| 【発明の名称】 |
トリプレット手法による航空写真測量チェック方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】嶋本 孝平
【氏名】橋本 哲男
【氏名】宮田 憲介
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| 【要約】 |
【課題】
【解決手段】航空写真測量チェック方法は、撮影対象領域をカバーする撮影コースにそって所定の撮影ラップ率にて一連の航空写真を撮影し、該一連の航空写真のうちの連続する3枚の航空写真を選択し、該3枚の航空写真のうち左側に位置する航空写真を左写真、右側に位置する航空写真を右写真、該左写真と該右写真との間に位置する航空写真を中央写真とし、各写真のAD変換データを作成し、左写真と中央写真とに基づく左側モデルによる3次元計測を行い、右写真と中央写真とに基づく右側モデルによる3次元計測を行い、左側モデルによる計測結果と右側モデルによる計測結果との間で対応点の比較を行い、該対応点の一致が得られるまで左側モデルによる3次元計測および右側モデルによる3次元計測をやり直し、対応点の一致が見られた対応点写真座標値を用いて左写真と右写真とに基づく両端モデルによる3次元計測を行うことにより3次元座標値を求める。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 撮影対象領域をカバーする撮影コースにそって所定の撮影ラップ率にて撮影した一連の航空写真に基づいて前記撮影対象領域内の地点の3次元座標値を求めるための航空写真測量チェック方法において、前記一連の航空写真のうちの連続する3枚の航空写真を選択し、該3枚の航空写真のうち左側に位置する航空写真を左写真、右側に位置する航空写真を右写真、該左写真と該右写真との間に位置する航空写真を中央写真とし、各写真のAD変換データを作成し、前記左写真と前記中央写真とに基づく左側モデルによる3次元計測を行い、前記右写真と前記中央写真とに基づく右側モデルによる3次元計測を行い、前記左側モデルによる計測結果と前記右側モデルによる計測結果との間で対応点の比較を行い、該対応点の一致が得られるまで前記左側モデルによる3次元計測および前記右側モデルによる3次元計測をやり直し、前記対応点の一致が見られた対応点写真座標値を用いて前記左写真と前記右写真とに基づく両端モデルによる3次元計測を行うことにより3次元座標値を求めることを特徴とする航空写真測量チェック方法。 【請求項2】 前記対応点の比較は、前記中央写真上に正方メッシュを発生させ、その点を基準に左右の対応点を求めることにより行われる請求項1記載の航空写真測量チェック方法。 【請求項3】 前記3枚の航空写真の選択は、前記3次元座標値を求めた後に繰り返し行われ、その選択する写真は、前回の選択時よりも1枚だけ右側にずらしたものとすることにより、前記撮影対象領域全体に亘る3次元座標値を求める請求項1または2記載の航空写真測量チェック方法。 【請求項4】 前記所定の撮影ラップ率は、80%である請求項1または2または3記載の航空写真測量チェック方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、航空写真測量に関するものであり、特に、航空写真測量における計測結果の信頼性を向上させるための航空写真測量チェック方法に関するものである。 【0002】 【従来の技術】山間地域にあるダムの堆砂濁り問題対策として、当該山間地域の土砂の経年変化の推移等を求めることが必要となっている。このような必要に応じて、当該山間地域における土砂崩壊調査を行わなければならないのであるが、このための崩壊地3次元計測手法については、調査対象地域が通常山奥に位置し且つ広域に亘るので、現地での測量および計測等は非常に困難であった。したがって、従来においては、最も最近に撮影した当該山間地域のステレオ航空写真と新規に撮影を行ったステレオ航空写真とによる3次元計測手法が採用されていた。すなわち、この従来の3次元計測手法は、前に撮影したステレオ航空写真から計測した所定の地点の3次元座標と新規に撮影したステレオ航空写真から計測した同地点の3次元座標との差分計算により土砂崩壊による土砂量を算出していくものであった。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかし、この従来の3次元計測手法は、1回のステレオマッチングにより計測結果を出していくものであり、計測結果の信頼性という点では充分なものであると言えなかった。特に、急峻地形では視差差が大きすぎて、ステレオ視は可能であるが計測できなかったり、また、急峻地形で左右航空写真のパターンが異なりステレオ視ができない場合があった。また、崩壊地形ではパターンがフラットで真っ白でステレオ視ができない場合が多かった。 【0004】この種の計測手法として利用しうるものとして、本出願人による特公平8−16930号公報に開示されているような、いわゆるAUTO−3D計測手法があるが、このような手法をそのまま適用したのでは、次のような問題が残ってしまう。すなわち、現状のAUTO−3D計測手法では、画像相関法を使用しているが、ステレオパターンがないフラットなパターンの場合は同一点(対応点)でなくともどこでも相関係数が1.0となり、相関係数のみでは良否の判定ができない。換言するならば、現状の手法では、オクルージョンによりステレオ視できない場合でも相関係数0.8〜0.9位で異なるパターンを同一パターンと見做し良好と判定しまっており、したがって、充分に信頼性のおける計測結果を得ることはできなかった。 【0005】本発明の目的は、前述したような従来技術の問題点を解消しうるような、トリプレット手法による航空写真測量チェック方法を提供することである。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明によれば、撮影対象領域をカバーする撮影コースにそって所定の撮影ラップ率にて撮影した一連の航空写真に基づいて前記撮影対象領域内の地点の3次元座標値を求めるための航空写真測量チェック方法において、前記一連の航空写真のうちの連続する3枚の航空写真を選択し、該3枚の航空写真のうち左側に位置する航空写真を左写真、右側に位置する航空写真を右写真、該左写真と該右写真との間に位置する航空写真を中央写真とし、各写真のAD変換データを作成し、前記左写真と前記中央写真とに基づく左側モデルによる3次元計測を行い、前記右写真と前記中央写真とに基づく右側モデルによる3次元計測を行い、前記左側モデルによる計測結果と前記右側モデルによる計測結果との間で対応点の比較を行い、該対応点の一致が得られるまで前記左側モデルによる3次元計測および前記右側モデルによる3次元計測をやり直し、前記対応点の一致が見られた対応点写真座標値を用いて前記左写真と前記右写真とに基づく両端モデルによる3次元計測を行うことにより3次元座標値を求めることを特徴とする。 【0007】本発明一つの実施の形態によれば、前記対応点の比較は、前記中央写真上に正方メッシュを発生させ、その点を基準に左右の対応点を求めることにより行われる。 【0008】本発明の別の実施の形態によれば、前記3枚の航空写真の選択は、前記3次元座標値を求めた後に繰り返し行われ、その選択する写真は、前回の選択時よりも1枚だけ右側にずらしたものとすることにより、前記撮影対象領域全体に亘る3次元座標値を求める。 【0009】本発明の一つの実施例によれば、前記所定の撮影ラップ率は、80%である。 【0010】 【発明の実施の形態】次に、添付図面に基づいて、本発明の実施の形態および実施例について、本発明をより詳細に説明する。 【0011】図1は、本発明の航空写真測量チェック方法の全体の手順を示すフローチャートであり、図2は、本発明の航空写真測量チェック方法において使用する左側モデル、右側モデルおよび両端モデルを説明するための図である。 【0012】例えば、山間地域における土砂崩壊調査の実施に本発明の航空写真測量チェック方法を適用する場合には、先ず、その調査対象である山間地域を含む撮影対象領域をカバーする撮影コースにそって一連の航空写真を撮影する必要がある。このような航空写真を実際に撮影する前に、対象領域に亘ってすべての部分が撮影されるようにするには、どのような飛行コースでどのような撮影位置および撮影間隔で写真をとっていけばよいかについて、予め撮影計画を立てる必要がある。このため図1のステップ11に示すように、航空写真撮影シミュレーション計画を立てる。 【0013】この航空写真撮影シミュレーション計画は、撮影対象領域に対して、どのような撮影コースで、どのような撮影ラップ率で、どのようなコース撮影開始位置で、航空写真を撮影していけば、投影不可領域を最小限に抑えることができるかを、実際に航空機を飛ばすことなく見つけ出すものである。本出願人は、このための航空写真撮影計画シミュレーション方法について、別の特許出願の明細書および図面において開示している。それによれば、撮影対象領域をカバーする航空写真を撮るための撮影計画をシミュレーションする航空写真撮影計画シミュレーション方法において、前記撮影対象領域を少なくとも含む地形を表す3次元メッシュデータを用意し、撮影縮尺、焦点距離、フィルムサイズ等の撮影条件を表すパラメータと共に、コンピュータに入力し、投影不可領域しきい値を設定し、前記撮影対象領域に対する撮影コースを設定し、該撮影コースにそって撮影ラップ率を設定し、コース撮影開始位置を設定し、コース内撮影位置を設定し、コース内の撮影位置での投影不可領域の数値を算出し、該算出された投影不可領域の数値と前記投影不可領域しきい値とを比較することにより撮影計画の良否を判定する。 【0014】次に、ステップ11において前述したようにして立てた撮影計画に従って、ステップ12において、撮影対象領域をカバーする撮影コースにそって一連の航空写真を撮影する。通常、土砂崩壊調査の対象となる地域は、急斜面地形を多く含むものであり、オクルージョンにより計測できない部分をできるだけ少なくするため、撮影ラップ率を80%とし、ステレオ写真の撮影基線長をできるだけ短くする。 【0015】こうして撮影した航空写真の写真処理をステップ13において行い、ステップ14にて、航空三角測量し、ステップ15にて、航空三角測量誤差修正する。コンピュータによる計測を可能とするために、こうして得られた一連の航空写真の各画像データに対応するAD変換データを、ステップ16において作成しておく。 【0016】次に、本発明によるトリプレット手法により、撮影した対象領域内の各地点の3次元座標値(X、Y、Z値)を求めていくのであるが、先ず、ステップ17において左側モデルによる3次元計測を行い、ステップ18において右側モデルによる3次元計測を行う。ここで、左側モデルおよび右側モデルにおける3次元計測について、特に、図2を参照して詳述する。 【0017】図2は、撮影コースにそって80%の撮影ラップ率で撮影された一連の航空写真のうちの連続する3枚の航空写真をその順番で並べ示している。図2において、左側の航空写真を左写真1とし、右側の航空写真を右写真3とし、左写真1と右写真3との間の航空写真を中央写真2とする。以下説明する実施例では、左写真1は、撮影コースにそって撮影した航空写真のうちの最初の航空写真、中央写真3は、次に撮影した航空写真、右写真2は、さらに次に撮影した航空写真であるとしている。 【0018】左側モデルは、左写真1と中央写真2とからなる一対のステレオ航空写真であり、ステップ17においては、この左側モデルによる3次元計測を、対応するAD変換データを用いて、前述した、いわゆるAUTO−3D計測手法にしたがって各地点の3次元座標値を求めていくのである。同様に、右側モデルは、中央写真2と右写真3とからなる一対のステレオ航空写真であり、ステップ18においては、対応するAD変換データを用いて、前述した、いわゆるAUTO−3D計測手法にしたがって各地点の3次元座標値を求めていくのである。 【0019】次いで、ステップ19において対応点の比較を行うのであるが、これは、ステップ17において求められた3次元座標値と、ステップ18において求められた3次元座標値とを比べることにより行われる。撮影ラップ率80%での対応点チェックは、同一地点でチェックする必要があるため、トリプレットの中央写真2上に斜線を付して示すように正方メッシュを発生させ、これらの点を基準に左右の対応点を求めていく手法を採用する。このように、連続する3枚の航空写真を用いて中央写真上で同一地点をダブル計測し、これを地上座標値に換算し両者が同一値に近い場合は、各AUTO−3D計測手法による3次元計測における対応点のパターンマッチングが正しかったものと判定し、その計測結果を信頼性のおけるデータとして採用することにするのである。 【0020】一方、左側モデルによる計測結果と右側モデルによる計測結果が一致せず相当に異なるような場合には、対応点のマッチングミスがあったものとして、ステップ17およびステップ18に戻り、左側モデルによる計測および右側モデルによる計測を、対応点を選択し直して再度行う。そして、ステップ19で再度対応点の比較を行う。こうして、対応点のマッチングが正しく行われたと判断されるまで、このような手順を繰り返す。 【0021】ステップ19において、左側モデルおよび右側モデルによる計測結果が信頼性のあるものであると判定された後、ステップ20に進み、両端モデルによる3次元座標値の修正手順に入る。ここで、両端モデルとは、図2に示すように、左写真1と右写真3とからなる一対のステレオ航空写真である。 【0022】本発明において、ステップ20において計測結果の修正を行う理由は、次のようである。特に、計測対象領域に急傾斜地形が多く含まれているような場合には、対応点のマッチングは、撮影基線長の短い撮影ラップ率の大きな(80%)左側モデル、右側モデルにおける方がより信頼性がおけるが、計測すべき3次元座標値のうち地上高さを示すZ値の計測精度は、撮影基線長の長い撮影ラップ率の小さな(60%)の両端モデルによる3次元計測の方が高くなると考えられるからである。 【0023】ステップ20においては、両端モデルによる3次元計測を、対応するAD変換データを用いて、前述した、いわゆるAUTO−3D計測手法にしたがって各地点の3次元座標値を求めていくのであるが、この場合における対応点のマッチングは、ステップ19において信頼性がおけるものとして確認されたものを対応点として選択することにより行う。 【0024】最後に、ステップ21において、各地点の3次元座標値を正しい3次元計測結果として確定していくのであるが、ここでは、この確定は、3次元座標値のうちX値およびY値は、ステップ19において対応点のマッチングミスのなかったものとして確認された左側モデルまたは右側モデルによる計測結果を採用し、3次元座標値のうちZ値としては、ステップ20において両端モデルによる計測結果を採用するという仕方で行われていく。なお、計測精度面では、両端モデルでの計測結果は、Z値の計測上ではもっとも精度が高いが、左側モデル、右側モデルでの確認計測値が同一でも両端モデルでオクルージョンにより計測できない場合が発生するが、この場合は、撮影ラップ率80%の左側モデルおよび右側モデルによるそれぞれの測定結果の平均値を採用することとする。 【0025】撮影対象領域内のすべての地点の3次元座標値を求めるため、前述したような左写真、中央写真および右写真の3枚で1セットの写真に基づく計測を繰り返していくのであるが、この際に、左写真として選択する写真を、1枚だけ右側にずれた位置のものとしていくのである。 【0026】前述した実施例の説明では、撮影ラップ率を80%としたのであるが、本発明は、このような値に限定されるものでなく、任意の撮影ラップ率を選択するこができ、例えば、非常に険しい急峻地形を多く含むような領域の計測を行いたいような場合には、撮影ラップ率を80%以上、例えば、90%とすることも考えられる。 【0027】 【発明の効果】航空写真測量による計測結果の信頼性を高めることができ、特に、急峻地形を含む領域の計測結果の信頼性を増すことができる。従って、急峻地形を多く含む領域が調査対象となることの多い土砂崩壊調査等に適用して効果がある。
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| 【出願人】 |
【識別番号】591074161 【氏名又は名称】アジア航測株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年11月17日(1999.11.17) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100059959 【弁理士】 【氏名又は名称】中村 稔 (外9名)
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| 【公開番号】 |
特開2001−141454(P2001−141454A) |
| 【公開日】 |
平成13年5月25日(2001.5.25) |
| 【出願番号】 |
特願平11−326904 |
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