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【発明の名称】 車載ナビゲーションシステム
【発明者】 【氏名】羽田野 孝裕

【要約】 【課題】本発明の課題は、低消費電力で小型であり、画像処理時間も短く正確な現在位置の取得が可能な、車載ナビゲーションシステムを提供することにある。

【解決手段】本発明は、大容量記憶装置11とGPS衛星からの電波を受信し位置情報を算出するGPSユニット13と無線ユニット12と制御ユニット10からなる車載ナビゲーション基地装置16と、車載ナビゲーション基地装置16と有線接続又は無線接続され画像表示ユニット1とGPS衛星からの電波を受信し位置情報を算出するGPSユニット5と無線ユニット6と補助記憶装置4と制御ユニット2と内蔵電源3からなるナビゲーション表示装置9と、車載電源17とを具備することを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 地図情報を含む情報を記憶する大容量記憶装置と、複数のGPS衛星からの電波及び位置補正用信号を受信し位置情報を算出するGPSユニット1と、データ回線用の無線ユニット1と、前記大容量記憶装置及び前記GPSユニット1及び前記無線ユニット1を制御する制御ユニット1からなる車載ナビゲーション基地装置と、前記車載ナビゲーション基地装置と有線接続が可能で且つ前記車載ナビゲーション基地装置から切り離して持ち運び運用することも可能に構成され、画像表示を行う表示ユニットと、単数もしくは複数のGPS衛星からの電波を受信し位置情報を算出するGPSユニット2と、前記無線ユニット1と専用データ通信を行うための無線ユニット2と、データを一時的に保存する補助記憶装置と、前記表示ユニット及び前記GPSユニット2及び前記無線ユニット2及び前記補助記憶装置を制御する制御ユニット2と、内蔵電源からなるナビゲーション表示装置と、車載電源とを具備することを特徴とする車載ナビゲーションシステム。
【請求項2】 請求項1記載の車載ナビゲーションシステムにおいて、有線ケーブルで車載ナビゲーション基地装置とナビゲーション表示装置が接続されている状態では、車載ナビゲーション基地装置内に保存されている位置情報が付加された現在位置を中心とした画像情報は有線ケーブルでナビゲーション表示装置に転送され表示ユニットに表示され、現在位置を中心とした画像情報は補助記憶装置に記憶され、無線ユニット2及びGPSユニット2は非動作状態となり、内蔵電源は使用されず充電容量が不足している場合には車載電源から充電されることを特徴とする車載ナビゲーションシステム。
【請求項3】 請求項1記載の車載ナビゲーションシステムにおいて、有線ケーブルで車載ナビゲーション基地装置とナビゲーション表示装置が接続されていない状態では、車載ナビゲーション基地装置内に記憶されている位置情報が付加された画像情報とナビゲーション表示装置の補助記憶装置内の画像情報との差分情報が無線ユニット1から無線ユニット2へと無線回線により転送され、補助記憶装置内のデータと前記差分情報を元に制御ユニット2で構築した画像情報が表示ユニットに表示され、GPSユニット2で受信される位置情報は前記無線回線で転送される車載ナビゲーション基地装置で得られた正確な位置情報を元に補正され、ナビゲーション表示装置は内蔵電源により駆動されることを特徴とする車載ナビゲーションシステム。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車載されたナビゲーション基地装置と、車載ナビゲーション基地装置と有線及び無線回線でデータ通信を行うことの出来る着脱可能なナビゲーション表示装置とから構成される車載ナビゲーションシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の車載ナビゲーションシステムの多くは、各種演算処理を行う基地装置と、そこで処理され有線ケーブルを介して転送される画像情報を表示する液晶などの表示装置とから構成されており、設置された車に固定して使われる。使用時に着脱可能な構成を持つものも一部あり、この場合は基地装置と表示装置が一体化されており、車から離れて使用する場合の各種処理はすべてこの一体化された装置で行っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】車に固定して使用するナビゲーション装置の場合は、ナビゲーション装置を車から待ち運んで運用することは不可能であり、従来の着脱可能な可搬型ナビゲーション装置の場合は、持ち運びは可能であっても大容量記憶装置などが付随することなどから大型化するという問題が生じる。また従来の可搬型ナビゲーション装置の場合は、グローバル・ポジショニング・システム(以下GPSという)による位置情報取得に関する処理もすべてこの可搬型ナビゲーション装置内で行わねばならず、補正データの取得など通常の固定型車載ナビゲーションシステムに必要な機能をすべて内蔵しなければならなず、消費電力が大きくなるという問題が生じる。従来の可搬型ナビゲーション装置において記憶装置の小型化を図る目的で、公衆無線回線などにより地図情報等を転送することも考えられるが、ナビゲーション装置で扱う地図情報のデータ量は大きいため、処理時間が実用に耐えないほど長くなるという問題が生じる。
【0004】本発明は上記の事情に鑑みてなされたもので、低消費電力で小型な為持ち運んでの使用に便利であり、かつ、移動に伴う画像処理の時間も短く正確な現在位置の取得が可能な、車載ナビゲーションシステムを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために本発明の車載ナビゲーションシステムは、地図情報を含む情報を記憶する大容量記憶装置と、複数のGPS衛星からの電波及び位置補正用信号を受信し位置情報を算出するGPSユニット1と、データ回線用の無線ユニット1と、前記大容量記憶装置及び前記GPSユニット1及び前記無線ユニット1を制御する制御ユニット1からなる車載ナビゲーション基地装置と、前記車載ナビゲーション基地装置と有線接続が可能で且つ前記車載ナビゲーション基地装置から切り離して持ち運び運用することも可能に構成され、画像表示を行う表示ユニットと、単数もしくは複数のGPS衛星からの電波を受信し位置情報を算出するGPSユニット2と、前記無線ユニット1と専用データ通信を行うための無線ユニット2と、データを一時的に保存する補助記憶装置と、前記表示ユニット及び前記GPSユニット2及び前記無線ユニット2及び前記補助記憶装置を制御する制御ユニット2と、内蔵電源からなるナビゲーション表示装置と、車載電源とを具備することを特徴とするものである。
【0006】また本発明は、前記車載ナビゲーションシステムにおいて、有線ケーブルで車載ナビゲーション基地装置とナビゲーション表示装置が接続されている状態では、車載ナビゲーション基地装置内に保存されている位置情報が付加された現在位置を中心とした画像情報は有線ケーブルでナビゲーション表示装置に転送され表示ユニットに表示され、現在位置を中心とした画像情報は補助記憶装置に記憶され、無線ユニット2及びGPSユニット2は非動作状態となり、内蔵電源は使用されず充電容量が不足している場合には車載電源から充電されることを特徴とするものである。
【0007】また本発明は、前記車載ナビゲーションシステムにおいて、有線ケーブルで車載ナビゲーション基地装置とナビゲーション表示装置が接続されていない状態では、車載ナビゲーション基地装置内に記憶されている位置情報が付加された画像情報とナビゲーション表示装置の補助記憶装置内の画像情報との差分情報が無線ユニット1から無線ユニット2へと無線回線により転送され、補助記憶装置内のデータと前記差分情報を元に制御ユニット2で構築した画像情報が表示ユニットに表示され、GPSユニット2で受信される位置情報は前記無線回線で転送される車載ナビゲーション基地装置で得られた正確な位置情報を元に補正され、ナビゲーション表示装置は内蔵電源により駆動されることを特徴とするものである。
【0008】車載時にはナビゲーション表示装置として機能している装置に対して、ナビゲーション基地装置からの画像信号を有線ケーブル経由で受信し表示する機能のみでなく、ナビゲーション基地装置との間で専用の無線回線を使用したデータ転送により信号の送受信を行う機能を付加することで、車から取り外して使用する場合に大容量の記憶装置を一緒に持ち歩く必要がなく、小型化が可能になる。無線回線用の装置は、車載されているナビゲーション基地装置と持ち運ばれるナビゲーション表示装置との間にのみ通信を確立すればよいので、公衆網用の装置である必要はなく、専用のデータ転送用無線回線を実現するものである。この回線を使用して送受されるデータは位置情報を関連付けた画像情報及びテキスト情報であるが、車載時に有線ケーブル経由で現在位置を中心とした地図情報をナビゲーション表示装置内の補助記憶装置に保存しておき、取り外して移動した時には移動に伴う差分情報のみを前記専用無線回線により送受信することで、大容量の画像情報を転送する必要が無くなり、処理時間及び大容量データ転送・処理に必要な電力消費を低減することが出来る。同様に、ナビゲーション表示装置に搭載するGPSユニットは、前記無線回線により受信した車載ナビゲーション基地装置に搭載されるGPSユニットで受信した各GPS衛星からのデータと位置補正用のデータを元に、ナビゲーション表示装置の正確な現在位置を計算しうる最小限のデータをGPS衛星から受信するような構成とするので、処理量は低減しているけれども正確な位置情報の取得が可能である。ナビゲーション表示装置の内蔵電源は車載時は使用せず、内蔵電源の充電容量が不足している場合には自動的に車載電源から充電を行うことで、移動時に常に使用可能な状態にすることが出来る。
【0009】
【発明の実施の形態】以下図面を参照して本発明の実施形態例について詳細に説明する。
【0010】図1は、本発明の一実施形態例を示すシステム構成図である。車載ナビゲーションシステムは、画像情報の表示を主として行うナビゲーション表示装置9と各種演算を主として行い表示機能を持たない車載ナビゲーション基地装置16と車載の電源17とから構成される。ナビゲーション表示装置9は、液晶などの表示ユニット1と、補助記憶装置4と、GPS情報受信及び処理を行うGPSユニット5とGPSユニット5に接続されたアンテナ7と、車載ナビゲーション基地装置16との無線通信を行うための無線ユニット6と無線ユニット6に接続されたアンテナ8と、内蔵の電源3と、前記表示ユニット1及び補助記憶装置4及びGPSユニット5及び無線ユニット6を制御し各種演算を行う制御ユニット2とから構成される。車載ナビゲーション基地装置16は、地図情報など大量のデータ保存が可能なDVD−ROMなどを主体とする大容量記憶装置11と、GPS情報及び位置補正データの受信及び処理を行うGPSユニット13とGPSユニット13に接続されたアンテナ15と、ナビゲーション表示装置9との無線通信を行うための無線ユニット12と無線ユニット12に接続されたアンテナ14と、前記大容量記憶装置11及び無線ユニット12及びGPSユニット13を制御し各種演算を行う制御ユニット10とから構成される。本実施形態例で車載ナビゲーション基地装置16及びナビゲーション表示装置9を構成するユニットは、本発明を実現する為に必要最小限なユニットを記述しており、これ以外の機能を持つユニットを車載ナビゲーション基地装置16及びナビゲーション表示装置9に搭載してもよく、また、図1の車載ナビゲーション基地装置16及びナビゲーション表示装置9を表わす線は必ずしも物理的な境界を示すものではない。
【0011】図2は、ナビゲーション表示装置9を車載ナビゲーション基地装置16と有線ケーブル18で接続して使用する場合の、本発明の具体例である。車載ナビゲーション基地装置16とナビゲーション表示装置9は有線ケーブル18で接続され、この有線ケーブル18には画像情報など各種データ及び車載電源17からの充電電流が流れる。位置情報が付加された画像情報は車載ナビゲーション基地装置16内の大容量記憶装置11に保存されているデータが使用される。この時の使用形態は現在のナビゲーションシステムとほぼ同等であるが、転送される画像情報は補助記憶装置4にも保存される。GPSユニット5と無線ユニット6及びこれらに接続されるアンテナ7,8は使用されず、これらユニットに電力供給を行う必要はない。内蔵電源3に蓄えられている電力を用いて処理は行われないため内蔵電源3からの放電はなく、内蔵電源3の充電容量が不足している場合には車載電源17から充電が行われる。現在の位置情報は、車載ナビゲーション基地装置16のGPSユニット13で受信されるGPS衛星からの位置情報と、同様にGPSユニット13で受信される位置補正データから正確に算出される。車載ナビゲーション基地装置16の無線ユニット12及びそれに接続されるアンテナ14は使用されず、これらユニットに電力供給を行う必要はない。本例で車載ナビゲーション基地装置16及びナビゲーション表示装置9を構成するユニットは、本発明を実現する為に必要最小限なユニットを記述しており、これ以外の機能を持つユニットを車載ナビゲーション基地装置16及びナビゲーション表示装置9に搭載してもよく、また、図2の車載ナビゲーション基地装置16及びナビゲーション表示装置9を表わす線は必ずしも物理的な境界を示すものではない。
【0012】図3は、ナビゲーション表示装置9を車載ナビゲーション基地装置16と有線ケーブルで接続しないで使用する場合の、本発明の具体例である。ナビゲーション表示装置9に搭載されている各種装置には内蔵電源3から電力が供給される。車載ナビゲーション基地装置16には車載電源17から電力が供給される。表示ユニット1に表示される位置情報が付加された画像情報は補助記憶装置4内のデータを元に演算処理されたものとし、ナビゲーション表示装置9の移動に伴い新たな画像情報が必要になった場合には、専用無線回線19により車載ナビゲーション基地装置16の大容量記憶装置11から必要データの受信が行われる。この補助記憶装置4内に保存される画像情報は、表示ユニット1に表示できる必要最小限のデータ量である必要は無く、現在表示されている画像情報の外周部より外側にある現在表示されていないデータも含まれてよい。転送される画像情報は補助記憶装置4内のデータも含めた画像情報でも、差分のデータだけでもよい。差分の画像情報が転送される場合、ナビゲーション表示装置9及び車載ナビゲーション基地装置16のどちらにおいても、差分のデータを元にした画像情報の復元に関する処理は無線ユニット6,12と制御ユニット2,10のどちらで行ってもよい。ナビゲーション表示装置9の現在の位置情報は、前記無線回線19で転送される、図2の例と同様に動作している車載ナビゲーション基地装置16内のGPSユニット13で算出される正確な位置情報を補正用の差分のデータとして用いて、ナビゲーション表示装置9内のGPSユニット5が受信するGPS衛星からの位置情報を補正することで正確に算出される。GPSユニット5が受信するデータはこの計算に必要最小限なものでよく、多数の衛星からのデータとはしない。本例で車載ナビゲーション基地装置16及びナビゲーション表示装置9を構成するユニットは、本発明を実現する為に必要最小限なユニットを記述しており、これ以外の機能を持つユニットを車載ナビゲーション基地装置16及びナビゲーション表示装置9に搭載してもよく、また、図3の車載ナビゲーション基地装置16及びナビゲーション表示装置9を表わす線は必ずしも物理的な境界を示すものではない。
【0013】以上のように、親機としての車載ナビゲーション基地装置にはGPSユニットなどの位置計測機能が保有されている。親機としての車載ナビゲーション基地装置は固定基地局ではなく移動局を前提としており、位置計測(補正データ取得も含む)、地図データ再生、現在位置への地図データのマッピングなど、通常のナビゲーションシステムが持つ機能はすべて有している。
【0014】親機としての車載ナビゲーション基地装置には位置データ計測の機能があるため、親機としての車載ナビゲーション基地装置が子機としてのナビゲーション表示装置と離れて個別に移動した場合にも位置情報取得が可能である。従来のナビゲーションシステムでは、親機は図データの再生及び転送の機能しか持っていない。本発明では、通常のナビゲーションと同様な位置データに関する処理を親機としての車載ナビゲーション基地装置で行うことにより、子機としてのナビゲーション表示装置で行う処理をさらに低減している。具体的には、位置計測処理のうち、GPSユニットによる現在位置取得、位置補正データ取得、正確な現在位置計算、現在位置と地図データとのリンクなど大部分の処理を親機としての車載ナビゲーション基地装置で行うことができる。子機としてのナビゲーション表示装置は、親機としての車載ナビゲーション基地装置が計測しているGPSユニットと同じGPSユニットからのデータのみを取得すればよく、これを親機としての車載ナビゲーション基地装置に送信し、親機としての車載ナビゲーション基地装置側で正確な位置データへの補正とそれにリンクする地図データの再生・送信を行うことで、子機としてのナビゲーション表示装置で正確なナビゲーション情報の表示が行える。地図データの構築・再生、位置計測処理の大部分など、負荷の大きいナビゲーション処理の大部分を親機としての車載ナビゲーション基地装置で行うため、子機としてのナビゲーション表示装置での処理能力は低く抑えることが可能である、小型・低電力化に向いている。地図再生機(親機としての車載ナビゲーション基地装置)との有線接続が可能である。そのため、子機としてのナビゲーション表示装置を親機としての車載ナビゲーション基地装置から切り離し持ち出して使用しない場合には、有線による無線よりも高速・低電力なデータ転送が可能であり、地図データの大量な一括送信が必要な場合に適している。また、親機としての車載ナビゲーション基地装置、子機としてのナビゲーション表示装置とも車載時には、通常ナビゲーションと全く同等のサービスが実現可能となる。
【0015】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、車を基地局とした移動時に使用するナビゲーションシステムにおいて、低消費電力で小型な為持ち運んでの使用に便利であり、かつ、移動に伴う画像処理の時間も短く正確な現在位置の取得が可能な、車載ナビゲーションシステムを実現することが可能である。
【出願人】 【識別番号】000004226
【氏名又は名称】日本電信電話株式会社
【出願日】 平成11年9月24日(1999.9.24)
【代理人】 【識別番号】100058479
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴江 武彦 (外2名)
【公開番号】 特開2001−91268(P2001−91268A)
【公開日】 平成13年4月6日(2001.4.6)
【出願番号】 特願平11−270480