トップ :: G 物理学 :: G01 測定;試験




【発明の名称】 車両用メータ及び車両用メータ取付構造
【発明者】 【氏名】伊東 理基

【要約】 【課題】

【解決手段】車速、走行距離などの情報を表示する車両用メータ30において、前記情報のうち、走行距離を表示する距離表示エリアを、メータ表示面35の外縁部としての第2表示面34に連続に設けた。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 車速、走行距離などの情報を表示する車両用メータにおいて、前記情報のうち、走行距離を表示する距離表示エリアを、メータ表示面の外縁部に連続に設けたことを特徴とする車両用メータ。
【請求項2】 請求項1記載の前記車両用メータを、自動二輪車のフロントフォーク上部支持ブリッジにハンドルバーを固定する左右一体型ハンドルホルダに取付けたことを特徴とする車両用メータ取付構造。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、デジタル式メータと組合わせた走行距離計の視認性向上に好適な車両用メータ及び車両用メータ取付構造に関する。
【0002】
【従来の技術】自動二輪車、四輪車等の車両に装備する車両用メータとしては、例えば、実公昭55−26812号公報「車輌用計器における区間走行距離計の表示装置」に記載されたものが知られている。
【0003】上記技術には、同公報の第2図に示される通り、器枠内の上部に表示板2を配置し、この表示板2に全走行距離計5及び区間走行距離計7を備え、全走行距離計5の第1表示窓11に複数の桁輪4に示した数字で全走行距離を表示し、区間走行距離計7の第2表示窓12に複数の桁輪6に示した数字で区間走行距離を表示し、指針9及びこの指針9が指示する速度目盛10で速度計を構成した車輌用計器が記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記技術では、例えば、速度計を数字により表示するデジタル式のものに変更した場合には、速度計で表示する速度と、全走行距離計5で表示する全走行距離や区間走行距離計7で表示する区間走行距離との区別がつきにくくなる。
【0005】そこで、本発明の目的は、デジタル式スピードメータ、デジタル式タコメータ等の数字によるデジタル式メータで表示した情報と走行距離計で表示した走行距離とを明確に識別することができる車両用メータ及び車両用メータ取付構造を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために請求項1は、車速、走行距離などの情報を表示する車両用メータにおいて、前記情報のうち、走行距離を表示する距離表示エリアを、メータ表示面の外縁部に連続に設けたことを特徴とする。
【0007】メータ表示面の外縁部に連続に距離表示エリアを設け、走行距離を表示する。この結果、メータ表示面の外縁部の連続した距離表示エリアに表示した走行距離を、例えば数字によるデジタル式メータで表示した情報と容易に識別することができる。
【0008】請求項2は、車両用メータを、フロントフォーク上部支持ブリッジにハンドルバーを固定する左右一体型ハンドルホルダに取付けたことを特徴とする。
【0009】フロントフォーク上部支持ブリッジにハンドルバーを左右一体型ハンドルホルダで固定し、このハンドルホルダに車両用メータを取付ける。
【0010】この結果、メータをフロントフォーク上部支持ブリッジ付近にブラケットを介して取付けた場合に比べて、ハンドルホルダに車両用メータを取付けたことで、車両用メータの走行距離表示をドライバーの目の近くで確認することができ、走行距離表示を車両用メータの他の情報とより容易に区別して認識することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。図1は本発明に係る車両用メータを車両前部に取付けた斜視図であり、車両としての自動二輪車10の車体フレーム11にヘッドパイプ12を取付け、このヘッドパイプ12に回転自在にステムシャフト13を挿入し、このステムシャフト13にトップブリッジ14、図示せぬボトムブリッジを介してフロントフォーク15を取付け、トップブリッジ14にハンドルバー16をハンドルホルダ17で取付け、このハンドルホルダ17に本発明の車両用メータ30を取付けた状態を示す。
【0012】ハンドルホルダ17は、トップブリッジ14の上面に設けたハンドルボトムホルダ18,18と、これらのハンドルボトムホルダ18,18の上部からハンドルバー16を挟み込む左右一体型のハンドルアッパホルダ21とからなり、ハンドルアッパホルダ21に車両用メータ30を取付けたものである。なお、23・・・・・・は複数個を示す。以下同様。)はハンドルバー16をハンドルボトムホルダ18,18とハンドルアッパホルダ21との間に挟んで固定するためのボルトである。
【0013】このように、本発明の車両用メータ30の取付構造は、車両用メータ30を、フロントフォーク上部支持ブリッジとしてのトップブリッジ14にハンドルバー16を固定する左右一体型ハンドルホルダ17に取付けたことを特徴とする。
【0014】上記構成により、メータをトップブリッジ付近にブラケットを介して取付けた場合に比べて、ハンドルホルダ17に車両用メータ30を取付けたことで、車両用メータ30の走行距離表示をドライバーの目の近くで確認することができ、走行距離表示を車両用メータ30の他の情報とより容易に区別して認識することができる。
【0015】また、ハンドルホルダ17で車両用メータ30の取付ブラケットを兼ねるため、取付ブラケットが不要になり、部品数を減らすことができて、自動二輪車10の製造コストを抑えることができる。
【0016】図2は本発明に係る車両用メータの正面図であり、車両用メータ30は、車速、エンジン回転数、走行距離等の情報を表示するための表示部31と、表示の切換えを行うための操作部32とからなる。
【0017】表示部31は、円形の第1表示面33と、この第1表示面33の外側に配置した環状の第2表示面34とからなるメータ表示面35を備え、第1表示面33に、車速を数字でデジタル表示するデジタル式スピードメータ36と、エンジン回転数を円弧状のバーグラフでデジタル表示するデジタル式タコメータ37と、車両のその他の情報を表示するインジケータ部38とを設け、第2表示面34に全走行距離を表示するオドメータ41の目盛り42を設けたものである。
【0018】デジタル式スピードメータ36は、区間走行距離をデジタル表示するトリップメータに切換え可能にしたものである。デジタル式スピードメータ36及びデジタル式タコメータ37は、発光ダイオード等の発光素子又は液晶ディスプレイにより表示するメータである。
【0019】インジケータ部38は、エンジン油温がオーバヒートに近い状態にあることを示す油温インジケータ44と、図示せぬ変速装置の作動がニュートラルであることを知らせるニュートラルインジケータ45と、図示せぬターンシグナルランプの作動を知らせるターンシグナルインジケータ46とからなる。
【0020】オドメータ41は、複数の点及び数字からなるとともにデジタル式タコメータ37の目盛りを兼用する目盛り42と、この目盛り42を指す指針48とから構成するものであり、全走行距離を連続に表示し、また、区間走行距離を表示するトリップメータに切換え可能にしたものである。
【0021】ここで、36aは車速の単位(例えば、「km/h」)を表示した車速単位表示部、36bは区間走行距離の単位(例えば、「km」)を表示した区間走行距離単位表示部、37aは倍数(例えば、「×1000」(1000倍のこと))及びエンジン回転数の単位(例えば、「min-1」)を表示したエンジン回転数単位表示部である。
【0022】また、41aは倍数(例えば、「×10000」(10000倍のこと))と全走行距離の単位(例えば、「km」)と「ODO」(オドメータを意味する。)とを表示した全走行距離単位表示部、41bは倍数(例えば、「×100」(100倍のこと))と区間走行距離の単位(例えば、「km」)と「TRIP」(トリップメータを意味する。)とを表示した区間走行距離単位表示部である。
【0023】上記した車速単位表示部36a及び区間走行距離単位表示部36bは、裏面に表示部36a,36bを表示又は非表示とするために点灯又は消灯することができるランプをそれぞれ備え、デジタル式スピードメータ36で速度を表示する場合は、車速単位表示部36aのランプを点灯するとともに、区間走行距離単位表示部36bのランプを消灯し、デジタル式スピードメータ36で区間走行距離を表示する場合は、区間走行距離単位表示部36bのランプを点灯するとともに、車速単位表示部36aのランプを消灯する。
【0024】同様に、全走行距離単位表示部41a及び区間走行距離単位表示部41bは、裏面に表示部41a,41bを表示又は非表示とするために点灯又は消灯することができるランプをそれぞれ備え、オドメータ41で全走行距離を表示する場合は、全走行距離単位表示部41aのランプは点灯するとともに、区間走行距離単位表示部41bのランプは消灯し、オドメータ41で区間走行距離を表示する場合は、区間走行距離単位表示部41bのランプは点灯するとともに、全走行距離単位表示部41aのランプは消灯する。
【0025】操作部32は、デジタル式スピードメータ36の表示を、車速又は区間走行距離に切換えるスピードメータ切換え部51と、オドメータ41の表示を、全走行距離又は区間走行距離に切換えるオドメータ切換え部52と、デジタル式スピードメータ36又はオドメータ41に表示した区間走行距離をゼロにセットするトリップリセット部53とからなる。
【0026】54は車速表示選択ボタン、55は区間走行距離表示選択ボタン、56は全走行距離表示選択ボタン、57は区間走行距離表示選択ボタン、58は区間走行距離表示リセットボタンであり、各ボタン54〜58は、押すことにより内蔵したランプが点灯し、組となるボタン54,55又はボタン56,57では、一方を押すと他方が消灯する。
【0027】このように、本発明の車両用メータ30は、車速、走行距離などの情報を表示する車両用メータ30において、前記情報のうち、走行距離を表示する距離表示エリアを、メータ表示面35の外縁部としての第2表示面34に連続に設けたことを特徴とする。
【0028】図3は図2の3−3線断面図であり、ケース61内に、車速に対応して指針48を回転させるステップモータ62と、前述の第1・第2表示面33,34を有する第1・第2表示板63,64とを収納し、ケース61の開口部をガラス又は樹脂製の透過板65で塞いだ車両用メータ30を示す。なお、67はシール部材、68はケース61に透過板65を固定するとともに、ケース61に回転自在に取付けたリングである。
【0029】このリング68の外表面に目印を設けることで、例えば、図1に示したオドメータ41の指針48が、ある走行距離に合せた上記リング68の目印を指した時に、ドライバーにオイル交換をしたりメンテナンスしたりする時期を知らせることができる。
【0030】以上に述べた車両用メータ30の表示例を次に示す。図4は本発明に係る車両用メータの表示例を説明する説明図である。デジタル式スピードメータ36には、車速として「63.5km/h」と表示し、デジタル式タコメータ37には、バーグラフにより「6×1000min-1」と表示し、オドメータ41には、「4×10000km」と表示した。
【0031】この時、スピードメータ切換え部51では、車速表示選択ボタン54が選択されて点灯し、オドメータ切換え部52では、全走行距離表示選択ボタン56が選択されて点灯した状態にある。また、図2に示した区間走行距離単位表示部36b,41bは消えた状態にある。
【0032】上記したような車両用メータ30としたことで、メータ表示面35の第2表示面34の連続した距離表示エリアに表示した走行距離を、数字によるデジタル式メータで表示した情報と容易に識別することができる。
【0033】図5(a),(b)は本発明に係る車両用メータの表示を切換えた状態を説明する説明図である。(a)は、スピードメータ切換え部51の区間走行距離表示選択ボタン55を押すことにより、デジタル式スピードメータ36をトリップメータに切換え、区間走行距離単位表示部36bを表示し、区間走行距離として、例えば、「273.1km」と表示した状態を示す。この時、車速単位表示部36a(図2参照)は消えた状態にある。
【0034】(b)はオドメータ切換え部52の区間走行距離表示選択ボタン57を押すことにより、オドメータ41をトリップメータに切換え、区間走行距離単位表示部41bを表示し、区間走行距離として、例えば、「2×100km」と表示した状態を示す。この時、全走行距離単位表示部41a(図2参照)は消えた状態にある。
【0035】このように、車両用メータ30は、デジタル式スピードメータ36又はオドメータ41をトリップメータに切換えることができ、乗員の希望により適宜設定を変更することができる。また、区間走行距離表示リセットボタン58を2個設ければ、デジタル式スピードメータ36及びオドメータ41を切換えた2つのトリップメータを独立して使用することが可能になる。
【0036】図6(a),(b)は本発明に係る車両用メータのオドメータの変形例を説明する説明図である。(a)は、第2表示面34上に、連続的に並べた発光ダイオード71・・・及び複数の数字を配置したオドメータ72を示すものである。図では、全走行距離に対応する位置に配置した発光ダイオード71・・・を点灯して、例えば「4×10000km」と表示した例を示す。
【0037】(b)は、第2表示面34上に、連続的に並べた液晶ディスプレイのセグメント73・・・及び複数の数字を配置したオドメータ74を示すものである。図では、全走行距離に対応する位置に配置した液晶ディスプレイのセグメント73のコントラストを周囲に対して高めることで、例えば「4×10000km」と表示した例を示す。
【0038】以上の図2及び図6で説明したように、本発明の車両用メータ30は、距離表示エリアに、距離を示す目盛り42、発光素子としての発光ダイオード71又は液晶ディスプレイとしてのセグメント73を設け、目盛り42の場合は指針48と組合わせ、発光ダイオード71の場合は点灯させ、セグメント73の場合は光を透過あるいは反射させることにより距離を表示することを特徴とする。
【0039】上記構成により、指針48と目盛り42を組合わせることで表示する走行距離の精度を高めることができる。また、発光ダイオード71を点灯させることで種々の色のものを採用した場合には、走行距離をより明確に認識することができる。更に、セグメント73で光を透過あるいは反射させることで、消費電力を押えつつ走行距離を表示することができる。
【0040】図7は本発明に係る車両用メータの別の実施の形態を示す正面図であり、ハンドルホルダ17に車両用メータ80をボルト23・・・で取付けた状態を示す。車両用メータ80は、表示部81を角形にするとともにハンドルバー16のドライバー側に配置したメータである。
【0041】表示部81は、矩形のメータ表示面82の中央部にデジタル式スピードメータ83及びインジケータ部84を設け、メータ表示面82の外縁部に連続に全走行距離を表示するオドメータ85を設けたものである。オドメータ85は、連続的に並べた液晶ディスプレイのセグメント86・・・と、これらのセグメント86・・・の外側に部分的に配置した目盛り用数字87・・・と、全走行距離単位表示部88とからなる。
【0042】このように、ハンドルバー16のドライバー側に車両用メータ80の表示部81を配置したので、ドライバーの目の位置から表示部81までの距離をより小さくすることができ、デジタル式スピードメータ83、インジケータ部84及びオドメータ85を容易に識別することができる。
【0043】尚、本発明の車両用メータは、自動二輪車に限らず、自動車、産業用車両、レジャー用車両、あるいは、自転車に装備してもよい。
【0044】
【発明の効果】本発明は上記構成により次の効果を発揮する。請求項1の車両用メータは、走行距離を表示する距離表示エリアを、メータ表示面の外縁部に連続に設けたので、メータ表示面の外縁部の連続した距離表示エリアに表示した走行距離を、例えば数字によるデジタル式メータで表示した情報と容易に識別することができる。
【0045】請求項2の車両用メータ取付構造は、車両用メータを、フロントフォーク上部支持ブリッジにハンドルバーを固定する左右一体型ハンドルホルダに取付けたので、メータをフロントフォーク上部支持ブリッジ付近にブラケットを介して取付けた場合に比べて、ハンドルホルダに車両用メータを取付けたことで、車両用メータの走行距離表示をドライバーの目の近くで確認することができ、走行距離表示を車両用メータの他の情報とより容易に区別して認識することができる。
【出願人】 【識別番号】000005326
【氏名又は名称】本田技研工業株式会社
【出願日】 平成11年10月13日(1999.10.13)
【代理人】 【識別番号】100067356
【弁理士】
【氏名又は名称】下田 容一郎
【公開番号】 特開2001−108478(P2001−108478A)
【公開日】 平成13年4月20日(2001.4.20)
【出願番号】 特願平11−291674