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【発明の名称】 電子方位計付携帯型ナビゲーション装置、及び目的地方向検出方法
【発明者】 【氏名】田中 透

【要約】 【課題】いつでも、どこでも、速やかに目的地方向を知ることの出来る、低消費電力の携帯型GPS受信機を提供する。

【解決手段】電子方位計20が求めた方位を、GPS受信機10が求めた現在位置を基づき、偏角データ保存回路70から偏角値を求めて補正し、、演算処理装置30で、目的地方向を求め、表示装置40で表示をすることが出来る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 電子方位計付携帯型ナビゲーション装置であって、現在位置を求めるためのGPS受信機と、方位を求めるための電子方位計と、GPS受信機と電子方位計の動作を制御する制御信号発生回路と、GPS受信機が求めた現在位置と現在位置を基に偏角データ保存回路から求めた偏角値と電子方位計の求めた方位を基づき、目的地方向を求めるための演算処理を行う演算処理装置と、演算処理装置の演算結果を表示するための表示装置を有することを特徴とする電子方位計付携帯型ナビゲーション装置。
【請求項2】 前記表示装置は、携帯者が使用時に上端部を進行方向とし、それに対する目的地方向を表示することを特徴とする電子方位計付携帯型ナビゲーション装置。
【請求項3】 前記表示装置に、前記進行方向も同時に表示することを特徴とする請求項2記載の電子方位計付携帯型ナビゲーション装置。
【請求項4】 前記表示装置に、東西南北の情報も同時に表示することを特徴とする、請求項2または3記載の電子方位計付携帯型ナビゲーション装置。
【請求項5】 現在位置を求めるためのGPS受信機からの緯度経度情報と、方位を求めるための電子方位計からの方位情報と、現在位置を基に偏角データ保存回路から求めた偏角値情報とに基づき目的地方向を求めることを特徴とする目的地方向検出方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、目的地方向が表示できる電子方位計付携帯型ナビゲーション装置、及び目的地方向検出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】GPS(Global Positioning Sistem)は、米国国防総省で開発し打ち上げた人工衛星を用いて、現在位置を求める汎地球測位システムである。現在、地球上空にGPS用人工衛星は二十四個以上打ち上げられており、常に、地球上何処でも、四個以上の人口衛星から電波を受信できることになっている。各人工衛星は、軌道が明確にされており、いつでも位置がわかることになっている。
【0003】現在位置を求めるための方法は、地球上空における位置のわかっている四個以上の人工衛星からの電波を受信し、各衛星からの電波の到達時間で各衛星からの距離がわかり、各衛星からの距離の交点が現在位置となり、求めることができる。
【0004】図3は、従来の構造を示すブロック図である。
[構造説明:図3]GPS受信機10は、瞬間における現在位置が求めることが出来るものである。目的地入力装置50は、目的地の緯度経度を入力するものである。演算処理装置30は、GPS受信機10の求めた現在位置情報と目的地入力装置50で入力した目的地情報に基づいて、目的地方向を求めるための演算処理を行い、演算結果を表示装置40に送るものである。表示装置40は、演算処理装置30からの情報を基に目的地方向の表示を行うものである。
【0005】図4は、移動の軌跡を表した図である。
[動作説明:図4]図4を用いて、従来の目的地方向を求めるための動作を説明する。GPS受信機10は、瞬間の現在位置を求めることはできるが、自分の向いている方向は知ることはできない。
【0006】そこで、移動中にGPS受信機10で連続的に現在位置を求める。例えば、移動の軌跡がポイント1(東経139°31′40″、北緯35°43′29″)→ポイント2(東経139°31′50″、北緯35°43′29″)→ポイント3(東経139°32′00″、北緯35°43′29″)→ポイント4(東経139°32′10″、北緯35°43′29″)と移動していると緯度が変わらず東経度が増えているので東に向かって進んでいることが分かる。
【0007】前記GPS受信機10からの信号を入力とする演算処理装置30では、GPS受信機10が連続的に求めることによって得た進行方向と目的地ポイント5の緯度経度から目的地の方向を求めることが出きる。
【0008】例えば、図4に示す様に目的地ポイント5が東経139°53′05″、北緯35°37′45″であるとすると、現在位置ポイント4が東経139°32′10″、北緯35°43′29″なので、緯度経度との関係から、東から時計回りで約18°の方向と演算される。進行方向が真東なので、進行方向時計回りに18°の方向が目的地の方向と求めることが出来る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】GPS受信機だけでは、移動中に連続的に現在位置を求めないと、目的地の方向を知ることができなかった。バッテリーに余裕があるナビゲーション装置では、連続的に現在位置を求めても良かったが、携帯型ナビゲーション装置ではバッテリーに限りがあるので連続的に現在位置を求めることはできない。自動車等は、自動車の前方向が進行方向なので進行方向がはっきりしている。しかし、人間が、携帯型のGPS受信機をを持っている場合では、瞬間的にどちらを向いているか分からないので短時間の測定で速やかに行わなければならない。
【0010】本発明の目的は、連続的に現在地を求めることなく、目的地の方向が知ることができる携帯型ナビゲーション装置を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために本発明の電子方位計付携帯型ナビゲーション装置は、下記記載の構成を採用する。
【0012】本発明の電子方位計付携帯型ナビゲーション装置は、現在位置を求めるためのGPS受信機と、方位を求めるための電子方位計と、GPS受信機と電子方位計の動作を制御する制御信号発生回路と、GPS受信機が求めた現在位置と現在位置を基に偏角データ保存回路から求めた偏角値と電子方位計の求めた方位を基づき、目的地方向を求めるための演算処理を行う演算処理装置と、演算処理装置の演算結果を表示するための表示装置を有することを特徴とする。
【0013】又、本発明の電子方位計付携帯型ナビゲーション装置は、表示装置は、携帯者が使用時に上端部を進行方向とし、それに対する目的地方向を表示することを特徴とする。
【0014】又、本発明の電子方位計付携帯型ナビゲーション装置は、表示装置に、前記進行方向も同時に表示することを特徴とする。
【0015】又、本発明の電子方位計付携帯型ナビゲーション装置は、表示装置に、東西南北の情報も同時に表示することを特徴とする。
【0016】又、本発明の目的地方向検出方法は、現在位置を求めるためのGPS受信機からの緯度経度情報と、方位を求めるための電子方位計からの方位情報と、現在位置を基に偏角データ保存回路から求めた偏角値情報とに基づき目的地の方向を求めることを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の携帯型ナビゲーション装置を実施するための最適な実施形態を、図面を用いて具体的に説明する。図1は、本発明の実施形態における携帯型ナビゲーション装置のブロック図、図2は、目的地の方向を求めるための動作図である。
【0018】[構造説明:図1]GPS受信機10は、GPS衛星から送られてくる、衛星を識別するためのC/Aコードと、衛星の軌道情報と現在の時刻が入っている航法メッセージを受信し、衛星の位置と衛星からの距離を求める。同時に四つ以上の衛星からの距離が求められると、交点の座標として現在位置が求められ、現在位置を計算した結果から正確な時刻を知ることのできる装置である。電子方位計20は、地磁気の状態を検出することで磁北を知ることのできものである。偏角データ保存回路70は、図6に示す偏角データ図に基づき、各緯度経度における偏角値をデータベース化して保存してある所である。制御信号発生回路60は、GPS受信機10、及び電子方位計20を動作させて測定させるための制御信号を発生する回路である。演算処理装置30は、GPS受信機10から求めた現在位置情報と、現在位置情報を基に偏角データ保存回路70から求めた偏角値情報と電子方位計20から求めた方向情報と目的地入力装置50からの求めた目的地情報を基に目的地の方向を求めるための演算処理を行うものである。表示装置40は、演算処理装置30の演算結果を基に目的地の方向を表示するものである。目的地入力装置50は、目的地の緯度経度を入力するものである。入力方法は、直接、緯度経度の数値を入力しても良いし、又は、パソコン等の機器と接続して、地図ソフトから数値を検出してデータを送っても良い。また、目的地入力装置50を用いないで、予め、目的地情報を演算処理装置30内のプログラムメモリー領域に書き込んでおいても良い。また図1の実施形態では、演算処理装置30にて偏角データ保存回路70からの偏角値情報をGPS受信機10から求めた現在位置情報に対する偏角データの選択処理を行う構成としているが、GPS受信機10から求めた現在位置情報を偏角データ保存回路70にも供給しGPS受信機10から求めた現在位置情報に対する偏角データの選択処理を行った後に演算処理装置30へ現在位置情報に対する偏角値情報を供給する構成も考えられる。
【0019】[動作説明:図2]先ず最初に、目的地入力装置50で目的地ポイント5の情報を東経139°53′05″、北緯35°37′45″と入力する。現在位置ポイント4において、現在位置を求めるために、制御信号発生回路60から、GPS受信機10に信号が送られる。GPS受信機10は、現在位置を測定する。GPS受信機10は、現在位置ポイント4を東経139°32′10″、北緯35°43′29″と求める。次に、制御信号発生回路60から電子方位計20に信号が送られる。電子方位計20は、地磁気を検出し測定者が向いている方向を測定する。電子方位計20は、測定者が向いている方向が磁北から時計回りに37°と求める。演算処理装置30では、GPS受信機10が求めた、東経139°32′10″、北緯35°43′29″と偏角データ保存回路70から、偏角値を反時計回りに7°と求る。次に、実際に向いている方向は、37−7=30で、真北から時計回りに30°の方向を向いていることが求められる。次に、目的地ポイント5の方向を求めるために、現在位置ポイント4(東経139°32′10″、北緯35°43′29″)と目的地ポイント5(東経139°53′05″、北緯35°37′45″)の差を求める。経度の差は、(東経139°53′05″)−(東経139°32′10″)=20′55秒となる。日本付近での経度1″あたりの距離は25mであり換算すると東に31.4Kmになり、符号がプラスなので東方向になる。緯度の差は、(北緯35°37′45″)−(北緯35°43′29″)=−5′44″となる。日本付近での緯度1″あたりの距離は30mであり換算すると10.3Kmとなり、符号がマイナスなので南方向になる。
角度は、arctan(10.3Km/31.4Km)=18°方向としては東から時計回りに18°の方向である。測定者の向きは、真北から時計回りに30°の方向なので、そこから東までは60°となる。ゆえに、現在の向いている方向から時計回りに78°の方向が目的地の方向であると求められる。
【0020】上記説明では、GPS受信機10と電子方位計20を一度だけ動作させて測定を行い目的地方向を求めたが、本発明では、一度の測定でも目的地方向が求められるということで、測定を一回に制限するということではない。精度を上げるために、バッテリーの許す限り、二回、三回と求めて平均化を行っても良い。
【0021】[偏角データの説明:図6]方位磁石や電子方位計で求められる北は、地磁気を検出することで求めているので、真北ではなく磁北である。図6に、磁北と真北の差を表したのが偏角データ図を示した。図6では、世界地図に緯度経度が描かれていて、それに偏角データの線が描かれている。図に描かれている−符合は磁北が真北に対して反時計回り(西)に傾いていることを示し、+符号は時計回り(東)に傾いていることを示している。日本付近の偏角データを見ると、0〜−10°の範囲の中にある。ゆえに、日本付近の磁北は、反時計回り(西)に0〜−10°の範囲で傾いている。
【0022】[表示の説明:図5]表示装置40の具体的な表示を図5に示した。表示装置40を見て、使用時に上端部を進行方向として、それに対する目的地方向を目的地表示マーク140で表示し、東西南北の情報も同時に北表示マーク100、東表示マーク110、南表示マーク120、西表示マーク130で表示する。
【0023】又、進行方向マーク150を表示装置40の上端部に表示する。図5では、進行方向マーク150を表示装置の外側に配置しているが、進行方向マーク150の位置は、表示装置の内側でも、表示装置の外側でも良い。
【0024】又、進行方向マーク150は、常時表示したままでも良いし、目的地表示した時だけ表示するのも自由である。
【0025】図5に示した表示サンプルは、進行方向は北に対して、時計回りに30°の方向であり、目的地の方向は、進行方向に対して78°の方向であることを示している。
【0026】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明の電子方位計付携帯型ナビゲーション装置は、GPS受信機に、電子方位計からの方位データと、磁北と真北の差を表した偏角データにより演算することで、瞬時に、正確な進行方向と目的地方向を速やかに求めることが可能となる。
【0027】また、連続的なGPS受信を行わなくてすむので、低消費電力化がはかれる。
【出願人】 【識別番号】000001960
【氏名又は名称】シチズン時計株式会社
【出願日】 平成11年9月21日(1999.9.21)
【代理人】
【公開番号】 特開2001−91270(P2001−91270A)
【公開日】 平成13年4月6日(2001.4.6)
【出願番号】 特願平11−267222