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【発明の名称】 運行記録計の動力接離機構の組立方法と組立治具
【発明者】 【氏名】山崎 知之

【要約】 【課題】動力接離機構を容易に組み立てることが出来かつ運行記録計のコストの高騰を抑制できる組立治具を提供する。

【解決手段】組立治具としての位置決め治具90は連動プレート51とスライドフレーム42を固定する際に用いる。スライドフレーム42はねじ孔45a,45bを備えている。ねじ孔45a,45bの間とねじ孔45bの後端側に貫通孔45c,45dが配されている。連動プレート51は貫通孔45c,45dに対向合致する中央貫通孔52cと切欠52dを備えている。ねじ57a,57bが貫通孔52a,52bを通りねじ孔45a,45bに螺合する。位置決め治具90は位置決めピン93と貫通孔94を備えている。位置決めピン93は中央貫通孔52c、切欠52d及び貫通孔45c,45d内に挿入される。貫通孔94はねじ57bのねじ込み動作を妨げない。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 記録紙を保持する保持体が本体内に出し入れされる出入箇所と、この出入箇所から間隔を存しかつ前記記録紙に記録動作が行われる記録箇所と、に亘って前記保持体を支持するホルダと、前記ホルダを前記出入箇所と記録箇所とに亘って移動可能に支持するスライドフレームと、前記スライドフレームと一体に移動可能に設けられた連動プレートと、前記連動プレートに取り付けられかつ前記保持体が本体内に収容されると前記記録紙を回転させるための動力を接続しかつ前記保持体が本体内から排出されると前記動力を切断する操作片と、を有する動力接離機構と、前記スライドフレームに設けられた第1の位置決め穴と、前記連動プレートに設けられ、かつ前記保持体が本体内に収容されると前記動力を接続しかつ保持体が本体内から排出されると前記動力の接続を解除する所望の位置に前記操作片が配されると、前記第1の位置決め穴と対向合致する第2の位置決め穴と、を備えた運行記録計において、前記動力接離機構を組み立てる方法であって、前記スライドフレームと前記連動プレートとを、第1の位置決め穴と第2の位置決め穴とが対向合致する位置に、それぞれ配し、対向合致した第1の位置決め穴と第2の位置決め穴との中に位置決めピンを挿入して、前記スライドフレームと連動プレートを互いに位置決めし、互いに位置決めされたスライドフレームと連動プレートとを互いに固定することを特徴とする運行記録計の動力接離機構の組立方法。
【請求項2】 記録紙を保持する保持体が本体内に出し入れされる出入箇所と、この出入箇所から間隔を存しかつ前記記録紙に記録動作が行われる記録箇所と、に亘って前記保持体を支持するホルダと、前記ホルダを前記出入箇所と記録箇所とに亘って移動可能に支持するスライドフレームと、前記スライドフレームと一体に移動可能に設けられた連動プレートと、前記連動プレートに取り付けられかつ前記保持体が本体内に収容されると前記記録紙を回転させるための動力を接続しかつ前記保持体が本体内から排出されると前記動力を切断する操作片と、を有する動力接離機構と、前記スライドフレームに設けられた第1の位置決め穴と、前記連動プレートに設けられ、かつ前記保持体が本体内に収容されると前記動力を接続しかつ保持体が本体内から排出されると前記動力の接続を解除する所望の位置に前記操作片が配されると、前記第1の位置決め穴と対向合致する第2の位置決め穴と、を備えた運行記録計において、前記動力接離機構を組み立てる際に用いる治具であって、治具本体と、前記治具本体に設けられかつ互いに対向合致した前記第1の位置決め穴及び第2の位置決め穴の中に侵入可能な位置決め突起と、を備えたことを特徴とする運行記録計の動力接離機構の組立治具。
【請求項3】 前記スライドフレームと連動プレートとは螺着手段によって互いに固定されるようになっており、前記位置決め突起が第1及び第2の位置決め穴の中に侵入した際に、前記スライドフレームと連動プレートとを固定する前記螺着手段の固定動作を妨げない妨害防止部を備えたことを特徴とする請求項2記載の運行記録計の動力接離機構の組立治具。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両の走行情報を記録する運行記録計において、記録紙を保持する保持体に記録紙を回転させる動力を接続及び切断する動力接離機構の組立方法と組立治具に関する。
【0002】
【従来の技術】トラックやバス、タクシー等の車両に搭載される運行記録計は、時間の経過と共に回転する回転テーブルに記録紙を装着し、この記録紙に記録針を接触させて、前記記録針を記録紙の所定領域の範囲内で該記録紙の径方向に移動させることにより、車両の走行速度や走行距離等の情報を記録するように構成されている。
【0003】運行記録計は、記録紙を保持する保持体をその本体内に対し出し入れ自在としており、前記保持体が本体内に出し入れされる出入箇所と前記記録針によって記録動作が行われる記録箇所とに亘って前記保持体を支持するホルダと、このホルダを前記出入箇所と記録箇所とに亘って移送することができる移送機構などを備えている。
【0004】前記ホルダは、保持体が載置される平坦な底壁とこの底壁の両端部から立設された一対の側壁などを備えている。
【0005】前記移送機構は、前記保持体の出入方向に沿って移動可能に設けられかつ前記ホルダを前記出入箇所と前記記録箇所とに亘って移動可能に支持するスライドフレームと、前記本体に取り付けられかつ前記スライドフレームを前記出入方向に沿って移動可能に支持するガイドフレームなどを備えている。
【0006】前記スライドフレームは、前記ホルダの底壁に沿う第2底壁と、この第2底壁の両端部から立設された一対の第2側壁などを備えている。ガイドフレームは、前記本体の上壁等に沿って配される基板部と、この基板部の両端部から垂設された側板部などを備えている。
【0007】前記スライドフレームは、前記第2底壁上に底壁を重ねて、第2側壁それぞれに側壁を相対した状態でホルダを支持する。このとき、ホルダの側壁は、スライドフレームの第2側壁より本体の内側に配されている。
【0008】ガイドフレームは、基板部が前記底壁及び第2底壁から間隔を存して配された状態で本体の天井壁に固定されるとともに、前記側板部を第2側壁に相対した状態で前記スライドフレームを支持する。このとき、スライドフレームの第2側壁は、ガイドフレームの側板部より本体の内側に配されている。
【0009】前記保持体は、筐体と、記録紙を保持して、この記録紙を時間の経過とともに回転させる回転テーブルと、その筐体の一部を開閉自在とするシャッタなどを備えている。シャッタは、保持体がホルダに装着されて運行記録計の本体内に収容されると、保持体の筐体の内部と外部とが連通するよう筐体の一部を開放する。
【0010】回転テーブルの回転駆動力は、ホルダに装着された保持体が本体内に収容されて前記シャッタが筐体の一部を開放すると、このシャッタが開放した開口部を介して、本体内に設けられた駆動源などから伝達されるようになっている。
【0011】このため、運行記録計は、前記駆動源の回転駆動力を保持体の回転テーブルに伝えるための動力接離機構を備えているのが望ましい。この動力接離機構は、保持体が本体内に収容されると記録紙を回転させるための動力を回転テーブルへ供給し、保持体が本体内から排出されると前記動力の供給を停止するのが望ましい。
【0012】前記動力接離機構の一例として、連動プレートと、操作片と、歯車群などを備えたものが提案されている。連動プレートは、前記スライドフレームと一体に移動可能に設けられている。操作片は、連動プレートから外方向に突設されている。歯車群は、操作歯車と揺動歯車などを備えており、前記駆動源からの回転駆動力が伝達される。
【0013】前記操作歯車は、前記歯車群を構成する歯車であって、前記スライドフレームがホルダに支持された保持体を本体内に出し入れする際に前記操作片と当接するようになっている。
【0014】前記揺動歯車は、前記保持体が本体に収容された際に前記操作片が前記操作歯車に当接すると前記開口部を介して保持体の筐体内に侵入するとともに、前記保持体が本体内から排出された際に前記保持体の筐体内から抜け出て、保持体の出し入れを妨げないようになっている。
【0015】揺動歯車は、保持体内に侵入すると前述した駆動源から伝達された回転駆動力を前記回転テーブルに伝達して、回転テーブルを時間の経過とともに回転させる。また、揺動歯車が保持体の筐体内から抜け出ると、駆動源から伝達された回転駆動力が回転テーブルに伝わらなくなり、回転テーブルが回転静止状態となる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】前述した従来の運行記録計において、スライドフレームとガイドフレームとのうち一方には、他方に向かって突出する突起が設けられ、前記他方には前記突起が侵入可能なガイド溝が設けられている。前記スライドフレームは、前記ガイドフレームによって移動可能に支持されている。
【0017】このため、前記従来の運行記録計は、前記連動プレートとスライドフレームとを一体に移動可能としかつ前記操作片が歯車群の操作歯車と当接可能とするために、前記連動プレートを前記スライドフレームの第2側壁に取り付けているとともに、連動プレートと第2側壁との間に前記ガイドフレームの側板部を挟み込んだ状態で、これら連動プレート、スライドフレーム及びガイドフレームを配している。
【0018】さらに、前記揺動歯車の確実な回転駆動力の接離を可能とするために、運行記録計の本体内においては、前記駆動源、歯車群、移送機構及び操作片を含んだ連動プレートなどが非常に密接した状態で配されている。このため、本体内において、前記駆動源、歯車群、移送機構及び連動プレートが配された箇所には、機器間の隙間が非常に狭くなっている。
【0019】また、前記揺動歯車の回転駆動力の接離を確実なものとするために、特に、操作片と操作歯車との間の相対的な位置関係を高精度に保つ必要が生じている。このため、スライドフレームの第2側壁に対する連動プレートを組み付ける位置を高精度に保つ必要が生じている。
【0020】また、前記連動プレートとスライドフレームの第2側壁とは、ねじなどの螺着手段によって互いに固定されるようになっている。この取付作業は、従来、作業員が連動プレートを手で保持して、スライドフレームに対し所定の位置に位置決めする。その後、前記螺着手段によって前記連動プレートとスライドフレームとを互いに固定してきた。
【0021】前述したように、連動プレートを組み付ける箇所は、非常に隙間が狭くなっているため、作業員が連動プレートを手で保持して位置決めする際に、連動プレートをスライドフレームに対し高精度に位置決めするのは、非常に困難となる傾向となっていた。
【0022】このため、作業員に対し比較的高度な習熟度を要求するとともに、作業に不慣れな作業員が組み立てを行うと、連動プレートの位置決め精度が悪化するなどして動力の接離を確実に行えなくなるなどの不具合が生じたり、作業時間が長時間化して運行記録計の製品単価が高騰する傾向となっていた。
【0023】したがって、本発明の目的は、回転テーブルへの回転駆動力の接離を確実に行えることが可能となるとともに、容易に組み立てることができ、コストの高騰を抑制することが可能な運行記録計の動力接離機構の組立方法と組立治具を提供することにある。
【0024】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決し目的を達成するために請求項1に記載された本発明の運行記録計の動力接離機構の組立方法は、記録紙を保持する保持体が本体内に出し入れされる出入箇所と、この出入箇所から間隔を存しかつ前記記録紙に記録動作が行われる記録箇所と、に亘って前記保持体を支持するホルダと、前記ホルダを前記出入箇所と記録箇所とに亘って移動可能に支持するスライドフレームと、前記スライドフレームと一体に移動可能に設けられた連動プレートと、前記連動プレートに取り付けられかつ前記保持体が本体内に収容されると前記記録紙を回転させるための動力を接続しかつ前記保持体が本体内から排出されると前記動力を切断する操作片と、を有する動力接離機構と、前記スライドフレームに設けられた第1の位置決め穴と、前記連動プレートに設けられ、かつ前記保持体が本体内に収容されると前記動力を接続しかつ保持体が本体内から排出されると前記動力の接続を解除する所望の位置に前記操作片が配されると、前記第1の位置決め穴と対向合致する第2の位置決め穴と、を備えた運行記録計において、前記動力接離機構を組み立てる方法であって、前記スライドフレームと前記連動プレートとを、第1及び第2の位置決め穴が対向合致する位置に、それぞれ配し、対向合致した第1の位置決め穴と第2の位置決め穴との中に位置決めピンを挿入して、前記スライドフレームと連動プレートを互いに位置決めし、互いに位置決めされたスライドフレームと連動プレートとを互いに固定することを特徴としている。
【0025】請求項2に記載の本発明の運行記録計の動力接離機構の組立治具は、記録紙を保持する保持体が本体内に出し入れされる出入箇所と、この出入箇所から間隔を存しかつ前記記録紙に記録動作が行われる記録箇所と、に亘って前記保持体を支持するホルダと、前記ホルダを前記出入箇所と記録箇所とに亘って移動可能に支持するスライドフレームと、前記スライドフレームと一体に移動可能に設けられた連動プレートと、前記連動プレートに取り付けられかつ前記保持体が本体内に収容されると前記記録紙を回転させるための動力を接続しかつ前記保持体が本体内から排出されると前記動力を切断する操作片と、を有する動力接離機構と、前記スライドフレームに設けられた第1の位置決め穴と、前記連動プレートに設けられ、かつ前記保持体が本体内に収容されると前記動力を接続しかつ保持体が本体内から排出されると前記動力の接続を解除する所望の位置に前記操作片が配されると、前記第1の位置決め穴と対向合致する第2の位置決め穴と、を備えた運行記録計において、前記動力接離機構を組み立てる際に用いる治具であって、治具本体と、前記治具本体に設けられかつ互いに対向合致した前記第1及び第2の位置決め穴の中に侵入可能な位置決め突起と、を備えたことを特徴としている。
【0026】請求項3に記載の本発明の運行記録計の動力接離機構の組立治具は、請求項2に記載の運行記録計の動力接離機構の組立治具において、前記スライドフレームと連動プレートとは螺着手段によって互いに固定されるようになっており、前記位置決め突起が第1及び第2の位置決め穴の中に侵入した際に、前記スライドフレームと連動プレートとを固定する前記螺着手段の固定動作を妨げない妨害防止部を備えたことを特徴としている。
【0027】請求項1に記載した本発明の組立方法によって動力接離機構が組立られる運行記録計は、スライドフレームと連動プレートそれぞれが、保持体が本体内に収容されると記録紙を回転するための動力を接続しかつ保持体が本体内から排出される際に前記動力の接続を解除する所望の位置に操作片が配されると、互いに対向合致する第1の位置決め穴と第2の位置決め穴を備えている。
【0028】このため、請求項1に記載された組立方法によれば、第1の位置決め穴と第2の位置決め穴との中に位置決めピンを通すことによって、連動プレートとスライドフレームとを容易に所望の位置に位置決めすることができるとともに、連動プレートとスライドフレームとの間の相対的な位置関係を高精度に保つことができる。
【0029】請求項2に記載した本発明の組立治具によって動力接離機構が組立られる運行記録計は、スライドフレームと連動プレートそれぞれが、保持体が本体内に収容されると記録紙を回転するための動力を接続しかつ保持体が本体内から排出される際に前記動力の接続を解除する所望の位置に操作片が配されると、互いに対向合致する第1の位置決め穴と第2の位置決め穴を備えている。
【0030】請求項2に記載された組立治具によれば、前記第1及び第2の位置決め穴の中に挿入可能な位置決め突起を備えている。したがって、この位置決め突起を前記第1及び第2の位置決め穴内に挿入することによって、連動プレートとスライドフレームとを、容易に互いの位置関係を高精度に保って位置決めすることができる。
【0031】請求項3に記載した組立治具によって組立られる運行記録計は、前記位置決め穴が互いに対向合致する位置に位置した際に、連動プレートとスライドフレームとが、互いに螺着手段によって固定される。そして、この請求項に記載された組立治具は、前記螺着手段の固定動作を妨げない妨害防止部を備えている。
【0032】このため、前記組立治具は、位置決め突起を第1の位置決め穴と第2の位置決め穴内に挿入して、連動プレートとスライドフレームとの相対的な位置関係を高精度に保った状態で、前記連動プレートとスライドフレームとを互いに固定することができる。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を、図1ないし図7を参照して説明する。図10などに示す本発明の一実施形態に係る組立治具としての位置決め治具90は、図1などに示す運行記録計1の動力接離機構70において、スライドフレーム42の第2側壁44に連動プレート51を取り付けて前記動力接離機構70を組み立てる際に用いる治具である。
【0034】運行記録計1は、図1に示すように、情報記録用の記録針18A,18B,18Cが内部に配設された略箱形の本体6と、記録紙10などを保持する保持体としてのカートリッジ17と、前記本体6内に配されたホルダ31と、移送機構41(図2に示す)などを備えている。
【0035】前記本体6は、図1に示すように下ケース2と、上ケース5と、これら下及び上ケース2,5の前部に取り付けられる前面パネル11と、下ケース2に取り付けられる開閉蓋14などを備えている。
【0036】下ケース2と、上ケース5とは、互いに連結されて箱状となるように形成されている。下ケース2と上ケース5のそれぞれの周壁2a,5aは、下ケース2と上ケース5とが互いに連結した際に、互いに連続する。また下ケース2と上ケース5とは、互いに連結された際に互いに相対する底壁2bと天井壁5bとをそれぞれ備えている。
【0037】前面パネル11には、時計13a、時刻合わせボタン13c、開閉スイッチ13dがそれぞれ前面側に露出した状態で配されているとともに、本体6の内部と外部とを互いに連通するカートリッジ挿抜口13yが形成されている。
【0038】時計13aは、前面パネル11の左端に設けられている。この時計13aの右側において、下半分にカートリッジ挿抜口13yが形成されているとともに、このカートリッジ挿抜口13yの上方に時刻合わせボタン13c、開閉スイッチ13dがそれぞれ設けられている。
【0039】時刻合わせボタン13cは、本体6を組み立てた状態で押圧操作することによって、時計13aの時刻が進むように構成されている。開閉スイッチ13dは、本体6を組み立てた状態で押圧操作することによって、ホルダ31に装着されるカートリッジ17を本体6内に出し入れするよう構成されている。
【0040】開閉蓋14は、下ケース2の前端部に枢支されている。開閉蓋14は、カートリッジ挿抜口13yを開閉可能に下ケース2に取り付けられている。開閉蓋14は、カートリッジ挿抜口13yを閉じるように図示しないばねによって付勢されている。
【0041】前述した記録針18A,18B,18Cは、カートリッジ挿抜口13yから本体6内に収容されるカートリッジ17に上方から相対するように、上方から下方に向かってそれぞれ垂設されている。
【0042】記録針18A,18B,18Cは、記録紙10に走行情報としての走行距離や走行速度等を記録する記録手段18を構成している。記録針18Aは、記録紙10に走行距離情報を記録する距離記録用であり、記録針18Bは、記録紙10に乗務員交代情報を記録する交代記録用であり、記録針18Cは、記録紙10に走行速度情報を記録する速度記録用である。
【0043】これらの記録針18A,18B,18Cは、それぞれ、第1乃至第3の記録針移動手段58,59,60によって、記録紙10の径方向に沿って互いに独立して移動されるよう支持されている。
【0044】カートリッジ17は、筐体19と、記録紙収容部20とを備えている。筐体19は、カートリッジ挿抜口13yの間口及び本体6の奥行きに対応する薄い箱状に形成されている。筐体19内には、本体6内に配されたモータ72(図2に示す)などの駆動源からの動力を記録紙収容部20の後述する回転テーブル22に伝達する動力伝達歯車群が収容されている。
【0045】筐体19の側面には、シャッタ21が設けられている。シャッタ21は筐体1の側壁に対してスライド移送自在に設けられている。シャッタ21は、スライド移動することによって、筐体19の内側と外側とを開閉自在としている。
【0046】シャッタ21は、カートリッジ17がホルダ31に装着されて後述するように本体6内に記録箇所に向かって移送されるのにしたがって、スライド移動して筐体19の内部を開放する。シャッタ21が開放されると、前記シャッタ21が覆っていた開口部を介して、動力伝達歯車群が外部に露出する。
【0047】記録紙収容部20は、記録紙10を収容することが可能となっており、筐体19の上面側に形成されている。記録紙10は、円形に形成されかつその上面に1日分の走行情報が記録されるようになっている。記録紙10はその略中央に平面形状が略水滴形に形成された中心孔10a備えている。
【0048】記録紙10の上面には、走行距離及び走行速度などの走行を記録するための時刻指示用の罫線及び目盛(いずれも図示しない)が、前記中心孔10aと同心円状及び該中心孔10aから放射状にそれぞれ印刷などにより形成されている。
【0049】前記記録紙収容部20は、記録紙10を保持する回転テーブル22を備えている。回転テーブル22は、記録紙収容部20の底面の略中央に配されている。回転テーブル22は、前記筐体19内に配された動力伝達歯車群と連動して回転する。回転テーブル22は、円盤状に形成されており、中央から上方に向かって立設した係止突起24と回転軸25と凸部26などを備えている。
【0050】前記係止突起24、回転軸25及び凸部26は、記録紙収容部20に露出して配されている。係止突起24は、回転テーブル22の略中央に配され、平面形状が略水滴形に形成されている。係止突起24には、記録紙10の中心孔10aが係合可能となっている。
【0051】回転軸25は、係止突起24の上面から立設されている。回転軸25は、回転テーブル22の略中央に配されている。回転軸25は、平面形状が略円形に形成されている。回転軸25には、押え部材30が嵌着可能となっている。凸部26は、回転軸25と間隔を存して設けられ、係止突起24の上面から立設されている。
【0052】前述した構成によって、回転テーブル22は、中心孔10aに回転軸25及び凸部26を挿入しかつ係止突起24に中心孔10aを係合させて、記録紙10を位置決めして保持する。さらに、回転軸25に押え部材30を嵌着することによって、この押え部材20が記録紙10を回転テーブル22に向かって押さえつけた状態で、記録紙10を固定する。そして、記録紙10は、回転テーブル22と一体に回転するようになる。
【0053】ホルダ31は、本体6の内部に設けられ、前記カートリッジ挿抜口13yから本体6内に挿入されたカートリッジ17が装着可能となっている。ホルダ31は、カートリッジ挿抜口13yを介してカートリッジ17が本体6の内部に出し入れされる出入箇所と、前記記録針18A,18B,18Cによって記録紙10に走行情報が記録される記録箇所とに亘ってカートリッジ17を保持する。
【0054】ホルダ31は、図2に示すように、カートリッジ17が載置される平坦な底壁32と、この底壁32の両側から立設された一対の側壁34,34と、各側壁34,34の先端から折曲されて内側に延出する押え板部35,36などを備えている。
【0055】底壁32は、前記カートリッジ17の出入方向及びこのカートリッジ17の幅方向に沿って形成されている。底壁32は、カートリッジ17の底面に対応する外形で形成されており、本体6の背面側に位置する後端には、ストッパ片32aが立設されている。
【0056】また、底壁32の右端寄りの後端からばね係り片32jが立設している。ばね係り片32jは、その先端部が、ホルダ31の正面から見て前記底壁32と押え板部35,36との間に位置するように形成されている。ばね係り片32jは、その先端部に鉤状に形成されたばね係り部32kが形成されている。このばね係り部32kには、コイルばね62の一端部がかけられる。
【0057】側壁34,34は、前記底壁32に連なりかつ後述する昇降方向に沿って形成され、カートリッジ17の幅方向に沿って互いに間隔を存して配されている。側壁34,34は、それぞれカートリッジ17の外形に対応する輪郭に形成されている。
【0058】側壁34,34には、ホルダ31の外方向に向かって3つのガイドピン34c,34d,34eがそれぞれ突設されている。これらのガイドピン34c,34d,34eは、側壁34の前後方向に沿って互いに間隔をおいて配されている。
【0059】側壁34,34のうち図2中左側に位置する一方の側壁34の前端には、案内突起34fが突設されている。この案内突起34fの先端部は、先端に向かうにしたがって側壁34,34間の間隔が徐々に大きくなる方向に折り曲げられて形成されている。
【0060】押え板部35,36は、それぞれ、前記底壁32に沿って形成されており、前記底壁32とカートリッジ17の厚みに対応する間隔を存して配されている。
【0061】前記移送機構41は、図2に示すように、前記ホルダ31を支持するスライドフレーム42と、このスライドフレーム42を支持するガイドフレーム46と、を備えている。
【0062】スライドフレーム42は、前記カートリッジ17の出入方向に沿って移動可能に設けられかつ前記ホルダ31を前記出入箇所と記録箇所とに亘って移動可能に支持する。
【0063】スライドフレーム42は、平坦な第2底壁43と、この第2底壁43の両端から立設された一対の第2側壁44,44などを備えている。第2底壁43は、前記ホルダ31の底壁32が載置可能な幅で形成されている。
【0064】第2底壁43の後端部の図中左側に位置する縁部には、支片43bを介してホルダ32移送用の動力をスライドフレーム42に伝達するためのラック43cが取り付けられている。第2底壁43の後端部の図中右側に位置する縁部には、第2底壁43の後端から上方に向かって突設したばね係り片43eが設けられている。
【0065】ばね係り片43eは、スライドフレーム42の第2底壁43上にホルダ31の底壁32が載置された際に、正面から見てホルダ31の底壁32と押え板部35,36との間に位置するよう形成されている。ばね係り片43eは、その先端部に貫通孔43fが設けられている。貫通孔43fには、コイルばね62の他端部がかけられる。
【0066】第2側壁44,44は、前記第2底壁43に連なりかつ昇降に沿って形成されているとともに、互いにカートリッジ17の幅方向に沿って間隔を存して配されている。第2側壁44,44は、それぞれ前端寄りの前片44aと、後端寄りの後片44gとを備えている。
【0067】前片44aは、ホルダ31の外形に対応する輪郭でかつホルダ31の側壁34よりも大きい高さに形成されている。前片44aには、前端側に開放されかつ後端側に向かうにしたがって第2底壁43に近づくように傾斜したガイド溝44dが形成されている。前片44aの後端部には、階段状の2段の切欠44e,44fが形成されている。これら切欠44e,44fのうち前端寄りに位置しかつ高い方の切欠44eは、前記ガイド溝44dの開放端と略同一の高さに形成されている。
【0068】前記後片44gは、前記前片44aの後方に略連続して延在している。後片44gの前端部には、階段状の2段の切欠44h,44jが形成されている。これらの切欠44h,44jのうち前片44a寄りの低い方の切欠44hは、前片44aの切欠44e,44fのうち低い方の切欠44fと略同一の高さに形成されている。また、後片44gの後端部には、それぞれ切欠44kが形成されている。これらの切欠44kは、切欠44hと略同一の高さに形成されている。
【0069】さらに、前記後片44gには、前記2段の切欠44h,44jのうち後端寄りに位置しかつ高い方の切欠44jの後端に開放したガイド溝44mが形成されている。ガイド溝44mは、後端側に向かうにしたがって次第に第2底壁43に近づくように傾斜して形成されている。ガイド溝44mは、前片44aのガイド溝44dと同形状に形成されている。
【0070】また、第2側壁44,44のうち前記ラック43cの近傍に位置する図中左側に位置する第2側壁44の後片44gには、前記切欠44hが形成された前端部に第1のねじ孔45aが設けられている。また、この第1のねじ孔45aが設けられた後片44gの後端部には、第2のねじ孔45bが設けらている。
【0071】さらに、これらのねじ孔45a,45bの間には、第1の貫通孔45cが設けられている。第1の貫通孔45cは、後片44gを貫通して形成されている。第2のねじ孔45bのさらに後端よりには、第2の貫通孔45dが形成されている。この第2の貫通孔45dは、後片44gの長手方向に沿った長孔状に形成されている。これらの貫通孔45c,45dは、本明細書に記した第1の位置決め穴を構成している。
【0072】一方、第2側壁44,44のうち前記ラック43cから離れた図中右側に位置する第2側壁44の後片44gの前記切欠44hが形成された前端部には、スライドフレーム42の外方に向って突設したガイドピン44nが設けられている。後片44gの切欠44kが形成された後端部には、ガイドねじ44pが内フレーム42の外方に向けて螺着される。
【0073】ガイドピン44nと第1のねじ孔45aとは、ホルダ31に装着されるカートリッジ17の幅方向に沿って互いに相対する位置に配されており、ガイドねじ44pと第2のねじ孔45bとは、ホルダ31に装着されるカートリッジ17の幅方向に沿って互いに相対する位置に配されている。
【0074】このように構成されたスライドフレーム42は、各側壁44,44の前片44aと後片44gの各ガイド溝44d,44mとの前後間隔が、ホルダ31の各側壁34の前後両端部に設けられたガイドピン34c,34eの前後間隔と略一致するように構成されている。
【0075】また、前記ラック43cの近傍に位置する図中左側に位置する第2側壁44の後片44gには、図2、図5及び図6などに示す連動プレート51が取り付けられる。連動プレート51は、ガイドフレーム46の後述する側板部48を介して、後片44gに重ねられるように配される。連動プレート51は、後片44gの長手方向に沿って延在した帯状に形成されており、両端部それぞれに貫通孔52a,52bを形成している。
【0076】貫通孔52a,52bは、それぞれ連動プレート51を貫通して形成されている。これらの貫通孔52a,52bは、連動プレート51が側板部48を介して後片44gに重ね合わされた際に、それぞれ、後片44gのねじ孔45a,45bと対向合致する位置に配されている。
【0077】連動プレート51の長手方向に沿った略中央には、中央貫通孔52cが形成されている。中央貫通孔52cは連動プレート51を貫通して形成されている。連動プレート51の後端側に位置する縁には、切欠52dが形成されている。
【0078】切欠52dは、連動プレート51を貫通するとともにこの連動プレート51の縁に開放して形成されている。切欠52dは、連動プレート51の縁から前方に向かって凹に形成されている。中央貫通孔52cと切欠52dは、連動プレート51が側板部48を介して後片44gに重ね合わされた際に、それぞれ貫通孔45c,45dと対向合致する位置に配されている。中央貫通孔52cと切欠52dは、本明細書に記した第2の位置決め穴を構成している。
【0079】また、連動プレート51は側板部48を介してスライドフレーム42の後片44gに重ねられた際に、外方向に向かって突出する取付片53が一体に形成されている。取付片53は、連動プレート51の下縁から側方に向かって延びて形成されている。取付片53は、図示例では、連動プレート51の長手方向に沿って一対設けられている。
【0080】これらの一対の取付片53,53は、連動プレート51の長手方向に沿って互いに離間した位置に設けられている。図2中手前側に位置する前端側に位置する取付片53には、ねじ孔53aが形成されており、図2中奥側に位置する後端側に位置する取付片53には、下方に向かって突出した位置決め突起53bが形成されている。
【0081】前記一対の取付片53,53の間に亘って、図2、図7及び図8などに示す操作片54が取り付けられる。操作片54は、帯板状に形成され、両端部それぞれに貫通孔54a,54bが形成されている。操作片54は、下方から両端部を前記連動プレート51の取付片53,53に重ねて配される。操作片54は、その中央に、前述したように両端部が取付片53,53に重ねられた際に上方に向かって突出する操作ピン55が取り付けられている。操作ピン55は、連動プレート51に、かしめられるなどして取り付けられている。
【0082】前述した構成によって、操作片54は、取付片53,53に、下方からその両端部を重ねて配され、ねじ56を貫通孔54aを通して連動プレート51の取付片53のねじ孔53aにねじ込むとともに、位置決め突起53bを貫通孔54b内に通した状態で、前記連動プレート51に取り付けられる。このとき、操作ピン55は、操作片54から上方に向かって突出しているとともに、上下方向に沿って延在した状態に配されている。
【0083】さらに、連動プレート51は、スライドフレーム42の後片44gとの間にガイドフレーム46の側板部48を挟み込んだ状態で配される。そして、ねじ57aを外側からに貫通孔52a及びガイドフレーム46の後述の第1のスライドフレーム用ガイド溝48bを通してスライドフレーム42の第1のねじ孔45aにねじ込むとともに、ねじ57bを外側からに貫通孔52b及びガイドフレーム46の後述の第2のスライドフレーム用ガイド溝48cを通してスライドフレーム42の第2のねじ孔45bにねじ込んで、スライドフレーム42に取り付けられる。連動プレート51は、ガイドフレーム46によって、スライドフレーム42と一体に移動自在に支持される。
【0084】前記ガイドフレーム46は、基板部としての地板部47と、地板部47の両側から垂設された側壁部としての側板部48,48と、を備えている。地板部47は、平坦に形成され、本体6の上ケース5に取り付けられる。地板部47は、ホルダ31及びスライドフレーム42の底壁32,43と相対しかつ間隔を存して配されている。
【0085】この地板部47の下面には、前記記録針18A,18B,18Cや、前述した第1乃至第3の記録針移動手段58,59,60などが取り付けられる。
【0086】地板部47の上面には、不図示のスペーサと取付ねじなどにより、プリント基板49などが取り付けられる。このプリント基板49などには、前記第1ないし第3の記録針移動手段58,59,60の動作や移送機構41の動作を制御するマイクロコンピュータなどの電気系の部品が実装されている。
【0087】前記側板部48,48は、地板部47に連なりかつ昇降方向に沿って形成され、互いに間隔を存して配されている。側板部48,48は、それぞれ、図2に示すように、その下端部に、前方に延出する延出部48a,48aをそれぞれ有している。各延出部48a,48aの前端部は、前端に至るにつれて互いの間隔が次第に大きくなるように、略ハ字状に拡げられて形成されている。
【0088】また、側板部48の下端部には、前後に延在する第1のスライドフレーム用ガイド溝48bと、第2のスライドフレーム用ガイド溝48c(図9に示す)とが、互いに一直線上に位置するように形成されている。また、側板部48の前端部で第1のスライドフレーム用ガイド溝48bの上方に、ホルダ用ガイド溝48dが形成されている。
【0089】ホルダ用ガイド溝48dは、図9に示すように、前後方向に延在する前後溝部48eと、この前後溝部48eの後端から上方に向かって延在する上下溝部48fと、を備えてL字状に形成されている。
【0090】前述した構成によって、ガイドピン34cをガイド溝44dにはめ込むとともに、ガイドピン34eをガイド溝44mにはめ込んで、ホルダ31をスライドフレーム42に組み付ける。
【0091】続いて、スライドフレーム42に組み付けたホルダ31の各側壁34の略中央に設けられたガイドピン34dを、ガイドフレーム46の各側板部48に形成されたホルダ用ガイド溝48dの前後溝部48eにはめ込む。そして、ねじ57aを、連動プレート51の貫通孔52a及び第1のスライドフレーム用ガイド溝48bを通して、スライドフレーム42の第1のねじ孔45aにねじ込むとともに、スライドフレーム42のガイドピン44nを側板部48の第1のスライドフレーム用ガイド溝48bにはめ込む。
【0092】そして、ねじ57bを、連動プレート51の貫通孔52b及び第2のスライドフレーム用ガイド溝48cを通して、スライドフレーム42の第2のねじ孔45bにねじ込むとともに、側板部48の後端寄りの第2のスライドフレーム用ガイド溝48cに外側からガイドねじ44pを差し込んで、スライドフレーム42の後片44gの後端部に螺着する。
【0093】なお、前記ねじ57a,57b、第1及び第2のねじ孔45a,45bは、本明細書に記した螺着手段を構成している。
【0094】このように、移送機構41が組み立てられるとともに、ホルダ31と移送機構41とが互いに組み付けられる。ホルダ31は、前記ガイド溝44d,44mに沿って、スライドフレーム42に移動自在に支持されるとともに、スライドフレーム42は、第1のスライドフレーム用ガイド溝48b及び第2のスライドフレーム用ガイド溝48cに沿って、ガイドフレーム46に移動自在に支持される。
【0095】また、図2に示すように、ホルダ31のばね係り片32jのばね係り部32kと、スライドフレーム42のばね係り片43eの貫通孔43fとに亘って、コイルばね62が、掛け渡されている。
【0096】コイルばね62は、ホルダ31とスライドフレーム42とを互いに近づく方向に付勢する。コイルばね62は、底壁32,43が互いに近づく方向にホルダ31とスライドフレーム42とを付勢するとともに、一方の側壁34,44が互いに密接する方向にホルダ31とスライドフレーム42とを付勢する。コイルばね62は、ホルダ31とスライドフレーム42とを互いに近づける方向に付勢して、これらホルダ31とスライドフレーム42との間のがたつきを抑制する。
【0097】一方、ガイドフレーム46の地板部47の図中左端に位置する後端部には、移送機構41用のモータ63と、このモータ63の回転駆動力をスライドフレーム42のラック43cに伝達する歯車群64とが取り付けられている。
【0098】さらに、ガイドフレーム46の地板部47の図中左端に位置する端部には、図3及び図4などに示す歯車群71と、カートリッジ17の回転テーブル22を回転させるために用いる駆動源としてのモータ72などが取り付けられている。
【0099】歯車群71は、図3及び図4に示すように、操作歯車73と、付勢歯車対74と、揺動歯車75などを備えている。これら操作歯車73と、付勢歯車対74と、揺動歯車75は、それぞれ、地板部47の下面側に固定されるフレーム部材76に回転自在に設けられている。
【0100】操作歯車73は、前記操作片54の操作ピン55が係合可能なピン受け部77を備えている。ピン受け部77は、互いに間に操作ピン55を挟み込むことの可能な一対の挟持片77a,77bを備えている。ピン受け部77の挟持片77a,77bは、ホルダ31がカートリッジ挿抜口13yを通して一部が本体6の外に露出した図3に示した状態から本体6内に向かって移動される際に、操作ピン55と当接して、この操作ピン55を互いに間に挟み込む。
【0101】そして、さらにホルダ31が本体6内に向かって移動されると、操作ピン55をピン受け部77の挟持片77a,77bの間に挟み込んでいるので、操作歯車73は、ホルダ31の移動即ち操作片54の移動に伴って、第1の方向としての図示中の矢印K1に沿って回転する。
【0102】また、ホルダ31が本体6内に収容された状態から本体6外へ向かって移動されると、操作ピン55をピン受け部77の挟持片77a,77bの間に挟み込んでいるので、操作歯車73は、第2の方向としての前記矢印K1とは逆向きの図示中の矢印K2に沿って回転する。
【0103】操作歯車73は、操作ピン55のピン受け部77内への係脱を自在とする図3に示した第1の位置と、操作ピン55を挟持片77a,77bの間に挟み込む図4に示した第2の位置と、に亘って回動自在に支持されている。
【0104】付勢歯車対74は、中間歯車78を介して操作歯車73と互いに噛み合った第1の歯車79と、この第1の歯車79と互いに噛み合った第2の歯車80と、を備えている。第1の歯車79と第2の歯車80とは、それぞればね係り片79a,80aを一体にそれぞれ備えている。これらのばね係り片79a,80aには、引っ張りコイルばね81が掛け渡されている。
【0105】前述した構成によって、付勢歯車対74は、前記ばね係り片79a,80aと歯車79,80の中心とが互いに略一直線上に位置する中立位置を挟んで、前記操作歯車73を、中間歯車78を介して、図3に示した第1の位置では前記第1の方向としての矢印K1の逆向きの前記第2の方向としての矢印K2に沿って付勢するとともに、図4に示した第2の位置では前記第2の方向としての矢印K2の逆向きの前記第1の方向としての矢印K1に沿って付勢する。
【0106】すなわち、引っ張りコイルばね81は、第1の位置では、この第1の位置を維持するよう、挟持片77a,77bの間への操作ピン55の係脱を自由とする方向に操作歯車73を付勢する。引っ張りコイルばね81は、第2の位置では、この第2の位置を維持するよう、挟持片77a,77bの間に挟み込んだ操作ピン55が抜けでない方向に操作歯車73を付勢する。
【0107】揺動歯車75は、揺動レバー83に回転自在に支持されている。揺動歯車75は、前記モータ72と接続しており、このモータ72の回転駆動力によって回転される。
【0108】揺動レバー83は、中間歯車82と連動して揺動自在に設けられている。なお、この中間歯車82は、前記付勢歯車対74と互いに噛み合った中間歯車78とは別体でかつ操作歯車73と噛み合っている。揺動レバー83は、操作歯車73が前記第1の位置に位置すると前記フレーム部材76の内部に収容された状態と、操作歯車73が前記第2の位置に位置すると先端部が前記ホルダ31に向かって突出した状態と、に亘って揺動自在に設けられている。
【0109】揺動歯車75は、揺動レバー83の先端部に回転自在に設けられている。揺動歯車75は、操作歯車73が第1の位置に位置すると、フレーム部材76の内部に収容され、操作歯車73が第2の位置に位置すると、ホルダ31に向かって突出する。揺動歯車75は、ホルダ31に向かって突出すると、ホルダ31に装着されたカートリッジ17のシャッタ21が開放した開口部を介して筐体19内に配された動力伝達歯車群と互いに噛み合う。
【0110】なお、前述した連動プレート51、操作片54及び歯車群71は、本明細書に記した動力接離機構70を構成している。
【0111】前述した構成によって、ホルダ31は、移送機構41などによって、カートリッジ挿抜口13yから一部が露出して前記カートリッジ17を装着して本体6内に出入れする出入箇所と、カートリッジ17が保持する記録紙10に対して記録針18A,18B,18Cが走行情報を記録する記録箇所とに亘って移動される。
【0112】この際、ホルダ31は、前記カートリッジ17の装脱方向に沿ってカートリッジ17を本体6内に出し入れする。ホルダ31は、スライドフレーム42と共にこの出入方向に沿って本体6内に収容されて、一旦、中継箇所に位置する。
【0113】なお、このとき、スライドフレーム42は、ガイドフレーム46のスライドフレーム用ガイド溝48b,48cによって案内されて、前記出入方向に沿って本体6内に収容される。その後、ホルダ31は、ガイドフレーム46のホルダ用ガイド溝48d及びスライドフレーム42のガイド溝44d,44mによって案内されて、上方に向かって移動されて記録箇所に位置する。
【0114】このように、ホルダ31は、前記出入方向と、上方に向かう昇降方向とに沿って移動自在にスライドフレーム42に支持されている。なお、ホルダ31は、出入箇所に位置すると、開閉蓋14を押圧してカートリッジ挿抜口13yを開く。
【0115】前述した構成によって、運行記録計1は、空のホルダ31が記録箇所に位置していて開閉蓋14がカートリッジ挿抜口13yを閉じている状態で、開閉スイッチ13dを押圧されると、ホルダ31が記録箇所から出入箇所に向かって移送させる。
【0116】ホルダ31が出入箇所に向かって移送されると、開閉蓋14が図示しないばねの付勢力に抗して押し開けられ始める。やがて、開閉蓋14が完全に開き、ホルダ31が出入箇所において停止する。記録紙10を取り付けたカートリッジ17をホルダ31に装着する。
【0117】ホルダ31にカートリッジ17を完全に装着した後、このカートリッジ17をそれ異常押し込めなくなるまでホルダ31に対してさらに一時的に押し込むか、または開閉スイッチ13dを押圧する。すると、ホルダ31が出入箇所から記録箇所に向かって移送され始まる。
【0118】ホルダ31とスライドフレーム42とは一体に、ガイドフレーム46の第1のスライドフレーム用ガイド溝48b及び第2のスライドフレーム用ガイド溝48cによって案内されて、前記出入箇所から出入方向に沿って本体6の奥側に向かって移送される。ホルダ31の移送にともなって、ばねの付勢力によって、開閉蓋14が徐々に閉じていくとともに、カートリッジ17のシャッタ21が徐々に筐体19の開口部を開放していく。
【0119】ホルダ31が前記出入方向に沿って一旦本体6内に収容されて中継箇所に位置するころまでには、開閉蓋14が完全に閉じることとなるとともに、シャッタ21が完全に開口部を開放する。
【0120】ホルダ31が中継箇所に位置すると、ホルダ31がスライドフレーム42のガイド溝44d,44m及びガイドフレーム46のホルダ用ガイド溝48dに沿って上方に向かって移動されるとともに、スライドフレーム42は、第1のスライドフレーム用ガイド溝48b及び第2のスライドフレーム用ガイド溝48cによって案内されてさらに本体6の奥側に向かって移動される。
【0121】ホルダ31がスライドフレーム42のガイド溝44d,44m及びガイドフレーム46のホルダ用ガイド溝48dに案内されて前記昇降方向に沿って上方に移動されて記録箇所に位置すると、スライドフレーム42の移動も停止する。
【0122】なお、ホルダ31が昇降方向に沿って中継箇所から記録箇所に向かって移動され始まると、スライドフレーム42と連動して移動する連動プレート51に取り付けられた操作片54の操作ピン55が操作歯車73のピン受け部77に当接するとともに、さらなるスライドフレーム42の移動によって、操作ピン55が狭持片77a,77bの間に挟み込まれることとなる。
【0123】すると、操作歯車73が図中の矢印K1に沿って回転するとともに、この操作歯車73と噛み合った中間歯車82の回転に伴って、連動レバー83の先端部がホルダ31に装着されたカートリッジ17の開口部を介して筐体19内に侵入することとなる。
【0124】ホルダ31が記録箇所に位置しスライドフレーム42の移動が停止するころには、操作歯車73が前記第2の位置に位置して、連動レバー83の先端部に支持された揺動歯車75が筐体19内に設けられた動力伝達歯車群と互いに噛み合う。前記モータ72の回転駆動が回転テーブル22に伝達され、回転テーブル22が時間の経過とともに回転する。なお、このとき、付勢歯車対74の引っ張りコイルばね81は、揺動歯車75が筐体19内の動力伝達歯車群と互いに噛み合った状態を維持するように、前記操作歯車73を付勢している。
【0125】このように、ホルダ31が記録箇所に位置すると、カートリッジ17に保持された記録紙10が回転されはじめ、記録針18A,18B,18Cによって、記録紙10に車両の走行速度などの走行情報の記録が行われる。動力接離機構70は、ホルダ31が本体6内に収容されると、モータ72の回転駆動力の回転テーブル22への伝達を接続する。
【0126】そして、車両の運行の終了などにより、記録紙10に対する走行情報の記録が終わったならば、開閉スイッチ13dを押圧して、ホルダ31が、記録箇所から出入箇所に向かって移送される。ホルダ31が出入箇所に向かって移送されて、開閉蓋14がばねの付勢力に抗して押し開けられる。やがて、開閉蓋14が完全に開き、ホルダ31が出入箇所において停止する。出入箇所において停止したホルダ31からカートリッジ17を完全に引き抜いて取り出す。ホルダ31が記録箇所から出入箇所に向かって移送されると、操作ピン55が狭持片77a,77bの間から抜け出て、揺動歯車75と筐体19内に配された動力伝達歯車群との間のかみ合いが解除される。このように、動力伝達機構70は、ホルダ31が本体6内から排出されると、モータ72の回転駆動力の回転テーブル22への伝達を切断する。
【0127】出入箇所のホルダ31からカートリッジ17を完全に引き抜いて取り出したならば、開閉スイッチ13dを押圧するなどして、空のホルダ31が出入箇所から記録箇所に向かって移送されて開閉蓋14が閉じる。
【0128】前述した実施形態の連動プレート51は、互いの間にガイドフレーム46の側板部48を挟み込んだ状態で、スライドフレーム42の後片44gに取り付けられる際に、図9及び図10に示す組立治具としての位置決め治具90が用いられる。
【0129】位置決め治具90は、作業員などが手で保持するための操作部91を備えた治具本体92と、位置決め突起としての位置決めピン93と、前記ねじ57bを第2のねじ孔48bにねじ込む際に、このねじ57bのねじ込み動作を妨げない妨害防止部としての貫通孔94とを備えている。
【0130】位置決めピン93は、互いに間隔を存して一対設けられている。それぞれの位置決めピン93は、治具本体92から突出して形成されている。それぞれの位置決めピン93,93は、互いに対向合致した中央貫通孔52cと第1の貫通孔45c、または互いに対向合致した切欠52dと第2の貫通孔45dの中に侵入可能となっている。
【0131】前記貫通孔94は、治具本体92を貫通して形成されており、前記中央貫通孔52cと第1の貫通孔45cとが互いに対向合致し、切欠52dと第2の貫通孔45dとが互いに対向合致して、位置決めピン93,93それぞれが侵入した際に、第2のねじ孔45bに対する前記ねじ57bのねじ込み動作を妨げない大きさに形成されている。
【0132】前述した構成の位置決め治具90を用いて連動プレート51をスライドフレーム42に取り付ける際には、まず、連動プレート51とスライドフレーム42の後片44gとの間にガイドフレーム46の側板部48を挟み込んだ状態に、前記連動プレート51、スライドフレーム42及びガイドフレーム46を位置させる。
【0133】そして、前記中央貫通孔52cと第1の貫通孔45cとが互いに対向合致し、かつ切欠52dと第2の貫通孔45dとが互いに対向合致した状態に、連動プレート51とスライドプレート42とを位置させ、位置決めピン93,93を前記中央貫通孔52cと第1の貫通孔45cの中と、切欠52dと第2の貫通孔45dの中に挿入して、前記連動プレート51とスライドプレート42とを互いに位置決めする。なお、このとき、位置決めピン93,93は、それぞれ、第1のスライドフレーム用ガイド溝48dと第2のスライドフレーム用ガイド溝48c内を通った状態となっている。
【0134】ねじ57a,57bをそれぞれ貫通孔52a,52bを通してねじ孔45a,45bにねじ込んで、このように互いに位置決めされた状態の連動プレート51とスライドフレーム42を、互いに固定する。
【0135】このように、スライドフレーム42と連動プレート51は、カートリッジ17が本体6内に収容された際に記録紙10を回転するための動力を接続しかつカートリッジ17が本体6内から排出されると前記動力の接続を解除する所望の位置に操作片54が配されると、互いに対向合致する貫通孔45c,45dと、中央貫通孔52c及び切欠52dとを備えている。
【0136】本実施形態の位置決め治具90を用いた連動プレート51の取り付け方法即ち動力接離機構70の組立方法によれば、前記貫通孔45cと中央貫通孔52cとの中に位置決めピン93を通すとともに、前記貫通孔45dと切欠52dとの中に位置決めピン93を通す。このため、連動プレート51とスライドフレーム42とを容易に所定の位置に位置決めすることができる。さらに、連動プレート51とスライドフレーム42との間の相対的な位置関係を高精度に保つことができる。
【0137】したがって、比較的作業に熟練していない作業者であっても、容易に動力接続機構70を組み立てることができるとともに、作業に係る作業時間を抑制して運行記録計1のコストの高騰を抑制することができる。
【0138】また、前記位置決め治具90は、中央貫通孔52c及び切欠52dと、貫通孔45c,45dと、の中にそれぞれ挿入可能な位置決めピン93,93を備えている。前記中央貫通孔52cと貫通孔45cとの中に位置決めピン93を通すとともに、前記切欠52dと貫通孔45dとの中に位置決めピン93を通すことによって、連動プレート51とスライドフレーム42とを互いの相対的な位置関係を高精度に保った状態に容易に位置決めすることができる。
【0139】したがって、連動プレート51とスライドフレーム42とを容易に互いの相対的な位置関係を高精度に保って位置決めすることができるので、前記位置決め治具90を用いることによって、比較的作業に熟練していない作業者であっても、容易に動力接続機構70を組み立てることができるとともに、作業に係る作業時間を抑制して運行記録計1のコストの高騰を抑制することができる。
【0140】さらに、前記位置決め治具90は、前記ねじ57bの第2のねじ孔45bに対するねじ込み動作を妨げない貫通孔94を備えている。このため、前記中央貫通孔52cと貫通孔45cとの中に位置決めピン93を通すとともに、前記切欠52dと貫通孔45dとの中に位置決めピン93を通して互いの位置関係を高精度に保った状態で、連動プレート51とスライドフレーム42とを確実に互いに固定することができる。
【0141】したがって、前記位置決め治具90を用いることによって、比較的作業に熟練していない作業者であっても、より容易に動力接続機構70を組み立てることができるとともに、作業に係る作業時間をより一層抑制して運行記録計1のコストの高騰をより一層抑制することができる。
【0142】また、本実施形態では、記録紙10を収容したカートリッジ17を本体6に対して出し入れするカートリッジ式の運行記録計1を例にとって説明したが、記録紙を乗せた保持体としてのトレー部を本体に対して出し入れするトレー式の運行記録計にも適用できる。
【0143】さらに、本実施形態では、カートリッジ17に1日分の記録紙10を保持するカートリッジ式の運行記録計1を例にとって説明したが、前記カートリッジ17が記録紙10を例えば7枚などの複数枚重ね合わせた記録紙積層体を保持するカートリッジ式の運行記録計1にも適用できるとともに、前記トレー部が記録紙積層体を保持するトレー式の運行記録計にも適用することができる。
【0144】
【発明の効果】以上説明したように請求項1に記載した本発明の運行記録計の動力接離機構の組立方法によれば、スライドフレームと連動プレートが、それぞれ、操作片が所望の位置に配されると、互いに対向合致する第1及び第2の位置決め穴を備えており、位置決めピンをこれらの第1及び第2の位置決め穴内に挿入することで、スライドフレームと連動プレートとを位置決めする。
【0145】このため、連動プレートとスライドフレームとを容易に位置決めすることができ、連動プレートとスライドフレームとの間の相対的な位置関係を高精度に保つことができる。
【0146】したがって、比較的作業に熟練していない作業者であっても、容易に動力接続機構を組み立てることができるとともに、作業に係る作業時間を抑制して運行記録計のコストの高騰を抑制することができる。
【0147】請求項2に記載した本発明の運行記録計の動力接離機構の組立治具によれば、、スライドフレームと連動プレートそれぞれが、操作片が所望の位置に配された際に互いに対向合致する第1及び第2の位置決め穴を備えており、前記組立治具は、治具本体に前記位置決め穴内に挿入可能な位置決め突起を備えている。
【0148】位置決め突起を前記第1及び第2の位置決め穴内に挿入して、連動プレートとスライドフレームとを容易に互いの相対的な位置関係を高精度に保って位置決めすることができる。
【0149】したがって、前記組立治具を用いることによって、比較的作業に熟練していない作業者であっても、容易に動力接続機構を組み立てることができるとともに、作業に係る作業時間を抑制して運行記録計のコストの高騰を抑制することができる。
【0150】請求項3に記載した本発明の運行記録計の動力接離機構の組立治具によれば、連動プレートとスライドフレームとは、操作片が所望の位置に配された際に互いに螺着手段によって固定され、治具本体は、前記螺着手段の固定動作を妨げない妨害防止部を備えている。
【0151】このため、位置決め突起を第1の位置決め穴と第2の位置決め穴内に挿入して、連動プレートとスライドフレームとの相対的な位置関係を高精度に保った状態で、前記連動プレートとスライドフレームとを互いに固定することができる。
【0152】したがって、前記組立治具を用いることによって、比較的作業に熟練していない作業者であっても、より容易に動力接続機構を組み立てることができるとともに、作業に係る作業時間をより一層抑制して運行記録計のコストの高騰をより一層抑制することができる。
【出願人】 【識別番号】000006895
【氏名又は名称】矢崎総業株式会社
【出願日】 平成11年7月27日(1999.7.27)
【代理人】 【識別番号】100060690
【弁理士】
【氏名又は名称】瀧野 秀雄 (外1名)
【公開番号】 特開2001−41767(P2001−41767A)
【公開日】 平成13年2月16日(2001.2.16)
【出願番号】 特願平11−212079