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【発明の名称】 地図表示システムおよび地図表示方法、ならびに地図表示プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体
【発明者】 【氏名】辻 崇

【氏名】桃井 恒浩

【氏名】浅野 肇

【氏名】酒井 達也

【要約】 【課題】メモリ容量の制約が大きい携帯型端末装置にユーザが所望する地図を効率よく表示する。

【解決手段】地図表示システム1の地図表示端末10は、地図表示端末10の現在位置を検出する位置検出部13と、現在位置を含む広域マップ内で指定された目標位置を含む詳細マップを地図サーバ18から取得する地図情報取得部16を具備している。地図情報取得部16は、位置検出部13で検出された現在位置を地図サーバ18へ送信して、広域マップと、現在位置を含む詳細マップと、現在位置を含む詳細マップの周辺領域の詳細マップとを取得する。この際、地図表示端末10は詳細マップの記憶可能容量を地図サーバ18に送信する。そして、詳細マップの記憶可能容量に基づく優先順位に従って地図サーバ18から送信される詳細マップを受信して、表示する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】サーバコンピュータから地図情報を取得して端末コンピュータに表示する地図表示システムにおいて、上記端末コンピュータが、該端末コンピュータの現在位置を検出する位置検出手段と、該現在位置を含む広域マップ内で指定された目標位置を含む詳細マップを上記サーバコンピュータから取得する地図情報取得手段とを具備していることを特徴とする地図表示システム。
【請求項2】上記端末コンピュータの地図情報取得手段は、上記位置検出手段で検出された現在位置を上記サーバコンピュータへ送信して、上記広域マップを取得するものであることを特徴とする請求項1に記載の地図表示システム。
【請求項3】上記端末コンピュータの地図情報取得手段は、上記サーバコンピュータから、上記広域マップとともに上記現在位置を含む詳細マップを取得するものであることを特徴とする請求項2に記載の地図表示システム。
【請求項4】上記端末コンピュータの地図情報取得手段は、上記サーバコンピュータから、上記広域マップおよび上記現在位置を含む詳細マップとともに、該現在位置を含む詳細マップの周辺領域の詳細マップを取得するものであることを特徴とする請求項3に記載の地図表示システム。
【請求項5】上記端末コンピュータの地図情報取得手段は、上記詳細マップの記憶可能容量を上記サーバコンピュータに送信し、該記憶可能容量に基づく優先順位に従って詳細マップを取得するものであることを特徴とする請求項3または4に記載の地図表示システム。
【請求項6】上記サーバコンピュータは、上記端末コンピュータから受信した上記詳細マップの記憶可能容量に基づく優先順位に従って詳細マップを端末コンピュータへ送信するものであることを特徴とする請求項3から5のいずれかに記載の地図表示システム。
【請求項7】サーバコンピュータから地図情報を取得して端末コンピュータに表示する地図表示方法において、上記端末コンピュータの現在位置を検出する第1のステップと、該現在位置を含む広域マップ内で指定された目標位置を含む詳細マップを上記サーバコンピュータから上記端末コンピュータへ送信する第2のステップとを含んでいることを特徴とする地図表示方法。
【請求項8】サーバコンピュータから地図情報を取得して端末コンピュータに表示する地図表示プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体において、上記端末コンピュータの現在位置を検出する第1の処理と、該現在位置を含む広域マップ内で指定された目標位置を含む詳細マップを上記サーバコンピュータから上記端末コンピュータへ送信する第2の処理とを、コンピュータに実行させるための地図表示プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、メモリ容量の制約が大きい携帯型端末装置に地図を表示する地図表示システムおよび地図表示方法、ならびに地図表示プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、カーナビゲーションシステム等の地図表示装置では、地図情報をCD−ROM等の記憶媒体より取得して表示していた。
【0003】しかし、このような地図表示装置では、地図情報を物理媒体によって提供する必要があるため、道路マップ等のような逐次更新される地図情報を常に最新版で提供することがシステム提供者にとって非常に負担となっていた。また、インターネット等に代表される通信技術が進歩したため、新たな通信環境を利用することが可能となった。
【0004】そこで、これらの理由により、インターネット等を介して地図情報をイメージデータで端末装置に配信するサービスが近年増加している。例えば、セイコーエプソン株式会社の『Locatio』(登録商標)がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従来の構造では、地図情報をイメージデータで配信するサービスを利用する携帯型端末装置に以下の問題がある。
【0006】第一に、FD、CD−ROMなどの外部記憶媒体は、読み取り/書き込み処理が比較的低速であるため、配信サービスより送信されたデータを記憶するのに時間がかかる。また、これらの外部記憶媒体は、ドライブのそのものの形状が大きいため、移動体系機器への実装には不向きである。実際、携帯型端末装置には、主に小型かつ高速なフラッシュメモリなどの内蔵系の記憶媒体が実装されている。しかし、内蔵系の記憶媒体は容量が小さく、大半がイメージデータで非常に大きな記憶域を必要とする地図情報の記憶には不適当である。
【0007】第二に、現在の地図情報配信サービスでは、GPS(global positioning system )等で指定された現在位置に対応する地図情報が携帯型端末装置に配信される。しかし、ユーザが地図を欲する場面を考えた場合、現在位置周辺よりもむしろ目的地(目標位置)周辺の地図を必要とする場合が多いと考えられる。すなわち、GPSなどを搭載しても、ユーザの目的地は特定できない。
【0008】この点、現在位置を中心に必要な範囲の指定をユーザに求め、これに応じて地図情報を配信する方法がある。しかし、この方法では、ユーザが目的地を指定するたびにサーバにアクセスするため、通信回線の接続・切断に時間がかかるとともに、アクセス費用が増大する。
【0009】なお、現在位置を中心にあらかじめ設定されている範囲の地図をまとめてサーバから取得する方法もあるが、携帯型端末装置の記憶容量が十分でなければ、ユーザが指定したすべての領域の地図を表示することはできない。
【0010】本発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので、その目的は、メモリ容量の制約が大きい携帯型端末装置にユーザが所望する地図を効率よく表示することができる地図表示システムおよび地図表示方法、ならびに地図表示プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の地図表示システムは、上記の課題を解決するために、サーバコンピュータから地図情報を取得して端末コンピュータに表示する地図表示システムにおいて、上記端末コンピュータが、該端末コンピュータの現在位置を検出する位置検出手段と、該現在位置を含む広域マップ内で指定された目標位置を含む詳細マップを上記サーバコンピュータから取得する地図情報取得手段とを具備していることを特徴としている。
【0012】また、本発明の地図表示方法は、上記の課題を解決するために、サーバコンピュータから地図情報を取得して端末コンピュータに表示する地図表示方法において、上記端末コンピュータの現在位置を検出する第1のステップと、該現在位置を含む広域マップ内で指定された目標位置を含む詳細マップを上記サーバコンピュータから上記端末コンピュータへ送信する第2のステップとを含んでいることを特徴としている。
【0013】また、本発明の地図表示プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、上記の課題を解決するために、サーバコンピュータから地図情報を取得して端末コンピュータに表示する地図表示プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体において、上記端末コンピュータの現在位置を検出する第1の処理と、該現在位置を含む広域マップ内で指定された目標位置を含む詳細マップを上記サーバコンピュータから上記端末コンピュータへ送信する第2の処理とを、コンピュータに実行させるための地図表示プログラムを記録していることを特徴としている。
【0014】上記の構成により、位置検出手段(第1のステップ、第1の処理)により、最も利用が予想される現在位置を含む広域マップを自動的に表示することができる。そして、地図情報取得手段(第2のステップ、第2の処理)により、この広域マップをインタフェースとして用いて、現在位置周辺の詳細マップをサーバコンピュータから取得して表示することができる。
【0015】すなわち、端末コンピュータが現在位置を含む広域マップ内で指定された目標位置を含む詳細マップを、サーバコンピュータから取得して表示することができる。
【0016】よって、詳細マップのデータベースを端末コンピュータに設けないため、記憶容量が小さい携帯型の端末コンピュータであっても、非常に大きな記憶域を必要とする地図情報を表示することができる。しかも、自動的に現在位置を基準とする広域マップが表示されるため、優れた操作性を実現することができる。
【0017】本発明の地図表示システムは、上記の課題を解決するために、さらに、上記端末コンピュータの地図情報取得手段は、上記位置検出手段で検出された現在位置を上記サーバコンピュータへ送信して、上記広域マップを取得するものであることを特徴としている。
【0018】上記の構成により、さらに、地図情報取得手段により、端末コンピュータから現在位置を送信してサーバコンピュータから広域マップを取得することができる。
【0019】これにより、広域マップをも現在位置を送信してサーバコンピュータより取得できるため、広域マップのデータベースを端末コンピュータから除外することが可能となる。よって、移動体端末としての最大の要求仕様である軽量化が実現できる。
【0020】本発明の地図表示システムは、上記の課題を解決するために、さらに、上記端末コンピュータの地図情報取得手段は、上記サーバコンピュータから、上記広域マップとともに上記現在位置を含む詳細マップを取得するものであることを特徴としている。
【0021】上記の構成により、さらに、地図情報取得手段により、端末コンピュータが広域マップと同時に現在位置を含む詳細マップをサーバコンピュータから取得することができる。
【0022】これにより、ユーザが広域マップを用いて指定すると最も予想される現在位置を含む詳細マップを、広域マップの取得と同時にあらかじめ取得できる。よって、ユーザが現在位置を含む詳細マップを指定した場合には、サーバコンピュータへのアクセスが広域マップ取得時の1度のみとなり、端末コンピュータの操作性が向上するとともに、アクセス回数に基づいて課金される通信回線使用料およびサービスアクセス料を抑制できる。
【0023】本発明の地図表示システムは、上記の課題を解決するために、さらに、上記端末コンピュータの地図情報取得手段は、上記サーバコンピュータから、上記広域マップおよび上記現在位置を含む詳細マップとともに、該現在位置を含む詳細マップの周辺領域の詳細マップを取得するものであることを特徴としている。
【0024】上記の構成により、さらに、地図情報取得手段により、端末コンピュータが広域マップおよび現在位置を含む詳細マップと同時に周囲の詳細マップをサーバコンピュータから取得することができる。
【0025】これにより、ユーザが広域マップを用いて指定すると予想される現在位置周辺の詳細マップを、広域マップの取得と同時にあらかじめ取得できる。よって、あらかじめ取得した詳細マップをユーザが指定した場合には、サーバコンピュータへのアクセスが広域マップ取得時の1度のみとなり、端末コンピュータの操作性が向上するとともに、アクセス回数に基づいて課金される通信回線使用料およびサービスアクセス料を抑制できる。
【0026】本発明の地図表示システムは、上記の課題を解決するために、さらに、上記端末コンピュータの地図情報取得手段は、上記詳細マップの記憶可能容量を上記サーバコンピュータに送信し、該記憶可能容量に基づく優先順位に従って詳細マップを取得するものであることを特徴としている。
【0027】上記の構成により、さらに、地図情報取得手段により、端末コンピュータが記憶可能容量を送信して優先順位に従ってサーバコンピュータから詳細マップを取得することができる。
【0028】よって、記憶可能容量の範囲内で優先順位に従って詳細マップを取得するため、メモリを効率的に使用できるとともに、通信回線が途中で切断された場合でも、必要な詳細マップがすでに取得済みであれば、サーバコンピュータに再度アクセスする必要がない。
【0029】本発明の地図表示システムは、上記の課題を解決するために、さらに、上記サーバコンピュータは、上記端末コンピュータから受信した上記詳細マップの記憶可能容量に基づく優先順位に従って詳細マップを端末コンピュータへ送信するものであることを特徴としている。
【0030】上記の構成により、さらに、サーバコンピュータが、端末コンピュータの記憶可能容量に基づく優先順位に従って詳細マップを送信することができる。
【0031】よって、端末コンピュータは、記憶可能容量の範囲内で優先順位に従って詳細マップが取得できる。したがって、端末コンピュータのメモリを効率的に使用できるとともに、通信回線が途中で切断された場合でも、必要な詳細マップがすでに取得済みであれば、サーバコンピュータに再度アクセスする必要がない。
【0032】
【発明の実施の形態】本発明の一実施の形態について図1から図5に基づいて説明すれば、以下のとおりである。
【0033】図1は、本実施の形態に係る地図表示システム1の構成の概略を示す機能ブロック図である。上記地図表示システム1は、地図表示端末(端末コンピュータ)10が地図サーバ(サーバコンピュータ)18に通信回線19を介して接続されている。
【0034】上記地図表示端末10は、パラメータ生成部11、記録部12、位置検出部(位置検出手段)13、入力部14、表示部15、地図情報取得部(地図情報取得手段)16を備えて構成されている。また、上記地図サーバ18は、地図情報送信部81と、地図データベース82とを備えて構成されている。
【0035】上記地図表示システム1は、地図表示端末10の現在位置を検出して地図サーバ18へ送信(アップロード)することにより、現在位置の地図を短い時間と少ないユーザ・アクションで入手(ダウンロード)するシステムである。
【0036】すなわち 上記地図表示端末10の地図情報取得部16が、位置検出部13で検出された現在位置の座標を地図サーバ18へ送信して、広域マップと、現在位置を含む詳細マップと、現在位置を含む詳細マップの周辺領域の詳細マップとを、地図サーバ18から取得する。この際、地図表示端末10は詳細マップの記憶可能容量を地図サーバ18に送信する。そして、詳細マップの記憶可能容量に基づく優先順位に従って地図サーバ18の地図情報送信部81から送信される詳細マップを、地図情報取得部16が受信して、表示部15に表示する。
【0037】上記地図表示端末10の各部材について、さらに詳細に説明すると以下のとおりである。
【0038】上記位置検出部13は、地図表示端末10の現在位置を検出するGPS(global positioning system )等の装置である。位置検出部13は、検出した現在位置の座標をパラメータ生成部11へ入力する。
【0039】上記入力部14は、ペンタブレット等のユーザの入力インタフェースである。ユーザは、入力部14を用いて、地図表示端末10を操作することができる。特に、入力部14を用いて、表示部15に表示されている広域マップおよび詳細マップ内で、位置の指示入力をすることができる。
【0040】上記表示部15は、液晶表示装置(ペンタブレット)等のユーザへの出力インタフェースであり、広域マップおよび詳細マップや注記情報(後述)、地図表示端末10の操作画面等を表示する。
【0041】上記記録部12は、フラッシュメモリなどの内蔵系の記憶媒体である。記録部12には、広域マップを記憶する広域マップ記憶域21、詳細マップを記憶する詳細マップ記憶域23、各マップのヘッダ情報を記憶する管理領域22が含まれている。なお、詳細マップ記憶域23は、揮発性メモリを利用することができる。ここで、揮発性メモリとは、電源をオフにすると記憶データが消失し、ユーザあるいはシステムが記憶データを削除してフリー領域として再利用できるものである。
【0042】ここで、図5を用いて、地図表示システム1で扱う広域マップと詳細マップとの関係について説明する。
【0043】図5には、現在位置P0(pn,pe)を中心とする広域マップMLに、9枚(縦3×横3)の詳細マップM1〜M9が割り当てられている様子を示している。広域マップはユーザが目標位置を入力するための目安を表示するためのマップであって、目標位置の指定に必要な情報が含まれている。一方、詳細マップはユーザが広域マップ内で目標位置を指定することで呼び出されて表示されるマップであって、ユーザが必要とする目標位置近傍の情報が含まれている。なお、図5では、広域マップMLに、詳細マップM1〜M9が重複することなく割り当てられているが、詳細マップ同士で重複領域を有するように割り当ててもよい。これは、広域マップ同士であっても同様である。
【0044】そして、広域マップおよび詳細マップは、以下の表1に示すヘッダ情報を備えており、マップの画像情報に対応付けて上記管理領域22に記憶されている。
【0045】
【表1】

【0046】なお、地図表示システム1で扱う地図情報は、地図イメージデータ(画像データ)、ヘッダ情報(イメージデータの矩形域等の各種制御情報)、注記情報などから構成される。このうち、地図イメージデータが最も重要で、メモリを必要とする。ヘッダ情報は、地図イメージデータの矩形域等の各種制御情報である。注記情報は、地図イメージデータとともに表示されるタウン情報等であり、主にテキストデータである。なお、地図情報のフォーマットおよび管理方法は、地図表示システム1の要求仕様に応じて決定することができる。
【0047】そして、広域マップは不揮発性メモリに記憶して、常に地図表示端末10内に記憶されている状態にしてもよい。また、詳細マップは揮発性メモリに記憶してユーザあるいはシステムの指定または電源オフにより消去してもよいし、詳細マップ記憶域23の容量内で古いものから上書きしてもよい。また、注記情報などは、管理領域22に記憶してもよいし、図示しない専用領域に記憶してもよい。
【0048】上記パラメータ生成部11は、入力部14、表示部15、記録部12、地図情報取得部16、位置検出部13と接続されており、地図表示端末10の制御を行う。具体的には、入力部14の入力情報あるいは位置検出部13の現在位置に基づいて、表示すべきマップが記録部12に記憶されていれば広域マップ記憶域21あるいは詳細マップ記憶域23から読み出して、表示部15に表示する。記録部12に記憶されていなければ、地図サーバ18からマップを取得するためのパラメータを生成して、地図情報取得部16へ入力し、必要なマップを地図情報取得部16および通信回線19を介して取得する。
【0049】ここで、パラメータ生成部11で生成するパラメータには、以下の表2に示す要素が含まれる。なお、広域マップ送信要求『GM』は、広域マップを要求する時のみパラメータ中に記述される。すなわち、詳細マップを要求するパラメータには、現在位置の緯度および経度『POS(x,y)』と、詳細マップ記憶域23の空き容量(記憶可能容量)『FREE(f)』とだけが記述されることになる。
【0050】
【表2】

【0051】上記地図情報取得部16は、通信回線19と送受信を行う通信インタフェースを含んでいる。地図情報取得部16は、通信回線19を介して地図サーバ18に接続し、上記パラメータを含む通信コマンドを送信して、地図サーバ18から広域マップおよび詳細マップの地図情報を取得する。そして、地図情報取得部16は、取得した広域マップをパラメータ生成部11に入力する。また、地図情報取得部16は、取得した詳細マップを詳細マップ記憶域23および管理領域22に記憶するとともに、表示部15に表示する。
【0052】このように、広域マップは、パラメータ生成部11によって記憶、表示処理される。これに対して、詳細マップは、地図情報取得部16によって記憶、表示処理される。すなわち、詳細マップ取得用のパラメータを生成するためには目的地が必要となり、その目的地を入力するための広域マップであることから、広域マップの記憶、表示処理はパラメータ生成部11によって行う方が都合がよい。
【0053】つづいて、上記地図サーバ18の地図情報送信部81は、通信回線19と送受信を行う通信インタフェースを含んでいる。地図情報送信部81は、通信回線19を介して地図表示端末10から送信されたパラメータに応じて、地図データベース82の広域マップ記憶域82aおよび詳細マップ記憶域82bから広域マップおよび詳細マップをそれぞれ読み出して送信する。そして、詳細マップを送信する際、パラメータ中の詳細マップ記憶域23の空き容量『FREE(f)』に基づく優先順位に従って送信する。
【0054】また、上記通信回線19は、地図表示端末10と地図サーバ18との間で相互通信を可能とする通信回線であり、例えば、一般公衆回線によるインターネットであってもよい。
【0055】図2は、上記パラメータ生成部11の動作の概略を示すフローチャートである。
【0056】上記パラメータ生成部11は、ユーザより『地図を取得したい』という指示がなされた時に稼動する。例えば、地図表示端末10が地図表示専用端末なら、電源オンと同時に稼動すればよい。
【0057】パラメータ生成部11は、まず、位置検出部13で現在位置の座標P0(pn,pe)に取得し(S1(第1のステップ、第1の処理))、現在位置に対する広域マップがすでに広域マップ記憶域21に記憶(登録)されているか否かをチェックする(S2)。具体的には、現在位置が広域マップの領域(No,Eo)〜(Nn,En)内に存在するか否かを、ヘッダ情報に基づいて判断する。なお、現在位置が広域マップの境界付近であれば、余裕をみて対応する広域マップは登録されていないと判断してもよい。
【0058】つぎに、ステップS2で広域マップが未登録であると判断した場合(NO)、現在の詳細マップ記憶域23の空き容量fを取得する(S3)。そして、地図情報取得部16で空き容量パラメータ『FREE(f)』に、現在位置の位置パラメータPOS(pn,pe)および広域マップ取得パラメータ『GM』を付与して、地図情報取得部16に出力し、地図サーバ18から広域マップを取得する(S4)。そして、取得した広域マップを広域マップ記憶域21に記憶する(S5)。
【0059】一方、上記ステップS2ですでに広域マップが登録されていると判断した場合(YES)、ステップS3〜S5の処理をスキップして、ステップS6に進む。
【0060】つづいて、広域マップを現在位置とともに表示部15に出力し(S6)、ユーザが広域マップの表示エリア(表示部15)内で、目的地(目標位置PD)を指定する操作(ポインティング処理)をウェイトする(S7)。そして、ユーザによりポインティング操作が行われたら、そのポインティング位置を、広域マップのヘッダ情報を利用して、緯度・経度情報(PD(pn,pe))に変換する(S8)。
【0061】最後に、目標位置PDの緯度・経度情報(POS(pn,pe))を地図情報取得部16に送信して、ユーザの指定した詳細マップを取得し、表示部15に表示する(S9)。なお、上記のステップS7〜S9が、第2のステップおよび第2の処理に相当する。
【0062】つぎに、図3は、上記地図情報取得部16の動作の概略を示すフローチャートである。
【0063】地図情報取得部16は、前述したパラメータ生成部11からパラメータが入力された時に稼働する(S11)。
【0064】まず、パラメータが広域マップを取得するためのものか否かをチェックする(S12)。具体的には、パラメータに広域マップ取得パラメータ『GM』が含まれるか否かをチェックする。
【0065】つぎに、ステップS12でパラメータが広域マップ取得のものであると判断された場合(YES)、通信回線19との接続を確立して(S13)、パラメータ生成部11から入力されたパラメータ文字列をそのまま地図サーバ18(地図情報送信部81)へ出力し(S14)、取得した広域マップの地図情報をパラメータ生成部11に出力する(S15)。
【0066】さらに、後処理として、地図情報送信部81より詳細マップの送信の有無を確認する(S16)。詳細マップの送信があれば(YES)、詳細マップを受信して、詳細マップ記憶域23に記憶する(S17)。そして、地図サーバ18から詳細マップの送信がない場合(NO)、あるいは詳細マップの受信完了後、通信回線19との接続を切断する(S18)。
【0067】一方、上記のステップS12で、パラメータに広域マップ取得パラメータ『GM』が含まれないと判断された場台(NO)、詳細マップの取得であると判断され、指定された位置情報POSの詳細マップをすでに受信済みか否かをチェックする(S19)。
【0068】ステップS19で詳細マップが未受信であると判断された場合(NO)、通信回線19との接続を確立して(S20)、パラメータ生成部11から入力されたパラメータ文字列をそのまま地図サーバ18へ出力し(S21)、取得した詳細マップの地図情報を詳細マップ記憶域23に記憶する(S22)。そして、通信回線19との接続を切断する(S23)。なお、上記のステップS20〜S23が、第2のステップおよび第2の処理に相当する。
【0069】一方、上記のステップS19ですでに詳細マップが受信されていると判断した場合(YES)、ステップS20〜S23の処理をスキップして、ステップS24に進む。
【0070】最後に、受信したあるいは記憶済みの詳細マップを現在位置とともに表示部15に出力して表示して(S24)、処理を終了する。
【0071】なお、広域マップの取得後にはユーザが詳細マップの取得のために目標位置を指定することが予想されるため、処理は結合子AでステップS18からステップS11へ継続している。
【0072】つづいて、図4は、地図サーバ18の広域マップおよび詳細マップの地図情報の配信動作の概略を示すフローチャートである。なお、以下の説明では、広域マップMLに、9枚(縦3×横3)の詳細マップM1〜M9が配置されているものとする。すなわち、詳細マップM1は現在位置を中心とする詳細マップであり、詳細マップM2〜M9は詳細マップM1の周囲の領域の詳細マップである。
【0073】地図サーバ18の地図情報送信部81は、地図配信サービスを受けたい地図表示端末10から広域マップMLあるいは詳細マップの取得要求を受信した時に稼動する(S31)。
【0074】まず、受信したパラメータに基づいて、広域マップを地図表示端末10に送信(配信)するか否かを判断する(S31)。
【0075】ステップS32で広域マップを送信すると判断した場合(YES)、パラメータ指定された位置情報(POS)に対応する広域マップ情報を地図表示端末10に送信する(S33)。
【0076】そして、同じくパラメータ指定された端末空き容量『FREE(f)』を所定の規定値で除算した値を算出し、変数である送信枚数Cntに格納する(S34)。なお、この演算おける規定値は、少なくとも、ヘッダ情報を含む詳細マップの地図情報の容量以上とする。ただし、どの程度とするかは、地図表示端末10の利用シーン(仕様)に依存するため、表2に示す以外のパラメータを別途設けて、地図表示端末10側からの指定を可能とすべきであろう。すなわち、地図表示端末10が地図表示専用である場合には、「上記既定値=ヘッダ情報を含む詳細マップ情報容量」として問題はない。しかし、地図表示端末10が他のアプリケーション(例えば、PIM(personal information management )機能)を搭載している場合には、詳細マップが他のアプリケーションのメモリ領域を圧迫しないように配慮する必要がある。
【0077】つぎに、上記の送信枚数Cntの値をチェックし、送信枚数Cntが1より大きいなら(ステップS35でYES)、詳細マップM1を送信する(ステップS36)。さらに、送信枚数Cntが5より大きいなら(ステップS37でYES)、詳細マップM2〜M5を送信する(ステップS38)。さらに、送信枚数Cntが9より大きいなら(ステップS39でYES)、詳細マップM6〜M9を送信する(S40)。なお、ステップS35・S37・S39において、条件を満たさない場合には(NO)、処理を終了する。
【0078】一方、ステップS32で広域マップを送信しないと判断した場合(NO)、上記のステップS34〜S36と同様に、送信枚数Cntの値を算出し(S41)、送信枚数Cntが1より大きいなら(ステップS42でYES)、詳細マップM1を送信して(S43(第2のステップ、第2の処理))、処理を終了する。なお、ステップS42において条件を満たさない場合には(NO)、何も送信せずに処理を終了する。
【0079】このように、地図情報送信部81の送信処理では、現在位置P0を指定して広域マップMLを取得する場合には、現在位置P0を含む詳細マップM1およびその周囲の領域の詳細マップM2〜M9も送信される。一方、目標位置PDを指定して詳細マップを取得する場合には、目標位置PDを含む詳細マップのみ(M1〜M9のいずれか1枚)が送信される。
【0080】上記地図情報送信部81の詳細マップ送信処理では、上記のステップS35〜S40のように、詳細マップM1より順(現在位置P0に近い詳細マップ順)に、送信することが望ましい。なぜなら、現在位置P0に近い詳細マップぼど、ユーザにとって重要である場合が多いと考えられるからである。加えて、地図情報の配信に用いるプロトコル等によっては回線接続が長時間になると地図表示端末10側で通信回線19が遮断されたり、エラーにより通信回線19が切断されたりする。このように通信途中で通信回線19の切断が生じて、例えば、詳細マップM1だけしか送信されなかった場合でも、ユーザの目的が達せられることもあるからである。
【0081】例えば、検出された現在位置P0に対して広域マップMLが表示され、詳細マップM1〜M5が取得された状態を考える。この状態でユーザが詳細マップM1〜M5に含まれる場所を目標位置として指定すると、その座標に応じて詳細マップM1〜M5の何れかが詳細マップ記憶域23から読み出されて表示される。これに対して、ユーザが詳細マップM6〜M9に含まれる場所を目標位置として指定すると、その座標に対応する詳細マップを取得するパラメータが生成され、地図サーバ18から取得して表示される。
【0082】ここで、地図情報送信部81の詳細マップ送信処理における優先順位について説明する。詳細マップを優先順位に従って送信するのは、利用者の操作性や回線使用料を考慮して、十分な容量を確保することが難しい詳細マップ記憶域23を効率的に使用するためである。また、この優先順位は、図4に示したように、地図情報配信部81にあらかじめ設定しておき、固定した優先順位で詳細マップを送信してもよい。もちろん、この優先順位は、図表示端末10の利用目的に応じて、地図表示端末10からユーザが指定することも可能である。この場合には、優先順位を指定するパラメータをパラメータ生成部11で生成して、他のパラメータとともに送信すればよい。
【0083】例えば、詳細マップの優先順位の設定方法としては、以下のものが考えられる。もちろん、以下の方法を組み合わせることも可能である。
【0084】(1)現在位置に近い詳細マップほど優先順位を高くする。図4の方法はこの一例である。
【0085】(2)現在位置の属する領域と同一領域の詳細マップの優先順位を高くする。例えば、2県にまたがる広域マップでは、現在位置が属する県の詳細マップの優先順位を高くする。
【0086】(3)鉄道・幹線道路を含む詳細マップの優先順位を高くする。例えば、現在位置を含む詳細マップに鉄道が敷設されていた場合、その鉄道を含む詳細マップの優先順位を高くする。すなわち、鉄道に沿って詳細マップを取得する。この場合には、広域マップの範囲を越えて詳細マップを取得することも可能である。
【0087】(4)さらに詳細なマップが用意されている領域の詳細マップの優先順位を高くする。詳細マップが複数の階層で用意されている場合、より詳しい詳細マップの取得を可能とするために、優先的に表示する。
【0088】(5)注記情報を多く含む詳細マップほど優先順位を高くする。詳細マップ上には、地域情報(駅、店等)等の注記情報を表示できる。そして、この注記情報が密である(多くの注記情報を含む)詳細マップほど、重要であると考えられる。よって、注記情報の密度が高いマップの優先度を高く評価して取得することができる。例えば、田舎では、現在位置に近いが山ばかりの地域より、バス停や駅を含む地域の詳細マップを優先的に取得することができる。
【0089】(6)ユーザの移動先として予想される詳細マップの優先順位を高くする。時間間隔をあけて(例えば、1分以上の間隔)、広域マップあるいは詳細マップを要求すれば、ユーザの移動方向を検出することができる。よって、移動方向に基づきユーザの移動が予想される領域の詳細マップの優先順位を高くすることができる。例えば、図5において、ユーザが左から右へ移動していると判明した場合、M3,M9,M7,M4,M5,M2,M6,M8の順番で送信することができる。
【0090】また、上記地図表示システム1では、広域マップは、単に取得したい詳細マップを指定させることのみを目的としているので、詳細マップのように、時間的状況変化(新しい道路が開通した等)による更新を特に考慮する必要はない。
【0091】よって、広域マップは、地図表示端末10内の広域マップ記憶域21にあらかじめ記憶されていてもよいし、地図サーバ18のような地図情報サービス局から通信媒体を介して取得してもよい。加えて、CD−ROMなどの外部記憶媒体から取得してよい。
【0092】このように、上記地図表示システム1では、詳細マップのデータベースは地図サーバ18に存在しなければならないが、広域マップはどこに記憶されていてもよい。しかし、地図表示端末10のメモリを少なくするためには、広域マップも詳細マップと同様にデータベースを端末側に具備しない方が望ましい。
【0093】また、上記地図表示システム1では、現在位置P0で指定された広域マップは、表示部15に広域マップ表示オブジェクトとして表示されて、ユーザによる目標位置PDの指示入力および詳細マップの取得を行うことができる。すなわち、広域マップは詳細マップを特定するための手段であり、マップの形態で目標位置PDを指定するユーザインタフェースである。
【0094】また、上記地図表示システム1では、『地図のダウンロードの要否』のパラメータを設けることもできる。これにより、(a)地図を持ち歩いてディジタル地図として活用したい、(b)地図を1枚すぐに表示するだけでよい、などの使い分けが可能となる。例えば、GPSやPHSをつないだときは現在地の地図をすぐに表示し、また、駅前の地図を要求したときには将来活用できる状態で地図をダウンロードする、というように動作を自動的に切り換えて、ユーザの手間を軽減することができる。
【0095】すなわち、モバイル環境において、例えば、地図を持ち歩き、GPSやPHS(personal handyphone system)の位置情報を用いて現在位置を確認し、端末上で複数の地図をつなぎ合わせ、地図上にデータを張り付ける等の利用形態を柔軟に切り換えることができる。この点、インターネット上の地図配信サービス等で用いられている、端末からサーバに向けてURL(uniform resource locators)で位置情報を指定する方法は、地図情報をURLのレスポンスとしてHTML(hyper text markup language)データとして返し、端末でそれをブラウズする方法であるため、モバイル環境では柔軟な利用が難しい。
【0096】また、上記地図表示システム1では、『地図の取得範囲』のパラメータを設けることもできる。これにより、ユーザのニーズや状況に合わせて、範囲を自動的に切り換えながら地図を取得できるため、利便性が増す。例えば、現在地が知りたいだけであれば現在地を中心とした狭い範囲、将来活用するために取得するのであれば広い範囲、または、市街地であれば市街地全体の範囲、田舎であれば駅が入るまでの範囲、などというように地図の取得範囲を自動的に切り換えることが可能となる。
【0097】この点、従来のインターネット上の地図配信サービスは、指定された位置の地図を1枚だけ表示したり、狭い範囲か広い範囲か(1枚か9枚か)をユーザがあらかじめ指定して表示するものであったため、柔軟性に乏しかった。
【0098】また、上記地図表示システム1では、『広域マップの縮尺』のパラメータを設けることもできる。これにより、ユーザの判断に頼ることなくニーズや状況に合わせて広域マップの縮尺を選択することにより、ユーザの手間を軽減できる。
【0099】すなわち、このパラメータを用いれば、次のような問題を解決することができる。広域マップを用いて目標位置を指定する場合、都市部では縮尺が荒すぎれば使い物にならないし、地方ではちょっとくらい広域の地図にしたくらいでは内容がわからない。また、表示している詳細マップが例えば市内のどのあたりに位置するのかを知りたいというニーズや、逆に広域マップを見ていてその範囲内で自分はどこの詳細マップを持っているのかを知りたいというニーズがある。
【0100】この点、現状の地図配信サービスにおいては、地図の表示もしくはダウンロードは、1種類の縮尺のものだけであり、他の縮尺のものを表示/ダウンロードするにはさらにユーザによる操作を必要としていた。
【0101】また、上記地図表示システム1では、『地図画像のフォーマットの指定』のパラメータを設けることもできる。これにより、様々な端末へ、モバイルで活用できる地図配信サービスを実現できる。また、端末側から必要なフォーマットを自動的に指定できれば、ユーザに意識させることなくそれらの処理が行える。
【0102】例えば、地図をラスタ地図、ベクトル地図、デフォルメ地図等の複数種のフォーマットで用意しておき、このパラメータに応じて選択する。具体的には、経路探索をするときにはベクトル地図を、目的の場所へ行きたいだけであれば道と目印だけが記されたデフォルメ地図を自動的に取得するなどして、利便性を上げることができる。
【0103】この点、現状の地図配信サービスでは、地図の画像(ラスタデータ)を、インターネットブラウザで見ることのできるフォーマットもしくは専用端末のための独自フォーマットで送信していた。
【0104】また、上記地図表示システム1では、地図画像上に注記情報(地図上に描かれる文字やマーク)を表示することができる。そして、上記地図表示システム1では、注記情報に関して、『ダウンロードするカテゴリーの指定』、『ダウンロードする範囲の指定』、『非表示の指定』のパラメータを設けることもできる。
【0105】注記情報には、道や建物、河川、山の名前など、様々なものがあるが、すべて取得していては時間もメモリもかさむ。そこで、パラメータでダウンロードするカテゴリーを指定することにより、必要な情報を効率よく取得できる。例えば、道路を走っている時には交差点名を、電車に乗っている時には駅の出口名を効率よく表示できる。特に、ユーザの状況を自動的に検出し、ダウンロードするカテゴリーを指定するパラメータを自動生成して、詳細マップを取得することにより利便性が増す。なお、自動車での移動中であれば、速度メータからユーザの状況が検出できる。
【0106】また、注記情報をすべてダウンロードすると、都市部などでは莫大な量になることが考えられる。そこで、パラメータでダウンロードする範囲を指定することにより、必要な情報を効率よく取得できる。よって、データが大きすぎて通信が終わらない、あるいはメモリが足りない、などといったトラブルを回避できる。
【0107】また、現状の地図配信サービスは、地図の画像(ラスタデータ)を提供しているため、注記情報は地図上にそのまま画像として描かれている。これに対して、上記地図表示システム1では、注記情報を地図の画像とは別に取得することもできる。これにより、文字がつぶれないように地図を縮小表示したり、文字やマークで検索することもできる。
【0108】さらに、ただ地図を見たいという場合には、パラメータで注記情報の非表示を指定することにより、不必要な注記情報を省略して表示することができる。特に、このパラメータを用途に応じて自動設定することによって、利便性が増す。
【0109】また、上記地図表示システム1では、その時点でのダウンロード可能容量を指定することができる。一般に、携帯端末では、メモリ容量が限られており、制限いっぱいに使用すると処理速度や安定性にも影響することがある。そこで、ダウンロード可能容量を、システムが自動的に設定することによって、ユーザが意識することなく、それらのトラブルを未然に防ぐことができる。
【0110】なお、本実施の形態は本発明の範囲を限定するものではなく、本発明の範囲内で種々の変更が可能であり、例えば、以下のように構成することができる。
【0111】本発明に係る地図表示システムは、地図表示端末が、現在位置を基準とする広域マップを取得あるいは記憶する手段と、詳細マップを取得したい目標位置を広域マップにより指定する手段と、目標位置を地図配信サービス(地図サーバ)に通知することにより送信される詳細マップを受信表示する手段とを具備していてもよい。これにより、地図表示端末のメモリが少なくても、ユーザは詳細マップを地図サーバから取得して利用することができる。
【0112】また、本発明に係る地図表示システムは、地図表示端末が、現在位置を入手する手段と、現在位置を地図配信サービスに通知することにより送信される広域マップを受信表示する手段とを具備していてもよい。
【0113】これにより、広域マップをも現在位置を送信して地図サーバより取得できるため、広域マップ記憶域をも地図表示端末の構成要素から除外することが可能となり、移動体端末としての最大の要求仕様である軽量化が実現できる。
【0114】また、本発明に係る地図表示システムは、地図サーバが、地図表示端末からの広域マップの送信要求に対して、地図表示端末の現在位置と地図表示端末のメモリ残量とを受信する手段と、地図表示端末の現在位置に応じた広域マップを送信する手段とを具備し、さらに、地図表示端末の現在位置に応じたマップを送信する手段を稼動させるか否かを地図表示端末のメモリ残量に応じて判断する処理を行うものであってもよい。
【0115】これにより、ユーザが広域マップを用いて指定すると予想される目標位置の詳細マップを、広域マップの取得と同時にあらかじめ取得できる。よって、予想して取得した詳細マップがユーザの指定と一致した場合には、地図サーバへのアクセスが広域マップ取得時の1度のみとなり、地図表示端末の操作性が向上するとともに、アクセス回数に基づいて課金される通信回線使用料およびサービスアクセス料を抑制できる。
【0116】なお、上記の方法では、必要な詳細マップのみを取得する方法よりも、通信回線の使用時間が長くなる。しかし、通信回線使用料および地図サーバのサービスアクセス料の課金体系は、『小量多数回』の使用よりも『大量少数回』の使用の方が安価である場合が多い。
【0117】最後に、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウエアである地図表示システム1(すなわち、地図表示端末10および地図サーバ18)のプログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。この場合、記録媒体から読み出されたプログラムコード自体が上述した機能を実現することになり、そのプログラムコードを記録した記録媒体は本発明を構成することになる。
【0118】上記プログラムコードを供給するための記録媒体は、システムあるいは装置と分離可能に構成することができる。また、上記記録媒体は、プログラムコードを供給可能であるように固定的に担持する媒体であってもよい。そして、上記記録媒体は、記録したプログラムコードをコンピュータが直接読み取ることができるようにシステムあるいは装置に装着されるものであっても、外部記憶装置としてシステムあるいは装置に接続されたプログラム読み取り装置を介して読み取ることができるように装着されるものであってもよい。
【0119】例えば、上記記録媒体としては、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピーディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
【0120】また、上記プログラムコードは、コンピュータが記録媒体から読み出して直接実行できるように記録されていてもよいし、記録媒体から主記憶のプログラム記憶領域へ転送された後コンピュータが主記憶から読み出して実行できるように記録されていてもよい。
【0121】さらに、上記記録媒体は、通信ネットワーク等を介してプログラムコードを供給可能であるように流動的に担持する媒体であってもよい。この場合、システムあるいは装置を通信ネットワーク(インターネット等を含む)と接続可能に構成し、上記プログラムコードを通信ネットワークからダウンロードすることにより供給することができる。
【0122】なお、プログラムコードを記録媒体から読み出して主記憶に格納するためのプログラム、および、通信ネットワークからプログラムコードをダウンロードするためのプログラムは、コンピュータによって実行可能にあらかじめシステムあるいは装置に格納されているものとする。
【0123】上述した機能は、コンピュータが読み出した上記プログラムコードを実行することによって実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOSなどが実際の処理の一部または全部を行うことによっても実現される。
【0124】さらに、上述した機能は、上記記録媒体から読み出された上記プログラムコードが、コンピュータに装着された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行うことによっても実現される。
【0125】
【発明の効果】本発明の地図表示システムは、以上のように、サーバコンピュータから地図情報を取得して端末コンピュータに表示する地図表示システムにおいて、上記端末コンピュータが、該端末コンピュータの現在位置を検出する位置検出手段と、該現在位置を含む広域マップ内で指定された目標位置を含む詳細マップを上記サーバコンピュータから取得する地図情報取得手段とを具備している構成である。
【0126】また、本発明の地図表示方法は、以上のように、サーバコンピュータから地図情報を取得して端末コンピュータに表示する地図表示方法において、上記端末コンピュータの現在位置を検出する第1のステップと、該現在位置を含む広域マップ内で指定された目標位置を含む詳細マップを上記サーバコンピュータから上記端末コンピュータへ送信する第2のステップとを含んでいる構成である。
【0127】また、本発明の地図表示プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、以上のように、サーバコンピュータから地図情報を取得して端末コンピュータに表示する地図表示プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体において、上記端末コンピュータの現在位置を検出する第1の処理と、該現在位置を含む広域マップ内で指定された目標位置を含む詳細マップを上記サーバコンピュータから上記端末コンピュータへ送信する第2の処理とを、コンピュータに実行させるための地図表示プログラムを記録している構成である。
【0128】それゆえ、端末コンピュータが現在位置を含む広域マップ内で指定された目標位置を含む詳細マップを、サーバコンピュータから取得して表示することができる。
【0129】よって、詳細マップのデータベースを端末コンピュータに設けないため、記憶容量が小さい携帯型の端末コンピュータであっても、非常に大きな記憶域を必要とする地図情報を表示することができるという効果を奏する。しかも、自動的に現在位置を基準とする広域マップが表示されるため、優れた操作性を実現することができるという効果を奏する。
【0130】本発明の地図表示システムは、以上のように、さらに、上記端末コンピュータの地図情報取得手段は、上記位置検出手段で検出された現在位置を上記サーバコンピュータへ送信して、上記広域マップを取得する構成である。
【0131】それゆえ、さらに、広域マップも現在位置を送信してサーバコンピュータより取得できるため、広域マップのデータベースを端末コンピュータから除外することが可能となるという効果を奏する。よって、移動体端末としての最大の要求仕様である軽量化が実現できるという効果を奏する。
【0132】本発明の地図表示システムは、以上のように、さらに、上記端末コンピュータの地図情報取得手段は、上記サーバコンピュータから、上記広域マップとともに上記現在位置を含む詳細マップを取得する構成である。
【0133】それゆえ、さらに、ユーザが広域マップを用いて指定すると最も予想される現在位置を含む詳細マップを、広域マップの取得と同時にあらかじめ取得できる。という効果を奏する。よって、ユーザが現在位置を含む詳細マップを指定した場合には、サーバコンピュータへのアクセスが広域マップ取得時の1度のみとなり、端末コンピュータの操作性が向上するとともに、アクセス回数に基づいて課金される通信回線使用料およびサービスアクセス料を抑制できるという効果を奏する。
【0134】本発明の地図表示システムは、以上のように、さらに、上記端末コンピュータの地図情報取得手段は、上記サーバコンピュータから、上記広域マップおよび上記現在位置を含む詳細マップとともに、該現在位置を含む詳細マップの周辺領域の詳細マップを取得する構成である。
【0135】それゆえ、さらに、ユーザが広域マップを用いて指定すると予想される現在位置周辺の詳細マップを、広域マップの取得と同時にあらかじめ取得できるという効果を奏する。よって、あらかじめ取得した詳細マップをユーザが指定した場合には、サーバコンピュータへのアクセスが広域マップ取得時の1度のみとなり、端末コンピュータの操作性が向上するとともに、アクセス回数に基づいて課金される通信回線使用料およびサービスアクセス料を抑制できるという効果を奏する。
【0136】本発明の地図表示システムは、以上のように、さらに、上記端末コンピュータの地図情報取得手段は、上記詳細マップの記憶可能容量を上記サーバコンピュータに送信し、該記憶可能容量に基づく優先順位に従って詳細マップを取得する構成である。
【0137】それゆえ、さらに、記憶可能容量の範囲内で優先順位に従って詳細マップを取得するため、メモリを効率的に使用できるという効果を奏する。また、通信回線が途中で切断された場合でも、必要な詳細マップがすでに取得済みであれば、サーバコンピュータに再度アクセスする必要がないという効果を奏する。
【0138】本発明の地図表示システムは、以上のように、さらに、上記サーバコンピュータは、上記端末コンピュータから受信した上記詳細マップの記憶可能容量に基づく優先順位に従って詳細マップを端末コンピュータへ送信する構成である。
【0139】上記の構成により、さらに、端末コンピュータは、記憶可能容量の範囲内で優先順位に従って詳細マップが取得できる。したがって、端末コンピュータのメモリを効率的に使用できるという効果を奏する。また、通信回線が途中で切断された場合でも、必要な詳細マップがすでに取得済みであれば、サーバコンピュータに再度アクセスする必要がないという効果を奏する。
【出願人】 【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
【出願日】 平成11年9月10日(1999.9.10)
【代理人】 【識別番号】100080034
【弁理士】
【氏名又は名称】原 謙三
【公開番号】 特開2001−82965(P2001−82965A)
【公開日】 平成13年3月30日(2001.3.30)
【出願番号】 特願平11−257876