| 【発明の名称】 |
3次元計測装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】沖須 宣之
【氏名】掃部 幸一
【氏名】上古 琢人
【氏名】田口 裕治
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| 【要約】 |
【課題】ステレオ法による3次元測定装置の問題点、すなわち、特徴点検出を2画面の全画面についてそれぞれ行わなければならないこと、特徴の分布パターンのおおよそ一致する重ね合わせ方を探し出さなければならないこと、この重ね合わせ方が複数ある時、どの重ね合わせ方が最も合理的なのかを判断しなければならないこと、各点に関して距離の計算を行うこと等の、膨大な計算処理が必要になり、長い計算時間が必要になること、を解決することを課題とする。
【解決手段】ステレオ撮影可能な撮影部3とポイント測距可能な測距部4を備えた撮影・測距装置1が、交通事故が発生した交差点20を見渡せる位置に置かれて撮影がされる。測距部4によって点Pまでの距離24が測定され、この測定距離を利用して、撮影部3によって撮影された2つの画像中の対応点が特定される。これにより、2つの画像の各点の対応付ができるので、従来のように大量の対応付けの計算を行う必要がなくなる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 測定物を撮像する撮像手段と、測定物の代表点(P)を測距する測距手段と、撮像した第1の画像上の上記代表点(P)に対応する点(Q)を求める第1の対応点決定手段と、撮像した第2の画像上の上記代表点(P)に対応する点(R)を求める第2の対応点決定手段と、上記測距手段と、第1及び第2の対応点決定手段とから得られたデータに基づいて3次元データを作成する3次元データ作成手段と、を有することを特徴とする3次元計測装置。 【請求項2】 撮像手段で撮影した第1の画像上の代表点(Q)を指定する代表点指定手段と、上記代表点指定手段で指定した複数の代表点(P)を測距する測距手段と、撮像手段で撮影した第2の画像上の上記代表点(Q)に対応する点(R)を求める第1の対応点決定手段と、上記第2の画像上の上記代表点(R)以外の対応点を求める第2の対応点決定手段と、上記第1の画像と上記第2の画像を撮像した相対位置を指定する相対位置指定手段と、上記第1及び第2の対応点決定手段と、上記相対位置指定手段から得られたデータに基づいて3次元データを作成する3次元データ作成手段と、を有することを特徴とする3次元計測装置。 【請求項3】 撮像手段で撮影した第1の画像上の代表点を指定する代表点指定手段と、上記代表点指定手段で指定した複数の代表点を測距する測距手段と、撮像手段で撮影した第2の画像における代表点に対応する点を求める範囲を決める範囲決定手段と、上記範囲決定手段によって決定された範囲に応じて、上記第2の画像上の上記代表点に対応する点を求める第1の対応点決定手段と、上記第2の画像上の上記代表点以外の対応点を求める第2の対応点決定手段と、上記第1の画像と上記第2の画像を撮像した相対位置を指定する相対位置指定手段と、上記第1及び第2の対応点決定手段と、上記相対位置指定手段から得られたデータに基づいて3次元データを作成する3次元データ作成手段と、を有することを特徴とする3次元計測装置。 【請求項4】 測定物を撮像する撮像ステップと、測定点と撮像位置までの距離を測定する測距ステップと、第1の画像での上記測定点に対応する第1の対応点を求める第1の対応点決定ステップと、第2の画像での上記測定点に対応する第2の対応点を求める第2の対応点決定ステップと、上記測定点と上記撮像位置までの距離と、上記第1及び上記第2の対応点とから3次元データを作成する3次元データ作成ステップと、からなることを特徴とする3次元計測方法。 【請求項5】 測定物を撮像して複数の画像を得る撮像ステップと、上記撮像ステップによって撮像された第1の画像の代表点を複数指定する代表点指定ステップと、上記第1の画像の上記代表点に対応する測定物上の点と撮像位置までの距離を測定する測距ステップと、上記第2の画像で、上記第1の画像の上記複数の代表点に対応する第1の対応点を求める第1の対応点決定ステップと、上記第2の画像で、上記第1の画像の上記複数の代表点以外の第2の対応点を求める第2の対応点決定ステップと、上記第1の画像と上記第2の画像を撮像した相対位置を指定する相対位置指定ステップと、上記第1及び第2の対応点と上記相対位置のデータに基づいて3次元データを作成する3次元データ作成ステップと、からなることを特徴とする3次元計測方法。 【請求項6】 測定物を撮像して複数の画像を得る撮像ステップと、上記撮像ステップによって撮像された第1の画像の代表点を複数指定する代表点指定ステップと、上記第1の画像の上記代表点に対応する測定物上の点と撮像位置までの距離を測定する測距ステップと、上記第2の画像における上記代表点に対応する点を求める範囲を決める範囲決定ステップと、上記第2の画像で、上記第1の画像の上記複数の代表点に対応する第1の対応点を求める第1の対応点決定ステップと、上記第2の画像で、上記第1の画像の上記複数の代表点以外の第2の対応点を求める第2の対応点決定ステップと、上記第1の画像と上記第2の画像を撮像した相対位置を指定する相対位置指定ステップと、上記第1及び第2の対応点と上記相対位置のデータに基づいて3次元データを作成する3次元データ作成ステップと、からなることを特徴とする3次元計測方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、ステレオ法による3次元計測のための演算時間を短縮し、また、測定精度を向上させる3次元計測装置に関するものである。 【0002】更に、本発明は、特に交通事故等が発生した際に警察官が作成する調書に含まれる現場見取り図を作成するため利用されるのに適した3次元計測装置に関する。 【0003】 【従来の技術】交通事故が発生すると、事故の状況を特定するために聞き取り調査とともに事故現場の記録がとられる。現場見取り図はこの記録の重要な要素であり、事故発生場所、道路の幅、現場付近の建物、信号機やガードレールその他の構築物、事故車輌の位置、向き、スリップ痕、これらの相対位置関係が子細に記入される。 【0004】現場見取り図の作成に当たり、巻き尺等により事故車輌、関連構築物等の寸法及び相互の距離の計測が行われ、この計測結果が見取り図へ書き込まれるが、これらの計測は、人手により行われるので、計測の際警察官が二次的交通事故に巻き込まれたり、多くの場合この計測は部分又は全体の交通を遮断して行われ、比較的長時間かかるので交通渋滞を招く等の問題があった。 【0005】このような問題に対処するため、特許第2881753号公報にみられるような位置計測作図装置を用いて、このような作業を短時間に簡単にできるようにする試みがなされている。 【0006】上記公報に開示されている位置計測作図装置は、事故車輌、道路構築物等の要所にマーカーを置き又は取り付け、計測位置検出手段付のカメラで撮影しマーカーを検出することにより計測位置検出データと併せて現場見取り図が作成されるものである。 【0007】上記マーカーは関連するものに全て取り付けられるので、数が多くなり、しかも必ずしも取り付けが容易なものだけではないため、結局取り付け作業に多くの時間が必要となる。 【0008】これまで、3次元計測のために多くの計測方法が考えられてきている。 【0009】ステレオ法は、人間の両眼視のように対象物を2つのカメラによって撮影して2つの画像を得、この画像の視差に基づく微妙な違いから、対象物の距離情報を得るものである。 【0010】この方法では、対象物上の各点が2つの画像上のどの点に対応するのかを同定できることが前提となり、この点を他の条件から推定する必要がある。 【0011】上記推定のために、各画像の明るさ等を画面領域上で微分する等の処理を施して、エッジ等の特徴点(又は線)が検出される。こうすることにより、2つの画像上の特徴点(又は線)の分布パターンが求められる。 【0012】この2つの分布パターンを重ね合わせたとき、おおよそ一致する場合、これをもって、このパターン上の各点を対応点と推定する。 【0013】これによって対象物上の特徴点についての各画像上の対応点が特定できたので、これらの点の距離を計算することができる。また、特徴点以外の点については特徴点から面が推定されて、その上の点の位置が計算される。 【0014】特徴が全くない、例えば、単一色で一定濃度の平らな壁だけからなる対象物の場合、当然に特徴点の検出ができないため、対象物の3次元位置を測定することができない。 【0015】また、対象物が等間隔に並んだ模様等だけからなっている場合、特徴点を検出することはできたとしても、この分布パターンがおおよそ重なり合うような重ね合わせ方が幾通りも存在することになるため、この対応関係の判断を誤ると誤った測定結果を得ることになる。 【0016】更に、特徴点検出は2画面の全画面についてそれぞれ行わなければならないこと、特徴の分布パターンのおおよそ一致する重ね合わせ方を探し出すこと、この重ね合わせ方が複数ある時、どの重ね合わせ方が最も合理的なのかを判断すること、各点に関して距離の計算を行うこと等の、膨大な計算処理が必要になり、長い計算時間が必要になる。 【0017】この方法によれば、現場撮影は1回(2つのカメラによって同時に2つの画像が得られる場合)、又は、2回(1つのカメラを移動し、それぞれの位置毎に撮影する場合)で済むので、先に述べた二次的交通事故や交通の遮断の問題は少なくなるが、上に述べたように、その後の画像処理の時間が長くなる特徴がある。 【0018】一方、タイムオブフライト法では、光ビームが対象物に当てられ、対象物によって反射した光が検出される。この際、光ビームの往復の時間を計測することにより、光ビームが当たった対象物上の一点までの距離が求められる。この距離と光ビームの方向とから、対象物の一点の3次元データを得ることができる。 【0019】この方法では、対象物の各点についてそれぞれ上記測定が行われ、この点の数が非常に多いので、一点一点についての測定時間は短くても、全体では長い時間がかかることになる。 【0020】このため、この方法では、その後の画像処理時間は短いが、現場での測定時間が長くなるという特徴がある。 【0021】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、上に述べたステレオ法における問題点、すなわち、特徴点検出を2画面の全画面についてそれぞれ行わなければならないこと、特徴の分布パターンのおおよそ一致する重ね合わせ方を探し出さなければならないこと、この重ね合わせ方が複数ある時、どの重ね合わせ方が最も合理的なのかを判断しなければならないこと、各点に関して距離の計算を行うこと等の、膨大な計算処理が必要になり、長い計算時間が必要になること、を解決することを課題とする。 【0022】本発明は、ステレオ法にタイムオブフライト法等にみられるポイント測距法を併用することにより、上記課題解決をはかることを更なる課題とする。 【0023】 【課題を解決するための手段】本発明の第1番目の発明の解決手段は、請求項1に記載されているとおり、撮像手段と、測距手段と、第1の対応点決定手段と、第2の対応点決定手段と、3次元データ作成手段とを備えた3次元計測装置であって、撮像手段によって測定物が撮像され、測距手段によって測定物の代表点(P)が測距される。第1及び第2の対応点決定手段によって、それぞれ第1及び第2の画像上の上記代表点(P)に対応する点(Q)(R)が求められ、このデータに基づいて3次元データ作成手段が3次元データを作成する。 【0024】本発明の第2番目の発明の解決手段は、請求項2に記載されているとおり、代表点指定手段と、測距手段と、第1の対応点決定手段と、第2の対応点決定手段と、相対位置指定手段と、3次元データ作成手段と、を有する3次元計測装置であって、代表点指定手段によって撮像手段で撮影した第1の画像上の代表点(Q)が指定され、測距手段によって上記代表点指定手段で指定した複数の代表点(P)が測距される。第1及び第2の対応点決定手段は、それぞれ、撮像手段で撮影した第2の画像上の上記代表点(Q)に対応する点(R)及び 上記第2の画像上の上記代表点(R)以外の対応点を求める。相対位置指定手段によって、上記第1の画像と上記第2の画像を撮像した相対位置が指定される。3次元データ作成手段は、上記第1及び第2の対応点決定手段と、上記相対位置指定手段から得られたデータに基づいて3次元データを作成する。 【0025】本発明の第3番目の発明の解決手段は、請求項3に記載されているとおり、代表点指定手段と、測距手段と、範囲決定手段と、第1の対応点決定手段と、第2の対応点決定手段と、相対位置指定手段と、3次元データ作成手段と、を有する3次元計測装置であって、代表点指定手段によって、撮像手段で撮影した第1の画像上の代表点が指定され、測距手段によって、上記代表点指定手段で指定した複数の代表点が測距され、範囲決定手段によって、撮像手段で撮影した第2の画像における代表点に対応する点を求める範囲が決められる。第1の対応点決定手段によって、上記範囲決定手段によって決定された範囲に応じて、上記第2の画像上の上記代表点に対応する点が求められ、第2の対応点決定手段によって、上記第2の画像上の上記代表点以外の対応点が求められる。相対位置指定手段によって、上記第1の画像と上記第2の画像を撮像した相対位置が指定され、3次元データ作成手段は、上記第1及び第2の対応点決定手段と、上記相対位置指定手段から得られたデータに基づいて3次元データを作成する。 【0026】本発明の第4番目の発明の解決手段は、請求項4に記載されているとおり、撮像ステップと、測距ステップと、第1の対応点決定ステップと、第2の対応点決定ステップと、3次元データ作成ステップとからなる3次元計測方法であって、撮像ステップにおいて測定物が撮像され、測距ステップにおいて、測定点と撮像位置までの距離が測定される。第1の対応点決定ステップにおいて、第1の画像での上記測定点に対応する第1の対応点が、また、第2の対応点決定ステップにおいて、第2の画像での上記測定点に対応する第2の対応点が、それぞれ求められる。3次元データ作成ステップにおいて、上記測定点と上記撮像位置までの距離と、上記第1及び上記第2の対応点とから3次元データが作成される。 【0027】本発明の第5番目の発明の解決手段は、請求項5に記載されているとおり、撮像ステップと、代表点指定ステップと、測距ステップと、第1の対応点決定ステップと、第2の対応点決定ステップと、相対位置指定ステップと、3次元データ作成ステップと、からなる3次元計測方法であって、撮像ステップにおいて、測定物を撮像して複数の画像が得られる。代表点指定ステップにおいて、上記撮像ステップによって撮像された第1の画像の代表点が指定され、測距ステップにおいて、上記第1の画像の上記代表点に対応する測定物上の点と撮像位置までの距離が測定される。第1の対応点決定ステップにおいて、上記第2の画像で、上記第1の画像の上記複数の代表点に対応する第1の対応点が求められ、第2の対応点決定ステップにおいて、上記第2の画像で、上記第1の画像の上記複数の代表点以外の第2の対応点が求められる。相対位置指定ステップにおいて、上記第1の画像と上記第2の画像を撮像した相対位置が指定され、3次元データ作成ステップにおいて、上記第1及び第2の対応点と上記相対位置のデータに基づいて3次元データが作成される。 【0028】本発明の第6番目の発明の解決手段は、請求項6に記載されているとおり、撮像ステップと、代表点指定ステップと、測距ステップと、範囲決定ステップと、第1の対応点決定ステップと、第2の対応点決定ステップと、相対位置指定ステップと、3次元データ作成ステップと、からなる3次元計測方法であって、撮像ステップにおいて、測定物を撮像して複数の画像が得られ、代表点指定ステップにおいて、上記撮像ステップによって撮像された第1の画像の代表点が複数指定される。測距ステップにおいて、上記第1の画像の上記代表点に対応する測定物上の点と撮像位置までの距離が測定され、範囲決定ステップにおいて、上記第2の画像における上記代表点に対応する点を求める範囲が決められる。第1の対応点決定ステップにおいて、上記第2の画像で、上記第1の画像の上記複数の代表点に対応する第1の対応点が求められ、第2の対応点決定ステップにおいて、上記第2の画像で、上記第1の画像の上記複数の代表点以外の第2の対応点が求められる。相対位置指定ステップにおいて、上記第1の画像と上記第2の画像を撮像した相対位置が指定され、3次元データ作成ステップにおいて、上記第1及び第2の対応点と上記相対位置のデータに基づいて3次元データが作成される。 【0029】 【実施例】図1は、本発明の3次元計測装置の概要を示す全体図である。 【0030】3次元計測装置は、撮影・測距装置1及び演算装置2から構成されている。撮影・測距装置1は、更に、撮影部3及び測距部4から構成されている。 【0031】撮影部3は、いわゆるステレオ撮影装置からなり、2つの撮影窓5、6を通して撮影される画像はデジタル画像である。また、この撮影部3の裏面は、モニターディスプレイ9と操作部10が備えられている。 【0032】測距部4は、ポイント測距装置からなり、タイムオブフライト法によって測距対象物上の点までの距離を測定するため、光線投影窓7、受光窓8を有している。 【0033】撮影部3で撮影された撮影画像、測距部4で測定された測定データの他、撮影条件、測定条件などのデータは記録メディア11を介して演算装置2に送られる。記録メディア11を媒介させる代わりに、通信線を介してこれらのデータを演算装置2に送るようにすることもできる。 【0034】演算装置2は、モニターディスプレイ12、演算部13、操作部14を備えており、それぞれ、演算部13にはパーソナルコンピュータを、また、操作部14にはキーボード、マウス等を利用することができる。 【0035】図2は、本発明の撮影・測距装置1の使用状況をあらわした斜視図である。 【0036】撮影・測距装置1は交差点20につながる道路上に置かれ、交差点20を撮影、測定している。この図2において、点線22は撮影窓6で撮影される画像の画角を、また、点線23は撮影窓5で撮影される画像の画角をそれぞれ示している。撮影・測距装置1は支持装置21によって支持されている。 【0037】撮影・測距装置1から点Pまでの距離(矢印24)が測距部4によって測定される。 【0038】図3は、撮影・測距装置1で撮影、測距を行なっている様子を真上から見たところを簡易的に表した説明図である。 【0039】撮影・測距装置1内には、撮影窓6の前方を撮影するための撮影レンズ32と撮影レンズ32によって結像した像を読み取るためのCCD(電荷結合素子)30、及び、撮影窓5の前方を撮影するための撮影レンズ33と撮影レンズ33によって結像した像を読み取るためのCCD31が備えられている。 【0040】この図3において、LはCCD30とCCD31の撮影光軸間の距離、Kは測距部4の光軸と撮影レンズ32の撮影光軸との距離であり、これらは、既知の値である。 【0041】また、角度α及び角度βは、被測距点Pと各撮影レンズの中心を通る線とそれぞれの撮影レンズ32及び33の光軸がなす角度である。 【0042】ステレオ法では、図3のL、α、βから、いわゆる三角測距の原理によって、被測距点Pまでの距離QPまたはRPが求められる。そして、α、βはそれぞれ、CCD30、31上での被測距点Pの像Q、Rの位置から、次式α = arctan( b/u )β = arctan( b/v )によって求めることができる。なお、ここで、bは撮影レンズ32、33とCCD30、31との距離であり、これは撮影レンズ32、33の焦点距離及びレンズ繰り出し量とから求められる。実際は、CCD30で撮影された画像で被測距点Pが写っている位置Qを指定し、CCD31で撮影された画像でQに対応する位置Rを求める。 【0043】この対応点は、通常、相関演算法により自動的に求める方法が採用されている。 【0044】しかしながら、この方法によると、相関演算の範囲が画面全体にわたるため、極めて長い演算時間が必要となり、更に、画像的に類似しているところを対応点と誤りやすいため、これをより正確に峻別するために更に長い時間が必要となるといった不具合がある。 【0045】この不具合を解決するために、本発明では測距部4が設けられている。 【0046】まず、測距部4によって、測距部4から点Pまでの距離SPが測定される。この測定の結果、距離SP及び角度γ(測距部4の光軸の向きと点Pの方向とのなす角度)が求められる。 【0047】図3の△PSAにおいて、距離Kの値は既知であり、距離SP及び角度γ(=∠PSA)が求めれたので、αは、α=180°−∠PSA の式によって求められる。 【0048】角度αが求められれば、距離bと角度αとから、CCD30上の点Qとその光軸との距離uが求められる。距離Lも既知であるので、△PSCにおいても同様の計算を行なえば、光軸と像Rの距離vが求まる。 【0049】このようにして、点Qの対応点Rが求められる。 【0050】現実的には、測距誤差や測距部4、CCD30、31それぞれの間での相対位置関係の誤差などにより、点Qと点Rの対応付けにも誤差が重畳される。上記の方法の場合、点Qは正確に決まらなくても点Qの対応点Rが正確に決まればよいので、まず点Q、点Rを上記方法にて決めてから、その点Rの近傍、例えば点Rを中心とした半径20画素程度の円形領域において相関演算により、正確な点Rの位置を決めるようにする。 【0051】以上のように本発明方法によれば、相関演算する範囲が限定できるので、高速に演算することができ、また、この範囲内に画像的に類似しているところが他にない(又はあっても極めて少ない)ことから、画像的に類似しているところを対応点と誤る可能性も小さくできる。なお、実際に相関演算を行うべき領域を限定するあるいは対応点の誤認をできるだけ回避するために、上記領域が定められているのであるから、この領域の形状は、必ずしも円形である必要はなく、矩形、その他計算しやすい任意の形状とすることができる。 【0052】実際の測距においては、上記方法により測定する点(以下、代表対応点)は画面内に複数個指定する。それらは、偏りなく配置されることが理想である。 【0053】しかし、上記の方法では、測距部4とCCD30の撮像系との間に視差により、まず測距の際に点Pを決め、その後点Q、点Rを決めることになるため、代表対応点の配置状況を把握するのは必ずしも容易なことではない。 【0054】一方、CCD30によって得られた画像を見てまず点Qを決め、それから測距部4により点Pまでの距離を測定し、そして点Qの対応点Rを求める手順であれば、画像を見て代表対応点を決められるので、代表対応点の配置状況を把握するのは容易である。あるいは、あらかじめ代表対応点の配置が決められている場合にも適している。 【0055】図10は、このような場合における、撮影・測距装置1で撮影、測距を行なっている様子を真上から見たところを簡易的に表した説明図である。図3の場合と比べて可動ミラー34がある点で相違する。この可動ミラー34の位置を動かすことにより、光路を測距部4とCCD30とに切り替えられるようになっているので、測距部4とCCD30との視差は生じない。 【0056】この構成では、まずCCD30の画像にて点Pに相当する点Qを指定し、次に測距部4にてSPの距離を測定する。そして測距部4とCCD30の幾何学的配置から、距離SPを基にPAの距離を求めることができる。 【0057】△PACにおいて、PA、AC(=L)、および、角度α(=∠PAC)が求まるので、角度βがわかり、点Rが決まる。 【0058】図4は実際の測距を説明するための図であって、図2に示される交差点を撮影した画像をモニターディスプレイ9(又は12)に表示したものである。そして、ここに表示された画像には、図示のように格子状の点線が、また、それらの交点には○が、重ねて表示されている。 【0059】本発明では、図4の○の位置を代表対応点とし、これらの点を上記に示したように測距部4を使用しての対応付けが行なわれる。そして、残りの対応点は相関演算法のみにより求められる。なお、ここでは、撮影・測距装置1が図10のような構成のものとして説明する。 【0060】図6は対応付けの手順の概略を示した説明図である。 【0061】ステップ1において、第1の撮影画像(撮影レンズ32を通してCCD30によって得られた画像)の代表対応点(Q)を指定し、距離(SP)を測定する。この図では代表対応点が1点のみ指定されているが、図4のように複数の点を指定することが望ましく、複数の点を指定することによって精度を向上させることができる。一方、あまりに多くの点を指定すると距離の測定に時間を要するので、適宜の数の代表対応点を指定する必要がある。 【0062】次に、ステップ2において、第2の撮影画像(撮影レンズ33を通してCCD31によって得られた画像)での代表対応点(R)の対応付け範囲の決定を行う。この時点ではまだ代表対応点(R)は特定されていない。ここで、対応付けをするための演算範囲を決定する。演算範囲は、上記に説明したように、第2の撮影画像での代表対応点(R)を求め、その近傍、例えば半径20画素程度の円形領域とすることができる。そして、演算範囲のみについて演算処理し、代表対応点(R)を特定する。 【0063】そして、第2の撮影画像上の残りの対応点の対応付け範囲を決定する(ステップ3)。この場合の相関演算範囲は、着目対応点の近くにある代表対応点付近に限定して行なう(ステップ4)。これは、従来の相関演算法と同じ考え方で、隣接代表対応点間において被写体の距離が急激に変化していることが少ないという、前提に立っている。この方法では、代表対応点が間違って対応付けされていると、残りの対応点の対応付けも間違ってしまうが、本発明では代表対応点が正確に対応付けできているので、このような問題は発生しない。代表対応点(P)を複数指定している場合は、代表対応点までの領域を相関演算(ステップ5)し、3次元データが算出(ステップ6)される。 【0064】代表対応点の指定方法は、図4のような代表点をあらかじめ決定しておれば、その他の周辺装置を用いることなく代表点を測定できる。 【0065】それ以外にも、第7図に示すように、モニターディスプレイ9に画像を表示し、使用者がその画像を見ながら操作部10にて指定してもよい。そうすることによって、無駄な対応点を測定することがなくなり、時間が短縮できる。 【0066】図7において、モニターディスプレイ9上に代表点候補○92が表示されている。操作部10のポインター101を操作し、代表点とするところの代表点候補○92にカーソルが移動したとき、操作部10のボタン102を押すことによってその代表点候補○92が指定代表点●91となる。任意の代表点候補○92を指定代表点●91にすることによって、代表点を決定することができる。 【0067】この方法とは異なる他の代表点決定方法を採用することができる。図8は、この方法の一つであって、エッジ検出による自動的な代表点決定方法を説明するための説明図である。 【0068】第8図の画面右から左方向に図示した矢印の方向に画像をスキャンし、画像上のエッジ部分を検出する。エッジ部分の検出には、画像領域内の明るさが急激に変化する箇所を探すことによってエッジ部分を検出する周知の方法を利用することができ、このエッジ部分を代表点として決定する。 【0069】この方法においては、スキャン間隔を狭くすると、検出されるエッジの数が多くなり、代表点があまりにも多く登録される結果、全体の演算時間が長くなるので、スキャン間隔を適当な間隔Mとすることが重要である。 【0070】図9は、更に別な代表点決定方法を説明するための説明図である。 【0071】この代表点決定方法では、代表点を分布させた複数のパターン、図9に示すように例えばA〜C、があらかじめ用意される。使用者は、この中から最も現場の状況に最も適すると考えられるパターンを選択する。 【0072】中心部分に被写体がある場合などは、Aで示すように中央の5点に代表点があるパタンが適しており、一方、中央が交差点の中心である場合など、特徴的な画像が中央になく、背景にビルが並んでいる場合などは、Bで示すようなパターンを選択することが望ましい。さらに、背景が空である場合などはCのパターンを選択する。 【0073】いずれにせよ、特徴部分に代表点が多く配置されているようなパターンを選択することが望ましい。なお、代表対応点の個数は図示の例に限られるものではない。 【0074】図5は本発明装置で見取り図を作成するフローを示している。 【0075】まず、CCD30、31で撮影を行ない(#1)、第1の画像(CCD30の撮影画像)での代表対応点を指定する(#2)。次に、その各代表対応点を測距部4により測距する(#3)。 【0076】そして、2枚の撮影画像及び各測距データを記録メディア11を介して演算装置2に送る。演算装置2では、その測距データ及び測距部4、CCD30、31それぞれの間での相対位置関係とから、第2の画像(CCD31の撮影画像)での代表対応点の対応付け演算の範囲を求め(#4)、対応付け演算を行う(#5)。 【0077】その代表対応点の対応付け演算の結果から、残りの対応点の対応付け演算の範囲を求め(#6)、対応付け演算を行う(#7)。 【0078】そして、すべての対応点の対応付けが終了すると、3次元データが算出できる(#8)。その3次元データから見取り図(例えば鳥瞰図)が得られる(#9)。 【0079】以上の実施例では、撮影・測距装置1がCCDのような撮影手段を2台備えた構成が採られているが、撮影手段(CCD)を1つしか備えていない撮影・測距装置1を利用することもでき、この場合、その位置を変えて2回に分けた撮影を行う方法が採られる。 【0080】 【発明の効果】本発明は、ステレオ法にタイムオブフライト法等にみられるポイント測距法を併用することにより、従来のように、特徴点検出を2画面の全画面についてそれぞれ行わなければならない、特徴の分布パターンのおおよそ一致する重ね合わせ方を探し出さなければならない、この重ね合わせ方が複数ある時、どの重ね合わせ方が最も合理的なのかを判断しなければならない、といったステレオ法による3次元計測の問題が少なくなり、これにより、膨大な計算処理が必要でなくなるので、長い計算時間が不要になるという効果を奏する。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000006079 【氏名又は名称】ミノルタ株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年11月12日(1999.11.12) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100108730 【弁理士】 【氏名又は名称】天野 正景 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2001−141457(P2001−141457A) |
| 【公開日】 |
平成13年5月25日(2001.5.25) |
| 【出願番号】 |
特願平11−321892 |
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