25は、流速センサ20が異常動作状態にあると判定する。
【0045】そして、流速センサ20が異常動作状態にあると判定した場合、マイクロコンピュータ25は、流速センサ20が異常動作状態にあることを示す異常フラグN値を0から1に変更して内蔵メモリに記憶する。
【0046】次いで、マイクロコンピュータ25は、異常フラグN値を0から1に変更したことに基づいて、遮断判定信号SRVを遮断弁駆動ユニット26へ出力する。
【0047】遮断弁駆動ユニット26は、マイクロコンピュータ25からの遮断判定信号SRVに基づいて遮断制御信号SVCを出力し、遮断弁22を駆動する。
【0048】遮断弁22は、遮断弁駆動ユニット26からの遮断制御信号SVCにより、ガス配管14を流れるガスを遮断する。
【0049】以上のようにして、流速センサ20の異常検出が行われるが、この異常検出作業は、上述のサンプリング期間の間、1日1回行うが、期間間隔及び検出回数は任意設定も当然可能である。
【0050】次に、上述の本発明の異常検出方法を図2のフローチャートを参照して説明する。
【0051】まず、使用環境における圧力センサ21の出力Pnと流速センサ20の出力Vnの関係を学習し、その関係をマイクロコンピュータ25の内蔵メモリのルックアップテーブルに記憶する(ステップS1)。
【0052】次いで、圧力センサ21の出力Pが閉塞圧PQ=0 でなくかつ流速センサ20の出力Vnがゼロでないことを判定する(ステップS2)。
【0053】次いで、一定のサンプリング期間Tの間、上述の流量計測用サンプリング時間間隔tより短く設定した異常検出用サンプリング時間間隔taごとに、圧力センサ21から複数の圧力サンプル出力値P1,P2,...,Pmを得る(ステップS3)。
【0054】次いで、複数のサンプル出力値P1,P2,..,Pmから求めた圧力変動幅ΔP=Pmax−Pmin(ただし、PmaxおよびPminは、それぞれサンプル出力値の最大値および最小値)がしきい値PH 以内にあることを判定する(ステップS4)。
【0055】次いで、複数の圧力サンプル出力値P1,P2,...,Pmの圧力平均値PAVを求める(ステップS5)。
【0056】次いで、一定のサンプリング期間Tの間に流速センサ20から得られる実測流速値Vnを、内蔵メモリのルックアップテーブルから得られる、上述の圧力平均値PAVに対応する学習流速値Vn′と比較し、実測流速値Vnが学習流速値Vn′の正常なバラツキΔVn内にないかどうかを判定する(ステップS6)。実測流速値Vnが学習流速値Vn′の正常なバラツキΔVn内にあれば(ステップS6の答えがノーならば)、流速センサ20は正常な動作状態にあると判定する。
【0057】一方、実測流速値Vnが学習流速値Vn′の正常なバラツキΔVn内になければ(ステップS6の答がイエスならば)、流速センサ20が異常動作状態にあると判定し、そのことを示す異常フラグN=1を内蔵メモリに記憶する(ステップS7)。
【0058】次いで、遮断判定信号SRVを遮断弁駆動ユニット26へ出力し、遮断弁駆動ユニット26からの遮断制御信号SVCにより遮断弁22を動作させ、ガス流路を遮断する(ステップS8)。
【0059】次いで、流速センサ20が異常動作状態にあることをガス供給業者の管理センター等へ発呼し(ステップS9)、次いで作業を終了する。
【0060】以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明はこれに限らず、種々の変形、応用が可能である。たとえば、誤判断の可能性を減らすために、図2のフローチャートにおいて、ステップS2からステップS6を複数回繰り返すように構成しても良い。
【0061】
【発明の効果】請求項1、2または3記載の発明の異常検出方法によれば、ガス流量の算出、メータの積算に使用される流速変化を検出する流速検出出力信号を発生する流速センサの正常/異常の動作状態の確認を、ガス配管内を流れるガスの圧力変動を監視するために圧力検出出力信号を発生する圧力センサを利用して行うことができる。これにより、流速センサの異常の早期発見、ガス消費者の安全を確保できる。また、1日に何回も異常判定を行うことが可能である。
【0062】請求項4記載の発明の異常検出方法によれば、流速センサが異常動作状態にあるとき、ガスの流路を遮断するので、ガス消費者の安全を確保できる。
【0063】請求項5記載の発明によれば、流速センサが異常動作状態にあるとき、異常発呼を行い、ガス供給業者の管理センター等へ通報することができるので、流速センサの異常を迅速に把握して正常に動作させる処理を行うことができる。
【0064】請求項6記載の発明の異常検出方法によれば、流速センサの異常検出の誤判断の可能性を減らすことができる。
【0065】請求項7記載の発明の電子化ガスメータによれば、ガス流量の算出、メータの積算に使用される流速変化を検出する流速検出出力信号を発生する流速センサの正常/異常の動作状態の確認を、ガス配管内を流れるガスの圧力変動を監視するために圧力検出出力信号を発生する圧力センサを利用して行うことができる。これにより、流速センサの異常の早期発見、ガス消費者の安全を確保できる。また、1日に何回も異常判定を行うことが可能である。
【出願人】 【識別番号】000006895
【氏名又は名称】矢崎総業株式会社
【出願日】 平成11年6月18日(1999.6.18)
【代理人】 【識別番号】100060690
【弁理士】
【氏名又は名称】瀧野 秀雄 (外1名)
【公開番号】 特開2001−4427(P2001−4427A)
【公開日】 平成13年1月12日(2001.1.12)
【出願番号】 特願平11−172544