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【発明の名称】 光トリガー記録計
【発明者】 【氏名】原 博昭

【要約】 【課題】電線等からのノイズの影響を完全に排除した光トリガー記録計を提供すること。

【解決手段】複数個の記録計1、13と、これらの記録計の一つ1に設けられ、この記録計が動作を開始した時点で発生する動作開始信号を光トリガー信号に変換する光トリガー信号送信回路3と、前記複数個の記録計の他の記録計13に設けられ、前記光トリガー信号送信回路3が発生した光トリガー信号を受光し、これを記録計の動作開始信号に変換する光トリガー信号受信回路12とを備えている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 複数個の記録計と、これらの記録計の一つに設けられ、この記録計が動作を開始した時点で発生する動作開始信号を光トリガー信号に変換する光トリガー信号送信回路と、前記複数個の記録計の他の記録計に設けられ、前記光トリガー信号送信回路が発生した光トリガー信号を受光し、これを記録計の動作開始信号に変換する光トリガー信号受信回路とを備えたことを特徴とする光トリガー記録計。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の記録計を同時期に動作開始させる光トリガー記録計に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電気信号情報を電圧値と時間軸で記録する記録計を複数個組合わせたシステムにおいては、それぞれの記録計の記録開始点を一致させる必要がある。このため、複数個の記録計を相互に接続し、トリガー(起動)信号を供給することにより、複数の記録計の動作開始時点を一致させていた。すなわち、従来、記録計間のトリガー信号の送受信を相互間を接続した電線を介して行い、トリガー信号としては電圧値が5V程度のものを使用していた。そして通常は、電圧値5Vの一定の信号を与えておき、トリガー信号の発生時には、電圧値0Vにすることにより、複数の記録計を動作開始させていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、離れた場所に設置した複数の記録計の動作開始時点を一致させるために、電圧値5V程度のトリガー信号を使用した場合、トリガー信号を送受信させる手段として用いた電線が、近接する他の用途の電線からノイズを受けて、記録計は誤動作を起こすという問題があった。
【0004】この問題の解決策として、ノイズの影響を受けるのは、トリガー信号5Vに対して周辺回路の電圧が高いため、ノイズの影響を少なくするにはトリガー信号そのものの電圧を上げる方法が考えられていた。しかし、この場合、電圧が高くなると回路が複雑になり、さらに、絶縁設計も必要になるため、設計上の効率も悪くなり、根本的な解決とはならなかった。
【0005】そこで、本発明の目的は、上記した電線等からの電気的ノイズの影響を完全に排除した記録計システムを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の光トリガー記録計は、複数個の記録計と、これらの記録計の一つに設けられ、この記録計が動作を開始した時点で発生する動作開始信号を光トリガー信号に変換する光トリガー信号送信回路と、前記複数個の記録計の他の記録計に設けられ、前記光トリガー信号送信回路が発生した光トリガー信号を受光し、これを記録計の動作開始信号に変換する光トリガー信号受信回路とを備えたことを特徴とするものである。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明による光トリガー記録計の一実施形態を、図1乃至図2について説明する。
【0008】図1は、本発明による光トリガー記録計の一実施形態を示す図で、(A)はトリガー信号送信回路のブロック図、(B)はトリガー信号受信回路のブロック図であり、図2は図1に示すトリガー信号送信回路およびトリガー信号受信回路の各部における信号波形図である。
【0009】図1(A)において、記録計1からのトリガー信号は出力線2を通てトリガー信号送信回路3の電圧入力端子4に、また、他の出力線5はトリガー信号送信回路3の接地端子6に、それぞれ接続されている。
【0010】このトリガー信号送信回路3においては、電圧入力端子4は信号の論理を反転する負論理回路7の入力側に接続され、出力側はワンショットタイマー8を介して電気光変換器9に接続されている。また、回路に電力を供給している電源部10を有しており、この電源部10は、例えば、乾電池で構成されている。
【0011】トリガー信号送信回路3で変換された光信号は、光ファイバーケーブル11を介して、同図(B)に示したトリガー信号受信回路12に送られ、ここで電気信号に変換され、トリガー信号として他の記録計13に送られるように接続されている。
【0012】このトリガー信号受信回路12は、光信号を電気信号に変換する光電気変換器14の出力側がワンショットタイマー15を介して、信号の論理を反転する負論理回路16の入力側に接続されている。他方、負論理回路16の出力側は、電力出力端子17に接続されており、出力線18を介して、他の記録計13にトリガー信号を与える。このトリガー信号受信回路12もトリガー信号送信回路3と同様に、例えば乾電池からなる電源部19を有しており、ここから回路に電力が供給される構成となっている。
【0013】このような回路構成からなる光トリガー記録計において、まず、記録計1から出力されたトリガー信号は電力入力端子4に入力して、トリガー信号送信回路3に送られる。
【0014】トリガー信号送信回路3に送られたトリガー信号は負論理回路7を介してワンショットタイマー8に入力し、このワンショットタイマー8からの出力は電気光変換器9に入力して光信号に変換される。
【0015】変換された光信号は光ファイバーケーブル11を介してトリガー信号受信回路12(同図(B))の電気光変換器14に入力され、ここで光信号が元の電気信号に変換され。この電気信号はワンショットタイマー15を通って負論理回路16に入力し、この負論理回路16からトリガー信号として出力される。このトリガー信号はさらに、電圧出力端子17から出力線18を介して記録計13に入力され、記録計13を動作させる。
【0016】このように、一方の記録計1からのトリガー信号を光信号に変換して、光ファイバーケーブル11を介して、遠隔地にある他の記録計13側に送ることによって、記録計13への電気的ノイズによる影響も完全に排除されることになる。
【0017】次に、トリガー信号送信回路3およびトリガー信号受信回路12における各部の信号波形について、図2を参照しながら説明する。
【0018】図2において、記録計1(図1)によって出力される“負"のトリガー信号20は負論理回路7(図1)で“正"の論理出力信号21に論理反転され、さらに、ワンショットタイマー8(図1)でパルス幅が拡大されたトリガー信号22として、電気光変換器9(図1)に送られる。
【0019】この電気光変換器9(図1)では電気信号が光信号23に変換されて、トリガー信号受信回路12(図1)に送られ、そこで、この光信号は光電気変換器14(図1)で元の電気信号24に変換される。
【0020】そして、この変換された電気信号はワンショットタイマー16(図1)で元のパルス幅の信号25に変えられ、さらに、負論理回路16によって“負"の論理出力信号26に論理反転されて、これがトリガー信号27として他の記録計13に送られる。
【0021】なお、上記の実施形態においては、記録計を2個のみ示したが、トリガー信号受信回路12を複数個の記録計に設置することにより、3個以上の記録計を用いる場合にも適用できることは言うまでもない。
【0022】
【発明の効果】上記した本発明によれば、一方の記録計から遠隔地にある他の1個または複数個の記録計にトリガー信号を送る場合、光信号に変換して送るため、電気的ノイズの影響が完全に排除できる。このため、トリガー信号そのものの電圧を上げる配慮をする必要がなく、回路の消費電力も小さくなるため、乾電池で長時間の駆動が可能となる。また、回路構成も簡単になり、回路全体の小型化が実現できる。
【0023】さらに、絶縁設計にも手間をかける必要がなくなるので、回路設計の効率も向上し、その経済的効果は著しく大きい。
【出願人】 【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
【出願日】 平成11年10月6日(1999.10.6)
【代理人】 【識別番号】100081732
【弁理士】
【氏名又は名称】大胡 典夫 (外1名)
【公開番号】 特開2001−108487(P2001−108487A)
【公開日】 平成13年4月20日(2001.4.20)
【出願番号】 特願平11−285643